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地盤内空洞等を対象としたリングビームスキャナーの開発

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Academic year: 2022

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キーワード 空洞,三次元形状,リングビーム

連絡先 〒

179-8914

東京都練馬区旭町

1-39-16

前田建設工業㈱技術研究所 Tel 03-3977-2242 Fax 03-3977-2251

地盤内空洞等を対象としたリングビームスキャナーの開発

前田建設工業株式会社 正会員 ○ 平田 昌史 矢嶋 貴大 安井 利彰 清水 英樹

埼玉医科大学 若山 俊隆

NPO

法人 三次元工学会 吉澤

1. はじめに

日本全国には,放置された鉱山廃坑や地下施設,鍾乳洞等 の空洞が至る所に残されている.このため,陥没事故を未然 に防ぐための充填工事等の対策が実施されるが,地盤内空洞 の寸法や形状を測定するには時間や費用がかかるため,十分 な事前調査や出来形管理を実施することが出来ない現状にあ る.そこで本研究では,リングビームデバイス1),2) を利用し,

地盤内空洞等の寸法・形状を安価かつ迅速に測定可能なスキ ャナーの製作を試みた.本報告では,今回製作したスキャナ ーの仕様と簡単な測定事例について紹介する.

2. リングビームスキャナーの概要

リングビームデバイスとは、半導体レーザービームを円錐 ミラーで円盤状に反射させることで測定対象内部に光セクシ ョニング形状を生成する装置であり(図-1 参照),この光セ クショニング形状を位置情報に基づいて繋ぎ合わせることで,

対象物内面の三次元形状が測定できる.リングビームデバイ スを用いた内面形状測定は,これまで自動車等の各種部品や パイプ・配管,あるいは医療用内視鏡等に利用され,直径数 ミリから数センチ程度を測定対象としていた.今回製作した プローブでは,高出力の半導体レーザー,広角レンズを使用 することで,直径数メートルまでの測定に対応可能としてい る.写真-1に製作したプローブを示す.長さ

750mm,直径は

標準的なボーリング孔(

86mm

)での測定を想定しφ

60mm

, 重量は約

5kgf

である.なお,光セクショニング形状を画像処

理する際には,レーザー輝度がガウス分布(図-2参照)であるとしてサブピクセル精度で寸法を求めているが,広 角レンズを用いているため対象物が大きくなると精度は低下することになる.本プローブでは,直径

5m

に対して 誤差は約

1%

である.プローブの位置情報(移動量)については,プローブ内に搭載した三次元モーションセンサ ーを用いて測定している.また,三次元モーションセンサーを用いてプローブの回転(ヨーイング)や揺れも同時 に測定し補正することで,ワイヤーで引き上げる等の手軽な方法で測定可能な仕様となっている.

3. リングビームスキャナーによる測定事例

図-3は,リングビームスキャナーを用いてポリバケツを測定した事例であり,リフト速度約

11m/min

の小型電動 ウインチでプローブを引き上げながら計測している.これは,深度

1m

5

6

秒程度で測定する速度であり,レー ザー距離計を用いたスキャナーと比較すると,測定時間を大幅に短縮できることがわかる.また,使用している

CCD

カメラのフレームレートが

30fps

であることから,深度方向に約

7mm

毎で断面形状を取得することができ,測定結 果は,図-3

(a)

に示すような点群データとして出力される.図-3

(b)

は,点群データをポリゴン処理した結果であるが,

ポリバケツの凹凸も忠実に測定できていることがわかる.また,図-4は鋼製型枠内の土砂堆積形状を測定した事例 であるが,ポリバケツと同様に土砂堆積形状も忠実に測定できていることがわかる.図-5は,地盤を直径約

70cm

, 深さ約

70cm

で掘削し測定した事例である.図-5

(c)

に示すように,リングビームスキャナーで計測した体積と水置 換により測定した体積との差は

1%

未満であった.

写真-1 製作したプローブ 図-1 リングビームデバイスの原理

図-2 光セクショニング形状の模式図 Corn Mirror Semiconductor Laser

Ring Beam

Inner Wall Inner Wall

P

θ r

x y

0

I r P

Gaussian Distribution

Optical Sectioning

土木学会第71回年次学術講演会(平成28年9月)

‑317‑

Ⅲ‑159

(2)

4. おわりに

本報告では,地盤内空洞等の寸法・形状を安価かつ迅速に測定することを目的に製作したリングビームスキャナ ーの概要と,その測定事例について紹介した.なお,本スキャナーは地盤内空洞以外の測定にも幅広く適用するこ とが可能であると考えられる.

【参考文献】

1) T. Yoshizawa, M. Yamamoto and T. Wakayama : Inner profile measurement of pipes and holes using a ring beam device, Proc. of SPIE 6382, 2006. 2) T. Wakayama and T. Yashizawa : Development of an inner profile measurement instrument using a ring beam device, Proc.

of SPIE 7855, Optical Metrology and Inspection for Industrial Applications, 78550B, 2010.

図-3 ポリバケツの測定事例

-450 -300 -150 0 150 300

-300 -150 0 150 300 450

実測値 L=500mm

ポリバケツ計測結果

プローブ位置

Y 座標 (mm)

X 座標 (mm)

L=500.9mm

-1200 -900 -600 -300 0 300 600 -900

-600 -300 0 300 600 900

実測値 L1=1135mm L2=1142mm

鋼製型枠計測結果

プローブ位置

Y 座標 (mm)

X 座標 (mm)

L2=1139.1mm L1=1129.5mm

0 50000 100000 150000

0 50000 100000 150000

水置換法による体積  : 127719  cm3

リングビームスキャナーによる体積  : 128751  cm3

リングビームスキャナーによる体積 (cm3

水置換による体積 (cm3)

図-4 鋼製型枠の測定事例

図-5 掘削孔形状の測定事例

(a) 測定結果(点群データ) (b) 測定結果(ポリゴン処理) (c) 任意断面の測定結果

(a) 測定した鋼製型枠 (b) 測定結果(ポリゴン処理) (c) 任意断面の測定結果

(a) 測定した掘削孔 (b) 測定結果(ポリゴン処理) (c) 水置換との体積比較

土木学会第71回年次学術講演会(平成28年9月)

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参照

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