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西ドイツ連邦憲法裁判所の権限としての具体的規範審査 利用統計を見る

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(1)

西ドイツ連邦憲法裁判所の権限としての具体的規範

審査

著者

名雪 健二

著者別名

K. Nayuki

雑誌名

東洋法学

31

1・2

ページ

249-266

発行年

1988-01

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00003567/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

(2)

西ドイツ連邦憲法裁判所の権限としての具体的規範審査

名 雪 健 二

一 二 三 四 五 目 次 はじめに 提訴手続の性質と提訴権限 裁判所の提訴権と提訴義務 審査の対象と審査基準 おわりに はじめに  ボン基本法第一〇〇条第一項および連邦憲法裁判所法第二二条第二号・第八○条以下では、﹁具体的規範審査﹂ ︵象①ざ巳qΦ富2霧簿窪ぎ暮3瓢Φ︶について規定している。この手続は、﹁抽象的規範審査﹂︵&の菩馨篤簿①20プ      ︵三︶ 馨①巳8旨8箒︶と異なり、裁判所が争訟を決定するにあたって、有効性が問題となる法律をボン基本法違反と考え

    東洋法学      二四九

(3)

    西ドイッ連邦憲法裁判斬の権限としての具体的規範審査       二五〇 る場合に、裁判所はその手続を中止し、州憲法違反か、あるいはボン基本法違反かの問題によって、州憲法裁判所、 もしくは連邦憲法裁判所の決定を求めなければならない。そして、州法によるボン基本法違反、あるいは州法律の連       ︵2︶ 邦法律との不一致が間題となる場合にも、連邦憲法裁判所の決定を求めなければならない。  具体的規範審査は、係属中の訴訟において裁判所の提訴により行われ、具体的裁判に関連し、その先決問題として 連邦憲法裁判所が決定をなす手続であり、基本的権利を保護するという立場からみて、もっとも重要な意味をもつも     ︵3︶ のといえる。  以下、ボソ基本法第一〇〇条第一項および連邦憲法裁判所法第一三条第二号・第八○条以下に規定する具体的規 範審査について概観してみたい。 ω 抽象的規範審査については、逐袈ω留鷺鉱。FU霧閃欝留の奉紘器霊農品豊o貰おo 。ρω。欝霧 鱗鍵硬欝暮ω簿ダU撤  鋤びω欝鋤簿Φ2鶏き窪鍔○暮8一一Φ”汐”ω戯灘号ω<角貯ω撃昌αqo 。αRoはo窪¢⇒αの摸昌qαqΦω09︸ωα。ご一鶏9ψ80 。蒜勝村霧け男鼠oωo亭  び蝉びPU8<Φ﹃騰餌ωω信βαqのαq①鼠oび富ぴ鋤轡欝Φ騨画昌αΦ㎏ω償昌儀Φo o噌Φも餌び一一匿ごo鋸房oび寅鄭“一〇①Go︸ρ麻O噛いエルンスト・フリーゼンハー  ン﹁西ドイッ憲法裁判論﹂、廣田健次訳、六二頁以下。清水望﹁西ドイッの政治機構﹂、四五七頁以下。 ③ 図o鷺&顛oωωρO毎昌9離αqo号のくR蜜ω鶏昌αqω器o簿ωα霧ωq嵩留鴇8糞露涛Oo暮のo注磐鼻評Rαq習N紳①︾慧一こH零トψ8傘 ③ 清水、前掲書、四五二頁。 二 提訴手続の性質と提訴権限

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       ︵1︶  ドイツの伝統的な見解によると、高次の規範である憲法に違反する法律は、初めから無効であるとしている。この 考えにしたがえば、すべての裁判官は、みずからが取り扱っている法争訟を法律に基づいて決定する前に、法律そのも のが変っていないかどうかを審査しなければならない。その理由は、憲法に違反する法律を適用することができない ので、無効とする。裁判官は、具体的な争訟を決定するにあたって、その法律を適用しないことになる。このような ことからみて、裁判官の審査権について論ずることがでぎ、また、具体的事件の決定を契機にした裁判官の﹁付随的       ︵2︶ 規範審査﹂をも考えることがでぎる。このような手続は、規範がボン基本法に適合するかどうかについて、個別的事        ︵3︶ 件とはまったく別の一般的に拘束力を伴ったボン基本法上の規範審査と区別される。すなわち、抽象的規範審査とは、 異なる手続である。        ︵4︶  ボン基本法第一〇〇条第一項は、すべての裁判官の審査権を前提にしている。しかし、裁判官が具体的事件におい        ︵5︶ て法律をボン基本法違反と確信した場合、裁判官は、法律を、ひいては立法者の意思を無視することは許されない。 このような場合、裁判官は、むしろ立法者の意思を尊重するために、その手続を中止しなければならない。立法者の       ︵6︶ 意思を無視することは、憲法機関として特別な権威を与えられている憲法裁判所のみに属すべきものである。したが って、裁判官は、規範が有効か無効かの問題についての﹁憲法問題﹂を、決定のために連邦憲法裁判所に提訴しなけ      ︵7︶ ればならない。その際、訴訟そのものは、連邦憲法裁判所にだされることはない。裁判官は、規範を有効とする連邦       ︵8︶ 憲法裁判所の拘束力ある決定にしたがって、裁判官の最初の訴訟を継続し、それを決定することになる。       ︵9︶  このようなことから、裁判官には、審査権限ないしは裁判官の審査権が認められているといえる。したがって、裁

