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子どもの育ち(1) 3 歳児 3 歳児のカリキュラム < 発達の姿 > 基本的な運動機能が伸び それに伴い食事 排泄 衣類の着脱などもほぼ自立できるようになる 話し言葉の基礎ができて 盛んに質問するなど知的好奇心や関心が高まる 自我がよりはっきりしてくるとともに 友達とのかかわりが多くなるが 実際に

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2. 幼児期(3 歳児から5歳児)

このカリキュラムやラーニングデザインは、幼稚園教育要領・保育所保育指針で示す

領域をふまえ、各領域(健康・人間関係・環境・言葉・表現)に示すねらいの趣旨に基

づいて、その内容を適切に具体的に指導する事項として計画的に盛り込み、示していま

す。そのうえで「大阪市教育振興基本計画」および「幼児教育の改革のための基本的な

考え方」に基づき、

「知・徳・体」に着目し編成しています。

幼児期の教育においては、子どもが生活の全体を通じて様々な体験を重ねるなかで培

うものであり、

「知・徳・体」に基づき独立して指導するのではなく、それらのねらい

が総合的に達成されるように、計画的、継続的に指導する必要があります。そのなかで、

指導者が子どもやその保護者と向き合い、子どもの心身をはぐくんでいくために、まず

大切にしなければならないことを、次の<指導上大切にしたいこと>としてまとめてい

ます。

この<指導上大切にしたいこと>を指導の根底にもちながら、子どもの姿を多面的に

とらえ、各時期の発達の特性や一人ひとりの実態をふまえて、次項から示されているカ

リキュラムをもとに、それぞれの幼稚園・保育所の実態に即したカリキュラムを作成す

ることが大切です。

<指導上大切にしたいこと>

3歳児では、まず、指導者との温かい信頼関係をはぐくんでいくことを指導の根底に

置き、あるがままの姿を受け入れながら一人ひとりの子どもの理解に努めることを大切

にしたいと考えます。生活のあらゆる場面で、機会をとらえて、個々のよさ、頑張りを

言葉で認め、信頼関係をはぐくむようにしながら、自己発揮できる場を設け、集団のな

かでその子どもなりの力を表現できる環境を整えることが大切であると考えます。

また、自分の思いを様々な形で少しずつでも出していけるようにしながら、相手の気

持ちにも気付けるように代弁するなどして、指導者が友達関係の仲立ちをすることも必

要となってきます。

4歳児では、友達の存在が大きくなってくることから、一人ひとりの子どもの理解に

努めるとともに、友達とのかかわりや関係性をはぐくむことを大切にしたいと考えま

す。意欲をもって行動しようとする姿を見逃さず、その都度認め、共感したり、自己主

張するときと自分の気持ちを抑えるときの判断ができるよう支えたりしながら、その様

子を周囲の友達に伝え、励みや刺激となるようにします。

また、異年齢児との交流や役割活動などを通して、遊ぶ楽しさやルールを知らせると

ともに、子ども同士の関係をつなぎ、優しさ、思いやり、かかわりの大切さなどに気付

けるような働きかけをすることも大切にしたいと考えます。

5歳児では、3歳児から4歳児までの育ちを土台としながら、幼児の遊びのなかの学

びの芽生えを理解し、小学校教育への見通しをもってその芽をはぐくむことを大切にし

たいと考えます。仲間としての連帯感が感じられるように、子ども同士の関係をつなぐ

ことや、自分たちで考えたり決めたり物事を進めたりする経験、友達と考えを伝え合う

経験などを大切にし、共通の目的や課題に向かって取り組む姿勢や生活や遊びのなかで

問題を解決する力、他者との関係のなかで自己調整する力などをはぐくむようにしま

す。

また、一人ひとりがもっている力や感じ方は、様々であることを理解し、子どもに具

体的な知らせ方を工夫したり、困難なことに挑戦するときには、子どもの気持ちの変化

を受け止め、共感し、励ましたりすることを大切にしたいと考えます。

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Ⅰ期(4・5月) Ⅱ期(6・7・8月) 期のねらい ○新しい環境に慣れ、安心感をもつ ○身近な人や遊びに興味をもち、好きな遊び を楽しむ ○遊びや生活に必要な約束やきまりを知る 子 ど も の 育 ち 知 ○身近な人、物、事に関心をもつ ○身近な人や物の名前を知る ○身近な人、物、事に関心をもって自らかか わろうとする ○自分の思いや要求を伝えようとする ○生活のなかでいろいろな物に触れ、それら の性質に関心をもつ 徳 ○新しい環境に慣れ、安心して過ごす ○生活の仕方を知る ○遊びに必要な約束やきまりを知る 体 ○指導者や友達と一緒に好きな遊びを楽しむ ○身の回りの始末の仕方を知る ○遊具の安全な遊び方を知る ○指導者や友達と一緒に砂や泥、水を通して 全身で感触を楽しむ 教 育 的 意 図 を も っ た 働 き か け 知 言語 ・あいさつや返事など、生活や遊びに必要な言葉を使う機会を多くもつことで、言葉での表現 を引き出していく 思考 ・身近な環境とかかわって生活をすることで、身の回りの事物への好奇心を育てる 創造 ・指導者や友達と一緒に、聞いたり、歌ったり、体を動かしたりする経験を多く取り入れ、楽 しむことで音やリズム、メロディに親しめるようにする ・素材の感触を十分に味わわせる 徳 人と かかわる力 ・指導者と触れ合うことで親しみや安心感をもたせる ・4、5歳児と触れ合う機会を通して優しさを感じとらせる 規範意識 ・集団生活のなかで、してはいけないことがあることを知らせる ・手伝ってもらいながら身の回りの始末をし、自分でもしようとする気持ちをもたせる 生命の 尊重 ・身近な自然物に触れ、気付きや驚きをもつ機会をつくり、関心をもたせる ・動植物の成長に気付かせる 体 運動 ・遊びたくなるような場や遊具を用意し、指導 者が一緒に遊ぶことで体を動かす遊びに興 味・関心がもてるようにする ・水遊びを通して開放感を味わえるようにす る 基本的な 生活習慣 ・身の回りの始末の手順を知らせ、自分でしようとする意欲をもたせる ・手洗い、うがいなど生活の習慣を知らせる ・歯を大切にすることを知らせる 健康・安全 ・遊具の安全な使い方や約束などを、繰り返し わかりやすく伝える ・園(所)外保育を通して、交通ルールやマ ナーを知らせる 食育 ・指導者や友達と一緒に食事する楽しさを味わわせる ・菜園活動などを通して、食べ物への興味、関心をもたせる <発達の姿> 基本的な運動機能が伸び、それに伴い食事、排泄、衣類の着脱などもほぼ自立できるようになる。話し言葉の基礎 ができて、盛んに質問するなど知的好奇心や関心が高まる。自我がよりはっきりしてくるとともに、友達とのかかわ りが多くなるが、実際には、同じ遊びをそれぞれが楽しんでいる並行遊びであることが多い。大人の行動や日常生活 において経験したことをごっこ遊びに取り入れ、少し先を予想したり、期待をもって行動したりするようになる。

