授業期間中 毎週月曜日発行 バックナンバーはWebサイトにて
早大生
応援誌
2015.12.14
第1386
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箱 根 駅 伝 、早 大 生 な ら コ コ に 注 目
早稲田大学職員として勤務しながら 2005年度から2014年度まで競走部駅 伝コーチを務めました。現在は駅伝監 督専業で選手を指導しています。特に 選手とコミュニケーションを頻繁にと ることを心掛けており、体調だけでな く心理状態も把握しやすくなりまし た。過去の時期別のデータを練習に生 かして本番に向けてピークを持ってい くことも、選手一人一人について徹底 して行っています。 競走部長距離ブロックのスポーツ推 薦入学枠は、他の強豪校と比べると非 常に少ないので、いかに一般入試入学 の学生を鍛え上げるかが早稲田の伝統 です。そのため選手はハードな練習を 積まなければなりませんが、半面、故 障が増えてベストメンバーをそろえら れない。長い間このジレンマと闘って 2011年の正月、早稲田大学競走部駅伝コーチの相楽 豊さんの体は、部員たちの手によって何度も宙を舞いました。各大学の エースが集まる「花の2区」ではなく、1区にエース大迫 傑さん(2014年スポーツ科学部卒)を起用するという作戦が功を奏し、 当時の渡辺康幸監督と二人三脚で成し遂げた18年ぶりの箱根駅伝総合優勝でした。2015年4月、渡辺康幸前監督から“襷” を受け継ぎ、監督として初の総合優勝を目指して箱根駅伝に臨む相楽新監督に話を聞きました。 4年生はもちろん、2016年は4人の3年生にも注目です。井戸・佐藤の一般入試入学組が他校の“陸上エリート”にどこまで迫れ るかにも期待しましょう。 きました。しかし、今年からプロのト レーナーによる指導を取り入れ、足に 負担の少ない効率的な動きのトレーニ ングや、今までは鍛え切れなかった筋 肉を強化する地味できついトレーニン グを積んだところ、故障が大幅に減り ました。 今年の出雲駅伝は6位、全日本大学 駅伝は4位。納得できる順位ではあり ませんが、早稲田は箱根駅伝のように 長い距離の方が力を発揮できる選手が 多く、地力のある選手をそろえること ができました。飛び抜けたエースはい ませんが、当然、総合優勝を狙います。 チームのスローガンは「新しい早稲田 泥臭く一歩でも前へ」。トップの選手 でも地味できつい練習を泥臭く行って います。本番のレースでも泥臭く、粘 り強い走りを見せてくれるはずです。 2011年の箱根駅伝で、胴上げされる当時コーチの相 楽監督。監督としての再現なるか? 2003年人間科学部卒。福島県・安積高校出身。競 走部在籍中、箱根駅伝では1年次に山登りの5区を走 る。3年次は6区の山下りも経験した。卒業後、教員 を経て、2005年より渡辺前監督に請われて競走部 長距離コーチを務めた。 写真提供/陸上競技マガジン(ベースボール・マガジン社)相楽新監督「新しい早稲田 泥臭く一歩でも前へ」
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2016年1月2・3日に行われる正月の風物詩「箱根 駅伝」では、毎年、さまざまなドラマが襷を軸に展 開され、日本中、感動の涙を誘います。コース上で 応援する学生も、自宅のテレビを見て応援する学生 も、注目しておきたい5つの物語を届けます。5
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体幹・下半身を強化し、筋肉 量を増加させました。スピー ドあるダイナミックな走りで 区間賞を狙います。 2015年は4区で区間9 位、2014年 は 同 区 で 区間2位。 スポーツ科学部 豊川工業高校出身 平 和真 レース後半でもペースが落ち ない自分の特徴を生かし、3 年目は結果にこだわり区間上 位で襷をつなぎたいです。 2015年は3区で区間8 位、2014年は8区で区 間9位。 商学部 龍野高校出身 井戸 浩貴 総合優勝はもちろん、個人と しても区間賞争いに加わり、 エースと呼ばれる存在になれ るぐらい貢献したいです。 2015年は7区で区間5 位、2014年は3区で区 間5位。 スポーツ科学部 早稲田実業高校出身 武田 凜太郎 前半で飛ばし、中盤で粘り、 後半スパートできるよう、1 年間練習してきました。積極 的に勝負に出ます。 2014年・2015年 は メ ンバー入りも補欠。 スポーツ科学部 明和高校出身 佐藤 淳期待の3年生カルテット
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競走部監督 相楽 豊箱根駅伝では応援部の部員 約80人が、往路・復路のスター ト・ゴール地点で必死にエール を送っています。移動は自動 車部がマイクロバス2台で支援 してくれて、まさに学生が一丸 となった応援です。 2015年の箱根駅伝で2区 を力走。2014年も2区を 走り、区間賞を獲得。
激闘2日間、史上初のテレビ生中継が伝えたドラマ
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駅伝主将「創部101年目のえんじの重み」
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沿道からエールを送れ!
