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尿管皮膚痩造設後受容困難であった患者への看護支援 ―アギュレラの危機理論を用いて―

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Academic year: 2021

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8.余命の迫ったがん患者の希望を支えるケア ∼娘の 結婚式に焦点を当てた援助∼ 武田 智子 (桐生厚生 合病院) 高橋 佳子 (伊勢崎市民病院) 【目的・方法】 がん患者は様々な苦痛の中で,悩み,不安 を抱いている. 村田理論により, 時間存在, 関係存在, 自 律存在が揺らいでいる余命の短いがん患者と関わり, 自 己効力感を強め希望を支える援助ができたので報告す る. 【事 例】 50歳代女性, 結腸がん, 職業会計士. 実 母 在, 2カ月後に挙式予定の娘がいる. 【倫理的配慮】 個人が特定されないよう配慮. 【結果・ 察】 結婚式に 間に合うかどうかという時間存在のゆらぎ, 自 は子 どもを送り出すことも, 親を看取ることもできない」と いう関係存在のゆらぎ, 仕事復帰や結婚式への出席が危 ういという自律存在のゆらぎがあった. 他職種のアプ ローチにより, 癌性疼痛・嘔吐などの調整がついたこと で, 症状から希望に意識がむいた. 仕事の調整や体調管 理をすることは, 彼女の自己効力感を高め, 自律性を回 復する援助になった. ライフレビューにより, 自己存在と生きる希望を整理 でき, 関係存在が回復し, 結婚式への希望を持って, 同時 に, 結婚式という未来への希望で時間存在を補うことが できたと える.「娘の門出を祝いたい」という希望を全 うされ永眠された. 【結 論】 村田理論を用いること で患者のスピリチャルな側面が明らかにされた. 患者の 想いや希望を受け止め, 患者の力を信じて可能な限り配 慮することで残された時間を有効に過ごすことができ た.

《ポスターセッション》

がん患者が抱える苦痛へのサポート 1.根治手術不能子宮がん患者の病状受容における看護 介入の検討 ―アギュレラの危機問題解決モデルを 用して― 市川 加代,瀬山 留加,神田 清子 二渡 玉江 (群馬大医・保・看護学) 上田 礼子,鈴木 伸代 (群馬大医・附属病院) 【はじめに】 事例紹介 : A 氏 40歳代 女性 術後診 断にて子宮体がんの卵巣転移 (ステージⅣ). 未婚で両親 は他界し独居. 術前より手術に伴う身体的影響や独りで がんと共存し生きることへの不安を抱いていた A 氏に 対し, 根治手術が行えなかった現状や今後の治療を受容 できずに危機に陥る可能性が予測された. そこでアギュ レラの危機問題解決モデルを 用し看護介入を検討し, 病状を 容し危機が回避されたため, その結果を報告す る. 【方 法】 アギュレラの危機問題解決モデルを用 いた看護介入の検討. 【結 果】 危機を促進する A 氏 の欠如したバランス保持要因として 1. 性の喪失に関す る発言や受診が遅れたことへの後悔などの認知, 2. 社会 的サポートの希薄な状況, 3. 夜間眠れずに病気について えるという対処が えられた. 充足するための看護介 入として, 退院後の社会的サポート獲得のための方略の 検討と情報提供, 抱える不安や後悔など A 氏の苦しみに 対する傾聴を重点的に行った. 介入後, もっと周囲の人 に頼ってもいいんですね. これからの治療も頑張りた い.」という退院後のサポート資源を獲得し現在の病状や 今後の治療を前向きに捉えた発言から, A 氏の危機的状 況が回避されたと えた. 【 察】 今回, A 氏にア ギュレラの危機問題解決モデルを活用したことにより, 危機的状況を促進する要因を明らかにし, 重点的に看護 介入をしたことで, A 氏の危機的状況の回避につながっ た. 2.尿管皮膚瘻造設後受容困難であった患者への看護支 援 ―アギュレラの危機理論を用いて― 飯野 君江,瀬山 留加,神田 清子 二渡 玉江 (群馬大医・保・看護学) 林 幸恵,鈴木 伸代 (群馬大医・附属病院) 【事例紹介】 A 氏 70代男性. 右尿管腫瘍浸潤性膀胱が ん. 右腎尿管全摘, 膀胱全摘, 尿管皮膚瘻造設施行. 術前 は前向きであったが, 尿管皮膚瘻の管理は他人任せで, 術前の認識との違いを実感し, 手遅れだったと誤解して いた.妻に頼る半面,子へ気兼ねし,支援を躊躇していた. A 氏が尿路変 を受容できず危機的状況に陥らないよ うアギュレラの問題解決モデルを用いて介入し受容を促 し, 尿管皮膚瘻のセルフケアの意欲を高めることができ たのでここに報告する. 【方 法】 アギュレラの問題 解決モデルを用いた介入事例検討. 【結 果】 問題解 決を決定づけるバランス保持要因を強化するための介入 を行った. 出来事の知覚」に対し傾聴し, 疑問に対し知 識の提供を行った. 社会的支持」に対し家族の可能な援 助を確認し,支援体制を明確にした. 対処規制」は,A 氏 は元々問題解決型コーピングをとっており, 問題を明確 化し医師と皮膚排泄ケア認定看護師に質問を促し解消し た. パウチ 換時にできたことを評価し成功体験を重ね 自己効力感を高めていった. A 氏は次のパウチ 換のと きには自ら実施する姿勢が見られた. 【 察】 A 氏 はバランス保持要因を欠いており, 危機的状況に陥る可 能性があった. 正確な知識を得て有効なサポートを認識 235