(1) 3 歳児

3歳児のカリキュラム

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Ⅲ期(9・10月) Ⅳ期(11・12月) Ⅴ期(1・2・3月) ○自分ができることは自分なりにしよ うとする ○みんなで活動するときの約束やきま りを知る ○友達といろいろな遊びを通して、自 分の思いを表現することを楽しむ ○友達と一緒にルールのある遊びを楽 しむ ○友達と一緒に遊びを楽しみながら、 相手の思いに気付く ○進級に期待をもつ ○身近な人、物、事とかかわりをもつ ○いろいろな場面で「なぜ」「どうして」 などの質問をする ○いろいろな物に触れ、色や形、手触り、 音、動きに関心をもつ ○絵本や物語に興味をもつ ○身近な人、物、事に自ら働きかける ○指導者や友達と言葉のやりとりを する ○友達といろいろな遊びを通し、自分の思いを表現することを楽しむ ○自分でできることを自分なりにしようとする ○みんなで活動するときの約束やきまりを知る ○友達と一緒に遊びを楽しみながら、 相手の思いに気付く ○進級への期待をもつ ○友達と一緒に、体を動かして遊ぶ楽し さを味わう ○友達と一緒に簡単なルールのある 遊びを楽しむ ○寒さに負けず、戸外で体を動かして 遊ぶ楽しさを味わう ○身の回りのことを、ある程度見通し をもってしようとする ・子どもの話しかけに丁寧に応じることで、自ら話したいと いう気持ちを育てる ・自分の気持ちや要求を言葉で伝えることができるよう に子どもの言葉を待つ、言葉を添える、代弁するなど 丁寧に言葉の使い方を知らせる ・絵本や物語の世界に触れる機会を繰り返しもつ ・生活のなかで簡単な数や形に関心をもつ活動を取り入れる ・体験を通して狭い、広いなどに気付けるようにする ・身近な素材や用具を使って自由にかいたり、扱ったり、形をつくったりすることでイメージをもたせる ・身近な楽器に触れて鳴らしたり、音楽を聞いて体を動かしたりする活動が経 験できる環境をつくる ・自分の思いや考えを十分に表現できるように、子どもの思いを受け止め、引き出していく ・指導者が仲立ちとなって、友達を誘ったり遊びに入れてもらったりして、友達と一緒にいる楽しさを感じとらせる ・遊びやいざこざを通して、相手にいろいろな思いがあることを繰り返し知らせる ・簡単なきまりのある活動を通して、 ルールを守る大切さを知らせる ・ルールを守ろうとする気持ちを認めながら、約束やきまりを守る大切さを感 じさせていく ・秋や冬の自然の移り変わりを生活のなかで気付かせる ・指導者と小動物の世話をしながら優しく接することの大切さを知らせる ・体を動かして遊ぶ場を工夫し、子ど もの興味を大切にしながら一緒に遊 び、体を動かす楽しさを知らせる ・簡単な目標をもって取り組める遊び や場を準備する ・寒さに負けず、戸外で体を動かして遊 ぶ楽しさを味わえるようにする ・4、5歳児のしている活動にあこ がれ、自分もやってみたいという 意欲がもてるようにする ・身の回りの始末の仕方など、できたことを認め自信につなげる ・身の回りの始末を自分でできるよう励ます ・手洗い、うがいがかぜ様疾患など病気の予防になることを知らせ、丁寧にするよう促す ・約束やきまりを確認し、運動遊びを楽しませるようにする ・園(所)外保育を通して、交通ルールやマナーに気付かせていく ・けがをしたときや気分が悪くなったときは、指導者に知らせるよう促す ・好き嫌いせず食べることで成長し体が元気になることを知らせ、嫌いな物も食べようとする気持ちをもたせる ・食べ物が自分の体にとって大切なものであることに気付く機会をつくる <家庭との連携> ・子どもが自分で身の回りのことができるように、わかりやすく扱いやすい持ち物の用意を具体的に依頼する。 ・基本的な生活習慣や生活リズムが、子どもの健康な体をつくるために大切であることを繰り返し伝える。 ・自分の力でしようとする姿を認め、励ますことを伝え、保護者と共に子どもの成長を喜ぶ。 ・一人ひとりの保護者の状況をふまえ、気持ちを受け止め、相互の信頼関係を基本に、保護者一人ひとりの思いを尊 重する。

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Ⅰ期

(4・5月)

Ⅱ期

(6・7・8月) 期のねらい ○身近な人、物、事に関心をもつ 教 育 的 意 図 を も っ た 働 き か け

言語

(聞く・話す・コミュニ ケーション・文字など) ・新しい環境で安心して自分の思いを出せるように 子どもの気持ちを受け止め、言葉を引き出していく ・指導者が正しく話すことで、あいさつの言葉や正しい用語に気付かせていく ・集団生活や遊びのなかで必要な言葉を繰り返し知らせる(ありがとう、ごめん なさい、貸して、入れてなど) ・身近な物の名前を知らせ、言葉の獲得につ なげる ・呼びかけに応じたり返事をしたりするよう促す ・指導者の話に興味がもてるように話の 内容や伝え方を工夫し、聞く態度を育てる ・表現しようとしている姿を受け止めたり、 問いかけをしたりすることで子どもから の言葉を引き出す ・友達の名前を知らせながら友達への関心をもたせていく ・持ち物やロッカーなどについている自分の印を知らせ、なじませていく ・絵本やペープサート・人形劇などで物語に関心をもたせる ・絵、内容について話す楽しさが感じられる ように、絵本を一緒に見る機会を多くもつ

思考

(数量・図形・空間認識・ 自然科学など) ・今までに経験したことのある遊具で遊びを楽しめるよう環境を整える ・園(所)内のいろいろな場所や部屋、園(所)庭の環境を知らせたり気付かせ たりする ・様々な物に触れ、大きさや感触などに気付 くことができるような環境をつくる ・身の回りの事物、事象に対する「なぜだろう」「不思議だな」という好奇心を受 け止める。 ・形や色で遊具を分類して片付けられるような環境をつくる ・園(所)内の飼育栽培物を見たり、触ったりできるようにし、身近な自然に興 味関心をもたせる

創造

(造形・音楽・身体表現 など) ・砂や水を使って遊びながら感触を楽しめるような環境を整える ・身近な素材を使ってちぎる、まるめる、の ばす、型にはめるなど、指先の発達を促す 活動を十分に経験させる ・素材に存分に触れて感触を味わえる活動を経験させる(粘土、指絵の具など) ・パスやマーカーなどで自由に絵をかけるよ うな環境を整え、その楽しさを味わわせる ・はさみの正しい持ち方、使い方を知らせる ・指導者と一緒に歌ったり、手遊びをしたりすることに興味をもたせ、音やリズ ム、メロディに親しめるようにする ・身近な物を見立てて遊べる環境を整え、その楽しさを味わえるようにする ・音楽を聞いたり、指導者や友達と一緒に体を動かしたり、リズム遊びをしたり する楽しさを感じさせる <発達の姿> 集団での生活に慣れ、安心感をもって過ごすようになるにつれ、身の回りの人、物、事に関心を広げて 自らかかわろうとするようになる。初めての経験、未知の事との出会いを楽しみ、知的好奇心、期待感を もって、自分なりの言葉や方法で自分の思いを表現しようとする。

3 歳児 < 知 ・ 徳 ・ 体 > ラーニングデザイン

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Ⅲ期

(9・10月)

Ⅳ期

(11・12月)

Ⅴ期

(1・2・3月) ○身近な人、物、事にかかわりをもつ ○身近な人、物、事に自ら働きか ける ・自分の要求を指導者に伝えたい思いを受け止め、伝えるための正しい言葉を知らせる ・知りたいこと、わからないことは自分で尋ねるよう促す ・子どもの質問に対しては、共 に考えながら、言葉のやりと りを盛んにしていく ・思ったことを友達に言ったり、 相手から聞かれたことに応じて 答えたりする経験を積み重ねら れるようにする ・同じ場にいる友達や、担任以外の指導者に話しかけ られるような機会をつくり、丁寧に応じることで、 自ら話したいという気持ちを育てる ・絵本やペープサートを見ながら思ったことを話す場をもつ ・絵本や紙芝居などを繰り返し読み聞かせ、言葉のリズムのおもしろさに気付かせる ・絵本や物語の世界に触れる機会を繰 り返しもつ ・絵本や物語の登場人物になって 言葉をやり取りすることを楽し めるようにする ・生活の様々な場面で機会を捉え、身近な物の色、形、大きさ、長さ、数、量に気付かせる ・自然物(木の葉や木の実など)に関 心をもち見立てて遊べるよう、形や 大きさなどに気付かせる ・形の組み合わせが楽しくなるよ う な 経 験 を 重 ね ら れ る よ う に し、その特徴に気付かせていく ・生活のなかで必要な標識を知らせる ・生活や遊びを通して自分の前後、上下などに気付かせる ・体験を通して狭い、広い、近い、 遠いに気付かせる ・体感を通して、気温の変化に気付か せる ・指導者が、昨日、今日、明日な どの言葉を生活のなかで話し、 時間の感覚につなげていく ・園の行事や経験を通して、印 象に残ったことを様々な方法 で表現できるようにし、感性 を養う ・自分でつくった物で遊べるような 環境を整える ・つくった物を見立てて、ごっこ遊 びを楽しませる ・なりたい役になって、ごっこ遊 びなど表現する楽しさを経験さ せる ・経験したことや、絵本などから イメージをもたせ、自分なりの 表現を楽しませる ・身近な素材や自然物を使ってかいたりつくったりする経験ができる機会 をつくる ・音楽やリズムに合わせて体を 動かす機会を多くもち、体全 体で表現する楽しさを味わえ るようにする ・音楽を聞いて身近な楽器を鳴らす楽 しさを味わえるように曲を用意し 誘いかける ・歌ったり、楽器を鳴らしたり、 踊ったりするなど、友達と表現 して楽しめる機会をつくる <家庭との連携> ・個人の持ち物にわかりやすい印をつけてもらう。 ・持ち物の扱い方を知らせる。 ・子どもにわかりやすい言葉ではっきりと話すように伝える。 ・子どもの表現を温かく受け止め、自ら伝えたいという意欲を喚起することの大切さを知らせる。

