・米国ミズーリ州からの家きん及び家きん肉等の輸入停止措置の解除について ………… 273 ・カナダにおける食肉処理施設の定期査察について ……… 274 ・「平成 22年度高病原性鳥インフルエンザの発生に係る 疫学調査の中間取りまとめ」の公表について ………… 274 ・「平成 22年度高病原性鳥インフルエンザの発生に係る 疫学調査の中間取りまとめ」の概要 ………… 275 ・人事異動 ……… 280
No.
3168 農林水産省消費・安全局 畜水産安全管理課、動物衛生課 2011.
9.5
☆米国ミズーリ州からの家きん及び家きん肉等 の輸入停止措置の解除について (平成 23 年8月 25 日付プレスリリース) 農林水産省は、平成 23 年3月、米国のミズーリ州 において低病原性鳥インフルエンザ(H7N3 亜型) が確認されたことから、同州からの家きん及び家き ん肉等の輸入を停止しました。 今般、同州における本病の清浄性を確認したことか ら、本日、輸入停止措置を解除しました。 1.経緯 平成 23 年3月、米国のミズーリ州において低病 原性鳥インフルエンザ(H7N3 亜型)が確認され たことから、同州からの家きん及び家きん肉等の 輸入を停止しました。 2.対応 今般、米国家畜衛生当局から我が国に対し当該事 例に係る措置等の情報が提供され、ミズーリ州に おける鳥インフルエンザの清浄性について確認し ました。このため、本日付けで同州に対する家き ん及び家きん肉等の輸入停止措置を解除しまし た。 ・なお、低病原性鳥インフルエンザの清浄性がま だ確認されていないノースカロライナ州、ネブ ラスカ州及びミネソタ州に対する輸入停止措置 は継続します。 ・発生国又は地域から家きん等の輸入を停止する のは、家きん等がウイルスに感染することを防止するためであり、食品衛生のためではありま せん。 (参考1)米国からの家きん及び家きん肉等の輸入 実績 2010 年 鶏のひな(羽) 88,477 家きん肉等(トン) 35,307 鶏卵(トン) 9,855 (参考2)関連資料 米国ミズーリ州からの家きん及び家きん肉等の輸入 停止措置について h t t p : / / w w w . m a f f . g o . j p / j / p r e s s / s y o u a n / douei/110330.html ☆カナダにおける食肉処理施設の定期査察につ いて (平成 23 年8月 26 日付プレスリリース) 厚生労働省及び農林水産省は、カナダにおける日本 向け食肉処理施設の対日輸出条件の遵守状況等につ いて確認・検証するため、担当者を派遣することと しました。 1. 概要 カナダ産の牛肉について、厚生労働省及び農林水 産省は、平成 17 年 12 月 12 日の輸入再開以降、 定期的に担当者を派遣し、日本向け食肉処理施設 の対日輸出条件(月齢確認、特定危険部位(SRM ※)除去等)の遵守状況等の確認・検証を行って います。 本年についても、以下のとおり、厚生労働省及び 農林水産省の担当者を派遣することとしました。 ※ SRM:Specified Risk Material 2. 日程 平成 23 年8月 29 日(月曜日)~ 9月2日(金 曜日) 3. 査察場所 日本向け食肉処理施設 3 か所(アルバータ州) ☆「平成 22 年度高病原性鳥インフルエンザの発 生に係る疫学調査の中間取りまとめ」の公表 について (平成 23 年8月 30 日付プレスリリース) 「高病原性鳥インフルエンザ 疫学調査チーム」に おいて、「平成 22 年度 高病原性鳥インフルエンザ の発生に係る疫学調査の中間取りまとめ」を取りま とめました。 農林水産省は、昨年 11 月から本年3月にかけて、 計 9 県 24 農場において発生した高病原性鳥インフ ルエンザについて、発生後直ちに感染経路を究明す るため、専門家や発生県の防疫担当者から成る「高 病原性鳥インフルエンザ疫学調査チーム」を設置・ 派遣し、全事例について現地調査を実施しました。 この現地調査等の結果に基づき、同チームの検討会 において、本病の感染経路について合計4回にわ たって分析・議論してきたところであり、本日、「中 間取りまとめ」を取りまとめました。 「平成 22 年度 高病原性鳥インフルエンザの発生に 係る疫学調査の中間取りまとめ」は、当省ホーム ページ「鳥インフルエンザに関する情報」において 公開しています。 (URL: http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/ tori/index.html)
