表現・表示について
関係法令を参考にしてカタログの
表現・表示の考え方をまとめたものです。
カタログの表現・表示は、商品提供者の皆さまが、
申込書に記載された内容・必要添付書類をもとに作成します。
記入に当たっては本冊子をご一読のうえ、
記入内容をご検討くださいますよう、お願いいたします。
カタログの表現・表示について
(1)商品包装、品質表示及びしおりは関係法令を遵守し、カタログ上の表現・表示と
整合していること。
[特に留意する点]
① カタログ上の表現・表示は、景品表示法が基本となります。また、関係法律に基づいて作成された商品包 装・品質表示及びしおり等が対象になりますので、下記の関係法令等に留意してください。 ② 各商品に関連する法令としては、各業界団体で取り決められた公正競争規約があります。「禁止表示」事 項が多いので、関連する業界の公正競争規約がある場合には特に留意してください。 ③ 商品名については、登録商標に抵触していないことに留意してください。 登録又は使用許諾している場合、裏付けとなる資料をご提出ください。[参考]
◆全体に関連する法令
特定商取引に関する法律(旧訪問販売法)、食品表示法、食品衛生法、農林物資の規格化及び品質表示の 適正化に関する法律(通称JAS法・品質表示基準)、不当景品類及び不当表示防止法(通称景表法)◆商品ごとに関連する法令
公正競争規約、特定JAS法・都道府県地域食品認証基準(通称ミニJAS)、薬機法、健康増進法、酒 税法・酒業法、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(通称乳等省令)、農薬取締法、容器包装リサイ クル法、牛の固体識別のための情報管理及び伝達に関する特別措置法(通称牛肉トレーサビリティ法)、 有害物質規制法、知的所有権、家庭用品品質表示法、消費生活用製品安全法、電気用品安全法、ワシント ン条約・絶滅のおそれのある野生動物植物の種の保存に関する法律(通称種の保存法)、伝統的工芸品産 業の振興に関する法律、文化財保護法◆その他生産・製造・販売者に関連する法令
計量法、製造物責任法(通称PL法)、消費者基本法(2)販売する商品がどんな商品なのかはっきりと分かり、消費者に誤解を与えない
商品内容の表現・表示であること。
[特に留意する点]
① 商品説明が、一般的に消費者に理解できない地方名・方言・業界用語・専門用語などで書かれていないよ うに留意してください。 ② 商品が過剰・過大包装にならないよう適正包装に心掛け、商品写真については内容・色・形・サイズなど が誤解されないようにしてください。 ③ 食品は原則として保存方法と賞味期間(消費期間)を記載します。また、生鮮食品は原産地、食品表示基 準で指定された加工食品は原料原産地を記載します。④ 食品アレルギー物質は、特定原材料「小麦・卵・そば・乳・落花生・えび・かに」を表示します。アレル ギー物質は使用副原材料まで精査して表示してください。 ⑤ 商品の内容量表示について「約」の表記はしません。掲載商品の内容がどの程度の範囲を示すのかが不明 確にならないようにします。
[参考]
◦ 内容量は「最低保証量」を記載します。したがって「約」の表現は使いません。 ※平均値を表すための「約」表記はしない:蒲鉾300g(1枚約30g ×10) ・1枚30g を確保できる場合は、「30g ×10」と記載 ・全体で300g 確保できる場合は、「300g(10枚)」と記載 ◦ 風袋量を除いた正味の内容量を記載します。(3)商品を過度に誇張したり、嘘やあいまいさがない表現・表示であること。
[特に留意する点]
