火 山 第 2集 第35巻 (1990) 第4号359-374頁
伊豆@小笠原弧北部の火山岩量
菅 香 世 子
h 藤岡換太郎** (1990年 4月 11日受付, 1990年 9月 23日受理〉Vo
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ume of Volcanic Materials along Northern Izu・BoninAr
c Kayoko SUGA*
and Kantaro FUJIOKA *ホAmounts of volcanic materials along northem Izu・BoninArc were calculated based on the topographic
maps (Latitude 300
40' N to. 350
00' N) for the first time. The method of the volume calculation is as follows; First, allof the seamounts and knolls are picked up from the topographic maps with careful examination by using topographic cross s田tionsas well as seismic profi1es across them as for the submarine
area. Subaerial volcano田weretreated by using topographic maps as well as topograph.ic cross s回tionsof
them. We regarded individual volcanoes as a cone or elliptical cone, then calcu1ated their volumes and summed them up. The characteristic features of the volume are舗 follows.
(1) Volume of volcanic material across northem Izu・BoninArc has maximum just on the volcanic
front but it decreases toward backarc side. This feature is quite similar to that of Northeast Japan or other arcs. However, the volume of volcanic material increases again on Nishi shichito Ridge (backarc echelon ridges), which have large seamounts with comparable size to volcanoes on the volcanic front. These seamounts are thought to be Tertiary volcanoes.
(2) The volume of volcanic material along the volcanic front increases northward from near Aogashima. This pattem is concordant with existence of thick continental crusts surrounded by 1000 m depth of contour line.This suggests that the volume of volcanic material on the volcanic front has close relationship to the growth of the arc. (3) On the volcanic front, edifice of large basaltic stratovolcano isc1early different from that of an acidic submarine volcano or caldera. The former is three or four times as large as the latter. (4) Volume of volcanoes on the volcaic front of Izu-BoninArc is larger than those on the backarc region except volcanoes on the Nishi shichito Ridge. Volume of volcainc material along the arc shows minimum values at some places, where spacing of volcanoes along the volcanic front of the Arc are much wider compared to the other place.
These results concem the volume of volcanic material offer prime role of understanding how island arcs develop and what is the essential factor to constract them.
1. は じ め に
火山岩量
*
1
は,島弧の地球科学を考える上で基本的に重要な要素のうちの一つである. なぜ ならば,火山活動は島弧の成長やその発達に最も大きく寄与していると考えられるからである (SUGIMURA and UYEDA, 1973).伊豆・小笠原弧は,太平洋プレートの沈み込みに伴ってフJ
リピン海プレートの北東縁に形成された海洋性の島弧で,その北部には低アノレカリソレイアイト *〒100-81東京都千代田区丸の内3-8-1,東京都港湾局
Bureau of Port and Harbar, Tokyo Metropo,litan Govemment, 3-8-1, Marunouchi, Chiyoda・ku,Tokyo,
100-81, Japan.
