加東市内に局所的に自生するササユリ(Lilium japonicum Thunb.)の系譜的関係を解析するためのSTSマーカーの開発
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(2) 法,GC%法の3つの方法がある.今回設計した. が行われていることが推測できた。さらに、池. プライマーの組み合わせは,いずれの計算方法. 之内と馬瀬は、ヘテロ型の遺伝子を示すプライ. でもTm値に差が生じた.一番大きな温度差は,. マーセットは、1つだけだった。この結果から. 最近接塩基対法で16℃であった.そこで,比較. この2ヶ所は、徐々に外部との交流が減少し閉. 的温度差の小さいGC%法で計算したところ各. 鎖的な交配へと移行していると思われる。. プライマーの組み合わせのうち,低い温度を必. 一方、鴨川の郷では、多くのヘテロ型の遺伝. 要とするプライマーのTm値が52.2から. 子が検出され、最も遺伝子の交流が盛んな地域. 58.3℃と55℃前後の温度を示していた.この結. と考えられた。. 果から全てのプライマーに対してアニーリング. 今回の研究で設計したプライマーを用いて. 温度を55℃と設定した.. PCRし、電気泳動した結果バンドの濃淡や. 設計したプライマーの有効性を確認するため. 100bp付近でのバンドの増幅が検出された。こ. にやしろの森公園、上久米、上鴨川6種類をテ. の増幅産物は、非特異的な増幅によるものと思. ンプレートにしてPCRと電気泳動を行った。. われる。そこで、これらを解決するために各プ. その結果、12種類のプライマーセットでバンド. ライマーセットにおけるアニーリング温度や反. の有無が確認された。その結果,プライマー6. 応時間の再検討が必要と思われる。さらに、よ. セットでバンドが見られた。そこで、バンドの. り正確に遺伝子の交流を調査するために現在設. 増幅が確認できなかったプライマー、テーリン. 計したプライマーの組み合わせを変えて多くの. グが見られたプライマーをそれぞれプライマー. 遺伝情報を得ることが、有効と思われる。また、. 設計を再度行った。. 別の視点から遺伝子の交流を調査するために. この結果、本研究で作成した12セットのプ. SSR(Simp1e Sequence Repeats)マーカーの開. ライマーセットは加東市内で自生するササユリ. 発も有効と思われる。. の遺伝的交流を知るツールとして有効であると. 今回実験で用いた個体数は20個体である。. 判断した。. 地域的に見てみると各地域2個体でしか設計し. さらに、今回設計したプライマーを用いてや. たプライマーを用いてPCR、電気泳動を行って. しろの森公園、上久米、池之内、上鴨川、下鴨. いない。そのため、今回の結果が地域性を示し. 川、馬瀬、鴨川の郷のそれぞれ1個体以上を使. ているということは言えない。そこで、これか. い合計20個体の遺伝子の解析を行った結果、. ら、本研究室で保存しているササユリのサンプ. やしろの森公園という同地域内でも中央の谷、. ル約100個体を調べる必要がある。. 西の谷、東の谷でそれぞれ異なる結果を得た(図. 2)。中央の谷では、ほとんどホモ型の遺伝子し. か確認できず閉鎖的に交配が行われていると推 測された。一方、西の谷と東の谷では、同じプ ライマーでヘテロ型を示す個体が検出された。. このことから同じ地域から花粉や種子がそれぞ れの地域へ侵入した可能性が考えられた。. 図設計したプライマーでPCRを行ったサンプルの. また、下鴨川と上鴨川は、どのプライマーセ. 電気泳動像 a:ヘテロ型遺伝子 b:ホモ型. ットを用いてもホモ型の遺伝子しか示さなかっ. 主任指導教員渥 美 茂 明. た。このことからこの2ヶ所は、閉鎖的に交配. 指導教員渥美茂明. 一371一.
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