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変化の胎動--『少年大頭春的生活週記』と台湾社会の変化---香川大学学術情報リポジトリ

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香 川 大 学 経 済 論 叢 第 74巻 第 2号 2001年 9月 75-90

変 化 の 胎 動

ー『少年大頭春的生活週記』と台湾在会の変化一

高 橋 明 郎

1 序

1=1 張大春は民国

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年(1

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)

生まれの台湾の小説家である。習作から,最近注 目されている新武侠小説『城邦暴力団』まで,様々な形態の小説を発表してき た,極めて実験意欲に富む作家である。そしてその多様な形態それぞれが評価 され,聯合報小説奨,時報文学奨など多くの賞を受けてきた。 『少年大頭春的生活週記』は民国

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1)年新聞に連載され,中学生の生活 記録という言わば官製の形態の中に,自由な風刺とユーモアを盛り込んだ工夫 で,たちまち世間の歓迎を受けた。しかし,この作品は単なる滑稽な物語では なく,民国

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年(から

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年)という年を当時の事件をもとに描き出している。 それは李登輝政権下での急激な変化の出発地と雷うべき時期である。 この論文では W'少年大頭春的生活週記』を題材に,

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年先の今日から当時の 社会情勢を読み直すことを目的とする。

2 小説と現状

(A) 政治と民主化 『大頭春的生活週記』は,見方によれば一種の家庭崩壊小説である。第

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固か ら

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年の時聞をかけて大頭春一家は崩壊へ進んでいく。その他のエピソードは, 担任の病気が比較的長く取り上げられる(その葬儀までは)のと,時々思い出 (1) 大頭春少年大頭春的生活週記』聯合文学出版,台北, 3版, 1997をテキストとして 使用。

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76- 香川大学経済論叢 228 したように「彼女」である黄潔儀が登場する「すれ違いの恋」のメロディーを除く と単発的であり,唯一継続して進行するのが「両親の不和」の物語なのである。 大頭春一家は父母と主人公の核家族である。複数の叔父叔母ら親類が登場す るところから,父母の世代は古い大家族で育っており,都市生活者となった父 母は大家族を維持せず,大頭春一人を育て,祖父母とは同居していなしユ。ただ し,比較的簡単に行き来できる場所にいるようだ。 この父母は登場以来様々なことで対立するが,その始めは,内政部に卵を投 げつける騒ぎに発展した,選挙区割に対する民進党主導の抗議デモである。父 親が社会の秩序を乱す行為を学ぶなと大頭春を諭したのに対し,母親が「這是 園民黛不公平体制有問題」と言ったことで物の投げ合いに発展したものである。

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頁) 大頭春が「我伺家有時候太政治化了J

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頁)と嘆くように,この夫婦は政治 を種に意見の違いを表面化させる。最初は,母親が反国民党の立場であること が示されているだけだが,政治的な構造は次第に明らかにされていく。 『棒球選手』では,民進党が台湾独立を党綱領に入れたことで夫婦は口論を始 め,こうした政治問題で半年喧嘩が続いていることが言われ r婿嬬罵国民黛只 是籍口,告告罵民進党也是籍口J

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頁)とあり,ここで母親の民進党支持が明 らカ〉になる。 正月に父親は総統府前での国旗掲揚を見に息子を連れ出そうとすると,母親 はにべもなく r那是神経病才倣的事J (84頁)と言い放つ。息子は政治的に深 く考えてはりないが r幾千幾寓個精神病一斉唱歌J (84頁)という状況にやは り感動するのである。ただ,父は国民党政府の牙城たる総統府で r中華民国」 という中国の旗を歓呼することに意味を見出しているが,息子の世代は,はる かにドライである。李登輝総統と握手したと全級友に電話で触れ回った戴寓青 が,その後, (当然握手したその手で)ゲームセンターで何百元も負けてしまっ たと書くことで,中華民国総統の手も,なにかツキを与えてくれそうな存在と してしか見られていないのを示す。そして翌週二人は,政治観を含め多くの面 (2) r ““不過他後来去打金撲克還是輪掠幾百塊。J(84頁)

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229 変 化 の 胎 動 -77ー で不一致があるとして離婚を決めるのである。 この家庭内政治対立の背景は巧妙に小説中に描かれている。父方の祖父が大 蒜臭いのを母方の祖母が嫌っているのは「恐伯全台南的人都知道J (62頁)とし て,母方の家が台南付近であるのを明らかにしている。当然ながら,臨時首都 台北を含む北部台湾の方が外省人が多く居住し,南部,かつての省都台南や高 雄は本省人が多い地域である。また,やがて父方の祖父母は大陸に「探親」の ために旅行をする。(1

