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「看護技術自己評価表」による臨床実習評価の試み : 育成看護論実習での学生の看護技術習得の報告 (活動と資料)

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Academic year: 2021

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(1)人間看護学研究. 5:117-121(2007). 117. 活動と資料. 「 看 護 技 術 自己 評 価 表 」 に よ る 臨 床 実 習 評 価 の試 み ∼育成看護論実習での学生の看護技術習得の報告∼ 嶋澤. 恭子、 古 川. 洋子 、正 木紀 代子 、 山 田. 奈央. 滋賀県立大学人間看護学部 キーワー ド 実習評価、看護技術、看護学生. 1.は. を ど の よ うに 自己評 価 して い る の か、 そ の 実 態 を 把 握 し. じめ に. た。 そ の結 果 か ら今 後 の 育 成 看 護 論 実 習 に お け る技 術 教 新 人 看 護 師 の 臨床 実 践 能 力 と臨 床 現 場 歩期 待 す る能 力 との 格 差 が 指 摘 され 、 それ が患 者 へ の サ ー ビス低 下 や 医 療 事 故 発 生 要 因 に な る こ と が危 惧 さ れ て い る。2003年3 月 に は厚 生 労 働 省 よ り 「看 護 基 礎 教 育 に お け る技 術 教 育 の あ り方 に 関 す る検 討 会 報 告 書 」1)(以 下 、 報 告 書)が 出 され た。 ま た、 看 護 教 育 の現 場 で は カ リキ ュ ラ ムの 見 直 しや 実 習 時 間 の短 縮 な ど に伴 い、 そ の学 習 内容 の 精 選 につ い て もい つそ うの 検 討 が求 め られ て い る。 こ う した. 育 の あ り方 や課 題 につ いて 検 討 した の で こ こに報告 す る。. H.対. 象 お よ び方 法. 大 学 看 護 学 部1期 生(3年. 次 か ら4年 次 に か けて の 臨. 地 実 習)56名 を対 象 に し、 期 間 は育 成 看 護 論 実 習(平 成 17年10月3日 ∼平 成18年6月20日)と した。 学 生 は1グ ル ー プ5∼6人 編 成 の 、2週 間 実 習 で あ る。 学 内 で 事 前. 状 況 下 で 、 看 護 教 育 の 重 要 課 題 の一 つ と して、 卒 業 時 の. に行 わ れ る実 習 オ リエ ン テ ー シ ョ ン時 に評 価 表 の 目 的 、. 看 護 技 術 の到 達 目標 を ど こ に置 くの か とい う議 論 が な さ. 使 用 方 法 に つ い て 説 明 し、 協 力 の 同意 を得 た。 具体 的 な. れ て い る2)。. 記 載 方 法 と して、 各 技 術 項 目別 に経 験 回数 を数 字(黒 色) で 表 し、 到 達 水 準 を1∼3(赤 色)で 表 す よ う説 明 した 。. 厚 生 労 働 省 の報 告 書 で は、 保 健 師 助 産 師看 護 師 法 にお け る無 資 格 者 で あ る看 護 学 生 が 、 臨 地 実 習 で行 な う こ と が 許 され る82項 目の 看 護 技 術 と そ の実 施 水 準 が示 され て い る。 本 学 部 に お い て も、 学 部 教 員 で組 織 さ れ た 実 習 運 営 委 員 会 が 中 心 とな り、 こ の報 告 書 を活 用 し、 臨 地 実 習 に お け る基 礎 看 護 技 術 項 目 と、 そ の実 施 水 準 を 検討 した。 そ の利 用 方 法 は各 専 門 領 域 に よ って 異 な る。 育 成 看 護 論 実 習 で は、 「看 護 技 術 自 己評 価 表 」(以 下 、 評 価 表)と し て 作 成 し、 臨 地 実 習 に お い て 積 極 的 に 活 用 した。 この よ うな 取 り組 み は学 生 の セ ル フ モ ニ タ リ ング の 育 成 な ど の意 義 が あ り、 い くつ か の教 育 機 関 な ど で行 な わ れ て い. 評 価 表 の記 載 後 、 実 習 終 了 時 に個 別 に 回収 した。 倫 理 的 配 慮 と して、 評 価 表 の提 出、 結 果 は各 個 人 の 成 績 に は一 切 関係 しな い こ と、 評 価 表 の結 果 は今 後 の育 成 の 授 業 や演 習 に活 用 す る こ と、 個 人 を特 定 す る もの で は な い こ と を説 明 した。 回 答 は無 記 名 、 提 出 を持 って 同 意 を 得 た も の と した。. 皿.結. 果. る3)9)5)6)。実 施 水 準 に 関 して は、 報 告 書 で は臨 地 実 習. 評 価 表 の有 効 回答 は49名 で あ っ た。 まず 、 学 生 の 各 技 術 分 類 別 の延 べ 経 験 回 数 に つ い て は図1に 表 した 。 「症. で 学生 が 行 な つて も よ い 「許 容 水 準 」 と して示 され て い. 状 ・生 体 機 能 管 理 」 が803回 と最 も経 験 値 が高 か つ た 。. るが、 育 成 看 護 論 実 習 で は 「到 達 水 準 」 と した。 学 生 が. さ らに 「清 潔 ・衣 生 活 援 助 技 術 」 が335回 、 「環 境 調 整 技. 実 習 に お いて 看 護 技 術 を ど の程 度 経 験 し、 ま た到 達 水 準. 術 」 が298回 と続 い て経 験 値 が 高 か った 。 一 方 、 最 も経 験 値 が低 か っ た もの は 「救 命 ・救 急 処 置 技 術 」 の6回. 2006年9月30日. 受 付 、2007年1月9日. 連 絡 先:嶋. 恭子. 澤. 受理. 滋賀県立 大学人間看護学部 住. 所:彦. 次 に、 技 術 分 類 の 内訳 と して の 技 術 項 目 につ い て 延 べ 経 験 回 数 を図2に 示 した。 単 純 にみ て 最 も経 験 値 が 高 い. 根 市 八 坂 町2500. e-mail : shimazawa@nurse.. 、. 続 いて 「創 傷 管 理 」 の35回 で あ っ た。. usp. ac. jp. 技 術 項 目 は 「沐 浴 」 の189回 、 次 に 「バ イ タル サ イ ンの.

