事の出来るパスを作成した. 【対象と方法】 対象は乳 房温存術後の患者とした. パスは患者のスケジュールが 一目でわかる表とし, 指示, 指示受け, 実施項目にサイン することで責任の所在を明らかにした. その他副作用の グレード評価欄と自由記載の共通記録欄を作成した. 【結 果】 100例に対しパスを 用した. その結果とし て治療経過と副作用の経過が把握しやすくなった. に 共通記録欄は看護記録として患者の状態を把握すること が出来, 申し送りにも有用であった. 運用面では記録漏 れの症例がみられ, 原因として 用基準の認識にバラつ きがあり浸透していなかった事が えられ, 認識の統一 を図る為に定期的に話し合いを行った. 【結 論】 今 回作成したパスは看護的な観点からの患者把握は, 有効 性が高かった. 一方で多職種との連携に関しては, まだ 機能的に動いてはいない状況にあるが, 今後症例数を増 やし定期的に意見 換を行いながらパスの活用が浸透で きるようにしていく
セッション3>
診 断
座長 竹内 英樹 7.CAD 装置を 用するにあたり―マンモグラフィで カテゴリー3以上になる腫瘤に対して CAD がマーク をつけなかった3症例の検討 米澤 利佳,山田 恭子,柿沼 江 清水 由歌,沼倉 幸子 (伊勢崎市民病院 中央放射線科) 根岸 ,片山 和久 (同 外科) 当病院では 2007年 3月より検診マンモグラフィにお いてデジタルマンモグラフィ装置を導入した. それに伴 い CAD 装置を共に導入した. これを第二の意見として 用することにより病変の見落としを最小限に抑える手 助けとなっている. しかし, いくつかの症例に対して, 所 見があるにも関わらず CAD によるマークがつけられな かったものがあった. そこで MMG においてカテゴリー 3以上をつけた腫瘤に対して, CAD がマークをつけな かった 3症例についての検討を行った. CAD 装置は関 心領域を同定する専用のアルゴリズムを 用し画像を 析するため, その腫瘤の MMG のうつり方によりマーク をつけないものが少なからず存在するのが現状である. このような CAD の特性を理解し, またそれを 用する 側の豊富な読影経験により, 最も有用に活用できると えられる. 8.CT―リンパ管造影によるセンチネルリンパ節同定 高橋 孝郎,丸山 正董,大畑 昌彦 (丸山記念 合病院 外科) 乳癌手術におけるセンチネルリンパ節 (以下 SLN) の 同定率は, 色素法と RI 法を併用する方法が最も高いと されている.しかし,RI が 用できない施設では,色素法 のみで行わざるをえない. 今回, もうひとつの SLN 同定 法として, CT−リンパ管造影を試みたので報告する. 方 法) 丹黒らの方法に準じた. 術前に, 乳輪皮内に CT 用造 影剤 2.5ccを注射し, 15 後, MD-CT で撮像した. 撮像 後ただちにモニターにて, リンパ管の流れを読み, リン パ節への流入を観察した. そのリンパ節は SLN と え られるので, その位置を体表にマークしておいた. 手術 室で, 通常の色素法 (インディゴカルミン 5ccを乳輪皮 内に注射) を行い, CT−リンパ管造影で得た結果を参 にして SLN 生検を行った.結果)3例に行った.いずれの 症例も CT−リンパ管造影で SLN が画像上同定できた. 生検時は, あらかじめ画像での情報があるので, 色素の みに頼ってリンパ節を探すよりはるかに容易であり, 本 法は有用であると思われた. 9.乳房に発生した神経 腫の1例 居えりか,壬生 明美,濱野 由香 坂井伸二郎,横尾 愛 (川口市立医療センター 検査科) 坂元 晴子,中野 子 (同 外科) 坂田 一美,山本 雅博 (同 病理) 症例は 77歳女性. 半年前から右乳房腫瘤を自覚, 増大 傾向を認めたため当院外科を受診した. 右 A 領域に 35×25mmの腫瘤を触知, 皮膚は青味がかり菲薄化を認 めた. マンモグラフィでは萎縮性乳腺を背景に境界明瞭 な高濃度腫瘤を認め, category4であった. 超音波では 葉形で境界明瞭・平滑な低エコー腫瘤を認め, 内部エ コーは不 一で辺縁に囊胞性変化を認めた. 