• 検索結果がありません。

なごや健康カレッジ「健康を科学する」参加者の生活状況と健康の実態

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "なごや健康カレッジ「健康を科学する」参加者の生活状況と健康の実態"

Copied!
13
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

なごや健康カレッジ「健康を科学する」参加者の生

活状況と健康の実態

著者

宇佐美 久枝

雑誌名

椙山女学園大学研究論集 社会科学篇

46

ページ

63-74

発行年

2015

URL

http://id.nii.ac.jp/1454/00002056/

(2)

なごや健康カレッジ「健康を科学する」参加者の

生活状況と健康の実態

宇佐美 久 枝*

Nagoya community school for health “Think health scientifically”: the life style and the health condition of seminar participants

Hisae USAMI

Ⅰ.はじめに  国民医療費は年々増加し,平成 21 年度では 36 兆 67 億円である。そのうち一般診療医療 費の 1/3 弱は生活習慣病といわれる高血圧,脳血管疾患,糖尿病,虚血性心疾患などに使 用されている。そのため厚生労働省は「21 世紀における国民健康づくり運動」(健康日本 21)を策定し予防に重点を置いている。これを受けて名古屋市健康福祉局健康増進課では 名古屋市と大学との連携講座として「なごや健康カレッジ」を開催している。当大学の看 護学部も平成 21 年より「健康を科学する」をテーマに参加をし,名古屋市民の健康増進 に寄与している。  この講座のねらいは血液検査,尿検査,動脈硬化,肺炎球菌の保菌検査,身体測定(体 重・身長・腹囲・体脂肪率),1 日の食事中の塩分量測定をし,その結果を科学的にとら えることで,受講生が自身の健康に目を向け,日常生活を見つめなおす動機づけとし,こ れからの健康維持に役立てることである。  平成 23 年の講座は「健康と運動」「時には排尿もみつめて欲しい」「高齢者の感染予防」「糖 尿病を正しく知って,やさしく取り組む」「高血圧について」「健診データを読み込む」の 6 回の講義を実施した。  上記の内容で,受講生の生活状況や健康の実態について調査したのでここに報告をする。 Ⅱ.受講生の背景 1.年齢  受講生の年齢は平均年齢 68.2 歳,最高齢 91 歳,最年少 43 歳であった。年齢構成は 70 歳 代が 42.5%と一番多く,次いで 60 歳代が 37.5%であった。これまでに実施した講座の平均 * 看護学部 看護学科

(3)

年齢は,平成 21 年 70.9 歳,平成 22 年 62.9 歳であった。平成 22 年より 90 歳代,80 歳代が やや多く,60 歳代,40 歳が減少していることが平均年齢の上昇につながった。男女比は 女性 23 名 58%,男性 17 名 42%であった。昨年は女性 31 名 77.5%,男性 9 名 22.5%であっ たので,男性の受講生の増加が今年の特徴であった。(表 1 参照) 表 1 年齢構成 n=40 年齢 男 女 合計 割合% 40 歳代 0 名 2 名 2 名 5.0 50 歳代 0 名 3 名 3 名 7.5 60 歳代 3 名 12 名 15 名 37.5 70 歳代 12 名 5 名 17 名 42.5 80 歳代 1 名 1 名 2 名 5.0 90 歳代 1 名 0 名 1 名 2.5 2.出席率  受講生の人数は 40 名であった。検査日を除いた各回の平均出席者数は 32.7 名,平均出 席回数は 7 回であった。全出席者は 18 名,欠席 1 回 8 名,欠席 2 回は 4 名,欠席 3 回 3 名, 欠席 4 回 2 名,欠席 6 回 7 回 8 回は 1 名ずつであった。(図 1 参照) 5% 5% 7.5% 7.5% 全出席 45% 45% 20% 20% 10% 10% 7.5% 7.5% 欠席1回 欠席2回 欠席3回 欠席4回 欠席6回以上 5.0% 7.5% 45% 7.5% 20% 10% 図 1 出席率 n=40  6 回欠席の受講生は検査日と講座を 1 回のみの出席であった。検査データは本人希望で 郵送をした。7 回欠席の受講生は入院をされ途中棄権となった。全欠席をされた受講生の 理由は不明であった。再受講の方が 4 名いた。 3.参加動機  受講生の参加動機を調査した。選択肢は 10 項目で複数選択とした。結果は「自分の健 康について知りたいと思った」「健康について学びたい」「講座の内容に興味をもった」が ベスト 3 であった。(図 2 を参照)

(4)

