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旧ソ連核実験場セミパラチンスク周辺の環境放射能 問題

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(1)

旧ソ連核実験場セミパラチンスク周辺の環境放射能 問題

著者 山本 政儀

著者別表示 Yamamoto Masayoshi

雑誌名 平成10(1998)年度 科学研究費補助金 基盤研究(C)  研究成果報告書

1997‑1998

ページ 20p.

発行年 1999‑03‑01

URL http://doi.org/10.24517/00034848

Creative Commons : 表示 ‑ 非営利 ‑ 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by‑nc‑nd/3.0/deed.ja

(2)

旧ソ連核実験場セミパラチンスク周辺 の環境放射能問題

(課題番号:O9680518)

平成9年度〜平成10年度科学研究費補助金(基盤研究(C)(2))研究成果報告書

平成11年3月

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金沢大学附属図書館

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研 究 代 表 者 山 本 政 儀

(金沢大学・理学部・助教授)

(理学部附属低レベル放射能実験施設)

(3)

はしがき

l.研究の背景

旧ソ連には,公表されているかぎり2つの核実験場があった.カザフスタンの北東に 位置するセミパラチンスクとロシア北部に広がるノバヤ・ゼムラ(Novaja‑Zemla)島であ る.最初の核実験が1949年8月29日にセミパラチンスク核実験場(市の南西約70kmの 地点から始まる通称 ポリゴン ,面積約l.85xlO4k㎡,日本の四国の面積に匹敵)で 行われた.それ以来,この実験場で大気(87回),地上(26回),地下(346回)併せて計 450回以上の核実験が実施されてきた(1989年10月に閉鎖).当然ながら,周辺住民に核 実験を予告することなく情報は隔離され,旧ソ連が崩壊した現在もなお大半の情報は秘 匿されたままである.セミパラチンスク周辺には,50万人とも言われる被爆者が存在し ていると伝えられているが,学術的に住民の被曝線量を組織的に研究した例も,また汚 染の実態を広範囲かつ詳細に研究した例もほとんど無い.近年,チェルノブイリ原子力 発電所事故(1986年4月)とも関連して,このような核実験場(西側の核実験場も含め て)の周辺住民地域における電離放射線の人の健康に対する影響評価研究,特に長期の 低線量被曝の人体影響研究が緊急性を帯びてきた.1993年から1997年にかけて,ロシア,

アメリカ,中国,カザフスタン,フランス,イギ'ノスが共同で国際共同研究プロジェク

"RADOTEST(RadioactivityfromNucleal・TestExplosionsの略),副題:原爆実験による放 射性降下物の移動,沈降及び人体影響の研究",をスタートし多くのデータを発掘して

きた.

当研究代表者は,1994年から1998年にかけて計6回セミパラチンスク核実験場(核実 験場内(国際学術研究,代表:塚谷恒雄教授(京都大・経済),分担で2回),及びその 周辺地域(国際学術研究,代表:星正治教授(広島大・原医研),分担で4回)の放 射能汚染と疫学調査に参加し,数多くの地点から土壌試料を採取してきた.同時に,被 曝線量を評価するためにレンガと一部の地域においては住民の血液も採取した(広島大・

原医研).本研究では,これらの土壌試料について,半減期の長い'37Cs(TI"=30.17y), Pu(238Pu(TI"=87.7y),239Pu(TIp=2.41xlO4y),240Pu(T,p=6.55xlO3y),24IPu(TI"= 14.4y)),241Am(TIn=4.33xIO2y)などを測定し,レベルと分布,汚染源の識別(主とし

てGIobalfalloutとセミパラチンスク核実験場からのCIose‑infalloutの識別)について詳細 な検討を行い,まず残留放射能の実態を科学的に明らかにすることを第1の目的とした.

ここで得られたデータは,国際学術研究で進めているレンガを用いた外部被曝線量評価 や食物連鎖による内部被曝線量評価,さらに被曝線量評価モデル構築の基礎データに資 すると考えている.

