音素の識別練習は発音練習に先行すべきか : 発音教育における一問題
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(2) . 北海道教育大学紀要 (第1部A) 第43巻 第1号 ion(Sec l 43 I i Jou・nalof Hokkaido Universi ty ofEduca t t onI A)Vo ‐ . , No. 平成 4年7月 Jul y ,1992. 音素の識別練習は発音練習に先行すべきか 発音教育における-問題. 加. 藤. 富. 夫. 序 英語の発音を学習するとき に使用するテキスト類において練習は どうなっているであろうか 発 . 音の仕方の説明 (図解も含む) がなされたあといきなり口頭での発音練習を行うようになっ ている であろうか. それとも音素の聞き分け練習をして, それが出来るようになっ てから発音練習をする ようになっ ているであろうか. 例えば著者が大学 で使用したことのあるテキスト, 鳥居・兼子 『英 語発音の指導』 ( 19 69 )は .明らかに前者に属するもので, 音素の識別については練習ではなくテスト の扱いで前半と後半に一回ずつ行うよう に構成されている. 高本捨三郎『英語の発音とヒアリ ング』 8 ( 1 97 ) も音素の識別の課題は確か に多いのであるが, その位置づけは各章毎にテ ストとして付け られていて, 前掲書と基本的に同じ構成 になっ ている. 網羅的に調べたわけはないが 現在日本 で , 大学用の音声学のテキストとして市販されているものは殆どがこのタイ プに属するものではないか と思われる. このような指導, 学習手順のテキストに慣れていると Gimson が勧める次のような正反対の方法 を知ると当然驚くことになるであろう. Beforewet ch arenew to us,itis.“essentialthat weshould perceive ・y to producesomlds whi f i f thed erencesbetweenthesoundsinthenew language aI hose .dbetweenthenew soundsandt i th wh l iar ofour ownlanguage wi ch we have becomefami si s whatthe present cou に rsre . Thi i l l i i sets outto do: dr imi ion sofl steni ng andd scr nat 7and only then attempts at perfonnance‐. 197 5p‐1) ( 発音教育において -- 特に新しい音素を教える場合, 学習する場合に -- 音声教育の権威 故 , Gimson 教授の指示するよう に, 音素の識別 を中心とする聴解練習をまず 先行させなければな らな いものなのであろうか. それともわが国の多数のテキストがそう であるようにいきなり口頭での発 音練習を始めてもよいものなのであろうか. この二つの相異なる指導法あるいは学習の手順の背後 にはどのような原理, 理由, ないしは指導観があるのであろうか . この応用音声学的問題に関する議論はすでに1 950年代後半に行わ れており, 当時の状況をJ ‐B‐ 1 ( } Ca l l は賛否両論が平行してい r ro ると要約 している .その後1 97 0年代前半ま で,この問題に触れた 論文が断続的に見られるが, 結局明確な結論が出 なかったように思う 80年代に入ると 周知のよ . , うにコミュ ニケーショ ンを重視した言語教育がクローズアッ プされるようになり 発音教育もその , 一環として従来の mi ima lpai r を中心とした音素 のレ ヴェ ルの学習活動に代わっ てイントネーシ n 2 ) また外国人学習 者にとっ ョ ンを重視した文単位の学習・練習に重点が置か れるようになっ てきた( . ての発音の正確さ の到達目標も, 意思の伝達が可能な範囲の正確さであるか否かが問題とされるよ うになっ てきた. このような状況の90年代では mi ima lpa i n rの練習なども以前とは異なっ た比重 で教えられなければならないの で, 音素の識別練習が先かそれとも発音練習が先かの議論は以前の .. 67.
(3) . 加 藤 富 夫. ような大き な問題でなくなっ たとは言えるであろう. しかしながらコミュニケーショ ンを重視した 言語教育が盛んになってきても文 法事項の学習が全く不 必要になっ たわけでは ないのと同様, 発音 の面にお いても音素の学習が全く不 必要になっ たわけではないともまた言えるであろう. 英語学習 の最初期 から大学の段階までの発 音教育の重要性と必要性を考慮して, 発音教育にお ける非常に基 本的な問題の一つでありながら未だに結論が出されておらず, また困っ たことに日本では殆ど議論 されていないよう に見える問題 -- 音素の識別練習が先 かそれとも発 音練習が先か -- をここで 取り上げ, いささか私見を述べてみたい. 以下の構成は, 第1章で識別 練習の優先論を, 英国, 米国, 日本の順で概観する. この章で取り 上げるのは殆どが単行本で, 発音教本の類 が多い. 第2章では 主として論文で取り 上げられた識別 優先論にたいする賛否両論を検討していく が, 第1章との関係で識別優先論に対する反対の意見に ウエイ トがある. 最後に 「まとめ」 として筆者なりの 一応の結論を出した. 1. 識別優先論. A) イ ギリスの識別優先論 イ ギリスの識別優先論の代表的な意見としてまで Gimson の所説をできるだけ詳しく紹介 し, 次 に Gmi sonよりも以前に識別が優先しなければならないことと, そのための練習法を明らかにした MacCarthy の 見 解 を 探 っ て み た い. 1) A‐C.Gimson. Gimsonの識別の 優先論は, 現在では彼の代表作である A” 加ご〆od“c”鰯 わ 挽ePの““解 放物“qf E7 2g偽た. ) に, 母 音, 子 音, ng Methods (S12‐9 の 第 3 版 (1980) 以 降 の 版 の 付 録 の 部 分, Teachi. アクセント, イントネーショ ンの4部に分 けて述べられており, 容易に参照できるようになっ てい c加” に対するワーク ブッ クとし る. しかし, 先の序での引用でも分かるように彼の持論は 虜Zmd” 1975 ) にすで Z 2 %粥如卿〃″ 鯉だゆZ伽Z ゆかoα物 ( て出版された A pmcz cαZ C伽 鷲eqf E”g偽たPm7 に発表されており, また具体的な形で詳述されてもいるので, いま同書(P. 5)に依っ て Gimson の勧める識別練習の手順を紹介する. i lpress i imlaud toryin ten “f od’を 確 立 す る た め に 何 度 か 聞 く. ( 1 ) Li s. i i ionse i ther as between Engl sh iminato呼 dec ld make di s i fy “... the usershou scr 2 ) ldent ( “ i l i sh somlds tween Eng sh and non‐Engl ‐ この 練習 では通常 の単語を使っ た solmds or as be lpa i mi nima rの識別では なく, 一つ あるいは二つの意味と切り離された音素の識別練習 が多いのが. 特徴になっ ている. まず目標言語の英語音だけの間での 識別, 次に母国語の音声を入れての識別, 最後にどちらでもない第三の言語音を入れての識別練習と, 徐々に練習を難 しく していく方 法につ 2.91 S1 )) に紹介されて いる. 80( 19 いては Gml son ( i be こ の練習は多くな い. nonsense words も 入 っ て いる. 3 ( ) Transcr { 4 ) Li tenandRepeatこれは LL ではお馴染みの練習である.非英語音が挿入されている場合が s 名 ′し\.. 次 に 問 題 に し た い の は, 何 故 Gimson の 主 張 す る よ う に 識 別 練 習 を 優 先 す る perceptual. i nterference) を 防 approach で な けれ ば な ら な い か で あ る. こ れ に つ い て は, 母 国 語 か ら の 干 渉 (. 2,9など) が, 干渉については特に 80 )S1 1 9 ぐことが大き な理由としてあ げられている (Gimson( 説明の要はないであろう. つぎに大きな理由として挙 げられているのは, 調音の方法である. 子音 の場合には調音点または狭めの位置がはっ きりしているので調音にかんする教示を与えることは 有 益であるが, 母音の場合には調音点がはっ きりしないので, もっ とも有効な方法は類似の音の あい 6 8.