35 30 25 20 15 10 5 0 自分の健康について知りたい 健康について学ぶ講座内容に興味あり 検査があった 人に勧められた 時間にゆとりがあった 日程が良かった交通の便がよい 椙山女学園大学の開講だから その他 図 2 「健康を科学する」 n=37 Ⅲ.結果  受講生のアンケートの回収率は 40 名中 37 名で 92.5%であった。3 名は 6 回以上の欠席者 であった。 1.健康感について  受講生の 80%以上は,自分の健康は自分で守るものだと思っており,70%以上は健康 のためには生活習慣を改めることが必要だと思っていた。(図 3 参照)また,健康管理の ために食事・運動以外で行っていることは「健康に関する講座に出席する」が一番多かっ た。健康診断,人間ドックを受けている人は全体の 40.5%であった。(図 4 参照)厚生労 働省平成 22 年の「国民生活基礎調査」のよる健康診断,人間ドックの受診状況の 64.3% と比較すると低い値である。  健康について意識するようになったのは,60 歳代からが一番多く,次いで 40 歳代,50 歳代であった。(図 5 参照)健康に関心を持つきっかけのあった人は 37 名中 30 人であった。 きっかけとして一番多かったのは「自分の病気,あるいは健康診断で要検査の指摘」をさ れたことが 19 名であった。「病気ではないが体調を崩して,体力の衰えを感じて」3 名, 「親,兄弟,夫の病気」が 3 名であった。 2.食生活について  受講生が日常の食生活で気をつけていることは,野菜を毎日食べ,油脂,塩分を控えて 和食を中心にすることであった。カロリーを意識することと,糖分を控えることが他の項 目と比較し「気をつけていない」「どちらかといえば気をつけていない」の割合が高かった。 (図 6 参照)  食生活を変えようと思った年齢は 60 歳代が一番多かった。(図 7 参照)食事を変えるきっ かけとなった出来事のある人は 34 名中 20 人であった。その出来事とは「自分が病気になっ た,高血圧,コレステロール血症を指摘された」などが 13 名,「健康講座などを受講して」 が 4 名であった。

(5)

90.0 80.0 70.0 60.0 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 そう思う まあそう思う どちらともいえないあまりそう思わない そう思わない 自分の健康 は自分で守 る 健康のため には生活習 慣を改める 図 3 健康に対する意識 n=37 図 4 健康管理のために行っていること n=37 2.7% 40.5% 40.5% 21.6% 21.6% 8.1% 8.1% 16.2% 16.2% 56.8% 56.8% 40.5% 健康診断,人間ドック をしている 家庭で体重・血圧・腹囲 など測定している 病気・薬についてインターネット, 書籍で調べる 病気の治療や検査, 薬について医療者聞く 健康に関する講座に出席する 21.6% 8.1% 16.2% 56.8% 27.0%

(6)

3.運動について  運動習慣については 0 回が 1 名,無回答 1 名を除くと 94.6%の人が週に 1 回 30 分以上の 運動をしていることがわかった。回数で一番多いのは週に 1 ∼ 2 回で,次いで 2 ∼ 3 回であっ た。(図 8 参照)  運動時間については 60 分以上が 35.0%と一番多く,次いで 60 分以内,30 分以内である。 (図 9 参照)  運動の種類ではウォーキングが一 32.0%と一番多かった。道具がいらず,簡単に始めら れることが理由だと考える。2 番目に多いのが体操で 18.0%であった。(図 10 参照)最近 40.0 20.0 30.0 10.0 0.0 20歳 30歳 40歳 50歳 60歳 70歳 80歳 図 5 健康に気をつけようと思った年代 n=37 図 6 食生活で気をつけていること n=37 120.0 100.0 80.0 気をつけていない 60.0 40.0 20.0 0.0 和食中心にする野菜は毎日食べる カロリーを意識している 油脂を控える塩分を控える糖分を控える どちらかといえば 気をつけている 気をつけている どちらかといえば 気をつけていない

(7)

ラジオ体操が見直され,体操ブームが来ていることの表れと考える。また新しい傾向とし てバレエが出てきた。数年前からバレエをすることで体を引き締める効果があると言われ 始めていることと関係すると考える。  運動習慣と運動時間の関係を見たのが表 2 である。週 1∼2 回以上,60 分以上の運動を している人が一番多く 37.8%であった。(表 2 参照) 4.健康カレッジに参加して気をつけ始めたこと  カレッジに参加して気をつけ始めたことで一番多かったのは「日常生活で歩くようにし 70 歳 60 歳 50 歳 40 歳 30 歳 0.0 20.0 40.0 60.0 図 7 食事を気をつけようと思った年代 n=37 図 8 週に行っている運動の回数 n=37 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 0回 1∼2 回 2∼3 回 3∼4 回 5∼6 回 毎日 無回答