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頁)このことから,父方は外省人らしいことが示され る。 すなわちこの家庭は,明瞭な形で述べられていないものの,次のような状態 であることが分かるのである。 父親は大陸から来た外省人の家で育つ。当然政治的には国民党シンパである。 一方母親は台南周辺の出で,おそらくは本省人家庭に育つ。以前から台湾に居 住した人間として,反国民党の感情が強く,当然ながら当時の野党第1党民進 党を応援する。外省人と本省人の婚姻は,最近でこそそれほど抵抗がないもの の,長く垣根を越えるような仕事であった。結婚を決断する時は大きな障害に 見えなくても,一度熱情が去って不仲になりだせば,省籍の違いは,社会で起 こる様々な事象への見方の不一致を顕在化させずにはおかない。また,こうし た結婚を当人たちはともかく,双方の親が歓迎した筈はないのである。だから こそ,大頭春の父母の関係が壊れる前から

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組の祖父母は友好的関係にはな かったのである。父方が外省人であれば,父方の祖父が母方の本省人の祖母を みみっちいと考えるのも,父方の祖母が母方の祖父を田舎者と馬鹿にしている のも不自然ではないし,一方母方の祖父母が社会的優勢をかさにきた父方祖父 母を歓迎しないのも,また道理というものである。だから,このメンバーが父 母の関係修復のために一緒に和気藷々語らっていれば,大頭春が「毎個人都比 平常虚偽両倍J (62頁)と考えて当然なのである。 このように,小説の中での人間関係は,省籍と支持政党というものを背景に, 極めて巧みに設定されていると言えよう。 国民党の或る種の社会的優勢は他の箇所でも顔を出す。国民党側の学者でマ

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-78 香川大学経済論費量 230 スコミにも登場する父親を持つ同級生陳園卿が登場するが,彼は父が中央助講 (3) 団のメンバーになると一言あるし,担任が入院すれば父の知り合いの名医を持 (4) ち出しマクドナJレドで爆弾騒ぎが起きると,解決に圧力団体を利用すべきだと (5) 同級生を前に演説するのである。 しかし,この優勢が,世。代を追って薄れていくことも同時に描かれる。たと えば父親は国民党寄りではあるが,極端な愛国者というわけではなく,建国

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周年記念閲兵式を見て砲兵隊になりたがる息子について,母親と一緒に,軍国 主義に洗脳されていると心配するのである。

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頁) だが,その国民党は,父にとっても不満足なものになっている。監察院副院 長選挙で金権選挙が行われたことで,父親は,以前母親が国民党について言っ ていたことももっともだと言い出し,古くからの国民党支持者にとっても,国 民党のやり方に疑問を持つようになったことを示している。そして大頭春は, 父のような支持者の離反を見て,やがて国民党は凋落に向かうことを予言する (6) のである。 また,大頭春のクラスでは,国民党に肩入れしている父を持つ同級生、の演説 は,笑いの元を提供する結果になる。 以上のように,この小説では,比較的安定した政治勢力地図を持っていた社 会が,安定を維持できなくなり,中堅層では国民党支持者が党に冷めた目を向 けだし,若い世代では噸笑とすら言えるような目が国民党政府に向いていく断 面が描かれている。約

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年後に国民党が下野する事態まで予測はできなかった であろうが,台湾社会の向かう方向は過たず把らえられているのである。 現在既に政権交代後

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年をへた民進党だが,安定しているとは言えない。母 親のように,台湾への愛着や国民党支持者への反目から晶買している人々も多 (3) r“ u我伺班的陳園卿説他宣告盆也是助言誇圏的名瞬,… j (73頁) ( 4) r陳図卿説他省管認識復多名密,可以介紹給焦老師関万,我例都認為他在吹牛."...j (112頁) (5) r陳園卿説這種事膝該透過魅力関鐙去解決,……。逗種建議被我伺笑了復久,…いj(144 頁) (6) r...引"只是覚得像宣告省都舎説“目悪心"這種話的話,鼠民熊恐↑自要倒大震了j (109頁)

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231 変 化 の 胎 動 -79-く,そこにはこの党の政策への認識が希薄である。しかも現状では少数与党の 議会運営を強いられており,台湾独立を言う政党が長年与党だった国民党を倒 したという熱狂がさめてみると,そこには政策のぶれや高止りの失業率という 問題が残り,現在難しい局面にある。 同時に,そもそもこうした選挙態勢を可能にした当時の与野党の台湾民主化 に向けた流れもしっかりと記録されている。 前述の選挙区割の騒乱(9頁),民進党の台湾独立の綱領化 (54頁)二届国民 代表選挙 (81頁)二二八事件処理の姿勢を明示 (112頁)総統直接選挙制の為 の憲改会議 (116頁)それを受けての国民大会臨時会による憲法修正(直接選挙 と任期