‑ 1 ‑

(4)

2.研究実績の概要

旧ソ連セミパラチンスク核実験場及びその周辺地域の残留放射能の濃度レベル,分布,移行等 の知見を得るために,土壌中の半減期の長い137Cs及びPu同位体を測定した。特にPuの分析

・測定では,239.240Pu濃度測定に加えて,逐次分析法を用いての存在特性,さらに240PU/

239PU同位体比測定からの汚染源の識別を検討した。結果として,核実験場内及びその周辺地域 の土壌中』37Cs濃度は,国内のGlobalfallout(3000〜7000Bq/m2)と同等かやや低いレベルで,

一方239.240PUは国内レベル(40〜120Bq/m2)の数〜数百倍の高レベルで検出され,非常に不均 一に分布していることが分かった。137Csや…240PUは30cm深さまで見い出せる地点もあ るが,大部分は表層下5cmないし10cm深さまでに存在している。土壌中Puの大部分(60 70%)は鉱酸で抽出不可能な状態で存在していることが明らかになった。さらに24(IPU/2:I!)PU同 位体比の測定から,この地域のほとんどのPuが未核分裂原爆級Puであることが分かった。

(1)137Csおよび239,240Pu蓄積量

核実験場内およびその周辺で採取した表層(0〜10cm)およびコアー試料(0〜30cm)(Figs.land 2)についての137Cs蓄積量(Bq/m2)をFig.3に示す。137Cs蓄積量は試料採取日での値である。

核実験場内の137Cs蓄積量は,最初の核実験を行った爆心地付近のF6(104〜105Bq/m2)やF5 (Z104Bq/m2)で高い値を示し,Kurchatov方向への距離とともに指数関数的に漸減している。その 他の地点では顕著に高い値を示す地域はないが,2xlO3Bq/m2〜最大で104Bq/m2範囲であっ た。同一地点で採取した試料間で,たとえばF5で2.5xlO3〜2.1xlO4Bq/m2,A4で5.3 xlO2〜5.6xlO3Bq/m2のように}37Cs蓄積量にかなりのばらつきが見い出され,非常に不均一 であることが強く示唆される。1953年の最初の水爆の影響を強く受けたSalzhal集落(図中の S点)では,平均5xlO3Bq/m2程度であるが,中にはS5のようにlxlO4Bq/m2の高いホ

ットスポット的な地点が点在している。このような傾向は核実験場外の】37Cs蓄積量についても 同様である。核実験からの局地的Falloutを強く受けて被曝線量も高いと報告されている Mostik,Dolon,Tchagan集落では,(1〜5)xlO3Bq/m2であった。森林のW8地点は(5〜7) xlO3Bq/m2と高い。また,SemipalatinskからAltai地方に通じる道沿いの森や放牧地で採取

した土壌の蓄積量もそのほとんどが(1〜3)xlO3Bq/m2で,当初の予想に反してかなり低いこ とが分かった。日本では,降水の多い日本海側(2000〜2500mm/y)で6000〜7000Bq/m2,降 水の少ない太平洋側(約1000mm/y)で3000〜4000Bq/m2のGlobalfallout!37Cs蓄積量が報 告されている。全体として,137Cs蓄積量は爆心地付近のF6,F5を除いて,スポット的に104 Bq/m2の高い地点もあるが,日本のGlobullfallout137Cs蓄積量と同等か,やや低レベルであ ることが分かった。

この核実験場では,種々さまざまなタイプと規模の異なる核実験が大気中と地表で実施された。

さらに,地上への噴出を伴ういくつかの地下核実験も行われた6大気中での爆発では,爆発の高 さと火球の大きさが初期フォールアウトの規模をほぼ決定する。火球が地表面に触れる場合には,

‑2−

(5)

土やその他の物質が蒸発し,大量の土や破片が吸い上げられる。これらの物質が放射能を浴びた 核分裂片や爆弾の破片と混ざりあい,種々の粒子を作り,上昇と横方向に広がる。やがて重力に よって地表に落下し始めるが,その早さや距離は,粒子の大きさと風速によって変わる。さらに 降雨の有無によっても大きく変化し,これが局地的フォールアウト(Close‑infallout)をつくる。

