LP
による相互依存投資の分析
井 上 勝 人
I われわれが吟味してきた分権的経営管理(
m
a
n
a
g
e
r
i
a
ld
e
c
e
n
t
r
a
l
i
z
a
t
i
o
n
)
モ テ叫ルに適用したLP
分割法において,全社的共通資源として資金を当てはめそ れを各事業部投資提案に配分する,いわゆる資本予算問題とサブ・プログラム としての事業部生産とを統合的に考察する靭帯は計算価格としてのシンプレッ グス乗数(
s
i
m
p
l
e
xm
u
l
t
i
p
l
i
e
r
s
)
であった。したがってシンプレッグス乗数に 影響を与える要因の分析はこのそテールを考えるに当たっての最重要な問題とい わなければならなし、。ちなみに前回のホライズン・モデ、ルの分析は計画期間中 にこのシンプレックス乗数が変化する場合の分析を指向するものであった。つ いで本稿ではシンプレックス乗数にさらに影響を与え得る要因として考えられ る資金の借入れに制限がある場合とそれに伴う相互依存投資のケースについて 考察する。すなわちこれまで検討してきたホライズン・モデルはその前提条件 として第1に完全資本市場,第2に確実性を予定していた。第2の確実性の問 題についてはいうまでもなく現実接近のためには不確実性のもとにおける分析 に論を進める必要があり,これについてはさらに稿をかえて考察するつもりで いるので,まず第1
の完全資本市場から不完全資本市場への問題,換言すれば 資本割当(
c
a
p
i
t
a
lr
a
t
i
o
n
i
n
g
)
の概念を導入し,ついで,従来の判定基準が機能 しなくなるという前者と同じような結果を招来するところの相互依存投資の問 題を分析する。 (1)(2)拙稿,管理科学とマネジリアノレ・エコノミッグス,香川大学経済論叢第 57巻第 2号, 30ベージ参照。元来,無制限に資金を調達できる場合には資本割当の問題は起こらない。何 故ならいくらでも資金があるのだからその効率性によって配分する意味がない からである。資金制約が生起すると,はじめて限りある資金をもっとも収益性 の高い投資提案から資金を配分する必要が生じてくる。したがって不完全資本 市場の導入は資本割当問題の分析になる。 II 資本割当のもっとも簡単なケースは借入資金に限度が設けられる場合であ る。したがって本稿では前回のホライズン・モテψルに3) このケースを適用して 分析する。記号は t期における負債の借入限度Btを新たに導入したほかは前 回と同じであるが,念の為もう一度記す。 atj…'"プロジェクト jの受容から惹起される期間 tにおけるキャッシュ・ フロー。そしてこの値が正のときは支出を,負のときは収入を表わ す
t
のとする。2
……一計画終了期日に続いて起こるキャッシュ・フローを終了時における 利子率で割ヲ!いた値。これも同じく正のときは期日時における正の 資産をあらわし,負のときはその資産の耐周年数を越えたことに関 連して,いわば負の純価値を表わす。Dt
……期間t
における操業から得られると予想される資金のうちその企業 の自由裁量可能な留保資金を表わす。 Wt … 期 間 tにおける借入資金を表わす。 Vt………期間 tにおける貸出資金ならびに同じ利子率で、次期に繰越す資金を 表わすoz
y
-
-
-
u
it--採用されたプロジェクトの数量を表わす。 Bt…… t期に許容される借入額の上限を表わす。 以上の記号を使用して負債の借入れに限度がある場合のモデ、ルは次のように (3)前掲拙稿. 37-43ページ参照。なる。 Maximize ~
a
jXj+
VT -WT s.t
.
.
~ aljXj+VI-Wl ~五 D1 ~ atjXj一 (l+r)vト I+Vt+(1+r)Wt-l-Wt~五 Dtt
=
2
,・T
O
三五 Xj三五 1,i
=
1
, …,n Wt 三五 Bt,t
=
1
, …,T
Vt, Wt孟0,t
=
1
,… ,T (1-0) (1-1) (1-2) (1-3) (1-4) (1-5) 前回のホライズ:/・モデルと異なるところは制約式(1-4)の追加である。この 付加によって式(1)におけるシンプレッグス乗数にいかなる影響が生じたかを 考察するには,シンプレックス乗数とはdualの最適解であるから式(1)の dualを作る必要がある。すなわち今迄どおりに双対変数をρ,μ とし,追加の双 対変数をstとすれば Minimize ~ρ tDt+ L: 的 +~ßtBt s.t
.