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中学生のときに陸上を始め、北京オ リンピックに出場した竹澤健介選手 (2009年スポーツ科学部卒)が箱根駅 伝で走る姿に憧れて、「えんじのユニホ ームを着て駅伝に出たい」と思い、早 稲田大学に入りました。入学後、オリ ンピックで日本人として初の金メダル を取った織田幹雄さん(三段跳び)、南 部忠平さん(同)をはじめとする多く の五輪メダリストや、瀬古利彦さんな 箱根駅伝はNHKのラジオ中継や各局 のニュース報道はありましたが「箱根 の山」、つまり5区・6区をテレビで生 中継するのは、電波状況が悪く技術的 に不可能といわれていた時代でした。 局内でも確信があったわけではなく 「とにかくやってみよう!」という状 態で本番まで何度も実験を繰り返しま した。全国の系列局からの応援を受け て配置した人員が約650人、うち300 人が5区・6区を担当しました。現地 のホテルからホールを借りて寝泊まり し、食事は13食連続で冷たいお弁当。 過酷な状況を乗り切ることができたの は、どの放送局もやっていないことに チャレンジする高揚感、使命感があっ たからだと思います。 かつて箱根を走ったOBに取材を重 大手町(往路スタート地点) 午前7:00 応援スタート。集まった学生・ 校友の皆さんを盛り上げて、号砲の瞬間に ピークを持っていき校歌で応援。 ↓ ※自動車部のマイクロバスで移動 芦ノ湖(往路ゴール地点) 選手が通り過ぎるときに校歌や応援歌『紺 碧の空』でエール。 芦ノ湖(復路スタート地点) 午前7:00応援スタート。 ↓ ※再び、自動車部のマイクロバスで移動 大手町(復路ゴール地点) 学生・校友でひしめき合っており、応援部 の周辺はひときわ大きな人だかり。長い距 離を走り切った選手を迎えるときは、最高 の盛り上がりとなります。 ど、日本の陸上界を引っ張ってきた先 輩がたくさんいることも知りました。 常に世界を見据えている早稲田大学競 走部への誇りを持つようになりました。 創部101年目の駅伝主将として、今、 えんじの重みを強く感じています。普 段のトレーニングでも新しい取り組み が始まりました。出雲駅伝、全日本大 学駅伝と目指した結果は出ていないの ですが、「戦える」という自信が芽生え ねると、皆さん口をそろえて「襷をつ なぐことの価値」を熱心に語ります。 だからこそ、放送では走る人の価値観 を最優先に表しました。「今、〇〇大 学が1位です」と伝えるだけでなく、 大正9年から続く大会の歴史と情念の 積み重ね、走れなかった選手の思い。 それらが襷を通して脈々と受け継がれ ている、というドラマを表現できなけ れば、箱根駅伝を中継する資格はあり ません。シード権争いや体力が尽きて フラフラとなる選手を追い、トップを 走る選手がこれほど映らない中継スタ イルは、世界でも珍しいでしょう。 現代のスポーツイベントはメディ ア・スポンサーが果たす役割が大きい のですが、箱根駅伝は違う。長い歴史 を紡いできたのは学生たちの意志と情 たレースでした。自分たちがやってき たことを信じて、箱根駅伝に挑み、自 分自身も、チーム全体を加速させるよ うな走りをしたいです。 熱なのです。戦争で中断しても復活で きたのは、学生たちが「走ることで元 気を出そう!」と奮い立ったからです。 これからの箱根駅伝の歴史を継いでい くのも、今の学生の力だと思います。 スポーツ科学部 4年 鹿児島実業高校出身 高田 康暉 応援部主務 社会科学部 4年 林 怜矢 WOWOW代表取締役社長 田中 晃 長野県生まれ。1979年第一文学部卒。日本テレビ 入社後は野球・箱根駅伝の中継などを担当。同局メ ディア戦略局次長などを歴任し、スカパーJSAT取 締役執行役員専務などを経て2015年6月より現職。 2日目・復路 1日目・往路 「待ってた!」の声援 に選手も一踏ん張り (芦ノ湖) 感動のゴールでは、応 援にさらに熱がこもり ます(大手町) 箱根駅伝の2日間にわたるテレビ生中継は1987年、日本テレビによって始まりました。