• 検索結果がありません。

小中学校における障害のある児童生徒の体育授業に関する研究 : 北海道における実態調査から

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "小中学校における障害のある児童生徒の体育授業に関する研究 : 北海道における実態調査から"

Copied!
16
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)Title. 小中学校における障害のある児童生徒の体育授業に関する研究 : 北海道 における実態調査から. Author(s). 安井, 友康. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 58(1): 165-179. Issue Date. 2007-08. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/473. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第58巻 第1号 JournalofHokkaidoUniversityofEducation(Education)Vol.58,No.1. 平成19年8月 August,2007. 小中学校における障害のある児童生徒の体育授業に関する研究. 一北海道における実態調査から−. 安 井 友 康 北海道教育大学岩見沢枚(福祉教育研究室). PhysicalEducationforElementaryandJuniorHighSchooIStudents WithDisabilityinHokkaido YASUI Tomoyasu DepartmentofSocialWelfareEducation,IwamizawaCampus,HokkaidoUniversityofEducation. 要 約 北海道の小中学校における障害児の体育の実施状況を明らかにすることを目的に,北海道内の小学校300 校,中学校260校を対象にアンケート調査を行った。回答は,小学校171校(回収率57.0%),中学校139校(回 収53.5%)から得られた。その結果,小学校,中学校それぞれで,取り組まれている種目の状況,体育授業 の実施形態の違い,体育授業で重安と思われる目標,体育授業を実施するにあたっての配慮点や取り組みの 状況,通常学級で障害のある児童生徒が体育授業を行う場合の効果や課題,障害児者のスポーツに関する考 えなどについて,その概況が把握された∩. Ⅰ はじめに 障害のある子ども達が,生涯にわたり健康で生き生きとした生活を送るための力を身につけるようにする ことは,とりわけ重要なテーマである。なかでも児童生徒の運動に親しむ態度や体力作り,運動技能の習得 を目標にした体育の果たす役割は大きいと考えられる。. 小中学校における障害の児童生徒の体育授業については,これまで実践や指導法に関する報告や資料の提 供が行われてきた(筑波大学付属学校保健体育研究会2001,大南他2004)。またスポーツ活動を通したイン クルージョンに関しても,様々な研究,実践の報告が行われてきている(Tripp&Sherrill1991,七木田, 安井1998,Block2003,細谷,大庭(2001),長曽我部2006)。特にスポーツや身体活動を通した交流は, 障害児者,健常児者相互に多様な効果をもたらすことが指摘されており(Tripp,French&Sherrill1995, Place&IIodge2001),また障害の理解という面に関しても,有効であることが報告されている(Block 1995)。このように体育は身体の健康やからだ作りばかりではなく,様々な効果が期待される。また人間関. 165.

(3) 安 井 友 康. 係の形成などの効果も期待されることから,仲間作りや卒業後の地域での生活を送るにあたっても,果たす 役割が大きいものと思われる。しかし小中学校において障害のある児童生徒が取り組む体育授業が実際にど. のように行われているのか,また何が重要な目標として取り組まれているのかなどの状況については,十分 明らかにされているとは言えない。 そこで本研究では,北海道の小中学校における障害児の体育の実施状況を明らかにすることを目的として, 北海道内の小学校,中学校を対象にアンケート調査を行った。なお今回の調査は「/ト中学校に在籍する障害. のある児童生徒の体育の実施状況に関する全国調査」の一環として北海道で行われたもので,本稿では,今 後の研究における基礎的な資料を碇供することを目的にしたことから,主に基本的データの集計の結果につ いて報告する。. Ⅰ 方 法 1.対 象 北海道内に設置された在籍児童生徒数100名以上(平成17年度北海道学校名簿による)の小学校300校,中 学校260校を対象に郵送によるアンケート調査を行った。調査期間は平成18年10月∼11月,各学校種におけ る回収率は,小学校171校(57.0%),中学校139校(53.5%)であった。 なお回答のあった小学校の平均在籍児童数は377.8人(SD:179.01),平均学級数は14.6学級(SD:5.72),. そのうち特別支援学級については設匿校設匿校162校,平均設匿数2.3学級(SD:1.30),障害のある生徒 の平均在籍生徒数8.6人(SD:7.89)であった。. また中学校の平均在籍生徒数は,326.9人(SD:179.01),平均学級数は11.8学級(SD:8.57),そのう ち特別支援学級については設置校設置校113校,平均設置数1.8学級(SD:1.26),障害のある生徒の平均 在籍生徒数5.7人(SD:6.16)であった。. 2.調査の内容. 調査は,回答者の属性などに関する基礎資料とともに,体育 授業の実施形態について(選択),小中学校学習指導要領にも. 表1 調査回答者の属性 小学校 中学校. 21−30歳. とづき平成18年反中に実際に体育授業で行った(あるいは予定. 年齢段階別. している)種目(51種目についての選択と自由記述)について. 人数. 49. 21. 教員 経験年数. 20.3 16.8 8.1 5.1. 特別支援教育. 特殊学級教員 体育担当教員 通常学級の教員. を実施するにあたっての配慮点や取り組み状況(18項目,自由 記述),通常学級で障害のある児童生徒が体育授業を行う場合. 124 73 4. 職種等(複. 項目)などについて,「とてもそう思う」から「全くそうは思. 数回答). わない」の5件法にて回答が求められた。. 2. 25. 副校長. 0. 校長. 0. 特別支援教育. 41. コーディネーター. Ⅱ 結 果 1.回答者の属性. 166. 48. 体育主任. の効果や課題(8項目),障害児者のスポーツに関する考え(6. 調査回答者の属性については,表1に示したとおりである。. 45 48. 41−50歳 51−60歳. 回答が求められた。さらに,障害のある児童生徒が体育授業を. 行う上での重要と思われる目標について(14項目),体育授業. 項目. 属性. 免許・資格 (複数回答) 高等学校(保健体育) 田 45. 中学校(保健体育) 18 82. 養護学校 田 37. 小学校 162 田. 障害者スポーツ指導員 0 田. その他 10 32. 0. 24.