一方,火球が地表に達しないような高さで爆発した場合には,局地的フオールアウトははるかに 少ないか,まったく生じないと言われている。このようなことを考慮すると,実験場やその周辺 の137CS蓄積量の分布は不均一であることが当然であり,レベルが予想に反して低いのは,

!37Te→l37I→!37Xe(T!/2=3.84m)→】37Csの一連のdecay‑chainを経て生成する!37Cs が,局地的フォールアウトを形成して降下する前に137Csの先行核,揮発性のTeやI,さらに 希ガスのXeの大部分が成層圏に散逸したためではないかと考えられる。

次に各地点で!37CS濃度(Bq/kg)の最も高い値を示した試料についてPuを測定した結果をそ れぞれTablesl,2に示す。表には239、240pU濃度,蓄積量以外に238pU/239・240PU及び

239・.240Pu/!37Cs放射能比,さらに240pU/239pU同位体比(atomicratio)も併せて示してある。

またFig.4には,コアー試料から求めた蓄積量も含めて,日本でのGlobalfallout239・240pu 蓄積量との比較を示した。Fig.4から分かるように,核実験場内やSalzhal集落の239.240PU 蓄積量は!37Cs蓄積量と大きく異なって,ほとんどの地点で日本で見い出せる40〜120Bq/m2 範囲の蓄積量を数〜数100倍上回っている。爆心地付近のF6(3.3xlO5Bq/m2),さらにその遠方 のF5.F4,F3((1〜4)xlO4Bq/m2)が極めて高い。Salzhal集落は10:{Bq/m2の239・2''OPU蓄積 量がある。近郊の集落DolonやSemipalatinsk市に至る道沿いでの森林(W地点)で数100

1000Bq/m2の蓄積量が見られるが,Semipalatinsk市やAltai方面ではやや低い傾向にある。

これらの地点の238Pu/2391240Pu放射能比は実験場内外で0.02〜0.04であり,Global falloutPuで見い出せる比と大差ない。水爆の影響を強く受けたSalzhal集落でこの比の低い 値が多く見られる。一方,239・240Pu/!37Cs放射能比は,ほとんどの地点で現在見い出される Globalfallout値0.02より高く,!:17CSに比べて239.240Puが過剰に降下していることが分か

る。

(2)!37Cs及び2"・24(IPu濃度の深度分布

土壌は一般に,森林の場合には砂地であったが,一部の牧草地を除く他のほとんどの地点はス テンレスパイプでさえ打ち込むことが困難な硬い裸地であった。実験場内では│37Cs,率。2'IoPU とともに20cm深さで見い出される地点もあるが,表層下5cmまでに大部分が蓄積している。

一方,実験場外の居住地域等においては測定した30cm深さまで見い出される地点もあり

137Csや…・24(IPu濃度は必ずしも指数関数的に減少していない。TsybらカゴDolonで採取した 土壌コアー試料において,90Sr,!37Cs及び239,240PU濃度が10〜15cm深さにピークを示す 深度分を報告している。居住地域周辺では表層の高い局地的フォールアウト核種濃度を低減させ るために,深部土壌との混合を実施した地域もあると聞いており,深部まで!37Csや

239.240Puが見い出されたのはおそらくこの人為的攪枠に起因するものと考えられる。そのよう 柱地点においては,さらに深い層まで!37Csや239.240PU力§見い出せる可能性がある。

‐3‐

(6)

