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<論文>カタストロフィーの理論による組織動学の展開 利用統計を見る

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著者

星野 靖雄

著者別名

Hoshino Yasuo

雑誌名

経営論集

9

ページ

43-70

発行年

1978-03-20

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00005870/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

(2)

カ タストロ フ ィーの理論4

こよ る組 織 動 学 の展 開

にI

組織動学と一般システム理論2

紛争のモデル

付録

カタストロフィーの理論

参 考

は じ

組 織行 動 の理論 研 究 とし て, 星野〔20〕は,組 織 動学 とい う名 称 に より組 織

行動の動 学分 析を 行 な って きた。

そ の際 におけ る第1 の大 きな問題点 は,組 織 行 動を 把握 す るため の変数 の

数が増 加し て く ると連 立微 分方程 式 の解 か解析 的 には 解け な くな り, コンピ

ュータ ーに より数 値 計 算を 行な っ て解 の特 性を研 究 す るとい う方 法だけ で は

限界が存 在 す る こ とであ る。第2 に,変 数 が多 す ぎ る こ とに より,変 数間 の

相互関 係が複 雑 に な りす ぎ て定式 化 が著し く困難 に な るこ と で あ る。 第3

に,本 来定 性的 な 現象 であ り, 微分 方程式 とい う量 的 なモ デル に はそ のま ま

では のら ない 場 合 かお るこ とであ る。例え ば,生 物 の成 長過 程 で の形 態形成

がそれ であ る。 ニ ワトリ の卵か ら親 に形 態 が変 化 す る過程 を 動学 的 に,明確

に記述 す る微 分 方程 式 は考 えに くい のであ る。 ト ム〔57〕

変 数 の数 の増 加 に対処 す る通常 の方 法 は,多 変 量 解 析 であ る。 こ れ に よ

り,多 変 量 の 七つ 情報 をい くっ か の総 合 特性値 に集約 する こ とがで き る。企

業行動 の研究 におい ては , これが多 く使 われ てい る。 星 野〔21〕[23]

〔24〕

しかし なが ら,組 織 行 動を 計量化 す るについ て は重 大な問 題 が発生 す る。

すなわち, 企業 行 動 の研究 では豊 富に用 意 され てい る 財務 デ ータや生 産 技術

(3)

のデ ータかお りそれらが公表されてお り入手できるのに対し て,組織行動に

つい てのデータは非常に少なく,又,入手し難 く,たとえ入手できるデータ

を人為的に解釈して組織行動の研究に適用し て 乱 その結果の理論モデルの

精 度が低すぎ るとい う問題かおる。 この点を補 うには,実際に調査研究を行

なってデータを収集することが必要であ り,そ うい う研究は社会学で数多 く

行なわれてい るのであ るが,組織行動一般を把握す るような数多 ぐのデータ

を収集す るのが困難である。

そこで,これに対し て,第1 にデータの制約を離れて, まず理論的なモデ

ルを作 りモデルの整合性と完備性を追 求す るとい う研究 が考えられる。第2

に,数理生物学や生態学,制御工学,サイバネティック スのようにデータの

蓄 積が相対的に豊富で,理論化 が伝統的組織論 に比較し て秀れている領域で2

の研究を可 能なかぎ り応用し よう とする方向かおる。これらの科学では,理

論化とその検証 とい う科学 のプT2 セスが徹底し てい るからであ る。

組織動学では,組織行動 の微分方程式 に よる厳密な定式化と,時間f が微

分方程式 の中に独立変数とし て組 み入れられていることによる ㈲確な動学モ

デルを追求し てきたのであ る。星野〔20ン

この考え方は,物理学におけ る古典力学,そして統計力学的なアプ= ―チ

の展開の応用 であり,類推である。そし て,時間が独立変数として関数 に組

み込 まれているので,時間に よる偏微分が可能にな り, 動学化される。しか

し ながら,微分方程式,又,その一般化であ る力学系 の欠陥である,定 性的

現象 の記述が不十分であ る。 この点を克服する理論は, カタストロフィ ーの

理論に よって与えられてい る。 この理論 の概説は付録で述べ ることにする。

この理論に基づいたモデルは,モデルそれ自身 の中に時 問が独立変数 として

組 み込 まれていないとい う点 て動学 とはいえない。し かしながら,時 間の径

過とともに起こる形態形成 のようなプロセスを記述してい るとい う広い意味

におけ る動学 といえると考えるのであ る。この点に着目した研究方向は,M3

ヘ アー(Haire)によって具体的に展開されている。

カタストロフィーの理論を応用した研究には,Thom

〔56〕 の胚発生学で

の応用,Zeeman

〔60〕 の株価モデタ

レ,Zeeman

〔62〕O 升U務所 での騒動の

モ デル,Zeeman

〔63〕 の飲酒運 転のモデル,Dodson [11] の自然淘汰のモ

デル等数多 くの適用例かおる。我国 では,梶田 〔28〕 の経済学 での応用や星

(4)

カタストロフィーの理論による組織動学の展開45 野〔19〕の 社 会 変 動 の 理 論 で の応 用 等 か お る 。 本 稿 で は , 組 織 動 学 の 一 環 と し て ,労 働 運 動 の カ タ ス ト ロ フ ィ ー・の理 論 に よる モ デ ル を 考 察 す る 。 第1 節 で は , 組 織 動 学 は 一 般 シ ス テ ム理 論 と深 い 関 連 が あ る の で 。 こ の点/ につ い て 検 討 し 組 織 理 論 の研 究 上 で 組 織 動 学 の 位 置 付 け を 行 な う。 第2 節 で は , 組 織 動 学 の 発展 の 方 向 と し て , 分 析 的 方 法 に よ る 量 的 側面 の モ デ ル 化 で あ る量 の モ デ ル で ぱ な く , 超 分 析 的 手 法 に よ る 質 的 側 面 のモ デ ル 化 で あ る 質 の モ デ ル の 構 成 を 考 え る 。 こ の た め に は , カ タ ス ト ロ フ ィ ーの 理 論 が 有 効 な 手 段 と な る の であ り, カ タ ス ト ロ フ ィ ー の 理 論 を 具 体 的 に 応 用 し た労 働 運 動 の モ デ ル を 組 織 動 学 の 一 環 とし て 考 察 す る 。

1

組織動学と一般システム理論

この節 では,組織動学の組織理論研究 での位置付げ ,及び組織動学と関連

の深い一般システム理論につい て述べることにする。

組織動学とは,組織行動を記述,説明,予測,制御をするための動学理論

である。星野〔20〕

具体的には,組織に所属す るダンパ ーの数に注目し て,組織間の相互作用

により,組織が動学的にどのような変遷をするのか,更に,この行動を制御

するにはどのパスを通るようにすれば よいのか,又,組織行動のミクロ的視

点 とマクロ的視点を統合するにはどのような理論的枠 組が必要であるか等O

研究を行なってきた。

組織動学又はOrganizationalDynamics

とい う名称を使った論文には,

古瀬じ33

〕,Heard 〔16〕 かお る。前者では,組織 の動学的均衡モデルとして

組織形態・仕事・人間の3 要素のバランスの状態をあげ てい る。 後者では,レ

イオフ等に よる労働力 の減少に よる仕事の組織への影響を分析している。両

者と 乱 概念的な取 り扱いであ り厳密なモデル化を考えてはいないといえる。

組織勤学 という名称を使ってはいないが,組織動学 の範囲に入っている研

究にはDoreian

〔12〕 かおる。特に, 第3 章 の組織変革の構造制御モデル

は優れた研究 であ るといえ る。今後は,このような社会学からの組織の動学

モデルの研究を も検討する必要があ る。March

〔38〕 は,組織理論 の課題として, ①リーダ ーシップの研究,②組

(5)

4)

織動学,③組織病理学,の3 つを列挙し てい る。この3 つの課題の うち,第2

の,組織動学 の研究方向が本稿の意図するところであ る。マ ーチは,組織

動学を組織の出生,成長 ・成熟 ,衰退,死滅 のエイジ ン グに よる組織の学習,

自然淘汰 と,組織に所属し ている人間のコン い==

・−ルであるとい う考え方を

打ち出してい る。組織の静態的な分析 ,静学分析ではなく,組 織のダイ ナミ

ックな連続的過程を認識し ようとす る組織の動学分析であり,これを組織動

学 とい っているのであ る。

次に,組 織論研究 の分類 と方向を概観し,組織動学の位置付けを行な うこ

とにす る。

組織論の研究方向とし て, パース(Haas)とドラg ツク(Drabek)は, 組

織を観測するのに中心 とな る変数 の種類に より8 つの組 織の分類を行なって

5) い る 。 そ こ で は , ① 理 性 的 視 点 , ② 古 典 的 視 点 , ⑧ 人 間 関 係 論 的 視 点 ,

自然 的シ ステ ムの視点 , ⑥

コシ ツ リ クト の視点 , ⑥

交 換 の 視 点。6

技術 の視点 , ⑧

オ ープ ン・シ ステ ムの視点 ,かお る とし てい る。 ここ

で は ,組 織勤 学 と関 連 の深 い アプ ロ ーチ とし て, ⑧オ ー プ ン・シ ス テ ムの視

点 を 取 り上げ るこ とにす る。 オ ープ ン・シ ステ ムの視 嘸とい うの は,L.V.7

ベ ル トラ ンフ ィ ー(Bertalanffy)に よっ て初 めて唱 え られ た一 般シ ス テ ム理論

が そ の代表 例 であ る。 この考 え方 に は,K.E.