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Ⅰ期

(4・5月)

Ⅱ期

(6・7・8月) 期のねらい ○新しい環境に慣れ、安心して過ごす ○生活の仕方を知る ○遊びや生活に必要な約束やきまりのある ことを知る 教 育 的 意 図 を も っ た 働 き か け

人とかかわる力

(自立心・思いやりの心) ・新しい環境のもとで安心して過ごせるように、指導者と触れ合う機会を多くもつ ・周りの友達の存在に気付き、親しみがもてるような環境づくりをする ・安心感がもてるように、5歳児から世話を受けたり遊んでもらったりする機会 を多くつくる ・気持ちよさを味わえる態度や言葉であいさつするように促す ・4、5歳児の遊びに触れる機会をもち、興味やあこがれの気持ちをもてるよう 促す

規範意識

(社会生活の ルールを守る心) ・園(所)での基本的生活習慣をわかりやすく伝え、望ましい仕方のモデルを示す ・遊具や道具を正しく使っている4・5歳児の姿を一緒に見たり、遊具や道具の使 い方をわかりやすく伝えたりする ・集団生活のなかで、してはいけないことがあることを知らせ、少しずつ理解でき るように繰り返し伝える ・手伝ってもらいながら身の回りの始末をし、自分でもしようとする気持ちが育つ ように励まし、援助する ・自分の持ち物を大切にし、きれいに片付 ける気持ちよさを感じとれるように環境 を整えたり、一緒にしながら、片付け方 を知らせたりしていく

生命の尊重

(命の大切さを感じる心) ・身近な自然や動植物に興味がもてるように、子どもと一緒に触れたり飼育栽培し て見たりする機会をもつ ・自分の誕生日を祝ってもらう喜びを味わわせることで、自分が大切に思われてい ることを伝えていく <発達の姿> 4月当初は、指導者と過ごすなかで少しずつ環境に慣れていく。やがて、友達に関心を向けながら園(所) での生活を楽しみ、気の合う友達と自分の思いを出し合いながら生活するようになる。友達や物への関心 が高くなり、トラブルも増えてくる。その一方で、きまりを守ることの大切さに気付き、守ろうとするよ うになる。感情が豊かになり、身近な人の気持ちに気付いたり、いろいろな場面で我慢したりすることが できるようになってくる。

3歳児 < 知 ・ 徳 ・ 体 > ラーニングデザイン

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Ⅲ期

(9・10月)

Ⅳ期

(11・12月)

Ⅴ期

(1・2・3月) ○友達とのいろいろな遊びを通し、自分の思いを言葉や表情、態度で表現することを楽しむ ○自分でできることを自分なりにしようとする ○みんなで活動するときの約束やきまりを知り守ろうとする ○友達と一緒に遊びを楽しみながら、相手の思いに気付く ○進級への期待をもつ ・自分の思いや考えを自分なりに表現できるよう、気持ちを受け止める ・4、5歳児や地域の人と触れ合う活動を通して、優しさを感じる機会をつくる ・友達を誘ったり遊びに入れてもらったりする機会をつくり、一緒にいる楽しさを感じられるよう援助する ・遊びやいざこざのなかで、相手にいろいろな思いがあることに気付けるよう、指導者が仲立ちとなって思い を受け止め、相手の思いも知らせていく ・簡単なきまりのある活動を通して、ルールを守ることの大切さを知る機会をつくる ・集団生活のなかで楽しく遊ぶためには、約束やきまりを守ることが大切であ ると感じるように、繰り返し知らせていく ・指導者が一緒に片付けながら、共同の遊具を大切に扱うことを知らせていく ・1日の生活の流れやルールなどを理解さ せ、進級に向けて、いきいきと生活でき るように励まし、自信につなげる ・生活のなかで、秋から冬の自然の移り変わりに気付いていくよう、言葉がけをしたり環境をつくったりする ・陽ざしの明るさ、暖かさなどに春の訪れ を感じ取れるよう、言葉がけをしたり環 境をつくったりする ・指導者と小動物の世話をしながら優しく接する大切さを知らせる <家庭との連携> ・日々の保育中の様子と家庭での子どもの思いや行動について伝え合い、互いの共通理解を図る。 ・集団生活のなかで必要なことができるようになっている点を知らせ、家庭でも必要な励ましや言葉かけを して子どもがより安定して生活し、自分のことは自分でしようとする心や態度をはぐくむ。 ・子育てなどに関する相談や助言に当たっては、保護者の気持ちを受け止め、一人ひとりに適した配慮や指 導などを一緒に考えていく。

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Ⅰ期

(4・5月)

Ⅱ期

(6・7・8月) 期のねらい ○戸外で指導者や友達と一緒に好きな遊 びを見つけて楽しむ ○身の回りの始末の仕方を知る ○遊具の安全な遊び方を知る ○指導者や友達と一緒に体を動かして 遊ぶことを楽しむ ○生活に必要なきまりや習慣を身に付 ける ○水遊びを楽しむ 教 育 的 意 図 を も っ た 働 き か け

運動

・指導者と一緒に戸外で好きな遊びを楽 しみ、心地よさや楽しさを味わわせる ・友達や指導者と一緒にダンスや体操、 リズム遊びを楽しめるように環境を整 える ・遊びたくなるような場や遊具を用意し、 体を動かす遊びに興味、関心がもてる ようにする ・砂や泥、水など全身で感触を楽しめ る遊びをし、開放感を味わわせる ・一人ひとりの子どもがプール遊びを 楽しみ、水に親しめるように個々に 応じた活動を取り入れる

基本的な生活習慣

・指導者と一緒にすることで身の回りの 始末の手順を知り、自分でしようとい う意欲をもたせる ・手洗い、うがいを指導者と一緒にする ことで、健康な生活習慣を知らせる ・トイレの使い方を知り、排泄の後始末 を不完全ながら自分でしようとするよ う励まし、できたときには認め、自信に つなげる ・毎日行う生活習慣を身に付け、自分 でしようとする意欲がもてるように する ・遊んだ後の片付けをみんなと一緒に することを知らせる ・汚れたり、濡れたりしたら気持ち悪 いということに気付かせ、自分で着 替えるように促す ・上を向いて、しっかりうがいができ るようにしていく ・歯の大切さを知り、自分で磨けるよ うにする

健康・安全

・遊具の安全な使い方を知らせ、何が危 険なことかをわかるようにする ・安全な園(所)生活を過ごすために、 必要な約束やきまりを知らせる ・避難訓練を行い、指導者の指示を聞き 怖がらずに行動させる ・発育測定を受け、大きくなることへの 関心や喜びをもたせる ・衣服の着替えや水分補給・休息など が夏の健康な生活に必要なことを知 らせる ・安全で清潔なプール遊びの環境を整 え、プール遊びの方法やきまりを知 らせ、安全に遊べるようにする ・園(所)外でのきまりや交通ルール を知らせる