**〒164東京都中野区南台ト15-1,東京大学・海洋研究所
Ocean Research Institute, University of Tokyo, 1-15-1, Minamidai, Nakano却, Tokyo, 164, J apan. *1ここで述べる火山岩量とは,火山の活動に伴って産出したものすべての量を示す.
360 菅香世子・藤岡換太郎
系列の岩石が特徴的に分布する (TSUYA,1937; MIYASHIRO, 1974; NOTSU et a,.11980; HlRANO, et al,.1982;一色, 1984).また,伊豆・小笠原弧は本州弧に匹敵するスケールの島弧でありながら 大部分が海面下に存在し,大陸的な地殻が薄く,その大半が火山性物質で構成されている (Hoπ'A, 1970;湯浅, 1983; MURAUCHI etα1.パ986). 島弧の火山岩量の見積りは,世界的に見でもあまり行われていない. 東北日本弧では SUGI -MURA et a.1(1963),大津(1963)や堀越(1975)が火山岩量の見積りを試みているにすぎない. 伊豆@小笠原弧の火山岩量の見積りを行うことは,海洋性の島弧の成長。発達に関連して極め て重要な意味をもつにもかかわらず, 今まではほとんど研究されていなかった. 宇都(1983) は,伊豆・小笠原弧の火山岩の Si02量の頻度分布を研究したが,この時初めて大雑把な海底火 山の体積の見積りが試みられた.また最近では,BLOOMER eta.1(1989)がマリアナ弧及び西之 島以南の伊豆・小笠原弧の火山体の体積計算を行っている.伊豆・小笠原弧のみならず世界中 の島弧で, 過去, 火山岩量の見積りがあまり行われなかった原因はいくつか考えられる. 伊 豆・小笠原弧のように海洋性島弧の場合,島弧の大部分が海面下に没しているために,地形学 的,地質学的に精度の高い情報が得られにくかったことに加えて, もうひとつには,多くの研 究者が陸上のみをフィールドとしているという事実も影響しているであろう.またその他の島 弧でも,火山体の削剥量及び地形に現われていない火山性物質や隠された古期岩体を評価し て,その体積を見積ることが困難であったためと思われる. 小論で我々は,海底地形図を基に,伊豆・小笠原弧北部の火山岩量料の見積りを試みた.島弧 の火山岩量にはその空間分布,時間分布及び岩相分布などの要素が含まれているが,本論では 主としてその空間分布について議論した.その中で火山岩量の変化を,島弧を横断する方向と 島弧に並走する方向で海底地形と比較し,また,伊豆。小笠原弧の火山岩量と SUGIMURAetα.1 (1963)による東北日本弧の火山岩量との比較も行ったのでここに報告する. 2.伊豆・小笠原弧北部の地形 伊豆・小笠原弧北部とは一般に伊豆諸島最南端の嬬婦岩(北緯29度47分)以北を指す. こ こでは,一部の火山島を除いて島弧の大部分が海底に存在するので, Fig. lbにその海底地形の 概要を示した.この地域の主な地形構造要素は,島弧の伸長方向に平行な南北性の大構造と, それと斜交する北東一南西方向の雁行構造群とで特徴づけられる(湯浅・村上, 1985;湯浅, 1988;藤岡, 1988).前者を代表する地形構造要素は,東から西ヘ伊豆・小笠原海溝,前弧隆 起帯(新黒瀬堆など),火山フロント(大島,三宅島,八丈島など),背弧凹地(群),背弧海丘 群(backarc knolls zone: HONZA and TAMAKI, 1985),及び西七島海嶺(又は伊豆海嶺 HONZA
and TAMAKI, 1985)である.このうち伊豆・小笠原海溝と並走する前弧隆起帯,火山フロント, 背弧凹地(群〉は,太平洋フ。レートの沈み込みの影響下で形成された大構造である. 伊豆・小笠原弧の島弧としての輪郭を3000mの等深線で縁どると, 火山フロントはほぼそ の中央を走っており,火山はこれより背弧側にのみ分布する.火山フロントでは大型の成層火 山及び海底力ルデラ(村上・石原, 1985)が20---90kmの間隔で(湯浅, 1990)南北ないし北 北西一南南東にほぼ一直線に配列している. これらの火山のうち,海面上に大きな島として現 *2これ以降の火山岩量とは,地形に現れるものだけを扱う.
Fig. la. Index map of the studi -ed area. われているものは青ヶ島以 北にのみ分布し,青ヶ島以 南の火山は鳥島を除いて小 さな岩礁を成すか,又はほ とんどが海面下に没してい る. 背弧凹地は,火山フロン トのすぐ内側(背弧側)に 沿って断続的に分布する凹 地 地 形 で あ る . 最 初 ,
ONODERA and MUKAI (1974)によって,鳥島凹地 の地形の記載が行われ,以 後玉木ほか (1981)によっ て, 八丈, スミス (須美 寿),鳥島,西之島の4凹地 が確認された.それらは伊 伊豆。小笠原弧北部の火山岩量 361 30。 Fig. lb. Topographic overview of Northern Izu・BoninArc.
NAT: Nankai Trough, SUT: Suruga Trough, SAT: Sagami Trough, SOT: So-o Trough, Os: Oshima, OIn:Omurodashi, Ts: Toshima, My: Miyakejima, Mk: Mikurajima, Kr: Kurose Hole,
Hj: Hachijojima, Ao: Aogashima, EAo: East Aogashima Calde -ra, Mj: Myojinsho, Sm: Sumisu Caldera, SSm: South Sumisu Caldera, Gn: Genroku Seamount, Tr: Torishima, Sf: Sofugan,
1: Mikura Basin, 2: Hachijo Basin, 3: North Sumisu Basin, 4: South Sumisu B出in,5: North Torishima Basin, 6: Torishima
Basin
豆。小笠原弧において最も新しい構造であり,現在も活動しているリフト系であると考えられ (玉木ほか, 1981; HONZA and TAMAKI, 1985),また,凹地群のテクトニックセッティングと東 北日本の黒鉱鉱床形成時のそれとの類似性が議論された(藤岡, 1983; KITAZATO, 1983).
FUJI-OKA (1988)はさらにいくつかの凹地の存在を指摘し,これにより伊豆@小笠原弧北部では,セ グメント化した大小の凹地群がほぼ連続的に連なっている可能性のあることを示した.