ボ ール デ ィ ン グ(Bouiding)

も同調し て,A.

ラポ ポ ート(Rapoport)やR.

ジ ェ ラル ド(Gerald) とと も

に 一 般シ ス テ ム理 論 学会 が 創設 され てい る。

オ ープ ン ・シス テ ムの視 点 の特徴 は 次の ように列 挙さ れ てい る。1

) 組 織 がシ ステ ムの中 のシ ス テ ムとし てみ られ てい る; シ ステ ムは相互

作 用を し てい る要 素0 複 合 体 であ り, こ の相互作 用をし てい る要素 の関 係に

焦 点 かお り, 個 々 のパ ラパ ラな要素 だ けを 調査 して も全 体 は認 識 で きない こ

とに な る。2

) シ ス テ ムはオ ープ ン・シ ス テ ムであ る; この オご プソ ・シ ス テ ムは孤

立 し て は生存 し え ない のであ り, 環 境か ら区 分され てい る クロ ーズ ド・シ ス

テ ムと対 比 され る。 クロ ―ズ ド・シ ステ ムは, 熱 力 学 の第2 法則 。 す な わ

ち ,エ ントロピ ーは増大 す るとい う法則に従 って,物 理 的 性質 が 最大限 の無8

秩 序 に 向か って進む こ とに なる。 これと反 対に , オ ープ ン ・シ ステ ムはレ 環

境 との相互 作用 か お る とい う意味 で オ ープ ンであ り。= −

ソト ロピ ーの 増大を

(6)

カタストロフィーの理論による組織動学の展開47 避 け , 又 , よ り組 織 の安 定 を 増 す た め に , エ ン ト ロピ ー の 減 少 を は か る。 シ ュレ デ ィ ン ガ ー は こ の こ と を 生 体 が 負 の エ ン ト ロ ピ ーを 食 べ て い る と い っ て9) い る。3 ) オ ープ ン ・シ ス テ ム は 等 結 果 性 の 法 則 に 従 う; す な わ ち , 異 な った 初 期 条件 や 異 な っ た 方 法 に よ っ て 乱 最 終 的 に は 同 一 〇 結 果 を もた ら す とい う10 ) こ とで あ る。 又 , 環 境 の 質 が 違 っ て い る と , す べ て0 組 織 に と っ て ベ ス ト で あ る よ うな 最 終 的 状 態 や 構 造 は あ り え な い の で あ る 。 こ の こ と に 組 織 の 構 造 が組 織 と 環 境 の 相 互 作 用 の違 い の 影 響 を 受 け る こ と を 意 味 し て い る 。4 ) オ ープ ン ・ シ ス テ ム に は 数 多 く の環 境 の変 化0 型 に 対 し て 適 応 的 に 反 応 す る よ うな 複 雑 な フ ィ ー ド バ ッ ク と調 整 機 構 か お る ; フ ィ ー ド バ ッ ク に よ っ て, 与 え ら れ た 目 標 か ら の乖 離 が 生 じ た と き に は 自己 調 整 す る こ と に な る。又 , 現 実 に は 情 報 の 不 確 実1生か ら , 等 結 果 性 は 維 持 さ れ る 昿 唯 一 最 適 な 経路 が 存 在 す る の で は な く , 満 足 で き る 解 を 採 用 す る こ と に な る 。5 ) 組 織 を 活 動 の パ タ ー ン化 さ れ た セ ッ ト とみ な し てい る ; 組 織 内 の個 人 で はな く , そ の 活 動 の パ タ ー ンに 依 存 し てい る と考 え ら れ る の で あ る。 組 織 を シ ス テ ム と同 一 の , イ ン プ ッ ト ,変 換 , ア ウ ト プ ッ ト と い う活 動 で認 識 し よ うと す るた め で あ る 。 こ の点 は ,T. パ ー ソ ン ズ(Parsons ) のい う抽 象 的 な シ ス テ ム とは 異 な っ て い る 。 彼 は , 組 織 を 役 割 のシ ス テ ム (体系) と し , 役 割が パ タ ー ン化 さ れ た 行 為 七 あ る と し てい る。レオ ー プヅ' シ ス テ ム の 視 点 は , 抽 象 的 シ ス テ ム で は な く , 具 体 的 な 行 動 変 数 に 基 づ い て い る の で あ る。6 ) 組 織 は 環 境 か ら 自 ら を 区 分 す る よ うな 境 界 を も っ て い る ; 特 に , 組 織 を シ ス テ ム と 同 じ よ うに 全 体 とし て 把 握 し よ う とす る と こ の 境 界 は 重 要 に な る。D. ガ ッ ツ(Katz ) とR.L. カ ー ン(Kahn ) に よ る と, 境 界 とい うの は , シ ス テ ム の活 動 を 定 義 す るた め の 区 分 とい うこ と で あ り , シ ス テ ム の 活 動 と い うの は , シ ス テ ム の メ ン バ ―の 参 加 や 物 の 移 入 の こ と で あ る と し て い る。 そ し て境 界 は , こ の内 側 と外 側 の 相互 作 用 の 障 壁 と な っ て い る 。7 ) シ ス テ ム の内 外 の相 互 作 用 は 異 な っ た 管 理 と 自 治 を もた ら す ;種 々 の サ ブ シ ス テ ム の 機 能 は 調 整 さ れ な け れ ば な ら ず , そ の た め に シ ス テ ムに は 階 層 構 造 か お り , 各 水 準 は 何 ら か の 自 治 能 力 を も ち , 上 位 の 水 準 か ら に 管 理 さ れ る こ と に な る。 組 織 は 複 雑 な バ ー ゲ ー ニ ソ ダ の シ ス テ ム か ら成 立 し て い る

(7)

グル ープ のネ ッ ト ワー クとし て存在 し てい る のであ る。 よって ,組 織現象 は

調 停 過程 の分 析に より理解 され うるこ とにな る。11

)8

) オ ープ ン・シ ステ ムの分析 は還元主 義(reductionism) で はな く学際 的

(interdisciplinary

)理論 であ る;例 えば ,科学 の統 一 とい うことが ,あ らゆ る

科 学を 最 も進歩 し てい る物理 学 に還元 す る こと, 物 理学 的 な ものに 最終的 に

分 解 す るこ と と考 え られ てきた。 これが還 元主 義 であ る。 これ に対 して,異

な る分 野 で の法則 の同形 性 。構 造的 な一 様 性 が示 されれ ば 科学 の総 合 とい え

る とい う考え 方 かお る。 これが 遠近 法主 義(perspectivism) と呼 ば れ る立場

であ る。 この立場 の統一 原 理 は,す べ てのレ ベ ルや 分野 におい て組 織を見 い

出す こ とであ る。Bertalanffy 〔5〕

以 上 の よ うな, オ ープ ン・シ ス テ ムの視点 に はい くつ かの批 判 が考 えられ

る。 第1 に こ の視点 を 実証 的研究 の基 礎 とし て 実際 に使 用 す る と, オペ レ ー

シ ョ ナルない くつ か の問 題を 生 じ るの であ る。 又 ,オペ レ ーシ ョ ナルにす る

に は不 都合 な考 え方を 含 んでい るのであ る。 概 念 とし て ,境 界, 適応, フ ィ

ードバ ック とい って も具 体的 に オペ レ ーシ ョ ナ ルで はない の で あ る。 第2

に, 異 な る研 究分 野 や水 準に かか わ らず ,同 一 の形 態や 一 様 性を もっ 科 学 の

統一 とい うことが,「 すべ ての ものに役 立 つ こ とは何 に も役 立 だない」 と い

わ れ る よ うな傾 向を もつ ことを 否定 できない 。 す なわち ,あ ま りに一般的 な

論 理 が何 の特殊 状 況 も説 明し えない こ とに な る こと であ る。 他に 乱

個人 間

の構造 や 期待 が視点 に組 み入 れ られ てい ない とか ,技術 が この モデル の中 に

統合 され てい ない 等 の問 題 があ る。

次に パ ース とド ラペ ッ ク以外 の組織理論 の分 類 を あ げ て み る。Grochla

[14] は ,組 織理 論 の学 派を 次 の よ うに 分類し てい る。I.

経営 経 済的 ・実用主 義的 組織 論n.

行 動理 論的 組織

ト1.

シ ス テ ム全 体 の構 造関 連的 行動 の解 明に 貢献し た も の2.

個人 及 び集 団行動 の解 明に貢 献し た も のin.

決定 論 的組 織論1.

決定 論 理指 向 の組 織論2.

決定 行 動指 向の組 織論N.