(4) . 音素の識別練習は発音練習に先行すべきか. “The だでの識別練習であっ て, 調音上の教示は殆 ど無益である ( i l t t n the way of arti ‐ sl ei r ei. ” i t culatoryi ns ruct on. Gimson (1980S12,92 子 音 の 項)) と いう. 従 っ て 次 の よ う な 結 論 が 出 さ れ. ‘ ln a る. ‘ [ ny case a賞i l i ionof culatoryinstructions are onthe who t e useful only fortheacqui st ’ ’ (1975p 1 ~ 2) 識 fort he other elements art i la ial consonそmtssotu・ds tory cont cu roli ; scruc p ‐ .. 別優先論と言っ ても必ずしも子音を含むものではないのは重要な点 である.. Gimson に近い立場の L D‐0’Connor もl i teni s ng の 全 般 的 な 重 要 性 を 説 い て い る が (Pぬo解 放s ‐ “ 111冊124) l t bel s mus pp eamed by 熊雄形”g . , 母 音 の 調 音 点 が は っ き り し な い 事 を 挙 げて Vowe 9 ) と 言 っ て い る の は Gimson と 同 様 で あ る‐ 0’Com・or が Gimson と 異 な α 7 2d Z粥Z敵方“#“ (P. 7. るのは, 子音が母音よりもコミュ ニケーショ ンに大きく寄与する点と, 調音点がはっきりしていて 学びやすい点を挙げて, 学習の順序を通常の母音から始めるのではなく子音から始めている事であ る. 発音教本類では母音から始まるテキストが多いように思われるが, 発音教育の際に母音から始 めるべきか, 子音から始めるべきかの未解決の問題に ぴConno rは一つの解答を出したものである. 母音は調音点がはっ きり しないので聴覚的な識別練習を優先させるとよいと いう Gimson と び Com・or に 共 通 し て み ら れ る 考 え か た は, さ か の ぼる と Dani IJone e s に も 見 ら れ る も の で あ る. ”Pract i lexPeriencein teaching Pronunciation showsthat の7 ca l 通 l 2 so”α7 2な are as a r t e bes le and muscularsensat i ing attention to tacti ions whereas 節l acqui i redby d rect i o仏ぞ占 ng z ean1 ,. i ti i ieso t ftheso ds snecessary to di rectattention more Particula1γ tothe acoustic qual SI04 t な ・ ‐. ( 3 ) しかしながら基本母音の考えを創始し, その教授上の有効性に自信を持っ ていたJone sに比較す ると, Gimson は 基 本 母 音 図 を Gimson (1980) で の 記 述 に の み 利 用 し て Gimson (1975) の 方 で は 利用せず, 専ら percePtual aPproach を採用しているので, 弟子の方は基本母音の教授上の有効性 に 疑 問 を 持 っ て い た の で は あ る ま い か と も 想 像 さ れ る の であ る‐ ( ) P‐ A‐D‐ MacCar 2 thy A. C. Gimson は 確 か に jones 亡 き あ と の 英 国 音 声 学 界 の 重 鎮 と し て Perceptua l aPProch. を唱. 導したのであるが, 英国の音声学者の中で発音学習における聴覚的な練習の重要性 について言及す る こ と の 最 も 多 か っ た の は, Gimson よ り 5 歳 年 長 で 1934 年 か ら 4 8年にかけてロン ドン大学でも 教 鞭 を 取 っ て い た P. A.D. MacCar ) で あ る よ う に 思わ れ・る., thy (1912一1979 彼の晩年に出版さ れた Z綾 Z8α物 効g qf p飾”““c如”◇” (1978) の 中 に は”Theeducat ionofthe S2‐3)と題された章があり, audi toryt ear”( rai ni ng の 目 的 と して 次 の 3 点 が挙 げ ら れ て い る. 1) ice at di to give Pract ing the at ion al tent rect Id making deci sions on what one has hea rd ;2) to. de‐cond i ioneachl i ÷ lus t tener 行 i ] he mothertongueasthebas s i om exc vedePendenceont l l sfora hi toryjudg面Qent saudi i bi l i i s vetoeachl eamersomeawarenessoftheposs t ;3) togi esofspoken lan罫Iagegene l l ) こ の う ち 3) の 目 的 は, ドイ ツ 語 と フ ラ ン ス 語 の 発 音 の 参 考 書 ra y... ( PP ‐16-7. も著した MacCa hy には相応しい目的であるとしても特定の言語の学習を目的とする場合には大 t r きすぎる目的であろう. 1) と2) は Gi ロ コ son も言うinterference に 関 係 し て い る. 先の Gimson (1975 i fy の 所 で は minima lpai r が使 わ れて い な い こと を指 摘 した . p. 5) の 引 用 で, 2)ldent. が, MacCa hy は識別練習の初期では問題は単純 でなければならないの で mi t r ima lpai rの 練習 は n 複雑す ぎて不適当である, とその理由を明示している. 彼の言う audi i n n i toryt ran gexerc se の 方 法 に関しては, 音節の数を数えるだけの練習1番から始まっ て17番まで, 基礎的な練習法が概…説され ており( 1 7一20 ) pp . , 他にもより詳細な練習方法が別の雑誌に掲載されている力”の , これらの練習方 69.
