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視機能の低下と視環境設計

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Academic year: 2021

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ユニバーサルデザインのための視機能研究

係する

視機能の低下と視環境設計

和 氣 典 二

(神奈川大学人間科学部)

近年,QOL (quality of life,生活の質あるいは生命の質)が問題にされはじめ,視 環境の評価に利用しようとする気運がある.高齢化社会に突入したわが国では,高齢 者や種々の障害を有する人々が心身ともに 康に生活できるように環境の設計,生活 設計を支援する必要がある.そのためには,種々の側面での QOL の評価法を確立し なくてはならない.私どもは,高齢者やロービジョン者の QOL の評価法だけでな く,これから発展すると思える地下街における QOL を保つため,環境がどうあるべ きかについても研究している.そこでは高齢者やロービジョン者の QOL の評価法だ けでなく,QOL に及ぼす視機能にはどんなものがあってそれに合うように環境面を 整備すると,QOL がどの程度高まるのかを検討している.また,地下街のような特 殊な環境では,自 がどの方角にいるのか,地上の方角との関係がわからなくなる. これらをどのように解決していくかは今後に課せられた大きな課題である. 高齢者やロービジョン者の QOL の研究から「視認性」や「家事を行うときの気づ きにくさ」など視覚的注意が関 る程度 ことが多い.ところで,高齢者はすべての条件 下で若年者の視覚的成績より劣るとは限らない.環境条件がよければ両群に差はな い.だが,低照度照明とかコントラストが小さい場合などのように環境条件が 弱に なると,顕著な差が生じる.このような成績の低下は環境面の改善でどの程度補える かを検討し,環境設計に活かされれば,QOL はより高まるであろう.地下空間の研 究から地下空間に対する負のイメージ,利 性や誘導性などが解決すべき事柄である ことが指摘された.利 性はエレベーターやエスカレーターなどを設置することであ きであ 改善される.負のイメージは地震などに対する強度や避難の問題などである. 誘導性については「自 の行き先がわかりにくい」とか,「地下空間と地上との関係 がわかりにくい」などである.これらを改善するには視認性や視覚的注意に基づく誘 導方式を新たに えるべ と視覚 る.地下空間は年齢層,視力や視野などさまざまに異 なる人々によって利用される.だから,環境設計の資料として「視機能の低下 の資料 的注意」あるいは「環境条件と視覚的注意」との関係について を用いるべきで あろう.

頭言

( ) 503 1

参照

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