(2) 1 1 8. 嶋津恭子、古川洋子、正木紀代子、山田奈央. 価の平均値は 3の「見学レベル」となっている O その他、 . 6 「部分浴」が到達水準 2に対し、学生評価の平均値は 2 であり、「休浴」は到達水準 lに対し、学生評価の平均 値は1.5であった。また、到達水準を設定したが実習で は全く実施する機会がなかった技術項目として「排油援 分類の「排池困難時の介助」があった。 助技術J. 現 E 境・.技指. 食事援助技術 接渡援助技術 活動・休息銀助主主街 簿潔・衣生活援助銭衡 呼吸・鑑環援調書按傷 鋸傷曹理 与叢の技術 教命数急処置技術. I V .考 察. 症 状 ・2 主体樋能曹理 1 1集 予 防. 安全智理技術 安全磁傑銭街. 。. 200. 400. 600. 800. 1000. 匝通量. 図 1 各技術分類別延べ経験回数 (N=49:複数回答). 表 1 あり方検討会による水準の詳細7) 水準 1 :教員や看護師の劾言・指導により学生が単独で実施できるもの. 学生の評価表から看護技術項目の経験回数の結果をみ ると、屋宜ら 3)の研究と類似していた。屋宜ら 3)が行っ た神奈川県下の看護養成機関における調査結果において も、「日常生活行動援助技術Jは経験しているのに対し、 「診療の補助技術J は40%以下の実施度であるとしてい るO 今回の結果でも「日常生活行動援助技術」の経験値 が高い。特に、「パイタルサイン計測 Jr 症状や病態の観. 環境整備」といった毎日の基本的な看護技術の経 察 Jr 験値が高い。そして「診療の補助技術」でもある庁救. 認 実 実 施 施 訟 し で ら れ よ き う た る と も も す の の る . で 技 あ 術 れ が ば 特 、 定 患 の 者 患 家 者 叩 族 の 状 承 態 諾 に を 適 得 し て て 、 い 学 る 生 と 教 が 員 主 や 体 看 左 な 護 り 師 単 に 独 よ でり. 表 2 看護技術到達水準と学生評価の平均値 水潜2 :教員や看護師の指導・監視の下で実施できるもの る 患 の 者 も 、 の 家族の承諾を得て教員や看護師の指導・監視の下で学生が実施でき. 水準3 :原則として看護師や医師の実施を見学するもの 原 監 則 視 と の し 下 て で 学J 患 生 者 に の は 身 実 体 施 に さ 直 せ 接 な 触 い れ 。 た な だ い し 範 、 闘 看 で 護 介 師 助 や を 教 行 員 う ま こ た と は は 差 底 し 部 支 の え 指 な導 ・ し 、 。. 観察(母) Jが1 8 5回、「オムツ交換J1 5 6凹と続く。一方、 経験値が低い技術項目としては「排尿国難時の介助J 0 回、「歩行・移動の介助J と「部分浴」の 3回であった。 、「パイタノレサインの観察」については、すべて 「休浴J の学生が経験をしており、「オムツ交換」も 4 4 名 ( 90%) の学生が経験している O この評価表では到達水準の詳細は表 1のように設定し ている O また、育成看護論実習において定めた到達水準 と、学生の自己評価の平均値の結果は表 2に表したとお りである O ここでは、到達水準を示した看護技術項目の みに限定して対照表を作成した。「感染性廃棄物の取り 扱い」は到達水準を「見学レベル j の 3と設定している が、学生評価の平均値は1.2 で「単独で実施できるもの」 のレベルに到達している。その他にも、「歩行・移動の 介助」、「無菌操作(分娩時) J も同じように到達水準 3の 「見学レベル」としているのに対し、学生評価の平均値 はそれぞれ1.7 、1.8と「単独で実施できるもの Jのレベ ルとなっている。 反対に到達水準よりも学生評価の平均値が低い看護技 術項目としては、「酸素吸入療法」が、到達水準を 2の 「指導・監視の元で実施J にしているのに対し、学生評. *新生児・・・新生児ケアで経験する技術項自 **陣痛・・・分娩第 1期に経験する技術項目 紳*分娩・・・分娩期に経験する技術項目.

