平 成8年12月(1996年) 一23一
無機 質成分表を利用 した食事 中無機質摂取量 の検討
瀬 亜 希 子,村
上
美 香,畑
井
郁 乃,東
川 佳 絵,張
作 文1),
文
燦
錫1),渡
辺
孝 男2),池
田
正 之1),新
保 愼 一 郎
Studies
of daily dietary
intake
of nutrient
or trace
elements
by used
of food
composition
tables
Akiko
Hayase,
Mika Murakami,
Ikuno
Hatai,
Kae Higasikawa,
Zuo-Wen
Zhang,
Chan-Seok
Moon,
Takao
Watanabe,
Masayuki
Ikeda
and
Shin-ichiro
Shimbo
1. は じ め に マ グ ネ シ ウ ム(Mg),亜 鉛(Zn),銅(Cu)元 素 は 生 体 の構 成 成 分 で あ り,細 胞 内成 分 と し て も数 多 くの酵 素 の 金 属 補 酵 素 と して重 要 な 役 割 を 担 っ て い る。 食 事 か ら の これ ら3元 素 摂 取 量 は,生 体 の 保 護 維 持 の た め 重 要 な 意 味 を もち,と くに マ グ ネ シ ウ ム の 摂 取 量 不 足 は 低 血 圧,期 外 収 縮,精 神 神 経 機 能 の 低 下 を も た ら し,亜 鉛 不 足 は 成 長 遅 延,肢 端 皮 膚 炎, 味 覚 低 下,銅 不 足 は 貧 血,骨 粗 籟 な ど の 疾 病 原 因 と な る こ と が 知 ら れ,健 康 保 持 の た め 食 事 か ら の 摂 取 量 維 持 が 重 要 視 され て い るD。 そ の摂 取 量 不 足 に よ っ て 招 来 され る疾 患 の 重 要 性 に よ っ て,わ が 国 で は 食 事 か ら の1日 所 要 量 と し て マ グ ネ シ ウ ム300 mg,亜 鉛8∼15mg,銅1.28∼2.5mgが 示 さ れ て い る2)0し か し,従 来 これ ら の成 分 が 実 際 に どれ だ け 摂 取 さ れ て い るか を 簡 単 に知 る 手 段 は な か った 。 「四 訂 日本 食 品 標 準 成 分 表 」3)(四 訂 成 分 表)で は, 食 品 中 の マ グ ネ シ ウム,亜 鉛,銅 含 有 量 が 未 収 載 で, 食 物 か ら の 摂 取 量 の算 定 は 不 可 能 で あ った 。1991年 四 訂 成 分 表 の フ ォ ロー ア ップに 関 す る調 査 報 告 皿 と して,無 機 質 成 分(マ グ ネ シ ウム,亜 鉛,銅)の 供 給 源 と して 重 要 な436食 品 を収 載 した 「日本 無 機 質 成 分 表 」4)(無 機 質 成 分 表)が 公 表 さ れ た 。 今 回, わ れ わ れ が 日本 各 地 に お け る陰 膳 食 物 収 集 で 得 た 食 事 献 立 表 を も とに,こ の成 分 表 を 利 用 して3成 分 を 算 定 し有 用 性 を 考 察 した 。 同 時 に,四 訂 成 分 表 に 記 載 さ れ て い る食 品 の 大 部 分 にこつ い て,上 記3元 素 を 含 む28元 素 を 分 析 した 「食 品 の 微 量 元 素 含 量 表 」5) (微 量 元 素 表)が 公 表 され て い る の で,そ の 有 用 性 に つ い て も検 討 した 。 II. 対 象 お よび 方 法 京都女子大学家政学部食物栄養学科栄養学第1研 究室 1)京都 大学 医学部 公衆 衛生学教室 2)宮城 教育 大学 1.調 査 対 象 1991年 か ら 日本 人 の 栄 養 調 査 の 目 的 で 陰 膳 方 式 食 物 収 集6・7)を 行 な っ た,北 海 道 か ら 九 州 ま で の14 都 道 府 県22地 区 の 成 人 女 性456名 を 調 査 対 象 と し た 。 男 性 は 食 物 検 体 提 供 者 が 極 め て 少 な い た め,本 研 究 で は 調 査 の 対 象 外 と し た 。 2.調 査 方 法 1)栄 養 価 算 定:陰 膳 食 物 収 集 で 得 た 献 立 表 を 用 い 「四 訂 日 本 食 品 標 準 成 分 表 」3)に 基 づ い た コ ン ピ ュ ー タ プ ロ グ ラ ム を 作 成 し て,食 品 重 量 と 食 品 番 号 か ら 計 算 し た 。 