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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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(1)

ふ り が な

氏 名 三浦

み う ら

たつき

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 乙 第 1629 号 学 位 授 与 の 日 付 令和 2 年 12 月 23 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 2 項に該当

学 位 論 文 題 目 Study on the Sealing Ability of a New High Penetration Resin Material for Enamel Cracks and Dentinal Tubules

(歯質高浸透型新規レジン系材料によるエナメルクラック ならびに象牙細管の封鎖性に関する研究)

学 位 論 文 掲 載 誌 日本歯科保存学雑誌 第 63 巻 第 6 号 令和 2 年 12 月 31 日

論 文 調 査 委 員 主 査 山本 一世 教授 副 査 前田 博史 教授 副 査 橋本 典也 教授

論文内容要旨

近年,国民1人あたりの残存歯数の増加に伴い,象牙質知覚過敏症や実質欠損を伴わないエナメル 質の微細亀裂(エナメルクラック)による知覚過敏症状を呈する患者が増えている.溶媒を含まず,

低粘性・高い親水性・濡れ性により高い浸透性を有する試作歯質高浸透型新規レジン系材料のエナメ ル質のエナメルクラックや象牙細管に対する封鎖性について,知覚過敏症罹患モデル歯質を用いて透 過抑制率を測定することにより検討を行った.

試作歯質高浸透型新規レジン系材料 KEC-100(KE)と,レジン系知覚過敏抑制材として G-Premio Bond

(GC,GP),Scotchbond Universal Adhesive(3M,SU)を使用した.健全ヒト抜去大臼歯を用いて,

モデルトリマーと耐水研磨紙にて#600 まで研磨し直径 8 mm,厚さ 1mm のエナメルクラック試料と象 牙質ディスク試料を作製した.試料を,象牙細管内液を満たした試料ステージに装着し,内圧が 25mmHg になるように規定した後,各材料の塗布前後の象牙細管内液の移動量から透過抑制率を測定し,縦断 面の SEM 観察よりエナメルクラック内の封鎖深度を測定した.統計処理は一元配置分散分析および Tukey の分析により行った(n=5) .

エナメルクラックの透過抑制率について,KE は 96.0 %,GP は 96.3 %,SU は 94.0 %であり,KE,

GP,SU 間に有意差はなく,高い透過抑制率を示した.また,象牙細管の透過抑制率について,KE は

90.0 %,GP は 94.2 %,SU は 93.7 %であり,KE,GP,SU 間に有意差はなく,高い透過抑制率を示し

た.SEM 観察では,エナメル質表面ならびに象牙質表面はレジンによる被覆が認められた.縦断面の

SEM 観察より,エナメルクラック内の封鎖深度について,KE は,GP,SU と比べて有意に高い値が認め

られた.また,KE は象牙細管内に深くまで侵入するレジンタグが認められたが,GP ではレジンタグの

侵入は認められず,SU ではレジンタグの侵入はわずかであった.

(2)

以上の結果から,試作歯質高浸透型新規レジン系材料は,エナメルクラックならびに象牙細管に対 して従来のレジン系知覚過敏抑制材より高い封鎖性を有することが示唆された.

論文審査結果要旨

本研究では、象牙質知覚過敏症や実質欠損を伴わないエナメル質の微細亀裂(エナメルクラック)

による知覚過敏症に対する、溶媒を含まない・低粘性・高い親水性・濡れ性により高い浸透性を有す る試作歯質高浸透型新規レジン系材料の有効性について、封鎖性について着目し、知覚過敏症罹患モ デル歯質を用いた透過抑制率から封鎖性について検討している。

エナメルクラックを作成ならびに象牙細管を開口させた知覚過敏症罹患モデル歯質に歯髄内圧を付 与した状態での試作歯質高浸透型新規レジン系材料の透過抑制率は、従来のレジン系知覚過敏抑制材 と同程度であり、高い透過抑制率を示すことを確認している。また、エナメル質ならびに象牙質の表 面の SEM 観察像と CLSM 像から、エナメルクラックならびに象牙細管をレジン被膜により封鎖している ことを確認した。

さらに、エナメル質の縦断面の SEM 観察像から、エナメルクラック内に浸潤した試作歯質高浸透型 新規レジン系材料の深さは、従来のレジン系知覚過敏抑制材より有意に深いこと明らかにした。また、

象牙質の縦断面の SEM 観察像から、従来のレジン系知覚過敏抑制材は象牙細管内に侵入するレジンタ グが認められないか、わずかに侵入する程度であるのに対し、試作歯質高浸透型新規レジン系材料は 象牙細管内に深くまで侵入することを明らかにした。

以上、エナメルクラックならびに象牙細管に対する封鎖性について、試作歯質高浸透型新規レジン 系材料を用いた場合、従来のレジン系知覚過敏抑制材より高い封鎖性を有することを証明した点にお いて、本論文は博士(歯学)の学位を授与するに値すると判定した。

なお、外国語1か国語(英語)について試問を行った結果、合格と認定した。

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