情 報 シ ステ ム指 向 の組 織論

(8)

カタストp 九 に の理論による組織動学の展開49L 形 成 過 程 指 向 の 組 織 論2. 形 成 結果 指 向 の 組 織 論V. シ ス テ ム理 論 及 び サ イ バ ネ テ ィ ッ クス て制 御 工 学:) 指 向 の 組 織 論 こ の よ うな 分 類 で ,V の シ ス テ ム理 論 及 び サ イ バ ネ テ ィ ッ クス 指 向 の組 織 論 は 次 の よ う で あ る。 犬 シ ス テ ム理 論 とい っ てい る の は , 一 般 シ ス テ ム理 論 の こ と で , 一 般 シ ス テ ム理 論 は包 括 的 な , そ れ 自 体 ま と ま り のあ る 総 合科 学 的 な 立 場 か ら 解 明す る こ とを 狙 い と し て い る( 科学思 想の統 一性) 。 そ し て , 物 理 学 , 工 学 , 生 物 学 , 社 会 学 ,心 理 学 等 様 々 な 学 問 分 野 に お け る 認 識 は , 物 的 制 約 条 件 を 抽 象 化 す る とい う前 提 に 立 ち , い ず れ も類 似 又 は 同 一 の 事 態 を め ざ す と し てい る。 又 , サ イ バ ネ テj ツ ク ス に つ い て は , 制 御 理 論 と 通 信 理 論 を 基 礎 とし て い る の であ り, 次 の2 点 に集 約 で き る とし て い る。(1 卜 工 程 の 統 制 冲 制 御 の問 題 を シ ス テ ム とい う 結 合 関 係 の中 で と ら え た こ と 。(2) 制 御 ・ 通 信 工 学 で の 信 号 伝 送 とい う概 念 を 情 報 伝 達 の 概 念 と し て一 般 化 し た こ と。 そ れ 故 , サ イ バ ネ テ ィ ッ ク ス は , シ ス テ ム に お け る制 御 と統 制 に 関 す る 情 報 伝 達 の 過 程 に 取 り組 む も の で あ る とし て い る。 経営 組 織 の 問 題 とし て は , 経 営 職 務 遂 行 過 程 に お け る , 人 と機 械 の 機 能行 動 を制 御 す る , 最 適 制 御 シ ス テ ム0 メ カ ニ ズ ムを もつ と い う点 に お い て シ ス テ ム理 論 と サ イ バ ネ テ ィ ッ ク ス が 結 び つ く の で あ る。 組 織 行 動 の 制 御 とい う 考 え方 の定 式 化 は , 星 野〔20 〕で な さ れ て い る。 一 般 シ ス テ ム 理 論 と サ イ バ ネ テ ィ ッ クjス の 相 違 に つ い て は,Bertalanffy[4] が 次 の よ う に 述 べ て い る 。 サイ バ ネ テ ィ ッ ク スは 情 報 と フ ィ ー ドバ ッ クを 基 本 概 念 と し て い る。 情報 につ い て は , 環 境 に 対 し て オ ープ ン ・ シ ス テ ム で あ る が 物 質 交 換 に つ い て ク ロ ーズ ド ・ シ ス テ ム で あ る。 又 , フ ィ ー ド バ ッ ク と は , 生 物 で の 恒 常 性 維 持( ホy オスタシス,Homeostasis) で代 表 さ れ る よ うに , 特 定 の 指 標 を 一 定 水 準 に 維持 す る こ と であ る 。 そ し て , サ イ バ ネ テ ィ ッ ク ス で は , こ の よ うな構 造 的 な し く み , 機 構 を 前 提 に し てい る という 点 て機 械 論 的 で あ る 。 こ れ に対 し て ,一 般 シ ス テ ム理 論 は , 多 数 個 の変 数 間 の 動 的 相 互 作 用 の モ デ ル であ り , シ ステ ムが オ ー プ ン で あ り, エ ン ト ロピ ーを 減 少 さ せ る こ と が で き る の でも

(9)

一 般システ ム理論の組織研究におけ る位置付け は以上 のように明瞭である

が,一般システム理論 と組織動学 の関係についで次に論 述する。

一 般システ ム理論めねらいについて, ペルタラソフィーは以下の ように述

べてい る。BertalanffyC5 〕(1)

自然及び社会諸科学に統合をめざす一般的な動きかおる。(2)

このような統合の中心はシステ ムの一般理論にあ る。(3)

このような理論は非物理学的分野の科学 で精密な理論をめざすとき重

要 な手段になる。(4

卜 個々の科学の世界を縦に貫 く統一原理を展開することにより,科学の

統一 の目標に近づく。

科学教育で極めて必要とされる統合へと導く。

このように,一般システム理論は広範囲にわたる科学全体的統一 理論をめ

ざし てい る。

しかしながら,現実には物理学,生物学,心理学,社会科学におけ る共通

性を引き出すことに のみ主眼かお り,一般システ ム理論 独自の理論形成につ

い ては極めて貧 弱な状態にあ るといえるのである。

科学の目標は,自然現象,社会現象を含めたすべての現象を より少ない法

則 なり原理な りで一貫して, より広範囲にわたり記述,説 明,予測すること

であ る。この意味においては,一般シ ステム理論の主張 はごく当然のことで

あ る。

組織動学は一般システム理論 と類似の方法論を もってい るが,具体的な展

開 の仕方が異なってい るのであ る。そり 主眼は組織行動の動学分析なのであ

り,それ以外の領域におけ る研究 とは関連はないとはい えないが,別個のも

の として理解されるべきである。例えば,近代経済学 のミクロの理論は,古

典 物理学を目標として形成されたし,類似 の概念を使用しているといって 乱

全然別個の独立した研究領域であるが如 くであ る。

学間間の共通点や相違点を比較 検討することは特定の学問 の進展には何ら

かり 役に立つか もし れないが,比較検討それ自身に意味 かおるのではない。

そ こで,一般システム理論が,広範囲な研究領域を対象 とす ることに より,

科学の統一理論を設定し ようとす ることは妥当であるとして 乱 具体的に独

(10)

カタストp フ-iーの理論による組織動学の展開51 自 な理 論 を 展 示 す る の でな く て は 存 在 理 由 が な い の で あ る。 こ の 意 味 で , 組 織 動学 の研 究 対 象 は組 織 行 動 , 組 織 現 象 な の で あ り, 一 般 シ ス テ ム理 論 の よ うな シ ス テ ム全 体 を 研 究 対 象 と し 科 学 の統 一 を 図 る こ とを 目 指 し て はい な い の であ る 。 そ し て , 異 な る学 問 間 の共 通 性 を 抽 出 し て 一 般 理 論 を 構 築 す る と い う の で は な く, 組 織 現 象 の 理 解 の た め 他 の科 学 で 発 展 し た 手 法 や 論 理 形 式 を 応 用 す る こ とか お る に す ぎ な い 。 次 に , カ タ ス ト ロ フ ィ ー の応 用 とい う点 に 注 目し て み る。 組 織 動 学 , 一 般 シ ス テ ム理 論 の共 通 の 大 き な 問 題 は , 前 述 の よ うな 方 法 の 問 題 , す な わ ち モ デ ル を 表 現 す る の に 微 分 方 程 式 し か 使 え な い とい う点 で あ る。こ れ を 克 服 す る 有力 な 数 学 的 道 具 が カ タ ス ト ロ フ ィ ー の 理 論 懲あ る。 佐和〔57 〕に よ る とy 一 般 シ ス テ ム理 論 は ,「一 般 シ ス テ ム」 を も っ て お ら ず , 個 別 シ ス テ ムを 抽 象 し ,そ れ ら の 間 の共 通 点 を 探 る こ とに よ り 「一 般 シ ス テ ム」 の イ メ ージ を 構 成 し , 経 験 的 に 帰 納 し て い る 相 対 概 念 で あ るに す ぎ な い 。 し か し , カ タ ス ト ロ フ ィ ー の理 論 の 場 合 に は , 数 学 的 実在 と し て の 「 一 般 シ ス テ ム」 が 絶 対 的 に は じ め か ら 存 在 し て い る 。” とし て い る。 組 織 動 学 に 対 し て は , こ の よ う な批 判 は成 立 し な い 。 そ し て , カ タ ス ト1==・ フ ィ ー の 理 論 が 組 織 動 学 の 新 た な 展 望 に 対 し て 重 大 な 役 割 を 担 う理 論 で あ る と考 え ら れ る 。 そ こ で , 次 節 に , 新 左 翼 の 労 働 運 動 を 記 述 す る カ タ ス トロ フ ィ ーの 理 論 に よる モ デ ル を 展 開 す る。

2

労働運動のモデル

組織 動学 の展 開 とし て ,本節 で は,我 国 におけ る新左 翼 の労 働運 動を例 と12)

し て分析 対 象 とす る。

戸塚〔58〕の研究 は, 革共 同中 核派, 革共 同 革 マル派 ,社青 同解放 派 ,及 び

共 産同 の4 党 の指 導 者 との面接 調査 ,機 関誌 ・誌類 の分 析に より,労働 運動

の 分野 に おけ る70年安 保へむけ ての新左 翼 諸党 派 の実 践 を吟 味,分 析 する こ

とが目的 であ った 。 これ らの4 党 派 は,1960 年 代 初 期か ら70 年 安 保に至 る労

働運動 に おい て,長 期的 に現 実 の運 動に影 響を及 ぼし てきた と考 えられ てい

る。4 党 の中 で,革共 同 中核派 は,1960 年代 の組 織 的活 動 に より生 み出さ れ

た大量 の労 働活 動家 に よる街 頭武装 闘争 で運 動を 具 体 化し た。 革共 同革 ヤル

派 は,既 存 の労 働組 合 の組 織を 通し て運 動を左 傾化し てい っ た。 こ れ に 対

(11)

