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2019年度 東海地区協議会研究会 研究会記録

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2019年度 東海地区協議会研究会 研究会記録

■第1回研究会

日 時:2019年7月5日(金) 13:30~16:45 会 場:愛知工業大学 八草キャンパス テーマ:学生のこころに響く図書館を創るために     ~求められる機能・役割の変化を考える~ 参加者:39大学68名     愛知学院大学、愛知学泉大学、愛知県立芸 術大学、愛知県立大学、愛知工業大学、愛 知産業大学・短期大学、愛知淑徳大学、愛 知大学、愛知東邦大学、桜花学園大学、岡 崎女子大学・岡崎女子短期大学、岐阜医療 科学大学、岐阜聖徳学園大学、金城学院大 学、皇學館大学、至学館大学、静岡理工科 大学、椙山女学園大学、聖隷クリストファー 大学、大同大学、中部学院大学、中部大学、 東海学院大学、東海学園大学、同朋大学・ 名古屋音楽大学、常葉大学、名古屋外国語 大学・名古屋学芸大学、名古屋学院大学、 名古屋経済大学、名古屋芸術大学、名古屋 工業大学、名古屋産業大学・名古屋経営短 期大学、名古屋女子大学、名古屋造形大学、 南山大学、日本福祉大学、人間環境大学、 藤田医科大学、名城大学 司 会:大橋 梨沙(人間環境大学)

1.内容

 今年度研究会の全体テーマに基づき、第1回研究 会では、著作権法学会会員であり新聞社や出版社に 関する著作権やパブリシティ権に関する法務を取り 扱っておられる、虎ノ門総合法律事務所の福市航介 先生を講師に迎え、『法律のプロから聞く大学図書 館の著作権:どこまで OK ? どこから NG ?』と 題した講演を行っていただいた。その後グループに 分かれ、業務において著作権関連で困った点、疑問 点、各館の現状などについてディスカッションを行 い、講師に対する質問を取りまとめた。  全体討議では、参加者から事前に寄せられた質問 に対して講師より回答いただき、当日各グループか ら出た質問については、後日改めて回答いただける こととなった。

2.プログラム

(1)会場校挨拶 13:30~13:35    愛知工業大学附属図書館長 村瀬 洋 氏 (2)研究会テーマ説明 13:35~13:40    研究会運営委員長 加藤 直美 氏        (愛知工業大学附属図書館) (3)講演 13:40~15:00    『法律のプロから聞く大学図書館の著作権:     どこまで OK ? どこから NG ?』    講師:福市 航介 氏(虎ノ門総合法律事務所) (4)グループディスカッション 15:15~16:00    参加者は10グループに分かれ、著作権関連で 業務上で困った点や疑問点等について対策案を 検討、及び講師への質問の取りまとめを行った。 (5)全体討議 16:05~16:45    講師より、参加者から事前に寄せられた質問 について、詳しい解説が行われた。 ---記録: 菅野 均美(南山大学)

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74 回答者:弁護士 福市航介 全体討議 ■平成30 年著作権法の一部改正について Q. 平成 30 年の改正著作権法において、大学図書館に関連する改正のポイントが知りたい。 A. 平成 30 年改正では、国立国会図書館に関する改正はありましたが、大学図書館に直接 関係がある改正はありません。ただ、著作権法 37 条 3 項の改正は、「図書館の障害者サ ービスにおける著作権法第 37 条第 3 項に基づく著作物の複製に関するガイドライン」の 取り扱いには、一定の影響があると思います。 これまで公衆送信といっても、自動公衆送信、つまり、ネット配信しかできなかった のですが、メール送信やファックス送信もできるようになりました。 なお、改正前の 37 条 3 項では、「視覚障害者その他視覚による表現の認識に障害ある者」 が権利制限の利益を受けることができました。これを踏まえ、さきほどのガイドライン では、利益を受ける人を視覚障害者等以外に広げた取り扱いをしました。なお、改正法 では、取り入れられたことになりますが、こちらは、ガイドラインの方が対象は広いよ うに思います。 Q. 著作物の ICT 教育利用の推進に向けた動向(35 条改正に関連して)について A. 使い道としては、同時授業でないオンデマンド授業のための公衆送信、あるいは送信 側に学生がいないスタジオ型の公衆送信も権利制限の対象となりました。 Q. 授業目的公衆送信補償金について、大学図書館にどのような対応が求められるか等、可 能な限り取り上げていただきたい。http://current.ndl.go.jp/node/37605 Q. 平成 30 年の改正著作権法で示された「学校における ICT 活用教育の推進」において示 されている「補償金制度」について、図書館に関連する詳細(影響や手続き方法等)が知 りたい。 A. 講義で取り上げたとおりで、再度となり恐縮ですが、現在まだ出来上がっていないの で、現段階で断言することができないです。 ■資料のデジタル化について Q. デジタルアーカイブを進める時、資料のデジタル化にあたって、注意すべきこと(古典 籍・古文書等)を教えていただきたい。 A. 基本的には保護期間が問題となります。この場合には保護期間は優に過ぎていると考 えられるため問題ないのではないでしょうか。 Q. 明治・大正・昭和初期の出版物のデジタル化についての、考え方や注意すべきことを教 えていただきたい。

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75 A. 保護期間が複雑なため、こちらはやや大変です。ポイントとなるのは、現行の著作権 法の保護期間と、旧著作権法が保護期間が異なる点です。 旧著作権法は 1969 年 12 月 31 日までが適用され、1970 年 1 月 1 日からは現行の著作権 法となります。この段階で保護期間が変わり、現行の著作権法はつい最近に 70 年になる 前は、死後 50 年、公表後 50 年となっていました。旧法では、写真は 13 年、その他のも のは基本的に死後ないし公表後 38 年となっているので、保護期間に気を付けなければな らないと思います。具体例としては、写真の場合、1958 年に発行された写真は、1958 年 の段階では旧著作権法なので基本的には 13 年になるわけです。いつ切れるかというと暦 年主義といって、発行された翌年の 1 月 1 日、この場合 1959 年の 1 月 1 日から 13 年の 1971 年末の経過で著作権法が切れるというのが原則です。しかし 1970 年に現行著作権法 になって、公表後 50 年に変わり、現行法にならなければ、本当は切れているはずだった けれども、現行法が適用されて公表が切れていないということになります。1959 年から 50 年なので、2008 年末に切れることになります。ただ、更に写真は平成 8 年に改正があ って、「公表」ではなく「死後」50 年となりました。そうしますと、仮に、著作者が 2000 年に死亡となると、2001 年から 50 年で、2050 年末の経過で切れるといったように伸び ます。ところが、今回の 2018 年 12 月 30 日の改正で死後 70 年になりましたから、結局、 2070 年末に切れるということになります。 このように、時期によっては一つ一つ考えなければならないところが大変です。写真 は改正がこれだけ多いですが、他の著作物である映画の場合は改正が1 回しかないなど、 改正の内容がその時々によって異なります。 もし、保護期間が切れていないのであれば、権利制限にあたるか、権利制限にならない 限り、許諾処理を取るということになります。これがデジタルアーカイブの一番気を付 けなければならないことです。 申し訳ございませんが、実は、よりややこしいものがあって、外国の著作物の場合、 戦時加算があります。第二次世界大戦が終戦してサンフランシスコ講和条約を結ぶまで の間は連合国の著作権を保護していなかったのではというところで、太平洋戦争が始ま った 1941 年 12 月 8 日の真珠湾攻撃から各国とサンフランシスコ講和条約を結ぶ日まで の期間を保護期間として足すということになっています。例えば、アメリカの場合さら に 3794 日を足します。さらにややこしいのは、国ごとに違うという点です。弁護士でも 結構大変といったのは、このように相当な労力がかかるためです。 ■Web 上の情報について Q. ウェブ上の論文について、著作権表示や利用規約で「無断複製を禁止する」とある場合、 プリントアウトと論文データの電子的保存はできないか。 A. いずれも複製にあたります。そうすると、権利制限されるかの話となり、図書館資料 としてなら 31 条で大丈夫ですが、図書館資料でないのであれば 31 条で権利制限されな