.
L
:
ρtatj+μyミ;;a
j, j =1
,… ,n
ρT丞1
-ρ T+βT詮-1
ρt一(1+r)ρt+l孟0,t
=
1,… , T-1 一 向+(1+r)ρt+l+st孟0,t
=
1,… , T-1 ρt,
st,
μjミO(
2
-
0
)
(2-1)(
2
-
2
)
(2-3) (2-4) (2-5) (2-6) と表わせる。しからばシンプレックス乗数ρ
?
とμ
?
はし、かなる値となるであろ うか。 まず,ρ
?
から考える。式(2-4)からρ
?
孟(1十r)ρ
?
+
1
(2-7) (4)以下の分析は, H.Martin Weingartner, Mathematical Programming and the Analysis of Capital Budgeting Problems, 1967, pp.160-167.による。式(2-5)からtρ?三五 (1
+
r)ρLl十β? (2-8) を得る。式(2-7),(2-8)において rは利子率であるから非負であり,したがっ てすべての変数が非負になる。しかし式(2-8)ですべての tに お い て 出 =0な らば ρ1= (l+r)T-' (2-9) となる。何故なら式(2-7)と(2-8)において(2-8)のs
i
をOとおき,統合すれば ρ1 = (1+r)pi+1 = (l+r)2ρ?+2=… ニ (l+r)1→ρ?+T→ (2-10) となり, ρ?+T→ =ρj 1(
2
-
1
1
)
であるから式(2-10)は ρi=(l+r)T-' (2-12) となり,前回の完全市場モテ、ルのケースに帰着する。ちなみに式(
2
-
1
1
)
はホラ イズン・モデルのd
u
a
l
の制約式 ρT孟l -ρT孟-1
とをまとめて,l
孟ρT孟1
ρ7=
1
となり,したがってその最適解もρj=
1
となる。 以上によって, β1=0ならば ρ1=
(l+r)T-' (5)前掲拙稿, 41ベージ参照。 (6)ホライズン・モデノレのdualの制約式は 21ρ,a,,;+
μJ孟aj,f = 1ゎ ,n, pr ~ 1一
ρT主主1 ρ'-1一(1+γ)ρe孟0,t = 2, ", T 一ρト1+(1+γ)ρt主主0, t = 2,"', T ρ"μj ~ 0 であった。前掲拙稿, 40-41ベージ参照。 (2-13)となり,式
(
2
-
1
2
)
が証明された。しかし出>0
ならば,式(
2
-
1
3
)
の代わりに 7ρ
i
=
(1+
r)T叫忍
(1+r)トtsj(
2
-
1
4
)
が用いられる。すなわち完全市場モデルにおける割引率より忍(1十r
)
7-tsjだ けその値が高くなる。双対定理によりβi>
0ならばBt=
0つまり借入れ限 度額いっぱい迄予算を使い切ることを意味するから,式(
2
-
1
4
)
の第2
項はホラ イズン点において予算制約いっぱいまで借り切った場合の機会原価を表わす。 けだしS
i
m
p
l
e
xT
a
b
l
e
a
u
における判定基準行は現在の基底の利益とこれから 採り入れる変数の利益との差,つまり現在の計画からの利益と現在の計画を採 用したために採用されなかった計画からの利益との差,換言すればこれから採 用される機会のある計画との差という意味で機会原価(
o
p
p
o
r
t
u
n
i
t
yc
o
s
t
)
と呼 ばれるからかくいうのである。かくして式(
2
-
1
4
)
の意味するところは毎期の利 率に機会原価を加えたものと解することができる。しからばもう一つのシンプ レックス乗数すなわち調整プログラムにおいて総和が1
になる式に対応するシ ンプレックス乗数μはし、かなる変化を受けるであろうか。次にこの問題を考え てみよう。 プロジェクトが採用される要件はり=1
であり,双対定理によって〆>0
である,そしてその値は式(
2
-
1)より, μi=
a;-
L
:
ρt
a
t
i
(
2
-
1
5
)
であるから,式(
2
-
1
4
)
のρtを式(
2
-
1
5
)
に代入すればμ?=51+
会(一向)[(山)叫ゑ(1十ry-tsj] 叩 〉 を得る。ホライズン期日に続いて生起するキャッシュ・フローの終価はa
;
=
去
(一向)
(
1
+
r)T→(
2
-
1
7
)
t=T+l で、あったかぷ)式〈日悦式(2-ωに代入すると, Tμ?=
主
(
-
a
t
;
)
(
l
+
rF
叫227
呂
(
-
a
r
;
)
(
l
+
r)トγ(2-18)
(7)前掲拙稿, 42ベージ,式(15)。を得る。 式(2-18)の意味を闇明にするには, この式の第2項について考察する必要が ある。けだし第l項は市場利子率rで割引かれたホライズン時の値で完全資本 市場の場合と異ならないが,第