① 特定商取引法、景表法・公正競争規約などにより、掲載できない表現・表示があります。 ② 資料が添付されていなければ掲載できない表現・表示があります。 ③ 明確な根拠がなければ、使用できない表現・表示があります。 景表法により「合理的な根拠なく著しい優良性を示す不当表示について、公正取引委員会は事業者に合理 的な根拠の提出を求めることができ、事業者が合理的な根拠を提出しない場合には、不当表示として規制 されること」になります。[参考]
◆禁止表示として訂正削除を検討する表現例
◦ 最大級・最上級・最高の優位性を意味する用語 「最高」「最大」「最小」「極上」「無尽蔵」「世界一」「日本一」「ナンバーワン」「世界初」「業界初」「究極」 「天下一品」「王様」「女王」「堪能」など ◦ 品質、機能、性能などが完全無比を意味する用語 「完全」「万能」「100%」「パーフェクト」「全くなし」「万全」「絶対」「皆無」「永遠」「永久」「抜群」「超」 「理想的な」「健康になる」「美容効果」「栄養満点」など ◦ 伝統や歴史的優位性を表現する際にその証明が困難と思われる用語 「秘蔵」「秘伝」「幻」「秘境」「伝説」「神話」「宝庫」「○○御用達」「献上」「伝承」「古来から」「中国四千年の」 など ◦ 医薬品的な効能・効果にあたる表現 ◦ 主観的な表現であり、認識の相違が生じるおそれのある用語 「贅沢」「たっぷり」「ふんだん」「豊富」「徳用」(同一商品の数量違い品の提案等、比較、確認できる場合 を除く)など ◦ その他、誤認されるおそれのある用語 「話題の」「TV・ラジオでおなじみ」「選挙」「送料・消費税サービス」「格安」「環境に優しい」「世界が認めた」 など◆資料添付が必要な表現・表示用語例
◦ 「有機農産物」「有機畜産物」「有機加工食品」(認定機関から認定された認定証と有機JASマークが添付 されているものに限り掲載可能) ◦ 「特別栽培農産物にかかわる表現」(農林水産省のガイドラインに沿った書類と表示ラベルが添付されてい るものに限り掲載可能) ◦ 「○○賞受賞など受賞についての用語」(国または都道府県が主催・後援・許可した賞、もしくは業界団体 等が主催し一定の実績がある賞で、掲載商品が受賞し、授与者がはっきりしていて受賞の確認ができるも のに限り、かつ5年以内に受賞したものに限り掲載可能)(注:主催者側で受賞に関する制限(5年未満 に限る)があれば、そちらを優先する) ◦ 「名水百選の」「名水」などの用語(市町村等の証明があれば掲載可能) ◦ 「健康を強調した表現(いわゆる健康食品)」(掲載地域の特産であり、厚生労働省が認めるものは許可証 とそのマーク、(公財)日本健康・栄養食品協会が認定しているものは認定証とそのマーク、その他、品 質表示、商品パッケージ、しおりに栄養表示などを行っている場合には裏付けとなる検査データ等があ り、適正なものに限り掲載可能) ◦ 「機能性表示食品」裏付け(消費者庁への届け出時に使用した)資料の写しを提出すること◆客観的な根拠が必要な表現・表示用語例
◦ 公正競争規約、JAS規格、地域特産品認証基準など客観的な根拠がなければ使用できない用語例 「特選」「特上」「特級」「優選」「一級」「極上」「本物」「本場」「天然」「自然」「ナチュラル」「純」「純粋」 「純正」「無公害」「絶対」「特産」「名産」「大型」「特大」「極厚」「優良」「上級」「上質」「上品」「高品質」 「秀品」「完熟」など ◦ 栄養成分などについて「食品表示基準 別表第9、第12」で決められている強調表示の基準値を順守し ていないと使用できない用語例 「豊富」「強化」「低」「ロー」「0(ゼロ)」など ◦ 製法や使用原料についての客観的な根拠が必要な用語例 「手作り」「手造り」「手彫り」「手塗り」「無添加」「無着色」「不使用」など ◦ その他明確な根拠が必要な用語 「○○を代表する」「全国有数」「全国で好評」「限定品」「生粋」「新鮮」「厳選」「高級」「最新」「最先端」 「伝統」「老舗」「匠」「初めての」「発祥の地」「元祖」「独特」「本格」「格別」など◆その他、全体にかかわる表現として掲載できないもの