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76 いことになります。なお、講義でも述べましたとおり、利用者が私的使用目的として複 製をする場合 30 条の適用がある可能性があります。この場合「無断複製を禁止する」と いう文言を書いていたとしても、それは関係なくなります。禁止するというのは希望で あって、複製したい人と正式に合意したわけではないからです。 Q. ウェブ上の論文について、「無断複製を禁止する」とあっても、私的複製であればプリ ントアウトや電子的保存はできるか。 A. 上記と同趣旨です。利用者が私的使用目的で使用するのであれば、30 条の範囲である 限りいずれにしても大丈夫です。 Q. 図書館でウェブ上の情報はプリントアウトできないので、利用者には館外でプリントア ウトするよう案内しているが、他の図書館ではどうしているか。 A. いずれにしても外でプリントアウトすること自体は、利用者が私的使用目的で 30 条の 範囲である限りは問題ないです。 ■『大学図書館における著作権問題Q&A (第 9 版)』に関連する質問 Q.<Q.43>より、事務職員から業務上で情報を求められた場合について 国立大学については、本部事務局において行われる事務用の複写に関する包括許諾契約 を、日本複製権センターとの間で締結しているとある。国立以外の大学も契約をした方が いいのか。 A. 本部事務局での複写は、「調査研究のため」にあたりえますが、それ以外の場合は法律 上図書館としては複写できません。国立大学が「事務用」としているのは、調査研究の ためではないという趣旨のように思います。こういった場合も含めて安心して複写しよ うとすれば、契約をすることが安心と思います。 Q.<Q.35>より、出版社による複写禁止の記載について 雑誌や図書で、出版社が複写を禁じる記載がされている場合がある。Q.35 によれば、雑 誌の場合は複写しても問題にならない(購入契約で複写禁止条件に同意している場合は除 く)と記載があるが、図書についても同様と解釈してよいか。洋書も和書も同様か。 A. 同様と言えます。定期刊行物だと若干異なりますけれども、無断複写禁止と書いてあ っても権利制限がある方法での利用行為であれば、問題にならないです。ただし、それ とは別に正式に複写しないという契約があった場合、図書館としては複写してはならな いという義務があるので複写はできないということになります。 Q.<Q.5>より、「著作物の一部」について 「著作物の一部分」の例示によれば、複数著者の論文を集めた論文集など図書の形態で

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77 出版されているものは 1 論文の全文複写はできないとのことだが、論文ではないが複数著 者が執筆している図書については一般図書と同様に書籍の半分までは複写可能と判断して よいか。判断材料を具体的にわかりやすく説明していただきたい。 A. 要するに何をひとつの著作物とみるかということだと思います。ガイドラインでは、 基本的には作品としてのまとまりと作者、著者、この二つの要素を基準として判断して いるといえます。例えば、今回の例だと、複数著者が独立して書いてあるのであれば、 著者ごとが一つの著作物といえます、ですから、他の書籍のように全体の半分というこ とはできません。ちなみに先ほどの私の考え方だと違うということになります。 Q. <Q.106>より、図書館の広報活動における資料紹介について 図書館の企画展で、資料紹介を目的として、所蔵資料の「表紙」または「資料の一部」を コピーし、パネルに貼り付けて使用することは可能か。 A. これは結構マニアックで、かなりややこしいです。 「表紙」や「資料の一部」は、前者はイラストであれば美術の著作物(の複製物)、写真 であれば、写真の著作物(の複製物)ということになります。そして、コピーはその複 製となります。ちなみに、展示権は、原作品しか対象としないので、コピーの展示には 及びません。 さて、このような美術の著作物等の複製物を貸し出す権原がある者は、その申し出の 用に供するため、このような著作物を複製したり、公衆送信できます。 であれば、ご指摘の事例でも、複製できそうですが、問題は、2 つあります。 一つは、貸与しようとしているのは、資料であって、その表紙のイラストではないと いう点です。もう一つは、企画展が「貸与の申し出の用に供している」かという点です。 1つ目の問題は、ガイドラインではOKとしているようです。確かに、貸そうとしてい るのは、言語の著作物であって、美術の著作物ではないですが、貸与する場合は、図書 館は権原に基づいてできるわけですから、言語の著作物の貸与自体には問題はありませ ん。問題となるのは、美術の著作物だけですが、これは 47 条の 2 で許容されます(書籍 を貸せば美術の著作物も貸すからです)。しかし、2 つ目は、場合によるでしょう。図書 館の企画は、最終的には、紹介している資料の貸与を目的としているのであれば、間接 的ながら大丈夫な可能性がありますが、資料が貸与を予定していないのであれば、これ は認められないように思います。 ただ、態様によっては引用で大丈夫な可能性はあるでしょうし、そもそも図書であれ ば、資料の宣伝にもなるでしょうから、許諾も比較的取りやすいように思います。 Q. 上記と同様の目的、手段で、図書館前に設置された掲示板等での使用は可能か。 A. こちらも同様の理屈で結論も同じです。

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78 Q. <Q.109>より、資料に描かれたキャラクターの利用について 図書館の資料紹介を目的とした企画展または図書館前に設置した掲示物などで、資料内に 描かれている挿絵やキャラクターのコピー、または模写等を使用することは可能か。 A. 描かれたキャラクター自体は著作物なので、まずは権利が発生しています。次に模写 がコピーにあたるかというところですが、下手すぎて原型をとどめていないようであれ ばまた違うものの、ほとんどはコピーになるかと思います。そうなるとコピー(複製) となりますので、権利制限を検討する必要があります。これも、やはり 47 条の 2 や 32 条で大丈夫かどうかという問題となりますので、先ほどと同じ話になります。 Q. 対象物をイメージさせるようなイラストなどを描くことはどうか。(例えば、ドラえも んのシルエットを黒く描いたものを描くなど) A. 先ほどの質問で許諾を逃れようとしたのかと思いますが、ドラえもんのシルエットで あっても、それ自体に著作物性が認められる可能性が高いですから、同じです。あとは、 先ほどの 47 条の 2 や 32 条の引用が問題となるだけだと思います。ただ、誰がやっても 同じようなシルエットになるようなものであれば、利用するシルエットには著作物性が ないとして、使えると思います。 ■許諾の取り方について Q. 上手な著作権の許諾の取り方やメールの文面、告知文等のサンプルがあれば教えていた だきたい。 A. これはなかなか難しいです。ただ、許諾条件について、明確にして伝えることが望ま しいと思います。例えば、次のようなものです。 【利用する作品とその範囲】 ・書籍であれば、著作者名、書名、出版社名、刊行日(版数・刷数)、開始ページ・行 数、終了ページ・行数 ・雑誌であれば、誌名、刊行日(号表記)、開始ページ・行数、終了ページ・行数 ・写真や絵画の場合は、使用する際のサイズや色数等、作品の種別に応じた項目を示 します。 【利用の目的・方法】 ・著者名、書名、刊行日、媒体、ページ数、発行部数、価格、判型 なお、著作権の管理団体があるのであれば、そちらの手続に則って利用することにな ります。関係団体については、公益社団法人著作権情報センターのHP上に「関係団体・ 機関リスト」というものがありますから、そちらでご確認ください。 Q. 「許諾を取る」ということについてもう少し詳しく知りたい。(手続きの仕方、回答ま