    東洋法学      

二五一

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    西ドイッ連邦憲法裁判所の権限としての具体的規範審査       二五二 判官は、みずから規範がボン基本法に適合するか、あるいはボン基本法に違反するかについて、最終的に確信する権 限を有する。もちろん、規範がボン基本法に違反する場合、裁判官は、もっばらその手続の中止と連邦憲法裁判所へ        ︵憩︶ の提訴という結果を伴うことになる。ここで、注意しなければならないことは、裁判官には審査権限が与えられてい       ︵葺︶ るのであって、決して破棄権限︵くR≦①篤目⑫q路o目℃簿窪麟︶ではない。破棄権限を有するのは、連邦憲法裁判所だけ である。すなわち、このような権限については、連邦憲法裁判所の独占権であるので、連邦憲法裁判所が規範の一般 的な有効性に関して、拘束力をもって決定する。それでも裁判官は、暫定的とはいえ破棄権限を有する。なぜなら ば、裁判官は、法律が無効であると考えた場合に提訴することができるので、規範を適用しない権限をもつことにな る。もっとも、この権限は、右に述べたように、規範が一般的に有効かどうかについて、連邦憲法裁判所が拘束力を        ︵12V もって決定するので、まったく暫定的にすぎない。        ︵13︶  このように、ボン基本法第一〇〇条第一項は、シュライヒ教授のいう﹁裁判官提訴﹂を前提にした規定といえる が、提訴の権限を有するのは各審級・のすべての裁判所である。すなわち、下級裁判所が、連邦裁判所と同じょうに、         ︵慧︶ 提訴の権限を有する。具体的には、刑事・民事裁判権、行政裁判権、財政裁判権、労働裁判権および社会裁判権を有 する裁判所が問題となる。連邦憲法裁判所法第八○条第一項において、すべて裁判官は、直接に、連邦憲法裁判所の       ︵15︶ 決定を求めることがでぎると規定している。合議制裁判所において、個々の裁判官は、手続法にしたがって未決決定 ︵象o弩馨象窪留閑簿ω9Φ置琶σq︶、たとえば、手続の中止を単独でなさねばならず、また、裁判官がボン基本法違反        ︵弼︶ と考える規範の有効性が裁判官の決定にとってまさに問題となるならば、提訴の権限を有する。裁判官は、最終決定

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のみならず、訴訟中のすべての決定をも提訴することができる。しかしながら、そのことは、中間決定をなすにあたっ て、例外的に問題となる。つまり、引ぎ続いての手続の開始は、当該規範のボン基本法適合性についての宣言がもは       ︵1 7︶ や問題とならないことに結局なるからである。連邦憲法裁判所は、中間決定を契機にして、最初の手続を引き続いて 開始することにどうしても必要であると考えたとき、裁判官提訴を認める。仮の権利保護手続において、仮の状態に ある規則が最終決定を著しく先取りするような場合、あるいは仮の権利保護手続において、確定的に決定するような 場合には、いずれにせよ提訴が必要である。このような場合、本案手続︵鵠鎧讐ω8冨くR貯ぼ窪︶は、もはや行われ      ︵1 8︶ ることはない。 ω この問題について詳しくは、昏鎧の浮露鉱oFO器じ ごΩP留零角貯器琶臓照の鉱9け︸ψ峯一律 ③ 汽.ωo露鉱oダ鉾餌。○‘ψ醤頓 ③界ωo置巴oダp 。。錯ρ︸ω・認, ←9  困く●ωo露鉱oダ斜斜○;ω・認。 ㈲ 連邦憲法裁判所並びに文献において、ボソ基本法第一〇〇条は、すべての個々の裁判所が法律を適用しないことで、連邦お  よび州の立法者の意思を無視するのを予防することにあるとしている。ゆく巽お両歴お8譜る誌り恥鯉お︸8弘禽‘すなわち、  ボソ基本法第一〇〇条の目的は、すべての裁判官による法の軽視から、立法者を保護することである。箆器の望RPU器  ω鼠馨鴇oo算伽霧切q⇔留霞o娼β三涛UΦ鯨のo篭餌類鼻膨9 目︸おo oρ90Q oo o。民霧一︾qひ貸瘍樽切①暮R影鋤財ダUδ匿o⇒箆簿0  20触導象鍔o馨8嵩①億⇒儀のo⇒の鉱αqoOo識o窪ω︿o罠鋤ひqΦP汐“ωoβαΦω︿R貯ω鶏欝鴨αRoはo算蝿嵩αO貰βα伊qoω曾辞ω傘が一S9ω6  ω熱 oQ o.団吋昌箸男はΦo DΦロげ鋤げPUδ<O吋騰餌器償⇒αqω鮫ΦはOげ帯び餌種犀Φ答一欝αO冠ω鐸”儀O震Φ℃餌び一殿︷ごO餌鍍oげ㌶昌9ρ㎝ド エルソスト・フ  リ⋮ゼンハーン﹁西ドイッ憲法裁判論﹂、廣田健次訳、六六頁。