◦ 当該商品の宣伝に関係ない表現 ◦ 宗教・年中行事・習慣等について、史実として裏付けのないものや宗教色の強い表現 ◦ 人種・民族・性別・障害・職業等に関する差別的表現 ◦ 個人や集団に対する偏見・非難(誹謗)・軽蔑・侮辱など他者を著しく傷つける表現 ◦ 商品の内容物を誤解させるような絵・写真及び誤認させるような表現主な商品ジャンル・品目の表現・表示に関する個別留意事項
下記の表は、商品提供者の方が表中に記載した用語や事項について、カタログに表現・表示するこ
とが可能かどうかを、関係法規や一括表示・添付資料などと照らし合わせて、ご検討いただくため
のものです。カタログへ記載できない表現・表示を集めて列記したものではありません。
ジャンル 水産品 農産・農産加工品 (次頁へ続く) 品目 全体 かに うに ●「活」は原則として使用できない。ただし、かにと貝類 (かきを除く)には使用できる。 ● 魚名に関しては原則として標準和名を使用する。 ●「浜ゆで」の表現については不当表示に当たらないよう 留意する。 ● うに加工品は、「磯詰め」に類する用語及び、受賞・等 級・産地にかかわる用語。《品表基・公競規》 干しもの(煮干し)・ その他塩干魚類 ● 煮干し魚類・ちりめんは、「上級」「標準」「パック」な どの用語。《品表基》 ● 削りぶしは、品質の優良性及び「天然」「自然」「純」「本 物」「栄養」「健康」などの用語及び受賞、産地にかかわ る用語。《品表基・公競規》 たらこ ● 辛子めんたいこ食品は、受賞、産地にかかわる用語及び「本漬」「本造り」「最高級」「第一」「最古」「元祖」「当 社だけの」などの用語。《公競規》 のり ● 乾のり・加工のりは、受賞及び品質の優位性にかかわる 用語。《公競規》 ●「岩のり」はのり類の公正競走規約で定めている基準を 順守したもの。 わかめ・その他海藻 ● 乾燥わかめは、「天然」「自然」「新鮮」「本場」「特産」などの用語及び受賞にかかわる用語。《品表基》 全体 ●「有機農産物」「有機農産加工食品」は認定機関から認定 された有機JASマークの添付されているもののみ掲載 可能。 ●「特別栽培農産物」にかかわる表現は、農水省のガイド ラインに沿った範囲で掲載可能。 米・もち米 ● 精米・玄米は、産地を表する用語、「新米」の用語について玄米・精米品質表示基準に留意する。 原則として掲載できない表現や特に留意するべき用語ジャンル (前頁から続く) 農産・農産加工品 飲料水 品目 味噌漬・醤油漬・ 粕漬・梅干し・梅漬け・ その他漬物 ● 農産物漬物は、その名称や用語の定義について農産物漬 物品質表示基準に留意する。 味噌 ●「純」「純正」「天然」「自然」や醸造期間を示す用語、受賞にかかわる用語。《品表基》 醤油 ●「特級」「上級」「吟上」「優選」など等級に関する用語、 「天然」「自然」「純」「純正」「生(き)」などの用語、 食塩分が少ない旨を示す用語、受賞にかかわる用語。《品 表基》 ジュース ● 果実ジュースなどは、「生」「フレッシュ」「新鮮」「天然」 「自然」「純正」「ピュア」「栄養飲料」「特選」「精選」 「高級」「デラックス」「スペシャル」などの用語。《品表 基・公競規》 水(海洋深層水含む) ● ミネラルウォーター類は、医薬品的な効能効果に関する 用語やそれを暗示する用語、及びナチュラルウォータ ー・ナチュラルミネラルウォーター以外のものに対する 「自然」「天然」などの用語。《農水省食品流通局ガイド ライン》 ● 海洋深層水は、公正取引委員会の表示指針に適応した表 示とする。 