98 (25) 氏名(生年月日) 本 籍
学位の種類
学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件学位論文題目
論文審査委員
ヒ ガキ ユウ コ檜垣祐子(昭和3
医学博士 乙第1103号平成2年7月20口
学位規則第5条第2項該当(博士の学位論文提出者)
アトピー性皮膚炎における血清IgE‘と末梢血Fcεレセプター陽性細胞の動態 一気道アトピー素因との関係について一 (主査)教授 肥田野 信 (副査)教授 石井 哲夫,内山 竹彦論 文 内 容 の 要 旨
目的 アトピー性皮膚炎(AD)における血清IgE値並びに IgE産生誘導に関与する末梢血FcεR2+細胞の動態に 対する,気道アトピー素因の関与を明らかにすること を目的とした. 方法 小児,成人AD患者62名を,喘息またはアレルギー 性鼻炎を既往歴,家族歴ともに認めないpure AD(19 名),アレルギー性鼻炎のみを有するrhinitis com- bined AD(18名),喘息を有するasthma combined AD (25名)の3群に分けた.皮膚症状の強さ,皮疹の範囲 をスコア化して合計し,ADの重症度とした.血清IgE はradioimmunoassay法をこより,末梢血FcεR2+細胞 (CD23+細胞)はFACS解析により測定し,各群につき 重症度との相関関係を検討した. 結果1)IgEの上昇はpure ADの63.2%, rhinitis com- bined ADの72.2%, asthma combined ADの95.8%
でみられ,電畜の平均IgE値はasthma combined
AD, rhinitis combined AD, pure ADの順に高値で あった.
2)IgEはasthma combined ADでのみADの重症
度との間に相関がみられたが,他の群では相関しな かった.
3)FcεR2+細胞は軽症または中等症のcombined
ADでのみ上昇し, pure ADでは上昇していなかった.
考察
血清IgEは喘息素因のないADの発症や,その重症
化には関与しないことが示唆された.さらに,FcεR2+
細胞の上昇はasthma combined ADまたはrhinitis combined ADにおけるIgE産生充進の一因と考えら
れるが,ADの皮膚症状には関与しないと思われた.「
方,asthma combined ADではIgEとADの重症度が
相関しており,この群では,ADの皮膚症状にもIgEを 介する1型アレルギーが関係している可能性が否定で きないと思われた. 結論 IgE, FcεR2+細胞の動態には合併する気道アトピー 素因(ことに喘息)の関与が大きく,またpure ADと
asthma combined ADとは異なるグループである可 能性があることからADの発症機序,増悪因子を検討
する上で,両者は区別して取り扱うべきものと思われ
た.
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