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年と規定)可決(155頁)である。 (7) 大頭春自身はというと,国民代表選挙への感想で書かれているとおり,台湾 独立に賛成で,国民党には幾分距離を置いている。その一方で国民党の李登輝 総統の人気は,総統に握手してもらったと触れ回る同級生を描いたりして示さ れるし,何より大頭春は,なりたいものという先生の質問に,-李総統」と答え ているのだ。 李登輝は国民党主席でありながら,国民党の支持層とは若干異なった支持層 を有していた。国民党内に最初から赤~柏村元行政院長らのような反李議員グ ループを抱えており,一方野党支持者でも李登輝支持者は多かった。そのため, 総統民選では,野党側人士の中にも李登輝の応援活動をするものが現れたし, 逆に前回は李登輝に推された連戦陣営が国民党の古株宋楚瑞陣営との分裂選挙 を強いられた。李登輝という存在のために,あちこちでねじれが生じた形だが, 現在ではもともと国民党の外省人勢力である連・宋は近づき,逆に李氏は民進 党の陳水偏と接近していて,これが進めば形としては非常にすっきりした勢力 構図になっていくであろう。 ともかく,李登輝政権時代に対しては,現在でも国民の多くが及第点をつけ ており,小説の李人気は,その面を示している。 (7) r... 這様至少我何班都不舎投給台濁, 制 川 ドJ(81頁) (8) r羅老師有一次問我例将来要倣什麿,我説我想、蛍李総統。J(30頁)

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-80ー 香川大学経済論叢 232

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台 湾 化 次の側面は,所謂「本土化」という点から考えることにしよう。 まず,大頭春は台湾語を話せない少年である。それは長年の国語政策の結果 であり,彼のクラスのほとんどが台湾語を話せない。このことから代理担任の エピソードは始まる。 病気入院した羅先生の代わりに呉先生が現れる。この教師は生徒たちが r台 湾未来的主人翁」で,その土地を愛するよう訴える。 ω) 最初に生徒に教え込んだのが『補破網』だというのも,反中国ぶりを活写し たものである。

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年当時,既に発禁曲ではなかったものの,その経緯から反政 府勢力が好んで宣伝に使った歌だからである。どうやら補破網』は担任する クラスだけでなく授業するクラスでも等しく行っていたようで「呉t破網」とい うあだ名まで生徒に付けられている。 そして彼の出した夏休みの宿題とは,全員台湾語の歌

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曲を歌えるようにな ることというものだ。そして結局台湾の子が何故台湾語の歌を歌えないかと嘆 くのである。歌えない生徒に憤慨して,生徒は国民党に唖にされた被害者だと 自 由 主張する。 生徒指導の教師も外省人らしく,彼が大陸に「探親」に出かけた留守に,そ の代役を勤めることとなった呉先生は,生徒を前に「週記」はプライパシーで, それを知ろうとするのは国民党でもなければできない仕業だと言iって r週記」

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による指導はしないと宣言するのである。 こう見ると,彼が最初に生徒たちに話したのが蒋介石の失敗談だった(

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頁) ということは,単に笑い話としてというより,国民党政府の首魁を庇めるとい う文脈で考えた方がすっきりする。 (9) r補破網』は日本敗戦後,それまで皇民化政策のー環である歌曲の日本語化によって押 さえられていた台湾語の歌が,表立って作られ出した時期の流行歌。しかし1949年度に は,台湾に移った国民党の国語政策により,すぐ内容が不適当との口実で禁止されてし まった。また,国民党宣伝の歌詞に替えられたりもした。その禁止が緩和されるのは70年 代に入ってからである。 (10) r呉老師引…説我例都是受害者,被閤民熊筈得愛l!5l巴,川J(36頁) (11) r呉老師““説週記是秘密的事,他不要検査我例的秘密,還説検査秘密是図民紫才倣的 事。J(36頁)