畜産・酪農品 全体 ● 牛肉・豚肉・鶏肉は、産地・銘柄・種別・部位を表す用 語。《公競規》 ● 牛肉・豚肉・鶏肉でブランドを表記する場合は、裏付け となる資料を提出する。 ハム・ソーセージ ● ベーコン類・ハム類・ソーセージ類は、「上級」「特級」 「特選」「最高級」「熟成」「天然」「自然」「純」「純粋」 「ピュア」「名産」「特産」「手造り」「塩分ひかえめ」な どの用語、受賞にかかわる用語、「健康」「美容」などの 効能効果にかかわる用語、伝統・歴史・製造技術などに 関して著しく優位と誤認されるおそれがある表示。《品 表基・公競規》 乳製品 ● アイスクリームは、商品名及び「最高」「最高級」「ベス ト」「チャンピオン」「一番」「極上」「純」「糖尿病に対 して…」「疲労回復」「不老長寿」などの用語、「健康」 「美容」などの効能効果にかかわる用語。《公競規》 はちみつ ● はちみつ類は、商品名及び「純粋」「ピュア」「国産」、 採蜜源の花名、ローヤルゼリー・花粉・香料・果汁・ ビタミン類の添加など特定表示に関する用語、「特選」 「高級」「デラックス」などの用語、受賞にかかわる用語。 《公競規》 原則として掲載できない表現や特に留意するべき用語 品表基=品質表示基準 公競規=公正競争規約
ジャンル めん類 品目 全体 ● 乾めん類は、「手延べ」などの用語。《品表基》 ● 生 め ん 類 は、「 手 打 ち 」「 手 打 式 」「 手 打 風 」「 高 級 」 「純良」「特選」「スペシャル」「健康」「美容」「栄養」 「天然」「不老長寿」「安全」「無公害」「栄養強化」「名産」 「特産」「名物」「本場」「純○○産」「新鮮」などの用語、 「なま」「半なま」の表示(そばの「生そば」は禁止表示 用語)、受賞・国内産小麦・地粉に関する用語。《品表 基・公競規》 菓子類 洋菓子 ●ビスケット類・チョコレート類は、原材料名にかかわる 用語、受賞・購入・または推奨者・原産国、「最高級」「極 上」などの用語。《公競規》 ●「生チョコレート」は公正競走規約で定めている基準を 順守していること。 酒類 その他食品 日本酒 ● 清酒は、「官公庁御用達」またはこれに類似する用語及び受賞な「極上」「特選」「高級」「第一」「代表」などの用語、 どにかかわる用語。《酒業法》 洋酒 果実酒 ● 果実酒類の特定表示及び禁止表示については、酒業法・ 業界表示基準に留意する。 焼酎・泡盛 ●しょうちゅう乙類・泡盛は、「最高」「最高級」「代表」「第一」 「超」「最優良」「最古」「最新」「最大」「当社だけ」「吟」 などの用語、産地・伝統・歴史・製法・受賞にかかわる 用語。《公競規》 その他酒類 ● ビールの「特製」「吟醸」「高濃度」などの特定表示及び 「最高級」「最古」「最新」「新鮮」などの用語、禁止表示 (「本醸造」「本造り」「本仕込」)については、酒業法・ 公正競争規約に留意する。 健康食品類 ● 健康食品など(アロエ・ドクダミ茶なども含まれる)の 健康・効能を強調した表現については、厚生労働省の許 可、または(公財)日本健康・栄養食品協会から認定され たもので、許可または認定された範囲で表現したものに 限る。それ以外の商品については、「ヘルシー」「美容」「ダ イエット」「栄養になる」「発育に良い」「病気の予防」「特 別な水」「健康」「元気になる」などの健康・効能を強調 した表現に留意する。 家庭用品 全体 ● 健康用雑貨などについては、「美容」「ダイエット」「○ ○に効くといわれている」などの健康・効能などの表現 に留意する。 ● 漆器製品の品質表示についての用語。 原則として掲載できない表現や特に留意するべき用語 品表基=品質表示基準 公競規=公正競争規約