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盲学校等に在籍しない視覚障害児への支援の実態とあり方

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Academic year: 2021

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(1)盲学校等に在籍しない視覚障害児への支援の実態とあり方 特別支援教育学専攻. 心身障害コース     M10091A 第1章 問題の所在と日的.     大本  藍 る課題、及びそれらを克服するために取り組ん.  視覚特別支援学校等を含む盲学校等(以下、. でいることである。なお、本研究では支援の対. 盲学校とする)に在籍しない視覚障害児への支. 象を乳幼児から高校生までとし、調査内容は盲. 援には、盲学校や生活訓練施設が関わっている. 学校教員の協力を得て作成した。また、対外支. のであるが、最も大きな役割を担っているのは. 援の具体的事例として大阪市立視覚特別支援. 盲学校である。しかし、これまで盲学校は各. 学校の通級指導教室と、兵庫県立視覚特別支. 校で工夫しながら積極的に対外支援を行って. 援学校の教育相談における支援の様子を観察. きたにもかかわらず、視覚障害教育のセンタ. した。実施同は2011年6月と7月である。. ーとしての役割を十分に果たせていない面も. 第3章 結果. あると言われている。そこで本研究は、盲学.  1.対外支援の現状. 校に在籍しない視覚障害児に対して、その支援.  7校すべてにおいて対外支援を行う部やセ. の代表である盲学校の支援の実態を調査するこ. ンターが設置されていた。教員の所属人数は. とにより、盲学校や他の関係諸機関による総合. 第2章 研究方法. 最も多い学校が12名、最も少ない学校が4 名であり、7校の平均は7名である。専任者 はすべての学校で配置されているが、1名も.  盲学校に在籍しない視覚障害児に対して盲学. しくは2名の配置が多く、1校のみ3名の配. 校が行っている支援の実態を調査する。. 置であった。所属する教員の勤務年数は最長.  1.調査方法. の教員で36年、最短の教員で1年未満であ った。2校では勤務年数が1年未満の教員は. 的な支援のあり方を検討することを目的とする。.  近畿地方の盲学校3校(大阪市立視覚特別支. 援学校、兵庫県立視覚特別支援学校、奈良県 立盲学校)に対してはインタビュー調査を、5. 所属していないが、1校では4名が所属、他 の3校では1名ずつが所属している。. 校(大阪府立視覚支援学校、神戸市立盲学校、.  乳幼児の発達支援、点字指導、歩行指導、. 滋賀県立盲学校、京都府立盲学校、和歌山県. 視覚補助具訓練、教科指導については、大概. 立和歌山盲学校)に対しては質問紙調査を行っ. の学校が支援として行っていることがわかっ. た。調査期間は2011年6月から8月、回答者. た。しかし、日常生活技能の指導については、. は対外支援担当者である。質問紙調査は和歌山. 7校のうち4校のみの実施のようであった。. 県立和歌山盲学校を除く4校から回答を得た。.  2.対外支援の課題.  2、調査内容.  各盲学校の回答をまとめると、対外支援の.  調査内容は、対外支援の現状と対外支援の課. 課題は次のように表すことができる。. 題の2つに大別される。対外支援の現状に関す.  ①人員の確保. ることでは、支援体制、支援担当者、支援の依.  ②予算の確保. 頼方法、支援形態、受け入れ人数、支援時間、.  ③教員(盲学校)の専門性の確保・維持・. 支援頻度、支援内容、視覚障害児の在籍校との. 継承. 連絡・連携、他の特別支援学校への支援、財政.  ④教員の異動. 面について、他の教員の理解と協力等である。.  ⑤重複障害児の増加(単一障害児の減少). 対外支援の課題に関することでは、対外支援を.  ⑥通級による指導・教育相談の形態. 進めていくうえで生じている問題点や感じてい.  ⑦分教室等の設置. 一174一.

(2)  ⑧視覚障害児及び二一ズの把握. 子どもを支援したいが見つけだすことが難し.  ⑨関係諸機関との連携. い、把握しようとしているが個人情報の問題.  ⑩障害の理解と啓発. もあり困難な状況である、という声があった。. 第4章 考察. 中には自分が見えにくい状態であることにす.  1.盲学校による支援のあり方. ら気が付いていない子どももおり、本人に見.  盲学校に在籍する児童生徒が減少している. えにくさを自覚させることも含めた視覚障害. 今、学校全体の教員数が少ない中で対外支援. 児の把握が望まれる。. に十分な人員を割ける盲学校はそう多くない。.  2.その他関係諸機関による支援のあり方. どの盲学校も決して十分な状態であるとは言.  盲学校に在籍しない視覚障害児への支援は、. えず、特に専任者の増員が望まれている。た. やはり盲学校に頼る部分が大きい。けれども、. とえ全体としての人員が増えなくとも、専任. 盲学校のみで支援できることには限界がある. 者の割合が増えれば多少なりとも対外支援を. ため、多くの関係諸機関との連携が課題とな. 行いやすくなるだろう。. っている。教育、医療、福祉等、それぞれの.  勤務年数が1年未満、つまり昔学校に赴任 して1年目の教員には、視覚障害児に対する 十分な指導は行えないと考える。勤務年数が. 垣根を取り払い、相互に歩み寄りながら支援. 長い教員ほど対外支援担当者として望ましく、. でが確実に行われるような体制を整える必要. またそれほど頻繁に指導を受けることができ. がある。. ない視覚障害児にとっては、そのような教員.  3.今後の課題. から指導を受ける方がより指導の効果に期待.  盲学校に在籍しない視覚障害児への支援に. ができると思われる。. 関して、最も大きな役割を担う盲学校である.  支援内容は子どもの実態に応じてさまざま. が、その盲学校自身も対外支援を行う以前の. であるが、日常生活技能の指導については実. 問題に直面しているのが現状であった。その. 施している学校が少なかった。日常生活技能、. 主たるものは、今回の調査で明らかとなった、. つまり身辺自立に関する衣服の着脱及ぴ年齢. また以前から言われてきたことでもある、教. が上がれば調理や洗濯等は欠かせないもので. 員の専門性の問題と単一障害児の減少の問題. あるため、きちんと支援として位置づけるべ. である。. きである。また、歩行指導に関しては、盲学.  盲学校の努力不足ではない、盲学校の努力. 校に在籍する児童生徒でさえも自立活動の時. だけでは解決不可能なこともあり、教育に関. 間内だけでは不十分とされ、放課後や長期休. する制度としての改善も必要である。それに. 暇を利用したり、寄宿舎でも指導を行ったり. よって、盲学校に在籍しない視覚障害児への. している現状から考えると、盲学校に在籍し. 支援がより一層充実し、視覚障害児らがそれ. ない視覚障害児にとって盲学校の行う歩行指. ぞれの場で成長・発達できることを願う。. 導がいかに貴重であるかが分かる。.  最後に、本研究では盲学校に対する調査し.  対外支援の課題は、田中ら(2011)の調査. か行わなかったため、盲学校以外の関係諸機. との比較から、表現こそ違うが全国の盲学校. 関による視覚障害児への支援の実態を把握す. で概ね共通していると言える。しかし同調査. ることができていない。総合的な支援のあり. で、約70%以上の盲学校が支援の前提とも言. 方をさらに具体的に検討するには、それらの. える視覚障害のある児童生徒等の把握ができ. 実態をきちんと把握する必要があろう。. ていないということが示された。今回の調査.         主任指導教員 芝岡 裕一. でも、視覚障害に気づかれず放置されている.         指導教員芝田裕一. し合える環境を作っていかなければならない。. そして、視覚障害児の把握から支援に至るま. 175一.

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参照

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