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233 変 化 の 胎 動 -81ー 教室でこうした台湾主義とも言うべき言動ができるのは,些かなりと表現の 自己規制が緩和されている雰囲気を表している。戒厳令期なら無論命知らずと も言うべき行動である。しかし,当然ながらこの教師はやがて逮捕されて大頭 春の前から消えるのだ。 このように,台湾主義者はかなりエキセントリックな存在として小説では描 かれている。少しずつ言論の統制が緩んでいるとは言え,中学生相手にこうま であからさまに政府を批判し,台湾を持ち上げるのは,少数派だ、った筈である。 白色テロの記憶を持つ世代なら,たとえ心中の主張が台湾派であっても余計目 立たないようにした筈である。 そしてまた,北京政府に対しての強い警戒も台湾独立といった考えを押さえ るのである。外省人の教師は r探親」旅行で撮ったビデオで人民解放軍を生徒 に見せ,台湾独立といった騒動になれば,人民解放軍が中正紀念堂まで絶対に 自 由 駆けつけてくると教えている。 ( 13) もともと台湾語は日本の植民地時代にも表向きは禁止された。終戦後台湾に 入った中華民国は学校で台湾語を全面禁止し,併せて社会でも中国語以外の言 語使用を排除した。日本が台湾語を禁止しながら,同時に現地人との折衝での 必要性から警官などに台湾語を学習させていたのを考えると,終戦後の言語政 策は異常に強圧的だ、ったことが分かる。この政策の影響は大きく,家庭内に分 断された言語層を作ってしまったし,特に若い世代を台湾語から隔離してし まった。家庭内で1台湾語を使っても,それを外で使おうとしない風潮も生んだ。 台湾語禁止後

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年近くたっ大頭春の教室で台湾語のできない生徒の群れがい るのは当然である。 台湾独立を言う総統が誕生する今日,呉先生のような台湾派が排除される下 地はなくなっているが,それ以上に政策も変化している。今年9月からの新し い90年度指導要領で,今年の新入生から,小学校6年間(新カリキュラムから (12) r老師説如泉台湾問濁立,他伺(人民解放軍:筆者注)飽到中正紀念堂来迩了。J(63頁) (13) 中国語は1937年に禁止されたが,台湾語の禁止はこれよりは遅く太平洋戦争に入って からである。ただ,現実には台湾語は使用されていた。

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-82- 香川大学経済論議 234 9年一貫制に移行)台湾語,客家語,原住民語のうち 1種類を学習することに なった。現状からほとんどの学校では台湾語を選択すると見られており,この 政策によって小説のような状況は一変するであろう。同時に教育部は,台湾大 学をはじめとする国内各大学に,台湾文学系(現在は私立の真理大学にのみあ る)や台湾関連の研究所を作るよう希望している。これに応じて名牌,清華大 以下中央大学や成功大学も設置申請に進んでトおり,学校分野での台湾の扱いは 大きくなっている。 このように,台湾化の進む情勢を見れば,いまだ非台湾の雰囲気の強い学校 と一部の台湾派教師の摩擦が見られる学校の場面は,また過渡期を描き出して いると言える。

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反 共 上の外省人教師の発言でも分かるように,反共の状況は強い風潮である。た だし,ここで示唆されるのは,決定的な対立から融和への流れである。 蒋介石死去後,大陸反攻が現実味を失う中,国民党政府は大陸との極端な対 立を避ける方向に転換した。来台手続き緩和が「重要新聞」で触れられている が (5頁),一般人の往来が公式に始まった時期である。 この時期の大陸政策は,小説で描かれる数ヵ月前, 2月の国会を通過した「国 (家)統(ー)綱領」に依拠する。特に短期目標は,相手の政治制度を否定し ない,敵対状況を除く,交流を活発化するなどで,民進党は反対したが,この 綱領により往来が容認された。 したがって,小説でも担任や祖父母の大陸への里帰りが行われている。外省 人には里帰りという大陸訪問のチャンスはあるが,中華民国の国民全体からみ れば,まだまだ大陸は謎の土地で,帰国した教師の土産話やビデオは,生徒た ちの興味の的である。 (63頁) 政策の急激な変化に社会は十分追いついていなしユ。大頭春が長く愛用された U4) 「共匪」という言葉を使って教師にたしなめられているのはその現れである。 (14) r以後共産ニ字宜改稿中共。J (40頁)

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235 変 化 の 胎 動 -83ー もちろん,華東大水害のニュースを見たときのように,明らかに台湾が優位に 立つ場面では同情するが,そこでは不幸の程度がアフリカの黒人と比較されて おり,そこに進んだ台湾への幾何かの誇りを見て取ることはできる。しかし, 民間では,感覚的に決して気を許していないのは明らかである。ソ連でのクー デターとそれに続く共産党の解散に対し,大頭春の家族は中国共産党の命運に だぶ、らせて大喜びだ。彼らは天安門事件では落ち込んでいた。一喜一憂とはこ のことである。父親は台湾へ人民解放軍が攻めてきて,機関銃を手に角角に立つ 自由 ている夢を子供のときから見るだが,これは内戦を経験した親や政府からの刷 込の成果である。 最終回では,人民共和国側から,平和裡統一に向け,敵対状態終結のための 提案がされた(171頁)ことが記されている。ただ,人民共和国の政策は,この 当時から香港タイプの「一国両制」である。 この点、では,今日までの

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年飛躍的な改善は見られない。中国政府の神経質 なまでの対応は