食育

・昼食の準備の仕方を知らせ、友達と一緒に楽しい雰囲気のなかで食事ができるよ うにする ・食事を通していろいろな食べ物に慣れるようにする ・菜園活動などを通して、食べ物への興味、関心をもたせる <発達の姿> ○「体のバランスをとる動き」「体を移動させる動き」「用具などを操作する動き」といった基本的な動きが、 おおむねできるようになってくる。 ○体を動かして遊ぶことを経験しながら、友達と一緒に楽しむようになる。 ○身の回りの始末の仕方を知り、指導者と一緒に行いながら、徐々に自分でやってみようとする。 ○健康安全な生活のための生活習慣を、指導者と一緒に繰り返し行いながら身に付けていく。 ○友達と一緒に食べることを楽しみ、食事の準備や後片付けが自分でできるようになる。

3 歳児 < 知 ・ 徳 ・ 体 > ラーニングデザイン

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Ⅲ期

(9・10月)

Ⅳ期

(11・12月)

Ⅴ期

(1・2・3月) ○生活リズムを整える ○友達と一緒に体を十分に動かし て遊ぶ ○冬に向けての健康な生活習慣を知 る ○友達と一緒に、簡単なルールのあ る遊びを楽しむ ○体を使って表現することを楽 しむ ○寒さに負けず、戸外で体を動か して遊ぶ楽しさを味わう ・戸外でのびのび体を動かして遊ぶ ことで満足感を味わえるような 場を準備する ・体を動かす楽しさを味わえるよう な音楽や遊具を準備し、進んで体 を動かし、周りの友達ともかかわ れるようにする ・少し頑張ったらできるという目標 がもてるような運動遊びの場を 準備する ・戸外で体を動かして遊ぶ楽しさが 経験ができる環境を設定する ・個々の体調に配慮しながら、継続 して戸外での遊びができるように する ・散歩や遠足を通して、長い距離や 坂道、階段などいろいろな所を歩 く経験を取り入れる ・寒さに負けず、戸外で体を動かす 遊びを継続して取り入れる ・体を使って表現することを楽し みながら、いろいろな体の動き に気付けるようにしていく ・進級に期待をもち、4、5歳児 のようにやってみたいという 意欲がもてるようにする ・個々の体調に配慮しながら、夏休 み明けの生活のリズムを整える ・身の回りの始末の仕方を確認し、 自分からできたことを認めて意 欲をもたせる ・手洗い、うがいを進んでするよう に促す ・寒さや暖かさに気付き、衣服の調 節をしようとする ・手洗い、うがいがかぜ様疾患など の 病 気の 予防 にな るこ とを知 ら せ、丁寧にするよう促す ・自分の身の回りの始末を自分で するように励ます ・遊んだ後の片付けを進んでする ように働きかける ・一日の生活の流れがわかり、身 の回りのことを、見通しをもっ て自分でしていくように促す ・遊具、用具の安全な遊び方を確認し、運動遊びを 楽しく、安全にできるように援助する ・休息や、水分補給をしっかりとるよう配慮する ・けがをしたときや、気分が悪くなったときは指導者に 知らせるよう促す ・遊具、用具の安全な使い方を確認し、進んで約 束を守って遊ばせる ・寒くなっても、ポケットのなかに手を入れて歩 かないなど、安全に気を付けて行動するよう促 す ・園(所)外でのきまりや交通ルールを身に付け るように促す ・食事の準備や、後片付けを一人でするようにしていく ・残さず、こぼさず、お箸を使って食べられるようにし ていく ・食べ物が自分の体にとって大切なものであるこ とに気付く機会をつくる ・好き嫌いせず食べることで、成長したり体が元気になることを知らせ、嫌いな物でも食べようとする気持ち をもたせる <家庭との連携> ・基本的な生活習慣、生活リズムが、子どもの健康な体をつくるために大切であることを繰り返し伝える。 ・成長への期待や見通しをもって、その子どもなりの成長の様子を理解してもらうようにする。 ・子どもが自分で身の回りのことができるように、扱いやすい物の用意を具体的に依頼する。 ・家庭でも子どもと一緒に体を動かすことの大切さを伝える。 ・自分の力でしようとする姿を認め、励ますことを伝える。

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Ⅰ期(4・5月) Ⅱ期(6・7・8月) 期のねらい ○新しい環境や友達との生活に慣れ、喜んで園(所) に来る ○園(所)生活に必要なきまりや習慣を身に付ける ○友達や周囲の環境に興味をもって生活する ○自分から好きな遊びを見つける 子 ど も の 育 ち 知 ○いろいろな人、物、事に関心をもつ ○園(所)生活のなかでいろいろな印や文字に興味 をもつ ○見たこと、感じたことを表現し、伝え合う ○並べたり比べたりして、数量、図形に関心をもつ 徳 ○新しい環境に慣れ、安心感をもつ ○友達と楽しく生活するなかできまりを守る大切 さに気付く ○園(所)生活のリズムを身に付け、自分でで きることは自分でする ○簡単なきまりのある遊びを楽しむ 体 ○自分の好きな遊びを見つける ○健康生活に必要な習慣を知り身に付ける ○夏の遊びを全身で楽しむ ○雨の日の過ごし方を知り、室内で安全に活動 する 教 育 的 意 図 を も っ た 働 き か け 知 言語 ・指導者や周囲の人の話を聞く大切さを知らせる ・生活の様々な場面であいさつを習慣付ける ・生活のなかで必要な言葉や使い方を指導者が モデルとなって示すことで気付かせる ・絵本に親しみをもちイメージを広げて楽しめるように繰り返し読み聞かせをする 思考 ・身近な自然に興味をもたせる ・遊びのなかで物の色や形に気付かせる ・物の特性や数に興味をもたせる 創造 ・音やリズムを感じ表現活動を楽しませる ・身近な素材の感触や物の変化の不思議さに気 付かせる ・自分の思いを表現できるように、かいたりつ くったりする活動を取り入れる 徳 人と かかわる力 ・園(所)生活を安定して送ることができるように 環境を整えたり言葉がけをしたりする ・友達とのふれあいを楽しめるようにする ・友達との遊びが広がるようにする ・自分からあいさつができるようにする 規範意識 ・持ち物の始末を自分でさせる ・順番に並ぶ、交代して使うなどのきまりを知らせ る ・遊具や用具の使い方、片付け方を知らせる ・公共のマナーや交通ルールを守らせる 生命の 尊重 ・誕生を祝う気持ちを伝える ・草花や小動物の世話を経験させる ・身近な動植物にかかわり生命の大切さに気付 くようにする 体 運動 ・戸外での遊びを存分に楽しませる ・水の感触を全身で味わわせる ・全身を使って動けるような遊びの場をデザインする 基本的な 生活習慣 ・健康な生活のリズムを身に付けさせる ・手洗い、うがいの仕方を知らせる ・歯の大切さを知らせ、歯磨きをさせる ・着替えや汗の始末を自分でできるよう促す 健康・安全 ・けがや気分が悪くなったときは自分で指導者に 知らせるようにさせる ・プール遊びの約束を守って楽しく遊ばせる 食育 ・食事の仕方、マナーを知らせ、楽しく食べられるようにする ・野菜の生長に関心をもたせ、収穫や食する喜びを味わわせる <発達の姿> 自分のことを自分でできるようになるとともに、友達とのかかわりのなかで思いを伝え、一人より友達と一緒に活 動することでの育ちが顕著になってくる。また、物事への興味関心が高まる。道理や順番などを理解し始め、自分の 思いと相手の思いの違いを感じ、感情をコントロールできるようになる。5歳児へのあこがれと、自分より年少者へ の思いやりの気持ちをもつなど、身の回りの人、物、事に関心をもち意欲的に活動し始める。

(2) 4歳児

4歳児のカリキュラム

(11)