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79 でにどの程度時間を要するのが一般的か、など) A. 結論としては、一概には言えないということになりますが、少しご説明いたします。 まず、複製したい書籍が文芸家、すなわち、作家さんの執筆したもののような場合、 文芸家協会へ連絡します。文芸家協会は、作家さんの著作権を管理しているので、そち らへ連絡をとって、もし文芸家協会が管理している作家さんの書籍なら、その手続で許 諾が取れます。実務上は、数日以内で取れることが多いようです。 文芸家協会が著作権管理している作家さんは、この協会のホームページの「委託者一覧」 でみることができます。 仮に、管理していない作家さんですと、版元へ連絡をとります。この場合、版元が作 家さんの著作権を管理していたり、すぐに作家さんに連絡をとって許諾をとってくれる のでしたら、早めに手続きは進みますが、そうでなければかなり時間がかかったりしま す。 次に、文芸家以外の場合、例えば、学者さんの場合、とりあえず版元へ連絡を取るの が一般のようです。そして、版元が管理しているのであれば、さきほどの文芸家さんの 場合と同じような手続きになります。もっとも、版元が日本複製権センターや学術著作 権協会にふることもあるようです。 日本複製権センターも、一定の書籍の複製権を管理しており、ここの許諾を得ること でできます。ちなみに、日本複製権センターのホームページのトップページの利用者の 方のタブから、「管理著作物DB検索」というところを見ると、管理している書籍がわか ります。 学術著作権協会も、同様に一定の書籍の複製権を管理しており、ここの許諾を得るこ とでできます。なお、複製利用許諾システムを利用することで、許諾をとることになり ます。これも、学術著作権協会のホームページへ行って確認します。 こういったシステマティックに許諾を得ることができるものは比較的早いように聞いて いますが、版元や著作者本人との関係で許諾を得る場合には、ケースバイケースのよう に思います。 ■図書館業務上の対応について Q. 科研費研究成果報告書内の 1 論文について全文複写は可能か? ※他館より科研費研究成果報告書内の1 論文に複写依頼があった。論文集と同様ととらえ、 1 論文全文の複写は不可と考えたが、レファレンス共同データベースで国立国会図書館が 全文複写を行った例を発見した。科研費報告書のような特殊な資料の取り扱いについて、 またその根拠を示しているものがあれば知りたい。 A. レファレンス共同データベースで国立国会図書館が全文複写を行った例があったとの ことですが、科研費の報告書は、国立国会図書館では定期刊行物扱いとなっています。 理由は詳しくはわからないのですが、毎年定期的に提出されているものであるからとい

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80 うことなのかもしれません。そのため、定期刊行物の基準が妥当します。 ご指摘のあった論文はおそらく定期刊行物として全文複写が可能なものだったと思い ます。 ちなみに、何が定期刊行物かは、国立国会図書館であれば、請求記号番号を見ればよ く、Y151、153、155、157がそれに該当するようです。 なお、国立国会図書館では、定期刊行物の取り扱いは、次のようになります。例えば、 5つの論文が入っている報告書で、それぞれが 5 分の 1 ずつの分量だったとします。こ の場合、それぞれの論文は定期刊行物なので全文複写OKなのですが、3 つの論文を複写 しようとすると、一つの報告書の半分以上を複写することになるので、できないという 取り扱いです。 Q. 教育支援システムで課題を提出するために資料を PDF 化したいという要望への対応に ついて A. PDF化することは、複製です。教育支援システムを使っている状況や具体的な仕様 はわかりませんが、これが授業で使うという意味でしたら、先ほどの 35 条の取り扱いが できます。35 条の改正で異時配信を前提とした授業で複製ができるようになったからで す。 Q. 海外から取り寄せる文献が PDF で送られて来た場合の対応方法について A. 海外の文献は、ごく例外を除いて内国民待遇となりますから(6 条 3 号)、日本の著作 権法が適用されます。 そうすると、原則としては、海外文献は依頼図書館の図書館資料ではなく、受付図書 館の図書資料ですから、31 条による複製はできません。 確かに、「大学図書館協力における資料複製に関するガイドライン」も、依頼館に海外 の大学図書館を含むとしていますが、受付館に海外図書館を含むとしていません。これ は当然のことで、このガイドラインは日本の権利者団体との交渉でできたものですから、 海外の権利者とは何も調整はしていないということになります。ガイドラインの適用は ないということになりそうです。 このため、結局、原則どおり、31 条のとおりに扱うしかないように思います。ただ、 受付図書館が文献のPDFの複製権限と譲渡権限を有しているとか、権利者から複製の 許諾権を与えられていて、許諾したという場合は別です。この点は、これを確認するほ かないように思います。 Q. リポジトリで、大学の研究部署や学部、学会等が発行している雑誌や論文を公開すると き、オプトアウトを行うメリットとリスクについて。また、上手な著作権処理の方法につ いて教えていただきたい。

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81 A. リポジトリで論文公開するということは、サーバーに複製、送信可能化して、そこか ら自動公衆送信することになります。論文等の著作権は、執筆者が持っていますから、 あとでオプトアウトできるとしても、無断で複製権や公衆送信権を侵害したことに変わ りがありません。そのため、オプトアウトは著作権法的には問題であるように思います。 そのため、事前の許諾を得る必要があるわけですが、これから提出される論文につい ては、提出の手続きの際に登録の同意を得るのが便宜と思います。昔の論文については、 やはり個別に許諾を取るしかないように思います。 Q. 館内資料のスマートフォン等での撮影について、図書館側ではなく弁護士のお立場から ご意見を伺いたい。 A. 講義内で言ったとおりです。 Q. Word の様々なフォントを利用してインターネット上に掲載するポスターなどを作成す る場合の留意点について A. 主旨を推測すると、フォントに著作権が発生するのではないかという趣旨なのかなと 思います。そういうことでしたら、フォントには基本的に著作権は発生しないと思いま すので、フォントの著作権は気にしなくても良いと思います。 Q. 図書館の新聞をコピーし、他部署に配布する場合やクリッピングをする場合、許諾は必 要か。 A. 新聞をコピーする場合は複製にあたり、これを他部署に配布する目的ですと私的使用 目的複製になりませんし、31 条の適用もないので、許諾が必要となります。クリッピン グは、クリッピング行為自体には複製等を伴いませんから自由にできます。これを見せ るだけであれば、特に問題なくできます。 Q. 図書館内に PC から出力できるコピー機を置く場合、運用上気をつけることは何か。 A. 図書館が複製できるのは、31 条の場合だけですから、複製の対象は図書館資料である 必要があります。PCがインターネットに接続している場合、ウェブ上の著作物にもア クセスできます。しかし、これは 31 条の複製はできません。そのため、これを防ごうと すれば、インターネットに接続されている端末と印刷可能な電子媒体が入っている端末 とを分け、後者についてだけ印刷機に接続するなどすることが考えられそうです。 ■その他 Q. 著作物に関して、簡便に使用できる裏技があれば教えていただきたい。 A. 裏ワザはありません。ただ、一定のリンクは問題となっています。最近のリンクはと ても便利で、アップロードしているのかリンクを貼っているのか正直分からないものが