2
項はこの完全資本市場の場合にさらに付加さ れたものであってこの項こそ不完全資本市場を体現するものであるからであ る。換言すれば前述の如くこの第2項分だけ割引率を押し上げる結果となって いることに注目すべきである。つまりこれは限度額まで借入れを行った危険に 対するプレミアムなのである。 以上においてわれわれは資金の外部からの借入れが〆,〆ともそれのない 場合よりこれらを騰貴せしめられることを見てきた。すなわち本社から事業部 へ通知する調整プログラムのシンプレックス乗数の上がることは,生産をそれ だけ圧迫し事業部の単位利益を減少させる結果を招来する。市況のよい時はそ れでも生産量,販売量の増加によって総体としての利益は増加するかもしれな いが,その時でさえ借入資金の利子率がこのシンプレックス乗数を越えないこ とが借入資金による生産活動の要諦である。またLP
分割法におけるサイクル の各段階における事業部の最適生産計画がはたしてその企業全体の最適生産計 画であるかどうかの判定基準におけるシンプレックス乗数の騰貴も,被減算式 が上がることによってこのサイクルを縮小せしめるようになる?かくて全体と してこれらシンプレックス乗数の上がることは生i産 活 動 の 圧 縮 に つ な が る か ら,前述のβ?が借入限度まで借入れを行ったことに対するプレミアムと解さ れ,また最適資本構成が問題となる所以がここに存するのである。 しかのみならずこの借入行為が存在したために従来からの投資提案の採否判 定基準が機能しなくなることを見落とすべきではない。すなわち従来からの判 (8)一般にシンプレックス乗数は対応する資源を l単位増加させると利益がどのくらい変動 するかを示すものである。かくして製品l単位における利益の増減をZとすると ,Zj = ρ,A'j-Cjで表わせるから,pが騰貴すればZjが増加する機会は減少する。ただし ,A
バ土 シンプレックス表における第l表における1列の係数列ベクトノレ,Cjはプロジェクトjの 限界利益を表す。換言すれば, ρは本社経営層が事業部に配分する資金の利子率であるか ら,これが騰貴することは生産の原価要因を増すことになり生産を圧迫すると解してもよ定基準は
x
l
=
1
であり,それに対応する双対変数μ1>0
であった。しかるに, 市場利率 rで割りヲl
いたホライズンの値が負であっても,総体的に式(
2
-
1
8
)
が 非負であるならこのプロジェクトは採用されるのである。つまり, ~(
-
a
t
i
)
(
l
+
r
)1-
t
<
0
(
2
-
1
9
)
の場合でもμ?=
呂(一向 )(1十rY-t+
呂 37E(-h)(1+r)tーτ孟O(
2
-
2
0
)
が成立すれば, このプロジェグトは採用されるのであり, 当然のことながらこ の逆も真であり, ~(
-
a
t
;
)
(1+r
)1-
t
;
;
;
;
0
の場合でもμ
1
=
~ (一向 )(1+ r)T→+2mE(-h)(l+r)ト τくO が成立すればこのプロジェクトは否決される。 以上見てきたように借入れ行為の導入,換言すれば資本配分を斉らす不完全 資本市場の前提を置くことは, これを置かない完全資本市場と比べて甚大な影 響を惹起することが明らかとなった。すなわちその第1は資金借入れによる割 引率の騰貴から招来される借入れの程度, つまり最適資本構成の問題であり, 第2
はLP
のd
u
a
l
として内生的に求められる割引率は,他の同時的に求められ る諸量と共に決して孤立化して考えてはならぬ, ということである。第lの間 題は相当に複雑で、あるので,稿をあらためて考察することにし, ここでは第2 の問題に絞って分析してみよう。 この問題は例えば前述したように,式(
2
-
1
9
)
のみで判断したのでは誤ることになり,式(
2
-
2
0
)
で総合的に見ることを要する ということである。 元来LP
分析の有効性は上述の如く物事を総合的に,換言すれば相互依存的 にシステム的に分析するところに求められる。LP
の解は単一の変数のそれで、 はなく,最適基底としての組合わせであることを考えてもこのことは首肯され ょう。かくてわれわれは分析の視点、をこの相互依存性におき, われわれの問題にこの視点が導入されたとき,いわゆる相互依存 (interrelated)投資として,新 たなる課題を生起せしめる事情を考察しよう。
I i