2) マ グ ネ シ ウ ム,亜 鉛,銅 摂 取 量 算 定:「 日 本 無 機 質 成 分 表 」4)に よ る コ ン ピ ュ ー タ プ ロ グ ラ ム を 作 成 し て,食 品 番 号 と 食 品 重 量 か ら マ グ ネ シ ウ ム, 亜 鉛,銅 摂 取 量 を 計 算 し た 。 3) 28元 素 摂 取 量 算 定:「 食 品 の 微 量 元 素 含 量 表 」5)に よ る コ ン ピ ュ ー タ プ ロ グ ラ ム を 作 成 し て, 同 じ く 献 立 表 か ら28元 素 摂 取 量(Al, As, B, Ba, Be, Bi, Cd, Co, Cr, Cu, Ga, Ge, Li, Mg, Mn, Mo, Ni, Pb, Sb, Sc, Se, Si, Sn, Sr, Ti, Tl, V, Zn)を 計 算 し た 。24 食物学会誌・第51号 表1 収載食品数 食 口口口 群 食四品訂成版分表 食元素品含の徴量表量 (%) 無機日本質食成分品表 (%) 穀 類 134 2 いも及びでんぷん類 34 3 砂糖及び甘味料類 25 4 菓子類 114 5 油脂類 7 6 種実類 35 7 豆 類 61 8 魚介類 333 9 獣鳥鯨肉類 207 10 卵 類 20 11 乳 類 50 12 野菜類 255 13 果実類 133 14 きのこ類 31 15 藻類 44 16 曙好飲料類 65 17 調味料及び香辛料類 55 18 調理加工食品類 18 よ口』 言十 1621
4
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成績の評価:主としてS
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の対応のあ るt
検定によった。1
1
1
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成績
1. 無機質成分表と微量元素表の比較 1) 収載食品数の比較 四訂成分表収載の食品数1621食品に対して無機質 成分表は436食品 (26.9%),微量元素表は1227食品 (75.7%)であった。(表1) 2) 算定捕捉重量 四訂成分表では全食品について栄養計算が可能 (捕捉重量100%)であるが,この捕捉重量に対し無 機質成分表の捕捉重量は58.7土13.6%,徴量元素表 では53.7::!:10.1%であった。 3) 食品群別摂取量 食品群別(水と市販食品群を除く)に四訂成分表 および無機質成分表による摂取重量量とマグネシウ 85 63.4 44 32.8 26 76.5 14 41. 2 25 100.0 2 8.0 110 96.5 2 1.8。
0.0 4 57.1 30 85.7 11 31. 4 53 86.9 29 47.5 239 71. 8 96 28.8 139 67.1 45 21. 7 14 70.0 5 25.0 49 98.0 14 28.0 167 65.5 83 32.5 122 91. 7 26 19.5 19 61. 3 12 38.7 37 84.1 16 36.4 40 61. 5 9 13.8 54 98.2 24 43.6 18 100.0。
0.0 1227 75.7 436 26.9 ム,亜鉛,銅の食品群別摂取量を比較した。無機質 成分表による摂取重量は四訂成分表使用重量の69.5 %であった。食品群別の摂取量を表2
に示した。 4) 元素摂取量度数分布 マグネシウム,亜鉛,銅3元素の無機質成分表, 徴量元素表から計算した摂取量度数分布はともにほ ぼ正規分布を示した。 3元素とも徴量元素表による 値が高値側に偏した。両成分表による値は良く相関 し,相関係数はマグネシウム0.75,亜鉛0.80,銅 0.81であった。 5) 1人1日無機質摂取量 マグネシウム,亜鉛,銅の成人女子1
日平均摂取 量は無機質成分表でマグネシウム 167 mg,亜鉛 5578μg,銅868μg,徴量元素表による値はマグネ シウム232mg,亜鉛6025μg,銅1016μgであった。 2. 微量元素表による28元素の算定成績 1) 徴量元素表による28元素摂取量の度数分布は州市海∞防相︼ N 泊 食品群別マグネシウム,亜鉛,銅摂取量 食品捕捉量 (g) 四訂成分表 無機質成分表 マグネシウム,亜鉛,銅摂取量 亜 鉛 表
2
( 呂 志 抑 ) 銅 マグネシウム 無機質/四訂%
群 群 群 群 群 群 群 群 群 群 群 群 群 群 群 群 群 群1
2