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年の総統選挙での台湾海峡向けミサイル演習,

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年の 第

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回総統選挙を前にして,テレビで放送された朱舘基首相のヒステリックな 演説と,いずれも戒厳令時代に宣伝された中国共産党のイメージを国民の聞に 呼び戻すには十分なできごとで,結果

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年は中国政府の恵み嫌う李登輝総統 を,

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年はあろうことか独立派の陳水偏候補を圧勝に導いたのは皮肉なこと である。このため

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年以上に事態が進んでいない。 しかし,インターネットや衛星を通じたメディア解禁などで,現在台湾の人々 が持つ大陸情報は,小説当時とは比較にならない。

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文 教 この小説は中学校の生徒指導のための週間記録の形態を借りているので,当 然ながら学校での学習に関連する記事は多い。聯考は中学生にとウて目前に迫 る関門であり,受験体制はたとえどんなに改良したつもりでも,存在する限り (15) r告釜常説他従小就曾倣悪夢夢到共匪打来台湾,毎個街ロ都姑了好多傘機関槍的解放 軍。J(63頁)

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-84- 香川大学経済論叢 236 はあるレベルの圧力を感じさせずにはおかない。 過度な受験競争を抑えるため,政府は補習を規制したが,学習の遅れを心配 する親や生徒,進学成績を気にする教師の三者の利害は見事に一致して,閣の 補習除なくならない。補習を視学官に密告した学生に対しては,これで補習が 伽) ばれて無くなってしまったら受験に不利だと大頭春は憤る。そして,政府が補

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習の機会を奪ったために成績が上がらないと嘆くことになる。 無論受験は一家総出の大行事である。子供の聯考

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為に親ぐるみ試験場に現 れる風習は,外国人の眼には過保護に映るが,大頭春家でも,父の留守に母方 の祖母が手伝いに現れて名門建国中学(高校)や台湾大学合格を願って毎日豚 の脳みそを食べさせ,父が戻ってきても,半月は食べ続げるよう脳みそ一山を 置いていくのである。 自由 冬休みの宿題も大量である。だから辛亥革命まで持ち出しての大頭春の抗議 は激しい。 台湾や韓国は名にし負う受験地獄社会であったが,台湾の高校入試における 聯考の廃止など,着実に負荷の緩和に向けて動いている。特にアメリカ留学組 が帰国して国の中枢に参加してきてから,この傾向は顕著である。 最大の変化は昨年,民国

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年度を最後に聯考が廃止されたことである。 実はこの小説が書かれる 1年前の民国79(1990)年に「国中畢業生自願就学 方案」によって,台北,高雄,金門の

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ヵ所で試験的に聯考以外の進学方法が ω) 提供された。更に民国86年には台北市で推薦入試が始まった。しかし,これら は一部地域の一部の学生のみが選択できることで,大多数は聯考によっていた。 (16) r如果督事真的事R到我伺補習,那以後我例就考不過別校了。J(51頁) (17) r…“這一切都要怪政府不譲我例補習,… J(73頁) (18) r外婆 “毎天在我何家勿×らー鍋猪脳,説如果我吃了就曾考上建中,然後再上台大。 …一外婆還是勿×ら了十幾副猪脳留下来,説要給我吃半個月,…J(73頁) (19) r在這幾天裡面,我才鐙禽到従前革命先烈想、要推翻腐敗的瀬清政府的心情, …引。為了 抵抗暴政的座迫,像八股考試一類的東西,他何終於経過十一次革命,建立ア中華民図。可 情的是他例才建立了八十年的園家又座迫這個時代的読書人了。J(108頁) (20) 中学3年時の五育の成績を入学テストに替えるもので,参加は中学1年の段階で選択 し,一旦こちらを選択すれば,聯考は受験できない。

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237 変 化 の 胎 動 -85-しかも,どうみても実験的な段階で,まだ父母らの不信感は強い。同時に例え ば推薦方式は,本来入試時期,あるいはその学年だけだったプレッシャーを中 学全時期に拡大してしまうという反対も根強く,推薦欲しさの操行点稼ぎのよ うな弊害も一部で指摘されている。従って,受験圧力はあまり変化しないとい う見方もできる。また, IQだけでなく EQやM Qが重要と発表されると,体育 の家庭教師が流行するなど,尺度を変えたところで,親の期待というプレッ シャーは消えないのが現実である。 (2)> 学校内の状況は,やはりそれなりの問題を抱えている。強請,

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年生の妊娠 ω) による退学,またアンプェタミン使用のアンケートで何人かが学校に呼び出さ ω) れたことが描かれる。 現在こうした状況は悪化しており,学校内での単純な事故は除いても,暴力 行為や「偏差行為J (問題行動)は劇的に増加している。今年