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Ⅲ期(9・10月) Ⅳ期(11・12月) Ⅴ期(1・2・3月) ○いろいろなことに興味や関心をもち、経 験を広げる ○戸外で体を存分に動かして遊ぶ ○遊びのなかでイメージを広げ、思った こと、感じたことをいろいろな方法で 実現する ○自分の力を発揮し、気の合う友達と気持 ちを合わせて遊ぶ楽しさを味わう ○年長組への期待をもつ ○いろいろな人、物、事にかかわって、遊 びを広げる ○人の話に興味をもって聞く ○体験からイメージを広げ、より楽しく自 分たちで遊びを変化させていく ○言語コミュニケーションが活発になる ○季節の変化や行事に興味をもち、遊び に活かしていく ○いろいろな物の美しさや心地よい音 を表そうとする ○言葉の意味やおもしろさに気付き、言葉 のやりとりを楽しむ ○イメージを広げ、表現することを楽しむ ○友達とのかかわりを深め、一緒に遊ぶ楽 しさを味わう ○気の合う友達と気持ちを合わせて遊 ぶ楽しさを味わう ○指導者や友達と簡単なルールのある 遊びを考えて一緒に楽しむ ○ルールのある遊びを楽しむ ○年長組への期待をもつ ○友達と一緒に体を動かす経験を広げる ○簡単なルールや合図を守って活動する ○新しい運動遊具に興味をもち、運動遊 びを楽しむ ○体を動かす遊びで、ルールを考えたり 守ったりする ○寒さに負けず存分に体を動かして遊ぶ ○継続して運動遊びに取り組む ・相手の話に関心をもって聞くことや言葉で伝え合うことの大切さを知らせる ・劇遊びなどで言葉のやりとり、見立て、 役になりきる楽しさを味わう機会を設 ける ・絵本や物語の世界を通してイメージを 広げて遊ぶことで言葉の感覚を養う。 ・遊びのなかに、数量の多少に関心をもつ経験を取り入れる ・広がる、集まる、並ぶ、順番などがわかるような経験を多く取り入れ理解を促す ・簡単な数の範囲で数えたり対応させたりする遊びを取り入れる ・四季の変化に関心をもたせる ・歌ったり動いたり楽器を鳴らしたりして表現する楽しさに気付かせる ・遊びに必要な物をつくれるように、身近な素材や自然物を用意する ・絵本や物語のイメージを言葉や動き、製 作などで表現する楽しさを味わわせる ・気の合う友達やクラスの友達と一緒に 活動する楽しさを味わえるように工夫 する ・5歳児と一緒に遊んだり教えてもら ったりしてあこがれの気持ちをはぐ くむ機会をもつ ・友達のよいところに気付かせ、つながり を感じさせる ・ルールのある遊びの楽しさや面白さに 気付かせる ・公共の場でのマナーやきまりを守っ て行動させる ・係や当番活動を楽しみながら行えるよう にする ・動植物の世話を通して生長や生命の大 切さに気付かせる ・自然の美しさや不思議さに気付かせ、遊びを通して親しみを深め、大切に思う気 持ちを育てる ・いろいろな運動遊びをしたりルールの ある遊びや競技を楽しませたりする ・自分なりの目標をもって運動遊びに 取り組めるよう励ます ・体が温まる運動を継続して取り入れる ・「早寝、早起き、朝ごはん」の大切さを 知らせ、生活リズムを再確認させる ・薄着の習慣を身に付けさせる ・手洗い、うがいの大切さを知らせ、丁寧に行うようにさせる ・運動用具を大切に扱い、安全に使うよ うにさせる ・安全指導を実施する ・園(所)外に出るときの安全やマナー についての約束を知らせる ・インフルエンザ予防に向け、手洗い、う がいを繰り返し指導する ・食べ物の種類や働きを知らせる ・朝食の大切さを再確認させるとともに、 友達と一緒に食事する喜びが味わえる ようにする ・バランスよく好き嫌いなく食べるこ との大切さを知らせる ・献立名や食材名を知り、食材や調理 などに興味をもつようにしていく ・様々な人の支えを通して、食べ物が自分 の健康な体をつくっていることを知ら せる <家庭との連携> ・子どもの様子を具体的に伝え成長を喜び合うとともに、保護者自身が子どもの思いを受け止めたり共感したりでき るような機会をつくり、園(所)での活動や経験を家庭でも継続できるように支援する。 ・体を動かして遊ぶこと、自然とのかかわりなどの重要性や、発達に応じたねらい、育ちの姿など、情報を発信する。 ・保護者や家庭の状況をふまえ、子どもと保護者の安定した関係に配慮して、家庭の養育力が向上するように適切に 支援する。

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Ⅰ期

(4・5月)

Ⅱ期

(6・7・8月) 期のねらい 〇いろいろな人、物、事に興味をもって遊ぶ 教 育 的 意 図 を も っ た 働 き か け

言語

(聞く・話す・コミュニ ケーション・文字など) ・指導者や友達とあいさつを交わすことを習慣付ける ・様々な場面で指導者や周囲の人の話を聞く機会をもち、聞く大切さに気付かせる ・生活や遊びのなかで必要な言葉や、意味、使い方を繰り返し伝える ・物の名前、絵本や歌詞などの言葉に関心がもてるようにする ・指導者が仲立ちし、見たこと、感じたこと など、友達との言葉のやりとりの楽しさを 感じられるようにする ・疑問や困ったことを自分なりの言葉で伝え るよう促す ・絵本や物語の内容に興味がもてるように読み聞かせる機会を重ねる ・絵本などを通して言葉の面白さや美しさ、 繰り返しの楽しさに気付かせる ・園(所)生活のなかでいろいろな印や文字に興味をもつことができるような環境 をつくる

思考

(数量・図形・空間認識・ 自然科学など) ・生活の様々な場面で並べたり比べたりできるような機会をつくる ・数えたり並べたりして数量の違いに気付く活動を積極的に取り入れる ・形、色の違いや種類に気付く環境を構成する ・繰り返して遊ぶなかで高低、軽重、長短な どに気付くことができるような活動や環 境を工夫する ・自分の前、後ろ、隣りが正しくわかるように、生活のなかで意識付ける ・身近な小動物や自然に親しんだり興味をもったりできるように遊びに取り入れる ・季節や気象の変化に対する、気付きや発見 を受け止め、一緒に見たり調べたりする

創造

(造形・音楽・身体表現 など) ・素材の感触や色、形からイメージを引き出し、つくったり、使ったりする経験 をさせる ・繰り返し遊ぶなかで、のりやはさみの正しい使い方が身に付くように指導する ・身近な自然や素材などの感触や物の変化の不思議さ、美しさなどに気付かせる ・音やリズムを感じて、指導者や友達と一緒に体を動かしたり歌ったり楽器を鳴 らしたりすることを楽しめるようにする ・身近な小動物との出会い、ふれあいなどの経験を、表現遊びに広げていく ・友達が表現している様子に気付かせ、模倣 したり感じたままに表したりする楽しさを 味わえるように支援する <発達の姿> 経験したことや感じたこと、考えたことを言葉で表現するようになる。友達の思いや言葉にも関心をもち、 「同じ」ことに親しみをもったり「違う」ことに関心を示したりするようになる。興味や関心が広がり、自 らしてみよう、もっとしたい、続きをしたいという意欲が高まる。

4歳児 < 知 ・ 徳 ・ 体 > ラーニングデザイン

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Ⅲ期

(9・10月)

Ⅳ期

(11・12月)