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82 あります。ところが、リンクであれば複製もしていなければ、アップロードもしておら ず、行き先を示しているだけであり、そのままをリンクするのであれば、今のところ適 法であるという見解が多いです。それ自体が良いのかというのもありますが、現時点で は、適法という見解が多いという問題があります。なお、適法にアップロードされてい るものに対するリンクが前提です。

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83 1 <第1回研究会グループディスカッション グループ別質問事項に対する回答> 弁護士 福 市 航 介 回答いたします(なお,以下の条文は,全て著作権法となります。)。回答は,あくまで も私見ですので,ご留意ください。 A-1 図書館内で本をコピーするのではなく、スキャン(例えば全ページ)することは OK? NG? 【回答】 図書館資料でないのなら,スキャンはできません。 図書館資料であれば,31 条 1 項 1 号から 3 号のいずれかに当たれば,スキャン可能です。 ただし,同項 1 号と 3 号は,複製物の提供が許されるだけですから,スキャンしたものを 紙等の媒体に複製した上での提供が必要です。スキャンしたデータを図書館側の記録媒体 に保存すること,スキャンしたデータを記録した複製物を事前に用意することは許されて いません。 なお,複製以外の行為,例えば,アップロードなどがされてはいけないことは勿論です。 【理由】 1. スキャンをすることは,「複製」にあたります。「複製」できるのは,著作権者だけ ですから(21 条),複製するためには,原則として,著作権者の同意が必要です。 もっとも,法律が著作権者の同意がなくても複製できるとしている場合は別です。講 義でもお伝えしたとおり,国立国会図書館以外の指定図書館が複製の主体となる場合, 31 条 1 項 1 号から 3 号までにある場合は,著作者の同意なく複製できるとされています。 ですから,これに当たるかどうかを検討します。 2. さて,31 条 1 項 1 号の要件は既に講義でお話したとおりであり,当然,これを満たさ ねばなりません。ここでは,複製物を提供することが可能なだけですから,スキャンし た図書館資料を紙等の媒体に記録した上で,当該媒体を提供することが必要です。なお, スキャンしたデータを図書館側の記録媒体に保存すること,スキャンしたデータを記録 した複製物を事前に用意することは許されていません。 3. 次に,31 条 1 項 2 号は,図書館資料の保存のために必要な場合には複製できるとされ ています。そのため,この要件を満たす限り,スキャンも可能です。ただし,気を付け るべきは,この要件が厳しく判断されていること,収蔵スペースとの関係で保存する等 という場合には原本は廃棄すべきとするのが立法担当者の見解があること等です(加戸 守行『著作権法逐条講義』(著作権情報センター,6 訂版,平成 25 年)259 頁)。なお, 単に資料を保存用とするために,閲覧用に資料のコピーを取ることもできないことに注 意してください(加戸・前掲同頁)。 4. 31 条 1 項 3 号は,他の図書館の求めに応じて,絶版等資料の複製物を提供するために 複製することを適法とするものですが,あくまでも複製物の提供をするだけです。スキ ャンして図書館側の記録媒体に保存すること,スキャンしたデータを記録した複製物を 事前に用意することは許されていません。 5. なお,図書館において,利用者が図書館資料をスキャンして利用者保有の記録媒体に 保存する場合,利用者による私的使用目的の複製が認められるか問題となり得ます。こ の点,私的使用目的の複製として適法であるとの解釈も可能です。しかし,電子データと

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84 2 いう拡散しやすい状態に書籍を複製することは,権利者に大きなダメージを与えかねま せん。そうすると,図書館内における利用者によるスキャンによる私的使用目的の複製 は許されないと考えるのが穏当です。 6. その他,電子データは拡散しやすいですから,その取扱いについては慎重な配慮が必 要です。 A-2 定期刊行物(論文)は全てコピーできるのに、なぜ本になると半分しかコピーでき ないのでしょうか? 【回答】 定期刊行物は通常増刷されません。そのため,期間の経過に伴って,定期刊行物に掲載 された文献は手に入りづらくなりますから,当該文献を欲しいという利用者の利益を考慮 する必要があります。他方で,増刷されないために当該定期刊行物の販売市場に大きな影 響を与えませんから,著作権者に与える影響は小さくなります。このような考慮のもと, 一定期間を経過した(販売市場に大きな影響を与えなくなった期間を経過した)場合には, 全部を複写することが認められていると考えられています(田村善之『著作権法概説』(有 斐閣,2 版,2004 年)234 頁)。 これに対し,通常の書籍の場合には,増刷の可能性があるために,著作権者の利益を考 慮する必要があります。そのため,定期刊行物と異なり,一部の複写しか認められていま せん。 B-1 楽譜はどの程度を「著作の一部分」と考えればよいか。 例えば 10 楽章ある場合、半分の 5 楽章までは良いのか。1 曲の構成がさまざまなので、 楽譜の「ひとつの著作物」をどう捉えたら良いか併せて教えていただきたい。 【回答】 確かに,公立図書館における複写サービスガイドラインでは,「著作物」を 1 作品とし ていますから,何が「1 作品」かを検討しなければなりません。しかし,これは困難な作 業であり,ガイドラインでの処理を考えておられるのなら,合理的な指標を提供すること ができません。強いてガイドラインに則して考えるのであれば,1 つの楽章だけでまとま りのある作品となるのであれば,それが 1 作品となると考えられます。 【補足】 講義の中で申し上げたように,31 条 1 項 1 号の「著作物」の捉え方を変えるとすれば, ある程度の合理性ある指標を示すことは可能です。つまり,ここでの「著作物」とは,商 品としての一冊の書籍等と考えるのです(田村・前掲 233 頁以下,島並良=上野達弘=横 山久芳『著作権法入門』(有斐閣,2 版,2016 年)。 そうすると,楽譜の売られ方が重要になります。例えば,楽章ごとに販売されている場 合には,その楽章の一部しか複製できませんし,全ての楽章がまとまった形で販売されて いるのであれば,一つの楽章であっても著作物の一部として複製が可能になり得ると考え ます。 ただし,「一部」とは,その一部のために商品としての一冊の書籍を買わない程度のも のであると考えなければなりません。著作物の「一部」は,半分以下では,権利者へのダ メージが大きくなります。31 条 1 項 1 号の「一部」とは,書籍の販売者の利益を不当に奪 わないためにあるからですから,個別具体的な商品毎に,販売方法等の実態を考慮して, 商品全体の需要を奪わない程度の分量であるということになります。抽象的ではあります が,ガイドラインよりは合理性ある基準ではないかと思います。

