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長周期構造物用転動型制振装置の実験研究

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Academic year: 2022

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(1)Ⅰ-36. 第37回土木学会関東支部技術研究発表会. 長周期構造物用転動型制振装置の実験研究 東海大学. 学生会員. 東海大学. 正会員. ○宮嶋. 靖浩. 島崎. 洋治. 1. 緒言 地震や風などによる自然の力,土木・建築工事や自動車・列車の交通による人為的な力など,様々な要因 により,構造物は振動する.このような動的外力による振動は,構造物の信頼性,精度,品質,寿命などを 損なうばかりでなく,安全性や居住空間の快適性など,私達の日常生活に支障をきたすような,様々な問題 を引き起こす .これらの振動による問題を解決する有効な手段の 1 つとして,制振技術がある 1,2,3).制振手 法には多くの種類があり,分類の仕方も多様であるが,大きく分けてパッシブ型制振とアクティブ型制振の 2 つがある 3).また,これら 2 つの手法を組み合わせたハイブリッド型と呼ばれるものもある.パッシブ型 制振装置は,外部供給エネルギーを必要とせず構造物の揺れに応じて自然に稼働し、振動を低減する.また, アクティブ型制振装置は,外部供給エネルギーを利用して振動を制御する装置で,このエネルギー供給には 電動式や油圧式などのアクチュエータを利用している. ここで提案する制振装置は,パッシブ型に属する転動型制振装置で,振り子のように長い紐や棒を必要と せず,構造が単純でコンパクトなため,従来の制振装置よりも格段に低コストで製作が可能である.また, 多分割して設置することも可能なので,施工も容易である.本研究では 1Hz 程 度の固有振動数をもつ,ペンシルビルや吊り型式の歩道橋などの制振を目標に, 長周期構造物用転動型制振装置(Tuned Rotary Mass Damper 以下 TRMD)の自由振 動に対する減衰効果をラーメン構造模型により実験的に確認した. 2.実験模型 2.1. ラーメン構造模型. 図-1 に,実験で使用したラーメン構造模型を示す.この模型は,支柱材とし て PL-60×4.5 の鋼材(SS400)を 4 本使用しており,長さは 1250mm で一方 向のみにせん断型の振動をする.支柱材 4 本分のバネ定数は k=0.175kgf/mm で, 構造模型と制振装置を合わせた梁部分の有効質量は約 50kg である.また,固有 振動数は約 0.93Hz で梁部分に載荷する重りで調整するようにしてある. 2.2. 図‐1. 長周期構造物用転動型制振装置. 図-2 は,実験で用いた TRMD である.この装置は銅板とアルミ板の 円弧を対になるように置き,その間を転動子が転がるようになってい る.転動子は直径 100mm 厚さ 10mm のアルミの円盤の両側に直径 60mm, 厚さ 20mm のアルミの円盤を取り付けたものである。また、磁石を取り 付けるための直径 100mm のスチールの円盤をつけてある.本実験で使 用した TRMD の質量は約 863g で,レールの円弧の最下部の半径は 1730mm であり,転動子の振動が一定になるように円弧の曲率を変化さ せてある.また構造物模型の固有振動数は 0.93Hz である.転動子が回 転して揺れる際,転動子の磁石と円弧の銅板面との間に渦電流が生じ, 転動子に減衰を与えることができる.転動子の減衰の強さ(減衰定数 h2) は,取り付ける磁石の個数により,調節することができる. キーワード:制振、TMD、パッシブ型、転動型 連絡先. 〒259‐1292 TEL. 神奈川県平塚市北金目. 0463(58)1211. FAX. 1117. 0463(50)2045. 東海大学土木工学科. 図‐2.

(2) Ⅰ-36. 第37回土木学会関東支部技術研究発表会. 3.実験方法および結果 実験では,ラーメン構造模型に TRMD を取り付け,制振時と非制振時の自由振動実験を行う.実験は,構造 模型の梁部分を水平方向に引張り,初期変位を与えて,自由振動させる.この時の構造模型の変位応答をレ ーザー変位センサーにより,30 秒間計測する.制振時では,TRMD に取り付ける磁石の個数を変化させ,構 造物の変位応答の変化を6通り計測した.図-3 は非制振時,図-4 は制振時で転動子に取り付けた磁石の個数 を 7 個にしたときの変位応答波形である.図-5 に磁石の個数の変化による構造物の減衰の変化を示してある. 一般に磁石の個数が多くなると直線的に構造物の減衰定数が大きくなるが4).結果は図に示すようになった.. 図-3. 構造模型(非制振時). 図-5. 図-4. 転動子(磁石7個). 転動子の磁石数と減衰定数. 4.結言 本研究では,1Hz 程度で揺れる構造物のための長周期構造物用転動型制振装置を提案し,実験結果から構 造模型におけるこの装置の減衰効果を確認することができた.しかしながらより効果的な構造物減衰を得る ために,磁石の配置,取り付け方法にはさらに工夫が必要であることがわかった.今後,本研究の結果を数 値解析によって最適な減衰を得るための研究を進める計画である. 本研究は東海大学工学部土木工学科,中原. 隆弘,篠田. 洋平及び小室. 貴裕と共に行った.. 【参考文献】 1)池上俊輔,豊田泰史,島崎洋治:3 スパン高架橋のプロップ式ダンパーによる制振解析,東海大学紀要工 学部,Vol.46, No.1,pp.35-38,2006. 2)尾畑守夫,森尻渉,島崎洋治:転動型制振装置の自由振動における制振効果,構造工学論文集,Vol.47A, pp.381-391,2001. 3)河相. 全次郎:「制振・免振技術」,鹿島出版,1996.. 4)武井. 啓充,島崎. 洋治:クレイドル型制振装置における実験と解析,土木学会第 63 回年次学術講演会. 講演概要集,第Ⅰ部門,pp.1189-1190,2008..

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