☆「平成 22 年度高病原性鳥インフルエンザの発 生に係る疫学調査の中間取りまとめ」の概要 1 平成 22 年度に発生した高病原性鳥インフルエ ンザの概要 (1)家きん:11 月から3月の間に、9県 24 農場 (島根県;1例、宮崎県;13 例、鹿児島県;1例、 愛知県;2例、大分県;1例、和歌山県;1例、 三重県;2例、奈良県;1例、千葉県;2例) で H5N1 ウイルスの感染による高病原性鳥イン フルエンザ(以下「本病」という。)が発生し た。 (2)野鳥(飼養鳥を除く):16 道府県 26 地域(28 市町村)で 15 種、60 羽の本病ウイルスの分離 事例が確認され、我が国の広い範囲で、これま でで最も多い数の野鳥等でウイルス感染が確認 された。 2 分離されたウイルス株の特徴 (1)今回、国内で分離された全てのウイルスは互 いに近縁であり、平成 21 年から 22 年にかけて モンゴルや中央ロシアで野鳥から分離されたウ イルスや本年韓国やモンゴルで分離されている ウイルスとも近縁であった。 (2)一方、過去の国内発生事例(平成 16 年及び 19 年)で分離されたウイルスとは異なってい た。 3 我が国への侵入経路 (1)海外からの人や物を介して農場に直接ウイル スが持ち込まれた可能性を示唆する事実は認め られなかった。 (2)北方から我が国への渡りの初期(10 月)に 北海道稚内市で、カモ類の糞からウイルスが分 離されていること、家きんでの初発事例が、渡 り鳥が多く飛来する湖に面する農場で起こった こと、渡り鳥などの野鳥の感染事例が多いこと 等を考慮すると、渡り鳥等の野鳥によって日本 へウイルスが持ち込まれた可能性が高い。 (3)年末に韓国で多くの発生が確認されているこ と、我が国で分離されたウイルスの HA 遺伝 子の塩基配列が、その分離前に韓国で分離され たウイルスの塩基配列と 100 %一致する株が あること等から、日本に飛来する渡り鳥等が飛 来途中の大陸や朝鮮半島において、家きんに流 行しているウイルスに感染して日本にウイルス を持ち込んだ可能性が考えられる。 (4)また、島根県の発生事例から分離されたウ イルスは、昨年5月にモンゴルでオオハクチョ ウから分離されたウイルスと近縁であったこ と、北海道の最北端にある稚内市でカモ類の糞 から渡りの初期(10 月)にウイルスが分離さ れていること等から、モンゴル等から運ばれ、 北方営巣地付近で維持されたウイルスに感染し た渡り鳥が直接日本へ持ち込んだとする考え方 もある。 4 我が国で本病が多発した要因 (1)比較的早い時期に国内にウイルスが持ち込ま れ、ウイルスに感染した野鳥が国内で移動した 結果、国内でウイルスが拡散し、家きんでの発 生や野鳥での感染が増加した可能性がある。 (2)新たに3の(4)のような侵入経路でウイル スが持ち込まれた場合、複数の侵入ルートが存 在したこととなり、感染事例が増加する結果に なったと考えられる。 (3)1月中下旬に東アジア地域に到来した寒波の 影響で、朝鮮半島や大陸から例年に比べて多く の野鳥が移動し、それに伴ってこれらの地域で 流行するウイルスが日本に持ち込まれ、国内で の発生が増加した可能性が考えられる。