(5) . 加. 藤 富 夫. 法は英語の特定の音素の識別練習を具体的に解説したものでは ない. t ego ry A で あ っ て, 実際の教室での指導手順については, 聴覚的な識別練習が最優先順位の Ca. ”No ron iat ionofaforei 以 下 に 優 先 順 位 の 低 い カ テ ゴリ ー の 発 音 練 習 が 続く( gl llan≦醜agecan p tmc. l li i ingui tS Separate i factor ly di t i Sh between a dered adequate that doeS not sat s be Cons S ’ ’ i ior i ) と いう 点, 子 音 で 特 に 難 し い 音 の 場 合 の 発 音 練 習 で は 聴 覚 的 な 練 習 だ t es phonemes .S2‐6Pr. hy の所説は Gimson と同 じであると いえ t r けでなく調音上の教 示も与えるという点 では MacCa 報, また特に子音の場合 度 h 円唇性などの視覚的情 t y の場合には関口 , る. しかしながら, MacCa r には舌が何処に接触するかなどの触覚的な情報も利用することを大切 であると言っ ているので(P. hy と もう一点 MacCa t r 27 ) , Gi粗sonほ どには聴覚的な方法のみに頼っ てはいないように見える. Gimson が違うのは, 学習者が自分 で 自分 の発音がどの程度正しく発音できたかをモニターできる. 事が極めて大切であり,ear-training の 練 習 は こ の self‐observation の 能 力 を ま す こ と に あ る の だ, S2.4 ) 点である. 自分の発音の正確なモニターの問題は学習者が教 hy が述べている ( と MacCa t r 師の監督のもとで学習していればあまり問題に ならないのであるが, 自学自習の多いときには学習 の成否はモニター能力に大いに関係してくるので, LL での教授を担当 している教師にとっ てはこ d h の問題は実 際上非常に重要性をもつものである(Kenwor y p. 118S6.4 参 照). Gi和son が よ く 知 られている干渉の問題については丁寧に説明をしていながらモニター能力については何も言及して いないのは理解に苦しむ所である. ( 3 ) ELT での識別 優先論 l l and Dobbyn 英国の外国語としての英語教育関係の書籍の中では Hi , A 劣e鑑脳γ rm綱粥g 1 97 9 ) が発音教育のなかでの識別練習の役割と位 劣8α脳γ qf EELLecz”〆〃六 Boo々 (. Co”7se たγ. ni ng’が 第 一 章 に 置 か れ て お り, 次 置 づ けを 明 確 に 行 っ て い る. こ の 本 で は“Earand Speech Trai i t lps rs tudent の 手 順 を 踏 む よ う に な っ て い る. “To he shearand makeSuch Contrasts, wecanf lpthem tohearthesesound ContrastsC1early f f l i i t thenhe th; f i cu eswi chthey havedi nd out whi. ” 2 ) 具体的な実践 方法として, 学習者の困 lpthem to makethem t hemse l ve s andthen he . (p. 3 ing の た め の 単 語 ま-た は 文 を rai n 難 点 を 見 つ ける た め の 絵 な ど を 使 っ た テ ス ト の 方 法, 次 に ear t b i )ear )t a t あげて 説明さ れて いる. 本書は( ng( e s i d i ta t c on させる方法, 最後 に発音練習 が実例を. ing(pp d )Speechtes 32一 9) と, 指 導 の 各 ス テ ッ プ が は っ き り と 設 定 ini )Speechtra t ining( c t ng( ra .. されているのは分かりやすいのであるが, 実践的なテキトスにふさわしくと言うべき であろうか, なぜこの順序でなければならないかについては一言も触れられて いない. また子音よりも母音の方 がこの方法により適しているのではないか, という点に関しても言及はない. Hi l land Do bb .Hooke and ~m の勧めている 方法に似た指導手順を採用した発 音のテキス トに R P 2“れc彰飾れ ( 1982) が あ る. こ の テ キ ス ト で は 各 音 素 の 練 l l j ‐Powe , A 亙αれdbooを qf Eれg偽ゐ の7 i i t 習に入る前にま ず全体的なl ng pre‐testを して 自分 の弱点がどこにあるかを 診断するよう に s en. lpa i ima 0個, 母音は60個の mi rを使った識別テ n なっ ている. 子音は音素数の 多さを反映して12 rと同じである) ストが用意されている(子音から入るのは αCom・ o . 各レッスンの 始めの識別練習 l pa i ima も mi rによ る 識別 練習 が最初 に 来る 構成 に成 っ ており,/1/の 所な どでは わ ざわ ざ n ”L isten on l dono tぞと指示がしてあるほどである. 母音音素の識別練習量は子音音素に比 trepea y ; 較すると倍近い分量になっ て いるので, 母音の場合には識別 練習が有効であるとの著者たちの考え が分かるようになっ ている.. 70.
(6) . 音素の識別練習は発音練習に先行すべきか. B) アメリカの識別優先論 5 } アメ リカ ではそのよう な伝統 が イ ギリ ス で は“eartrai ning’の 伝 統 と 呼 べ る も の が 存 在 す る が( ,. ない事と関連している のかもしれない力”の , 発音教育にお ける識別優先論は余り 多く ないよう であ る. やや散発的になるが, 以下にアメリカの識別優先論を見ていきたい. 一 つ の 明 ら か な 流 れ は ミ シ ガ ン 大 学 で あ る‐ 1945 年 に Eng i l i t tute か ら 出 版 さ れ shLan ≦ n lagelns た E7 7 2綿のめ7 2 z” 2 には次のように書かれている. g偽ゐ Pm7. ‘ ‘T ingthe prOnunciati。n of a fore i each ngthe students gn1anguage has often meantteachi. hesOunds 。fthelanguage lnerely t。 prOducet sa ‐ But pronunciati。n of a foreign 1anguagei ld process. ltinvolves aural perceptivity orthe recognition 。fsounds as we two‐fo l l asthe i t actua1produc ththeprob1 on ofsounds. Thatis, a studenti sfaced Wi em ofrecognizingthe i仰i f i i i nthelan s czmtsot江ldsi slea lni ngbeforehecanl eam toproducethem‐ “( ) ー犯agehei p ‐i この方針に立脚 して同書の第1課と2課な どでは識別 練習 が豊富に用 意さ れている. い わゆる io‐l in罫ia l me aud thodではこのように識別を優先させる指導手順が標準的なものであっ たらしく. ,. 日 本 で も aud io‐ i l method に 基 づ く 教 授 法 で は 同 様 の 手 順 を 踏 ん で い る も の が 少 な く な い l n≦型a .. 発音の練習といっ たときには, 常識的には調音の練習を指すが, 実際には識別練習も含めなけれ ば な ら な い の で 2 面 性 を 持 つ と 考 え る べ き で あ る こ と を 明 ら か に し, そ の た め に minima lpai rを第. 一 には識別 練習 の面から, 第二に 発 音練習の面か ら利用 するの がよ いと 主 張したの は Engl i sh 7 ( ) Languagelns i B l lace 女 史 で あ っ た . 後 で 出 版 さ れ た Wa ttute に い た e t tyJ l lace (1951 ) で ‐ Wa は, 母音の練習のすべてが最初に mi lpa i b i - -T h nima r に よ る 識 別 練 習(例 The 効eゆ i s g e 靴め ‐ i i )を行い, 次に絵の選択によっ て解答をするようになっ ている. 