   東洋法学      二五三

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(1萄⑯(③㈱⑳⑯(9)(8)(7)(6)

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ω<o欺O閏群3一①劇’ 蝉写奮撃ざぎ︸些勲ρu¢器億廣田訳、前掲書、六六頁。  西ドイッ連邦憲法裁判所の権限としての具体的規範審査 ωoげ一巴oダ鋤如● ωo露蝕oダ騨鋤. ωoぽ一巴oダm。餌● ωoぴ一巴o賞餌●鋤. ωoぴ一鉱oダ些鉾 ωoげ一鉱o芦勲騨 ωoげ一蝕oぴ勲鋤.

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二五四   たとえば、叫九八○年に係属中の八○件の裁判官提訴のうち、  政裁判所、一件が財政裁判所、  いる。溶◎ωO窪鉱O芦斜穿ρ  ︸蝿ω一零oo︸ω、館贈い   三 裁判所の提訴権と提訴義務       第一に、事件に適用する法律がボン基本法に違反するという裁        ︵1︶      、第二に、決定に際しての適用可能性である。とくに、決定に際しての適用可能性が問題となる。第一 ㊨ 国くΦユO悔㎝♪一8●ただし、 α の 国<oほO勝OGo︸趙h α ㊨ 切<o欺O閏麟9㎝ご①Go”建ゼ α 崎斡 刈鱒 刈鱒 “鱒。 刈鰻。 謡角. 刈伊        五七件は下級審︵具体的には、三〇件が区裁判所、五件が行 五件が栓会裁判所、一六件が労働裁判所︶から、そして、一件のみが連邦裁判所からだされて ︸ω。刈9 連邦憲法裁判所は、司法補助官には提訴の権限は認められないとしている。じ ご<R鵠国Oどミ● なお、この問題については、Oぼ一豊き評馨鉱8鍔サU一①覆o鐸R<oユ品Φ一簿鰻等R貯算ΦP  連邦憲法裁判所に法律を提訴する可能性と義務は、 判官の確信と

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の問題であるが、提訴をなす裁判官は、法律をボソ基本法違反とするみずからの見解を明らかにしなければならな い。したがって、裁判官が、単に疑義を表明するだけでは不十分である。裁判所は、ボン基本法第一〇〇条第一項が 厳格に定めているように、規範をボン基本法違反と考えたときには、提訴しなければならない。この場合、連邦憲法 裁判所が、当該規範を場合によっては無効と宣言するか、それとも規範の不一致の言い渡しに限定するかどうかはま         ︵2︶ ったく問題ではない。こうした場合であっても、提訴がなされなければならない。しかし、裁判所は、決定に際して        ︵3︶ 適用することができる規範について、それがボソ基本法に一致するという解釈の可能性を有しているときや、規範を ボン基本法違反と確認することを避けることがでぎるときには、提訴をなすことができない。裁判所は、法律がボン        ︵4︶ 基本法に一致するという解釈をみずからみいださなければならないし、その決定を基礎にしなければならない。  提訴をなす裁判所は、規範をボソ基本法違反とする自己の見解を提訴の根底にもっていなければならない。その際、 裁判所は、上級裁判所の裁判に拘束されることはない。しかし、裁判所は、上級裁判所の裁判に対し推定的な拘束を 用いてはならない。すなわち、裁判所は、その提訴をもって、上級裁判所にょる憲法上の審査を誘いだすために用い      ︵5︶ てはならない。裁判所は、ボン基本法に一致する解釈の可能性がないことをみずから示さなければならな小のであ ︵6︶ る。  次に、決定に際しての適用可能性が問題となる。すなわち、最初の具体的手続において決定する場合に、法律の有 効性が問題となる。最初の手続における決定状況が、このような手続から規範審査となるかどうかにとって決定的と なる。提訴をなす裁判所は、決定に際しての適用可能性をみずから明示しなければならない︵髄聯臆鰍搬剥蜥法︶。提訴の決