(3)Puの存在特性

核実験場内外の土壌中Puの存在特性についての知見を得るためにPuの逐次分析を表層下 10cm深さまでの試料を用いて実施した。その結果をFig.5に示す。すべての地点の土壌中Pu は通常のH202を含むⅢ03加熱リーチング法では完全に抽出されない。10MHNO3+0.1MHF抽 出フラクションのPuは,爆心地からKurchatovヘ通じる道沿いで採取した土壌で相対的に多く 存在しているが,他の地点(W1を除いて)では少ない。最後の残置中に残るPuは,核実験場内で は60〜80%と非常に多い。実験場外の残置中Puは,場所によってかなりばらつき,W5地点 で97%,W2,W8地点で80〜85%,遠方のNl〜N5地点で20〜40%であった。Global falloutPuによる汚染土壌については,HNO3+H202リーチング法でほぼ定量的にPuが抽出さ れることを考え併せると,今回のこのHNO3+H202抽出Pu成分はおそらくGlobalfallout Pu+核実験由来の局地的フォールアウトPuの微粒子成分ではないかと考えられる。10MHNO3 +0.1MHFリーチング法は一般に難溶性Pu酸化物を含むおそれのある試料によく適用されてき た方法である。この成分が相対的に多く見い出せるF5〜Fl地点は1949年8月の旧ソ連の第 1回の核実験からの局地的フォールアウトの影響を強く受けた地域である。残置中のPuは,蒸発 した土壌や原爆構成物などの様々な大きさの凝集粒子に取り込まれたPuであると考えられる。

このような知見は,この地域の土壌中Puの長期動態を予測.評価する上で特に重要であると考 える。なお,!37Csについては現在検討中である。

(4)Pu汚染源の識別

核実験場内外の土壌中には,上記してきたように核実験からの局地的falloutとGlobal fallout由来の』37CSや239,240PUが混在して存在している。Globalfallout由来の成分を識 別し,局地的fallout由来の137Csや239.240PU濃度,あるいは蓄積量を正確に把握すること は,特に住民の被曝線量を再構築する上で極めて重要である。また,それぞれの汚染源からの Puの土壌中での移行挙動を評価する上でも必要である。この識別の1つの方法とじてPu同位 体の240PU/239PU同位体比を用いる方法がある」2.』3.15°この240PU/239PU同位体比は汚染源に よって,Table3に示すように変化する6.試料及びセミパラチンスク核実験の原爆級Puの代表 的な240PU/239PU同位体比が分かれば,Globalfallout値0.18を使用して,下記の式よりPu を識別することが可能である。

(Pu)s (Pu)G

(Pu)w (RG‑Rs)(1+3.73Rw)

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(Pu)G‑(Rs‑Rw)(1+3.73RG)

(PU)G+(PU)W=(PU)S

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(PU)G=‑‑=‑(PU)S

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試料中の239,240Pu蓄積量(Bq/m2)

試料中のGlobalfallout由来の239.240Pu蓄積量(Bq/m2)

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(Pu)w:試料中のセミパラチンスク核実験からの局地的fallout由来の 239、240Pu蓄積量(Bq/m2)

Rs:試料中Puの2'!!Pu/239Pu同位体比

RG:GlobalfalloutPuの240PU/239PU同位体比=0.18

Rw:セミパラチンスク核実験からの局地的falloutPuの240PU/239PU同位体比 Y:Globalfalloutに対しての局地的fallout239・24npuの寄与比

上記パラメーターの中で,Rsは試料の測定を通じて得ることができる。また,RGはGlobal falloutPuのみで汚染されている土壌中Puの測定から得ることができ,ほぼ0.18で一定であ

ることが知られている。最も評価の困難なパラメーターはRwである。タイプの異なる種々の規 模の核実験が数多く実施されているので,核実験毎にPu同位体比が異なり,試料採取地点では 種々の放射線雲の流跡線が混在していると考えられる。それ故,セミパラチンスク全域でこの比 を一定と考えることはできないであろう。Rw値は試料採取地点(地域)毎に決定する必要があると 考えられる。上記の式によって(Pu)Gが評価できると,さらに下記式によって137Csを識別す

ることも可能となる。

(!37Cs)w=(!:'7Cs)s‑(!37Cs/Pu)c・(Pu)c

(!37Cs)s:試料中の!H7Cs蓄積量(Bq/m2)

(!37Cs)w:局地的fallout由来の!37Cs蓄積量(Bq/m2)