362 菅香世子・藤岡換太郎 の雁行構造が強く現われてくる(茂木, 1970;湯浅@村上, 1985).伊豆・小笠原弧を構成する 南北構造要素のうち最西端に位置する西七島海嶺では,大型の海山が北東一南西方向の雁行構 造を示す隆起帯の上に配列している. これらは背弧雁行山脈群を形成しており,湯浅@村上 (1985)は海嶺としての独立性には疑問があ&こと指摘している. しかし,小論ではほかに適当 な名称がないため,西七島海嶺の名称をそのまま用いる.西七島海嶺の雁行構造のうち最北端 に位置するのは銭州海嶺である.西七島海嶺は,銭州海嶺から北緯33度までの聞は南北方向の 堆列を示し, 雁行山脈群としての性格は持たないが, 北緯33度以南で雁行構造が顕著となる (湯浅・村上, 1985). 伊豆@小笠原弧では, 1982年に海上保安庁水路部から,ベヨネーズ列岩以北の海底地形の概 要を描いた「海底地形図・中部日本 (100万分のl)Jが発行された.続いて同部から「大陸棚 の海の基本図(20万分のl)Jが順次発行され, 1990年3月までには,大島から嬬婦岩までの火 山フロントから西七島海嶺に至る地域がほぼ網羅された.この地域については精度の高い海底 地形図,海底地質構造図が,また一部であるが地磁気全磁力図,重力異常図も揃っている. 一方,地質調査所は20万分の1,
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スミスリフト及び鳥島リフト海底地質図(ブラウンほか, 1988)Jを発行した.これは, 1984年からスタートした「海底熱水活動に伴う重金属資源の評価 手法に関する研究J
(工業技術院特別研究)でのスミスリフト(北及び南須美寿海盆)における 地質構造,地磁気, 重力,地殻熱流量についての詳査の成果と(地質調査所, 1984・19859 1986),同リフトで1984年に行われた,ハワイ大学のS
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による調査結果とをまと めたものである. 伊豆@小笠原弧における最近の研究としては,スミスリフトで米国の潜水艦rALVIN号」や 海洋科学技術センターの「しんかい2000Jによる潜水調査が行われている (TAYLORet a,.li
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これにより,背弧凹地の一つであるスミスリフト内の海底地形,堆積構造や堆積物の性 質と分布,海底火山活動,熱水活動及びリフテインク、、等についてはかなり詳しく解明されてき た(MURAKAMI,1988;NISHIMURAa
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MURAKAMI, 1988;BROWNa
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TAYLOR, 1988).また, 1989年4月から6月にかけての国際深海堀削計画
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の第 126 節航海では,伊豆・小笠原弧で初めて深海掘削が行われ,始新世以降の地史や火山活動史の大 枠がまとめられつつある(
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, 1989;ODP
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, 1989;藤岡ほか, 1989).このようにして伊豆。小笠原弧の地形や地質に関するデータはここ数 年来飛躍的に増大しつつある. 3. 火山岩量の計算方法 海底地形図をもとに伊豆・小笠原弧北部の火山岩量を見積った.見積りには海上保安庁水路 部発行, 20万分の1,r
大陸棚の海の基本図」を使用した.扱った範囲はF
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に示した;作 業時点で海底地形図が未発行だったため,作業の南限をj七緯30度40分(鳥島の北方)とし, 西七島海嶺の西端の一部を除外した. これらの海底地形図の中から地形的に火山と思われる海 山。海丘をすべて拾い出し,火山島については海底部分の山体をも考慮に入れて,それら個々 の山体を円錐又は楕円錐とみなして体積を計算し(
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,全体を積算するという方法をとっ た.本論では,海域部分の火山を対象とし,伊豆半島の火山については除外した. 地形図上での高まりが火山かどうかを判断するには,主に等深線のパタンによった.すなわ500 1000 1500
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0 1 0 2okm 伊豆・小笠原弧北部の火山岩量。
h=2.35km r=12.5km Fig. 2. Volumetory of volcanic bodies. 363V