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85 3 B-2 SARTRASのライセンスについて、大学として予算を準備する必要があるため、目 安の情報があれば教えていただきたい。(一般ライセンス、情報ライセンスそれぞれ) 例)・一人当たりいくら×受講生数×その教材を使う授業数? ・1 万人規模の大学は〇円、1 万人以上の大学は〇円 など わかる範囲でかまいません。大学に持って帰りたいので情報をお願いします。 【回答】 [補償金、ライセンスの詳細は未定] C-1 教育的に使用する写真集について、教員が学生に図書館で撮影してくるように指示。 ・スマホで撮影するのは個人利用で良いようだが、全ページ撮影でも良いか ・教員が教育的利用で全ページコピーして、学生に渡すのはOKか? 【回答】 いずれもできません。 【理由】 私的使用目的の複製ができるのは,あくまでも「私的使用目的」がある場合だけです。 しかし,教員が学生に図書館で撮影してくるように指示する目的は,教員自身の「教育 目的」です。そのため,この指示を受けて複製する学生の目的は,上記の目的を持つ教員 に提供する目的ですから,「私的使用目的」に当たることはないように思います。 また,教員自身が「教育的利用」の目的で複製するのは,私的使用目的を超えています ので許されません。 なお,教員自身が自らの勉強のために私的使用目的の複製をすることは許されますが, その後に複製物を「教育目的」という私的使用目的ではない目的のために更に複製する場 合には,その目的外の複製をした時点で違法な複製とみなされるので注意が必要です(49 条 1 項 1 号)。 C-2 新聞について ・当日の新聞をコピーするのはOKか? ・コピーした物を他部署で回覧して良いか?/複数のコピーは良いか? (→ 図書館の内外の複写で変わるか?) ・ネットで出ている記事は、複数プリントアウトして回覧しても良いか? 【回答】 当日の新聞のコピーは,31 条 1 項 1 号(図書館利用者の求めに応じて複製物を提供するた めの複製)の場合には,その一部(1 記事)の半分しかできません(ただし,私見の「一部」 に関する基準は既に述べたとおりです。)。 次に,単にコピーした物を他部署で回覧したり,それを複数コピーすることについては, いずれもできません。また,ネット記事も複数プリントアウトできません。 【理由】 以下は,基本的に,図書館が主体となって複製するという場合を前提に回答します。 1. 当日の新聞のコピー 図書館が複製できるのは,31 条 1 項 1 号から 3 号に規定がある場合ですが,問題とな りうるのは 1 号です。保存のために必要な複製の要件が厳しいために,2 号は問題とな

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86 4 らないように思いますし,3 号も絶版等資料を複製する場合ですから,今回の質問には 当たらないからです。 さて,31 条 1 項 1 号の要件さえ満たせば,利用者のために当日の新聞の一部だけを複 製して,これを提供することは可能です(当然ですが,新聞は「図書館資料」でなけれ ばなりません。)。なお,新聞は定期刊行物と考えられますので,一定期間が経過すれ ば全部複写は可能ですが,当日の新聞ですから,一定期間の経過はなく,一部の複写し かできません。 2. コピーの回覧,複製 図書館が複製できるのは,31 条 1 項で認められている範囲です。しかし,コピーの回 覧のために複製することは,認められている範囲にあたりません。そのため,回覧する ためにコピーをする時点で許されない複製となります。また,コピーした物を他部署に 回覧するためにコピーする場合も,同様に 31 条 1 項の要件を満たしませんので,この時 点の複製も認められません。これは,図書館内外で変わりません。 ちなみに,図書館職員個人の複製であるとして,私的使用目的の複製だということも できません。他部署への回覧する目的は,私的使用目的とならないとされるのが一般だ からです。 3. ネット記事のプリントアウト 図書館が複製できるのは,31 条 1 項で認められている範囲です。しかし,ネット記事 は,そもそも図書館資料ではありませんから,その範囲を超えます。そのため,ネット 記事を複数プリントアウトすることはできません。 2と同様に,図書館職員個人の複製であるとして,私的使用目的の複製だということ ができるかどうかは,私的使用目的の範囲内かどうかにかかります。他部署への回覧す る目的は,私的使用目的とならないので,認められないとされるのが一般です。 D-1 図書館の中にあるパソコンにつけられているプリンターでインターネット情報な どの図書館資料以外のものを出力・プリントアウトしているが良いのか? パソコン 自体は学外システム部門の管轄で、図書館の管理下にはない。プリンターも複製機器 にあたるという認識になるのでしょうか。 【回答】 単にインターネットで閲覧可能な情報という意味のインターネット情報であれば,それ をプリントアウトすることはできません。 【理由】 ここでいうインターネット情報が何を指すのかは必ずしも明らかではありませんが,こ れが単にインターネットで閲覧可能となっている情報という意味であれば,そのようなイ ンターネット情報は,図書館資料ではありません。そのため,図書館がインターネット情 報をプリントアウト(複製)することはできません。そうではなく,一定の会社と契約し て,インターネットを介して情報を得ることができるようになっている場合であれば,こ のようなインターネット情報の取扱いは,契約によって決められますので,契約をご確認 ください。 なお,利用者が図書館内にある文献複写機を用いてインターネット情報を複製すること は,利用者による私的使用目的の複製に当たるかに見えますし,そのような解釈も可能で はあります。しかし,一般的に図書館内のコピー機を使って,利用者が複製することはで きないと解釈する見解があること,著作権者の利益への配慮をする必要があることからす