し , 社青 同解放 派 は,必 ずし も労 働組 合 の組 織枠 に縛 ら れず ,行 動委員会 ,

ス ト実行委員 会 等 の組 織 に より拠点 政 治 スト,山 猫 ストを 実 行 ,そ こから街

頭闘争 に進 出し てい くこ とを追 求し た。 そし て,共 産同 は, 街 頭にお け る反

政 府 実力闘争 と拠点 的職 場に おけ る労 働 者の政 治的決定 ,反 乱 とを 結 びつけ

て, マ ッセソ ス トライ キ とし て闘 った。

新左 翼 行動年 表 は, ①主 とし て朝 日新聞 ,毎 日新聞 の記 事 , ②そ の他,国

際政 治年鑑( 日本社会党),前衛( 日本共産党),近代 日本総 合 年表 , 朝 日年鑑 ,

毎 日年鑑 , ③新 左翼 諸 党派機 関誌 に典 拠し てい る。参 加 人員 に つい ては,資

料に より差 異 が著 しい た め警 察 発表 に よるもの とし た。

原 デ ータは,新左 翼 の行動に つい て,そ の日時 ,集 会 名又 は闘争 名 ,主 催

団 体,場所 ,参 加者数 , 逮捕 者数 ,行動 の項 目を 概 説し てい る。 行 動の中に

は ,集 会?:

・'デモ ,投石 ,角 材 ,火 炎 ビ ソ,機 動隊 と の衝 突 ,交 番 襲撃 , バリ

ケ ード,内 ゲバ ,放水 ,放 火 ,座 り込 み,催 涙 ガス,発 煙筒 ,殺虫 剤,爆竹

の使用 , 基地 侵入 , スト, ハイジ ャッ ク等,紛 争 のさま ざ まな形 態 かお る。

参 加 者数 と逮捕 者数 につい ては次 の よ うな操 作 をす る 。原 デ ータ より, デ

ータ(D 傾 向的 な動 向を把 握す るため にデ ータを平滑 化 す る。 デ ータ の平滑 化

には ,時系 列分 析 と指 数 平滑 化 法に2 分 され る。前 者で は,比 較的 古い 情報

で も新しい 情報 で 乱

予測 を す る場 合に平 等に 扱 ってい るた め, 新しい 情報

に一 番 加重し 古い ものほ ど ウェ イ トを軽 くす る後 者を選 択 す る。春 日井[29]

指 数平 滑 法 は一 種 の 加重 移動平均 法であ り,1

次指数 平滑 法,2

次指数平

滑 法,3 次指 数平 滑 法 とあ るが ,本稿 で は1 次指 数平滑 法を 採 用 す る。原 デ

ータは,集 会 の参 加者数 と逮捕 者数 の対 が152 対 あ る。 これを 月別 に まとめ

ると,1965 年1 月 か ら1970 年6 月 まで の間に45 件 のデ ー タがあ っ た。 この原

デ ¬ 夕を 次式 で各 々指数 平滑 化 す る。Z 期におけ る実績 値 を 瓦 とし ,t 期の

期待値 を 瓦 とす ると, 瓦 は 次の ように表 現 され る。i

瓦 =a皿 汁(l −α) 脳瓦 才十( −ぶ)瓦-2}

=a 瓦 十a(l −元)瓦-i:十α(l−元^ 瓦_2 十… …

α:平滑 化指数1

≧α≧0

平 滑 化指 数 は0.5 を導 入し た 。 \45

ヶ− ス の新左 翼 の行動 におけ る参 加者数 と逮捕 者数 の原 デ ータ及 び平 滑

化 デ ータは表1 の とお りであ る。

(12)

カタスト=Iフィーの理論による組織動学の展開53 又 , 新 左 翼 の行 動 項 目に つ い て は , そ の強 度 を 表 現 す る た め に 表2 の よ う に 計量 化 を し た 。 計 量 化 の方 法 と し て は , 行 動 を5 つ の段 階 に 分 け , 弱 い 順 に 評価 が1 とし て 集 会 , デ モ,2 に は ス ト ラ イ キ , ジ グザ グ デ モ , バ リ ケ ー ド ,座 り込 み , 基 地 侵 入 を 入 れ ,3 とし て投 石 , 角 材 ,駅 乱 入 等 を 分 類 し ,4 に は火 炎 ビ ソ, 機 動 隊 ・ 警 官 隊 と の 衝 突 , 最 後 に5 とし て は 放 火 , 内 ゲ9 パ イン 十 ツク , 交 番 襲 撃 の よ うな 最 もエ ス カ レ ー トし た 行 動 の場 合 に し た 。 そ し て , そ れ らが 発 生 し た 回 数 に1 ∼5 の ウ ユ,イ ドを か け た も の の 加 垂 総 和 を 出し た 。 更 に , 一 番 総 合 得 点 の 高 か った1970 年6 月 の74 を100 とし て,= 他 表1 新左翼 の行動 表 , 年 月 参 加 者 数 逮 捕 者 数 原 デ ー タ 平 滑 化 デ ー タ 原 デ し タ 平 滑 化 デ ー タ 1965.2 4 5 6 10 11 12 1966.5 6 7 9 10 1967.2 5 6 7 10 11 1968.1 2 3 4 6 8 9 10 n 12 3,010 24,700 2,840 39,350 160,500 202,300 3,800 26,820 14,000 12,700 10,000 31,640 1,500 5.600 923 17,000 213,000 ・1,80053,5003,50013,15040,20018,3001,6302.000323,60010,8003,785 13,855 11652 17,192 45,853 77,143 62,474 55,343 47,075 40,200 34,160 33,656 27,225 22,900 18,504 18,203 57,163 46.090 47,572 38,758 33,636 34,949 31,619 25,621 20,897 81,438 67,310 54,605 43 37 10 34 108 77 39 13 0 7 0 28 10 52 11 0 60 0 148 22 406 213 8 . ’69451,3004654 40 34 34 49 54 51 豺 35 29 23 24 22 28 24 19 28 22 47 42 115 135 109 1 肘90332359288

(13)

I QJりり ″I 11 12 1970. 123456 5,500 41.500 500 214.400 56,900 134,100 24,600 16,700 613,350 332,400 3.300 10,000 5,350 9 260,300 9,600 595,130 44,784 44,127 35,402 71,201 68,341 81,493 70,114 59,431 170.215 --- 一一202,652162.781132.225106,85085,482120,44598,276197,647 O o o t o 7 1 1,060 49 3U 33 98 1,679 '1,191 7880658831917 1 り 乙4n 乙 245 200 161 341 282 288 249 216 509 84b 713 86389776758 り 乙543327 -表2 新 左 翼 運 動 の 紛 争 強 度 表 卜ぺ…… 評 価 二 \ ュ 1 2 3 4 5 得 点 総 合 強 度 回 数 1965.2 4 5 6 10 n 12 1966.5 6 7 9 10 1967.2 5 6 7 10 11 1968.1 2 3 4 3 2 2 3 10 9 3 4 1 2 1 2 1 1 2 1 4 7 3 4 4 1 4 3 1 2 1 1 3 1 2 1 1 2 7 5 7 2 1 3 1 1 1 2 5 2 3 1 1 1 11 2 5 3 21 18 3 18 1 9 1 20 8 8 6 1 23 2 48 26 42 8 15 3 7 4 28 24 4 24 1 12 1 27 11 11 8 1 31 3 65 35 57 11

(14)

① 評 価1 集 合 , デモ カ タスト ロフ ィーの理論 に よる 組織 動学 の展 開55

/

・2

ジグザグデモ,ストライキ,バリヶ−ド,座り込み,基地侵入

”3 投石,角材,駅乱入//4

火炎ビソ,機動隊・警官隊との衝突

”5 内ゲバ,■'

イジャック

,交番襲撃,放火

② 総合強度は,総合得点の最高値74

を基準値の100

として計算した。

のスフ=Z

アもこ れに従 って換 算し た数 値 が 行動 の強度を あ ら わす総 合強 度であ

る。

以 上の よ うな3 変数 のデ ータを 図 にプ=i ツトしTてそ の特 性を 調べ てみ る。

このモ デル の逮捕 者数 α と参 加 者数 ♪ を平 面 上ヘ プ ロ ット す る と,図1

のよ うに くさ び型 の図 で示 され る。 くさ び め図 は ,平 滑 化 され た値 を プ ロ ッ

トし たた め1965 年2 月 に は平 滑 値 がな く,1965 年4 月 を1 とし て順 次, 番号

をつけ てあ る。1 から19 まで の紛 争 の初 期におい ては,図 の左 側 の小 さい く

さび の中に紛 争 が入 り,20 以降45 まで のデ ータは右側 の大 きい くさ びの中 に

含 まれる。 こ の2 つ の くさび の突点 は非常 に近 くに位 置し てい るこ とがわ か

る。

労 働運動 の参 加者数 と紛 争 の強 度に つい ては図2 の よう な圧縮し たS 字状

(15)

参 加 者 数 夕 囚 砺<N ・-" ″r ・?1111 10万 5 1 0 ・ir> ・F ’ り ︲ りpt IIj1111 図1 参加者数と 逮捕者数 による くさ び型 の図 / / / / ・42 / / / / / / / / / / / 43 / / / / / / / / / / / / / / / 36 / / / / / 39 40 / / / / / / / / ・ .41 //3325 // 乙1 . 公 し / 44 / / ノ / / / / 37 / 38 /゛ / / / / / / / / / / / / / / 700 0