T A 資本予算の第1段階は事業部から本社に提出される投資案をその予測収益率 の高いIJ買から並べることであるが,この投資案は当初から独立投資として扱わ れてきた。しかし投資の中には同じ土地の上に工場と研究所が同時に建てられ ないように,いわゆる相互排反投資とかあるいは空調設備の如く建物に付随し て行われる設備投資の如き従属投資とがある。一般に分類ということは基準の 樹て方によってさまざまになされるが,ここでも相互排反投資を従属投資に含 めて,つまりそのプロジェクトの成果が他のいかなるプロジェクトによっても 影響されないものを独立投資として,他方影響を受けるものを従属投資とすれ ば,まず大きな分類として上述の如く独立投資と従属投資,そして従属投資が その母体投資と統合される合成投資とに分類できる。そして前述の如く前回の ホライズン・モデルまではすべて独立投資がその対象であった。しかしながら 資本予算問題にLP
を適用する理由のーっとして,上述の従属投資以下の相互 依存投資を適切に表現し得ることに求められるから,これらをいかに定式化す るかを考えるべきで、あるう まず,相互排反投資であるがこれは制約条件のなかに整数条件と共に,Z
J
x
y
壬1 (3) を加えればよい。ここにJ
は相互排反プロジェクトの集合を表わす。式 (3)を前 回のホライズン・モデルに適用すると, Maximize2
:
aiX i+
Vr-WT s..t
.
.
~a
ij.X"j
+
Vl - Wl孟Dl (4由0) (4-1)4
:
at}Xiー(1+
r)Vt-l +vt+(l+
r)wト l-Wt壬Dt (9)以下の論述は, Weingartner op.cit, pp. 147-152による。t
= 2, ""',T
(4-2)z
x
i
孟1f
= 1,… ,n
(4-3) X}'""i
n
t
e
g
e
r
f
= 1,… ,n
(4-4) Vt, Wt 主主 0,t
=
1
, …, T (4-5) となる。前回と異なる点は制約(4-3)と(4-4)である。すなわちめは制約(4-3)と (4-4)とによって Oかlの値のみをとることになり, 0の場合はそのプロジェグ トの不採用を 1の場合は採用を意味することになる。かくして ,X;のどれか lつがlの値をとれば,他はOの値をとらざるを得ず,相互排反となるのであ る。形式的には叙上の如く式(
4
)
は前回のそデ、ルとくらべて簡単な変更である が,内容的には若干意味の深い変化を惹起することになる。すなわちプロジェ クト jの採用単位めの上限がそれらの総計において lより大きくないという 制約は,双対変数μがもはや個々のプロジェクトに関係するものではなくてp
r
i
m
a
l
の全制約式全体に関連する評価要因としての意味を持つようになるの である。したがってここにわれわれは相互排反プロジェグトの全部の組を表わ す添字J
を導入する所以がある。かくて μIは集合/から受容されるプロジェ クトの数を減ずる機会原価と解せられる。けだし機会原価は前述の如く企業が 利用可能な資金を外部投資しないで、内部投資した場合の外部投資からの利益と 内部投資からの利益との差として定義されるからである。つまり内部投資を採 用したということは外部投資から得られる機会を拠棄したという意味でその差 は機会原価と呼ばれ,現在の計画案が最良のものかどうかを判断する際の不可 欠の概念であり,それが負であることは外部投資に,より有利な機会があって 内部投資のプロジェクトを減ずることを意味することになる。 以上のことを定式化すると,一組の相互排反プロジェクトの中から一つのプ ロジェグトが採用される場合,式 (5)が満足される。 μ?=K 21(-h)(1+r)-t (5) (10) Ibid, pp 179-190"ここに式(5)の各記号は前回のホライズ、/・モテ守ルと同じであり(l!Kはキャッ シュ・フローの現在価値を計画期間の終時価値に変換する定数である。従って, 集合
J
の残りの部分に対しては式 (6)が成立する。 μ? 量~ K ~(-a
t;)(l+r)-t(
6
)
以上を要するに,前述した如く資本予算問題にLPを適用することのメリッ トの一つに,相互依存投資の的確な表現が可能となることを論証したわけであ る。ちなみに相互依存投資としては前述の如く上述した相互排反投資のほかに 従属投資があるが,これは式(4-3)のかわりにXj孟ねを入れればよい。すなわ ちこの式と式(4-4)の整数条件によって,プロジェクト gがOつまり不採用な らプロジェクト/もO