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87 5 れば,図書館としては,施設管理権の行使によって,利用者にインターネット情報をプリ ントアウトすることができないようにすることが穏当であるといえます。 D-2 補償金制度が成立した時、図書館資料を PDF 化して共有することができるようにな るのでしょうか。 【回答】 [制度詳細は現時点では不明] E 図書の場合、複数の著者が書かれた論文のコピーは、半分までと E グループの参加者は 認識しておりました。しかし、本日の先生の話を聞いたうえで、1 本全部コピーが可能だ と解釈しましたが、それで正しいかどうかをお聞きしたい。 【回答】 私見であれば,個々の著者がそれぞれ書いた論文を収録した論文集の内,その1つを全 部複製できる可能性があります。このような見解は,既に著作権法学者が主張しているも のでもあります(前記B-1の各文献をご参照ください。)。ただし,ガイドラインでの 処理とは異なります。 【理由】 私見では,31 条 1 項 1 号の「著作物」を商品としての一冊の書籍等と考え,その「一部」 とは,その商品全体の需要を奪わない程度の分量と考える理解を試みます。 そうすると,複数の著者の論文を収録した論文集の内の 1 つの論文の全部をコピーする ことは,論文集という 1 つの商品の一部分であると解釈することは可能です。 ただ,著作物の「一部」とは,その一部のために商品としての一冊の書籍を買わない程 度のものであると考えなければなりませんから,半分という基準よりもずっと少ない量と なると思います。そのため,全部コピーしようとする論文が,論文集全体の分量から見て, 相当な量を占めている等している場合には,「一部」とはいえず,やはり複製できないと いうこともあり得ます。この点については,結局,商品全体の需要を奪わない程度も分量 という曖昧な回答にしかなりませんので,ご了承ください。 ガイドラインは,このような現場での実質的な判断を避け,事務の煩雑さを避けるため には有益ですが,形式的な判断基準とする以上,ご質問のような事例ではうまく対応でき ない可能性があると思います。 F-1 死後 70 年を経過した作者による図書について、無許諾で全ページコピーをして良 いか? 【回答】 可能です。ただし,戦時加算については留意する必要があります。 【理由】 著作権の保護期間が経過した場合には,著作権は消滅します。ただし,アメリカ等の一 定の国に属する人の著作物等については,戦時加算として,10 年余り延長されます。その ため,この点の確認は必要となります。 なお,戦時加算については,JASRACの下記ホームページが詳しいと思います。 (https://www.jasrac.or.jp/senji_kasan/about.html)

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88 6 F-2 古いメディア(VHS、カセットなど)の資料について、DVDなどの再発売がない 作品は、デジタル複製をして良いか? コピーガードされている製品のガードを外して複製して良いか? 【回答】 媒体が古くなったために,事実上閲覧が不可能となる場合には,旧メディアから新メデ ィアに移行するために複製することは認められると考えることは十分可能です。この場合, コピーガードされている製品のガードを外して複製できるかどうかは議論がありえますが, 私見としては認めても良いのではないかと思います。 【理由】 図書館は,図書館資料の保存のため必要があるときに図書館資料の複製ができます。「保 存のため必要」とは,厳しく検討されていることは既に述べたとおりです。 しかし,文化審議会著作権分科会法制・基本問題小委員会「平成 26 年度法制・基本問題 小委員会の審議の経過等について」9 頁(平成 27 年 3 月)によれば,「小委員会では, 記録技術・媒体の旧式化により事実上閲覧が不可能となる場合,新しい媒体への移替えの ために複製を行うことが同号の規定により認められるかどうかという論点が示されたが, このような複製が同号により許容されることについては,異論は見られなかった。」とさ れておりますので,このような場合には複製が可能となると考えることは十分可能です。 この場合,コピーガードされている製品のコピーガードを回避することができるかも問 題となり得ますが,許されるように思います。31 条には,30 条 1 項 2 号のような規定はあ りませんし,古いメディアの資料が絶版であり,かつ,新しいメディアによる再販売がな い場合には,もはや当該資料は市場に出回っておらず,権利者に与えるダメージは少ない といえる反面,図書館資料の保存という公益的な要請が高いように思うからです。 G-1 図書館内のパソコンで学生が自作したレポートを、図書館内でプリントアウトする ことは 31 条に違反することになるのか。 【回答】 31 条に基づく複製はできません。しかし,レポートの著作権者である学生の同意があり ますので,著作権侵害にはなりません。ただし,レポートに学生以外の者の著作物がある 場合には,適切に引用等がなされていることが必要です。 【理由】 本件では,31 条 1 項 1 号から 3 号の要件には当たりませんので,同条項に基づいて複製す ることはできません。 しかし,今回問題となっているレポートの著作権者は学生ですから,著作権者自身が図 書館にコピーすることを同意している以上,図書館が主体となって複製しているとしても, 著作権侵害の問題は起こりません。そのため,著作権侵害にはなりません。ただし,レポ ートの中に他人の著作物がある場合には,適切に引用等がなされていることが必要です。 G-2 教育目的利用フローチャートで判断できない場合、補償金を図書館が徴収される可 能性があるのか? 【回答】 [補償金等の詳細は未定] H-1 公衆送信補償には予習・復習も補償されるのか

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89 7 【回答】 予習・復習にも補償されると考えられています。 【理由】 文化庁の「教育の情報化の推進のための著作権法の改正の概要」(2018 年 12 月)4 頁に は,対面授業の予習・復習用の資料をメールで送信することも可能であるとの記載があり ます。 H-2 外部機関のホームページを自館のホームページにリンクさせる時の注意点 【回答】 リンクを貼るのは著作権的には一般的に問題ないとされていますが,リンクを貼られる 方のサーバーに負担がかかり重くなります。貼ってもいいか礼儀レベルで報告するという 方が良いとは思います。 I 資格本などについてくるCDやアクセスコードについて、よく「私的利用を含み複製禁 止」等の文言があり、出版社側のお願いかと思います。これを複製することは著作権の侵 害にあたりますでしょうか。 【回答】 一般論として,「私的利用を含み複製禁止」等との文言があっても,そのような合意や 契約等をしているという特段の事情がない限り,法律で定める要件(例えば,私的使用目 的の複製,引用,図書館による利用等)を満たせば,複製は可能ですし,そもそも複製の 対象に著作物性がない場合も複製が可能です。しかし,本件では,複製を避けることが穏 当であると思います。 【理由】 1. まず,CDの複製ですが,質問の方が意図しているのは,おそらくCD内のソフトウェ アの複製を指しているものと思われますので,以下は,それを前提とします。 2. この点,「私的利用を含み複製禁止」等の文言があっても,著作権法に基づき著作権 が制限される場合(権利制限規定の適用がある場合)であれば,複製は可能です。図書 館は,31 条 1 項各号に基づく複製は可能ですので,これに該当すれば複製はできると思 います。 ただ,1 号の場合,CDに含まれているソフトウェアを複製する場合には,現実には著 作物の一部だけを分割することはできないでしょうから,複製することは困難と思いま す。また,CDに分割できる著作物があったとしても,著作物の一部に当たらない等,31 条 1 項 1 号の要件に該当しない可能性がありますので,留意が必要です。 3. 次に,アクセスコードの複製ですが,アクセスコードそれ自体だけでは著作物性がな いと思いますから,アクセスコードそれ自体の複製は,31 条に基づかなくとも可能なよ うに思います(勿論,その他の著作物と一緒に複製される場合には,31 条に基づく複製 が必要です。)。 4. 以上のように考えると,図書館による複製が形式的には適法になる場合が生じます。 ただ,例えば,アクセスコードを複製してその複製物を提供することは,実質的には, 利用者をしてアップロード先のデータ全部をいつでも複製できるようにさせることを 意味します。そうすると,権利者からは,著作権侵害自体にはならなくとも,権利者がC Dやアップロード先のデータ作成のために行った労力にフリーライドするものであると の主張(例えば,不法行為に基づく損害賠償請求)がなされるリスクがあることはゼロ とはいえませんから,複製をしないのが穏当だと思います。

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90 8 J-1 wordの様々なフォントを利用してインターネット上に掲載するものを作成する 場合の留意点。 【回答】 講義内で回答済 J-2 図書館内にパソコンから出力できるプリンターを置く場合、運用上気をつけること は何か。 【回答】 講義内で回答済 以上