画像所見か らは葉状腫瘍を疑い, 囊胞内癌も鑑別すべきと思われた. 細胞診では紡錘形を示す細胞が少量採取され, 良性の診 断であった. 画像診断と不一致であり, マンモトーム生 検を施行した. 組織学的に神経 腫の診断で, 局所麻酔 下に腫瘤切除術を行った. 肉眼的には灰色弾性軟の境界 明瞭な腫瘤で, 組織学的には紡錘形細胞が密に増殖し栅 状配列を示し, 粘液変性や出血, フィブリン析出などの 二次的変化を認めた. 今回, 葉状腫瘍もしくは囊胞内癌を えたが, 前者で は液体貯留の形状や部位が異なり, 後者では皮膚表面へ 突出し皮膚が菲薄化していた点が, それぞれと異なるポ イントと思われた. 乳腺腫瘍として典型的ではない画像 を呈した場合に, 神経 腫などの軟部腫瘍の存在も念頭 81に置く必要があると思われた. 10.血性乳頭 泌を認めた3例 高他 大輔,山田 達也,坂元 一郎 大木 孝,中村 正治 (国立病院機構高崎病院 外科) 乳頭異常 泌は一般乳腺外来の約 3∼ 5%を占めてい るとされ, 以外と多い所見である. 非触知乳癌の発見契 機となる所見のひとつであり, 早期診断の意味で重要で ある. 血性乳頭 泌を呈した 4症例に対し乳管腺葉区域 切除を施行し画像診断および病理結果を検討したので報 告する. 症例は 33∼80歳の 4症例で全て女性. 単孔性の血性 乳頭 泌を認めた. 病悩期間は 1週間から 8ヶ月であった. 泌物の擦過 細胞診は classⅡが 2例, Ⅲが 1例, Ⅳが 1例であった. マンモグラフィではいずれも異常所見無し. USでは 2 例で乳頭直下の乳管拡張像を認めたが, 病巣を直接描出 することはできなかった. ウログラフィンによる乳管造 影で病巣による陰影欠損を 2例に認めた. 他の 2例は乳 管の途絶像を認めた. メチレンブルーを乳管口より注入後, 傍乳輪切開で青 染した乳腺に対し乳管腺葉区域切除を行った. 病理結果 は 3例が DCIS, 1例が乳管内乳頭腫 (以下 IP) の診断で 全て完全切除し得た. 術前に病理学的に悪性と診断できたのは classⅣの 1 例のみであった. 泌物の擦過細胞診は変性が強いこと が原因と思われる.乳管造影,MRI で病巣の部位,範囲は かなり正確に診断できたが, 質的診断をつけるには至ら ず全例手術を選択した. 血性乳頭 泌症例に対しては, 診断, 治療を含めた乳 管腺葉区域切除が必要と える.
11.乳 腺 症 と し て follow upし て い た 乳 腺 PASH (Pseudoangiomatous Stromal Hyperplasia)の1例
星野 和男,仲村 匡也,橋本 直樹 (杏林会今井病院 外科) 土屋 眞一 (日本医科大学 病理部) 乳腺の腫瘍類似間質病変である PASH (Pseudoan-giomatous stromal hyperplasia)の 1例を経験したので報 告する.症例 : 35歳,女性 主訴 : 乳癌検診,現病歴 : 平 成 17年 3月, 乳癌検診で右乳房 C 領域の 結を指摘さ れた. 現症 : 右乳房 C 領域に 2cm大の境界の不明瞭な 結を触知した. MG では category 1, 超音波検査では 結に一致して不整形の低エコー像と内部に点状エコー が認められたため category 3-4 (DCIS or乳頭腺管癌疑) と診断し CNBを施行した. 組織診断は乳腺症であった. 3ヶ月後に再度超音波検査を施行し CNBを再検したが 組織診断は前回と同様で乳腺症であった. その後経過観 察していたが平成 19 年 8月他院で乳腺超音波検査を受 け同部に腫瘤性病変を指摘されたため摘出術を希望して 来院した. 手術所見 : 病変部を中心に約 1cm離して摘出 生検を施行した. 割面では, 病変部は弾性 で境界明瞭 な白色の瘢痕様組織所見であった. 組織診断は, 乳腺間 質に 1層の紡錘形細胞で覆われたスリット状間 を有 し, その周囲にはエオジン好性の厚い膠原線維が認めら れ, 乳腺 PASH と診断した. PASH は超音波検査で低エ コー像として描出されるため, しばしば乳腺線維腺腫と 臨床診断されて摘出生検されることが多いとされている が本例のように内部に点状エコーを呈したとの報告はな く珍しい症例と えられた.