当時、同局のチーフディレクターとして、番組 全体を統括する立場にあった、WOWOW代表取締役社長の田中 晃さんに思い出を語っていただきました。友人と授業開発の研究会を立 ち上げ、毎週、活動先行実践 や論文の検討、開発した授業 を見せ合う時間です。 教育系NPOに所属し、首 都圏の学校で講演をして 回っています。 アセスメント、カリキ ュラムマネジメントな ど、学校教育に必要な 素養を幅広く学ぶ。 パラグアイ共和国は、南アメリカ 大陸に位置し、夏には気温が30℃ から42℃まで上がる亜熱帯気候の 国です。その強烈な風土により、パ ラグアイ人は喉の渇きを癒やし、心 身を回復させるものが大好きです。 そこで、モースト・エラード(アイ スドリンクという意味)の出番で す! 夏も盛りになると、国中の至 る所で、コップ1杯24円程度でこの 飲み物を売るスタンドを見かけるこ とができます。簡単に作れて健康的 な、パラグアイ伝統のさっぱりドリ ンクは、スペインから伝来したとい われています。日本でもおいしく飲 めるモースト・エラードを、ぜひ トライしてみてください。Hetereí! (パラグアイの公用語、グアラニー 語で「おいしい」という意味)。
パラグアイのモースト・エラード
国際教養学部 1年 エドゥアルド・イシバシ レモンを半分に切る。 ❶ レモンを搾って果汁をボウ ルなどに取り、種を除く。 ❷ ミントの葉をざく切りにす る。 ❸ レモン果汁、ミントの葉、冷 水、モラセスを混ぜ合わせ る。 ❹ 氷を入れた容器やコップに注ぎ、冷たくなっ たら完成。好みにより、レモンの輪切り(分 量外)を添える。 ❺ 1個 市販のもの1パック分 1L 100ml 適量 ●レモン ●ミントの葉 ●冷水 ●モラセス(糖蜜) ●氷 Paraguay食
卓 か ら
世 界 の
作り方 材 料〈 コップ 約 5 杯分 〉新しい時代のカリキュラムを創造する
ある日のスケジュール
・中・高時代の「総合の時間」 を覚えていますか?当時の私 は「何をするのか分からない時間」と いう印象を持っていました。しかし、 科学的かつ実現可能なカリキュラムが あれば、思考力や情報収集能力、プレ ゼンテーション力など、社会で求めら れる力を培うことができると考えてい ます。知識の暗記だけでは太刀打ちで きない今、「総合」の授業の充実こそが、 新しい時代を生きる力を付けることが できると信じて研究しています。 今年の春には交換留学でロンドン大 学に派遣され、イギリスのカリキュラ ムを学んできました。また、昨年から 都内の公立中学校で「臨床実習」を行 っています。そこで、現場の先生方と 共同でカリキュラムを作っています。 また、実際に授業もしています。現在小
大学院生の研究紹介 実践を発表しているところ。プレゼンを通し、各院生の実践 を批評し合い学びを深めています研 究 ま っ し ぐ ら
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は2年間かけて取り組んできたカリキ ュラムの開発を、論文にまとめている ところです。このように、研究したこ とを実践する場があること、そしてフ ィードバックし、さらに理論を学ぶこ とができる点が本研究科の魅力です。 来年から地元である新潟県の英語教 員になります。授業開発とカリキュラ ム開発を継続し、現場でも研究を続け ていきたいです。 08:00 研究室到着 メールチェック、新聞閲覧 書籍・論文講読 06:00 起床 12:00 友人らと昼食 13:00 研究会 15:00 文献講読 論文執筆 18:00 NPOの活動に参加 22:30 帰宅 大学院教職研究科 修士課程 2年 鈴木 啓 10:40 2限の授業を受ける 24:00 就寝先輩
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乾杯
