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固化処理底泥土を用いた老朽化ため池の

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Academic year: 2021

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博 士 ( 工 学 ) 北 島    明

学 位 論 文 題 名

固化処理底泥土を用いた老朽化ため池の      堤体改修工法の開発

学位論文内容の要旨

  我が国の農業用ため池は,築造年代が古く,経年的を老朽化等により防災上早急に改修を必要とす るものが多く,農地防災事業として老朽ため池の整備が進められている.さらに,近年の流域の開発 等に伴い,ため池をとりまく社会的環境の変化,集中豪雨の多発,離農によるため池管理体制の粗放 化等により,その事業量は年々増加する傾向にある.しかしをがら、早急を改修が必要とされていて も,近年では改修に 使用する強度や遮水性に適した築堤土が池近傍で入手しにくくなっている例が 増えている.また、このようを老朽ため池には,長い年月の経過により泥土が厚く堆積していること が多く,水質の悪化 や貯水容量の低下等ため池の機能を阻害することとをるため除去が望まれてい るが,廃棄処分場を池近傍で確保することも難しくをってきている.

  ため池整備に関し て以上のようを問題点を解決するために,平成9年官民連携新技術開発組合を 発足させ,「ため池改修工事の効率化」をテーマに共同研究を進め,池内に堆積した泥土(以下,底泥 土と称する)を固化 処理して築堤土として利用できるように土質改良する「砕・転圧盛土工法」を 開発した,このエ法の開発により,事業中断を余儀をくされていた全国の老朽ため池のうち,8事業 を速やかに改修することが出来た.

  本論文では新たに 開発した「砕・転圧盛土エ法」の研究成果をまとめ,実際の老朽化ため池の改 修 工 事 へ の 適 用 事 例 を 通 し て 確立 した 手法 を もと に設 計・ 施工 法 を提 案し たも の であ る.

  本論文の構成と内容を以下に示す.

  第1章では,研究の背景と砕・転圧盛土工法の概要について述べるとともに,本研究の目的を明ら かにした.

  第2章では,砕・転圧土の基礎的試験として,実際のため池に堆積した底泥土を使用した固化処理 土の強度特性と透水特性を明らかにした.

  第3章では,基礎 的研究をもとに実際のため池において現場実証試験を実施し,室内試験から得 られた強度・透水特性が現場でも再現できることを明らかにした,また,実物大レベルでの施工を通 して,施工機械の稼働状況を確認した,

  第4章では,室内 での基礎実験と現場実証試験の結果から,改良土の改良目標強度の設定や施工 管理方法について述べている.改良土の強度におよばす諸要因として,解砕時期の影響,解砕粒径の 影響,底泥土の含水 比の影響について明らかにし,固化材添加量の設定方法や施工管理方法を提案 した.

  第5章では,砕・転圧盛土エ法により実際に老朽化した堤体を改修した事例のうち,最も規模の大 きを西大谷ダムの改 修事例を示している,静岡県小笠郡に位置する西大谷ダムは耐震性の確保や堤

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体からの漏水など、早急に改修する必要があったが,良質な築堤土の確保やダム内に堆積した底泥 土の処分地の確保が困難であったため,砕・転圧盛土工法で改修を実施した.実施工での施工管理の ほかに既設の堤体と砕・転圧盛土との剛性差も比較した.

  第6章では砕・転圧盛土工法の規模の大きなフアルダム堤体の改修への適用性を検討している.

原料である底泥土の粒度・塑性指数特性に着目して整理を行い,固化処理した底泥土の強度におよ ばす粒度の影響を明らかにし,底泥土の粒度を変えた基礎試験を実施した結果を示している,これら の知見をもとに実施した,粒度が変化する底泥土を原料とした現場実証試験結果から,現場でも含水 比 と 粒 度 を 管 理 す る こ と で 目 標 強 度 を 達 成 で き る こ と を 報 告 し て い る .   第7章では砕・転圧盛土工法の今後の展望について述べるとともに,本論文を総括し,得られた結 論を述べている,