(8)

た」,「塩分を控える」が 17.9%であった。うがい,手洗いは今までもやってはいたが,意 識してするようになったと答えている人もいた。(図 11 参照)歩くことを心がけるように なったのは,今回歩数計を貸し出し,毎日の歩数を記述してもらったことと関係があると 考える。それは歩数計をつけることで歩くことを心がけるようになった人が 37 名中 33 人 いたからである。またその 33 名中実際に歩数がすごく増えた人,やや増えた人を合わせ ると 78.9%であった。(図 12.13 参照)目に見えるものがあると続けていく動機づけになる。 参加者に無料で配布してほしいとアンケートに書いていた人もいた。 35.0% 30.0% 25.0% 20.0% 15.0% 10.0% 5.0% 0.0% ウォーキング 体操 ストレッチ ジム ジョギング テニス 卓球 エアロビクス 筋トレ 太極拳 バレエ ヨガ 水泳 図 10 行っている運動の種類 n=37 40.0 35.0 30.0 25.0 20.0 15.0 10.0 5.0 0.0 30分以内 60分以内 60分以上 図 9 行っている運動の時間 n=37

(9)

5.現病歴と検査結果について  現在病院で治療を受けている人は 34 名で,その疾患はその他を除いて高血圧が一番多 かった。(表 3 参照)日本の外来受療率で一番高いのも高血圧である。検査日の測定では, 最高血圧の平均は 121.6mmHg,最大値 140mmHg,基準値より高かった人は 2 名のみであっ た。最低血圧は平均 71.9mmHg,最大 86.0mmHg,基準値より高い人はいなかった。最高 血圧 140mmHg の 2 名は高血圧で治療中の人ではなかった。しかしうち 1 名は糖尿病,心臓 疾患,腎臓疾患で治療中であった。高血圧で治療中の受講生は自己管理ができているとい える。  糖尿病で治療中の人は 2 名いた。うち 1 名は健康カレッジで採血をしていないので検査 結果はわからない。もう 1 名については HbA1c5.9%であり自己管理が良好といえる。 HbA1c の値は平均 5.6%,最大値 7.0%,最小値 4.9%,基準値より高い人は 2 名だった。こ の 2 名の尿中糖定性はマイナスであった。 表 2 運動時間と運動回数のクロス集計表 運動時間 運動回数 運動時間 合計 0 分 30 分以内 60 分以内 60 分以上 無回答 0 回 1 0 0 0 0 1 1∼2 回 0 4 6 5 0 15 2∼3 回 0 3 0 4 0 7 3∼4 回 0 1 0 0 0 1 5∼6 回 0 0 2 4 0 6 毎日 0 1 3 1 1 6 無回答 0 0 0 0 1 1 合計 1 9 11 14 2 37 20.0% 15.0% 10.0% 5.0% 0.0% 日常生活で歩くようにした 塩分を控える運動をする手洗いをする バランスの良い食事 うがいをする血圧 を測る タンパク質を取る その他 図 11 健康カレッジに参加して気をつけ始めたこと n=37

(10)

 食事に関するデータでは総たんぱく量(TP)の平均 7.3g/㎗,最小値は 6.2g/㎗,基準値 より低い人は 3 名であった。このうち 1 名は男性で赤血球,ヘモグロビン,ヘマトクリッ トが基準より低い 1 名であった。他の 2 名は基準値内であった。  動脈硬化については,反応性充血による血管内皮機能検査(以下 FMD と略す)の値に おいて平均 5.8,最小値 1.5,基準値より高い人が 9 名(26.4%),基準値より低い人が 21 名 (61.8%)であった。(表 4 参照)受講生の平均年齢を考えると,血管は生まれた時から老 いるといわれていることの表れだと考える。  動脈硬化の危険域である FMD 値 4 以下が 14 名いた。そのうち高血圧,心臓病,糖尿病 無回答 2.7% はい 89.2% いいえ 8.1% やや増えた 57.7% 変化なし 18.1% 無回答 3.0% すごく増えた 21.2% 図 12 万歩計をつけることで歩くことを心がけた n=37 図 13 万歩計をつけることで歩数が増えたか n=33

(11)