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F b A 岨 A Q U Q U Q U ハり氏り司 i 1 i 1 i t -i 月 i A U A V O U 9 臼 ハ U 4 4 A ' E A ' E A 〆 ' E ¥ 〆 ' t ¥ J ' ' ¥ 〆 ' t ¥ / 目 、 、 / E ¥ 〆 [ ¥ 〆 , , 、 、 / 目 、 、 / t 、 、 /1 、 〆 ' t、 J ' t ¥ / 1 、 〆 ' t 、 、 /1 、 / 目 、 、 / 目 、 、 μg 390. 4::!: 119.50 35. 1::!: 40.81 2.0::!: 10.36 1.9::!: 11.74 0.1::!: 0.07 6.5::!: 38.67 139.4::!:127.06 63.7::!:124.39 12.7::!: 46.19 11.5::!: 13.06 9.3::!: 10.31 100.3::!: 59.78 65.3::!: 66.15 4.0:i:11.26 5. 8:i:10. 97 1.5::!: 19.70 18.5::!: 21.94 0.0:
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( 96.3) ( 72.0) ( 6.9) ( 1.7) 000.0) ( 28.7) ( 73.7) ( 42.8) ( 33.1) ( 71.6) ( 91.4) ( 63.2) ( 81.9) ( 32.9) ( 43.0) ( 47.6) ( 89.8) ( 0.0)%
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氏 u q d o u -o v Q U A 岨 z q J 1 i 1 i 民 v q J Q U A u o u -h d 1 A O u n L ' 1 9 -/ , ‘ 、 、 〆 ' t 、 、 〆 ' S ¥ 〆 , t 、 、 〆 ' t ¥ 〆 ' E ¥ 〆 ' t ¥ / ' t ¥ / ' t ¥ 〆 , , 、 、 〆 ' E ¥ 〆 ' t、 、 〆 ' I、 / ﹃ 、 、 〆 r s 、 、 〆 ' E 、 、 〆 ' t 、 、 〆 g I、 、 g 511.8::1:147. 99 58.5::1:60.31 12.4::1::11.92 30.2::1::36.22 7.1::1: 7.25 2.6::1:: 7.15 80.6::1::55.05 70.0::1::48.98 37.6::1::32.42 33.8::1::29.93 130.7::1::135.71 256.0::1::112.22 161.3::1::140.39 11.4:i:17. 06 14.9::1::17.65 510.8::1::328.45 34.9::1:18.84 4.4土 18.27 食品群-N
印 │ │ 、 、 , , ノ ハ リ ハ リハリ 1 i / , a‘ 、 、 表中の数値は平均値±標準偏差 ( )内数値は各群値の総量に対する% 無機質/四訂は四訂成分表による捕捉値に対する無機質成分表による捕捉% 867.9::1::273.03 、 、 1 5 ノ ハ H U A H V A U ' E E A 〆 , , 、 、 5578.0::1::1884. 40 、 、 E E , , , A リ ハ リハり 1 i / , , ‘ 、 166. 7::1::65. 68 ( 69.5) 、 B f z ノ ハ り A V A り 1 i J , , ‘ 、 、 1367.9士453.16 、 ‘ . , ノ ハ U A U n υ ' E ' A , , t t 、 1968. 9:i:512. 27 総量食物学会誌・第51号 26 -徴量元素含量表による 1日摂取量 (28元素) 表
3
中央値 リチウム マグネシウム マンガン モりブデン ニ ッ ケ ル 鉛 アンチモン スカンジウム 2529 985 841 357 4.1 2.9 0.4 0.3 89 1000 <0.01 1973
.
3
219 2883 250 143 <0.01 65 4.8 82 3552 611 1610 171 0.8 <0.01 5788 G M (GSD) 2884 (2.18) 954 (1.91) 870 (1.66) 354 (1.55) 4.2 (1.78) 1.5 (>5) 0.02 (>5) 0.03 (> 5 ) 88(1.