5 宮崎県での発生が多かった要因 (1)家きん飼養農家数及び密度分布ともに高かっ たため、発生するリスクも高かったことが可能 性の一つとして考えられる。 (2)宮崎県中央の平野部は、カモ類の確認個体 数が比較的多い地域の一つであり、宮崎県全体 での確認数も昨年に比較して増加している。特 に、カモ類のうち、日本や韓国で本病ウイルス の分離事例が多いオシドリの確認数が多い。カ モ類は高病原性鳥インフルエンザウイルスに感 染しても重篤な症状を示すことなく、環境中に ウイルスを排泄することから、他の鳥類への感 染源になった可能性が考えられる。 (3)宮崎県では野鳥での感染例が7例確認され ているが、感染確認場所は宮崎県広域に及んで おり、その中で、感染した野鳥を捕食して感染 したと推定されるハヤブサでの感染確認事例も 3例と多い。このことから、県の広い地域で野 鳥がウイルスに感染していたことが示唆され、 家きん飼養農場での発生に繋がった可能性があ る。 (4)宮崎県の発生農場 13 農場のうち、2農場で はそれぞれ他の発生農場からの伝播によって発 生した可能性が否定できないと考えられた。一 方、他県での発生では、他の発生農場との関連 が認められた事例はなく、周辺環境からウイル スが侵入した可能性が高いと考えられた。した がって、これらの農場で実際に農場間の伝播が あったとすれば、宮崎県で発生数が多かった理 由の一つである可能性が考えられる。 6 個別農場の発生要因の分析 (1)現地調査により、実際に小型野鳥の侵入が確 認されたり、防鳥ネット等の破損や鶏舎の隙間 が確認された農場もあり、野鳥又は野生動物を 介した経路があると考えられた。なお、ネズミ 類についてはほとんど全ての農場で存在が確認 されており、ウイルスを持ち込んだ可能性は否 定できなかった。 (2)農場の管理者、従業員及び畜産関係者の衣服・ 長靴等の交換や消毒に不備があった農場が確認 されており、これによりウイルスが持ち込まれ た可能性も考えられる。また、発生農場間を同 一の畜産関係車両が巡回していた例もあり、車 両によるウイルスの伝播の可能性も否定できな い。 (3)未消毒の表層水を飲用水に用いていた発生農 場もあり、飲用水を介してウイルスが持ち込ま れた可能性も否定できない。 (4)今回の発生例のほとんどは、他の発生農場か らの伝播によってウイルスが侵入したのではな く、直接野外環境のウイルスが農場に侵入した ものと考えられた。 7 提言 今回の現地調査を含めた疫学調査の結果に基づ き、来シーズンに向けての発生予防の取り組みに ついて以下に提言する。 (1)野鳥・野生動物の侵入防止対策 (2)ネズミ対策 (3)人・車両を介してのウイルス侵入防止対策 (4)飲用水・飼料等を介してのウイルス侵入防止 対策 (5)家きんの健康観察 (6)飼養衛生管理の確認・指導 (7)情報の収集及び共有
☆「第 79 回日本豚病研究会・平成 23 年度日本 豚病臨床研究会・平成 23 年度日本養豚開業獣 医師協会 合同研究集会」のお知らせ 事務局:日本豚病研究会事務局(動物衛生研究所内) Tel/Fax:029‐838‐7745 e-mail: [email protected] 日本豚病研究会、日本豚病臨床研究会、日本養豚 開業獣医師協会は 2011 年秋の研究集会を合同で行 うことと致しました。下記の通りご案内致します。 記 日 時:平成 23 年 10 月 12 日(水) 10:00 ~ 17:00 場 所:タワーホール船堀(小ホール) 〒 134‐0091 東京都江戸川区船堀4-1-1 TEL:03‐5676‐2211 ( 代 ) http://www.towerhall.jp/ ○日 程 開 会(10:00 ~ 10:15) 豚インフルエンザについて(10:15 ~ 12:00) 座長:細川みえ(山形県庄内家畜保健衛生所) 1 豚インフルエンザウイルスのサーベイランス (10:15 ~ 10:50) 動物衛生研究所 竹前喜洋 他 2 豚インフルエンザの発症事例 (10:50 ~ 11:25) (有)アークベテリナリーサービス 武田浩輝 3 豚におけるインフルエンザの影響とワクチン の効果について(11:25 ~ 12:00) (有)豊浦獣医科クリニック 村田 知 [ 昼休み(幹事会) 12:00 ~ 13:00] わが国におけるPRRSの現状(13:00 ~ 14:45) 座長:矢原芳博 (日清丸紅飼料株式会社総合研究所) 1 豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)の検査法 - 利点と欠点を知って賢く使う- (13:00 ~ 13:35) 動物衛生研究所 井関 博 他 2 流産を主徴としたPRRSの発生例 (13:35 ~ 14:10) (有)サミットベテリナリーサービス 