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刊3 ち,基本的には等深線が円形又は楕円形に閉じているもの (3分の l以上閉じているものも含 む〉を火山とみなした.何故ならば, このような地形が火山以外の原因で形成されるとは考え にくいからである.また,体積を計算するためには底径と比高が必要となる.よって, 1)等深 線の閉じ具合, 2)海底地形断面図上での地形の傾斜の変化, 3)海底地形断面図に現われる島弧 の基盤の自然な起伏からのはずれ具合, 4)サイスミックプロファイラーの記録などを参考とし て個々の山体の大きさを設定した.火山体の体積の大小には比高よりもむしろ底径の大きさが 効いてくるため (YUASA,1988MS), 山体の底径は特に慎重に決定した. こうして拾い出した 個々の山体について,基本的に円錐,楕円錐,頂部の欠けた円錐(又は楕円錐〉にあてはめて それらの体積を計算した. このように,本論では地形に大きく現われた火山体の体積のみを火山岩量として取扱い,計 算した.すなわち,基盤から突出する円錐又は楕円錐形の高まりの全体を火山とし,その体積 を火山岩量として計算した.例えば,大島火山については,海底部分に存在する岡田火山,行 者窟火山,筆島火山の山体も計算に加えてある.これらの先大島火山の年代として, 0.42Ma以 前(岡田火山)及び 2.41Ma以前(筆島火山〉 という値が得られているがほANEOKAiind ISSHIKI, 1970)第四紀火山であるか否かについては,疑問を狭む余地はあるものの,積極的に第 三紀火山とする証拠もない.他の火山についても同様であり,後述するように,海底部分の山 体の年代を明確に示すデータが現在のところ乏しいために,山体の一部に第三紀火山が伏在す る可台旨性は否定できないが,それを明瞭に区別して除外することは困難である.よって,本論 ではその点は考慮せず,基盤から突出する高まりをすべて,年代を間わずその火山の山体とみ なした. 以下に,このような方法に付随する4つの問題について述べる. 1) 読取可能な火山体の大きさの限界.ここで使用した 20万分の 1,海底地形図から判読で きる最小の火山体は底径 1km,比高 100m程度のものが限界である.そしてこれ以上精度の高 い大縮尺の地形図は,伊豆@小笠原弧の広い範囲に関しては現在のところ存在しない.実際に は,本論で取り上げることのできなかった小火山が無数に存在するはずであり,例えば前述の 地質調査所発行の「スミスリフト及び鳥島リフト海底地形図 (20万分のl)J
には,底径 200m 程度の火山に至るまでの多くの小海丘が描かれている.また,藤岡ほか (1987),FUJIOKA et al. (1987)は,御蔵海盆において長さ約 3.6km,幅 400m,比高 40--1∞
m程度の安山岩の小海丘 の存在を報告している. しかし,このような小海丘は体積がごく小さいため(せいぜい 0.01---364 菅香世子。藤岡換太郎 0.1 krn?),仮に将来数多く発見されその分布が広くても, 島弧全体のレベルで火山岩量を論じ る場合にはほとんど影響を与えないと考えられる. 2) 海底に堆積している火山砕屑物や海底溶岩流の取扱いの問題. これらは地形に大きく現 われていないため,今回の計算には加えていない.ODP第126節では,須美寿海盆内でスミス カルデラ及び南スミスカルデラ(第三須美寿海丘)起源と思われる膨大な量の火砕流堆積物が 確認されている (Leg126 shipboard scientific party, 1989; ODP Leg 126 scientific party, 1989;藤 岡ほか, 1989).このように海底に堆積している火山性物質は,決して無視できないほどの体積 を持っており,これらを加えれば我々がここで求めた火山岩量はさらに増大するはずである. この意味では今回の計算で得られたものは,伊豆・小笠原弧北部の火山岩量としては最小値と いうことになる.現段階では,サイスミック・プロファイラーの記録なと、から海底の火山砕屑 物の厚さを推定し,単にその体積を推定することは可能であっても,その年代と噴出源を特定 するのは困難である. 3) 地形的に見積ることのできない遠方に飛ばされたテフラ及び火山体の削剥や崩壊の問 題.降下テフラも削剥されたものも当然海底に堆積しているはずであるから, この問題は前述 の海底の火山砕屑性堆積物の問題と関連してくるが,現時点ではこのような失われた火山性物 質を見積る根拠となるデータはない.ただし,爆発的噴火に伴う山体の崩壊によらない自然の 削剥量は,海底火山の場合,陸上の火山と比べてはるかに少ないものと思われる. 4) 地形に現われている火山体の中に,第三紀の火山が混ざっている可能性. これには,火 山体がそっくり第三紀火山である場合と,第四紀火山の山体の一部に第三紀火山が存在する場 合とがある.いずれにせよ,本来の第四紀火山の山体の体積に加えて第三紀火山の体積が入っ てくるので,ここで求められた火山岩量は,前述の一番目から三番目までの問題とは逆に多め に算定されている可官旨性が出てくる. この問題についても,現在のところ伊豆・小笠原弧の海 山・海丘すべての年代を明確にするデータが不足しているために,第三紀火山の除外は不可能 である. 