3
3
)
977 (1.35) 0.04 (>5) 162 (3.02) 0.4 (> 5 ) 219 (1. 38) 2818(1.41) 246 (1. 32) 145 (1. 55) <0.01 (>5) 56 (2.88) 4.4 (2.00) 87(1.91) 3715 (1. 48) 602 (1.48) 154 (3.24) 200 (2.00) 6.5 (>5) <0.01 (>5) 5754 (1.35) A M::tASD 4599土7807 1151土 772 995::t644 392::t173 5.0::t5.83
.
3
::t2.6 5.5::t19.6 1.9::t3.9 91::t 26 1016::t300 12土 24 236::t171 14::t 53 232::t 81 3062::t2172 255::t 67 161土 80 1.3土 5.4 80::t 68 5.6土 3.9 110::t118 3982::t1673 644::t253 3117::t4870 271::t305 40::t 64 5.3::t17.3 6025土1837 素d
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アノレミニウム ヒ素 ホウ素 ノミリウム ベりリウム ヒスマス カドミウム コノζノレト クロム 銅 ガりウム ゲノレマニウム フじ セ レ ン ケイ素 錫 ストロンチウム チタン タリウム パナジウム 亜鉛 単位:マグネシウムを除く元素 (μg/day) マグネシウム (mg/day) 成分表の食品数1621食品に対して僅か26.9%であっ た。一方,徴量元素表は1227食品を収載し75.7%で あった。それらの収載食品数を食品群別にみると, 表lに示したごとく両成分表間で相当の違いがみら れた。 計算に使用された食品重量の捕捉率は無機質成分 表が平均58.7%,徴量元素表53.7%であった。成分 表を使用して栄養計算する場合,できるだけ多くの 食品数を捕捉できることが要求される。収載食品数 が限られている時は常用食品数が多いことと,調査 目的の成分含有量の多い食品の捕捉が理想とされ る。両成分表とも本来その目的に適うように作成さ れているが,食品数は勿論算定食品重量からみても 約50%にすぎず汎用するには不十分である。対象栄 図lに示した。 Cr,Cu, Mo, Znは正規分布,A1, As, B, Ba, Be, Ge, Mg, Mn, N,i Sb,
Sc, Se, S,i Sn, Sr,
T
i
は対数正規分布を示したが, Bi, Cd, Co, Ga, Li, Pb, T,l V の分布はい
ずれの分布にも近似していなかった。 2) 28元素摂取量は表 3に示した。 本論文では現在公表されている無機質成分表4) と徴量元素表5)を使用して,食事中からのマグネ シウム,亜鉛,銅の
3
元素を中心に28種類の徴量元 素の食事からの摂取量について検討した。無機質成 分表はマグネシウム,亜鉛,銅の3
元素について日 常食される重要な436食品を収載しているが,四訂考察
I
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27-As AL 80 72 64 24 32 40 48 56 摂取量(mg/day) 平成8年 12月(1996年) 16 nHvnHvnHvnHvnHVAHvnHunHunHU R U ﹃ f p O E d 凋 崎 qdqL ( 渓 ) 額 制 京 国 特 Ba 15 10 1.4。
5。
30 25 20 .6 B .82.4 3 3.64.2 4.85.4 摂取量(mg/day) 40 Bi 5 6 7 8 9 10 11 12 摂 取 量(μg/day) Co Be 40 50 60 70 80 90 100 110 摂取量(μg/day) Cd 70 60 50 40 30 20 (ぷ)額制京事 40 30 20 10 50 40 36 32 12 16 20 24 28 摂 取 量(μg/day) 60 80 100 120 140 160 180 200 摂取量(μg/day) 40 20 食品の徴量元素含量表による28元素摂取量の度数分布 (1) 読み替え対象食品中のマグネシウム,亜鉛,銅含有 量の比率が異なることもあって,適当な読み替え食 品を見いだすことことの困難さから,期待したよう な成分表の補正は出来なかった。今後さらに検討の 予定である。 図1
養素成分の種類によっては,食品数の不足を補う目 的で成分表の未収載食品の収載食品への読み替えな どをおこない,調査目的に適うよう成分表の補正を す る こ と で 捕 捉 率 を 高 め る こ と が 期 待 で き る8,9,l
O
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無機質成分表でも読み替えを試みたが,食物学会誌・第