(4) 小中学校における障害のある児童生徒の体育授業に関する研究. 回答者は小学校,中学校とも40歳代が最も多く,経験年数はそれぞれ平均で20.3年,16.8年であった。また 職種は特別支援学級の担当者が最も多かった。ついで小学校では特別支援教育コーディネーターや教頭が多. く,中学校では体育の担当教員が多かった。. 2.小中学校の体育授業において障害のある児童生徒が行った種目 表2/ト中学校の体育授業において障害のある児童生徒が行った種目(実数) 小. 種. 項 目. 目. 1)走運動遊び 2)跳運動遊び 3)力試し運動遊び. 4)機械器具を使った運動遊び. 基本の運動 6)水遊び 7)浮く・泳ぐ運動 8)表現リズム遊び. 10)仲間との競争的遊び活動 11)ボール投げゲーム、 12)ボールけりゲーム ゲ. ー. ム. 13)鬼遊び 14)バスケットボール型ゲーム 15)サッカー型ゲーム 16)ベースボール型ゲーム 17)ラジオ体操 18)リズムに乗った体操 19)ストレッチ. 体つく り運動 21)ジョギング 22)縄跳び. 23)ボール・輪・棒を使った体操 24)マット運動、 25)鉄棒、. 器 械 運 動 27)平均台 28)短距離走 29)リレー 30)長距離走 陸 上 競 才支. 31)ハードル. 32)走り幅跳び 33)走り高跳び 34)クロール. 水. 泳. 35)平泳ぎ. 36)背泳ぎ 37)バスケット 38)サッカー. 障害児 学級 72 60 29 58 44 82 85 65 53 66 59 42 25 35 20 78 48 63 48 57 60 40 67 43 43 54 69 50 35 4. 15 3. 34 9. 10 19 34. 39)ソフトボール. 4. 40)ソフトバレーボール. 6. ボー ル運動 42)バレーボール. 通常学級 両 方 53 52 42 48 34 41 46 52 44 47 48 51 35 54 39 44 30 32. 学級 20 15. 6. 31 47. 7. 9. 9. 6. 0. 5. 0. 7. 0. 5. 0. 8. 0. 10. 0. 10 13. 13 13 14 5. 3. 22 10 10 6. 19 9. 14 9. 9. 6. 18. 16 7. 37 25 35. 0. 0. 23 19 32 12 34 7. 21 18 12 61 46 5. 8. 28 23. 64 48. 0. 18 5. 0. 3. 5. 2. 2. 0. 2. 0. 2. 0. 2. 0. 5. 5. 0. 0. 7. 5. 4. 2. 2. 5. 0. 3. 8. 49)柔道. 0. 0. 3. 12. 3. 8. 48)リズムダンス. 9. 23. 0. 8. 3. 8. 3. 18 21 40. 13 25 17 14 15 15 12 43 15 55 26 40 28. 65 47 56 24 57 45 12. 0. 7. 13 19 9. 6. 17 40. 14 14 10. 5. 45)バドミントン 46)創作的ダンス. 通常学級 両 方. 7. 0. 18. 32 25. 校. 9. 9. 25 43 28 57 62 60 28 55 48 46 30 49 35 36 14. 障害児. 学. 6. 44)卓球. 表 現 運 動. 道. 中. 校. 0. 43)テニス. 武. 学. 3. 0. 9. 5. 6. 0. 2. 2. 0. 0. 0. 3. 8. 18 0. 10. 8 3. 0. 0. 4. 62. 5. 0. 25 29. 0. 10 10. 0. 4. 3. 8. 0. 2. 9. 6. 0. 15. 0. 3. 0. 0. 50)剣道. 0. 3. 0. 0. 2. 0. 0. 51)相撲. 5. 3. 0. 3. 0. 0. (平成18年度における実績と予定). 167.

(5) 安 井 友 康. 小中学校の体育授業において,平成18年反中に障害のある児童生徒が(あるいは行う予定の)種目につい てまとめたのが表2である。/ト学校の特別支援学級(障害児学級)で取り組まれた種目で多かったのは,「浮 く・泳ぐ運動(85)」「水遊び(82)」などの他,「ラジオ体操(78)」「短距離走(69)」「マット運動(67)」「ボー. ル投げ・ゲーム(66)」「表現リズム遊び(65)」などであった。また通常学級で取り組まれているものとし て「鉄棒(62)」「跳び箱(60)」「マット運動(57)」「短距離走(55)」「サッカー型ゲーム(54)」などがあ げられた。両方の学級で取り上げられているものとしては「ラジオ体操(22)」「走運動遊び(20)」などがあっ た。 中学校の特別支援学級(障害児学級)では,「ストレッチング(55)」が最も多く,ついで「ラジオ体操(43)」, 「ジョギング(40)」,「短距離走(37)」,「長距離走(35)」などがあげられた。通常学級では,「短距離走(65)」 の他「バスケットボール(64)」や「バレーボール(62)」などのチームで行うボール運動などがあげられた。 また両学級で取り組まれたものとして,「短距離走(9)」の他「バスケットボール(8)」,「マット運動(7)」 などがあった。 また表3として自由記述の「その他に取り組まれた種目」を示した。/ト学校ではスキー,風船を使ったゲー. ム,ボーリングなど,また中学校では同じくスキーの他,スケートやアイスホッケーなどがあげられた。. 表3 その他実施された種目 種. 目. 実 施 数 ′ト学校. スキー. 11. 中学校 7. 風船(バレー・バドミントン等). 8. ボーリング. 4. フリスビー. 2. 2. スケート. 2. 4. サーキット. 2. トランポリン. 2. スポーツチャンバラ. 1. パークゴルフ. 1. アイスホッケー アスレチック. 4 1. ペタンク フットベースボール. 1. 筋力トレーニング ニュースポーツ(タグラグビー) ハンドボール投げ. 1. 3.障害のある児童生徒の体育授業の実施形態 体育授業の実施形態について示したのが図1である。回答のあった小学校155中学校118校を母数とし,そ の割合を見たところ,小学校では,通常学級と障害児学級合同で実施している率が最も高く45校(29.0%), ついで一部の児童が通常学級で行っているのが39校(25.2%),全て通常学級で行っているのが36校(23.2%),. 全て障害児学級で行っているのが35校(22.6%)あった。また中学校では,全て通常学級で行っている率が 最も高く43校(36.4%),全て障害児学級で行っているのが34校(28.8%),一部の児童が通常学級で行って いるのが30校(25.4%),通常学級と障害児学級合同で実施しているのが11校(9.3%)であった。なお,小 学校と中学校では実施形態に違いが見られた(ズ2=18.3,df=4,p<.005)∩. 168.