の関係があ る。すなわち,参加者数♪ を増加し て い く と紛争 の強度は徐々

に 増えてい くの で あ る が,あ る時,突然の変化が下の曲線から上の曲線へ

と,例えば図の ような,ジ ャンプがお こることになる。

ニ紛争 の強度と逮捕者数との関 係は図3 のようにC 字状 のくさび で 示 さ れ

(16)

図9 城 昶 尽 船 心 赳 懇e4 諮 ` 図 雪啼S 線 赳 吻 カタ スト ロフ ィ ーの理 論に よる 組織 動学 の展開 r-H つ V ・-I つ LO (o へ 無 部 =﹃ 辞 57

(17)

紛 争 の 強 度 ぱ 1 9 r-( 6 1-t 4 ・ 1 ? .13 1. .8 図3 紛争 の強度と 逮捕者数 の図 44

゛500

人lOOOA

逮m 者数α

る。 くさびの突点P

より下では,紛争 の強 度と逮捕数 は単調減少関 数で 示

され,p

より上では反対に単調増加関数であ ることがわかる。

以上 より3 変数 の関係は,次 のようなカタスト1=

・フ ィーで表現できると考

えられ る。

新左翼行動のカタストロフィーは,参 加者数を平常要因として,逮捕者数

を分裂要因としたくさび型 のカタストp・フ ィーである。 このカタストロフィ

ーは図4 のようであ る。

参加者数♪,逮捕 者数a. 紛争の強度j は トムの定理により,カスプ・モ

デルやシステ ムの状態を表現するポテンシャル関数F で次式 の よ うに示さ

れる。(p.62 の付録の表4 より)V

=d* 十ad^ 十pd

図4 では,参 加者数♪ が比較的に多く,逮捕 者数がベクトルS の よ う にA

から 召 へ移動して増加し ていく。召 点 に到達するまでは, 曲面M

上を紛

争 の強 度j を高めつつ,しかし平穏に動いてい くので あ る が,B 点に到達

(18)

紛 争 の 強 度j 叫 い 逮 カタス^ヽロフ ィーの理 論に よる 組織動 学 の展 開59 図4 紛 争 の カ タ ス ト ロ フ ィ ー

すると 歓 からflzへと急 激な変化をする。このジ ャンプが紛 争のカタストロ

フィーである。

このポテンシャル関数 の極小値を求めれば,紛争 のモデルの状態が与えら

れるので,これをj で偏微分してO とおく。

この式 が図4 におい て ,

す。

=Ad' +2 αd 十♪=0 =12d' +2 α>0 =12d'^ +2 α =0 dV -∂j

三 重 に なって折 り曲げ ら れてい る曲面 河 を あ ら わ

曲面M

から上面と下面を分け ている敷居の曲面7 を除いた 曲面G は

∂'V -dd^

で示 され る。又 ,M

の折 れ 目 の線 は

∂'V -∂d'

である。これを,逮捕者数 α と参加者数p による平面 へ写影したく さ び の

曲線は,次の2 つの条件を満たすa,j )であ る。

(19)

③ よ り

これを ①に代 入す!る

dd

十P=Q

∂2ド ダ 叙 =12d^ +2a =0

α=−M^4d'

ニ12d' 十) =o

∴ ♪=M^

④ ④ よ りj の 項 を 消 去 す る た め に は , 旦 = − ぷ6 ‥‥‥‥ ‥ヽ レ 流 = ぷ8 ニ ⑤3 十 ⑥2 を 求 め る , ● ● a' -216

ナ64""

8 が ナ27♪2=0 ①

③④を 次 の ように変 形 す る。

これが くさびの曲線であ り,くさびの点を原点とした 座標上で示される。

このくさびの曲線は,実際のデータに より,図1 のようであ る。但し⑦と図1

とは直接対応していると考え るのではな く,線形変換 をすることに より対

応すると考え る。

お わ り に

以上のよ うに,本稿においては,新左翼 の労働運動の推移をカタスドp フ

ィゞ の理論に よって記述した。

新左翼 の労 働運動は,1970 年の安 保闘争 とい う目的が 明確に定められた紛

争 のモデ ルであ る。そ のため,Zeeman

〔62〕 が行なったような刑務所での

騒動のモデルとは異なってい る。刑務所 のモデルは,騒 動のピ ークが,現象

的には予測できなくて,突然起こったような,真にカタスト戸フィーにふさ

わしい モデルである。 これに対して,安保闘争の方は, 期限が定められてお

り,計画的に紛争を起 こしているのであ る。しかし なが ら,計画的 とはいっ

七 乱 すべての紛争を単独の意思決定 者が計画し てい るので はなく,多くの

個人や組織が計画し,又は突発的な行動 が起こ ったのであ るため,カタスト

(20)

カ タ ス トl=1 フ ィ ー の 理 論 に よ る 組 織 動 学 の 展 開61p フ ィ ー の 理 論 で 十 分 処 理 で き る 問 題 で あ る と 考 え ら れ る 。 デ ー タ の 処 理 に あ た っ て は , 参 加 者 数 と 逮 捕 者 数 に 対 し て 平 滑 化 法 を 適 用 し た 。 平 滑 化 を し な く て , 原 デ ー タ を そ の ま ま 使 用 し よ う と す る と カ タ ス ト ロ フ ィ ー が あ ら わ れ に く い し , く さ び 型 も 明 瞭 な 形 で は 出 現 し な い の で あ る 。 こ の 意 味 で , カ タ ス ト ロ フ ィ ー の 理 論 の 適 用 に は 少 た か ら す の 問 題 が 発= 生 す る 。 す な わ ち , 厳 密 な 意 味 で の 科 学 に は , 記 述 , 説 明 , 予 測 , 制 御 の プ ロ セ ス が 必 要 で あ る に も か か わ ら ず , こ の モ デ ル で は , 記 述 が せ い ぜ い で お り , 現 象 の 説 明 は か な り 不 十 分 で あ る し , 予 測 , 制 御 に い た っ て は , 全 く 不13 )j 可 能 で あ る の で あ る 。 非 常 に 大 ま か な 傾 向 が 把 握 さ れ る の に す ぎ な い の で あj る0 , カ タ ス ド3 フ ィ ー の 理 論 を 社 会 科 学 へ 応 用 し よ う と す る 一 連 の 研 究 は ジ ー: マ ソ に よ っ て 行 な わ れ て い る 。 し か し な が ら , カ タ ス ト ロ フ ィ ゞ の 理 論 を 応 用 す る こ と に つ い て は , ト ム と の 間 に 異 な っ た 考 え 方 が あ る 。 ト ム は , 従 か ら あ る 数 量 的 連 続 現 象 の 分 析 に 対 し 質 的 不 連 続 現 象 を 理 解 す る 理 論 と し て , カ タ ス ト ロ フ ィ ー の 理 論 を 考 え て い る 。 従 う て , 質 的 予 測 は 可 能 に な る が 量 的 な 予 測 に 使 う に は , デ , 夕 が 必 要 と な る 。 そ し て , 法 則 が 不 明 で 量 的 予 測 が で き な い よ う な 現 象 に こ そ が , カ タ ス ト ロ フ ィ ー の 理 論 の 適 用 に 意 味 が あ り , こ の 理 論 は 自 然 哲 学 で あ る と 考 え て い る 。 ト ム 〔57 〕 ‥‥ ‥ ‥ ‥‥ ‥ こ れ に 対 し , ジ ー マ ン は , 実 際 の デ ー タ を 集 め 理 論 的 に 検 証 し て み る こ と が 理 論 の 真 価 を 立 証 す る こ と で あ る と 考 え て い る 。 そ の た め に , い く っ かO 応 用 研 究 を 行 な い , そ の 成 果 を 発 表 し て い る の で あ る ○ 本 稿 は , ジ ー マ ン の 考 え 方 に 沿 う も の で あ る が , こ の モ デ ル の 有 効 性 に つ い て は , 十 分 で あ る と は い え な く 今 後 の 検 討 が 必 要 で あ る 。 カ タ ス ト ロ フ ィ ー の 理 論 に よ り , 内 部 の 法 則 が よ く わ か ら な い 現 象 に 対 し て , 全 体 の 展 望 を し , そ の 上 で , 最 終 的 に は , 現 象 を 定 量 化 し , 微 分 方 程 式 の 解 を 求 め る と い う プ ロ セ ス は 必 要 で あ る と 考 え ら れ る 。 そ の 際 , 多 変 量 の デ ー タ に 対 し て は , 変 量 の 数 を 減 ら す た め , 例 え ば 多 変 量 解 析 の よ う な 手 法 が 必 要 と な る 。 最 後 に , カ タ ス ト=t フ ィ ー の 理 論 を 応 用 し た 分 野 の 一 覧 表 を 表3 に 示 し て お く 。 今 後 の 理 論 の 新 た な 展 開 が 期 待 さ れ る も の で あ る 。

(21)

