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自分らしさをみつめて ~「わたし」を木の彫刻で表現しよう~

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Academic year: 2021

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第2学年 美術科学習指導案

1 題材 自分らしさをみつめて ~「わたし」を木の彫刻で表現しよう~ 2 指導観 ○表現題材の中で絵画と彫刻はもっとも心象表現に適している。人はいつの時代も自らの心に沸き上がるさまざまな感 情に突き動かされて絵画や彫刻等の作品にその思いを込めてきた。 昨年は「私の心の友達」をテーマに紙粘土による彫塑(首振り人形の制作)を行った。対象(心の友達)がもつ人柄 や性格を、表情やポーズに表していくというものであるが、自分の心の中にこんな友達がいて支えて欲しい。時には叱 り、時には褒めてくれる。そんな対象を心に思い描き、制作することで生徒たちは間接的に自分自身を見つめていた。 また、可塑性のある紙粘土という素材で塑像を作ることで立体的な感覚や量感はある程度身についた。 今回はこの学習をステップとして、自己そのものを対象とする作品を制作する。中学校という環境に不安や期待を抱 いている1年生、そろそろ自我が目覚め、他人と自分を比べて優越感を抱いたり劣等感を抱いたりし始める2年生、進 路選択という人生で初めての山場を迎え自分の能力や適性について考え悩む3年生、それぞれの内面や心情がストレー トに表現できる題材として全校で取り組むのは意義深いことと考える。 木という素材を生かしながら、1年生では、自分を観察し、立体としての基本的な成り立ちを理解した上でかたちや 動勢を大まかにとらえて表現すること。2年生では、構想を練る段階で単純化したり強調したりして表現意図を明確に した「わたし」を表現すること。3年生では自分を客観的に見つめ、自分と対話しながら表現意図に合った技法や素材 の組み合わせなどの表現方法を幅広く選択し、かたちや色で心象表現をしていくことをねらいとする。 木彫という題材を通して、木のもつよさを感じ、立体的な感覚を身につけること、また、今の自分を素直にとらえ、 自分の内面を表現することで自分自身を客観的に見つめ、肯定的に受けとめることのできる精神の高まりを期待したい。 ○本学級の生徒たちは男子21名、女子18名の計39名である。学習態度は比較的真面目で、学習内容を理解しよう と真剣に取り組むことができる生徒が多い。しかし、自尊アンケートの結果を見ると、自己有用感が低い生徒が多く(約 4割)、自分を肯定的に見ることができない生徒も25%ほどいる。 美術の授業においては、1年生の時に「わたしの心の友達」をテーマに紙粘土による彫塑の授業に取り組んだ経験が ある。紙粘土という素材の扱いや量感を考えて立体的に作品を創造することはある程度できるようになってきているが、 自分をテーマに作品をつくることに対しては、「自分をどう表現してよいかわからない。」と答えた生徒が7割を超えて いる。また、木という素材に対しては、「もとのかたちをどう削っていけばイメージ通りに仕上がるのかが想像できない。」 「紙粘土のようにかたちを自由に変えられないため失敗が怖い。」といった生徒がほとんどであった。 「わたし」の制作を通して、立体造形の基礎的な技法を学びながら、自分はどういう人間であるのかを見つめさせ、 自分の好きなところやよいところを肯定的に受け入れることができるようになってほしいと考える。 ○本題材の指導にあたっては、そのそれぞれの制作過程で「アイデアアドバイザー」「糸鋸マイスター」「彫刻刀マイス ター」「カラーコーディネーター」「ディスプレイアドバイザー」の5つの部門に分かれて、自分の得意な技術を教え合 う活動を通して互いの意見や思いを交流させるようにする。 彫刻の表現では具象表現と抽象表現の作品に大別することができるため、まず、自己理解の段階においては舟越桂、 ヘンリームーアなど人物の彫刻を主に制作している彫刻家の作品を鑑賞し、人物の内面を表現する意味を感じ取らせる ようにする。テーマに対する不安をもつ生徒が多いため、自分がどのタイプで作品を制作していきたいか大きく具象、 抽象の2つから選択させるようにする。次に、自分に合ったかたちや色を導き出すための学習プリントをもとに構想を 深めていき、アイデアスケッチへと入らせるようにする。この時「アイデアアドバイザー」には、舟越桂、ヘンリーム ーア以外の具象表現、抽象表現をする彫刻家の資料を渡しておき、さまざまな表現方法があることをアドバイスできる ようにしておく。 自己受容の段階では、木という素材への不安をほとんどの生徒がもっているため、制作のそれぞれの段階で手順を視 覚的にわかりやすく提示することが大切になってくると考える。まず、木材のかたちに沿って設計をさせる場面では、 座像または、規定の木材に入るようなかたちであるということから、立体的な感覚を働かせて断面化させていくように する。もともとのかたちと同じ透明のケースを用意しておき、どの部分を大まかに落としていけばよいのか視覚的に理 解させるようにする。その上で不要な部分を大まかに糸鋸で切断し、細かい部分は彫刻刀で彫り落としてかたちを整え ていく。「糸鋸マイスター」「彫刻刀マイスター」には事前に糸鋸の扱いや彫刻等の 指導しておき、技術的なことを互 いにアドバイスし合えるようにしておく。その後紙ヤスリで表面を磨き、制作意図に合った配色を考えて着色していく。 「カラーコーディネーター」には混色や重色で得られる色の効果などやや専門的な知識を与えておきアドバイスさせる。 この交流活動を通して、それぞれの生徒が、友達から自分の得意なことを賞賛されたり、頼りにされたりすることで自 尊感情を高めることができると考える。また、自分の発想を友達に伝えたり、いろいろな人の発想からヒントを得たり、 他人の色彩感覚を学んだりすることは、発想や構想の幅を広げることにつながっていくと考える。