さまざまな分野で活躍する卒業生の インタビュー ★ ★ ★ ★ ★ ★★ ★ ★ ★ 横浜市消防局に入局し、特別救助隊の 一員として働く岸部敬さん。火災現場や 事故現場、被災地などの「命の最前線」で、 常に危険と隣り合わせの仕事に従事して いる。その生きざまや使命感の源泉をた どると、早稲田大学体育各部「ハンドボ ール部」での経験に行き着くことができ た。「有言実行」と「真剣さ」の
重要性を学んだ主将時代
中学生のときから、岸部さんの生活は ハンドボール一色。大学選びの決め手も、 当然のようにハンドボールだった。 「高校生のとき、早稲田大学の試合を何 度か見る機会があったのですが、いつ見 ても、試合に出ている選手とベンチメン バーの一体感や雰囲気が素晴らしかった んです。自分もここでハンドボールを頑 張りたい! 一度そう思ったら、もう何 の迷いもありませんでした」。 大学入学後も部活動に励み、最終学年 では主将に就任した岸部さん。ただ、そ の役割は想像以上の激務だったという。 「高校までの部活動と違い、大学では普 段の練習から学生が主体となって取り組 まなければなりません。日頃からディス カッションを重ねても、練習中は熱くな んか腰になることもありました。そこで チームがバラバラにならないよう、一つ にまとめ上げるのは本当に大変でした」。 その年、春・秋のリーグ戦ではチーム がまとまりきらず、結果が伴わなかった。 どうすれば個性の強いメンバーが同じ方 向を目指せるのか?そこで岸部さんは、 主将として二つのことを意識するように した。一つは自らの言葉を行動で示す「有 言実行」。そしてもう一つが、部員一人 一人と真しん摯しに向き合う「真剣さ」だった。 「自分の本気を示すことができれば、相 手もちゃんと向き合ってくれる。そして、 言葉に説得力を持たせるために、自分自 身が率先して努力し、技量を上げていく。 その大切さを学んだ1年間でした」。 こうして迎えた大学生活最後の公式 戦、全日本学生ハンドボール選手権大会。 ようやくチームとして一つにまとまった 早稲田大学は、全国3位という好成績を 残すことに成功した。 「最後の最後で、やっとみんなのベクト ルが同じ方向を指すことができました。 前年先輩方が敗れた大学に勝っての3位 だったので、本当にうれしかったですね」。危険な現場だからこそ、
覚悟を決めて、真剣に
さん。「ハンドボールで日本一を目指し て努力してきた過程を、今度は人の命を 救うことに費やしたい」と選んだ今の仕 事においても、「有言実行」と「真剣さ」 は必要不可欠だという。 「消防・救助活動は、個人プレーよりも チームプレーで対処することがほとん ど。また、瞬間的な判断が必要になるこ とも多く、その中でちゃんと自分の意見 が言えること、その意見に責任を持つこ とが求められます。時には危険な現場に も身を置くわけですから、覚悟を決め て、とにかく真剣になることが大切なん です」。 岸部さんが学生に伝えたいことも、こ の「真剣さ」の重要性についてだ。 「私にとって早稲田大学は、『真剣に取 り組む』ことの意義を教えてくれた場所 です。皆さんも何でもいいので、自分が 真剣になれることを見つけ、その達成に 向けて頑張ってほしいです。真剣に物事 に取り組むようになると、向き合うべき 対象はやがて自分自身になる。そこで自 分の弱さや性格が見えてくると、人間的 にとても成長することができると思うん です。早稲田にはそういう熱い気持ちを 持った人がたくさんいます。だから恥ず かしがらずに、がむしゃらに何かに取り真剣に取り組むこ
とは、
自分自身と向き合
うこと。
消防士
岸部 敬
1988年生まれ。2011年、早稲田大学スポーツ科学部卒業。同年、横浜市消防局に 入局。現在は泉消防署中田消防出張所に所属。消防官の中でも特に体力・技能・ 知識に優れ、厳しい試験と研修を突破したスペシャリスト、特別救助隊として、 火災時の人命検索や交通事故などでの救出活動など、最前線で活動している。 現場出動がなくても、日々、厳しい訓練に励む岸部さん【第42回】
浮
う き田
た和
か ず民
た み「鉄
て っ石
せ きの心
」を貫く