Ⅴ期

(1・2・3月) 〇いろいろな人、物、事にかかわって遊びを広げる 〇体験からイメージを広げ、より楽しく 〇言語コミュニケーションが 自分たちで遊びを変化させていく 活発になる 〇いろいろな人、物、事にかかわ って遊びを継続する ・相手に親しみをもってあいさつをする姿を受け止める ・相手の話に関心をもって聞くことや言葉で伝え合うことの大切さ、伝わる喜びを感じる経験が積み重ねられ るようにする ・集団のなかで人の話に耳を傾け、進んで聞こうとする気持ちがもてるようにする ・話を聞いて内容を理解し、行動できるように働きかける ・生活や遊びのなかで必要な言葉を場面に応じて使えるように促す ・自分が経験したできごとを話す機会をつくり、個々の表現を受け止める ・言葉の意味や面白さに気付かせ、一緒 に会話を楽しむようにする ・絵本や物語の展開に興味をもつ ・絵本や物語の世界を楽しみイメージを広げて遊べるよう活動を工夫する よう働きかける ・見立てのおもしろさ、役になりきって やりとりする楽しさを味わわせる ・絵本や歌、行事などに関する言葉を聞 かせ、関心をもたせる ・文字や数字、印に関心をもたせ、意味があることに気付かせる ・遊びや生活のなかで、数を数えたり物に対応したりする経験ができるような機会をつくる ・色、形、大小、重さ、長さなどを比べることができる経験を取り入れ、違いに気付かせる ・生活や遊びのなかで様々な形があることに気付かせ、分類したり組み合わせたりして遊ぶ経験を積み重ねる ・簡単な用具、機器の操作を知らせ、目的に応じて使えるように促す ・広がる、集まる、並ぶ、順番などがわかるように、経験を通して繰り返し知らせる ・昨日、今日、明日について、状況に応じた使い方を知らせる ・気温や戸外の自然の変化から季節の移り変わりに気付かせる ・自然物を集めたり、使って遊んだりするなかで感触、形、色、大きさな どの違いに気付かせる ・身近な素材や自然物などを使って、遊びに必要な物をつくれるように環境を整える ・繰り返し遊ぶなかで、のりやはさみが自在に使えるように指導する ・自分のイメージに合った素材を選び、見立てたり組み合わせたりしなが らつくることを楽しませる ・友達と一緒に工夫してつくったりかいたりできるように、環境を整えた り誘いかけたりし、できた物を使って遊ぶ楽しさに共感する ・美しい音や声、音楽に触れる ・いろいろな音に触れる経験を ・つくった物を飾ったりプレゼントした 経験ができるようにする 通して、音程、音質の違いを りできるようにし、気持ちをこめてつ 感じさせる くることを楽しませる ・友達と一緒に音楽やリズムに合わせて、歌ったり表現したりして発表し、見てもらう楽しさに気付かせる ・絵本や物語、歌などからイメージしていることを引き出し、 ・絵本や物語から友達とイメージを共有 表現して楽しむことにつなげていく して言葉や動き、製作などで表現する 楽しさを味わえるようにする <家庭との連携> ・子どもの話に耳を傾け、思いを受け止めたり共感したりするように機会をとらえて伝える。 ・絵本の読み聞かせ、自然へのかかわりなど、園(所)での経験を継続してもらうようにする。

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Ⅰ期

(4・5月)

Ⅱ期

(6・7・8月) 期のねらい ○新しい環境に慣れ、指導者や友達に 親しみをもつ ○友達や周囲の環境に興味をもち、かか わりを広げる ○生活に必要な約束やきまりを守り、生活リズムを身に付ける 教 育 的 意 図 を も っ た 働 き か け

人とかかわる力

(自立心・思いやりの心) ・新しい環境のなかで安心感がもてるように、指導者や友達と一緒に楽しく過ごせ る機会を多くもつ ・友達の存在や思いに気付き、友達とかかわる喜びを味わうことができる遊びの環 境づくりをする ・あいさつや返事をする気持ちよさを感じ、進んでできるように繰り返し声かけを して知らせる ・友達の思いや考えを知る機会を生活のいろいろな場面でもつ

規範意識

(社会生活の ルールを守る心) ・自信をもって自分の持ち物を片付けることができるように、片付けやすい環境を 整えたり具体的な手順を示したりする ・友達と一緒に遊具で遊ぶ楽しさを経験 させるなかで、物を大切にすること や、身近な遊具や用具などの安全な使 い方や片付け方を知らせていく ・自らきまりを守ろうとする意欲がはぐくまれるように、集団生活のなかで必要な きまりを繰り返し伝える ・園(所)外に出るときの、公共のマナ ーや交通ルールを話し合い確認する

生命の尊重

(命の大切さを感じる心) ・春から夏の身近な自然に親しんだり、野菜や草花の世話を経験したりするなかで、 その生長や変化に気付かせるような環境を工夫する ・誕生日を祝ってもらったり、友達の誕生日を祝ったりするなかで、一人ひとりが 大切な存在であることを伝えていく <発達の姿> 友達や環境にかかわり、興味のあることを見つけて取り組もうとする。やがて、友達と気持ちを合わせ て遊ぶなかで、自分の思ったことや考えたことを表現しながら、かかわりを楽しむ。約束やきまりの大切 さに気付き、守ろうとする。友達とのかかわりのなかで、不快なことに直面しても、少しずつ自分の気持 ちを抑えたり、違う思いや考えを認めたりするといった社会生活に必要な基本的な力を身に付けていく。 身近な動植物に対する興味や関心をもち、かかわりのなかで生長や変化、生き物には命があることや、生 命の大切さなどに気付いていく。

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Ⅲ期

(9・10月)

Ⅳ期

(11・12月)

Ⅴ期

(1・2・3月) ○自分の思いを出しながら、友達とのかか わりを深め、一緒に遊ぶ楽しさを味わう ○友達と思いを伝え合いながら、気持ちを合わせて遊ぶ楽しさを味わう ○指導者や友達と簡単なルールのある遊びを考えて、一緒に遊ぶ ○5歳児への期待をもち、意欲的に遊びや生活をする ・気の合う友達やクラスの友達と一緒に活動する楽しさや心地よさを多く 味わえるように友達同士の関係づくりを支えていく ・優しさや思いやりを感じられるように、未就園児や高齢者をはじめ地域の人と触れ合う機会をつくる ・一人ひとりの思いを受け止めることで、友達のよいところにも気付かせ ていく ・自分とは異なる文化をもった人の存在を知る機会をつくる ・クラス全体での活動を通して、クラスの一員としての連帯感を感じさせる機会をつくる ・自分の気持ちを十分に出すとともに、友達の気持ちに気付けるようにお互いの思いを伝える援助をする ・一人ひとりが役割をもった遊びや活動を取り入れ、やりきった達成感を 味わうことで、クラスの一員という意識を高める ・5歳児にあこがれの思いをもてるように一緒に遊ん だり、教えてもらったりする活動の計画を立てる ・子どもの育ちに応じた遊びの機会をつくり、言葉をかけたり、見守ったりすることで、ルールを守って活動 する大切さや楽しさを感じ取れるようにする ・遊びのなかで譲ったり交代したりするなどのかかわりを通して、共同の物を大切にする気持ちをはぐくむ ・安全に遊ぶ必要性を知らせ、自ら気を付けて活動しようとする姿を認めていく ・係や当番活動などを通して、人の役に立つことを嬉しく感じられるよう に、進んで取り組む姿を認めていく ・公共の場でのマナーやきまりをわかりやすく知らせ、考える機会をつく りながら、守って行動させる ・友達と簡単なルールをつくり、守って遊ぶ経験をさせるなかで、指導者 が仲立ちとなり、互いに主張したり受け入れたりする力を育てる ・秋から冬の自然の変化や美しさ、不思議さを感じ取れるように自然に触れる機会をもつ ・身近な動植物に興味をもって、親しみやいたわりの気持ちをはぐくむために、見たり触ったり、世話をした りする機会を意図的にもつ ・木の葉や木の実など、身近な自然物を集めたり、遊びに取り入れたりす る経験を通して身近な自然物に親しませる ・身近な草木の生長や変化が感じ取 れるような機会をもち、冬から春 への季節の移り変わりに気付か せていく <家庭との連携> ・生活や遊びのなかで、一人ひとりが大事な存在であることが感じられるように受け止め、認めていくこと の大切さを伝える。 ・自分の気持ちを通そうとする思いと、ときには自分の思った通りにいかないという不安や葛藤を経験する 時期なので、大人がそのような気持ちに共感し、励ますことで他者の気持ちを理解していくことを伝える。