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月に教育部がま とめた「全国各級学校校園事件統計報告」では,民国89(2000)年度後半に 629 件発生し, 88年間期の倍に達している。おそらく小説の時期と異なるのは,賭 博など金銭面での問題行動が増加していることであろう。 (2~ たとえば映画『魯氷花』に出てくるような政治への癒着はともかく,業者へ の癒着を伺わせる出来事も多い。突如学年別に色分けされた体操服を買わされ ( 25) そうになった学生が「官商勾結」のピラを貼って補導される話や,冬休みの措

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題帳購入について叔父が「廠商勾結」と問題視する話は,これらが多くの人に すぐ想像される事態であることを表している。こうした社会のあちこちに見ら れる癒着の構図は r黒金」の流れとともに,今なお未解決な部分であり,李政 権時代に彼が解決できなかった大きな負荷である。 (21) r黄木南昨天被幾個三年級的動索了,毎次殺生這種事老師都要我例報告訓導慮,可是隔 不久遼是有人舎来勅索我例。J(48頁) (22) r三愛有個馬子懐苧了,所以胞去刻字退学。J(100頁) (23) r…凡是潟吸過安非他命的同筆都被叫去追答,…川J(168頁) (24) r魯氷花 Rough-Ice FlowerJ 89,台湾,楊立同監督,高仕電影公司 (25) r後来有一個三義的在司11導庭門口貼標語説事校和倣衣服的“宮商勾結ぺ 伽 川J(72頁) (26) r小奥説這是撃校和廠商勾結起来逼我伺傘銭,引"川J(104頁)

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-86ー 香川大学経済論叢 238

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師鐸奨受賞教師のセクハラ事件は,セクハラに代表される教師の不道徳化の 起こりというよりも,それが表に出るようになった透明'1生への変化として読む べきだろう。 (E) 家 庭 前述のように,この小説の中で大頭春の家庭は崩壊していく。静いから家庭 内別居,父の家出,

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家にもどるものの離婚,母親は禅の修行に入れあげて おり,父は台湾を抜け出し海外での商売を考えるが,そのうちマージャンの借 金がこんで家にもどらなくなり,ついに失綜,借金取りのような人聞が大頭春 の前に現れ,転居や父の借金返済のための借金と,これからの波乱の生活を匂 わせるところで話は終着を迎える。 だが,これは既に当時の台湾では格別ひどい崩壊家庭の例ではない。小説の 中には幾つもの類似例が書かれている。クラスメート黄木南の3つがいの両親

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の逸話,戴高青の前の母親が学校に子供を連れ出しに来て,現在の母親と悶着 ω) を起こす逸話と並ぶが,大頭春のクラスメートのうち小説で活躍する(という ことは彼の最も近しい交遊範囲内にある)のはわずか5,6人のグループで, その中に明らかにされているだけで二人の離婚家庭があるということは,決し て少ない出現率とは言えない。だからこそ,自分の家が離婚したら rまたクラ (却) スに片親家庭が増える」という表現になる。 台湾の離婚率は民国60(1970)年代にはα03%台だ、ったが, 69 (1980)年に は0..07%台になり,小説の書かれる前年79(1990)年には6組中1組が離婚(台 北では実に4組にl組)という状態で,急激に状況が変化しているのが分かる。 昨年は約四万の結婚に対し,約5万が離婚しており, 3..5組中1組 (285%) (27) r今年締鐸奨得主遭ー名家長指控非鐙女撃生。J(36頁)校内に児童文学実験班を作るな どの教育活動が認められ,この年の師鐸奨を受けた高雄燥の林教諭が,担任する女児の保 護者から猿褒行為をしたと訴えられ,県教育t局長は,教諭を異動させ受賞も取り消しと なった。 (28) r…山我伺才知道他(黄木南:筆者注)有三個室主音量,三個婿婚。J(23頁) (29) r戴寓育的親生母親到翠校来技他,説要給他一寓塊,帯他出玩, 川 "J(126頁) (30) r那我何班又多一個皐親家庭了。J(13頁)

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239 変 化 の 胎 動 -87-という,アジアで第一の輝かしい高率となっている。当然車親(片親)家庭は 急増しており,多くが経済的困難を抱え,青少年教育への影響が心配されてい る。 当時はまた,社会的にも家庭崩壊を示す重大事件が起こっている。

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歳 の 張 乗源の親殺し死体遺棄事件,強い管理教育を施した父親に酸梅湯を飲まれてし (泣) まったために,その父親を殺してしまった中学生といった事件が小説にヲ│かれ ている。