大学史資料センター常勤嘱託 伊東 久智 1920(大正9)年、早稲田大学は、 大学令に基づく公認の大学となった。 その可否を問うため、事前に開かれた 全校教授会は、大学への昇格を歓迎す る空気に包まれていた。そうした中に あって、ただ一人、反対意見を述べて 周囲を驚かせた人物がいる。浮田和民 和16)年までの長きにわたって教壇 に立ち、後年、「早稲田大学は私にと って意気最も投合した学園であった」 と語っている。またその間、総合雑誌 『太陽』の主幹を兼任して数々の論説 を発表。立憲主義を鼓吹した論客とし ても知られる。 第1次世界大戦後、欧米を視察し、 世界情勢の急転を目の当たりにした浮 田は、論壇の第一線を退く。そのころ、 講義を受けた政治学者の吉村正は、浮 田が開口一番、「世の中は実に恐るべき 勢ひを以て進んでゐるので、自分は本 日、言つたことについて、明日、責任 をもつわけに行かぬ」と告白して学生 を驚かせたと述べているが(『浮田和民 先生追懐録』)、それも浮田の知的な真 面目さを物語る挿話といえるだろう。 浮田は晩年、「晩ばん歳さい猶ゆう存ぞん鉄てっ石せき心しん」と の言葉を色紙に記している。老いてな お、鉄石の如き心を失わない―。そ うした彼の姿勢は、明治・大正・昭和 の学生、そして早稲田大学に、確かな 痕跡を残したのである。 (1859∼1946年)である。 その意見というのは、大学への昇格 に必要な修業年限の延長は必要ないと いうもので、理解は得られなかったけ れども、その孤高の勇気は、あらため て「浮田ここにあり」との感を周囲に 抱かしめた。豊かな見識を背景に、自 らが正しいと信ずるところは、遠慮会 釈なく貫く。それが彼の流儀であった。 現在の熊本市に生まれた浮田は、 1879(明治12)年、同志社英学校を 卒業し、その後、イェール大学への留 学を経て、1897年、東京専門学校(早 稲田大学の前身)に招かれた(西洋史・ 政治学などを担当)。それから1941(昭 講義中の浮田和民(1940年冬、『浮田和民先生追懐録』より) 浮田和民筆の色紙(1943年元旦、大学史資料センター所蔵)早稲田に
歴
史あり
満員御礼! 早稲田小劇場どらま館
「春風亭一之輔 独演会」
触れることはできません。しかし、 演劇と異なるのは、派手な演出や舞 台装置は一切なく、観客の想像力に より情景が広がるということです。 実際に足を運び、自分の目で見るこ とでしか得られないものがあります。 落語の面白さを言葉で伝えること は、とても難しいです。ビラや看板 はもちろん、さまざまな媒体を通じ て宣伝活動を行いました。少しでも 興味を持ち、足を運んでいただける よう、親しみやすく、分かりやすい 宣伝を心掛けました。 人数の多いサークルではないた め、会の運営には苦労しますが、こ れからも多くの人に落語の楽しさを 知ってもらえるよう、活動していき たいと思います。 月に早稲田小劇場どらま館 (以下、どらま館)で行った 「春風亭一之輔独演会」は、おかげ さまで大入り満員でした。演芸界に おいて、人気・実力共に当代随一を 誇る若手落語家・春風亭一之輔師匠 の高座を、食い入るように見つめる 観客。笑いが起こるたび、学生でい っぱいのどらま館に、落語の世界が 広がりました。 私たちにとって初めてのどらま館 での公演だったため、不安もありま した。劇場内の舞台演出や照明、音 響など、初めて直面する問題ばかり でしたが、劇場スタッフの方と実際 に会い、何度も話し合うことで解決 していきました。落語も演劇と同じ く、映像や音声だけではその魅力に10
落語研究会 幹事長 法学部 3年 鈴木 経史 ▲どらま館入り口にはポスターを設置。開演前には行列ができました 春風亭一之輔 独演会 開催日:10月21日(水) 開催場所:早稲田小劇場どらま館 主催:落語研究会 早稲田大学創立記念日に行われた落語会。演劇以外 のイベントで、公認サークルがどらま館を使用する のは初めて。落語研究会は、実演よりも鑑賞に重き を置き、学生に落語の面白さを知ってもらうことを 目的に、「学生限定・入場無料」の落語鑑賞会を定期 的に開催している。早 大 生 が 行 く !