(6) 小中学校における障害のある児童生徒の体育授業に関する研究. すべて通常の学級. 一部の子どもは通常の学級 ■中学校 □小学校 通常学級と障害児学級合同で. すべて障害児学級(特別支援学級). 0.0,i. 5.0,i lO.0,i. 15.0,i. 20.0,i. 25.0,i. 30.0%. 35.0%. 40.0%. x2=18.3***. 図1 障害のある児童生徒の体育授業の実施形態. 4.体育祭・運動会等の行事への参加の状況. 障害のない児童生徒と一緒に参加している. 子どもの障害に応じてできる範囲で参加している. ルールや内容を工夫して参加している. 見学している. 0.0% 10.0,i 20.0,i 30.0,i 40.0,i 50.0,i 60.0% 70.0,i 80.0% 90.0%. **‥p<・001 *‥pく05 (各学校種における全調査数に対する実施率). 図2 体育祭・運動会等の行事への参加の状況. 図2は,体育祭・運動会等の行事への参加の状況を示したものである。/ト学校では137校(80.1%)の児 童が障害のない児童とともに参加しており,また「出来る範囲での参加」は61校(35.7%),「ルールや内容. 169.

(7) 安 井 友 康. を工夫して参加している」のは37校(21.6%),「見学」は5校(2.9%)であった。一方中学校では,「障害 のない生徒と参加している」のは,93校(80.1%),「子どもの障害に応じて出来る範囲で参加している」の は,57校(41.0%),「ルールや内容を工夫している」は,18校(12.9%),「見学」は8校(5.8%)であった。 なお各項目の比較では,小学校で,「障害のない児童と一緒に参加」(ズ2=6.98,df=1,p<.001),「ルー ルや内容を工夫して参加」(ズ2=3.97,df=1,p<.05)している割合が高かった。. 5.障害のある児童生徒の体育授業に関する調査の集計結果 (1)全体の集計結果. 「障害のある児童生徒の体育授業の目標の重要度」「障害のある児童・生徒が参加している体育授業につ いて」「障害のある児童生徒が通常学級で行う体育授業について」「障害児者のスポーツ活動に関する考え」. に関して全体の集計結果を小学校についてまとめたのが表4,中学校についてまとめたのが表5である。個 別の在籍はあっても特別支援学級(障害児学級)の設置が少なかった中学校で,「障害のある児童・生徒が 参加している体育授業について」に対する無回答の割合が多かった。. 以下個別の項目については,各項目について回答のあった学校数を母数としてその割合を「とてもそう思 う」と回答したものが多かった順に並べて報告する。. 表4/ト学校における回答の集計結果 設問. 項. 目. 運動を好きになること 運動を楽しめるようになること 運動を自分で工夫して楽しむ力を養うこと 友達と仲良くする態度を養うこと 健康や安全に配慮する態度を養うこと 障害のある児 童生徒の体育 授業の目標の 重要度 健康の保持増進 スポーツ観戦を楽しめるようになること 仲間と協力する態度を養うこと. とても思う まあ思う どちらとも あまり思わない 実数 割合 実数 割合 実数 割合 実数 割合 実数 119(69.6%) 40(23.4%) 9(5.3%) 0(0.0%) 130(76.0%) 37(21.6%) 2(1.2%) 0(0.0%). 33(19.3%) 62(36.3%) 54(31.6%) 16(9.4%) 2(1.2%) 4(2.3%) 79(46.2%) 71(41.5%) 14(8.2%) 4(2.3%) 0(0.0%) 3(1.8%) 75(43.9%) 69(40.4%) 19(11.1%) 3(1.8%) 2(1.2%) 3(1.8%). 101(59.1%) 55(32.2%) 9(5.3%) 3(1.8%) 1(0.6%) 2(1.2%). 30(17.5%) 37(21.6%) 70(40.9%) 16(9.4%) 67(39.2%) 生涯(卒業後に)自ら運動に取り組めるようになること 49(28.7%) 学外にあるスポーツ施設を活用できるようにすること 17(9.9%) 47(27.5%) 最善を尽くそうとする態度を養うこと 少人数のため指導しやすい 28(16.4%) 児童生徒のペースで授業を行いやすい 38(22.2%) 9(5.3%) チーム種目を実施しやすい. 子どもたちにとって体育は重要である 障害の状況に合わせて種目を選択している 障害の状況に合わせてルールなどの工夫をしている 障害の状況に合わせて用具などのT夫をしている. 障害のある児 童が参加して いる体育授業 について 体育用具や教材は十分そろっている 人数が多く指導しにくい 子どもたちの障害が多様でゲームができない 実施できる種目が少ない 障害児のための指導法がわからない 評価法がわからない 体育授業に校外からボランティアなどを導入したい 健常児が障害を理解するのに有効である 障害のある児 童生徒が通常 学級で行う体 障害のある子どものペースで授業ができない 育授業につい て 健常児に負担がかかる 授業を成立させるのは難しい 障害のある子どもに適したスポーツがわからない 障害児者のス 障害児者のスポーツに関する情報は十分である. ボーッ活動に 関する考え. 校外にある体育・スポーツ施設を活用している. 170. 全く思わない 無回答 割合 実数 割合 1(0.6%) 2(1.2%) 0(0.0%) 2(1.2%). 62(36.3%) 55(32.2%) 20(11.7%) 2(1.2%) 2(1.2%) 76(44.4%) 43(25.1%) 5(2.9%) 7(4.1%) 3(1.8%) 73(42.7%) 20(11.7%) 4(2.3%) 1(0.6%) 3(1.8%) 29(17.0%) 84(49.1%) 33(19.3%) 5(2.9%) 4(2.3%) 73(42.7%) 22(12.9%) 5(2.9%) 1(0.6%) 3(1.8%) 69(40.4%) 41(24.0%) 7(4.1%) 2(1.2%) 3(1.8%) 51(29.8%) 74(43.3%) 22(12.9%) 3(1.8%) 4(2.3%) 57(33.3%) 45(26.3%) 12(7.0%) 7(4.1%) 3(1.8%) 20(11.7%) 57(33.3%) 35(20.5%) 14(8.2%) 17(9.9%) 48(28.1%) 33(19.3%) 29(17.0%) 4(2.3%) 19(11.1%) 16(9.4%) 33(19.3%) 64(37.4%) 28(16.4%) 21(12.3%). 104(60.8%) 40(23.4%) 8(4.7%) 0(0.0%) 2(1.2%) 17(9.9%) 55(32.2%) 64(37.4%) 55(32.2%) 54(31.6%) 38(22.2%) 37(21.6%) 20(11.7%) 8(4.7%) 6(3.5%) 14(8.2%) 15(8.8%) 4(2.3%) 2(1.2%) 18(10.5%) 45(26.3%). 57(33.3%) 29(17.0%) 9(5.3%) 3(1.8%) 18(10.5%) 51(29.8%) 26(15.2%) 9(5.3%) 3(1.8%) 18(10.5%) 58(33.9%) 28(16.4%) 10(5.8%) 2(1.2%) 18(10.5%) 71(41.5%) 21(12.3%) 5(2.9%) 1(0.6%) 19(11.1%) 75(43.9%) 34(19.9%) 6(3.5%) 2(1.2%) 16(9.4%) 64(37.4%) 45(26.3%) 7(4.1%) 2(1.2%) 16(9.4%) 40(23.4%) 40(23.4%) 40(23.4%) 13(7.6%) 18(10.5%) 30(17.5%) 58(33.9%) 47(27.5%) 10(5.8%) 18(10.5%) 15(8.8%) 37(21.6%) 51(29.8%) 43(25.1%) 19(11.1%) 31(18.1%) 49(28.7%) 36(21.1%) 22(12.9%) 19(11.1%) 35(20.5%) 45(26.3%) 39(22.8%) 18(10.5%) 19(11.1%) 21(12.3%) 47(27.5%) 53(31.0%) 28(16.4%) 18(10.5%) 13(7.6%) 47(27.5%) 61(35.7%) 30(17.5%) 18(10.5%) 33(19.3%) 50(29.2%) 36(21.1%) 16(9.4%) 18(10.5%) 85(49.7%) 26(15.2%) 10(5.8%) 1(0.6%) 4(2.3%). 13(7.6%) 4(2.3%) 0(0.0%) 1(0.6%) 1(0.6%) 54(31.6%) 2(1.2%) 1(0.6%) 21(12.3%) 8(4.7%). 51(29.8%) 55(32.2%) 33(19.3%) 14(8.2%) 5(2.9%) 18(10.5%) 52(30.4%) 59(34.5%) 33(19.3%) 5(2.9%) 18(10.5%) 49(28.7%) 65(38.0%) 35(20.5%) 4(2.3%) 14(8.2%) 48(28.1%) 55(32.2%) 49(28.7%) 4(2.3%) 31(18.1%) 54(31.6%) 49(28.7%) 33(19.3%) 3(1.8%) 87(50.9%) 16(9.4%) 10(5.8%) 1(0.6%) 3(1.8%) 9(5.3%) 50(29.2%) 91(53.2%) 16(9.4%) 3(1.8%) 15(8.8%) 62(36.3%) 73(42.7%) 14(8.2%) 6(3.5%) 93(54.4%) 44(25.7%) 9(5.3%) 1(0.6%) 3(1.8%) 28(16.4%) 46(26.9%) 53(31.0%) 29(17.0%) 7(4.1%).