    東洋法学      二五五

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    西ドイッ連邦憲法裁判所の権限としての具体的規範審査       二五六       ︵7︶ 定は、それ自体明確なものでなければならず、諸々の事態や法的な考慮を尽して明示しなければならない。しかしな がら、こうしたことは、裁判所にとっては非常に困難を伴うものである。  そこで、裁判官提訴を認める前提としての最初の手続に対し、審査されゐ規範の決定に際しての適用可能性に関す る右に述べたような見方は、具体的規範審査を抽象的規範審査と区別することになる。両規範審査とも、審査された 規範のボソ基本法適合性について、一般的に拘束力のある決定となることにおいては同じである。しかし、抽象的規 範審査の場合、提訴をなす機関は、多かれ少かれ、審査の対象を定めることに拘束されない。一方、具体的規範審査       ︵8﹀ の場合、提訴は、裁判所に係属中の最初の手続状況からなされる。これについて、連邦憲法裁判所の考えにょると、 規範を係属中の最初の手続の範囲内でのみ審査すべきであるとし、その手続、たとえば、第一審手続、控訴手続およ び上告手続の中で、裁判所は、決定に際して適用することができる規範について、ボソ基本法に違反するとの確信を        ︵9V うることになるとしている。  それでは、裁判所は、いかなる場合に規範を決定に際して適用することができるのか。それは、裁判所が最初の手 続で規範を無効とするにあたって、規範を有効とするのとは違って決定しなければならない場合にのみ規範は決定に        ︵鎗︶ 際して適用することがでぎることになる。それゆえに、法律をボン基本法違反と考える裁判官は、場合によってはみ ずからの事件に多大の時問を費し、また、かなり費用のかかる証拠調べによって、当該法律に基づいて遂行しなけれ ばならない。裁判官は、法律が有効の場合と無効の場合とでは異なった結果になるかどうか、したがって、裁判官が 提訴をなすことができるかを知るために、仮説的に決定しなければならない。もちろん、この場合、法律の有効性を

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        ︵黛︶ 前提にして決定する。しかしながら、提訴をなす裁判所が、証拠調べをこうした仕方で免れようとする場合には、提       ︵廻﹀ 訴は認められるものではない。  決定に際しての適用可能性にとり、原則的には﹁決定主文﹂が問題であって、﹁理由﹂ではない。連邦憲法裁判所 は、これについて、異なった決定理由を表明することを指摘するだけでは、ボソ基本法第一〇〇条第一項にょる連邦 憲法裁判所への提訴が根拠づけられるものではないとしている。なぜならば、理由自体は、決して裁判所の決定ではな      ︵捻︶       ︵M︶ いとしている。もちろん、理由は、決定主文の意味を確かめるために、引き合いにださなければならないものである。 連邦憲法裁判所は、決定主文それ自体ではなく、理由のみが規範の有効・無効に依存している場合にも、裁判官提訴 を認めている。すなわち、理由が、決定主文の内容、そして、そこから生じる決定の法的効果にとって重要であると        ︵1 5︶ きには、例外的に認められるとしている。このことは、決定に際しての適用可能性にとって、理由ではなく、決定主 文が問題であるとする原則の例外である。しかしながら、連邦憲法裁判所は、こうしたことも著しく制限している。 決定主文か、理由かという二者択一の問題は、必ずしも提訴義務を解消するわけではない。提訴義務は、とくに決定 の確定力効果︵即①o窪路3津謁蒔毒oq︶が不明瞭であるときや、また、このような理由から、当事者間の将来の行動       ︵1 6︶ に関し、別の法争訟が避けられないときに存在する。  このように、連邦憲法裁判所は、決定に際しての適用可能性に重大な価値を置いている。連邦憲法裁判所は、具体       ︵1 7︶ 的規範審査が最初の手続に係属中である手続の対象に関する決定に役立つと考えている。規範審査手続の実行と結び ついた連邦憲法裁判所並びに他の憲法上の最高機関の要求は、一定の法争訟を決定するのに不可欠であると確認する