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14日(月) 生命のメッセージ展in早稲田大学2015 (∼ 12月19日) 理不尽に命を奪われた犠牲者の等身大人型パネルと遺 品の靴を展示し、悲惨な事件・事故の現実とかけがえ のない命の尊さを伝えるアート展です。15日(火)に は「生命のメッセージ展のこれまでとこれから」と題 したシンポジウムも開催しますので、ぜひ足を運んで ください。 12月14日(月)∼19日(土)10:00∼18:00 (14日は13:00∼18:00、19日は17:00まで) シンポジウム:12月15日(火)13:00∼16:30 早稲田キャンパス27号館地下1階ワセダギャ ラリー(シンポジウム:小野講堂) 予 不要 ¥無料 生命のメッセージ展in早稲 田大学2015実行委員会 [email protected] 就活ミニセミナー (・12月16日・18日ほか) 自己分析やOB・OG訪問の始め方、業界・企業研究な ど、就活スケジュールに合わせたテーマで、1回40分 のミニ講座を開催しています。各回でテーマ・開始時 間・開催場所が異なりますので、Webサイトで詳細を 確認してから参加してください。 戸山キャンパス:12月14日(月)・16日(水)・ 18日(金)・21日(月)・22日(火)・25日(金)、 所沢キャンパス:12月15日(火)・22日(火) 戸山キャンパス:学生会館3階キャリアセンター セミナールーム、所沢キャンパス:所沢就職資料室 予 不要 ¥無料 http://www.waseda.jp/career/ 図書館・キャリアセンター 「企業研究に役立つ! データベース講習会」 (・12月16日) 15日(火) 理工コンピュータセミナー 「Cプログラミング(2:関数、文字列操作編)」 公務員(国家・地方)学内合同業務説明会 (∼ 12月18日) 「U・I・Jターン就職(LO活)のススメ!」ガイダンス 16日(水) サポート交流事業講座 「仕事と介護の両立 ∼必ず考える時がくる家族の介護∼」 NPO法人やすらぎ理事長の和賀井哲代氏をお招きし、 いつか訪れる家族の介護に向けて、心の準備や直面す る悩みを解決するヒントを一緒に見つけましょう。 12月16日(水)18:00∼19:30 早稲田キャンパス3号館6階606教室 予 Waseda-netポータルより登録してください (定員50名)。 ¥無料 男女共同参画推進室 http://www.waseda.jp/sankaku/event/pdf/ 151216.pdf 17日(木) 第5回早稲田大学アプリケーション コンテスト最終発表会 今回のテーマは、「位置情報を活用した新しいサービ スの開発」。過去に実際にマーケットに出たアプリも 生み出した、実績あるコンテストの最終発表会です。 特別講演には、起業家養成講座でも人気のアントレプ レナー、株式会社フォトクリエイト代表取締役会長の 白砂晃氏をお迎えします。ぜひ会場でご観覧ください。 12月17日(木)13:00開場、13:30開演 大隈講堂(小講堂) 予 以下のWebサイトより 申し込み。 http://www.waseda.jp/rps/incubation/ event/appcon5 ¥無料 産学官研究推進セン ターインキュベーション推進室 [email protected] 産業経営研究所 講演会「米国における会計・監査と、それらが資本市場 に与える影響の現状」 情報Q&A学習サポート 18日(金) 産業経営研究所 講演会「企業の担当者が語るキャリアマネジメント」 マンドリン楽部 定期演奏会 障がい学生支援室手話講座 全日本選手権大会(近畿大学戦)(バレーボール部) 19日(土) 第62回稲書展(・12月20日) 稲書展は、学生が主催する書道展の中でも全国最大規 模の展覧会です。臨書作品はもちろん、刻字・墨絵・ カリグラフィーなど、会員の個性あふれる作品を展示 します。ぜひお越しください。 