(8) 小中学校における障害のある児童生徒の体育授業に関する研究 表5 中学校における回答の集計結果 設問. 項. 目. 運動を好きになること 運動を楽しめるようになること 運動を自分で工夫して楽しむ力を養うこと 友達と仲良くする態度を養うこと 健康や安全に配慮する態度を養うこと 障害のある児 童生徒の体育 授業の目標の 重要度 健康の保持増進 スポーツ観戦を楽しめるようになること 仲間と協力する態度を養うこと. とても思う まあ思う どちらとも あまり思わない 実数 割合 実数 割合 実数 割合 実数 割合 実数 78(56.1%) 42(30.2%) 9(6.5%) 2(1.4%) 96(69.1%) 28(20.1%) 7(5.0%) 0(0.0%). 19(13.7%) 60(43.2%) 56(40.3%) 71(51.1%) 17(12.2%) 34(24.5%) 62(44.6%) 16(11.5%) 48(34.5%) 生涯(卒業後に)自ら運動に取り組めるようになること 40(28.8%) 学外にあるスポーツ施設を活用できるようにすること 16(11.5%) 42(30.2%) 最善を尽くそうとする態度を養うこと 少人数のため指導しやすい 15(10.8%) 児童生徒のペースで授業を行いやすい 18(12.9%) 3(2.2%) チーム種目を実施しやすい 子どもたちにとって体育は重要である 71(51.1%) 障害の状況に合わせて種目を選択している 35(25.2%) 障害の状況に合わせてルールなどの工夫をしている 41(29.5%) 障害の状況に合わせて用具などの工夫をしている 26(18.7%) 障害のある児 33(23.7%) 童が参加して 22(15,8%) いる体育授業 17(12.2%) 22(15.8%) について 3(2.2%) 体育用具や教材は十分そろっている 3(2.2%) 人数が多く指導しにくい 子どもたちの障害が多様でゲームができない 7(5.0%) 実施できる種目が少ない 6(4.3%) 障害児のための指導法がわからない 2(1.4%) 評価法がわからない 2(1.4%) 体育授業に校外からボランティアなどを導入したい 2(1.4%) 34(24.5%) 健常児が障害を理解するのに有効である. 全く思わない 無回答 割合 実数 割合 0(0.0%) 8(5.8%) 0(0.0%) 8(5.8%). 56(40.3%) 39(28.1%) 13(9.4%) 1(0.7%) 11(7.9%) 54(38.8%) 15(10.8%) 1(0.7%) 0(0.0%) 9(6.5%) 63(45.3%) 10(7.2%) 2(1.4%) 0(0.0%) 8(5.8%) 44(31.7%) 13(9.4%) 1(0.7%) 2(1.4%) 8(5.8%) 39(28.1%) 47(33.8%) 25(18.0%) 3(2.2%) 8(5.8%) 46(33.1%) 38(27.3%) 8(5.8%) 5(3.6%) 8(5.8%) 53(38.1%) 15(10.8%) 1(0.7%) 0(0.0%) 8(5.8%) 43(30.9%) 45(32.4%) 24(17.3%) 3(2.2%) 8(5.8%) 62(44.6%) 18(12.9%) 3(2.2%) 0(0.0%) 8(5.8%) 59(42.4%) 25(18.0%) 6(4.3%) 1(0.7%) 8(5.8%) 35(25.2%) 55(39.6%) 23(16.5%) 2(1.4%) 8(5.8%) 46(33.1%) 31(22.3%) 11(7.9%) 1(0.7%) 8(5.8%) 14(10.1%) 41(29.5%) 25(18.0%) 9(6.5%) 35(25.2%) 33(23.7%) 31(22.3%) 12(8.6%) 10(7.2%) 35(25.2%) 7(5.0%) 32(23.0%) 33(23.7%) 29(20.9%) 35(25.2%) 28(20.1%) 4(2.9%) 1(0.7%) 0(0.0%) 35(25.2%) 37(26.6%) 21(15.1%) 7(5.0%) 4(2.9%) 35(25.2%) 36(25.9%) 16(11.5%) 7(5.0%) 4(2.9%) 35(25.2%) 33(23.7%) 30(21.6%) 10(7.2%) 5(3.6%) 35(25.2%) 38(27.3%) 24(17.3%) 6(4.3%) 3(2.2%) 35(25.2%) 51(36,7%) 26(18,7%) 4(2,9%) 1(0,7%) 35(25,2%) 43(30.9%) 35(25.2%) 8(5.8%) 1(0.7%) 35(25.2%) 31(22.3%) 32(23.0%) 10(7.2%) 9(6.5%) 35(25.2%) 25(18.0%) 37(26.6%) 31(22.3%) 6(4.3%) 37(26.6%) 6(4.3%) 34(24.5%) 23(16.5%) 38(27.3%) 35(25.2%) 17(12.2%) 34(24.5%) 27(19.4%) 19(13.7%) 35(25.2%) 26(18.7%) 35(25.2%) 21(15.1%) 16(11.5%) 35(25.2%) 17(12.2%) 34(24.5%) 36(25.9%) 14(10.1%) 36(25.9%) 11(7.9%) 44(31.7%) 33(23.7%) 14(10.1%) 35(25.2%) 14(10.1%) 43(30.9%) 29(20.9%) 15(10.8%) 36(25.9%) 53(38.1%) 29(20.9%) 11(7.9%) 0(0.0%) 12(8.6%). 障害のある児 童生徒が通常 13(9.4%) 40(28.8%) 56(40.3%) 18(12.9%) 1(0.7%) 11(7.9%) 学級で行う体 障害のある子どものペースで授業ができない 19(13.7%) 38(27.3%) 45(32.4%) 21(15.1%) 5(3.6%) 11(7.9%) 育授業につい 6(4.3%) 21(15.1%) 42(30.2%) 39(28.1%) 18(12.9%) 13(9.4%) て 健常児に負担がかかる 3(2.2%) 19(13.7%) 49(35.3%) 40(28.8%) 16(11.5%) 12(8.6%) 授業を成立させるのは難しい 1(0.7%) 14(10.1%) 44(31.7%) 42(30.2%) 27(19.4%) 11(7.9%) 障害のある子どもに適したスポーツがわからない 7(5.0%) 20(14.4%) 37(26.6%) 52(37.4%) 14(10.1%) 9(6.5%) 障害児者のス 46(33.1%) 67(48.2%) 12(8.6%) 3(2.2%) 0(0.0%) 11(7.9%) 0(0.0%) 13(9.4%) 44(31.7%) 62(44.6%) 9(6.5%) 11(7.9%) ボーッ活動に障害児者のスポーツに関する情報は十分である 関する考え 1(0.7%) 15(10.8%) 53(38.1%) 46(33.1%) 13(9.4%) 11(7.9%) 障害児者のスポーツ指導に関する研修会が必要である 17(12.2%) 59(42.4%) 42(30.2%) 9(6.5%) 0(0.0%) 12(8.6%) 校外にある体育・スポーツ施設を活用している 4(2.9%) 24(17.3%) 38(27.3%) 37(26.6%) 21(15.1%) 15(10.8%). (2)障害のある児童生徒の体育授業の目標の重要度. 表3−1は,障害のある児童生徒の体育授業の目標の重要度について,小学校の回答を示したものである。 「運動を楽しむようになること」,「運動を好きになること」,「体力をつけること」,「友達と仲良くする態度. を養うこと」などについて,「とてもそう思う」と回答するものの割合が多かった。一方「スポーツ観戦を 楽しめるようになること」「学外にあるスポーツ施設を活用できるようになる」,「運動技能を高めること」 などは,「そう思う」との回答が少なかった。. 中学校では(表3−2),同様に「運動を楽しむようになること」,「運動を好きになること」,「体力をつ けること」などについて「とてもそう思う」との回答の割合が高かった。ついで「健康の保持増進」が高く 「友達関係の育成」よりも相対的に小学校に比べ重要度が高いと考えられている様子が見られた。また「ス ポーツ観戦を楽しめるようになること」「学外にあるスポーツ施設を活用できるようになる」,「運動技能を 高めること」などは,同様に「そう思う」との回答が少なかった。また「生涯(卒業後)自ら運動に取り組 めるようになること」については,「やや思う」まで含めると,中学校で5%ほど高くなっていた。. 171.