子音の場合にも多くの音素で sb g . ,. 最初に識別練習が置かれている. Wa l l ac eよりももっ と徹底して識別練習を最優先させているのは M‐ J. Gordon で あ る. 彼 の Sめ8gcた 1粥め知りe伽 靴Z では各章は必ずはじめにe artraining が あ り, そ の 目 的 は 次 の よ う に 設 定 さ れ て い る. ”Your rimar ob i i i veineart raini teni ngi stol eam throughi ntens p vel s ngtoreco≦mizethe y ject di f ference between the au i rali rnages 。f yourtarget andtheaur頭i l l lage ofyourreP1acement - ’ Thi i f f to sd erence betweentwoaudi sreferredt。inthi sbook as d禽c“粥 勿のあれ’ ( ly inlagesi p ‐. 1 4 ) 識別練習は大きく二分さ れ, 前半では単語, 文のレベルでの練習が( nonsen s e を使っ たものはな い.) 後半では学習者が代替 ( l する可能性のあ ) t る音素との間の識別練習が課され repacemen る. , 例え ば/e/の場合には,/t/と/e/ / / s / / と e / / e ペ f と /の 三 / アでの識別練習を行う つの よう に , , なっ ている(P. 57 ) . 識別練習の量は相当多い. この本では子音, 母音, 最後にストレスとイント ネーショ ンの順で配列されている. 聴覚的な識別練習 の後に口頭による oraldr i l lが 来 る が, こ こ で も識別練習と無縁になるわけではない. 自分 の 発 音 を モ ニ タ ー す る こ と が球:め ら れ て い る “Upto . i now you have concentrated on l teni s ng forthe target andthe replacementinthespeech of another person,butf tbeginlistening to your ovm speech‐ rom thi spointon you mus. Therei s. f i a de teneedfor constant self‐evaluation ofyourspeech“( ni ) p 17 ‐. ‐. 識別練習を行う際の実際的な注 意として Go rdon は, もしも識別用 のペアを先生が発音をするの であれば先生の口元を絶対に見ないようにと助言をしている ( 5 ) p ‐ 1 . このやり方は後で触れる Ladefoged の や り 方 と は 正 反 対 で あ る Gordon が こ の 様 に eartra ini ng を 徹 底 さ せ て い の る の は, .. 彼の本がその書名からも分かるように母国語話者の発音の改善・矯正を意 図しており 外国人学習 , 71.
(7) . 加 藤 富 夫. 者の場合にも必ずしも入門段階の学習 者を第一に念頭に置いていないことと関係して いるのかもし れない. Z 1 ) にも識 963 g勿お 2 c s g s 7 2c如 物“ E蛇〆 g館ゑ 以上の他, M‐E.C1areyand RJ.Dixson,Pγ鯛“7 .(. 別優先の立場 が採られている. “Theteachershouldkeepin mind atalltimes,ofCourse,thatear i l l on proper ign 1anguage ng of any fore eachi training i s extremely important in the t . Dr t ningi seven morefundamental ionofsoundsi snecessary,buteartrai . A student mus culat a貴i ’ ’ 7 ) lybeforehecanreproducei t l i f thearasowldc p ear rs . , と 序 文 に あ る の は, Dixson が 単 独 で ‐( Z効 2gZ 書 い た 古 い 論 文 がそ の ま ま 転 載 さ れ た も の で あ る. Grate ,E7. P〆 z E%鮒じ盗B S 力γ o“””c鉱 物7. i i ) 97 4 ) も聴取練習をまず最初に行うよう 「練習の手順」 で指示されている( 1 p . e“お( ′ゆα“e s g 隊“〆 . Z l z 2 ELT の 関 係 で は Ri cαZGのdB わ 云庇 劣如c崩れgqf β7 g鷹ゐ ey,A Pmc versand Temper . (1978). a reyandDixson が識別を優先する立場で書かれてるが, 次の引用 でも読み取れるように,例えばC1. ion l di iminat l ly ter some aura scr と 比 較 して も 識 別 優 先 の トー ン は 低 く な っ て い る. “Usua , af 1 d hat h t t t d t n r e V s a w dt h e e s o emo d 1 1be encou ; rage o pro ucet esoun s ems tudents Wi ses s exerci ,. ion exercises may be iminat i l levident,more auraldi fconfusions ares t scr they have observed .l , “ i ’ ’ f b lident i i d d b i i i d on r cat l t a u a d i r e c e e Th ma e 6 x r c s s c o n i 1 5 e e e n r u y ) o a ( y p tr eme er p ed p . ‐ , ” 2 1 7 exerc l ses P ‐ ‐ ) . .( .. C) 日本の識別優先論 も 日本でも英語の発 音教本の類は大変に多いのであるが, , 指導の手順にまで具体的に触れている 『 体的 方などについても具 のは非常に少ない. 牧野勤 英語の発音』 は, 日本では珍しく発音の教え 「 に触れてあって参考になることが多い本であるが, 「発音指導法-予防と矯正-」の章には …母音 の練習の場合にはなるべく耳から音を確認した方がよいので, 母音の四角形は大ざっ ぱに口の開き 5 ) 具合とか, 舌の 前後関係 ぐらいしか参考にならない.」 (p. 23 , と書かれている程度で, 発音指 導の際に識別 練習を優先させるべきか どうかについては残念ながら全く 触れられていないので あ る.. 975 ) である. 191 5一1 自分の経験から識別練習の考えを明瞭に打ち出しているのは五十嵐新次郎( 「 「…発音の習得はあく までも耳による習得が主で, 口による習得は従でなければなりま せ ん.」 , … 私の経験では, 母音の習得は耳によっ て習得するのがよく, 子音の習得には, 少なくとも第一段階 ) し 8 は, 口による習 得が賢策のように思います.」 と 「英語習得の基本」 と題する項で説いている{ . 式化され 一般的な教授法にまで定 ま て な学習法の領域にとど 彼の主張は個人的・個別的 かし, っ , て広まらなかっ たのではないかと思われる. oraIApp roachに基づく長年の実践の成果をまとめた山家保 『実践英語教育』 では, ミシガン大 学の英語教育研究所の方法がそのまま採用されていて,「…発音の指導はまず音の識別から始めなけ f 89f ) との基本的な立場から「発音の指導」 に関してかなりのペー ジが割か ればならない.」 (p. 1 . IApproachの影響の認められる伊藤健三他 8 9など) れている(第6章, 他に, p. 1 ‐ この他に ora 『 『 )などにも識別 1 990 46一8) 著 実践英語科教育 法』 ( pp , P. 117 ‐ , 松村幹男(編) 英語教育学』 ( 9 } 理由は挙げられてい ない 優先の立場からの 指導法が説かれている が( . , 1 1 識別優先論をめ ぐる議論 前章の概観を読むと識別優先論はかなり優勢であるような印象を受 けるのではないだろうか. 特 に, 標準的で影響力の強い発音教本類でこの説が多く取り上 げられていることがそのような印 象を 72.