海底地形図に基づいて火山岩量を見積ることには,上記のようないくつかの間題が存在する ものの,現時点では伊豆@小笠原弧の火山岩量を求めるために,ほかに適当な方法は見当らな 4.火山岩量の計算結果 火山の分布とその体積をFig.3に示す.この図からわかる大きな特徴は,火山フロント上の 火山の明瞭な直線配列,それらの火山が極めて大きな体積を有すること,西七島海嶺を構成す る海山の体積がそれに次ぐこと,それらと比較してその他の背弧の火山の体積が,非常に小さ いことなどである.このような島弧に沿った各構造帯別の火山体の体積の特徴は;Table1にま とめである.また, Fig.3では,火山の北東一南西方向の雁行配列も明瞭であり,先述のように 北緯33度以南でそれが顕著になるとともに,そこを境として南で火山の分布密度も高くなる. ただし,すべての火山が北東一南西方向の雁行配列を示すとは限らない.その他にもFig.3に示 す火山の配列,分布密度などにはいくつかの特徴が見られるが,それについては, ここではこ れ以上触れない. Table 2には主な火山の底径,比高,体積を示した.ここで,大島などの火山島の体積は,過
伊豆・小笠原弧北部の火山岩量 3
。
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31。 Fig. 3. Distribution and volumes of volcanoes on the studied area. 365366 菅香世子・藤岡換太郎 Table1. Volume of a volcano on each zone. Zone Volcanic front Backarc regio,n (back arc knol1s zone) Nishi shichitoRidge (echelon ridges) Others Volcano Oshima Omurodashi Toshima Miyakejima Mikurajima Mikura Seamount Inambajima Kurose Hole Hachijojima Aogashima Daini
&
Daisan Higashi Aogashima Knol1 (East Aogashima Caldera) Myojin Knol1 (North Beyonezu Caldera) Sumisujima (Sumisu Caldera) Daisan Sumisu Knol1(South Sumisu Caldera) Genroku Seamount Number of ca1culated volcanoes 19 250 56 7 Table 2. Volumes of main volcanoes. Type Rocks Bottom diameter(km) st b 27 sb r 21 st, b, a 5-6 st b 31-40 st b, a 25 st 15 st a 13-19 sc r 20-30 st b, a, d 30-35 st b, a 15-22 sc 16-30 sc 16ー28 sc d, b 17-22 sc 20 st 20-28 Volume of individua1 Volcanic bodies(km3 ) 1α)-500 most of them are sma11er than 10 0.5-250 20-70 Height Volume (m) (km3 ) 2,2∞
415 3∞
125 8∞
6 1,6∞
519 2,350 384 1,2∞
71 1,900 123 6∞
139 1,350 274 1,720 149 8∞
139 9∞
106 1,0∞
98 900 100 1,700 249 st: stratovolcano, sc: submarine caldera, sb: other submarine volcano, b: basa1t, a: andesite, d: dacite, r: rhyolite. 去の計算例〈例えば Nほ AMURA,1974での大島の体積は 45km3 ) と比較して,かなりの開きが ある.これは今までの計算例では,火山島の海面上あるいは海面下ごく浅い部分までしか体積 計算の対象とされていなかったためと思われる. 1980年代になるまで,伊豆・小笠原弧の海底 部分について詳細な地形図・地質図がなかったことを考えると,これはやむを得ないことであ る.ちなみに,今回計算された大島の体積は,海底部分を考慮に入れて 415km3であるが,同じ 楕円錐近似の計算方法を使用しで海面上の部分だけでは約 27km3,底径を水深 1∞