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2019 年度第 1 回研究会 事後アンケート集計結果

参加者 68 名(39 大学) 事後アンケート回収者数:55 名 自由記述については、一部を抜粋しまとめました。 設問 1.あなたの図書館経験(総)年数はどれに該当しますか。 1 年未満 9.09 % (5) 1 年以上 5 年未満 21.82 % (12) 5 年以上 10 年未満 25.45 % (14) 10 年以上 43.64 % (24) 設問 2.研究会「講演」の内容はいかがでしたか。 上で選んだ項目について、理由をお聞かせください。 〈大変参考になった〉  図書館は、著作権と関わることが多く何度か講習会に参加したことはあるが、忘れてしまっていたこと、知らなかったこ とが確認できたので参考になった。  著作権法第 31 条の内容を再確認することができ、また日常業務での疑問点などの参考になった。  著作権法第 31 条と第 30 条について、お話をうかがうことができ、参考になった。  現時点での著作権における図書館での対応について、把握することが出来たこと。  まだ図書館の業務について日が浅く、著作権の知識がなかったため、日ごろ取り扱っている文献複写等について深 く知ることができました。  著作権法第 35 条をめぐる現在の状況について、最新の情報をご提供いただけたため。  著作権についての基本的な考え方だけでなく、補償金制度の現時点での状況など最新の情報を学ぶことができた。 また、他業種の方からの見解も伺うことができたため。 大変参考に なった, 58.18% 参考になっ た, 38.18% あまり参考 にならな かった, 1.82% 参考になら なかった, 1.82%

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92  第 31 条の再確認と第 35 条の改正ポイントが分かり、大変参考になりました。  今回は、平成 30 年著作権法改正における著作物の授業利用についての調査ということで参りました。最新の動向を 知ることが出来、大変有意義でした。  法律の面から的確にアドバイスいただけてとても参考になりました。  専門家のお話を聞くことができたから。  著作権法について弁護士の観点からの解釈を聞くことができ、参考になりました。  丁寧に解説してくださり、図書館での複製について理解が深まった。  著作権法における用語や言い回しの読み取り方について、あいまいに認識していた部分があったので、詳しく解説 していただけて参考になりました。改正内容についても知識が乏しかったため、今後の動向に気をつけながら図書館 のスタッフと情報を共有したいと思います。  日々カウンター業務や ILL 業務に携わっているので。条文の解説を細切れに解説されていて、わかり易かった。  直近の著作権法の動向とその考え方を知り、(以前より)自信をもって業務に取り組めるようになりました。  具体的な話を沢山していただき参考になった。  ちょうど著作権について確認したい事があったため、タイムリーな内容だった。  著作権については、知らず知らずのうちに違反行為を行ってしまっているのではないかと漠然とした不安がありまし たが、今回の講演で以前よりも具体的な知識を得られたので。  弁護士の方から直に教わることで、条文独特の言い回しなどに惑わされることなく理解することができた。 〈参考になった〉  最新の情報も盛り込まれ、時間を十分に使って、お話しいただいたと思います。  分かりやすい講演でよかった。  講師が言う資料の頁と、私がもらった資料の頁が違っていて、分かりにくかったです。  とても複雑な著作権について、ポイントを絞った内容を学ぶことができました。  第 35 条の改正の動向(権利者団体がガイドラインを策定していることなど)を知ることができました。講師は図書館で の運用についてもご存知で、解説は現実的なものであったため、参考にしたいと思いました。  著作権法改正のポイントがよくわかった。事前質問に丁寧にご回答いただき、大変参考になった。保証金の問題は、 未定の部分が多くてよくわからなかった。  図書館業務に大きく関わる部分を、「権利制限」という利用者の便宜を図るという視点から解説していただいたことで、 より理解を深められた。  図書館の方ではない、法律の専門家から、違った角度で著作権について確認することが出来ました。  著作権法第 30・31 条を図書館現場での問題点にあてはめて解釈することができ、法律上の規制とガイドラインでの 規制に照らし合わせて判断する基準が前に比べてはっきりした。しかし、レジュメにそって口頭でのみ行われる講演 だったので、法律用語や法律特有の言い回しに不慣れな身としては、聞き取りにくかったりすることも多く、また解釈 と YES/NO の回答が混在しているときもあり、混乱するところもあった。第 30・31 条の説明については、国立国会図書 館の HP などで知りうることができるので、もっと現場からの質問に対する回答に時間を割いていただきたかった。第 35 条についても掘り下げた話を聞いてみたかった。  知らなかったことを知ることができたし、勘違いしていたことや気になっていたことの回答を得ることができたから。著

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93 作権法上の図書館の扱いについて理解できたから。  著作権法にのっとって ILL 等の作業を行っているつもりだが、勘違いしている点などがあったため。また、後半は新た に策定されているガイドラインの情報を聞くことができたため。  著作権について、弁護士という立場の方から話を聞くという機会がなかったためとても参考になりました。  普段から、気になっていたことなので参考になりました。もう少し時間をかけた講演を聞けたらとも思いました。  著作権法についての知識が深まった。 〈あまり参考にならなかった〉  参考になったものはもちろんありましたが、テーマであった、「どこまで OK?どこから NG?」的な要素があまり見られな かった。 <参考にならなかった>  著作権法第 31 条の復習としては良かった。しかし、それ以外の目新しい内容ではなく、一番情報が欲しかった平成 30 年の著作権法改正の説明も、結局「詳細未定」ということで有益な情報が得られなかった。改正内容の詳細自体 がこれから検討されるとのことなので、やむを得ないかもしれないが、法律がどうなっているという講義ではなく、もっと 図書館員の現場に役立つ内容にしてくださればよかった。また、最後の質疑応答の時間で、事前アンケートの回答 をしてくださったが、前もって回答をまとめたものを資料として準備し配付いただければ良かったのでは。グループデ ィスカッションで挙げた質問の回答があの場でなかったことに違和感を覚えた。 設問 3.研究会「グループディスカッション」の内容はいかかでしたか。 上で選んだ項目について、理由をお聞かせください。 〈大変参考になった〉  他の大学図書館のお話がとても興味深く、有意義な時間でした。  他館の取り組みや対応を聞くことができました。  他大学図書館での課題点など広く知ることができるなど情報共有できて良かった。 大変参考に なった, 40.00% 参考になっ た, 54.55% あまり参考に ならなかった, 5.45% 参考にならな かった, 0.00%