石関紗代子 他 3 PRRSウイルスの撲滅事例と、そこから学 ぶ養豚密集地帯での農場安定化と今後の課題 (14:10 ~ 14:45) ( 有 ) バリューファーム・コンサルティング 呉 克昌 他 [ 休 憩 14:45 ~ 15:05] 口蹄疫からの復興の現状(15:05 ~ 16:50) 座長:中村高志(豊浦獣医科クリニック) 1 2010 年口蹄疫被災地の畜産の現状 (15:05 ~ 15:40) 宮崎大学 末吉益雄 2 口蹄疫被災地域の再生復興の取り組み -特定疾病のない養豚地域の構築- (15:40 ~ 16:15) 宮崎県畜産・口蹄疫復興対策局 西元俊文 3 口蹄疫発生その後(児湯地域の復興の状況) (16:15 ~ 16:50) ( 有 ) シガスワインクリンニック 志賀 明 閉 会(16:50 ~ 17:00) ○講演要旨 豚インフルエンザについて 1 豚インフルエンザウイルスのサーベイランス
動物衛生研究所 竹前喜洋、廣本靖明、 内田裕子、林 豪士、西藤岳彦 豚インフルエンザウイルス (SIV) は、豚に呼吸困 難、咳などを主徴とする急性の呼吸器症状を引き起 こし、養豚業に経済的損失を与える病原体の一つで ある。我々は、農場内における SIV 循環メカニズ ムを調べるため、2008 ~ 2009 年にタイ中央部の6 つの一貫経営豚農場の調査を行った。各農場におい ていろいろな週齢の健康豚から鼻腔スワブを採取 し、総計 731 検体のスワブからウイルス分離を試み た。その結果、4~8週令の離乳豚からのウイルス 分離率が最も高かった。また国内では、家畜保健衛 生所や国立感染症研究所との共同研究として、国内 で分離された SIV の解析を行うとともに、2009 年 からはベトナム北部と南部の農場・と畜場において も SIV サーベイランスを実施している。 2 豚インフルエンザの発症事例 (有)アークベテリナリーサービス 武田浩輝 母豚数約 200 頭の一貫経営農場にて、2009 年 12 月3日分娩舎にて咳をして食欲低下または廃絶とな る母豚が3頭発生。その後、食滞の母豚数が増加 し、さらに哺乳子豚にも咳が散見されるようになっ た。その翌日には休息ストール舎の母豚 47 頭に食 滞が発生、12 月7日には離乳舎の 1 号室の子豚が 一斉に発咳をし、食欲廃絶状態とり、翌日には離乳 舎各室の子豚にも発咳認められるようになった。こ の間、母豚の流産、離乳舎では2頭の死亡が確認さ れ、そのうち1頭が脳症様の神経症状を呈してい た。臨床症状、血液検査成績、死亡豚の剖検所見な どから、豚インフルエンザと診断した。 3 豚におけるインフルエンザの影響とワクチン の効果について (有)豊浦獣医科クリニック 村田 知 国内の養豚場において、インフルエンザ(H1N1・ H2N3)の侵入とウイルスの農場内での循環による 影響を、初侵入時の抗体価の推移と病変保有率の変 化状況と、肺炎症状を伴う衰弱死や急性死亡の発生 事例に対してのワクチン接種効果から推察した。 インフルエンザ(H1N1・H2N3)侵入に伴い、 APP の抗体陽性率の増加と肺病変の増加が認めら れた。また、インフルエンザウイルスの循環が認め られている農場において、ワクチン接種により、細 菌の二次感染による肺病変の保有率低下と事故率低 下が認められた。 わが国におけるPRRSの現状 1 豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)の検査法 -利点と欠点を知って賢く使う- 動物衛生研究所 井関 博、高木道浩、 川嶌健司、芝原友幸、恒光裕 豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)は、PRRS ウ イルスの感染によって起こる母豚の流死産や虚弱子 の分娩などの繁殖障害ならびに育成肥育豚の呼吸器 病を特徴とする疾病である。PRRS ウイルスの有す る高い遺伝学的多様性は、しばしば検査結果の解 釈を混乱させ、PRRS に対する誤った対応を採らせ かねない。PRRS に対する検査法は幾つもあるため にその選択や検査結果の解釈が煩雑であり、今後は 欧州型 PRRS や高病原性 PRRS が発生する可能性 も考えてゆかねばならない。複雑さを増すばかりの PRRS ではあるが、各種検査法の利点と欠点を理解 することが、疾病コントロールの一助になると考え る。 2 流産を主徴としたPRRS発生例 (有)サミットベテリナリーサービス 石関紗代子、石川弘道 豚繁殖・呼吸障害症候群(porcine reproductive and respiratory syndrome; PRRS)は PRRS ウイル ス感染によって引き起こされる、繁殖障害と呼吸器