表3

カタストロフィーの理論の応用分野

研 究 領 域 テ ー マ 物 理 学 工 学 地 球物 理学 経 済 学 経 営 学 生 物 学 心 理 学 社 学 学 政 治 学 言 語 学 生 態 学 法 学 相 移転, 光 の反射 , 衝撃 波 タップ イン タの方 程 式,VandelPol とLeinard の 方程 式 , 減衰 振動 流 域,地 形 学, 山 脈 経 済成長 と イン フレ ーシ ョン, 需 要と供 給,生 産 関 数, 景気 循環 ,株 価変動 紛 争 傅 動 ,神経 刺 激, 腸胚 発生 ,生 物形態 怒 りと恐 怖 ,接 近 と拒 絶,領 域 侵害,学習 , 飲 酒運 転, 不 幸感, 記 憶 の形 成 と喪 失, 視 覚認 識 社会変 動 , 意見形成 ,非 行,群 衆と暴 動, スト ライ キ 権威 ,不 安定 , 委員 会 の行動 ,革 命 言 語 構造 個 体群 の動 態 検 閲 坂 根〔52 〕の ジ ーマ ン の 講 座 の資 料 に , そ の後 に 発 展し た 内 容を 加 え て 作 成し た。

付録

カタストロフィーの理論

カタ スト1==1

フ ィ ーの理論 は フ ランス の数学 者R. ト ム (ReneThom

) が

創 始 し た理論 であ り,1972 年 に仏語 に よるStabilitestructurelleetmorpho-genese

が出版 され ,75 年 に はD.H.Fowler

に よる英 訳Structuralstabilityandmorphogenesis

が 出版 されてい る。 この本 は,副題 が「 モ デル の一 般理

論 の アウト ライ ン」 とあ る ように, 自然 現象 ,社会 現象 一 般を 統 一的 に説 明

す る普 遍 モデ ル の構 築を めざ し てい る のであ る。 そ れは ,現 代 科学 に対し て

新し い メ タ科 学 の理論を 提 供し てい る。佐和[57] ト ムに よる と本 のタイ ト

ル の構 造安定 性 とい うのは ,あ る関数F (x )が与 え られた とき,そ の関数を

十 分 小さ く摂動 さ せた とき ,摂 動し た関数G =F 十dF が ,関数F

と( 位相

的 に) 同じ形 態 の ままでい る場 合をい う。又 ,形 態形 成 とは,一 般的 な意味

で形 態 のあ ら ゆ る創 造的 ・破壊 的過程 をい うのであ り, 本来 の語義 であ る生

物 の器 官 の成 形 的 過程 (patternformulation

) を も含 んでい る概 念であ る

とし てい る。

物 理学を先 頭 とす る自然 科学 に対し ,社 会科学 や生 物 学 は非厳 密科 学(in-exactscience

) とか ソフ ト・ サイ エ.ンス とい わ れ てい る。 この原 因に は次

の3 点 が考 え ら れ る。 第1 に ,扱 う変 数 が多 数 であ り,変 数 間 の相互 作用 が

(22)

カタストp フィーの理論による組織動学の展開63 複 雑 で あ る こ と。 第2 に ,多 変 数 の条 件 の厳 密 な 設 定 が 困 難 で あ り , ほ と ん ど 同じ 条 件 の も と で も結 果 に 大 差 が 生 じ 不 安 定 で あ る こ と。 第3 に , 変 化 に 不 連続 な 現 象 が 多 く, こ れ を 統 一 的 に 説 明 す る こ とが 難 し い こ と。 カ タ ス ト ロ フ ■i の理 論 は , こ うい っ た 現 状 の 科 学 に 対 し て 新 し い モ デ ル を 提 供 す る 理 論 で あ る と考 え ら れ る の で あ る 。 そ れ に よっ て , 社 会 科 学 や 生 物 学 も厳 密 科 学 又 は リキ ッ ド ・ サ イ エy ス (rigidscience ) に な る こ と が 可 能 に な る の で あ る。 カ タ ス ト ロ フ ィ ー の理 論 は ,1920 年 代 よ り始 ま っ た , 図 形 の定 性 的 研 究 を す る微 分 ト ポ ロジ ー に 属 す る現 代 数 学 の一 分 野 で あ る 。

組織現象が下 のような一連 の微分方程式で示 されるとする。

=f(Xu,0

( =i ,2, … …,n )

=f(x) =O(

=i,2,……,n)

d 恥 一 心

は速 度を あ らわし ,n

d 恥 一 励

ここで,Xi は状態変数であ る。

関数f( 亀,0 が, 変数として時間Z を含 まないとき上の微分方程式は自

励系(autonomous ) といい, 含む ときには非自励系 (non-autonomous )

という。関数 /が自励系 であ ったり,X の一次関数であ っ た り,非常に簡

単な非線型 であれば ,初期条件 が与えられると,上O 微分方程式 の解は求め

られる。しかし,少し複雑な関数形 であったり,変数 の数が増加 し て く る

と,解析的に解くことは不可能になる場合が多 くなる。このよう な 場 合 に

は,解 の定性的特性を調べることが重要になってくる。

そこで,

d 心 一 心

を満たす点 のことを均 衡点(equilibriumpoint ), 又 は, 特異点(singularpoint

) とい う。 外乱に より均 衡点 を離れた場合で 乱

十分長い時 間の後に

は均衡点 に戻 ると,均衡点 は漸近的に安定 (asymptoticallystable ) と呼

ば れる。均衡点 からの乖離がわずかである場合にのみ安定であ るのを局所的

に安定であるといい,どんなに遠く離れていて も安定 であれば大域的に安定

であるとい う。

微分方程 式 の状態変 数 恥 を 距 離 と考 えれば ,

個の速度 の合成は1 つのベクトルを描 くと考えられる。平面や球面などの曲

(23)

面M

にベクトルを描いてできる図形を曲面M

のベクトル場 と い う。更に,

曲面 訂 を拡張し,一般的にn 次元空間で, あ る点 の周囲にある点 の集合がn

次元球となる ような空間を多様体といい,これも 訂 でもらわす。 この多

様体 訂 上 のベクトル場X を力学系 と呼ぶ。

微分方程式 の左辺が,関数V(x )の導関数r (エ)に負 の符号をつけたもの

に よって与えられるとす る。このV(x )をポテンシャル関数 とい う。

dx 一心 -r-r/ /X = −1/ ÅX) ポ テ ン シ ャ ル 関 数 がF =F( 元i,X2 , … ,Xn ,Vl ,2/2, …,ym ) で 示 さ れ る と す る。 こ こ でXi ,… ,心 は シ ス テ ム の 状 態 ( 結 果) を 示 す 変 数 で あ り ,yu … √V 回は コ ン ト ロ ー ル ( 原 因) を 示 す 変 数 で あ る 。 コ ン トIP ール の点C =(2/i,…, 釦 ) が 与 え ら れ た とき , こ の値 を ポ テ こイシ ャル 関 数 に 代 入し た 関 数V =V,(Xl ,X2 , …> 亀 )=K {^i ,X2 , 心 … ,C =(!/i, … ,2/m )}が 得 ら れ る。4 次 元 空 間 尺' で 構 造 的 に 出 現 す る ポ テ ン シ ャ ル 関 数y の特 異点 のす べ て を 一 覧 表 に 作 成 す る と表4 の よ うに な り こ れ を 初 等 カ タ ス ト ロ フ ィ ーと い う。 表4 初等 カタスト ロフ ィーの一覧 表 名 称 ポ テンシ ャ ル関数 コ ソ ト ロ ー ノレ 空 間 の 次 元 状 態 空 間 の 次 一 尤 特 性 折 り 目 カ ス プ( し わ) 燕 の 尻 尾/ リ フ ライ 双 曲型ヘ モ 楕 円型ヘ モ 放 物型ヘ モ x' 十uxx^ +ux^ +vx ズ'+ux^ +vx^ +wx ズ^+ux^ 十 ひx^+wx^ +tx ズ^+y^ +u ズ/ +v ズ+ 明

ズ'^−xy^ +u( ズ^+y^) + び工+w μx'^/

十2/4十u ×'^十v/"" 十 加x 十ty 1 2 3 4 3 3 4 1 1 1 1 2 2 2 1 つ の アト ラ クターが壊 れ,モ れ より もポテ ン シャ ルの低い ア ト ラ ク タ ーに捕 獲 さ れる。1 つ ○ アト ラ クタ ーが2 つ の別 々の ア ト ラ クターに分岐 す る。 波面 の 表 面が くぼ ん で 溝 に た り,そ の底が 衝撃 波 の端 部とな る。 こ の関 数V に おけ る6 次 の特異 性は. 自由端 を もつ 衝撃波 の剥 離 や水 ぶく れの 型で 出現 する。 まさに 砕け はじ め る波頭に あ ら わ れる 特 異点 で あ る。 こ の特 異点 は刺 の尖 端 として 出 現す る 底面 が三 角形 の, 先細 り にな っ た ピ ラ ミッド のよ うな も のであ る。 楕 円型 へ そと 双 曲型 へそ のおい た の移 り 目 ① ② ト ム〔57 〕,Casti [10 ] よ り 作 成 。U,V,W,tff^ コ ン ト ロ ー ル の 変 数 で あ る 。

(24)

