特別支援教育下での小学校通常学級における学習指導案作成の観点及びその考え方に関する研究:―明石小学校第4学年での実践を通して―
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(2) w.通常学級及び特別支援学校・学級の学習指導案. ●初等教育下の特別支援教育は、全人教育の考. ここでは、小学校通常学級、特別支援学校・. えを基礎に据え、各授業において健常者も含め. 学級それぞれの指導案の構造だけに着目し、比. た学習習熟度でカテゴリー化すれば、障害児が. 較検討した。. 孤立しにくい授業運営が構築しやすい。. ●通常学級及ぴ特別支援学級での学習指導案の構造. ●学級の児童全体から、本時において得意があ. ○基本情報 ○単元名 ○目標 ○児童観・教材観・指導観 ○指導計画 ○評価 ○基本情報 ○本時 ○個別の指導計画 ○その他 ○単元名 ○単元の児童観・教材観・指導観 ●特別支援学校での ○目標 学習指導案の構造 ○本時の児童観・教材観・指導観 ○年間指導計画 ○指導計画 ○評価 ○本時 ○補助用具・補助的手段 ○その他. る児童と不得意がある児童及び彼らに対する それぞれの手立でについて予め勘案し、立案し ておくことで、通常学級でも子ども一人ひとり の特別な要求に応じた指導が行いやすくなる。. ●種々の事情を勘案すれば、全人教育は物理的 に無理と判断せざるを得ない。ただしこの判断 は、全人教育に向かって最善の努力を行うとい う姿勢を否定するものではない。. V、特別支援教育の観点を踏まえた学習指導案. そして学習指導案の作成において特に意識す. 実地研究I及び皿を通してお世話になった小. べき点をまとめると、およそ以下のようになる。. 学校での筆者の実践した学習指導案に加筆・修. ●児童にどのような事柄を学ばせたいかという. 正をし、本研究における目的である小学校通常. 単元設定の理由と、その妥当性に関する考察。. 学級での特別支援教育の考え方を少しでも反映. ●児童が、本単元に関わる範囲でどのような学. させた学習指導案とはどのようなものになるか. びをしてきたのかという履歴と、これからの学. という筆者の考えを提示した。. びにどのように繋がっていくのかという見通し. w.まとめ. から考える本単元の位置付け。. 本研究を通して、明らかにされた事柄をまと. ●単元目標と、評価規準の設定。評価規準は、. めると、およそ以下のようになるだろう。. 児童が目標を概ね達成した際に表れる具体的に. ●特別支援教育の本質的構造が、日本では浸透. 見て取れる姿を記述する。. し切れておらず、特に不得意に対する個別の支. ●障害を有する児童及びその子の性格や行動特. 援が、孤立の支援になりがちであったこと、得. 性等の把握、そして本時に関わる得意と不得意. 意を伸ばすという考え方が忘れられがちで、特. 及びそれぞれに対する手立てに関する記述。. に優れたカテゴ」リーに属する子どもに対する対. ●本時における特に優れた児童、支援を必要と. 応が見過ごされがちであったことが指摘される。. する児童、その他の児童という3つの習熟度別. ●現代の日本の初等教育下には、特別支援教育. カテゴリーの設定と、各カテゴリーにおける評. の本質と構造を知った上で、柔軟に適応させて. 価規準の設定。. いく必要性がある。. ●得意を伸ばすための手立てと、不得意の支援. ●どのような子どもにも得意と不得意があり、. が傭鰍できるような本時の展開の書き方。. 全人教育という場ではそれが見つけやすい。. ●必要となる補助教材。. 指導教員:前芝武史. ■145■.
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