(東京女医大凶第26巻第4号頁187−197昭和31年4月)
窒息時に於けろ腎臓の機能について(瓢報)
捌出心臓灌流実験に及ぼす窒息時血液中の腎性昇圧物質の影響について
東京女子医科大学法医学教室(主任吉成京子教授) 酒 サカ 井 イ 節 セツ 子 =(受付昭和30年12月26日)
緒 言 現在V・くつかの体液性昇圧系統が知られている が,本態性高∫意旺症の研究の進展と共に心性昇圧 系統は動物実験においてかなり確実にその存在が 認められ,てV、る。 私は窒息時急性血圧北進に及ぼす腎性昇圧因子 の役割について第11),22),3s)報において報告し デご。 本報告では.生体より捌出せる心臓に対する体 液性昇圧因子の影響につbて観察を行つfu。実験方法
1)押出心臓には冷血動物として2009前後の雄の慕 を,温血動物としては2kg前後の雄のウサギを用いた。 2)灌流Ringer氏液は次の組成のものを用いた。 捌出纂心臓灌流用として: KCI CaCJL, NaHcO,3Na2HPO4
MgCl 2 1.OMo1 1.OMol O.2Mol O.IMol O.05Mo1 2.6ml (O.02%) ISml (O.02%) 5.9ml (O.Ol%) 7.0皿1(0.01%) O.4NO.5ml (O.OOO2t−O.OOO25%) 0.65%NaC1を加えて1000nlとした。 pH÷8 別出ウサギ心臓灌流用として: 上記灌流液組成に0・1・vO・25%の割合に葡萄糖を加え O.8% NaClをもって1000mlとした。 pH≠7・5 3)灌流装置並びに条件 冷血動物捌出心臓灌流液温は17・)20。Cに保ち装置 並に他の条件は高野(1932)4)の方法に依った。温血動 物捌出心臓灌流液温は30∼33QCに保ち,装置は冷血 動物捌出心臓湾流装置をそのまま使用した。但しマリ オット氏瓶の位置を高挙して三流圧ILI 60mm Hg前後 に調節した。 4)灌流用窒息血はすべて2kg前後の健康な雄のウサ ギを用いて,窒息前,窒息開始後1,2,3,4分時に各 5cc頸動脈より採血を行い,3000廻転10分間遠沈せる 血清を用いた。下流用量は,纂心に対しては血清エCG をRinger氏液をもって2f剖こ稀釈せるものを用い, ウサギ心臓に対しては」血清2ccをそのまま用いた。 5)灌流心臓運動の描記は51cmの書桓によって約2 倍拡大せる変化をキモグラフィオン装置を使用して燥 煙紙上に描記した。 実験成績 1 捌出撃心臓三流実験 工)対照ウサギ窒息』i確i流の影響,第!図,第 1表,第2表,第2図。 先ず第1図キモグラムについて概略の変化を観 察すると,窒息一由t灌流によD’C心臓収縮拡張の振 巾は次第に大となり,引引開始より2∼3分にお bて最:大となり,ついで再び振巾は減少した。窒 息前血液灌流例に比較して窒息血液灌流帳では窒 息経過が進む程収縮が大となる傾向を認める。第 1表について振巾の変化と,心撞数の変化を見る と次の様であ義窒息前血液灌流例では灌流開始 より3分で最大振巾を示し,灌流前に比して5.6 mmの増大を認めた。心搏数について見るとあま り著明な差がみられない。 窒息1分並L液灌流例では,灌流開始より3分に おいて最大振巾を示し灌流前に比して5.7mmの 増大を認めた。即ち窒息前血液灌流例との間に差 異を認めない。 窒息2分並蔽灌流例では三流開始後2分においSetsuko Sakai : The Renal Function in Asphyxia. (Report IJ.) Effects of Asphyxiated Blood on Excised Heart Movement of Rabbits and japanese Toads.