(8) . 音素の識別練習は発音練習に先行すべきか. 受 ける大きな要因になっ ているように思われる. しかしながら実際には反対の意見も結構あっ たよ lは 1963 年 当 時 の 学 界 の 状 況 を 次 の よ う に 報 じ て い る う な の で あ る. J .B.Carrol . ”S ec 鴎at i ion ajnongl lmos i ionasto whi t tschi ngui s sseemsto run to an a zoidindec s chtwo P l ly opposed▲ i diamet ica l ( 1 )thattherei theor he r : es to accept s an automatic capacity to for ・n t i l ap .ybycarefulandrepeatedl i fthe1 correct mode tening一asi sofsoundproduct onsむ s earneri s 1 to pronounce sounds correct i fhe wi 1 1on ly give fu l 1re in to thi ready ‘wired’ a s automatic i bly forthe young ty, or( ld) 2 )that(except poss capaci the learning of a foreign phoneme ,chi fconsciousattentiontothea【icu1atoryprocessesinvo1vedini to ion, tsproduct occursasaresu1 ( 1 0 ) i i f i 1atory phoneticsi andthat asc ent c knowledge ofa【i cu s a positive aid/’. この要約から当 時でも識別練習の有効性 に対する賛否両論 がはっ きり存在したこと がう か がえ る.特に否定論が当時でも存在していたということは意外にさえ 思える‐以下この章では雑誌に掲載 された論文を中心に識別優先論をめ ぐる賛否の意見,特に否定論に焦点を当 てて 見ていきたい.論文 は原則的に発表年の順に取り上げていくことにする. 筆 者 が参 照 でき た範囲 の 論文 の 中 で最も 早く 識別 優先論 の 適否 に 触 れ た 論 文 は Lane and 1 1 ) こ の 論 文 は タイ 語 の 様 々 に変 化 さ せ た 声 調 素 ( sc盤] ider ( 1963) の も の で あ る{ toneme e . , 例え. ば/ka/の平らな声調など) がどの程度正確に模倣されていくのか ( f l ‐ i ) s e shap ng , その過程につい て, 次の六つの条件・方法によっ て調べたものである‐( 1 )は開いてできるだけ正確に真似をするだ けのもの, ( )は,( )の中に5種類の声調素による識別練習を入れたもの,( 2 1 3 )と( 4 )は( 1 )と( 2 )に自分の de l 発音を再度聞き直すこと ( toryf 5 )はアナグロ表示装置を, ayedaudi eedback) ができるもの,( ( )はデジタル表示装置を使用 して視覚的なf 6 eedback を導入したもの. この実験は母音・子音のいわ ゆる分節音素ではなく専ら超分節音素を対象とLているが, 前章で概観した識別優先論は超分節音・ 素も含むものでもあるので, 識別優先論の立場からはこの実験の結果当然識別練習を中に挟んだ( 2 ) )の条件の場合が( と( 4 )と( 3 )の場合よりも正確に模倣できたはずだと予測されるのであるが, 実験の 1. 結 果 は 次 の よ う な も の で あ っ た. “Di iminat ion trai d notlead to a markedimprove scr ni ng…di ’ ’ ‘Thi 6 結 1 0 こ の 果 は 実 験 達 に も だ っ た ら し い.f ) 者 意 外 menti ( i nechoi caccuracy‐ i im‐ ( p s scr ‐ ‐e .d inat ion) ing i train ten considered prerequisite to acqu1r1ng ski l l fu limitation of second‐ s…of. ” lanモ醒ages ounds . であるので, 実験の方法が異なればまた異なっ た結果が出る余地もある, と実験 結果に対して多少保留 をしている (p‐ 1 56 ) . 実験者達は当時ミシガン大学にいたので先に触れた L EE l i h n i tt t Pds a 罫ユage ns u eとの関係でこの実験結果が困惑するものであっ たことは想像に難く な い. なお, この実験で最も成績の良かったのは視覚的な情報を与えられた場合であっ た . Lane and s de i cmi e r論文にわずかに遅れて. 肌o叱γ” Lα 7 2夢焔穿 た”γ ”〆 誌上に掲載されたのが. Pims l iminat i in ingi ing of French Pronunc iat ion と 題 す る 論 文 で eur の Di scr on Tra nthe‐Teach. 1 2 } この論文は特に LL で学生が発音を学ぶときに識別練習を事前に行っ ておけばより良い発 ある{ . 音 の 習 得 が 可 能 で は な い か, そ し て“Student ined to be betterjudges of prontm‐ sshould bet ra “ ion beforethey arerequi i tojudgethe ciat red・ rown‐ (p. 199) と の 考 え を 証 明 す る た め に,\高. 校のフランス語のクラスで行われた実験を報告したものである. 実験は二つ ある 実験1ではフラ ‐ ンス語の [o] とアメリカ人の学習者が代用 しがちな英語の [ou ] とのあいだの識別練習を行う実 験 グループと行わない統制 グループに分け, 実験グループは最初 に系統的な識別練習を行う 統制 . グループは実験グルー プと同量のフランス語を聞く が, このグループは [o] と [ou ] がランダム に混じっ た単語を聞くので識別練習をした ことにならない. 最初の段階ではこのような相違 がある が,このあとは同じで,両方の グループは LL での練習と最後の発音のテストを受けてグループ間に 73.