になり ,gが1なら/は採用となる場合もあることにな る。要するにプロジェクト/の採用はプロジェクト gの採用に依存しているこ とになる。 なお既述した如く相互依存投資の類型としてさらに独立投資と従属投資の統 合された合成投資も考えられる。つまり,これは従属投資が依存しているプロ ジェグトが独立プロジェクトの場合であり,これらの合成投資は他の独立投資 とは相互排反投資となる可能性もあるから,大きくは相互排反投資と従属投資 の二つを考えてもよかろう。 以上の相互依存投資を考えるに当たっての問題点は,従来の判定基準が必ず しもその妥当性を保証し得ないということである。すなわち制約条件に相互依 存制約が存在する場合には,正の現在価値を有するプロジェクトが拒否された り,あるいは負の現在価値を有するプロジェクトが採用されたりする場合が生 じ得るのである。前l者は相互排反プロジェクトの組において正の現在価値を有 する若干のプロジェクトが他にさらに大きな現在価値を有するプロジェクトが 存在する場合に起こり得るのであり,後者は従属投資においてその現在価値が 正である場合,あるいは合成プロジェクトにおいてその組合わせが従属ー独立 。1)前掲拙稿, 42ベージ参照。でかっその現在価値が正である場合に起こり得る。かかる変改は投資判定基準 そのものにかかわる重要事項であり,前述の負債制限が存在する場合と軌をー にするものであるから,われわれは節を改めてこの問題につきさらに考察しよ う。
I
V
既述したように,モデ、ルに相互依存投資が含まれることによって従来の投資 判定基準たる現在価値法ないし内部利益法が正確な判定基準たり得なくなり, したがってこれらの手法によって導かれた投資決定が誤判断を奮すことになる が,これらに関しW
e
i
n
g
a
r
t
n
e
r
は次のような数値例を示すことによってその闘 明化に貢献している。われわれも暫く彼にしたがってその数値例について考察 しよう。 彼はまず基礎データとして表1
の如き投資プロジェクトを想定する。 すなわちわれわれが分析の対象とする問題は3
0
のプロジzグトから成り,ホ ライズン時点、つまり終時を補表の如く最長21年に定めて,それはプロジェクト 毎に異なっている。そして資本支出は大方のプロジェグトにおいては初年度に 行われているが,プロジェクト7
,8
,1
6
,1
7
などにおいては途中の年度から 始まっている。 これらのデータを基に表2
のホライズン価値が求められる。ただしこの場合 この値は前掲拙稿の式 (14)における ご ー ぷ ( -atj)一 -
u,) 阜~l (1+r)
トT から計算されている。また,資本化への割引率は10%の場合と5%の場合の二 通りにおけるホライズンの値である。 次に営業活動より生じた内部資金であるがこれは表3に示されている。 以上のデータより求められた各プロジェグトにおける内部利益率とそれに基 ( 1 I)2 bid, pp..179-190 ( 13), (1日同,39ベージ参照,ちなみにそデノレ(4)は,本稿式(1)の式(1-4)のないモデノレで、ある。一一一一一一一一一一一一一一一一一一ーー…一一一一一一一一一一
投資プロジェクトのキャッシュ・フロー 表 1 各年の プロ Y フロー ェ F ト番号 22 23 24 25 26 -100 -100 -100 -100 -100 200 21 20 pnuAwdaaa。,
u 19 694 1 18 17 16。
111 18 15 010 111 14 018 11 13 012 112 12 8012 -ti--11 6430 112 25 25 25 25 25 25 25 25 25 25 522 21 566 21 仇UO 1 54458 213 F、dvaHυFhd 212 5750206400752530 214112132634318 12 60 60 60 60 60 60 FhuquAυkdkJvnり06FbAOAUqLA00υphJVQd 211112133645411 一, i 16 r、υAuvq61 ‘υAHV lO 14334500070060075055 1111223212234647421 一寸一 d晶, nヨ句、υnxυQVFhdnHVAHVFhdQOAHVAHVOKUAHVAHUnHVAHV009u 1111322621223566131 6434450 1111422 8435650 111528 985665 111162 A306Rd 弓daeFhd 11172 085105 211182 085605 21162 005005 221262 21 phdAHυa4phd sA内hv。,
u 8 -20 50655 9&poqu 12 15 AWUF364 、υ の"VAUdphd弓,a 17 4710300 146161 18 0500804 1256111um
却おω"