で治療中の人が 8 名いた。  今回現病歴でその他の人が 10 名いた。白内障,子宮がん,脂質異常症,乳がんなどであっ た。次回から選択肢の中に入れていこうと思う。 表 4 男女基準値が同じ検査項目 n=36 項目 最高血圧 最低血圧 塩分 TP LDL HbA1c TG T―Cho FMD 単位 mmHg g g/dℓ mg/dℓ % mg/dℓ mg/dℓ 無 基準値 140 以下 90 以下 10 以内 6.7∼8.3 70∼139 4.3∼5.8 50∼149 150∼219 6 以上 平均 121.6 71.9 10.6 7.3 124.6 5.6 93.0 213.7 5.8 最大値 140.0 86.0 35.5 8.3 200.0 7.0 211.0 291.0 13.6 最小値 90.0 60.0 3.3 6.2 59.0 4.9 33.0 118.0 1.5 標準偏差 13.0 7.3 5.5 0.5 31.3 0.4 46.3 39.2 2.5 基準値より 高い人数 2 0 13 0 11 2 4 14 9 基準値より 低い人数 0 0 0 3 1 0 3 2 21 表 3 現病歴 n=37 疾患名 人数 パーセント 高血圧 8 23.5% 心臓疾患 4 11.8% 脳血管疾患 1 2.9% 胃腸病 4 11.8% 糖尿病 2 5.9% 腎臓疾患 1 2.9% 骨粗鬆症 3 8.8% 関節疾患 1 2.9% その他 10 29.4% 合計 34 100.0%

(12)

Ⅳ.まとめ  受講生の健康志向は高く,健康に関する他の講座にも積極的に参加している方が多い。 今回は FMD 検査にも快く応じていただいた。中にはまた測定をしてほしいと多くの人に 言われた。このカレッジが受講生にどれくらい役に立っているのかをアンケートした結果, 76%の人が「とても役に立った」と答えている。(図 15 参照)  ここでの学びや気づきが今後も日常生活に浸透し,健康な日々を送っていただければ主 催者としては嬉しい限りである。 表 5 男女基準値が違う検査項目(女性) n=18 項目 HDL WBC RBC Hb Ht 腹囲 単位 mg/dL / マイクロ L x10000/ マイクロ L g/dL % cm 基準値(女) 40∼96 3500∼9100 376∼500 11.3∼15.2 33.4∼44.9 90cm 以下 平均 73 5705.6 436.1 13.5 42.3 78.9 最大値 111 7600 481 14.5 45.2 98.9 最小値 45 3900 390 11.2 37.7 59.4 標準偏差 16.8 1098.6 23.6 0.8 1.9 11.1 基準値より 高い人数 3 0 0 0 1 2 基準値より 低い人数 0 0 0 1 0 0 表 6 男女基準値が違う検査項目(男性) n=16 項目 HDL WBC RBC Hb Ht 腹囲 単位 mg/dL / マイクロ L x10000/ マイクロ L g/dL % cm 基準値(男) 40∼86 3900∼9800 427∼570 13.5∼17.6 39.8∼51.8 85cm 以下 平均 70.1 5312.5 456.3 14.4 43.8 84.0 最大値 138 7600 566 17.6 51.2 101.5 最小値 42 3100 338 11.7 36.2 72.9 標準偏差 23.4 1243.4 51.6 1.3 3.4 7.2 基準値より 高い人数 2 0 0 0 0 5 基準値より 低い人数 0 1 2 1 1 0

(13)

無回答 5.4% まあま 18.9% とても 75.7% 図 14 「健康カレッジ」の役立ち度 n=37

図 14  「健康カレッジ」の役立ち度 n=37

参照

関連したドキュメント

成績 在宅高齢者の生活満足度の特徴を検討した結果,身体的健康に関する満足度において顕著

 基本的人権ないし人権とは、それなくしては 人間らしさ (人間の尊厳) が保てないような人間 の基本的ニーズ

 母子保健・子育て支援の領域では現在、親子が生涯

事務用品等 コピー機、マーカー(有機溶剤)、接着剤 堀雅宏: ALIA NEWS , 37 , 30-39 ( 1997 )を改変..

当財団では基本理念である「 “心とからだの健康づくり”~生涯を通じたスポーツ・健康・文化創造

参加者は自分が HLAB で感じたことをアラムナイに ぶつけたり、アラムナイは自分の体験を参加者に語っ たりと、両者にとって自分の

(一社)石川県トラック協会 団体・NPO・教育機関 ( 株 ) 石川県農協電算センター ITシステム、情報通信

ダイダン株式会社 北陸支店 野菜の必要性とおいしい食べ方 酒井工業株式会社 歯と口腔の健康について 米沢電気工事株式会社