(9) . 加. 藤 富 夫. 差があるかどうかを調べたものである. 実験2はフランス語の三つの鼻母 音/a ,6 ,き/の識別練習が i t cproblem を取り上げだ実 最後の発音テストで差となっ て現れるかどう かを調べたもので,phone ものであるという l i b h を取り上げた 験 2 は の 実 験 1 に 対 して こ p onem cpro em . 実験2では実験 ,. 4‐8 ) グルー プの発音成績は非常によく (平均値で32.5対2 , 識別練習の効果は顕著であっ たが, 実 l 4 5 9 7対2 5 eur は こ の 相 違 は, 験1では差が殆 ど見られなかっ た (平均値で25 , p. 201). Pims ‐ iat ion の 能 力 が 要 求 さ れ,ー実 験 2 で は 単 f f l l ) の 改 善 を 含 む di erent 実験1では調音能力 (motorski ion の 能 力 が 要 求 さ れ て い た こ と に 由 来すると説明し, い iminat l l ing) が 主 な di labe scr なる分類 (. ion の 二 つ に 分 け る こ と を 提 案 i imi iat i f f i nat i imi scr erent on と d わゆるdi nat on と い う 用 語 を d scr l している. しかし Pims rの説明と主張はその後賛同者が出 なかっ たよう である. eu 問題である. 母国語に類似の音素があっ てその音 論文で興味があるのは干渉の l n l 筆者がPi r seu 素で代用される可能性があるときに, 目標の音素と代用される 音素の間での識別練習を行っ ても, n ) son は母 行わない場合と有 意差がないという結果 が出たのが実験1であっ た. 先に見たとおり Gi 国語からの 干渉を防ぐために目標の音素と母国語の類似の 音素の混じっ た識別練習を効果的である. l eu rの実験ではさっ そく否定的な結果 が出たわけで としており, Go rdonも同様であっ たが, Pims ある. また実験2の場合 には英語にはない鼻母 語が対象であっ たために干渉の問題は起きないので あるが, このよう な場合には干渉の可能性がある場合よりも 一層識別練習が有効であるとの予測も l eurの実験は識別 優先論を半分は支持 Gi 面 l sonの所説からは出てこないのではないだろう か. Pims しているように見える が, 識別優先論はこの実験によっ て新たな問題を抱え込んだとも考えられる の で あ る. ion imi nat scr 1966年 に は 識 別 優 先 論 を め ぐる 二つ の 論 文 が 現 れ た. W. A‐ Herming の Di l iat ion は Pims ioni luat eur と 同 様 に LL で の l f-eva c Tra ng ofPron t = l ining andSe nthe Teachi. 練習にお ける自己の発音のモニターの重要性の 観点から識別練習の有効性を 証明 しよう としてい る.インデイアナ大学の 21人のフランス語履修の学生が実験に参加 している.対象となっ た音素は, き/ t eを有する/ cna ur 干渉の問題は比較 的少なく, 主として phonemi ,/6/の鼻母音のグルー プ ,/さ/ l i de ) を付け足しやすいという音声学的な問題点を有 するフラン と, 英語の母国語話者は渡り音 ( g 音素として/r/が選 プ ス語の/i/ ,/o/のグルー , それに子音から唯一, 干渉が殆どない ,/u/ ,/e/ ばれている. 被験者は三つの グループに分けられ, Aグルー プは識別練習をできる だけ避けてフラ t e j r ec s we sub ンス 語の単 音節の発 音の模倣練習 を行 い, B グルー プは発 音練習 を しない で ( グル ー プ の 課 題 を 半 分 ず プ i tednottospeak p t ruc ns .10) 識 別 練 習 に 専 念 し, C グ ル ー は A と B の. つ行っ た. この実験から結果の1として, 識別練習をした グルー プはそうでない グループよりも正 確に識別ができたということ, 結果の2として, 発音の成績も識別練習をした グルー プは, 発音練 習のみをして識別練習をしなかっ た グルー プよりも良かっ たということ, 結果の第3として, どの く らい自分 の発音を正 しくモニターできるかについては三つの グループの間で差がなかっ たが, 識 別練習をした グループは他の グループよりも厳しく判定する傾向があったということ, が判明した 当然の結果である. 2番目の結果は識別優先 6-7) (PP. 1 . 結果の1は考えようによっ ては至極 l rの eu 論者によっ ては大変好都合なデータである. 母音を二つの グルー プに分 けているのは Pi節s プと音声学的な問題点を含む 実験を念頭においているものと思われ, 音韻的な問題点を含むグルー r l ni ng は こ グ ル ー プ と の 違 い に 由 来 す る 差 異 は 認 め ら れ な い 結 果 (p. 15) に な っ て い る の で, He. l の論文 でPims rよりも完全 な識別優先論にたいする 支持を意図したの ではない かと察せ られ eu f t i o rdの全面的な反駁 ng の結果と実験のやり方に対しては Ca r l n る.しかし後で見るようにこの He がある. 結果の3番目については, 識別優先論の立場からは識別練習をした グループの方が自分の 74.
(10) . 音素の識別練習は発音練習に先行すべきか. 発音のモニターも正確に出来るようになることが予想されるのであるが, 実験ではこの予想は証明 さ れ な か っ た の で あ る. /r/の 音 素 の 場 合 は 意 味 の あ る 差 が 現 れ な か っ た. 理 由 と し て”” thi i l t t s phoneme creates l e . ’ ’ interferencef iminat iont di i i i l db b l i l dt r f f s o s c t ( r t t t P o Amer cans a n n c o u ee x e c e o e ee e c g p , ‐ .. 6 ) と説明されている‐ Pi n ] l 1 rの慎重な実験の結果では干渉のない鼻母音の グループで却 っ て s eu iminat di iont i i scr ra n ng の効果が現れたので, 母音と子音の違いはあるものの, 二つの論文では逆 の 結 果 に な っ て い る の で あ る. 1966 年 に E J.Br i きre が, AI I1nves i ion ofPhonologi llnterf t ca erence と 題 して 発 表 し た 論 gat. 文は母国語にない音素の発音と識別の難易度を調査したもので, 直接識別優先論に関連して書かれ たものではないが, 次のような興味ある 「予期されなかっ た結果」 も出現したことを報じている.. ‘ ‘The most aEnazing observation of a11 was that roduction of soundS in iso1ation a1wa p ys i i thinthe T ( )sys tem. A1 ia1 ly onofsow.ds wi thoughthi preceded percept s wasespec ‐e ‐target iceable in the cases of perceptual confus ion pai ion in isolat not ion preceded rs , product. l lsounds thi nthesystem fora ) (こ こ に 識 別 の 困 難 で あ っ た 対 と は, 咽 頭 音 perception wi p‐793 .