12月19日(土)10:00∼17:00、 20日(日)10:00∼16:30 北とぴあ地下1階展示ホール (東京メトロ南北線「王子駅」5番出口直結、京浜 東北線「王子駅」北口徒歩2分、都電荒川線「王子 駅前駅」徒歩5分) 予 不要 ¥無料 書道会 (公認サークル) [email protected] 大学生M-1グランプリ2015 放送研究会主催の公開イベント「WHK LIVE 15」では、 今年も「大学生M-1グランプリ2015」を開催します。 全国各地から集まった学生芸人が漫才を競う大会で、 出演者の中から実際にプロを輩出した例もある名物企 画です。ぜひご覧ください。 12月19日(土)13:20∼16:50 戸山キャンパス学生会館地下2階B201 予 不要 ¥無料 放送研究会(公認サークル) http://whknet.com/winter/2015/m1 就職活動支援行事「自己分析講座」 就職活動を進めるための基礎となる自己分析につい て、専門講師の講義とワークシートを用いた実習を通 して、自分らしさややりたい仕事を見つけましょう。 12月19日(土)・24日(木)10:00∼12:30、 14:00∼16:30(全て同一内容にて実施) 戸山キャンパス学生会館3階キャリアセンター セミナールーム 予 不要 ¥無料 http://www.waseda.jp/career/ 20日(日) 全日本ラグビーフットボール選手権大会(・12月27日) 全日本女子サッカー選手権大会(∼ 12月27日) 21日(月) 理工コンピュータセミナー「Cプログラミング(3:ポインタ編)」 全日本選手権(レスリング部)(∼ 12月23日) 23日(水・祝) 混声合唱団コール・ポリフォニー 第55回定期演奏会 混声合唱団コール・ポリフォニーの定期演奏会です。 「たいせつなもの」(作詞:門倉さとし/作曲:吉岡弘 行)、「蝶はばたく朝」(作詞:成本和子/作曲:森山至 貴)など、さまざまな楽曲を演奏します。 12月23日(水・祝)15:00開場、15:30開演 タワーホール船堀 大ホール(都営新宿線「船 堀駅」または都営バス「船堀駅前」徒歩1分) 予 不要 ¥無料 混声合唱団コール・ポリフォニー(公認サークル) http://poly.s16.xrea.com/ 第60回合唱団定期演奏会 創立62周年を迎え、男女150名以上の団員が所属する 合唱団が公演を行います。現代合唱曲に加えJ-POP曲 のステージもありますので、合唱になじみのない方で もお楽しみいただけます。 12月23日(水・祝)17:00開場、17:30開演 なかのZERO大ホール(「中野駅」南口徒歩8分) 予 ①なかのZEROチケットセンターにて、電話( 03-3382-9990)、またはオンラインチケット予約 ② [email protected]宛てに代表者氏名・人数 を明記の上、お申し込みください。 ¥前売り券:500円・当日券:1,000円 合唱団(公認サークル) http://wasedachorus.web.fc2.com/ 全日本フェンシング選手権大会(∼ 12月26日)杜の掲示板
2WEEKS お知らせします。充実した学生生活づくりにぜひお役立てください。さまざまなお知らせ、 学内箇所や公認サークル主催のイベント、 キャリアセンター主催行事、 体育各部の試合予定を 開催中の展覧会 會津八一記念博物館 「 早 稲 田 の 名 士たち」(∼ 2016/1/28)「 輸 出さ れる・輸 入された陶 磁 」(∼ 2016/1/28)「 富 岡 コレクションの漆工芸─漆絵盆を中心に─」(∼ 2016/1/30)「早稲田大学エジプト調査50年のあ ゆみ」(∼ 2016/1/30) 演劇博物館 「映画女優 京マチ子展」(∼ 12/22)「Who Dan ce? 