カタ スト ロフA の理論 に よる 組織 動学 の展 開65

こ の ような微分 方程 式を グラジ ェ ソト系 (勾 配系) とい う。 この グラジ ェ

ン ト系 の均 衡点 は ード

ズ)=O を解 くと求め られ る。 そし て,V(x )を 最小

にす る方向 へ 移動 する こ とにな る。 均衡点 が極小値 であ る と, ご の均 衡点 は

局所的 に漸近 安 定 な均 衡点 であ る。 この安定 均衡点 を, 十

カ タ スト1= フー

イ―の

理論 で はア トラ ダタ ー(attracter) と い う。 こ のア トラ クタ ーの消滅 発生

の現象を 微分 方程 式論 で分岐(bifurcation) といい , アト ラ クタ ー の 位 相

に突然 の変 化 が生 じ る よ うな分岐 に よる形 態 の変 化を カタ ス トl==

・フィ ーとい

うa

ポテ ンシ ャル関 数V (え)に少 し の変 化 (摂 動,pertubation

) が 起 こった

とき, アト ラ クタ ーが位 相 的 に変 化し ない 場合をV (x )は構 造安定 であ る と

し 迂

変 化す れば 構 造不 安定 とい う。 構 造安定 の判別 は, 均 衡 点 を α とし

た と き にV ″(α)≒O な ら ば 構 造 安 定↓F ″(α) =O な らば 構 造 不 安 定 で あ る 。 上 犬 ニ ∧ 几 ニ 注 ∧I ・・ ・1)Catastrophe は, 日 本 語 で カ タ ス ト ロ フA − と い う 場 合 と カ タ ス レト:p フ と しヽう 場 看 が ち る 。 前 者 は 野(U ⊃,C451 ,C46 ⊃, 後 者 は 作 和C57) サ イ エ ン ス 社C48 ⊃,て49] で 姉 贋 庫 れ 統 一 さ れ て は い な い 。 ㎜ ■ 。\∧フ"I. ゛ 。 ・ ・I ゾ`2) 異 な っ た 学 問 の 研 究 水 準 ダ)格 差 に 着 目七 。 先 進 的 な 学 問 の方 法 論 を 後 進 的 な 学 問 ぱ 尭 腱 的 に 応 用 し て い く と い う 考 え 方 は , 小 室[31] に よ り 学 問 格 差 雛 と い わ れ る 。3) ヘ ア ー に よ る と 。 理 論 的 に は 企 業 成 長 に よ っ て 企 業 の 従 業 員 の 数N は 。企 業 の 設 立 以 来 の 年 数Z と , 次 の よ う な 生 物 の 個 体 数 の 成 長 と 同 じ 関 係 が あ る と し て 定 式 化 し て い る 。 〉… … … 誓 =NlogeR ‥ ‥ ‥ こ こ で ,R は 成 長 率 で あ り , 最 初 の3 年 間 の 従 業 員 数 の 増 加 で 決 ま づ て く る と し で い る 。 そ し て , 現 実 の 環 境 か ら の 制 約 に よ っ て 成 長 率 は 抑 制 さ れ て , 前 出 の 式 は 次 の よ うに 変 形 さ れ る と し て い る 。 誓 ゜[j]-¥)iVlogei? ……… こ こ で,K は 環 境 制 約 下 で の 最 大 の 従 業 員 数 で あ る 。 上Haire ,M 。ModernOrganizationTheory,JohnWiley&Sons,1959 を 参 照 さ れ た い 。 同 様 の 議 論 は 星 野〔20 ⊃に も あ る 。 フl こ4 〕March に38〕で は , 組 織 論 の 将 来 と し て ① ミ ク・=・経 済 学 へ り 浸 透 。 ② 人 口 生 物 学 , 人 ロ 統 計 学 の 適 用, ③ 知 識 社 会 学 の 適 用 , ④ 人 口 知 能 の 領 域 の4 つ を 列 挙 し て い る 。5)8 つ の 視 点 に よ る 分 類 を す る に あ た っ て パ ー ス と ド ラ ベ ッ タ は , 問 題 点 を2 つ 指 摘 七 七 い る 。 第1 に , 分 類 は 役 立 つ け れ ど も , 多 く の 理 論 家 は そ の 研 究 上 い く つ か の 視 点 に ま た が っ て い る 。 第2 に , こ の 特 定 の8 つ の 分 類 が 最 終 的 な も の と は い え な い 。Hassrl5]p.24.6) 斎 藤rso 〕は , パ ー ス と ド ラ ベ ッ ク に よ る こ の 分 類 の 紹 介 を 行 な っ て い る 。 … … ……7) 一 般 シ ス テ ム 論 の 目 的 の3 つ の 主 要 な 側 面 は 次 の よ う で あ る と し て い る 。しBertalanffy 〔5 〕 ① シ ス ラ ム 科 学 の 面 ; あ ら ゆ る 科 学 に お け る 「 シ ス テ ム 」 の 科 学 的 な 探 究 と 理 論 , シ ス テ ム に 適 用 で き る 諸 原 理 の 教 義 。 ② シ ス テ ム 工 学 の 面; コ ン ピ ュ ー タ ー や オ ー ト メ ー-y ョ ソ 等 の ハ ー ド ウ ェ ア 迪 新 し い 理

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論 展 開 , 体 系 等 の ソ フ ト ウz ア の 両 方 を 結 び つ け る 。 ③ シ ス テ ム 哲 学 の 面 ; 思 考 と 世 界 観0 改 変 で あ り , 新 し い 科 学 的 規 範 と し て シ ス テ ム を 導 入 す る 。8) エ ン ト ロ ピ ー £ は 召 =klogD で あ ら わ さ れ ,k は ボ ル ッ マ ン 定 数( =3,2983 ×10-^*cal/ ゜C) で も ゛り 。D は 問 題 に し て い る 物 体 の 原 子 的 な 無 秩 序 さ0 程 度 を 示 す 目 安 と な る 量 で あ る 。 例 え ば , 砂 糖 と 水 と が 最 初 別 々 に あ っ て 乱 一 緒 に な る と 水 に 溶 げ 砂 糖 が 拡 か っ て い く 。 両 者 を 分 離 で き て い た 秩 序 の 状 態 か ら , 両 者 の 区 別 が つ か な く な る 無 秩 序 の 状 態 へ と 無 秩 序D 娯 増 大 し る 。 っ て ・ シ ム で 。 そ の シ ス テ ム の エ ン ト ロ ピ ー が 増 え て い く こ と に な る 。Schrodingerr54 つ9) 生 物 体 は 負 の エ ン ト ロ ピ ー を 食 べ て い る と い っ た の はSchrodinger 〔54 ⊃ で あ る。 生 物 体 は, エ ン ト ロ ピ ー の 増 大 を 相 殺 し 身 を 低 い エ ン ト ロ ピ ー の 状 態 に 保 ち , 環 境 か ら 秩 序 を 引 き 出 し て い る の で あ る 。 £) が 無 秩 序 のB 安 と な る 量 で あ る た め ,l/D を 秩 序 の 大 き さ を も ら わ す 量 と し ,1 μ) の 対 数 を と る と 。 こ れ が エ ン ト ロ ピ ー に 負 の 符 号 を つ け た , 負 の エ ン ト ロ ピ ー に 等 し く な り , 秩 序 の 大 き さ を 表 現 し て い る こ と に な る 。klog(l/ £)) = −&logi) 』 −( ―)10) 原 因: に 多 少 の 変 動 が あ っ て も 結 果 は 変 化 し な い と い う こ と で あ り, カ タ ス ト ロ フ ィ の 理 論 の 構 造 安 定 性 と い う こ と と 同 じ で あ る 。 ト ムC57 〕11) 還 元 主 義 又 は 要 素 還 元 主 義 と は , シ ス テ ム の 行 動 を 説 明 す る こ と は そ の シ ス テ ム の サ ブ シ ス テ ム , 要 素 の 行 動 を 説 明 す る こ と に 帰 着 で き る と い う 考 え 方 で あ る 。 し か し な が ら , 生 物 に お け る 細 胞 と 分 子 に お い て は 形 態 形 成 内 謎 は 説 明 し え ず , 人 間 社 会 に お け る 社 会 と 個 人 に お い て も , 個 人 の 行 動 の 総 和 が 社 会 行 動 に な る と は 考 え 難 い 。 特 に , 新 古 典 経 済 学 の 方 法 論 的 個 人 主 義 と い う 要 素 還 元 主 義- で は , 経 済 行 動 の 説 明 が う ま く い っ て な い と 考 え ら れ る 。 更 に , 要 素 還 元 主 義 の 成 功 し て い る と 考 え ら れ る 物 理 学 に お い て 乱 例 え ば , 空 気 の 圧 力 と 体 積 に つ い て の 性 質 と 空 気 の 分 子 の 行 動 と は 還 元 論 的 に は 結 び つ か ず , 統 計 力 学 の よ う に ミ ク9 と マ ク ロ を 接 合 す る 理 論 が 必 要 と な る。12) 犬こ の 研 究 は , 戸 塚 ・ 中 西 ・ 兵 藤 ・ 山 本C58 ⊃ に よ っ て 行 な わ れ た も の で あ り, 下 巻 の 付 録 と し て1965 年1 月 ∼1970 年6 月 ま で の 新 左 翼 行 動 年 表 を 掲 載 し て い る 。 組 織 動 学 を 具 体 的 に 考 察 す る 場 合 に は , 分 析 対 象 と し て0 具 体 例 が 必 要 と な り , 又 , 分 析 の た め の デ ー タ が 整 っ て い な け れ ば な ら な い, 。 企 業 の 組 織 行 動 の 研 究 で は , 必 要 と す る デ ー タ が 完 備 し て い る ケ ー ス を 入 手 し え な か う た の で, 上本 稿 で は , 必 要 な 条 件 を 満 た し て ト る 労 働 運 動 を 分 析 対 象 と し た 。 … … , づ13) ト ム に よ る と , カ タ ス ト ロ フ ィ ー の 理 論 り 科 学 的 位 置 は , そ の 内 在 的 お よ び 整 合 的 お よ び 数 学 的 整 合 性 に 基 礎 づ げ ら れ , い く つ か の 好 都 合 な 場 合 に は 定 性 的 予 測 が 可 能 で あ り , 又 。--般 に は 記 述 に お い て か な り の 恣 意 性 の 削 減 を 実 現 で き る と し て い る 。 ト ムC57 〕 参 考 文 献 十 〔1 〕 つAckoff ,R.L.,OnPurposefulSystems,Tavistock,1972. (2 ) 青 井 和 夫 編 , 理 論 社 会 学 社 会 学 講 座1, 東 京 大 学 出 版 会,1975 / し3 ]Beishon,J. ,G.Peters,SystemsBehavior,TheOpenUniversity,1972. で4 〕Bertalanffy,L.V.,Robots,MenandMinds,PsychologyintheModernWorld,GeorgeBraziller,1967, 長 野 敬 訳 , 人 間 と ロ ボ ッ ト 現 代 世 界 で の 心 理 学 , み す ず 書 房 ,1971. 十 〔5 〕Bertalanffy,L.V.,GeneralSystemTheory,Foundations,Development,Applications,GeorgeBraziller,1968, 長 野 敬 , 太 田 邦 昌 訳 , 一 般 シ ス テ ム 理 論, 犬み す ず 書 房 ,1974.