    東洋法学      二五七

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    西ドイッ連邦憲法裁判所の権限としての具体的規範審査       二五八          ︵B︶ 場合にのみ是認される。提訴をなす裁判所がボソ基本法違反と考えた規範を適用することなく、裁判所が望んだ意味 において法争訟を決定することができるとの可能性がある限り、審査される規範についての決定に際しての適用可能       ︵19︶       ︵20︶ 性は、欠けていることになる。したがって、右のような補充性の考えが、憲法裁判の根拠になっている。  提訴を認める問題の範囲内で、連邦憲法裁判所は、提訴をなす裁判所による事実評価並びに法律解釈をたいてい受    ︵既︶ け入れる。連邦憲法裁判所は、法律がボン基本法に違反するかどうかについての審査および決定の範囲内で、審査の       ︵22︶ ために提訴された法律の内容をみずから調査しなければならない。そして、連邦憲法裁判所は、提訴をなす裁判所の 見解を明らかに支持することができないとの基準で、みずからの評価に基づいて裁判官提訴を認め、あるいは認めな        ︵23︶ いと宣言する可能性を慎重に創りだしてきた。連邦憲法裁判所は、決定に際しての適用可能性の範囲を念入りに、し        ︵24︶ かも独自に審査し、それによって提訴の問題を制限したり、場合によっては拡大をもしてきた。したがって、最初の 事件が、ボン基本法第一〇〇条第一項に基づく手続の中で、規範審査の範囲を指導することになる。  ところで、連邦憲法裁判所は、公共の福祉に対する一般的かつ基本的な意味を伴った提訴の問題ゆえに、決定が差 し迫っていると考えられるときには提訴を事前に認めている。連邦憲法裁判所は、具体的規範審査の範囲内で、この        ︵25︶ ような連邦憲法裁判所への﹁事前の途﹂を、憲法訴願のための規定︵煙佛縄難識囎購磁聯︶を類推することによって開いてい        ︵26︶ る。これは、決定に際しての適用可能性の存在および証明を法律的に必要とすることの例外である。  なお、決定に際して適用することができる規範をボン基本法違反と考える裁判所は、他の裁判所が同一の規範をす でに提訴してしまった場合ですら、提訴しなければならないかの問題がある。すなわち、複数提訴の問題である。こ

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の場合、裁判所は、実際的な見地から、ボン基本法第一〇〇条第一項に基づく提訴の決定をなすことなく、民事訴訟 法第一四八条の規定を類推して、係属中の手続を中止する途を選択することになる。そして、裁判所は、連邦憲法裁 判所の一般的に拘束力のある決定にしたがって、その手続を再開することになる。このようなことから、同一の規範 に関して、連邦憲法裁判所への不必要な複数提訴は避けられることとなる。しかし、ボン基本法第一〇〇条第一項 は、適用される規範をボン基本法違反と考えるすべての裁判官がその手続を中止するだけではなく、提訴をなすこと       ︵27︶ をも厳格に規定している。裁判官は、このことについて、他の裁判所の提訴を引ぎ合いにだして任せることはできな ︵灘 し  さらに、決定に際しての適用可能性を欠ぎ、あるいは裁判所が提起された疑義にも拘らず、規範をボソ基本法に適 合すると考えるゆえに、連邦憲法裁判所への裁判官提訴とならない場合、最終審の決定によって、最初の手続では不 利であったその当事者は、決定に対して常に憲法訴願を提起することがでぎる。また、当事者は、憲法訴願の範囲内 で、連邦憲法裁判所を通じて、法律がボン基本法に適合するかどうかを審査させることがでぎることを付け加えてお         ︵29︶ かなけれぽならない。 (4)(3)(2)(1) 内冨器ωo霞巴oダU器ω幻β畠①¢奉ほ器鶏譜αqω鴨鳳o算︸ψ刈O o’ この問題については、界ωo乞巴oF騨塑○‘ω,一零舞 この問題については、客ωo鷺鉱oF勲鉾ρ︸¢一〇。鳶弊 ωくRお的器︸鋸麟参照。

 東洋法 学

二五九

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   西ドイツ連邦憲法裁判所の権限としての具体的規範審査       二六〇 ㈲ じ ご<oほO悔O禽一〇 。S ⑤ 鍔ω9一蝕oF鉾鉾○こo っ,刈○ 。。 ω ω<Φ鳳OめO合8Rる辞譲合①黛鱒ミ脚①ρo 。朕● ⑧溶ω9一鉱oダ勲鋤●○こω.刈O● ⑨肇ω9霞oダ勲鉾○こω.お●   連邦憲法裁判所は、一九七六年三月二四日の決定の中で、具体的規範審査が最初の手続の範囲内における統一的訴訟の一部、  すなわち、中間手続であるとし、最初の手続と同じように、具体的規範審査は係属中の手続の対象に関する決定に役立つとし  ている。切<①ほO的藤卜o︸戯O◎ ㈲ 切くRお醐8嵩ωる辞鱒ミ6   なお、連邦憲法裁判所にょる決定に際しての適用可能性および対象の限界づけの問題について、詳しくは、餌きωじ ご触ぎoぎ  湧きPご餌ωの簿ω魯①箆毒αRωo旨o藻9①Oのωの§漫器¢暮R象9琶αq建触20N導霧一8馨3一一①αq①鷺餌ご o︾旨﹂OO︾びω。HOρ  HSρω。o o線勢憲0塗 分      嶺①脳Oρ器o Oφ