(!37Cs/Pu)(;:Globalfallout由来の現在の土壌中の!27Cs/239・240Pu放射能比

(!37Cs/Pu)G値は,地域や土壌特性によって多少変化すると考えられるが,30cm程度までの深 さの両核種の蓄積量の比で見ると,現在50前後である。

239・240Pu濃度を測定した試料について240PU/239PU同位体比(atomicratio)を測定した結 果(Tablesl,2)を1つにまとめてFig.6に示す。図から分かるように,Kurchatovや

Salzhalを含む実験場内では,Globalfallout値0.18に比べて0.025〜0.072のかなり低い値 を示す。また,実験場外においても,Wl地点で0.100,SPl地点で0.125のやや高い値を示す 地点もあるが,他の地点は0.024〜0.083の低い値を示す。このような低い比が得られることは,

原爆材料そのもののPuが飛散していることを強く示唆する。今回の値はTable3に示すアメリ カのネバダ核実験場やロッキー・フラットでの原爆級Pu,さらに長崎やThule試料についての Pu同位体比とよく似ている。表中に示すlstExpSite及びBalapanは最初の原爆実験(1949 年8月)が行われた場所,及び平和利用の目的で行った地下核実験(1965年1月)で作られた大 きな湖(atomiclake)の堤防頂上付近で採取した土壌についての我々の測定結果である。この試料 について,他のPu同位体も測定した結果をまとめてTable4に示す。セミパラチンスク核実験 場内外で見い出される低い240PU/239PU同位体比のPuが未核分裂の原爆級Puであるかどうか については,中性子を吸収して組成変化(フラクショネーション)したPu,さらに238Uの中性子 捕獲で生成したPu同位体の寄与もあると考えられるが,今のところその大部分は,原爆級Pu

−5‐

(8)

そのものではないかと考えている。ちなみにここで見い出された240PU/239PU比の最も低い値 0.025がセミパラチンスク核実験の代表的な値と仮定すると,試料で0.03〜0.05範囲を示す地 点では95〜77%が局地的falloutPuに由来することになる。この値を用いて,局地的

fallout!37Csの寄与を見積もるとかなりの地点で負の137Cs(局地的fallout!37Cs寄与なし)

値が得られ,前述したようにRw値についてはそれぞれの地点で,より正確に評価する必要があ ることが分かった。現在表層及び深度別試料を用いて,鉱酸で抽出可能と不可能なPu成分につ いて240PU/239PU同位体比を測定しており,鉱酸で抽出不可能なPuの同位体比がそれぞれの地 点のRwを反映しているのではないかと考えている。

お わ り に

現在測定が継続中であるが,限られた試料分析から主な結果として以下のことが明らかになっ た。(1)全体として,核実験場内及びその周辺の土壌試料の127Csレベルは国内のGlobal fallout(3000‑7000Bq/m2)と同等かやや低いレベルで,一方239.240PUは国内レベル(40‑120 Bq/m2)の数倍から数100倍の高いレベルで検出された。(2)実験場内137Cs及び239,240PUは 殆どが表層下5cmまでに存在し,非常に不均‑(hotparticleの存在)であり,Puについては 大部分が鉱酸で抽出不可能な形態で存在している。実験場の外側では,場所によりかなり異なる が,測定した30cm深さまで検出される地点力3あった。(3)Pu汚染源の由来を検討するために 240Pu/239Pu同位体比を測定した結果,実験場内のその比は0.025〜0.072,実験場外では 0.024〜0.125で,Globalfalloutのみで汚染された地域の0.18よりもかなり低く,原爆材料 そのものの未核分裂原爆級Puで汚染されていることが明らかになった。今後,この局地的 falloutに由来するPuの識別をできるだけ正確に評価し,!37Csの評価も実施して,それぞれ の汚染源からの両核種の土壌中での挙動,さらにこの地域の残留放射能からの線量再構築を試み る予定である。

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Hemp‑palmleaves:FishinggearusedbytheFifthFukuryo‑Maru (LuckyDragon:Marchl,1954)[11】

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参照

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