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3 目標 ◇ 自分の内面を深く見つめ、彫刻の作品に意欲的に自分の思いを表現しようとすることができる。 (関心・意欲・態度) ◇ 「わたし」をテーマに自分の表現意図を明確にしながら彫刻をする構想を練ることができる。 (発想・構想の能力) ◇ 材料や用具の特性を生かし、表現意図に合わせてかたちや色を表現することができる。 (創造的な技能) ◇ 互いの作品を鑑賞し、そこに込められた思いやよさを味わい、感想や自己評価を述べることができる。 (鑑賞の能力) 4 指導計画 (総時間13時間) 段階 学習活動 評価規準(観点) 配時 【自己理解】 1 舟越桂・ヘンリームーアの作品を鑑賞し、 人物彫刻の表現方法やよさを味わう。 2 題材をつかみ、「自分」とは何かを考える。 題材のめあて 「わたし」を木の彫刻で 表現してみよう ○鑑賞した作品から人物彫刻の表現方法 やよさを味わうことができる。 【鑑賞】 ○木彫の作品で「わたし」を表現しようと 自分について考えることができる。 【関心・意欲】 1 本時 (2/13) 1 【自己受容】 3 アイデアスケッチをし、構想を深める。 4 設計図を描き、断面化する。 5 彫刻をする。 ・糸鋸で大まかな部分を切り落とす。 ・彫刻刀で細部の立体感をつけていく。 ・紙ヤスリで表面を磨く。 6 着色をする。 ・構想に沿って配色を考える。 ・配色計画に沿って塗る。 ・ニス塗りと仕上げをする。 ○表現したい「わたし」について構想を練 ることができる。 【発想・構想】 ○立体的な感覚を生かして断面図を考え、 木に描き込むことができる。 【創造】 ○糸のこの用途を理解し、大まかなかたち に切ることができる。 【創造】 ○彫刻刀の用途を理解し、場面に合わせて 彫刻刀を使い分け細かい立体感を表現す ることができる。 【創造】 ○紙ヤスリの効果を考えて表面を整える ことができる。 【創造】 ○制作意図を効果的に表現できる配色を 考える。 【発想・構想】 ○丁寧に着色ができる。 【創造】 ○丁寧に最終仕上げをすることができる。 【創造】 1 1 1 3 1 1 1 1 【自己変容】 7 自他の作品を鑑賞する。 8 学級ごとに展示(ディスプレイ)の方法を 考える。 ○自他の作品を鑑賞し、感想を述べること ができる。 【鑑賞】【関心・意欲】 ○学級でテーマを考え展示の方法を考え ることができる。 【発想・構想】 1