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穴。ωo置鉱oF鋤・黛Oこω。o o一・ ω<Φほの切3湛9一ω︸GQ無● ゆ<ΦほO図一3峯ω︸麟食ooG oP たとえば、ω<Rお国臼﹂①豫参照。 切<Φ既O南魁O︸鱒8“竃”嶺凶播脚㎝9嵩嚇α8 憲法訴願については、界ω9菖oダ餌如●○‘ 穴。ωo露蝕oダ鉾簿,O‘ω。o o鱒 これについて詳しくは、O冴一路弩頴馨包o震P 穴・o oo霞蝕oぴ勲穿○こψo oω● 賛●ωo匡鉱oダ鉾働臼○こω。o oo oh 一認h ψ零律清水望﹁西ドイッの政治機構﹂、 四九九頁以下。 <o鳳餌ω鶏旨αqの鷲oNΦ⑦奉o繹︸ド︾鎧胤一‘一〇〇 〇紳ω●に一。 四 審査の対象と審査基準        ︵1︶  審査の対象の間題であるが、それはボン基本法第一〇〇条第一項に基づく手続において、憲法を含め、連邦および        ︵2︶       ︵3︶ 州の公布された形式的法律である。法規命令、行政規定および条例などは、提訴することができない。予算法律につ        ︵4︶ いては、形式的法律として、それ自体提訴できる。連邦諸州間との国際条約に対して同意を要する法律並びにヨーp ッパ協同体条約︵α震図霞8讐8冨Oo導色切ω9絃房<R簿お︶を含め、国際法上の条約に対して同意を要する法律も        ︵5︶ また提訴することができる。ヨーpッパ経済協同体設立条約︵くR霞甜N饗O昌民舅ひqαR国畦8蹴ω9窪譲算− ωo富津茜o導蝕霧o匿3に基づいて、協同体の機関によって公布され、ドイッ連邦共和国に直接適用されるヨ!質ッパ

    東洋法学      二六一﹃

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     西ドイッ連邦憲法裁判駈の権限としての具体的規範審査      二六二 協同体の、いわゆる第二次的ないしは派生的な法は、提訴することができない。このような法は、ドイッの国家権力        ︵6︶ によるものではなく、国際機関の法である︵聯醸躰法︶からである。  このように、審査の対象となるものをあげてみたがき結局それは連邦法律と州法律であり、それも、いわゆるボソ       ︵7︶ 基本法以後の法律のみを提訴することができる。連邦憲法裁判所は、これについて、一九四五年五月二三日以後の法 律のみがボン基本法第一〇〇条第一項に基づぎ提訴しうるし、また、提訴されなければならないとしている。ボン基 本法発効前の法律、すなわち、ボン基本法以前の法律が当該基本法に一致するかどうかについては、すべての裁判所 がみずから最終的に決定することになる。したがって、ボン基本法以前の法律がボン基本法と一致するかどうかの決       ︵8︶ 定は、立法権の権威に抵触するものではないとしている。       ︵9︶  次に、審査の基準であるが、それはボソ基本法である。ボン基本法第一〇〇条第一項第二段に規定する﹁州法律の 連邦法律との不一致﹂が問題となるとぎは、その他の連邦法も審査基準となる。したがって、形式的意味における連   ︵1 0︶       ︵n︶ 邦法律と連邦法規命令である。もちろん、ボソ基本法第一〇〇条第一項第二段は、、法規命令を含めて規定しているわ       ︵捻︶ けではない。しかし、連邦憲法裁判所は、﹁連邦法律﹂の下に、連邦法規命令をも含めて理解している。ボソ基本法第 一〇〇条第一項に基づく連邦憲法裁判所の決定独占権は、州法律が事後の連邦法と一致しないかどうかの問題にまで      ︵捻︶ はおよぽない。これは、ボン基本法以前の法をボン基本法第一〇〇条第一項の適用範囲から除外するのと同じ考えで  ︵14︶ ある。また、ボン基本法第一〇〇条第一項の規定に基づいて、州法律にょる州憲法の侵害が主張されたとき、その法 律は、権限あ、る州憲法裁判所に提訴されるべきである。これは、ボン基本法第一〇〇条第一項が州憲法裁判所にも、