5
1
号- 2
8
Cu 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1. 2 1.4 1.6 1.8 摂取量 (mg/day) Ge 。 o r O 凋 斗 q L n u n o p h v a u 守 内 t n U 1 A 噌EA2A1AtA Cr 60 80 100 120 140 160 180 200 摂取量 (μg/day) o o p h u 凋 斗 ・ 内 LnunorO 凋 外 向 t n U 14tι1A-1-14 ( ぷ ) 掘 削 世 帯 醇 体干...,J司 800 900 14 内 Lnunnvro 噌 EA--‘ 4 2。
Ga 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220 240 摂取量 (μg/day) 50 40 30 20 240 300 360 420480 540 600 660720 摂取量 (mg/day) Mg 内tnunDPO 凋 U 守 内 t n u n o p h u 凋 斗 内 L q L q f ﹄ 唱 i 咽i -A T 4 咽L Li 70 60 50 40 30 (ぷ)額制客車 Mo 16 14 12 10 8 6 4 2 0 0 Mn 80 70 60 50 40 30 20 10 0。
40 80 120 160 200240280320 360400440480 摂取量 (μg/day) 16 20 24 28 32 36 40 44 摂取量 (mg/day) 食品の徴量元素含量表による2
8
元素摂取量の度数分布 (2) た。その結果, 17群までの対応では食品の捕捉重量 は69.5%まで上昇した。しかしこれからの食生活 では未収載の18群調理加工食品類や,四訂成分表に も収載されていない市販食品群の摂取量増加が予想 され,無機質成分表利用のためにはなお収載食品の 図1
次に,無機質成分表による食品の捕捉量を, 1群 から18群までの食品群ごとに四訂成分表と比較し た。無機質成分表の収載食品は17群までで, 18群の 調理加工食品類は収載されていない。また市販食品 群と水は無機質成分表に記載がないので比較外とし29 -Pb nunununununununununu q d R M 守 IFORd 凋 斗 q J n t 1 & Ni (1996年) 平 成8年12月 20 15 10 5 25 60 54 48
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6 12 18 24 30 36 42 摂取量(μg/day)。
(渓)録制設専 Sc Sb 5 25 20 10 15 12 15 18 21 24 27 30 33 36 摂取量(μg/day) 9 6 3。
Si 4 5 6 7 8 9 摂取量(mg/day) Sr n u o o p b n 斗 内 4 n u n o p o a u T q L n u n J ι 唱E4 唱E ' 合 唱 E A 噌'ム噌 EA Se 160 320 480 640 800 9601120120014401600 摂取量(μg/day) Sn。
(設)額制者事 60 40 20 10 50 30 n u n u n D p h u 凋 斗 内 正 ︽ UnorO 凋 斗 q t n U 内ノ'-唱 t 且 . 唱 E a . ,E A 唱1 ・晶唱 E A 40 36 食品の徴量元素含量表による28元素摂取量の度数分布(3) 群(豆類)73.6%, 8群(魚介類)42.8%の捕捉で あった。各成分の多い順でみると,マグネシウムは 7群, 1群, 12群, 17群(調味料及び香辛料類) 90.3%の順で,亜鉛は1群, 7群, 8群, 11群, 12 群の}I贋,銅はl群, 7群, 12群, 13群, 8群の順で 図 1 充実が望まれる。 マグネシウム,亜鉛,銅含有量の多いl群(穀類) は重量比96.2%の捕捉であった。食品摂取量の多い 順に16群(噌好飲料)47.5%, 12群(野菜類)63.1 %, 13群(果実類)82.1%, 11群(乳類)91. 4, 7食物学会誌・第51号 - 30-TI 60 50 40 Ti 50 30 40 20 10 (ぷ)額制京事 Zn 1.6 3.2 4.8 6.4 8 9.611.2 12.9 14 摂取量(mg/day) 。 t n u n E F O 凋 斗 内 L n u n 白 F h v 凋 A ﹃ 内 LnU 内 J ι 内 , ι 唱 , . ‘ . E A 唱 E ・ ・ 噌 EA 唱 E A 160 180 n u n 品 T n u h 1 勺 ι-V 上 旬 ﹄ a AU