(9) 安 井 友 康. □とても患う ■やや思う Dどちらとも Dあまり思わない ■全く思わない 運動を楽しめるようになること. 0.0%. 運動を好きになること. 0.鍋. 体力をつけること. 0.6%. 友達と仲良くする態度を養うこと. 0.0?i. 健康や安全に配慮する態度を養うこと. l.2,i. 健康の保持増進. O.6%. 仲間と協力する態度を養うこと. 0.6%. 生涯(卒業後に)自ら運動に取り組めるようになること. 1.2?i. 最善をつくそうとする態度を養うこと. 4.2,i. 肥満予防. 4.2%. 運動を自分で工夫して巣しむ力を養うこと. 1.2?i. 運動技能を高めること. l.2?i. 学外にあるスポーツ施設を活用できるようにすること. l.8,i. スポーツ観戦を楽しめるようになること 0!i lO%. 3.0%. 20%. 30,i. 40,i. 50!i. 60%. 70,i. 80,i. 90,i lOO,i. 図3−1 障害のある児童生徒の体育授業の目標の重要度(小学校). ■とても思う. ■やや患う. □どちらとも. □あまり思わない. ■全く思わない. 運動を彙しめるようになること. 0.0,i. 運動を好きになること. O.0,i. 体力をつけること. l.5,i. 健康の保持増進. O.0,i. 友達と仲良くする態度を養うこと. O.0,i. 健康や安全に配慮する態度を養うこと. O.0,i. 仲間と協力する態度を養うこと. O.0,i. 最善をつくそうとする態度を養うこと. O.8,i. 生涯(卒業後に)自ら運動に取り組めるようになること. O.8,i. 肥満予防. 3.8,i. 運動庖自分で工夫して棄しむ力を養うこと. O.8,i. 運動技能を高めること. 2.3,i. 学外にあるスポーツ施設を活用できるようにすること. l.5,i. スポーツ観戦を楽しめるようになること 0%. 10,i. 2.3,i. 20%. 30%. 40%. 50,i. 60%. 70,i. 80%. 90,i lOO%. 図3−2 障害のある児童生徒の体育授業の目標の重要度(中学校). (3)障害のある児童について実施している体育授業について 1)体育授業の状況. 図4−1は,小学校での「障害のある児童について実施している体育授業の状況」について示したもので ある。「児童のペースで授業を行いやすい」が最も多く,「少人数のため指導しやすい」,「授業者の数は十分」 などについて「そう思う」との回答の割合が高かった。また中学校では(図4−2),「授業者の数は十分」, 「生徒のペースで授業を行いやすい」などの項目について,「そう思う」との回答の割合が高かった。一方「チー. 172.

