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平岡, 健太郎

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Academic year: 2021

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

マウス脳において尾懸垂試験によって誘導されたc- Fos発現のパターン

平岡, 健太郎

https://doi.org/10.15017/1931816

出版情報:Kyushu University, 2017, 博士(医学), 課程博士 バージョン:

権利関係:©2017PublishedbyElsevierLtd.ThisisanopenaccessarticleundertheCCBY-NC-NDlicense

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氏 名:平岡 健太郎

論 文 名:Pattern of c-Fos expression induced by tail suspension test in the mouse brain (マウス脳において尾懸垂試験によって誘導されたc-Fos発現のパターン)

区 分:甲

論 文 内 容 の 要 旨

尾懸垂試験(以下、TST と記す)は抗うつ薬のスクリーニング法として広く使われる手法 である。しかしながらその普及の割に、TST におけるストレス反応と抗うつ様効果の神経 基盤には不明な点も多い。今回の研究では免疫組織化学法を用いて、抗うつ薬としてノル トリプチリンまたはエスシタロプラム(コントロール群では生理食塩水)を投与したのち に、TST を実施した、あるいは実施しなかったマウスの脳内で、神経活動の指標としての

c-Fos発現の変化を調べた。その結果「TST を実施しない条件では、ノルトリプチリン投与

は拡大扁桃中心領域、視床下部室傍核および関連する脳幹部領域で c-Fos 免疫反応細胞の 密度を増加させるが、エスシタロプラムはどの部位でも c-Fos 発現を変化させない」とい うことが分かった。抗うつ薬を投与せずに尾懸垂試験を行うと、辺縁系終脳、視床下部そ して脳幹部の多数の領域において統計学的に有意なc-Fos陽性細胞密度 の増加を認めた。

また分散分析にて、薬剤(抗うつ薬)とストレス(TST)を主効果としたときの統計的に有 意な交互作用を、下辺縁皮質、外側中隔核(中間部)、視索前域腹外側核、孤束核の 4つ の部位で認めた。TST を実施した場合、下辺縁皮質と視索前域腹外側核ではc-Fos 陽性細 胞密度がエスシタロプラム投与によって増加したがノルトリプチリンでは増加せず、その 一方、孤束核での c-Fos 発現はノルトリプチリン投与によって増加したがエスシタロプラ ムでは増加しなかった。外側中隔核(中間部)では、双方の抗うつ薬がc-Fos発現を有意に 増加させた。今回の研究は「マウスのTSTにおいて、抗うつ様効果を示す薬剤を投与する と、中隔-視床下部領域およびその関連部位、とくに外側中隔核において、神経活動が増加 する」ことを示唆している。

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