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品数および計算捕捉重量不足に由来する可能性が考 えられるが,その真否については実測値との比較を 待ちたい。 徴量元素表による他の25元素についても検討した が,正規,対数正規,その他それぞれの分布を示し た。平均摂取量を示すうえに注意が望まれる。これ らの算術平均値と算術標準偏差,幾何平均値と幾何 標準偏差,中央間値を表3に示した。どの値を用い て評価するべきかは今後の問題である。 成分表による元素の計算値が実際の摂取量を示し ているかは重大な関心事である。今回の両成分表か ら計算されたマグネシウム,亜鉛,銅の3元素はと もに厚生省の提言する必要所要量以下であったが, その評価を妥当なものにするには,先に示した成分 表の収載食品数,計算捕捉重量からみても,まずの 問題点は勿論食品群の充実であろう。食品によって 各元素の含有量の差があることは明らかであるが, 同一食品に含まれる元素量も,産地や料理法によっ て異なることも容易に想像される。すで、に我々は各 種ミネラル,徴量元素の食事中からの実測値と表計 算値の違いについて報告してきたll,12,13Lすなわち 原子吸光法による鉄の測定値は平均8.6mgに対し て,四訂成分表からの計算値は10.5mgと高値であ った11」また,誘導結合プラズマ発光分光分析装置 あった。このことからも各元素の表計算値は,食品 の捕捉量の違いに大きく影響され,無機質成分表の 食品数では十分とはいえないことを示している。 マグネシウム,亜鉛,銅摂取量について無機質成 分表,徴量元素表からの計算値を比較した。両成分 表による摂取量の度数分布は各元素ともに正規分布 を示した。最高値は徴量元素表値が無機質成分表値 より高値に偏したが,両成分表による値はよく相関 し,相関係数はマグネシウム0.75,亜鉛0.80,銅O. 81であった。無機質成分表による 1日マグネシウム 摂取量は, 167 mg,亜鉛5
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f1g,銅868μgで徴量 元素表による値はマグネシウム233mg,亜鉛6095 μg,銅1041μgであった。徴量元素表からの摂取量 はマグネシウム28%,亜鉛 7 %,銅14%と無機質成 分表より有意に高値であった。徴量元素表による値 が無機質成分表より高値であることは,前者の収載 品数が後者の収載品数より多いことからも領首され るが,収載食品数が少ないにもかかわらず無機質成 分表の方が計算捕捉重量は多く,両成分表の対象収 載食品の違いによるものであろう。同一食品の元素 含有量も両表間で差がみられ,成分代表値の調整が 必要となろう。両表による計算値は 1日所要量2) のマグネシウム300mg,亜鉛 8---15 mg,銅1.28---- -2.5mgを満たすに至っていない。ここでも収載食平成 8年12月(1996年) (ICP-AES)によるナトリウム,カリウム, リン, カルシウム,鉄の測定値は表計算値のそれぞれ84.8 %,84.9%,107.1%,94.5%,82.3%でリンを除いてす べて実測値が低値であった
1
2
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表計算と実測値の違 いについては食品ミネラル含量の代表性,調理操作 による喪失,混入などが評価に関わってくる。 徴量元素表に収載されているカドミウム,鉛は環 境汚染の程度を示す重金属として注目されている。 表計算値と原子吸光法による実測値を比較すると, カドミウムは表計算値が実測値の約1/7
,鉛は1/
10であった13)。われわれの研究では日本の米中カド ミウム含量は高値14)で,食事からの摂取量の大き な割合を占めていることを明らかにしてきたが,徴 量元素表では米,麦中の含有量値がし、づれもゼロす なわち含有していないと記載されていて,同表は両 元素摂取量計算には不適当であると判定された。V.
まとめ
1.無機質成分表と徴量元素表を用い,陰膳食物収 集で得た献立表から日本人の栄養微量元素摂取量に ついて検討した。 2.四訂成分表収載の食品数1621食品に対して無機 質成分表は436食品 (26.9%),微量元素表は 1227食 品 (75.7%)であった。 3.四訂成分表による栄養計算捕捉重量に対し無機 質成分表の捕捉重量は58.7::!::13.6%,徴量元素表は 53.7:t10.1%であった。 4.対象とした日本人成人女子の 1日平均摂取量は 無機質成分表でマグネシウム 167mg,亜鉛5578μ g,銅868μg,徴量元素表による値はマグネシウム 232 mg,亜鉛6025μg,銅1016μgであった。 5.徴量元素表による 28元素 1日摂取量とその度数 分布を示し,成分表としての若干の考察を加えた。文
献
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食物学会誌・第