“お川口 4300155 1316332 。nvonvoHVS4,A宮 AHVAHVF、JV 3124669 5800050 321564 0202500 3121563 phJvphdAHvaa晶AHUFhJVAHV 2121652 5706000 2121651 AHvonUAMVOKUFhdphdAHV 2121770 1-Il --一一 000500 AHvn,“ n,“ n''nuoFHυ l-Il --一一 00000 5055O Ili--一一一一一 557 131 059 231 お品切 U AHVAHV内ミdV 341 AHυAuopnv 441 FhdAHV内7b 441 FhdkdAHV 472 αuvp、HVAHv phdn,.OKV 2-l 一-一 10 12 14 17 16 15 4 11 10 14 12 20 14 17 16 14 18 7 14 9403 11 。HU合唱υn''AHvphd 1121 -16 11 14 5 16 10 16 15 25 10 20 6 11 25 10 30 13 35 16 15 15 9 30 -70 5 -75 18 内屯υp2414 、dAHUAHVAHV 7 35 10 60 13 80 15 105 20 20 16 -lO O 125 115 -85 -270 phJVFhdAXυ 111 10 50 505 222 123456789muuuumMUmmm幻nmmおお幻 mm初 50 15 -25 -25 。お8 501 531 054 731 30 006 841 40 。741 HVF、υO災U 60 050 642 一 200 pkdAnvaHV 542 内︽d -275 -140づく順位づけは表
4
に示される。 なお,表4における内部利益率は表 2における 10%のホライズンの値を用い 表2 投資プロジェFトのホライズンの値 プロジェグ卜番号 6 8 15 21 25 30 ホ ラ イ ズ ン の 値 94 77 2047 22745 5 45 10 50 6 20 (10%) ホ ラ イ ズ ン の 値 108 24 21 71 25977 571 11 25 6 58 (5 %) 表3 21年間における営業活動から得られると予定される資金量 年 1 2 3 4 5 6 7 資金量 ¥400 300 320 280 240 200 160 年 8 9 10 11 12 13 14 資金量 120 80 40。
-40 -80 -120 年 15 16 17 18 19 20 21 資金量 -100 -200 -240 -280 -320 -360 -400 表4 30のプロジェクトにおける内部利益率とランクづけ プロジェクト番号 l 2 3 4 内部利益率 (%) 1L03 1394 1L90 10 02 フ ン F 9 2 7 13 プロジx.?ト番号 5 6 7 8 内部利益率 (%) 12 26 1175 13 84 12 57 フ ン ク 5 8 3 4 プロジェクト番号 9 10 11 12 内部利益察 (%) 1566 907 700 855 ブ ン タ l 16 19 18 プロジェFト番号 13 14 15 16 内部利益率 (%) 876 9 22 1086 10..24 フ ン ク 17 15 10 11プロジェグト番号 17 18 19 20 内部利益率 (%) 581 576 6 75 519 ブ ン グ 22 23 20 24 プロジェクト番号 21 22 23 24 内部利益率 (%) 935 611 11..94 10 19 7 ン ク 14 21 6 12 プロジzクト番号 25 26 27 28 内部利益率 (%) 452 4.25 350 471 フ ン ク 28 29 30 26 プロジェグト番号 29 30 内部利益率 (%) 464 4..93 フ ン ク 27 25 表5 最 適 解 受 容 さ れ た プ ロ ジ : r .17 ト 拒否されたプロジェクト プロジ",17トl x' μ 割前 ランク プロジェグト アホ ランク 1 LO $ 24..14 10 10 $ 3394 15 2 1 0 14257 6 11 13521 23 3 1 0 7875 7 12 46 98 18 4 10
o
05 13 13 12735 22 5 LO 14544 4 14 7938 21 6 10 18L15 1 17 6495 20 7 LO 3779 8 18 33938 27 8 10 3611 9 19 16267 24 9 10 14457 5 20 35317 29 15 10 17948 2 21 457 14 16 10 935 11 22 5697 19 23 LO 14615 3 25 3689 17 24 LO 045 12 26 25069 25 27 3631 16 28 34256 28 29 41007 30 30 25297 26て計算されている。これらのデータを用いて求められた最適プログラムは表