(. と喉頭音の/h/ , 有気軟音と無気硬音の/t/である) . このようなケースがあり得ることは識別優先 論 の 考 え か ら は 出 て こ な い で あ ろ う が, Ladefoged も 自 分 の 経 験 か ら, Br i きre の い う 「予 期 さ れ な ‘ ‘ か っ た 結 果」 を 支 持 し て い る. Correctpronunc iat ioncanbeachi tandi evedthroughanunders ng “ i l i f h t i l t iablyprecedspercept talmos tinvar ion 1966 o t e ar cu a ons nvoved ) この . . .andi . ‐( ‐168 ,p 様 な Ladefoged の 見 解 は 後 に 定 評 の あ る テ キ ス ト, A C伽鴛e Z ion ” P勿o解 放s の な か で product i i ごre (1966 ) と Ladefoged ( andpercept onexerci 1967) に つ い て は 別 se と な っ て 現 れ て い る‐ Br. 1 3 ) のところで取り上げて発表したの で詳しくはそちらに譲りたい{ l l 1968 年には Mue i l luenceofD1scr ion Tra iminat ini erand Ni edz e ski e が Thelnf ngonPronun‐ iat ion を 発 表 し た. こ の 論 文 で も 識 別 練 習 が 学 習 者 の モ ニ タ ー 能 力(著 者 達 は se i f-i c t ion と ns ruct. 言っ ている) を高めるので識別練習の有無が発音の成績になって現れるのではないかとの考えに立 っ ている. 実験対象はケンタ ッ キー大学のフラ ンス語の履修者で, 識別練習の入っ たテキストを使 用 できたクラスが実験群で, そのテキストが間に合わなくて識別練習のできなかっ た旧のクラ スが 統制群である‐ 両群の発音の成績のみを比較し, 音素を7つの グループに細分 して グルー プごとに 差異を調べている. 実験と統計的処理の結果, 7つの音素 グループの中で差異が認められたものは 二つしかなく, その中でも実験群が統制群よりも成績が良かっ たのは, 英語にも類似の音素がある , 言い換えれば干渉の可能性のある/e i l b va r e3) のみであっ て, 有意差があ ,a ,o/の音素 グループ ( iabl っ た も う 一 つ の, 英 語 に 対 応 す る 音 素 の な い/5r e l) で は 却 っ て , q,y ,き ,き/の グ ル ー プ (var. 1 4 } 識別優先論にとって 3番目の音素 グルー 統制群の方が成績が良かっ たという結果がでている( . , プの結果は好都合なものになっ ているが,1番目の音素 グループの結果は予測できないものであり , Pims l eurの識別優先論にとっ て好都合であっ た実験結果とは正反対になっ ていることに注目した l l い. Mue l er and Ni edze ski eは結局, 識別優先論にとっ て有利な結果は7つのグループのうちで 一つしか出なかっ たにもかかわらず, フランス語らしさを構成する音素は3番目のグループの音素. であることと, 実験群は統制群に比較すると学習意欲が乏しかっ たことを理由 にして識別練習は有 効であるとの, 強引とさえ思える結論を導き出している ‐ 1 970年に発表された Ca f i t tory vS i i soniの Aud t rd and pi i o culatory Tra ni ng i n Exot c . Ar Sow・ dsは, 発音練習をしっ かり行っ た方が発音も識別も良い成績が得られるという結論を出した 1 5 } この実験は Toneme に限定して識別練習は無効 という結果を出した 数少ない論文の一つである( ‐ 75.
(11) . 加. 藤 富 夫. ford は 1964一1967 年 の 間 der の 実 験 と 同 じく ミ シ ガ ン 大 学 で 行 わ れ た が, Cat Lane and schnei iat ion i ng の 先 行 研 究 に つ い て は“Pronm・c t tute の 所 長 で あ っ た. Henni Eng l i sh Lan罫iage lns impl i cry ofsotmds…”と あ る の で, こ れ で は 系 統 だ っ た 識 別 と tooktheform ofs e mimi ce praCt . . ‐. ) 発音の練習について何も分からないと言っ て批判している (P. 477 . 実験では5個の子音 (ドイ と3個の母音 ([ y ツ語にある口蓋摩擦音 に] ,小, , ウエールズ語にある 無声側音, 声門閉鎖音など) 「 してい 特定の言語の音素を対象とは げている た音を取り上 計8個の変わ ウ ) ] っ 皿 (日本語の 」 , . i t ‐ ないので, 干渉を起こしや すい音素は どの様な結果に なるかなどの問題は除外されている. Ar. ” lsteps f l rom known articulatory i culatory Tra ning を 主 と す る A グ ルー プ (8 人) は …by sma ) で 発 音 を 練 習 す る の で あ る が, tstonew and unknovm ones” (p. 481 posturesand movemen. i i l t tp e をする点である. 従っ て, 実際に例え rac c en 他の実験と大きく異なるのは声を出さないでs ば無声側音 [1] の音声を聞くのは先生からでも なくまた最初の段 階の発音練習の時でもなく, 次 i i i to n ng を主とするBグル ryTra のステッ プの, 被験者が発音テス トを受ける時になる. 逆に Aud ープ (6人) では耳から音を聞く だけであって自分では発音せ ず, 先生の口許も隠されていて分か らないようになっている. 取り上げられた変わっ た音も両 グループの最初の別々の練習 も, 他の要 素が入り込まないように徹底して統制されて いるといえる. 両グルー プ別々の練習のあと8個の音 i t cと表示されているのは比較 の発音と識別のテストが行われた.結果は表1に転載した.non-exo あ i /で る 音/ のために出された子音/s, ~, 1 . ,a ,o ,u ,e ,k/と 母 Aグルー プの好成績が予想される発音テストの 結果はBグルー プに較べ倍近い出来であっ たが, それだけでなく 識別テストでもB グループより好成績であっ た. この結果は著者達にとっ ては予想 i fet血]eofteachi ng thasbeentheexperienceofoneoftheinvestigatorsinal どお り で あ っ た.“…i “ ” i d l l l l i y be morerea y and ng languages,that exotic sounds can genera cs and ana yzi phonet “ (P 481 bern・an ) こ の 結 果 は Li d l dt th i f i l ing ed u l lerr yident . ,α舜eγ onehas earne opro uce em‐ ion を 裏 付 け る も の で あ る と い う. lの motortheory ofspeech percept et a. ’ rmorなどによると 母音は子音に比較すると調音点・調音様式がはっ きりしないの Gimson , ,0Co f t ord で, 母音の習得には聴覚的な識別練習が子音の場合よりも有効であるとのことであっ たが,Ca ( も ている っと iの結果では両 グループとも母音よりも子音の方 が相当に良い結果になっ andpi son も, この実験の母 音には3個とも円唇性 が関与しているので, その点識別優先論側には不利な結果 が出やすかっ たのではないかと も思われる.)いずれにしろ, この実験に関する 限り識別優先論の 主 張は全く根 拠のないことになるわ けである.. 76.