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学位論文審査の要旨 主査   教授   三田地利之 副 査    教授    三浦清一 副 査    教授    藤井義明

学 位 論 文 題 名

固化処理底泥土を用いた老朽化ため池の      堤体改修工法の開発

  築造年代の古さによる経年劣化と,近年の流域の開発等に伴う社会的環境の変化,集中豪雨の多 発,離農による管理体制の粗放化等によって我が国の農業用ため池の多くは,防災上の観点から早急 教改修の必要にせまられており,農地防災事業として老朽ため池の整備事業量が年々増加する傾向 にある.しかし改修に際して,強度・変形特性や遮水性に関する要求性能を満たす築堤材料がため池 近傍で入手しにくくをっているのが実情である.一方,このようを老朽ため池には,長年月の間に池 の底部に泥土が厚く堆積していることが多く,水質の悪化や貯水容量の低下防止のために泥土の除 去 が 望 ま れ て い る が , 廃 棄 処 分 場 を 池の 近 傍 で 確保 す る こ とも 難 し く 教っ て き て いる .   以上のようを背景から,本研究はため池内に堆積した泥土(以下,底泥土)を固化処理して築堤材 料として利用可能をように改良する「砕・転圧盛土エ法」を開発し,実際の老朽化ため池の改修工 事への適用事例を通して設計・施工法を提案したもので8章からをる.

  第1章 で は , 研 究 の 背 景 に つ い て 述 べ る と と も に , 研究 の 目 的 を明 ら か に して い る .   第2章では,実際のため池に堆積した底泥土を使用した固化処理土の強度・変形特性と透水特性 を明らかにしている.

  第3章 では, 第2章の成果をもとに実際のため池において現場実証試験を実施し,室内試験から 得られた強度・透水特性が現場でも再現できることを明らかにするとともに,実物大レベルでの施 工を通して,施工機械の稼働状況を確認している.

  第4章では,室内での基礎実験と現場実証試験の結果から,改良目標強度の設定や施工管理方法 について述べている.改良土の強度におよばす諸要因として,解砕時期,解砕粒径,底泥土の含水比 の 影 響 に つ い て 明 ら か に し , 固 化 材 添加 量 の 設 定方 法 や 施 工管 理 方 法 を提 案 し て いる .   第5章では,規模の大きをフアルダム堤体改修への砕・転圧盛土工法の適用性の検討を目的に.全 国9力所のフィルダム・ため池から採取した底泥土の物理特性を調査している.原材料である底泥 土の粒度・塑性指数特性に着目して整理を行い,固化処理した底泥土の強度に及ばす粒度の影響を 明ら かにし ,底泥土の粒度を変えた場合の強度特性・透水特性に関する試験結果を示している.

  第6章では,これらの知見をもとに実施した,粒度が変化する底泥土を原料とした現場実証試験 結果から,現場でも含水比と粒度を管理することにより目標強度を達成可能をことを示している,

  第7章では,砕・転圧盛土工法を用いて実際に老朽化した堤体を改修した事例のうち,最も規模の     ‑ 59―

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大きを静岡県小笠郡の西大谷ダムの改修事例を示している.実施工での施工管理のほかに既設の堤 体 と 砕 ・ 転 圧 驢 土 と の 剛 性 差 に つ い て も 比 較 の 結 果 を 明 ら か に し て い る .   第8章 で は 本 研究 で 得 ら れた 知 見 を 総括 して 結論と し,今 後の展 望と課題 を述べ ている .   これを要するに著者は,防災上の観点から早急に改修が必要とされる老朽ため池について,池内に 堆積した泥土を固化処理して築堤材料として利用可能を土質に改良する「砕・転圧盛土工法」を開 発し,実際の老朽化ため池をらびにフィルダムの改修工事への適用事例を通して設計・施工法を提 案 し て お り , 地 盤 工 学 を ら び に ダ ム 工 学 の 発 展 に 寄 与 す る と こ ろ 大 な る も の が あ る .   よ っ て 著 者 は , 北 海 道 大 学博 士 ( 工 学) の 学 位 を授 与 さ れ る資 格 あ る もの と 認 め る.

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参照

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