(10) 小中学校における障害のある児童生徒の体育授業に関する研究. ム種目の実施について」は,「実施しやすいとは思わない」との回答の割合が高かった。. ■とても思う ■やや思う □どちらとも □あまり思わない ■全く思わない 児童生徒のペースで授業を行いやすい 少人数のため指導しやすい 教師などの授業者の数は十分である チーム種目を実施しやすい 体育用具や教材は十分そろっている 0,i lO,i. 20,i. 30,i. 40,i. 50,i. 60%. 70?i. 80,i. 90?i lOO,i. 図4−1 実施している体育授業についての状況(小学校). ■とても思う. ■やや思う. □どちらとも. □あまり思わない. ■全く思わない. 教師などの授業者の数は十分である 児童生徒のペースで授業を行いやすい 少人数のため指導しやすい 体育用具や教材は十分そろっている チーム種目を実施しやすい 0!i lO!i. 20,i. 30%. 40%. 50%. 80,i. 70!i. 80,i. 90!i lOO%. 図4−2 実施している体育授業についての状況(中学校). 2)体育授業の課題. 障害のある児童生徒について実施している体育授業の課題については(図5−1,図5−2),小学校で 実施できる種目が少ないとの回答が約1割に見られた。また「子ども達の障害が多様でゲームが出来ない」 なども約3割で「そう思う」との回答があった。中学校では「とてもそう思う」との回答は少なく,「やや そう思う」との回答を含めると実施できる種目が少ないとの回答が約3割に見られた。. ■とても思う ■やや思う □どちらとも □あまり思わない ■全く思わない 実施できる種目が少ない 子どもたちの障害が多様でゲームができない 人数が多く指導しにくい 障害児のための指導法がわからない 0,i lO,i. 20,i. 30,i. 40%. 50,i. 60,i. 70,i. 80,i. 90% 100,i. 図5−1 実施している体育授業の課題(小学校). 173.

(11) 安 井 友 康. ■とても思う ■やや患う □どちらとも □あまり思わない ●全く思わない 子どもたちの障害が多様でゲームができない 実施できる種目が少ない 人数が多く指導しにくい 障害児のための指導法がわからない1 0%. 10,i. 20,i. 30,i. 40,ら. 50,i. 60,i 70%. 80,ら. 90,i lOO,i. 図5−2 実施している体育授業の課題(中学校). 3)体育授業の配慮点. 障害のある児童生徒について実施している体育授業の配慮点としては,小学校では「やや思う」まで合わ せると「ルールの工夫」,「用具の工夫」,「種目の選択」,「評価法」のいずれも7割以上で「そう思う」と回. 答し,比較的高い割合で行われている様子が示された。中学校においても,比較的高い割合で,配慮が行わ れている様子が示されたが,相対的に小学校に比べてやや低い割合であった。. 障害の状況にあわせてルールなどの工夫をしている 障害の状況にあわせて用具などの工夫している 障害の状況にあわせて種目を選択している 障害の状況にあわせて評価法を工夫している 0%. 10,i. 20,i. 30,i. 40%. 50†i. 60,i. 70,i. 80%. 90,i lOO%. 図6−1 実施している体育授業の配慮点(小学校). ■とても患う. ■やや患う. □どちらとも. □あまり患わない. ■全く思わない. 障害の状況にあわせてルールなどの工夫をしている. 3.8,i. 障害の状況にあわせて種目を選択している. 3.8,i. 障害の状況にあわせて評価法を工夫している. 2.9%. 障害の状況にあわせて用具などの工夫している. 4.8%. 0%. 10,i. 20,i. 30%. 40%. 509i. 60,i. 70%. 80%. 90,‘ 100%. 図6−2 実施している体育授業の配慮点(中学校). 4)体育授業での成果. 実施している体育授業での成果として「体力の向上」や,「児童生徒の協調性」などは,比較的高い割合 で「養われている」と認識している様子が示された。. 174.

(12) 小中学校における障害のある児童生徒の体育授業に関する研究 ■とても患う ■やや思う Dどちらとも Dあまり思わない ■全く思わない. 体育の授業によって体力が向上している 体育の授業によって協調性が養われている 0,i lO,i. 20,i. 30%. 40,i. 50,i. 60,i. 70,i. 80,i. 90,i lOO,i. 図7−1 実施している体育授業での成果(小学校). ■とても思う. ■やや患う. □どちらとも. □あまり思わない. ■全く思わない. 休育の授業によって体力が向上している 体育の授業によって協調性が養われている 0%. 10%. 20,i. 30%. 40%. 50,‘. 60,i. 70,i. 80,i. 90,i lOO,i. 図7−2 実施している体育授業での成果(中学校). (3)障害のある児童生徒が通常の学級で行う体育授業について. 障害のある児童生徒が通常の学級で行う体育授業についてどう思うかを聞いたところ(図8−1,図8− 2)小学校,中学校いずれも,「障害のある子どもが他の子ども達と関係の取り方を学ぶ」「健常児の障害理 解を促す」,「個別的配慮など健常児の体育の参考になる」などの項目で,「そう思う」との回答が多かった。 一方「授業を成立させるのは難しい」,「健常児に負担がかかる」などでは,「そうは思わない」との回答 が多かった。. ■とても患う. ■やや患う. ロどちらとも. ロあまり患わない. ■全く患わない. 障書のある子どもが関係の取り方を学ぶ 健常児の障害理解を促す. 個別的i已慮など健常児の体育の参考になる. 障害のある子どものベースで授業ができない 授業の内容が豊かになり質も高まる 健常児が体育に満足するのは難しい 授業を成立させるのは難しい 健常児に負担がかかる 0%. 10,島. 20%. 30,島. 40%. 50%. 60%. 70%. 80%. 90,白. 100%. 図8−1 障害のある児童が通常学級で行う体育授業について(小学校). 175.