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5 本時の指導観 前時までに生徒たちは舟越桂、ヘンリームーアの作品を鑑賞し、彫刻の表現は具象と抽象の2つに大別されることを 理解している。本時では、構想を練る段階に入る。 まず、自己理解の段階で、今回の題材では「わたし」を木の彫刻で表現していくことを知らせ、制作の流れについて 大まかに説明をする。 自己受容の段階では、前時に鑑賞した舟越桂、ヘンリームーアの作品を想起させ、具象・抽象のどちらの方法で表現 していくかをまず選択させる。その後「わたし」を表現していくための要素を探らせていく。私の好き「わたし」を箇 条書きでいくつか挙げさせ、それをもとにどんな「わたし」を表現したいのかを文章で表現させていかせる。その際、 人は誰でも短所があるけれど、こんないいところもあるという長所をなるべく見つめさせるようにし、自分を肯定的に 見ることができるように働きかけていきたい。自分のよいところを見出せない生徒に対しては、グループの中で意見を 交流させ、友達から見た「わたし」のよいところを参考にさせるようにする。「わたし」について言葉で箇条書きできた ら、友達からのアドバイスも参考にしながら、それを具体的に文章表現させ、表情(喜怒哀楽)や服装(制服・私服・ ユニフォーム)、ポーズなどへと構想を深めていかせる。 自己変容の段階では、本時で構想したことを自己評価させ、次時の学習ではそれをアイデアスケッチへと発展させて いくことを伝え、次時学習への意欲をもたせるようにする。 6 主眼 ◇ 私の好きな「わたし」の表情・服装・ポーズについて言葉で表現し、木彫作品制作の構想を練ることができる。 (発想・構想の能力) 7 授業仮説 表現したい「わたし」の構想を練る段階で、グループでのアドバイス活動を取り入れれば、「わたし」のいいところ や表現方法を見つけることができ、構想を練ることができるであろう。

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8 展開 過 程 学習活動・内容 教具・資料 指導上の留意点 形態 配 時 評価(期待される 生徒の様相) 自 己 理 解 1前時までの学習を振 り返る。 2本題材について知る。 3本時学習のめあてを 確認する。 私の好きな「わたし」 を言葉で表現してみ よう。 学習プリント 参考作品 めあて ・舟越桂、ヘンリームーア の作品を想起させる。 ・本時のめあてを確認させ る。 一斉 3 7 3 自 己 受 容 4構想プリントに沿っ て構想を練る。 5グループで意見を交 流させる。 6友達のアドバイスと 自分の考えをもとに構 想を深める。 構想プリント ・構想プリントに沿って まず、具象・抽象を選択さ せる。 ・自分の好きなところを箇 条書きさせる。 ・自分のよいところや自分 らしさを見出せない生徒は 友達からアドバイスをもら うようにさせる。 ・私の好きな「わたし」の 表情や服装、ポーズを考え 言葉で表現させる。 ・もらったアドバイスと自 分の考えをもう一度あわせ て構想を深めさせる。 ・作業の早い生徒はアイデ アスケッチに入らせる。 個人 グループ 個人 10 10 10 ・お互いのよいと こ ろ を 見 つ け ア ド バ イ ス し て い る(様相) ・私の好きな「わ たし」の表情や服 装、ポーズを考え 言 葉 で 表 現 す る ことができる。 (構想プリント) 自 己 変 容 7本時学習のまとめと 自己評価をする。 8次時の予告を聞く。 自己評価表 ・本時で構想したことを頭 の中で整理し、自己評価さ せる。 一斉 5 2

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美術科学習プリント

「わたし」を木の彫刻で表現しよう

今日のめあて

「わたし」を表現したい ○ 髪の色 ○ 肌の色 ○ 上半身(服装) ○ 下半身(服装) ○ その他

迷っているのは・・・

の 色 を

したい

カラーコーディネーターからのアドバイス 班のメンバーからのアドバイス

年 組 番 名前

中 心 線

アイデアスケッチ

参照

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