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      ︵15﹀ 具体的規範審査手続の途を開いていることになる。  連邦憲法裁判所は、提訴された規範を、提訴をなす裁判所によって主張された法的見解だけによらず、あらゆる考       ︵絡︶ えることのでぎる見地の下に審査することとなる。このようなことから、最初の事件を通じて、審査の対象ないしは        ︵η︶ 憲法問題のみが限定されるのであって、審査基準が限定されるわけではない。 ω ω<o鳳O目oo博器鮮鱒oo切い   なお、憲法を審査の対象とするかどうかについては、議論の対立するところである。たとえば、アッペルトは、憲法を審査  の対象とすることに否定的である。譲鎧3鐵け︾需笠騨ω葺①o簿巴9鼠ωユo簿R誉冨等鷺毒αq鴇9犀鋤鼠くのほ霧の琶αq甲 、8戦響Φ蔦︸2句毒一〇器噂9おG。。これに対して、バッホフは、肯定的に解する。○簿○切8サ9穿ヨユ38﹃ぎ冨昌響鴛農ひqψ  語o洋の畠窪窪R<R︷器窪β窃蓉触露oPZ匂≦一3紳ω’N爲律 ③ 譲o一赫欝αq寓Φ冨び︾答一〇ρ一摸ぎαqoく○嵩9欝oダO議&αQのωΦ§凶o箏ヨの馨覆︸bα’辞一So 。”9鐙鐸   なお、この問題について、州法が例外的に、州憲法裁判所による予防的規範審査を認めること、すなわち、州憲法裁判所は、  審査されるべぎ法案︵OΦω9認暮類q耗︶が連邦法に違反すると想定し、決定に際して適用することができるから提訴をなすこ  とが可能という例外的な考え方がある。≦巴けRω9鉱貸臣①ぎ暑窪閃窪号犀8寄馨Φ2霧影窪ぎ昌嘗呂Φα貫3鼠ω  ω慧α①ω︿o鳳霧ω琶αq。 。αQ霧8算︸2く名NおG 。鱒ψ一〇 。罵参照。 (6)(5) (4)(3        ψ 穴一磐のωけRPU器ω鼠暮鴇oo馨αR閃鎚β山Φ段8窪三薦U①蓉のo露き9ω●89 これについては、穴震一︾仁磯賃馨ω①嘗鶏導磐PU富一8鉱q簿Φ29きΦ巳8誉8蔚 ωω爲魯 切<Φ篤O濁総︸一〇 〇30Go︾に9 一白器 ωωo露鉱oダU鋤の切鋸孟①ω<Φ駄霧象βαqωαqΦ鉱oび計ψ醤●  東 洋 法 学 爆5創ω8ω鉱αq① O①誌o窪ω︿〇二餌碧P 二六三

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   西ドイッ連邦憲法裁判所の権隈としての具体的規範審査       二六四   この問題について、連邦憲法裁判所は、一九七四年五月二九目の、いわゆる﹁ω巳きαqεの決定の中で、第二次的な協同体  法をボン基本法第一〇〇条第一項に基づく裁判官提訴の手続の下にあるとした。もちろん、そこにおいて、連邦憲法裁判所は、  無効宣言︵蜜o算蒔o爵㌶叢欝αq︶を控え、ただ単に協同体法の不適用︵q昌き類の民冨鱒魯︶の確認に限定しようとした。  ω<o域O国Go3鱒醤監 ω ≦・竃亀oび餌面●O‘ω●鐘ρω<o議○鍔ρ慈O律 ⑧膨<①ほOめ紳憲o 。搾o。ρ鱒8● ⑨溶ω。露鉱。ダ鉾9■Oこω●o 。餅 ⑬ じ ご<①鳳○国紹”一8桝①ρ一ω9 α⇒  Oぼ一ω鉱き勺Φ斡鉱o§譜<R楠器ω毒αqω箕8&器o算︸ω●置9界ω酔RP鉾斜ρ噂¢OO鱒膨<ΦほO国ど8舞、 ⑬ 界ωo鷺巴oげ轡ρ D・○こω。o o轟 ㈲ 閃<ΦほO閃①辞ωお。 α心  容ωo鉱蝕oダ穿費○‘ω・o o野 α笏  溶。ωo窪巴oダ鉾鋤。○こφo 。戯 ⑯ o ごくΦ議○図N9αo o旧①ど欝・ αり  鮮ω9或o劃岱如●O‘ω。o o蒔釦  五 おわりに  ボン基本法第一〇〇条第一項第一段および連邦憲法裁判所法第八○条第一項に基づいて、決定に際して適用するこ とがでぎる規範がボン基本法に適合するかどうかの憲法問題を、連邦憲法裁判所に提訴しようとする裁判所は、上級. 裁判所を経ないで、みずから直接に連邦憲法裁判所の決定を求め、その決定があるまで、最初の手続を中止しなけれ