(13) 安 井 友 康. ■とても患う. ■やや患う. □どちらとも. □あまり患わない. ●全く患わない. 障害のある子どもが関係の取り方を学ぶ 健常児の障書理解を促す 個別的配慮など健常児の体育の参考になる 障害のある子どものペースで授業ができない 授業の内容が豊かになり質も高まる 健常児が体育に満足するのは難しい 授業を成立させるのは難しい 健常児に負担がかかる 0%. 10%. 20%. 30%. 40%. 50%. 80%. 70%. 80%. 90%. 1∝鵬. 図8−2 障害のある生徒が通常学級で行う体育授業について(中学校). (4)障害児者のスポーツ活動に関する考え. 障害児者のスポーツ活動に関する考えとして,小学校,中学校いずれも障害者スポーツに関する知識の重 要性や研修会などの必要性に対して「とてもそう思う」「ややそう思う」と回答する割合が高かった。一方「校. 外にあるスポーツ施設」については,あまり活用されておらず,情報も十分ではないと感じている様子が示 された。 ■とても患う. ■やや患う. 田どちらとも. □あまり患わない. 教師は障害者のスポーツに関する知識が必要である. 障害児者のスポーツ指執=関する研修会が必要である. 校外にある体育・スポーツ施設を活用している. 陣育児者のスポーツに関する情報は十分である. 障害児者のスポーツに関する情報を積極的に入手している. 障害のある子どもに適したスポーツがわからない 0,i lO,島. 20,i. 80,島. 40!i. 50,i. 図9−1 障害児者のスポーツ活動に関する考え(小学校). 176. 60ウi. 70%. 80%. 90%. 100%. ■全く患わない.

(14) 小中学校における障害のある児童生徒の体育授業に関する研究. ●とても患う. ■やや思う. □どちらとも. □あまり患わない. ■全く患わない. 教師は障害者のスポーツに関する知識が必要である. 障害児者のスポーツ指導に関する研修会が必要である. 障害のある子どもに適したスポーツがわからない. 校外にある体育・スポーツ施設を活用している. 障育児者のスポーツに関する情報を積極的に入手している. 障害児者のスポーツに関する情報は十分である. 0%. 10%. 20%. 30,i. 40%. 50%. ¢0%. 70%. 80%. 90%. 100,i. 図9−2 障害児者のスポーツ活動に関する考え(中学校). Ⅳ 考 察. 自立的な生活を送るための基礎的な力を育て,学校数育と卒業後の一貫したサポートが求められる中,生 涯にわたる健康の維持増進とともに,スポーツなどを通して生き甲斐のもてる生活を送るための力を育てる ことが重要な課題となってきている。そのような中,今後,体育授業における指導の内容を充実させていく ためにも,小中学校に在籍する児童生徒の体育授業の実態を把握することは重要な課題と考えられる。本研 究は,「小中学校に在籍する障害のある障害のある児童生徒の体育の実施状況に関する全国調査」の一環と して,北海道の小中学校における障害児の体育の実施状況を明らかにすることを目的に行われたものであっ た。. まず小中学校の学習指導要領にあげられた種目について,実際に取り組まれた種目を調べたところ,小学 校では水を使った運動の他,ラジオ体操,短距離走などがあげられた。また中学校ではストレッチなども多 く取り入れられていたほか,通常学級での取り組みとしてチームによるボール運動が多く見られた。さらに その他の種目としてスキーやスケートなどの冬季スポーツがあげられたが,これは障害のある児童生徒につ いても北海道という地域性に合わせた取り組みが行われていることを示しているものといえる。 体育授業の実施形態についてみたところ小学校では,「通常学級と障害児学級合同で実施」している率が 最も高く,中学校では,「全て通常学級で行っている」と「全て障害児学級(特別支援学級)で行っている」. に二極化する傾向が見られた。教科別に体育担当の教員が行うことの多い中学校では,担任との連携という 形ではなく,体育と特別支援というそれぞれの専門的な関わりの度合いが増すことが伺われた。 またこれと関連して,運動会・体育祭などの行事についても,小学校では障害のない児童と一緒に参加し ている割合が中学校に比べて高く,ルールや内容も工夫して参加している割合が高かった。より競技性の高 い種目が多くなる中学校では,ルールや内容を工夫して参加しやすくするよりも,生徒の能力の範囲で参加 すると言う傾向が強くなることがうかがわれた。. 障害のある児童生徒の体育授業の目標の重要度について見たところ,小学校,中学校とも「運動を楽しむ. 177.