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カタ スト ロフ ィーの理論 に よる組織 動学 の展開67[6]Bertalanffy,L.V.,PerspectivesonGeneralSystemTheory,ScientificPhilosophicalStudies,GeorgeBraziller

,1975. ‥

〔7 〕Beer,S,,DecisionandControl,TheMeaningofOperationalResearchandManagementCybernetics,JohnWiley `&Sons,1966.

〔8 〕Birch,D.L.,TheModel-BuildingProcessanditsInteractionwithOrganizations;TwoExploratoryFieldStudiesInvolvingMathematicalDecisionModels,DoctoralDissertation,HarvardUniv.,1966.

〔9 〕Boulding,K.E ・,Genera[SvstemsTheorv ―TheSkeletonofScienceinSchoderbek

〔53 〕 上 し10〕Casti ,J.,H.Swain,CatastropheTheoryandUrbanProcesses,inG.GoosandJ.Hartmaniseds.,OptimizationTechniquesModelingandOp-timizationintheServiceofMan,Proceedingsof7thIFIPConference,springer-Verlag,1976. 〔11〕Dodson,M.M.,Darwin'sLawofNaturalSelectionandThorn'sTheoryofCatastrophes,MathematicalBiosciences,28,1976. 〔12〕Doreian ,P.,N.P.Hummon,ModelingSocialProcesses,Elsevier,1976. 〔13 〕Gigch,J.P.V.,AppliedGeneralSystemTheory,Harper&Row,1974.[14]Grochla ,E. ,Unternehmungs-organization,2nd.,RowohltTaschenbuch,1977, 清 水 敏 充 訳 , 総 合 的 組 織 論 , 建 帛 社 , 昭 和52 年7 月 。 〔15〕Hass,J.E.,T.E.Drabek,ComplexOrganizationsjASociologicalPer-spective,Macmillan,1973. 〔16〕Heard,M.L. ,R.J.Jackson,CD.Smith,ComingthroughtheCrisis:EngineerRetentionProgramsandTheirImpactonOrganizationalDyna-mics,SloanManagementReview,Vol18No.l,Fall,1976.

〔17 〕Hilton,P ・,StructuralStability,TheTheoryof )Catastrophes,andAp-plicationintheScience,ProceedingsoftheConference,Springer-Verlag,1976.(18

トHirsch,M.W.,S.Smale,DifferentialEquations,DynamicalSystems,AndLinearAlgebra,AcademicPress,1974, 田 村 ・ 水 谷 ・ 新 井 訳 , 力 学 系 入 門 , 岩 波 書 店,1976. へ , 上 〔19〕 星 野 克 美 , 社 会 変 動 の 理 論 と 計 測 , 東 洋 経 済 新 報 祉 。 昭 和52 年9 月 。 〔20〕 星 野 靖 雄 , 企 業 行 動 と 組 織 動 学 , 白 桃 書 房 , 昭 和52 年6 月 。… … 〔21 〕 星 野 靖 雄 , 企 業 合 併 の 効 果 の 計 量 分 析 , 経 営 論 集 , 第8 号,1977. 〔22 〕 星 野 靖 雄 , 企 業 合 併 の 合 併 前 後 の 差 の 分 析 , 経 営 研 究 , 第7 号 ,1978.[23] 星 野 靖 雄 , 経 営 指 標 の 多 変 量 解 析 に よ る 分 析 , 情 報 科 学 論 集 , 第7 号,1978.

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[24 ] 星 野 靖 雄 , 重 判 別 分 析 に よ る 企 業 倒 産 の 分 析 へ の 一 試 論 , 東 洋 大 学 付 属 電 子 計 算 機 セ ン タ ー 編 , 情 報 科 学 の10 年 史 , 白 桃 書 房,1978 年5 月 発 刊 予 定 所 収. [25 ]Isnard,C.A.,E.C.Zeeman,SomeModelsfromCatastropheTheoryintheSocialSciences,inTheUseofModels.intheSocialSciences,EditedbyLyndhurstCollins,Tavistock,1976. 〔26 〕 加 護 野 忠 男 , 企 業 戦 略 と 組 織 構 造 , 国 民 経 済 雑 誌 , 第135 巻1 号,1977. 〔27 〕 加 護 野 忠 男 , 企 業 組 織 の 分 権 と 集 権 − 組 織 形 態 選 択 へ の コ ソ テ しfン ジ ェ ソ シ ー ・ ア プ ロ ー チ ー , 日 本 経 営 学 会 ,!977 年 発 表 資 料.[28 ] 梶 田 公 , 経 済 学 に お け る カ タ ス ト ロ フ 理 論 , 彦 根 論 叢 , 第171 号 , 昭 和50 年1 月 ご ▽ ト' 〔29 〕 春 日 井 博 , 需 要 予 測 入 門 , 日 刊 工 業 新 聞 社 , 昭 和44 年9 月.

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カタストロフィーの理論による組織動学の展開69 〔42〕 森川信男,一般 シ ステム理論の形成 過程と構築方 法, 青山経営 論集,第11 巻 第4 号∼ 第12 巻第3 号,1977 年3 月∼11 月.C43 〕 野 口広 , トポ ロジーの話題か ら,日本評論社,昭和48 年3 月. 〔44〕 野 口広 , カタストロフ ィーの理論, その本質 と全貌 , 講談社, 昭和48 年7 剔 〔45〕 野 口広, カタストF・フィーの話,現代数学 の社会的 応用, 日本放 送 出 版 協 会, 昭和51 年12 月 , ‥ 〔46〕 野 口広, カタストロフ ィー,サイエンス社,1977 年12 月. 〔47〕 岡 本康 雄, 組織一 環境論序説, 岡本・小野 ・土屋 ・鳴坂 ・松 岡, 現代 の 組 織, ダイ ヤモン ド社,昭和49 年所収, ‥ 〔48〕ニサ イェ ン ス社,数理科学↓ 特集 カタろ ト=t フ,1975 年9 月号. 〔49〕 サ イエン ス社,数理科学に特集 力 学系 と カタスト ロフ,1974 年12 月号.[50 〕 斎 藤弘 行,経営組 織論 の研究方向づけ に関 す る 課 題,経営 論集,第7 号,1977 年9 月. 〔51〕 佐和隆 光, カタストロフ ィの理論と経済学(上)( 下),経 済 セミナー,1973 年10 月.11 月号. 〔52〕 坂 根厳夫,不 連続に挑む「破局 の理論」,朝 日ジ ャーナル,1973 年5 月11 日 号. 〔53〕Schoderbek,ManagementSystems,JohnWiley&Sons,1967. 〔54〕Schrodinger,E. ,WhatisLife?ThePhysicalAspectoftheLivingCell,CambridgeUniversityPress,1944, 鎮 目恭夫 訳,生 命 とは何か一 物理 的 にみた生 細胞) 岩波書店,1975. 〔55〕ThornRene,StructuralStabilityandMorphogenesis −AnOutlineofaGeneralTheoryofModels −,W.A.Benjamin,1975. (TranslatedfromtheFrenchedition ) 〔56〕Thom,R. ,AGlobalDynamicalSchemeforVertebrateEmbryology,inSomeMathematicalQuestioninBiology,IV,editedbyJ.D.Cowan,TheAmericanMathematicalSociety,1973.C57 〕 トム・ジ ーマン ・宇敷 ・佐和,形態 と構造 カタス トl=1フの理 論,みすず書 房 ,1977 年. 〔58〕 戸 塚 ・中西 ・兵藤 ・山 本, 日本におけ る新左翼 の労 働運動,上 下,東京大学 出版会,1976. [59] ジ ーマン,E.C., 野 口広,応用 カタスト1・フィーの理論,講談 社,昭和49 年8 月. 〔60〕Zeeman,B.C.,0ntheunstablebehaviorofstockexchange,Journalof

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参照

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