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ばならない。連邦憲法裁判所は、裁判所の提訴に基づいて、当該規範の場合によっては無効をも含めた一致ないしは 不一致を決定する。この場合、連邦憲法裁判所は、あくまでも﹁法問題﹂のみを決定するだけであって、最初の事件 をも決定するわけではない︵薩灘総磁職響。そる系この決定に基づいて、提訴をなす裁判所は、たいていその手続を再 開し、最初の事件を決定することになる。その際、裁判所は、規範を有効とする連邦憲法裁判所の決定に、もちろん     ︵1︶ 拘束される︵講攣懲璽鯉.︸︶.  連邦憲法裁判所は、規範のボソ基本法違反の状態を解消させるために、別の法律上の規則が必要であることを決定 で明らかにした場合、提訴をなす裁判所は手続を再度中止することができるとしている。このような場合、裁判所は、       ︵2︶ その手続を再度中止し、法律上の規則が公布されるまで、、事件の決定を留保することになる。  それでは、承ン基本法第一〇〇条第一項が定める手続は、実際的にいかなる意義があるのであろうか。この手続に ょる決定は、統計的には憲法訴願に次いで第二位の地位を占め、他の手続に先行している。ボン基本法第一〇〇条第 一項に基づく裁判官提訴は、この憲法訴願と類似した手続である。もちろん、憲法訴願の場合は、﹁各人が﹂であるが ︵灘勲纏躰灘聯垂蕪聯卜顧聯輯鋤婦伊籍縢隠︶、裁判官提訴においては、﹁すべての裁判官が﹂である。﹁各人﹂および﹁すべての裁判       ︵3︶ 官﹂は、.直接に、しかもなんらの媒介もなく、ドイツの最高の裁判所に頼ることがでぎる。裁判官提訴にあっては、 憲法訴願の場合と異なり、連邦憲法裁判所の部会自体が決定しなければならない。ここに、裁判官提訴の特色があ る。・このようなことから、日常生活の多くの非政治的事件が、連邦憲法裁判所にもたらされる。たとえば、区裁判所        ︵4︶ 裁判官は、みずからの正義についての見解をもう一度連邦憲法裁判所に提訴する機会をもつことができる。もちろ

    東洋法学     

、      二六五

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     西ドイッ連邦憲法裁判所の権限としての具体的規範審査       二六六        ︵5︶ ん、この場合において、連邦憲法裁判所が、区裁判所裁判官の見解を﹁明らかに支持できない﹂として却下すること になるかもしれない。しかし、こうした日常的な事件だけではなく、高度の政治的な事件も、同じような仕方で連邦 憲法裁判所にもたらされる。ここに、ボン基本法第一〇〇条第一項に基づく裁判官提訴手続の実際的な意義があり、 この手続は、基本権の保護にとって極めて重要な手続といえよう。 ① 一方、連邦憲法裁判所が規範を無効と宣言した場A見この決定は、法律としての効力を有する︵髄郭塘継緻劉噺法︶。連邦憲法裁  判所のこの決定は、原則的に遡及的に作用し、したがって、無効の規範に基づいて公布されたすべての裁判所判決、法規命令  および行政行為、後に無効と宣言された法律に基づいて行われた選挙もまた、法的基礎を失う結果となる。謝o摸a缶霧ωρ  O毎pα呂鴨α①の<R欝o 。鍵欝αqω誘o寡のαR劇羅昌鳥①巽8償ぴ一蒔U①β富o讐鋤昌9ψ89   このように、西ドイッの憲法裁判においては、ボソ基本法に違反する法律は、遡及的に無効であるとする原則が妥当する。  しかし、連邦憲法裁判所は、遡及効より生ずる諸々の結果を考慮して、ボン基本法違反の法律を無効と宣言しない場合がかな  りある。すなわち、連邦憲法裁判所は、法律を無効と宣言しないで、ただ単にボン基本法に違反すると宣言して、立法者に対  して善後措置をとる経過期間を与える決定をなす。こうした問題を取り扱っているものとして、阿部照哉﹁西ドイツにおける  違憲確認判決の効力﹂、今村成和教授退官記念、公法と経済法の諸問題所収、一九九頁以下。なお、野中俊彦﹁西ドイッにお  ける違憲判決の方法﹂、田中二郎先生古稀記念、公法の理論上所収、一〇五頁以下。 ③ N一鐸ωωo琶鉱oぴU器ω錯類号の<o鳳器ω償p鵯αq段ざ洋一G o・o o9 ㈹ たとえば、憲法訴願においては、弁護士強制、裁判官提訴においては、上級裁判所の経由といったものはない。 ㈲ 溶ωo置巴o劉鎚9鉾○‘ω・o o9 ㈲ たとえば、ω<黛お国総鳩奨●

参照

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