(3) 1 1 9. 「看護技術自己評価表」による臨床実習評価の試み. 看護技術項自. 療養生活環境調整(児) 療養生活環境調整(母) 病室整備 リネン交換副 食事介助. 栄養状態・体液・電解質のバランスの査定 食生活支援 自然排尿 排便援助 E. オムツ交換 排尿関難時の援助 勝脱内留置カテーテル法(カテーテル挿入) 務脱内留置カテーテル法(管理) 導尿. 移送(車いす) 歩行・移動の介助 入限・睡眠の援助. 部分浴 陰部ケア j 制式. 泳浴 寝衣交換など衣生活援助(臥床怠者) 寝衣交換など衣生活援助(輸液ライン有) 酸素吸入療法 体温設整 吸引(口腔・鼻腔) 吸引(気管内) 創傷処置. E 宅需唱. ~7日 UF-s 》 引 民 泣 泣2一 、 一 . 円 、 引 一 円 … 、 引 一 . 円 叩 、 引 珊 山. 経口.綬皮.外用薬の与薬法' bab ザ K2 経口 皮肉注射の方法 静脈内注射の方法 点滴静脈内注射田中心静脈栄養の管理 輸液ポンプの操作 止血 パイタルサインの観察(母) パイタルサインの観察(児) 身体計測 症状・病態の観察 検体の採取と扱い方(採血) スタンダードプリコーション 感染性廃棄物の取り扱い 無菌操作 療養生活の安全確保 転倒・転落・外傷予防 医療事故予防 毒法等身体安楽促進ケア リラクゼーション. 。. 20. 40. 60. 80. 100. 120. 1 4 0. 1 6 0. 180. 200. 延べ経験菌数 環境調整技術. 盤璽語審題. 清潔・衣生活援助技術 症状剛生体機能技術. 食事援効技術. E三 三3. 医~呼吸・循環援助技術. li8822歪司感染予防. 排池援助技術. c乏豆ヨ創傷管理. 箪題璽富盛. 包互Z担. 活動・休息援助技術. ~冨歪翻与薬の技術. 安全管理技術. 図 2 看護技術項目と延べ経験問数. 間璽璽盟. -属国. 安全確保技術. (N=49:複数回答). E三重量. 救命救急処置技術. c = ョ.