mに設定す れば約 41km3となる.この差はまさに前述の底径の効果であり,より深いところに底径を設定 するほど,体積は格段と増大する.伊豆@小笠原弧の火山島の多くは,山体の大部分が海面下 に存在するが,海底部分の山体を考慮するかどうかで,その体積に 1桁の差が生じることに注意する必要がある. 伊豆・小笠原弧北部の火山岩量 367 Table 1に示したように,火山フロントの火山は 100ないし500km3という膨大な体積を持っ ている.このうち,大島,御蔵島など玄武岩を主体とする大型成層火山の個々の体積はほぼ400 km3前後を示し,大室出、ン,黒瀬海穴,須美寿カルデラなどの主として流紋岩を産する海底火 山及び海底カルデラでは100如}3前後の値を示す.西七島海嶺地域を除く背弧の海山@海丘の 個々の体積は,火山フロントの火山の体積と比較して 1t,J~ )し 3桁小さく,その大半がlOkm3 以下である.西七島海嶺では,ごく小さな海丘ム火山フロント上の火山に匹敵する体積を有 する大型の海山とが混在している. ここで計算した火山体の体積を,伊豆・小笠原弧北部の地域全体について積算したものを Fig.4に示す.伊豆・小笠原弧北部では, 火山フロント上の火山は明瞭な直線状配列 を示すため,火山フロントの火山岩量につ いては特にそれだけを抜き出して集計し, その直線配列からわずかでもはずれるもの
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。
。
は0'"-'20kmのところに加えてある. 例え ば大島や三宅島などは前者で,火山フロン トから約20km背弧側の利島は後者に入 れである. 青ヶ島のすぐ前弧側にある第2 及び第 3東青ヶ島海丘(東青ヶ島カルデ ラ)については,活動時期に疑問はあるが, とりあえず青ヶ島とともに火山フロントに 加えた. Fig.5にはSUGIMURAet al.(1963) による EastJapan (東北日本弧〉の火山岩 量を比較のために示した.両者を比較する と,火山フロントからの距離の区切り方は 3000 n u n u n u 円 〆﹄ ( 同ε
ぷ ) 山 E 1000 100 即 volcanic trOl1t distance from volcanic front (km) 3000 Fig.4. Total volume of volcanic material across 違うものの,火山フロントで火山岩量が最 N orthern Izu・BoninArc. 大値を示し,背弧側で激減するという共通W
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Fig‘5. Volume of volcanic material across East Japan (afterSUGIMURA et al., 1963).368 菅香世子・藤岡換太郎
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o 60 40 20 蜘 ic fm Fig. 6. Volume of volcanic material across the arc divided in each Lat. 20ぺ の特徴が見られる. しかし,伊豆。小笠原弧北部では,さらに背弧側の,火山フロントから 80km
以西で再び火山岩量が著しく増大する点が特異であり, この地域はちょうど西七島海嶺iこ 一致している. Fig.6はFig.4をさらに緯度20分毎に島弧を横断する方向に分解したものである.緯度20 分の聞には火山フロントの火山がほぼ1個の割合で入ってくる.Fig. 6のうち,北緯32度20 分以北の断面は, Fig.4と同様に火山岩量が火山フロントで最大値をとるような傾向を示すが, 北緯32度20分以南では西七島海嶺に特徴的な大きな火山岩量が顕著になってくるので様子が 異なる. Fig.7は計算した火山岩量を島弧に沿った各構造要素別(火山フロント,西七島海嶺を除く 背弧域,西七島海嶺,西七島海嶺以西)に分解して示したもので,さらに緯度20分毎に区切っ てある.火山フロントでは,ほぼ緯度にして20分毎に火山岩量の大小が繰り返しながらも,全 体としては,はっきりと北へ向かつて火山岩量が増大してし、く傾向を示している. ここで大き な火山岩量を示す箇所は,大島,三宅島などの玄武岩質の大型成層火山が存在する所に相当し, 火山岩量の小さい所は流紋岩を産する海底火山及び海底カルデラが存在する所に相当してい伊豆。小笠原弧北部の火山岩量 369 ) west ofトlishi-shichito Ridge
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Fig.7. Volume of volcanic material along the arc divided in each structural zone. る.西七島海嶺を除く背弧域の火山岩量は,緯度によらずほぼ一定である.西七島海嶺では, 火山岩量は南に向かつて増大する傾向を示す. Fig.7において西七島海嶺以西の火山としたの は,例えば銭が十「沖海山などである.また,緯度 20分毎に火山岩量を集計してみると,北緯 31度。