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社 ..0.. ~ 当時の台湾社会の殺伐とした状況は,確かにこの小説の一つの背景である。 主として[重要新聞]に引かれる事件は,時に海外のことを取り上げることは あっても,主力は台湾で起こる多くの残虐な事件である。その殆どは新聞でも 写真入りで報じるような大きな事件であり,台湾の社会がそれに慣れてしまう ほど治安悪化しているわけでないのは分かるが,さりとてその手法のあざとさ と,特に公務員がらみの事件が多いのは嫌でも自につく。 作品の中では事件の状況に詳しく触れることはないが,無論事件は,連載に 同時進行しており,中学生にも周知のことである。 乗客増のため定員以上の座席を設置して非常口を塞いでしまい被害を大きく 仰) した遠足ノてスの火災事故や,スピード違反の過積載ジャリトラがパトカーと取 ( 34) 材車に故意に突っ込んで記者を死亡させた事件, 11月 27日一日で起こった3 (31) r廿九歳男子張乗源渉嫌持刀殺死繁親,並終屍鐙棄霞於建園北路高架橋停車場。J(12頁) (32) r因不満父親管教厳格,圏中生揚

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兇性大後,逆倫獄父。J(128頁)新竹市成得国民中 学の2年生 (14歳)が父の楊文生 (45歳)を万で 43回も切りつけ殺害。この家では 3年 前兄が殺害され,その2年前には姉が海水浴場で溺死,父がこの少年を長男の代わりにと 厳しく族ていた。 (33) r因為不久以前愛生過一次火焼遊覧車的惨劇,川川J(155頁)遠足で新竹の六副動物園 に向かっていた泰北交通の観光パス一台が平鎮市通過中に出火炎上,引率教諭を含め園 児ら23名が焼死した。 (34) r砂石車超裁超速,並故意撞毅警車和新聞採訪車,醸成台視記者嘗場死亡惨劇J(96貰) トラックの過積載問題は当時台湾各所で問題が発生し,交通部が対策に苦慮していた。

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-88ー 香川大学経済論叢 240 ( 3日 伽 ) 件の銃撃戦,マクドナルドがらみの連続爆破事件と並べば,大頭春が映画並み と感じるのも無理のない危険度である。殺人,恐喝,誘拐といった諸事件は頻 発と言っても良い。 一方,社会の治安を守るべき警察はというと,巡査が問の顔役と馴染みなの (訂) はご愛敬としても,事件の主役として遺憾なく活躍していることが少なくない (3自 のが分かる。前桃園警察隊長が誘拐容疑で逮捕,多発する巡査のピストル自殺 や,女'性への暴行殺人が見られる。 また公務員全体で見ても,放火した空軍ノfイロットや反核議員の公文書偽造 が加わる。後者は,核四廠に関するスキャンダルで,結局このままの建設凍結 状態が続いた。原発容認は国民党の政策で,反原発は民進党の公約である。国 民党政権末期に,建設再開の方向が示されていたが,

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年当選した陳水偏総 統が再び建設凍結方針を示したため,国民党の唐飛行政院長(首相)が辞任す (35) r槍撃要犯陳新溌渉持繁槍向軍火販察柏雄射撃十綾子弾後逃逸。板橋分局人員為逮捕勅 索嫌犯曾秋錦等人,一川h号費生槍戦,空整方共射撃子弾四十一義,川わ"。高雄岡山警方人員輿 郷票嫌犯林育民幾生槍戦,繁方共射撃子弾十三軍基,… J(68頁) (36) r来蛍努速食底連績愛生爆:作事件,厳重威脅公共安全,一名警員於折除:作弾装置時不慎 引爆殉職,男爾名重傷。J(144頁)4月28日台湾のマクドナルド社は,爆弾を仕掛けたと いう電話と600万元要求の脅迫状を受け取った。さらに台北民生東路庖に仕掛けたとの 電話があり,爆発物処理班が出動,処理中に爆発し揚季章が殉職。同日夜高雄市でもマク ドナルド中山庖向かいの電話ボックスでも爆発があった。 (37) rれ…那幾個警警察経常到菜場去喝茶,和角頭都是好朋友,川川 J(15頁) (38) r前桃園刑警隊長陳範渉嫌主導榔架勅腹案。J(5頁) (39) r扉東一保警奉槍自殺。宣蘭勝一響察強暴並殺害民女。J(39頁)水墨の交番で陳柏陸巡 査がピストル自殺, 3ヵ月間で9件目の警官のピストル自殺であった。また宜蘭県では, 王俊潔巡査が保険金集金にきた瀞紫春(既婚)に乱暴して殺害,死体を紙箱に隠していた のが発覚した。 (40) r雨位飛行官渉嫌縦火要髄(銭:筆者注)放:作弾。J(2頁)扉東439部隊のパイロット, 王t!t勇と貌賓漢が賭博ゲームでし50万の借金を作り,高雄市のゲームセンターに脅迫電 話ののち放火を予告, トイレに時限爆弾を仕掛けた。 (41) r民進然環保聯盟評議委員羅財成後造十三張図庫支票影本,製造Jl委受賄俵象,企図使 核問建廠預算案無法通過。J(163頁)核四廠は台湾 4番目の原子力発電所で,東北部震察 に建設が予定されていた。当時環境保護連盟で執行委員を務め,核連盟評議員だった民進 党の緩財成は1985年教育部発行の「青年研究発明奨励金J5,000元の国庫支出伝票をコ ピー原盤に,コンピューターで国民党の大物,~J松藩議員らの名と金額を印刷して貼りつ け,国民党議員が収賄の上,原発予算凍結解除に便宜を計ったと公表,予算審議を妨害し ようとしたが,偽造が発覚した。