病を主な症状とする豚疾病であり、世界の養豚産業 に大きな経済損失をもたらしている。母豚約 1000 頭を飼育する、一貫経営のある養豚場において、 2009 年 11 月末から 12 月上旬にかけて、流産を主 徴とした PRRS が発生した。流産は主に妊娠後期 の母豚に多発したが、その他の妊娠期間でも見られ た。また、子豚へ垂直感染を示唆する所見も得られ た。今回は、その発生の概要と被害状況、対策と結 果を合わせて報告する。 3 PRRSウイルスの撲滅事例と、そこから学ぶ 養豚密集地帯での農場安定化と今後の課題 ( 有 ) バリューファーム・コンサルティング 呉 克昌、奥村華子 PRRS は最も経済的被害の大きい豚病の一つだ が、その研究はこの 10 年で大きく前進し、ユニー クな免疫応答、ウイルス変異、撲滅方法などが示さ れてきた。本発表では、これらの情報を基に筆者が 日本で撲滅を試みてきた事例を報告する。成功例で は、農場の火事を機に PRRS ウイルスと同時に複 数の病原体の撲滅に成功した事例と、大規模マルチ サイト農場で7年がかりで撲滅した事例を示す。ま た、PRRS ワクチンの継続的接種で野外株の検出が 無くなった農場で、接種を停止し撲滅を試みたが失 敗した事例を示す。一方、養豚密集地帯では、複数 の PRRS ウイルス株が存在する農場もあり、その 安定化成功の事例を示し、今後の対応策や課題につ いて検討する。 口蹄疫からの復興の現状 1 2010 年口蹄疫被災地の畜産の現状 宮崎大学 末吉益雄 2010 年4月 20 日口蹄疫発生、7月5日最終埋却 終了、7月 27 日に移動制限解除、8月 27 日に終息 宣言、8月 31 日から 「 観察牛 」 導入開始、10 月6 日に OIE へ 「 清浄国復帰 」 申請、2011 年2月5日 に清浄国復帰した。1270 戸の農場から家畜が消え、 2010 年9月の調査では、再開希望は 80.6%であっ た。11 月 29 日、初めての子牛が誕生し、翌年4月 14 日に子豚が誕生した。2011 年4月 14 日時点で、 農場復帰率は 49%、復帰頭数が 30%である。再 開戸数と頭数の種別では、酪農がそれぞれ 71%、 58%、和牛が 51%、28%、養豚は 29%と 32%であ る。獣医師は農場訪問方法を模索しつつ、往診を再 開しているが、獣医師など畜産に密接に関連する事 業についてはその需要が減り、収入は激減してい る。 2 口蹄疫被災地域の再生復興の取り組み -特定疾病のない養豚地域の構築- 宮崎県農政水産部 畜産・口蹄疫復興対策局 畜産課家畜防疫対策室 西元俊文 昨年、本県で発生した口蹄疫では約 30 万頭の家 畜が殺処分され、特に発生が集中した西都・児湯地 域では飼養していたほぼすべての家畜を失った。県 では「口蹄疫からの再生・復興方針」を策定し、防 疫体制の強化や経営再開支援など、種々の取り組み を行っている。このような中、当該地域では養豚農 家が中心となり「新生養豚プロジェクト協議会」を 立ち上げ、AD や PRRS など特定疾病のない地域づ くりへの取り組みを開始した。県はこの支援策とし て導入豚の抗体検査や導入費の一部助成を行ってい る。5 月末現在、同地域では、殺処分された養豚農 家のうち 55 戸(44%)が経営を再開しており、繁 殖成績や肥育成績の向上が認められつつある。 3 口蹄疫発生その後(児湯地域の復興の状況) ( 有 ) シガスワインクリンニック 志賀 明 2010 年 4 月に宮崎県で発生した口蹄疫は、29 万 頭の牛、豚の犠牲と全国からの多くの方々ご支援の おかげで同年8月 27 日に終息した。 宮崎県の児湯地域は、この口蹄疫発生で全ての