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分-.,,31度 20分(第三須美寿海丘付近),北緯 32度 40分----33度 00分(八丈島 青ヶ島間), 北緯 34度 20分---34度 40分(大室出シ付近〉の三か所に極小値が存在する. 5. 考 察 伊豆@小笠原弧北部においても,東北日本弧においても,火山フロントでの火山岩量が背弧 域と比べて著しく多い.これはどの島弧にも共通の特徴であり,島弧における火山性物質が大 部分,火山フロントで生産されていることを示している.島弧の成長においては,火山フロン トで生産される膨大な火山性物質の役割が極めて重要である.事実,島弧を横断する地形断面 図では,基盤の高度は火山フロントで最高値を示し,そこから両側に向かつて徐々に低下する 傾向を持つことが多い.伊豆・小笠原弧北部では, Fig.7に見られるように,火山フロントの火 山岩量は青ヶ島付近(北緯 32度 20分---32度 40分〉を境に北へ向かつて増大し,逆に青ヶ島以 南で急減する.このことは, 1000m等深線で固まれる隆起帯あるいは陸塊(桜井・小川, 1982; 竹内・藤岡, 1985)が青ヶ島以北のみに存在していることと調和的である.この隆起帯の存在 は,一般に伊豆半島での衝突現象の影響による隆起として説明されているが,それだけではな し火山フロントにおける火山性物質の噴出量と島弧地殻の成長の度合いとが関係のあること を示唆している可能性もある.すなわち,火山フロントでの火山性物質の生産量が大きいほど, 島弧の地殻が成長することを示しているのかもしれない. 火山フロント上の個々の火山体の体積を見ると,前述のように,塩基性岩を主体とする大型 成層火山(大島,三宅島など)と,酸性岩を産する海底火山・海底カルデラ(大室出シ,黒瀬 海穴など)とでは,極めて明瞭にグルーフ。が異なり,前者の体積は 400km3前後,後者は 100370 菅香世子。藤岡換太郎 km3前後を示すことが多い. YUASA (1988MS)は,伊豆@小笠原弧の火山フロント上の火山の クツレープ分けを,その地形要素である底径と比高によって行い,両者がはっきりと別のグルー フ。をつくって分れることを指摘しているが,それが体積の差としても反映されているものと思 われる.‘ただし, これはあくまでも現地形に現われている山体の体積の差であって,噴出量の 差ではない.両者とも相当量の火山砕屑物を海底に堆積させているはずであり,これらを含め た検討をして初めて噴出量の差を論じることができるであろう. 火山フロント上の火山で最大の体積を有するのは三宅島 (519kmうであり,伊豆。小笠原弧 北部では実質的に最大の火山と言うことができる (海面上の面積では大島が最大). BLOOMER et a (.l1989)は,大きな体積を有する火山体は,マグマの供給率が高し3か又は寿命が長いとして いるが,三宅島の場合は前者に当てはまると思われる.三宅島がここ数百年のオーダーでみて も,伊豆諸島中で最も活動的な(噴火間隔が短い)火山であることは,それを反映した現象で ある可能性がある. BLOOMER et a.l(1989)の報告している西之島以南の伊豆@小笠原弧及び、マリアナ弧の火山フ ロント上の火山の体積も,本論と同様に90""""SOOkm3のものが多い.すなわち,伊豆@小笠原 弧からマリアナ弧にかけて,火山フロシトに生じる火山の山体の大きさは,ほぼ同ーのオー ダーにはまっていることになる.一点におけるマグマの噴出量などひとつの火山の成長に関与 する条件が, これら一連の島弧の火山フロントに沿っては,ほぼ同一であることを示している ものと考えられる. 西七島海嶺を除く背弧域 (backa四 knollszone)に分布する火山の大半は,体積がlOkm3未満 のごく小さなものである.そのなかにあって,御蔵島南西方,御蔵海盆の中央部に北東一南西方 い な ん ば 向に並んで存在する御蔵海山と蘭灘波島の体積は極端に大きく,西七島海嶺を除く背弧域の火 山としては異常である (Fig.3). このことは,御蔵海盆中央部の北東一南西方向の線上に集中し てマグマが噴出しやすい状態になっていることを示しており,御蔵海盆内のテクトニックな応 力場を反映しているものと思われる. 西七島海嶺地域では,火山フロント上の火山に匹敵する体積を有する巨大な海山が多数存在 することが特徴的である. Fig.4に示すように火山フロントから 801∞以西で火山岩量が再び 増大するのはこのためであり, この点が東北日本弧のそれと異なるパタンを示す結果となって いる.西七島海嶺の雁行山脈群を構成する海山は,同心円状に閉じた等深線パタンを持つので, 火山以外のものとは考えられない. しかし,その多くは以下の 5つの理由で第三紀火山である 可能性が高い. 1)地形図上で山体斜面の等深線のパタンが古く,解析されたような特徴を示す, 2)頂部が平 坦なものがある, 3)地質調査所で行ったドレッジでは厚いマンガンク号ストが採取されてお り,新鮮な火山岩は得られていない(湯浅, 1988), 4)西七島海嶺から得られた火山岩の年代と して 2.2Maという値が得られている (YUASA,1985), 5)西七島海嶺を構成する海山のうちの一 つ(天保海山〉から採取された石灰岩中の有孔虫の年代が 15Maを示す(碇@西村,投稿中). 陸上とは異なり,海底では第三紀の火山体が浸食されずに保存されている可能性が高い。ま た,ここで、行ったような,地形的情報のみもとに火山体を拾い出す方法では,第三紀火山をも 計算に加えてしまっている可能性があることは,先にことわったとおりである.第四紀火山に 限定して議論をする場合には,西七島海嶺の取扱は慎重を要するであろう.ただし,西七島海