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241 変 化 の 飴 動 -89-る騒ぎに発展したのは記憶に新しい。社会の安全への不安は,年ごとに高まっ ている。爆弾のような大規模殺人よりも,むしろ誘拐のような事件への危機感 は強く,民国

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年に起きたセンセーショナルな白暁燕誘拐殺人事件は,ついに 政府当局への抗議デモにまで発展,当時の李登輝総統の公式謝罪,連戦行政院 長(首相)の辞表提出や内閣改造に繋がる事態となった。 悪化する治安という現象は日本を含め世界各国でかなり広く見られる現象で あるが,台湾の場合も,現政権の重要課題であり,小説で示された状態はなお 続いている。

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器開 『少年大頭春的生活週記』に描かれた台湾社会をまとめるなら,内政では,李 登輝人気を除くと,国民党から次第にはっきりと人心が離れ出している。それ は皮肉なことに,この年に国民党政権によって次々行われた民主化政策によっ て加速されていく。外交では従来の人民共和国への完全な敵対から認知へと舵 取りが行われ,曲折を繰り返しながらも,今日まで基本的な対中スタンスは, この劇的な変化の年から変わっていない。 本土化の考えは,まだこの時期には圏内で表立つて表明するのが避けられた。 だが

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やがて総統自身が r中国は中国,台湾は十台湾」という考えを表明し,本 土化は一つの考え方として容認されているし,学校でも台湾語が教えられる時 代(と進んだ。 教育面では,学生たちを押えつけた受験勉強の圧力は,大頭春の受験(があっ たとすれば民国

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年聯考受験生になる)の時期に既に聯考の一部に穴があきだ し,ほぽ

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年後聯考という制度自体が消滅してしまった。勿論大学進学率は日 本や韓国よりはまだ低く,受験勉強が意味を持つ世界ではあるが,旧来の学科 試験だけの競争ではない。 (42) r有名芸能人である白泳泳の娘,白暁燕が登校途中誘拐され,犯人は切断した小指を送 り付けて500万ドル要求,警察は12臼後公開捜査に踏み切ったが,のち,誘拐数日後に 殺害されていたことが判明した。

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-90 香川大学経済論首長A

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社会治安は,もともとあまり良い国ではなかった。しかし近年は輪を掛けて 悪化している。その背景は様々であるが,大頭春の家のように離婚に至る家庭 が増え,最近では離婚要件の緩和もあってアジアーの離婚率を示し,その結果 子供=親=祖父母,伯父など(家族)ニ社会(学校など)といった,従来の人間 教育の図式が大きく揺らいでしまい,その代替システムを構築できないでいる 先進国共通の原因が比較的急激に出現しているということがあろう。特に学校 内の暴力や偏差行為は車親家庭など家庭要因のものが

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近いと法務部は見 ており,小説の時期から加速度的に進んだ家庭崩壊の影響は大きい。 この

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年台湾社会は劇的な変化を遂げた。例えば国民党から民進党への政権 交代ーっとっても,平和裡のスムーズな無血交代は,こと中国について言うな ら,考えようによっては,尭舜の樟譲以来何千年間未曾有の出来事である。そ の大きな変化は,蒋経国から李登輝への偶然の政権移譲をへて,国民代表によ り李総統が選出され聞もないこの時期に始まった。今日大きく様がわりした台 湾在会を見るとき,民国

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年から民国

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年と言う時期は,戒 厳令とそれに続く国民党の支配下で比較的静的推移を遂げてきた社会が動き出 す転換点であったと今更のように感じさせられる。そしてこの小説の家庭も学 校も,離婚や台湾主義教師など,その時期正に変化した側面を代表しているの である。 この小説は,少年期の揺れ動く感情を描いたものとしても秀作であるが,将 来台湾の変化胎動の時期を内側で写生した作品として価値を持つように思え る。

参照

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