5
と補表1
に示される。なお,借入資金と貸出資金の値は,本稿が考え方の枠組 を示すことが目的であるので補表にまとめた。 以上のデータ整備を前準備として,次に下記の制約を付加することを考える。 X2十X3+X11~玉 1 (7-1) X13+X14 ~1
(
7
-
2
)
X15-X30 壬O
X'7+X8-XI2話O 表6 付加された制約における最適解 受 容 さ れ た プ ロ ジ ェ ク 拒否されたプロジェクト プロジェクト x ホ μ ホ ランク プロジェクト r* l 1 0 $ 24 14 6 3 d 2 1 0 d 5 7 d 4 10 005 9 8 d 5 10 14544 3 10 $ 33 94 6 1 0 181 15 l 11 d 9 1 0 144 57 4 12 d 16 1 0 935 7 13 d 23 1 0 14615 2 14 d 24 1 0 045 8 15 d 17 64 95 18 339 38 19 162 67 20 353 17 21 457 22 5697 25 3689 26 250,69 27 3631 28 34256 29 41007 30 a (14) Ibid, p,.186. (7-3) (7-4) ランク b b b 12 b 11 b 18 b 16 21 19 23 10 15 14 20 13 22 24 17式(7-1)と(7-2)は競合ないし排反性を表わし,式(7-3)と(7-4)は補完性を表 現することは既に述べた通りである。すなわちこれら制約の付加によってモデ ルにおけるプロジzグト聞の競合性と補完性が存在していることを意味するこ とになる。この問題に対する最適解は表
6
と補表2
に示される。 ここにαとbは次の計算を参考にして求められる。すなわち不等式(7)で表 わされる相互依存プロジェクトの組合わせの中から,表6によってプロジェク ト2が受容される。この制約は双対問題に新しい変数を付加する。この変数を νで表わすと,追加制約に含まれるプロジェグトに対する双対変数の解釈は次 のようになる。相互依存の組合わせの中から受容されたプロジzクトの値は, もしこのプロジェクトが次のもっとも良いプロジェクトの値fζよっておきかえ られるならば失われる金額に一致する。つまりこの失われる金額とは機会原価 である。上例においてはプロジェクト 3の値がこれに相当する。かくて新しい 表7 前稿モテ、ノレ(4)の解 受 容 さ れ た プ ロ ジ ェ グ ト 拒否されたプロジェクト フ.ロジェクト x' μ ホ ランク プロジェグト r" ランク 1 1 0 $ 24..14 10 10 $ 3394 15 2 LO 142.57 6 11 13521 23 3 1 0 78 75 7 12 4698 18 4 LO 005 13 13 12735 22 5 LO 14544 4ヲ 14 7938 21 6 1 0 181 15 l 17 64 95 20 7 1 0 3779 8 18 339 38 27 8 1 0 3611 9 19 162 67 24 9 1 0 144.57 5 20 35317 29 15 10 179.48 2 21 457 14 16 10 935 11 22 5697 19 23 LO 14615 3 25 3689 17 24 LO。
45 12 26 25069 25 27 3631 16 28 34256 28 29 410 07 30 30 25297 26双対制約は次の関係式で表わすことができる。 ~ρ?dtj-Sy ニ r.Î ー〆 (8) 式 (8)を解釈するに当たって,われわれは前稿のモテゃル (4)を想起する必要が ある。このモデル (4)に既述のデータを適用して解を求めると,表 7の如くにな る。 表7から,式(8)の左辺は
μ
!
=
$63..83と11.=
$78..75の合計$142..57である ことが分かる。同様にして拒否されたプロジェクト jに対しては2
ρ
iatj-aj=
r}一
〆
(9) が成立する。再び表7
から,プロジェグト3
における左辺は〆=0
か ら 〆 = $78.75を号!¥,、た値,すなわち -$78..
7
5が得られる。プロジェグト 11に対しては これらの金額は $135..21=
$21
3
.
.
96-$78..