伊豆・小笠原弧北部の火山岩量 371 嶺域でも第四紀の火山活動の記録があるので (KUNO,1962),そのすべてを第三紀火山として片 付けることはできない. 第四紀火山かどうかは別としても,西七島海嶺を構成する海山の体積は異常であり,その来 歴は問題となる.西七島海嶺は,それを構成する海山の個々の体積を考えると,古伊豆@小笠 原弧の火山フロントであった可能性が高い.火山フロント以外の場所でこのような膨大な体積 を持つ火山が多数形成されるとは考えにくし1からである.地質調査所のドレッジで, この地域 から緑泥石白雲母片岩が採取されている (YUASAetα,.11981)ことから,西七島海嶺の基盤には 島弧地殻が存在するものと思われる.西七島海嶺は九州、1・ノマラオ海嶺の一部を構成していたも のが,四国海盆の拡大に伴って現在の位置まで移動してきたものかもしれない.現在の伊豆@ 小笠原弧北部でのリフティングが火山フロントのすぐ内側(背弧凹地)で、起っていることを考 えると,四国海盆形成の初期の段階にも同様な状況が出現していたものと思われ,四国海盆の 拡大につれて古い火山フロントの海山が東進したとしても不思議ではない.現在の火山フロン トは, その前面に新たに形成されていることになる. なお, 西七島海嶺の火山岩量が南へ向 かつて増大する原因は不明である.いずれにせよ西七島海嶺の成因・発達史を現在の伊豆・小 笠原弧の置かれているテクトニクスで説明することはできない.今後の検討が待たれるところ である. 伊豆@小笠原弧の地質データは増えてきたとは言えまだまだ少なく,一刻も早いデータの整 備とその検討が望まれるところである. 6. ま と め 海底地形をもとにして,伊豆@小笠原弧北部の火山岩量の計算を試み,以下のことがわかっ た. (1)伊豆・小笠原弧北部の火山岩量は,火山フロントで最大,背弧側で減少するという,東 北日本弧その他の島弧と同様な結果が得られた.しかし,火山フロントから 80凶 以 西 の 西 七 島海嶺(雁行山脈群〉で再び火山岩量が増大する.それは,西七島海嶺を構成する海山の中に, 火山フロントの火山に匹敵する体積を有するものが混在するためであるが,その大半は第三紀 火山である可能性が高い. (2)火山フロントの火山岩量は青ヶ島付近を境に北へ向かつて増大する. これは 1000m等 深線で囲まれる陸塊の存在と調和的であり,火山フロントでの火山性物質の噴出量と島弧の成 長度とに相関があることを示唆している. (3)火山フロントの火山は,背弧域の火山と比較して極めて大きな体積を有する.そのうち の塩基性岩を主体とする大型成層火山と,酸性岩を主体とする海底火山及び海底カルデラとで は山体の体積が明瞭に異なり,前者は後者の3--4倍である. (4)西七島海嶺以外の背弧域の火山の山体の体積は,火山フロントの火山の体積よりも 1な いし3桁小さし¥
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あ と カTき 海洋性島弧の発達史の研究を始めるうえで最初に手掛けたテーマは,島弧の火山岩量の見積 りであった.精度の高い海底地形図は,残念ながら現在のところ伊豆@小笠原弧全域にわたっ372 菅 香 世 子 ・ 藤 岡 換 太 郎 ては完成していない. もとより我々は,早くそれらが完成することを望んではいる. しかし, 海洋性島弧の火山岩量を見積る過程で,全域の海底地形図の完成や,基盤地質など多くの問題 をかかえてはいるものの,それらのすべてが解決するのを待って火山岩量の見積りを行えば, 精度はより高くはなろうが,それがいつの日になるかは見当がつかない.我々は多少乱暴では あっても,まず島弧全体について同じ手法を用いて,とにかく大雑把に火山岩量を眺めてみる ことが現段階では急を要する重要な問題と考え,小論を提出した次第である.ここで算出した 個々の数値は第一近似であって,それほど大きな価値があるとは考えていない.これらは将来, 海洋性島弧の精査が進んで,情報量が飛躍的に多くなった時に書きかえられるべきものと考え ているし, したがって,今後に残された課題は以下のごとく山積みしている. 1) 海底火山の年代の確定. 2) 海底に堆積じている火山性物質の量,年代,噴出源の確定. 3) 海底火山の削剥量,崩壊量の見積り. 4) 活動期間の長さと山体の大きさとの関係. 5) 海底火山の岩質の確定.岩質と噴出量との関係. 6) 島弧のテクトニクスと火山性物質の噴出量との関係. 大方の御批判を仰ぐ次第である. なお,本論で扱った330余の火山の位置と体積を示したTableを,本来ここに掲げるべきで はあるが,紙数の関係で割愛した.入手希望の旨は申し出られたい. 謝 辞 本研究のきっかけは,故中村一明氏の示唆によるところが大きい.湯浅真人,平田由紀子, 杉 村 新 , 西 村 昭 , 加 藤 茂 , 高 橋 栄 一 , 小 山 真 人 , 徐 -垣,谷口英嗣の諸氏には有益な 議論や問題点の指摘をしていただいた.金原富子,吉田晴子,安江篤子,安里直子氏にはお手 伝いをしていただいた.心から感謝いたします. 文 献
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