(4) 1 2 0. 嶋津恭子、 古 川 洋 子 、 正 木 紀 代 子 、 山 田 奈 央 1. 命・救急処置技術J 、「創傷管理Jの経験債が低い。厚生 労働省の『看護基礎教育における技術教育のあり方に関 する検討会報告書j1)にあるように、やはり、患者への 侵襲性の高い看護技術については学生が実施できる機会 が少なくなってきていることが伺える。この背景には、 看護実践が直面している医療の高度化、患者の人権への 配慮、医療の安全性確保の強化などによる影響が大きい だろう。 育成看護論実智では妊産婦と新生児に対するケアが特 徴的である。今回の結果からも「休浴J 陰部ケァ J お むつ交換J といった特徴的な看護技術項目について、到 達水準 lの「単独でできる」と設定しており、学生評価 の平均値もそれに応じて高かった。 全体的に、看護技術項目で設定された到達水準につい て、学生の自己評価の平均値はそれぞれの項目でほぼ到 達されていた。特に育成看護論実習で特徴的な技術項目 においては学生評価の平均値が高かった。しかし、これ はその看護技術を経験した学生から割り出したものであ り、すべての学生において到達されているものではなく、 ここに分析の限界がある。 評価表の記載方法に関してはいくつかの問題点が明ら かとなった。まず、設定した技術項目以外の看護技術項 臣があり、評価表に当てはまらないという混乱が学生の 間で生じていた。例えば、「分娩監視装置の装着J 、「悪 露交換J 、「搾乳介助」である O これら育成看護論実習に 特徴的な技術項目も踏まえ、もっと具体的な技術項目の 再分類を考える必要がある。このように評価表について は活用の意義の明確化をはじめ、看護技術項目の厳選と 定義に基づいたわかりやすい項目立てをすると共に、使 いやすく記入しやすい様式の工夫が重要である O 看護技術の習得という考え方についても再考が必要で ある。文部科学省の報告書 8)にもあるが、看護基本技術 を単なる手J[援のみとせず、看護対象者の心理や状況の理 解および対象者への指導・説明を含む看護実践ととらえ、 看護教青の到達自標をこれらの技術を自立して実践でき ることとしている O 看護は技術それだけでなく、それを 行う姿勢や態度を含めた統合されたものであるという認 識が必要で、あり、技術が手j[[貫通りできたということと同 じく配慮されるべきものであり、技術の経験数のみで短 絡的に評価に結び、つけることは留意する必要がある。し かし、今回の評価表では看護技術項目別にその経験値と 到達水準を把握するだけに留まっており、「看護実践J として、対象を総合的に捉えられたかを評価できるもの. r. r. ではなかった。 これらの課題を活かし、この評価表のさらなる有効な 活用方法、評価基準の明確化について再検討し、看護技 術項目についても再抽出する必要がある。その際には、 看護技術項自の定義のコンセンサスを明確にするという 課題も検討していきたい。. v .結 語 今回は学生が記載した自己評価表を用いて、本学部の 育成看護論実習における看護技術習得の実態について知 ることができた。そこでは学生の自己評価による看護技 術の経験値、水準ともに到達されているという結果を得 た。今後は、看護技術が看護実践として総合的に対象を 捉えて行うものであるという認識を踏まえ、その評価方 法について考えたい。そして評価表の検討課題を解決す べく有効な活用方法を検討していきたい。. 文献 1)厚生労働省『新人看護職員の臨床実践能力の向上に 関する検討会報告書Jp p .1 2 4,2 0 0 3 . )小坂智恵子「実習の技術教育で臨床側は何ができ、 2 看護展望 J 31(2), 1 3 5 1 4 , 1 何を求めるか Jr 2 0 0 6 . 3)屋宜譜美子 「語地実習での技術項目・水準の検討 過程とその結果-神奈川県内看護基礎教育機関にお ける技術教育調査より一 Jr 看護展望 J3 1 (2), 1 4 4 1 5 , 1 2 0 0 6 . 4 )井山ゆり他「龍地実習における効果的な看護基本技 術自己評価表の作成Jr 第3 6匝看護教育Jp p 1 4 6 1 4 8,. 2 0 0 6 . 5)前田静江他「看護基本技術教育検討に関するワーキ ン グ グ ル ー プ 活 動 報 告 : 第 l報 J r Yamanashi l J 2(1 ),6 1 6 7,2 0 0 3 . Nursing Journa 6)古川洋子他 看護基本技術自己評価表J Jによる臨 地実習後の評価Jr 看護展望 J3 1 (2 ),6 8 7 4,2 0 0 6 . 7)厚生労働省『看護基礎教育における技術教育のあり 0 0 3 . 方に関する検討会報告書J2 8)文部科学省「看護学教育のあり方に関する検討会報. r. 告:大学における看護実践能力の育成の充実に向け て J2 0 0 2 ..

(5) 「看護技術自己評価表」による臨床実習評価の試み. Attempto fC l i n i c a lP r a c t i c eEvaluationby " S e l fE v a l u a t i o n -formo fNursingS k i l l " . :Reporto fA c q u i s i t i o na sNursingS k i l l i nMa t e r n i t yC l i n i c a lP r a c t i c e KyokoShimazawa,YokoFurukawa,KiyokoMasaki,NaoYamada n i v e r s i t yo fShigaP r e f e c t u r e Schoolo fHumanNursing,TheU. KeyWords p r a c t i c ee v a l u a t i o n, n u r s i n gs k i l l, n u r s i n gs t u d e n t. 1 2 1.

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参照

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