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Ⅰ期

(4・5月)

Ⅱ期

(6・7・8月) 期のねらい ○自分の好きな遊びを見つける ○生活に必要なきまりやリズムを身に付 ける ○指導者や友達と一緒に多様な動きを楽 しむ ○自分から遊びを見つける ○指導者や友達と一緒に遊ぶ ○いろいろな約束やきまりを守る ○水に親しみ、水遊びを楽しむ 教 育 的 意 図 を も っ た 働 き か け

運 動

・戸外で遊びたくなるような環境を用意 し、体を動かす遊びを楽しめるように する ・集会を企画し、体を動かす楽しさを味 わわせる ・クラスや学年、異年齢で、体操やリズ ム遊びなどで体を動かし、交流して活 動できるよう計画する ・リズムに合わせて歩く、止まる、スキ ップなど様々な動きを楽しませる ・登る、ぶら下がる、ジャンプするなど 体のバランスや体を移動する動きを積 極的に取り入れる ・砂場や土山で掘る、運ぶ、積み上げる、 登る、水を流すなど、用具を操作しな がらダイナミックに活動できるよう環 境を整える ・水の感触を感じながら、安全に水遊び やプール遊びを楽しめるようにする ・室内でも、安全に留意しながら運動遊 具を活用する

基本的な生活習慣

・健康な生活のリズムを身に付けさせる ・手洗い、うがいの習慣が身に付くよう 繰り返し声をかける ・園(所)生活のリズムに慣れることで 安心して活動できるよう支える ・歯の大切さを知り、自分で磨けるよう にする ・健康な生活に必要な、汗の始末、着替 え、手洗い、うがいなど、体を清潔に することを知らせる

健康・安全

・けがや気分が悪くなったときは、指導 者に知らせることを約束する ・遊具の安全な使い方を知らせる ・園(所)生活の約束やきまりを知らせ、 安全に気を付けて活動できるようにす る ・避難訓練を通して、指示に従って速や かに避難できるようにする ・発育測定の機会を捉え、自分の体の成 長に関心をもつようにする ・夏季を元気に過ごせるよう、水分補給 にも気を付けさせる ・プール遊びでの約束やきまりを知り、 安全に留意しながら遊ばせるようにす る ・交通安全についての話を聞かせ、繰り 返し確認しながら、体験する機会をつ くる ・並んで歩いたり、公共の約束やきまり を守ったりして地域など戸外へ出か け、安全に歩けるようにする

食 育

・友達や指導者と一緒に楽しんで食事をとるようにする ・食事のマナーを知らせる ・菜園活動を通して、植物の生長や収穫する喜びを感じさせることで、食材にも興 味や関心をもてるようにする <発達の姿> ○「体のバランスをとる」「体を移動する」「用具などを操作する」など基本的な運動能力が定着し、体の動 きが巧みになってくる。 ○自分の好きな遊びを楽しむことから、友達と一緒に運動することの楽しさを体験し、かかわり方や遊び方 を工夫しながら遊ぶようになる。 ○自分のことは自分でできるようになり、約束やきまりを守って活動できるようになる。 ○体や気持ちをコントロールできるようになり、安全に気を付けて生活できるようになってくる。 ○友達と一緒に楽しく食事をする、育てた野菜を食べるなど食物に関心をもつ。

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Ⅲ期

(9・10月)

Ⅳ期

(11・12月)

Ⅴ期

(1・2・3月) ○友達と一緒に活動する楽しさを 味わいながら体を動かす経験を 広げる ○簡単なルールや合図を守って活 動する ○新しい運動遊具など に興味をも ち、運動遊びを楽しむ ○ルールを考えたり、守ったりしな がら体を動かす遊びをする ○寒さに負けず、存分に体を動か して遊ぶ ○継続して運動遊びに取り組む ○ 5 歳 児 に な る こ と に 期 待 を も ち、意欲的に取り組む ・いろいろな遊具や用具を使って運 動遊びを楽しませる ・指導者や友達とイメージを共有し て表現活動を行い、全身の動きを 活発にさせる ・ルールのある遊びや競技を楽しむ なかで、より早く、もっと頑張る という気持ちをもって取り組め るようにする ・自分の思いを出しながら、友達と 簡単なルールのある運動遊びを楽 しめるようにする ・5歳児の遊びに興味をもち、真似 たり、一緒に遊んだり、挑戦した りするなかで、運動遊びに対する 意欲を高めていく ・自分なりの目標をもって運動遊び に取り組む様子を認め励ます ・ルールを守って友達と一緒に楽 しむ活動に、積極的に参加して いけるようにする ・体が温まる運動を継続して取り 入れる ・簡単なボール遊びを楽しむなか で、蹴る、投げるなど、強さや 方向性などを自分でコントロー ルする力を身に付けさせる ・生活リズムを再確認させる ・かぜ様疾患など病気の予防のために、手洗い、うが いの大切さを知らせ、丁寧に行うようにさせる ・「早寝、早起き、朝ごはん」の大切さについて知らせ る ・姿勢に気を付けさせる ・気温や体調に合わせて、衣服の調節をすることを知 らせる ・薄着の習慣を身に付けるなど、冬の健康な生活習慣 に気付かせる ・睡眠、食事、排泄、運動の大切さや関係について知 らせる ・衣服の乱れに気付き、自分で整えるよう意識させる ・「早寝、早起き、朝ごはん」が実践できるように励ま す ・体を十分に動かすなかで、休息や水分補給を意識さ せる ・運動用具を大切に扱い、安全に使えるようにする ・園(所)外に出るときの安全や交通ルール、マナー について約束し、安全に気を付けて行動できるよう に指導する ・各種の事件、事故を想定した安全指導を実施する ・インフルエンザや胃腸炎について知らせ、予防の対 処を繰り返し指導し、習慣付ける ・共同の遊具、用具などを大切に使えるようにする ・安全に気を付けて、冬の遊びを楽しめるようにする ・食べ物の種類や、働きを知らせる ・様々な人の支えを通して、食べ物が自分の健康な体 ・朝食の大切さを再確認させる をつくっていることを知らせる ・バランスよく、好き嫌いなく食べることの大切さを知らせる ・正しい箸の持ち方について、カードなどわかりやすい視覚教材を使って知らせる ・献立名や食材の名前を知り、食材や調理に興味をもつようにしていく <家庭との連携> ・体を動かす様子を具体的に伝え、体を積極的に動かすとお腹が空いておいしく食事をとることができ、 適度な疲労が質の良い睡眠につながることを知らせ、家庭でも実践してもらえるようにしていく。 ・保護者に保育参加の機会をつくり、保護者自身にも体を動かす楽しさを体感してもらう。 ・体を動かして遊ぶことの重要性や、発達に応じた動き、調整力などについて、情報発信する。 ・基本的な生活習慣は、家庭と園(所)の両方で指導することで確実に身に付き、生涯にわたる健康な生活 の基礎になることを伝え、協力を要請していく。