(12) . 音素の識別練習は発音練習に先行すべきか PRopoRTーoN oF CoRRECT REspoNsEs. FoR GRoUp A. AND GROUPB IN PRODUcT1oN AND D1 scR IMINATION OF ExoT1cAND NON‐ExoT1c SOUNDS. C1assofSounds. Group A. Group B. (N = 8). (N = 6). .73. ‐32. Exot ic consonants. .75. ‐42. Exot ic vowel s. ‐69. ‐18. .80. ‐71. Z Z 0り8劣 り” ケリメ”c O“. Z 0り8“〆Z D庭c“““”αZ O“. .77. ‐71. ic consonants Exot. ‐74. .68. ic consonants Non‐exot. .80. ‐74. ‐83. ‐72. Exot ic vowe ls. .57. ‐44. Non‐exot ls ic vowe. ‐95. .83. Consonants. Vowels. 表1. この実験は類似の 音素のある ドイツ語の学習者などは除外しなければならなかっ たので被験者が f t 少ないという欠点はあっ たものの, Ca rdはこの実験の結果に大変満足していたようで後年の著 o Z 8 ) のなかでも, この小 198 書に良く引用 している. 最近のA P招じ虎雄 加Z彬d獲 物” わ P肋 解Z c s( i l i t 規模 の 実 験 とSweetの 著 作 を 論 拠 に 母 音 の 練 習 に 際 してs ceを勧 め て い る (P. 124). ent prac l i f i i。n of the i i d i d Swee t cat tか ら の 引 用 は 次 の よ う に な っ て い る. “The f a n s e n e qua rs n p sabl ionofthevowe 1 i 1know1 i iani s ca edgeoftheformat 「 y c sathoroughpract phonet ‐ Those wh。t1 ic t inginthe use ofthei thout any systemat to lean・ new sounds by ear alone, wi r vocal rai n “ 1 6 ) { il l l d l l organs ,-genera y succee on y panヒa y‐. fordの 論 文 は 1970 年 に 発 表 さ れ て お り, GimsonのA pmc虎雄 Co“鴛8 qf Eれ郡禽た P“〃”“‐ Cat c如Zあれ は 1975 年 に 出 版 さ れ て い る. Gimsonは 英 国 の 伝 統 に 反 す るCatfordの 論 文 を 読 ん で 反 対 の. 立場を鮮明にしたのではないかとも想像されるのではあるが, この推測の当否はさておき, いずれ 0年代の前半までには識別優先をめぐる権威ある賛否両論が出揃うことになっ たのである. にしろ7 ・ならば, DreherandLa 197 2 )は識別能力が外国語の発音習得にとっ て基本的なものである ns( rki 発音の上手な学習者とそうでない学習者の間には識別能力の 差があるのではないかという仮説を証 明しようとしたものであるので, これまで見た識別練習の有無が発音の出来不出来にどう関連する かを調べたものとは逆のア プローチになっ ている. まず最初に被験者を発音の成績によっ てA, B の グループ に分け, 実験1は母国語である英語の無意味な音連続を聞いて同じかどうかを識別する もので, 結果は, 当然のようにも 思えるのであるが, 両 グループのあいだに差はなかっ た. 実験2 は, ある音連続を開いてスペイン語的であるか無いかを判定させたもので, 結果は有意差があっ た ) (平均値は43‐6対41 .6 . 従っ て発音能力と識別能力 (音素間の識別ではない) の間には関連があ る結論付けられている. この実験ではA グループの学習者たちが全般的にもス ペイン語の成績が良 かっ たのかどうかについては言及がないが, 実験2ではスペイン語の音連続に対する知識の量が成 77.
(13) . 加. 藤 富 夫. 績を左右した可能性もあるのではないかと思われるので, 信頼性について疑問が残る実験である. or i t もしも] oの論文のようなケー ehe randLark n sの実験結果が正しいとすれば, 次に取り上げるGo idermaneta l ス が あ る に も か か わ ら ず, そ ん な こ と は 起 こ り え な い こ と に な っ て しま う の で,Sdme. の論文には発音能力と識別能力の間の関連性を明らかに した論文の一つとして挙げられているけれ ども, 筆者としてはこの論文の妥当性に二重に疑問を抱くものである. ‘ ‘ 1”and‘ ionbynormaIJapaneseadu l H,Goto t torypercept softhesounds‘ ,Audi. 2 ( 1 97 ) は, ‐本人にとって非常に困難であることを公式に明らかにした論文で 多分初めて/r/と/1/の識別が日 はないかと思う.1 1人の日本人がアメリカ人と自分を含めた日本人の/r/と月 /を含んだ単語の開 き分け実験を行っ た結果が報告されている. 小稿に直接関係するのは原著者が数カ月の間に3回調 査をした結果で, この間で自分は/r/を/w/のように発音しようと試みたので発音の成績は向上し たが, 識別の成績はほとんど変わらなかっ た(p. 31 9 )との報告である. この事は多くの日本人の 英語および他の外国語の学習者は経験的に知 っていることではないかと思われるが, このような事 f 実は先に見たCa t soniの 論 文 お よ びP.Ladefogedの 書 い て い る こ と と 同 じ で, 識 別 優 先 ordand pi 論にたいして強力な反証となるものである. 日本人にとっ て/r/と/1/の識別力が非常に向上しに くいという点に関する論文の紹介等は以前に別な所で書いたことがあるので詳しくはそちらを参照 1 7 } して 頂 き た い{ iderman達 がSecond-Lan罫lage こ れ ま で 見 て き た 論 文 か ら は 随 分 と 離 れ て 1988 年 Schne i i iminat ion and Perceptionin Acqui lat ionship between Di Accent t the Re scr s onを 発 表 し た. こ :. i i の論文は基本的には著者たちが開発したt ra n ngprogramを使用して識別優先説を実験的に証明し ようとしたものである. 1 9人のフランス語の履修者を対象に複雑な統計的処理を行っ ているが, 結 局明確な結論は出ていない. 識別能力が改善されればネイテイ ヴのような発音が期待できるのでは ないかという仮説も実験の結果は“ somesuppoだ’が 得 ら れ た だ け で あ っ た(p 15) こ の 論 文 は 3 .. .. ペ ージにわたっ て先行研究のレビュ ーをしているので識別優先論をめ ぐる研究の流れがよく わか 0年間の研究と実験の り, その点筆者には非常に参考になっ たのであるが, 残念ながらこれまでの 3 r = ]e iderman達 も 嘆 い て い る よ う に, 明 確 な 結 論 が 出 な か っ た と い う こ 結 果 は っ き り し た こ と は, Sc. とに尽きるようなのである. 皿. ま. と. め. 母音と子音に分 けて,母音の方で識別練習が有効であっ たかどうかについてまず整理してみたい. Helmi ng論 文 で は 母音を対象にした二つのグルー プの実験結果ではいずれも識別練習をした グルー ler and プの方が成績が良く, 効果があっ た. しかし子音の/r/の場合には効果がなかっ た. Muel Ni i l edz e ski e論文では子音だけを対象にした2番目のグルー プでは有意差が無かっ た. 母音を対象 にした二つの グループの結果は識別練習が有効であっ た場合と, 識別練習をしなかった グループの. l 方が良い成績であって場合とに分裂した. Pims eurの母音を対象にした二つの実験の結果も分裂し ford and p た. Cat iでは母音, 子音ともに識別練習をしない グループの成績が良かっ た. 以上 i son. をまとめると, 母音については7つの実験が行われ, 識別練習が有効で .あっ たものが4つであっ た. 子音については二つの実験結果は共に識別練習をした場合としない場合で差が現れなかった. 従っ てこれらの結果から, 母音の場合は識別練習をした方がはるかに音素の発音習得に有効であるとの 結論が出せるかどうかは微妙なところであろう. i 干渉の可能性のある場合に識別練習が有効であるかどうかについてはどうであろうか. Henn ng た 子音では差がなか 音では干渉のある場合もない場合も同じように識別練習の効果があ では母 っ . 78.
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