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させ, コーピングメカニズムを活用することでバランス 保持要因を補充し, 系統的な問題解決を図ったことで A 氏は元々の前向きな姿勢を取り戻せたと えられる. 3.スピリチュアルペインを抱える終末期乳がん患者へ の看護支援 ―村田理論を用いたアプローチ― 加藤 咲子,瀬山 留加,神田 清子 (群馬大医・保・看護学) 清水 裕子 ( 立富岡 合病院) 【はじめに】 事例紹介 : A 氏, 60歳代女性, 乳がん術後 再発, 多発性脊椎転移. 乳がん術後再発に対して放射線 療法を施行後, 在宅療養をしていたが胸膜播種に伴う胸 水貯留による呼吸困難, 脊椎転移によるがん性疼痛の増 強により緩和ケア病棟へ入院. 入院後, 身体的な症状緩 和は図られたが, 強い孤独感や ADL の低下等によりス ピリチュアルペインを抱いている状態であった. そこで, 村田理論を用いて看護介入を行った結果, 家族の関係性 への認識に変化が認められたので, ここに 報 告 す る. 【方 法】 村田理論 (人間存在を時間性, 関係性, 自律性 で捉え, これらの評価を元にスピリチュアルケアの指針 を立てる理論)を用いた介入事例検討. 【結 果】 A 氏 は家族関係を希薄に感じ, 孤独感や不安感を強く抱いて おり, 関係性が揺らいでいた. さらに, 病状の進行に伴う セルフケア能力の低下に対して苦痛を感じており, 自律 性も揺らいでいる状態であった. 関係性に関しては, 家 族関係の支持や, 傾聴やマッサージ等の看護ケアを行っ た. また自律性に関しては現在行えていることを肯定的 に評価し, 日常生活の具体的な支援方法を A 氏自身に決 定してもらった.介入の結果,A 氏より「家族が今の自 にはかけがえのないもの」といった言葉や, 看護ケアに 対して「触れられているだけで安心する」といった言葉 が聞かれ穏やかな思いを表現されていた. 一方で「自 では何もできない」との言葉が繰り返され自律性の喪失 は強いままであった. 【 察】 村田理論を用いて 析することにより, 人間存在の揺らぎがあることが示さ れ, 介入を行うことで, スピリチュアルペインの軽減に つながることが明らかとなった. 4.スピリチュアルペインを強く訴えたがん患者への看 護援助 ―村田理論を用いて― 京田亜由美,瀬山 留加,神田 清子 二渡 玉江 (群馬大医・保・看護学) 須永知香子,深澤いく子,坂田みゆき (伊勢崎市民病院) 【はじめに】 事例紹介 : A 氏,50歳代男性,胃がん,多発 骨転移Ⅳ期. A 氏は, 骨折の危険性が高く, ベッド上での 生活であり, 積極的な治療を行えない現状から, こんな 自 じゃ何もできない. やりたいことが何もない.」と自 己存在に関わるスピリチュアルペインを強く訴えてい た. そこで, 村田理論を用いてアセスメントし, 看護援助 を行った結果, 最後に他者の役に立てれば」と変化を示 したのでここに報告する. 【方 法】 村田理論を用い た介入事例検討. 【結 果】 A 氏は, 生の限界を強く意 識し, 治療を諦めきれずに縋る思いから, 時間性が大き く脅かされていた. また, 親としての役割喪失やキー パーソンの不在により, 関係性が脆弱となり, 日常生活 を他者に依存せざるを得ない状況から自律性も脅かされ ていた. そのため, 看護師との関係性の強化を目的に, ラ イフレビューや傾聴を行い, 自律性の強化を目的に, A 氏が希望する排泄セルフケア向上のための看護援助を 行った.その結果, やっぱり管 (尿道留置カテーテル)が ないと動きやすいよね.」「臓器移植とかはがん患者だと できないのかな?最後に役立てればと思って.」という, A 氏の関係性, 自律性の強化に繫がる言葉が聴かれた. 【 察】 村田理論を用いて介入を行うことで, 臨床に おける困難な事例であるスピリチュアルペインを強く訴 える患者に対しても, 看護援助の目的, 方法を, 理論的根 拠をもって導き出すことができ, 明文化が可能であるこ とが明らかとなった. 5.化学療法に伴う悪心・嘔吐により苦痛を感じている 患者への看護支援 ∼IASM の理論を用いた悪心・嘔 吐に対する症状マネジメント∼ 中澤 二,瀬山 留加,神田 清子 二渡 玉江 (群馬大医・保・看護学) 堀越真奈美 (群馬県立がんセンター) 【はじめに】 事例紹介 : A 氏, 20歳代女性, 悪性リンパ 腫 (ステージⅣA), ホジキンリンパ腫・再発. ICE 療法 (イホスファミド, カルボプラチ ン, エ ト ポ シ ド) を 6 コース行い,末梢血幹細胞採取目的にて入院.悪心・嘔吐 症状に対し, 苦痛を感じながらも症状安静にて過ごすだ けであった. そこで患者主体の症状マネジメントを促す ため IASM (The Integrated Approach to Symptom Man-agement) の理論を用いて看護介入を行った結果, 患者は 症状に対し, 積極的にセルフケアを行うようになったの でここに報告する. 【方 法】 IASM (Larson P.が開発 した患者主体の統合的症状マネジメントアプローチ) を 用いた介入事例検討. 【結 果】 A 氏の語りから, 症状 に対する表現力や理解力は豊富でセルフケア能力が高い と判断した.悪心・嘔吐は,不安な思いなどの心理的影響 が強く関連していた. そこで, 症状に対し自 で対処で きるという自信や自己効力感を高めることを目的とし, A 氏と共に方略を え, 非薬物療法を主体とした A 氏の 希望する方法を取り入れたケアプランを立案した. A 氏 236 第 7回群馬がん看護フォーラム

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