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94  各館での対応例や、考え方を教えていただきました。また、ぼんやりとした疑問を明確にしてもらい、今後、対応を検 討する際のポイントをつかむことができました。  なかなか他大学図書館の状況を伺う機会がないため、大変参考になりました。  各館の著作権に係る対応について、自館でも参考となる意見を伺うことができたため。  最近多い付録資料(DVDや音声データ等)の扱いや、館内のPCの扱いについて、他館の状況を聞くことができて参 考になった。  各館の事例を基に、活発な意見交換ができました。  他大学の状況をいろいろと聞く機会に恵まれ、自館で問題となっていることに他館ではどう取り組んでいるのか、どの ような対処をしているのかをヒアリングできてよかった。活発な意見交換の場となった。  他大学の事例について知れて良かったです。本学では経験した事のない変わった事例も聞けてとても勉強になりま した。著作権に関して、疑問に思っていた事に対し同じグループの方々と真剣に語り合えた事は、貴重な体験でし た。  福市先生への質問事項のほか、他の図書館で行っている業務についても知ることができ、自館の参考となる話し合 いができた。  他大学での複写対応や、視聴覚資料の取り扱いについて知ることができた。  他の図書館の悩みや工夫を聞いたうえで、対策を話し合うこともでき、なおこれから相談できる仲間のネットワークが 広がりましたので、大変有意義でした。  他大学の方が普段どのようなことでお悩みになっているのか、意見交換ができ問題意識の共有を図ることができたの で。 〈参考になった〉  他館それぞれの課題を知ることで、自館の状況を見直すことができた。  自館が抱えている問題(複写をしたときに、申請書を書いてもらえないなど)を、他館も抱えていることがわかった。 芸術系の図書館は、楽譜の複写についての悩みなどもあることがわかった。  他館の事例や対処法を知ることが出来た。  他大学の色々な状況を知ることができた。ただ、疑問点を出し合っただけになり、問題解決には至っていない。  他大学のスマートフォンでの撮影に対する対応など、本学との大きな対応の違いを知ることができました。  他館の問題視している事柄を、自館の業務に置き換えて考える事ができ参考になった。  個々では質問しにくい事項を、グループの質問として受付けてくれたので、良かったです。  図書館内でのルールについて、それぞれの大学図書館ごとに大きく異なることを知りました。本学での「当然」が、他 大学にとってはそうでないことを学べたことで、今後の図書館運営を先入観に捕らわれずに行っていきたいと感じま した。  他大学の状況を知ることができたから。でも、情報交換の時間がもう少しあるとよかった。  グループのメンバーが質問に答えてくれたので。  視聴覚資料の取り扱い(あくまで教育のために利用してもらう)や、図書の購入者特典ダウンロード資料(図書館の利 用者にはコードを使用されないように切り取る)等について、各館でどのようにされているのか情報交換ができてよか ったです。各館の所蔵資料や担当業務によって、ふだんから見えている問題点や疑問点が異なっていることもあり、

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95 どのテーマについて議論を深めていけばいいのか、20 分程度では中々つかめないこともあったかと思います。例え ば、参加者から集められた質問の項目については、事前に共有しておき、どのような問題意識があるのか全員が把 握した状態からディスカッションが進められるとよかったのかな、と思いました。運営委員の方々には、当日の各テー ブルでのディスカッションの方向性についても取りまとめていただき、感謝しております。  皆疑問に思っている点が一緒だったり、自分の認識が誤っていた点など発見できたため。  参加者同士で自館の情報共有をするだけで得られるものがあると感じた。音楽大学所属の方から楽譜のコピーに関 する疑問点が話され、「どこまでがコピー許容範囲か」という判断の難しさにみなで悩んだり、本を執筆されている方 の「内容が良かったから、コピーして友達にも渡しました」と読者に面と向かって言われてしまったという経験から、特 に年配の方は著作権など頭にないのだなという現状を身近に感じることができた。また、自分の参加動機と同じく「予 算化するための情報が欲しくて参加した」という方もおられ、とても興味深く話し合うことができた時間だった。  1 つ 1 つの疑問や問題に対して、各校から意見をいただけたのは収穫となりました。  他大学の懸念事項は本学にも当てはまることが多く、参考になりました。もっと時間をかけたいと思いました。 また 他グループの内容も知りたいと思いました。  他館の運用を知ることが出来た。 〈あまり参考にならなかった〉  グループ討議のメンバーに経験の浅い方が多かったため、あまり事例が出なかった。  各々の著作権についての知識に差があり、議論する必要のない程度のことまで話題にあがった。時間が長い、 20-30 分程度で十分だと思います。 設問 4.研究会「全体会・質疑応答」の内容はいかがでしたか。 上で選んだ項目について、理由をお聞かせください。 〈大変参考になった〉  事前に質問を募ったのであれば、質疑応答の時間を多めにとってほしかったです。 大変参考に なった, 32.73% 参考になっ た, 60.00% あまり参考に ならなかった, 7.27% 参考にならな かった, 0.00%

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96  事前にアンケートを募り、なかなか多くの面前では質問しづらいことを解消するなどの工夫、また、グループディスカッ ションでは思い出せなかった質問事項などが同じ質問であったことなどもあり、参考になった。  実例へ回答いただいたので理解し易かったです。  日々行っている業務がきちんとした根拠(著作権法等)に基づいているのかという不安があり、多数のケースに対して の質疑応答はとても参考になりました。  各館の質問に答えてくださったので、様々な事例を知ることができた。  事前質問と講演後の質問について具体的な回答を得られたため。  先生が丁寧に教えて下さり、とても参考になりました。写真の著作権保護期間について、順を追って説明していただ き納得しました。  事前質問について丁寧な解説があり、とても分かりやすかった。グループディスカッションでの質問までの時間がな かったのは残念だったが、後日回答があるとのことで楽しみに待っている。  自館でも気になっていたことが事前質問として他館の方から出されていたから。  いままで想定していなかったが、今後ありうるケースなどの対応方法がわかり、参考になった。  疑問に思っていたことを直接うかがうことができてよかったです。  講師の先生には、「現役の弁護士」というお立場で講演いただき、実情がよくわかった。 〈参考になった〉  情報量が多く、時間が不足していると思いました。  自分が疑問に思っていることも、回答していただき参考になった。時間に余裕がなく、講師の方が早口になってしま っていたので、もう少し質疑応答に時間をかけてもいいのかもと感じた。  今後の業務対応の参考になりました。  時間がもっとあったら良いと思いました。また、他のグループの質問内容が分からず、せっかくの講師からの回答もよ く理解できませんでした。  色々な話が聞けて参考になりました。グループ討議などで出た色々な内容を、もっと質問しお聞きしたかった。  時間の関係で、駆け足の回答になってしまったのは残念でしたが、疑問だったことへの回答を聞くことができ解決で きました。  出版物に関するガイドライン等の資料の説明も細かくしていただけたり、全体的にわかりやすく、ピンポイントの例題 を交えて話していただけたので良かった。  限られた時間のため、グループディスカッションの内容を全体会に反映することは困難であったと思います。(ただし、 グループディスカッションそのものの意義は十分だったと考えます)  終了時間が迫っていたため、ゆっくり聞くことはできませんでしたが、参考になる内容でした。  時間が足りなかったのが残念でしたが、一つ一つの質問に対して専門家ならではの回答を頂け、参考になりました。  事前質問を丁寧に回答して頂けた。またグループディスカッション内で挙がった質問は、メールにて回答を頂けるの でとても有難く思う。  挙げられた項目も多く、多岐に渡る質問について回答をいただき、ありがとうございました。講演での考え方のフレー ムを使って、各館での疑問点に答えていただき、大変わかりやすかったです。もし可能であれば、各項目を挙げられ ていた参加者の方々から、それらの疑問点について解決できたのか、または、さらなる疑問点が生まれたのか、相互

参照

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