振付のアクチュアリティ」(∼ 2016/1/31) 総合学術情報センター2階(中央図書館) 図書館企画展「和歌と神道─上野理旧蔵資料か ら─」(∼ 12/22)発 行 日 / 20 15 年 12 月 14 日 第 13 86 号 発 行 / 早 稲 田 大 学 学 生 部 発 行 人 / 齊 藤 泰 治 〒 16 2-8 64 4 東 京 都 新 宿 区 戸 山 1-2 4-1 03( 52 86 ) 18 36 htt p:/ /w w w .w as ed aw ee kly .jp / [ 早 稲 田 ウ ィ ー ク リ ー ] 公 式 Tw itte rア カ ウ ン ト / w as ed aw ee kly htt ps ://t w itte r.c om /w as ed aw ee kly ※ 本 誌 掲 載 の 写 真 、記 事 、図 版 を 無 断 で 転 載 ・ 複 写 す る こ と を 禁 じ ninja beatsが演奏したドイツのステージ。 木村(右):アメリカ・サイパン島育ち。会社 員として働きながら音楽活動を続けている。 ウクレレの弦は三味線と同じ配列にしてい る。 後藤(左):東京都出身。早稲田大学高等学院 卒業。学内外でライブを行っており、現在、 再建工事が行われている記念会堂の「さよな ら記念会堂」イベントにも出場した。ヨーロ ッパツアーはコンテスト優勝の特典。 第633回 活躍する早大生を紹介
アマチュアバンド世界一
音楽の固定観念を覆す
2015年夏にドイツで開催された、参加34カ国・5万組以上という世界最大規 模のアマチュアバンドコンテスト「EMERGENZA Music Festival」に日本代表 として出場し、優勝した。和装に身を包み、ハワイアン楽器「ウクレレ」と、 ドラムやベースの音を口だけで鳴らす「ヒューマンビートボックス」で奏でる、 常識を覆すダンスミュージックに、ライブ会場には熱狂の渦が巻き起こった。 高校生までアメリカ・サイパン島で育った木村さんは、地元のバーでの生 演奏でウクレレの腕を磨いた。後藤さんは小学校6年生のときにテレビで「ヒ ューマンビートボックス」を見て、その音楽的魅力に引きずり込まれた。 そんな2人が国際教養学部の公認サークル「SILS MUSIC CLUB」で出会い、2014年4月にバンドを結成した。9月には渡米してニューヨークで路上ライ ブを行い、観客の反応に自信を持った。 「『ウクレレといえばハワイアン音楽』という固定観念を壊し、また、時に は名人芸のような扱いを受けるヒューマンビートボックスが持つ音楽性を伝 えるために出場した世界大会だった」という2人。来年6月、ninja beatsは「自 分たちの新しい音楽をさらに広めたい」と、ヨーロッパツアーを行う。 この小文は、グループ学習の成果を披露してくれ た2人の生徒へのお礼状のつもりでしたためている ▼2人は多文化共生の事例研究として東京にあるモ スク「東京ジャーミー」を訪れ、そこで取材したこ とに基づく考察を語ってくれた。イスラム教は人を 大切にし、帰依する人は出身地を問わず広く受け入 れる宗教であること、1日5回の礼拝は信者の生活 のリズムになっていることなどが報告された。考察 はまだまだ深まるだろうが、他者へ素直に開かれた 心を感じられる、好感の持てる発表だった▼筆者の 所属箇所には少人数ながら毎年ムスリムの高校生が 訪ねてくれる。彼らのおかげで、イスラム教徒の同 世代の迎え方が生徒・学生の間に少しでも共有され ていることが筆者のささやかな誇りだ。校舎内の小 さな「面談室」は、ゲストの滞在中は「祈き祷とう室」に なる。食事のお世話をするときはHalal foodの対応 をすることにも生徒はなじんでいる▼この夏、協働 学習プログラムの懇談のためにインドネシアの交流 校を訪問した。近隣にあるプランバナン寺院群を訪 れたときのこと。ヒンズー教の物語のレリーフで埋 まった寺院群が夕日を背にして並ぶ光景に魅入られ ていたときに、イスラムの祈祷「アザーン」が聞こ えてきた。しかも案内してくれた交流校の先生はキ リスト教徒。日本にいては分からない、多文化の豊 穣と底知れない葛藤の存在にわずかでも触れた気が して、空恐ろしい気持ちになった▼発表してくれた おふたりへ。今度ムスリムの仲間が来るときはお誘 いします。ぜひ一緒に語りあいましょう。(M) 教授陣によるリレーコラム