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Ⅰ期(4・5月) Ⅱ期(6・7・8月) 期のねらい ○5歳児としての喜びや自覚をもち、指導者や友達 と遊びや生活を楽しむ ○新しい環境に慣れ、安定した気持ちで過ごす ○様々な環境にかかわり、自分なりの力を 発揮して、積極的に遊ぶ 子 ど も の 育 ち 知 ○指導者や友達の話を聞き、経験したことや思いを 相手にわかるように話す ○身近な自然環境や事象に関心をもち、探 したり、調べたりして遊ぶ ○自ら触れ、試したり、工夫したりして、砂、土、水など自然物の特性に関心をもってかかわる ○経験したり、感じたりしたことを自分なりに、また友達と一緒に表現する 徳 ○新入児や0歳児から4歳児などの世話を進んです る ○集団生活のきまりの大切さをわかり、守る ○身近な動植物の世話をして、親しみや愛情をもつ ○身近な様々な人とのかかわりを通して親 しみをもち、相手の気持ちに気付く 体 ○いろいろな運動遊びに関心をもち、進んで体 を動かす ○規則正しい生活や健康な生活に関心をもち、 大切さに気付く ○プール遊びなど、存分に水に親しむ 教 育 的 意 図 を も っ た 働 き か け 知 言語 ・伝え合う機会をつくり、自分の考えを話したり、友達の話を聞いたりする大切さに気付かせる ・いろいろな絵本に親しめるように環境を整え、内容や言葉などへの関心を高める 思考 ・栽培物の生長や小動物の様子や変化、自然事象への関心を高める ・身の回りの物の特性に気付かせ、遊びに活かしたり、取り入れたりするように促す ・生活の様々な場面で色、形、数量などに関心をもつ機会をつくり、触れたり試したりすることを 通して数量、図形などの感覚を養う 創造 ・友達と音やリズムをそろえる心地よさに気付き、表現する楽しさを感じられるようにする ・イメージに合った表現ができるよう環境を用意し、工夫したり、なりきって遊んだりできるよう にする 徳 人と かかわる力 ・新入児や0歳児から4歳児などにかかわり、親しみや年長児としての自覚をもてるようにする ・自分の考えを相手に伝えたり、相手の思いを受け入れたりする大切さに気付かせる 規範意識 ・集団生活のきまりを守る大切さを再確認する ・遊びのルールを友達と確認し、守って遊びを進めるよう意識付ける 生命の 尊重 ・春から夏の自然に関心をもち、美しさに気付いたり、栽培物の生長や収穫の喜びを味わわせたり する ・小動物などとのかかわりを通して、生命の大切さに気付かせる 体 運動 ・簡単なルールの遊びや、遊具を組み合わせた遊びの環境を考え、いろいろな運動遊びへの関心が 高まるようにする ・全身で水の感触を味わわせ、浮力を体感させる 基本的な 生活習慣 ・手洗い、うがい、汗の始末、衣服の調節などについて再確認し、進んで取り組ませる ・規則正しい生活や健康な生活の大切さを知らせ、意識して過ごすようにさせる 健康・安全 ・測定などを通して、自分の体や成長に関心 をもたせる ・遊具、用具の安全な使い方を再確認させ、 身に付けさせる ・危険な場所や遊び方、災害時などの行動の仕方 を再確認させ、安全に気を付けて行動させる。 食育 ・食の大切さを知らせ、マナーを守って友達と一緒に楽しく食べられるようにする ・年間の行事を通して伝統的な日本の食文化を知らせる ・旬の食べ物の栄養について気付かせ、食べる意欲を高める <発達の姿> 友達とイメージを共有し、考えたことを伝え合いながら、遊びや生活を自分たちで進めるようになる。共通の目 的をもって友達と協力工夫しながら自己発揮し、遊びを発展させるなかで、自立心が高まってくる。また、挑戦意 欲が増し、目標を設定し、意欲的に活動に取り組み、心身の充実感、達成感を味わうようになる。

(3) 5歳児

5歳児のカリキュラム

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Ⅲ期(9・10月) Ⅳ期(11・12月) Ⅴ期(1・2・3月) ○友達と一体感をもち、考えや気持ちを 出し合って活動する楽しさを共有す る ○進んで環境に働きかけ、友達と協力し たり工夫したりして、活動する充実感 を味わう ○友達と共通の目的をもち、活動するなか で、達成感、成就感を味わう ○小学校進学への期待を抱きながら、残り の園(所)生活を楽しむ ○考えを出し合って遊ぶなかで、友達の考えに共感したり受け入れたりする ○絵本や物語に親しみ、指導者や友達と 心を通わせるとともに言葉に対する イメージを広げる ○自分の思いをいろいろな言葉に置き換えたり、文字に関心をもったりして遊ぶ ○イメージを広げ、心をこめて歌ったり 工夫してつくったりしようとする ○いろいろな環境にかかわって考えたり 学んだりしたことに自信をもつ ○友達と考えや気持ちを出し合って活動し、一体感を味わい、楽しさを共有する ○友達と共通の目的をもち、考え合ったり 話し合ったりして活動を進め、充実感を 味わうことで、自信をもつ ○いろいろな環境に働きかけ、特徴を活 かして遊びや生活を工夫する ○園(所)内外の行事において、いろい ろな国に親しみをもつ ○必要感をもちながら、ルールを守って 集団で遊ぶ ○集団的な活動や運動遊びのルールを 守って活動し、友達と力を合わせる楽 しさを味わう ○自らの目標をもったり、友達と力を合 わせたりして、根気強く取り組む ○寒さに負けず、挑戦したり目標をもった りして戸外で存分に体を動かす ○共通の目標に向かって、集団での活動を 楽しみ、達成感を味わう ・相手の気持ちを考え、聞いたり話したりするようにしながら、伝え合いを通して、 言語コミュニケーション力をはぐくむ ・生活や活動のなかで、文字や数字に関心がもてるような環境をつくる ・絵本などから友達とイメージを共有し、 豊かな言語を身に付けられるようにする ・物のしくみや自然の変化、現象に関心をもたせ、探求心、好奇心を高める ・時刻、時間に関心をもって生活に活かしていけるよう促す ・広さ、高さ、位置関係、空間などの感覚が養えるように、意識付ける内容を遊び に取り入れる ・数の増減に関心が高まるようにする ・日常生活での必要感に基づく体験を多く もち、数量、図形、空間認識などの感覚 を養う ・様々な方法で表現することを楽しめるよう、環境を整える ・友達と共通のイメージをもち、遊びに必要な物をかいたりつくったりできるよう、 適切に助言する ・友達と一緒に表現する充実感を味わわ せ、自信や意欲をもたせて小学校進学へ の期待につなげる ・友達のよさを認め、友達と考えを出し合ったり、役割を分担したりする活動を積極的に取り入れる ・友達と活動するなかで、ときに折り合いをつける体験をし、自分の気持ちを調整する必要性を理解させる ・係や当番活動に進んで取り組み、最後まで責任をもってやりとげる喜びを味わわ せる ・必要なルールを友達と考え合いながら、みんなで決めたことを守るようにさせる ・小学校進学への期待をふくらませ、進ん で集団生活に必要なルールを守ることの 大切さを知らせる ・国旗、国歌に親しみをもつような機 会をつくる ・よいこと、悪いことに気付き、考えて 行動できるよう、繰り返し知らせる ・小動物を飼育して、責任をもって取り組ませる ・一人ひとりが大切な存在であることを伝え、生命の尊さに気付かせる ・春の訪れや生命の息吹を感じるようにさ せる ・友達とルールのある遊びに挑戦する 楽しさを味わえるようにする ・友達といろいろな遊び方を考え、体を 動かす心地よさを存分に味わえるよ うにする ・自分の力で行動する充実感をもたせる ・生活リズムを整え、「早寝、早起き、朝ごはん」の大切さに気付かせる ・自分の体の成長を知り、健康な体づくり に関心をもてるようにする ・遊具、用具の準備や片付けをするこ とで、その特徴や安全な使い方に気 付かせる ・交通ルールや安全について再確認さ せ、自分で気を付けて行動できるよう にする ・身の回りの安全に関心をもたせ、けがに 気を付けて行動させる ・秋の収穫を通して様々な恵みに感謝の気持ちをもち、おいしく食べるようにする ・季節の食べ物や栄養について関心を深 め、学校給食に期待がもてるようにする <家庭との連携> ・保護者とともに、子どもの成長を喜び、家庭で小学校進学に期待をもって生活できるように励ます。 ・子育てなどに関する相談、助言に当たっては、保護者の気持ちを受け止め、相互の信頼関係を基本に、保護者一人 ひとりの自己決定を尊重する。 ・生活のなかで子どもと一緒に考えたり調べたり、ともに体を動かしたりするようなかかわり方が大切であることを 知らせる。 ・基本的な生活習慣の確立や家庭での楽しい食事が小学校以降の生活や学力向上に影響が大きいことを知らせる。

参照

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