(15) 安 井 友 康. ようになること」,「運動を好きになること」,「体力をつけること」「友達と仲良くする態度を養うこと」な. どについて,「とてもそう思う」と回答するものの割合が多かった。一方「スポーツ観戦を楽しめるように なること」「学外にあるスポーツ施設を活用できるようになる」,「運動技能を高めること」などは,「そう思. う」との回答が少なかった。学校の授業において体を動かすことを楽しみ,好きになる態度を養うことが重 視されているが,地域の施設利用やスポーツ観戦などにはあまり目が向けられていないことがうかがわれた。. また中学校では,卒業後の将来に向けたスポーツへの取り組みについてより重視される傾向があった。 実際に障害のある児童生徒が参加している体育授業については,チーム種目についての実施のしにくさと ともに参加できる種目の少なさが指摘された。また日々の授業については,多くの学校でルールや種目選択,. 評価方法について工夫が行われている様子が示された。これに対し,障害者のスポーツー般についても,そ の情報の少なさや,研修の必要性を指摘する回答が多く見られるなど,日々様々な工夫を行いながら障害の ある児童生徒の体育授業に取り組みつつも,十分な情報が無い状態が続いている様子がうかがわれた。. 障害のある児童生徒が通常の学級で行う体育授業についてどう思うかを聞いたところ小学校,中学校いず れも,障害のある子どもが他の子ども達と関係の取り方を学ぶとともに健常児の障害理解を促したり,個別 的配慮などの点で健常児の体育の参考になるなど相互の理解を促すのに効果があると考えられていた。一方, 障害児がいることで授業を成立させるのは難しかったり,健常児に負担がかかったりすることはそれほど無 いと考えている様子が示された。これについて,スポーツや身体活動を通した交流は,相互の共同関係,個 人的相互関係,信頼関係,平等意識の形成などの点で効果的に作用するとともにこれまでの研究で,障害者 の社会的適応を促す効果があることが指摘されている。長曽我部(2006)は,知的障害児のインクルーシブ 体育の実践事例から,授業中に健常児と障害児の間に生じる様々な「まさつ」を,積極的に活用することが, 相互理解などのインクルーシブ体育の促進に有効であること述べている。海外でも通常学級において障害者. のスポーツを体験することで障害理解を促す実践が盛んに行われるようになってきており(安井2005),ま た健常児の障害者に対する態度変容についても,その効果が報告されている(安井2004)。これまでの障害 児とともにスポーツ活動を行った場合の健常児の態度に対する調査では,専門的なサポートがある場合,ネ ガティブなイメージを作ることはないことが報告されている(Block&Zeman1996)。さらに学校全体が障 害を受容的に受け止める環境では,特に専門的指導者を配置しなくてもポジティブな態度を形成することが できることも指摘されている(Block2003)。また通常の交流にくらべ,スポーツを媒介とした交流体験は, 仲間意識や相互協力が生まれやすいことが知られている(Tripp,French&Sherrill1995)。今回の調査に おいても,体育授業が実際に相互の理解に有効であるとの認識を持つ教師が多いことが示されており,今後 のインクルーシヴな体育授業に対する発展と内容の充実が期待される。. 以上北海道の小中学校における障害のある児童生徒の体育参加,授業の様子についての概況を報告した。 今後平行して行われた全国調査の結果との比較とともに,本調査データをもとに体育授業の実施形態や在籍 する児童生徒の状況と授業の内容の関係などについて,さらに詳細な分析を進める予定である。. 謝 辞 本調査を実施するにあたって,アンケートにご協力頂いた小中学校の関係者の皆様に感謝申し上げます。 またアンケート送付やデータの入力に際し,協力頂いた北海道教育大学岩見沢校福祉・社会教育分野の学生 の皆さんに感謝致します。. 178.

(16) 小中学校における障害のある児童生徒の体育授業に関する研究. 付 記 本調査は,平成18∼20年度日本学術振興会,科学研究費補助金(基盤研究(B)課題番号18300211,研究代表 者:山崎昌廣)の調査の一部として行われた。. 文 献. Block,M.E.(1995):Developmentandvalidationofthechildren’sattitudestowardintegratedphysicaleducation−revised (CAIPE−R)inventory.AdaptedPhysicalActivityQuarterly,12,60−77. Block,M.E.,&Zeman,R.(1996):Includingstudentswithdisabilitiesinregularphysicaleducation:EfEectsonnondisabled Children.AdaptedPhysicalActivityQuarterly,13,38−49. Block,M.E.(2003):Impactofinclusioningeneralphysicaleducationonstudentswithoutdisabilities,AdaptedPhysical ActivityQuarterly,20,230−245. Brasile,F.,M.(1992):Inclusion:Adevelopmentalperspective.Arejoinderto‘‘ExaminingtheconceptofReverseIntegra− tion”,Adaptedphysicalactivityquarterly,9,293−304quarterly,6,95−99 細谷一博,大庭重治(2001),小学校特殊学級に在籍する児童を対象とした教科交流(体育)の実施形態に関する試論,特殊 教育学研究,38(4),21−28, 大南英明,吉田昌義編(2004),障害のある子どものための体育一個別の指導計画による健康・体力づくり−,東洋館出版社. Place,K.,&Hodge,S.R.(2001):Socialinclusionofstudentswithphysicaldisabilitiesingeneralphysicaleducation:Abe− havioralanalysis,AdaptedPhysicalActivityQuarterly,18,389−404. Tripp,A.&Sherrill,C.(1991):Attitudetheoriesofrelevancetoadaptedphysicaleducation,Adaptedphysicalactivity quarterly,8,1227, Tripp,A.,French,R.,&Sherrill,C.(1995):Contacttheoryandattitudesofchildreninphysicaleducationprogramsto− Wardpeerswithdisabilities.AdaptedPhysicalActivityQuarterly,12,323−332. 筑波大学付属学校保健体育研究会編(2001),バリアフリーをめざす体育授業一障害のある子どもと友に学ぶ−,杏林書院 安井友康(2005),車いすスポーツ実践を通した障害理解−ドイツ・ベルリン市における車いすバスケットボールの実践事例 から−,障害者体力科学研究所紀要,13−18 安井友康(2004),辛いすバスケットボールの交流体験が障害のイメージに与える影響,障害者スポーツ科学,Vol.2(1),25−30, 長曽我部博(2006),インクルーシブ体育における「まさつ」が子どもの相互理解に及ぼす影響,障害者スポーツ科学,4(1), 37−46. (岩見沢校教授). 179.

(17)

参照

関連したドキュメント

わが国において1999年に制定されたいわゆる児童ポルノ法 1) は、対償を供 与する等して行う児童

工学部の川西琢也助教授が「米 国におけるファカルティディベ ロップメントと遠隔地 学習の実 態」について,また医学系研究科

教育・保育における合理的配慮

Instagram 等 Flickr 以外にも多くの画像共有サイトがあるにも 関わらず, Flickr を利用する研究が多いことには, 大きく分けて 2

児童について一緒に考えることが解決への糸口 になるのではないか。④保護者への対応も難し

在宅の病児や 自宅など病院・療育施設以 通年 病児や障 在宅の病児や 障害児に遊び 外で療養している病児や障 (月2回程度) 害児の自

小学校学習指導要領総則第1の3において、「学校における体育・健康に関する指導は、児

②障害児の障害の程度に応じて厚生労働大臣が定める区分 における区分1以上に該当するお子さんで、『行動援護調 査項目』 資料4)