7
5 である。つまりプロジェグト3
はかつては受容されたに拘らず,今度は拒否さ れていることに注目すべきである。そして上述の三つのプロジzクトの組合わせ の中からその一つに制限を課すことはプロジェグト2
の選択に帰着し,その際 拒否されたプロジェクトの双対変数の値は他のプロジェクトの受容のときの機 会原価であり,その値はμH
〆によって与えられることが分かる。 式(7-2)の各プロジェグトの現在価値は表5
に示されているように何れも負 であるから受容されていなし、。したがってそれらの双対変数γ?3と げ4は表5
から表7
に至るまで変化していなし、。順位づけに当たってはこれらの値の小さ い方が用いられている。 制約式(7-3)はプロジェクト 30を受容することによってプロジェクト 15を 受容することになるから従属投資である。これらの連結した現在価値は表5
に 見るように負であるから,拒否されている。かくて独立プロジェグト 30におけ る双対制約は ~ρ?Gt,30-530=γáo+ 〆 (10) となる。従属プロジェクトに対してはプロジェクト XI5は表5
からその現在価{直は負である。しかし
r
i
s=
0によってν=
$17948になる。 以上見てきたように相互依存投資がモデルの中に組み入れられると,伝統的 現在価値法の決定と LPによる採否判定とは異なるものとなる。 V LPによる分権的経営管理モデルに負債存在と投資の相互依存関係とを導入 すると何れの場合においても従来の伝統的判定基準と異なる結果を招来するこ とも見てきたが,これらは実にLP分析の本性たる諸要因の組合わせによるシ ステム分析の賓らすものであることをわれわれは見落としてはならなし、。すな わち既述したようにLPの最適解はある一つの要因のそれではなくて諸要因のL
、かなる組合わせの水準が妥当であるかを考えるものである。したがってある 一つのプロジェクトだけでは拒否されるものも,他のプロジェクトと組合わせ れば受容されることもあり得るのである。かかる考え方は伝統的分析手法とし ての孤立化分析と対称されるところのシステム分析と考えてよく, LPの優位 性とL
て把握さるべきものである。 かくしてわれわれは従来の伝統的分析からLPをはじめとする数理計画法分 析に移行する所以がここに存するといえるのである。 以上を要するにわれわれは本稿において次の2
点を考察した。すなわち第1
に制約条件に負債制約が付加された場合には事業部制を運営する要であるシン プレックス乗数が騰貴し,生産活動を圧迫するから資本構成に留意することが 大切であること。第2
に制約条件に負債制約が付加されると従来の投資判定基 準の変更が要請されること,このことはまた考察の対象に従属投資を加えても 招来されるから従来の判定基準と異なるという点に焦点を絞り, LPによる相 互依存的投資の決定についてワインガートナーの数値例に基づき考察したので ある。 その結果,システム的考察を主内容とする LPの優位性が明らかとなり,われ われが伝統的手法からLPへ分析手法を移した所以が闇明にされたのである。 そしてLPを現代の経営実践に適用するとLP分割法を中核とする分権的経営管理モデルが登場し,本稿において分析した諸事情を考慮することによりわれ われは更にその内容の豊穣化に資することを目途とする一里塚として本稿を位 置づけたいと思うのである。 n J “ 自 目
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暇 渇 . 印 度 一 応 仰 日 n H -m h V 1 一 一 1 2 3 4 5 6 7 8 9 m uロ
ロ
M 日 目 口 UMum 幻 = = 表 一 一 価 補 一 年 一 終 借 入 資 金 (10%) 貸 出 資 金 $400 00 46000 48200 AHVAKUFhJvpnv 噌 sanku 噌 E ム F h d n , ・ pnvnr “ ︽ H V の , uaaτ ハ X U 司E 4 内 ︿ υτea ooFO 司 よ 必 佳 作 , a つれ︼刈官。 G O O F 3 0 6 9 M q L A 告 の L ワ uniqd 引 い 0 0 4・ q o 。 & 戸 U 1 ム ooavnb つ bqOAυ 。 L O O Q d 戸 D 戸 b q o n, s a a A 今 、 υ の 〆 “ 司 E ム F h υ の ︿ unxU442 噌 E ム 戸 川 υ ハ U J V 内 ペ υ 戸 、 υ p n v の ︿ ω 唱 ・ ム n x υ 屯 ψ n b つ 企 庁 4 つ ρρ01Anb 今 ム O O 令 d 。 。 A 企 O U 4 ‘ 。 υ 氏 U 1 鼻 , , , , , , , , , , , , , , , , 1 1 2 2 3 3 4 4 4 5 6 6 7 8 8 9(補表2) 年 度 l 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 借 入 資 金 (10%) 事20000 105 00 650 貸 出 資 金 F b q J Q d つ 釘 弓 t の J Q d F b q J Q u d 告 P O Q M A -A 佳 作 J t A Q V O 内 U 戸 、 υ の 〆 U F ヘ υ F h d n h v F h J v n x U F 、 u F h u 司 E l h 内 ぺ υ の く U A H V ︽ udnkun 災 U A H V ︽ り 7 ・ワ U A v n v o d ヮ “ a u n v F b ヮ “ ハ V 氏 υ Q U 虫 U Q U つ 白 QU 勾 t F D F b つ u o o q J ワ u λ