52 氏名(生年月日) 本 籍
学位の種類
学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件学位論文題目
論文審査委員
(10) オオ サワ大澤まゆみ(昭和4
博士(医学) 甲高241号平成6年2月18日
学位規則第4条第1項該当(医学研究科専攻,博士課程修了者)
ヒト白血病細胞におけるインターロイキン7レセプターの発現とインターロ
イキン7に対する反応性
(主査)教授 溝口 秀昭 (副査)教授 丸山 勝一,笠島 武論 文 内 容 の 要 旨
目的 ヒト白血病細胞におけるインターロイキン7(IL7) レセプターの発現とIL-7による増殖および分化誘導 作用を明らかにすることを目的とする. 対象および方法 対象はT細胞系急性リンパ性白血病患者(T-ALL) 12例,B細胞系急性リンパ性白血病患者(B-ALL)8 例,成人T細胞白血病患者(ATL)3例,急性骨髄性 白血病患者(AML)3例で,その骨髄あるいは宋梢血 中の白血病細胞を用いて検討した.IL-7レセプターは, 白血病細胞とphycoerythrinで標識したIL-7を反応 させフローサイトメーターで解析した.白血病細胞を IL-7と共に培養し,3H一チミジンの取り込みをシンチ レーションカウンターで測定し,IL-7の増殖刺激の指 標とした.また白血病細胞にIL-7を添加して培養し, その前後の細胞表面形質を比較し,IL-7による分化誘 導の指標とした. 結果 IL-7レセプターは,T-ALLでは12例中7例, ATLでは3例中2例において陽性であった.B-ALLおよび
AMLではIL-7レセプターは全例陰性であった. IL・7 によって増殖が刺激されたのは,T・ALLでは12例中6例,ATLでは3例中1例であり,全例IL7レセプ
ター陽性であった.B-ALLおよびAMLの症例では
IL7によって増殖刺激を受けなかった. IL-7レセプ ター陽性の白血病細胞にIL7を添加して培養したが, 表面マーカーには変化を認めなかった. 考察IL7が増殖させる正常細胞はB細胞系ではpfo B
細胞とpre B細胞で, T細胞系ではCD4-8一のdouble negative cellとCD4『8+, CD4+8 の細胞である. B細 胞系の白血病細胞は正常のB細胞系細胞とIL-7のレ セプターの発現およびIL-7に対する反応性の点で異 なっているが,T細胞系白血病では正常細胞のそれが 維持されていると考えられる. 結論 IL-7により増殖刺激を受けるのはIL-7レセプターが 発現したT細胞系白血病細胞だけであり,IL-7による 分化誘導作用は認められなかった. 一658一53