て最大振巾を示し,灌流前に比して7.5mmの増 大を認めた。 窒息3分一血液灌流例では灌流後2分において最 大振巾を示し,灌承前に比して8.6mmの増大を 認めた。 窒息4分血液灌流亡では寸寸後2分において最 大振巾を呈し,灌流前に比して6.9mmの増大を 認めた。即ち窒息2分以後の血液は,窒息前血液 灌流例に比較して明らかに振巾の増大を示しかつ 最大振巾出現到達期の促進を認めた。とりわけ窒 息3分血液に最も大ぎな三間の増大を認めた。心 搏数については何れも明らかな変化は認められな かった。第2表について窒息」血灌二時の捌出心臓 運動:量(又は仕事:量)の変化を検討すると次の様 である。即ち毎分における平均振巾と心搏数との 積をもつて単位時間における捌出心臓運動:量とし て表現しかつ灌流前運動量に対する増大率を併せ て示したものである。 窒息前血液学流町では灌流後3分で最:大増大率 を示して術前値を100とすると155.1%であった。 窒息1分一血液灌流例では灌流後3分に最:大増大 率ユ55.6%を示しfc。即ち前者との聞に殆んど差 異は認められない。 窒息2分血液灌流例では灌流後2分で最大増大 率178.5%を示した。 窒息3分1血液灌流例では灌流後2分で最大増大 率193.2%を示した。 窒息4分血液灌老病では灌流後2分で最大増大 率167.2 %を示した。即ち窒息2分以後の血液に おいて時間的に,又定量的に明らかに心臓運動の 促進を認めた。とりわけ窒息3分血液においてこ 第1図 対照ウサギ窒息血灌流による慕心臓運動 第1表 別出線心臓灌流実験成績対照ウサギ窒息血液灌流 5例平均値 単位(mm)
\聯騨灌陸前灘開始一・分 望孕 一・分i一・分 噸
灘血鍵\細蔚鰍脚.鰍最小瞬.副腿1尉!鰍闘
将血1鋼m
血液 43.4 15.9 1 10.9 1 15.8 14.O i 16.7 1 14.6 1 14.7 i 13.9 1 13.5 1 13.3数i
44.2 46.8 47.6 46.0 44.0輪1振数目1㌦
5is.sl io.21 is.g l i3.6[ i6.31 i4.31 i4.3 i i3.2] i3.21 n.4
44.0 1 47.0 1 49.6 1 50.4 1 os.4
窒分 息血 2液.
二九・…1
1 i6.21 io.ol i7.g] i6.sl is.71 i4:g−L14.61 i2L4 i一,!91 i−1・/9数 42.8 42.2 46.2 48.2 48.4 45.8
憲盆振一屯一一lo・3.L.
3液 数 42.8
is171 io.s l is.g l i6.21 i7.g[ is.21 i4.71 i2.6[ i2.3 i n.3
4.s.s 1 4s.4 1 47.o [ 4s.s 1 4.s.4
引分:振巾 10.9
再割一一.一一.一一一一一一 4孜1 数 40.1
16.II g.gl 17.sl ls.4i 17.ol ls.oi 14.gl 11.s
42.4 45.0 42.4 42.0
11.41 10.6
42.0
第2表 捌出馬心臓1分間の運動量 対照ウサギ窒息血液灌流 5例平均’
\\轡翻.
ア流前
灌流並エ液\\■ 「函五丁運動動座液嬉戯1
i r’’” 1 下流開始∼1分… ∼2分 へ・R分 一、分1 ]”’Ti”?f””P
481.7i 592.31
10e 1 123・.o j ミ 697・31 i74−7.3 i i 657.8 l I 589.6 i 144.8 l I 155.1 1 1 136.6 10L6窒分響動強
面.悪毒r
闘魚r[l1
2液;増穴率i 487.61 一.一一L... 56矧.’ 686.2 758.9 6gs.s 1 563.3 1ce ’ n6.4 1 i 140.7 1 ロ・SS・6 1 ・42e6 1 @ミ 115.21 ヒ 4.45.1 l J 1 552.8 i ’il’ 794..6 1 178,5 11 737.4 165.7 j I 653.4 [ 一一一一一m 52.6.7 t 100 124.2 [ 1 14.6.s l 11s.3 1i難鷺
440.S 16000 i 1塵分iう壷弼量[1鶏…職素1
1ce 136工 1’”’ s512 i !23.3 1 851.8 1Q.32 i 4塁6.∼駐 rtoe 747.0 i 167.2 1 780.2 627.5 ヨ 1・刑[ ・4劉
678・4 j 554引
1 151.8 124ユ 535.7 121・Ui 462.0 [ 一一…一一 @一P 1・ e3.4一 1 一一一一一一一一i 22。
’i・Z’1,l i6Ch
i40 ’1・ 20・ oo 第2図 対照ウサギ窒息血元〆に よる纂心臓運動量の変化 [ ,:一
潅流室息1血庖法示 嘔一@至息講蕊メ乏 一一一一一@皇寒Zテ)二2;蓮 一一一 轄浮R介ゴロ漢 ・一・ ケ思4分血夜ジ1
/\\ /、 \「 ノ へぺ // こ、 //!\\’こ1臥 藩 演 前L
奪 措 / 2 分 分 3 分4
分一
5 分 の変化は最も著明であった。この変化をグラフに 示したのが第2図である。 2)両側腎臓別出ウサギ窒息.血三流の一襲第3図,第3表,第4表,第4図,第5図。
先ず第3図キモグラムについて概略の変化髪み ると三流直後において急激に振巾は増大し次第に 漸減する傾向がみとめられる。 第3表を見ると明かな如く,窒息前血液灌流例 を除く他の全例において灌流開始より1分までに 最:大振巾を示している。 窒息前血液質流例では灌流灯始後直ちに振巾の 増大を示し3分時に到って最大振巾を示した。そ の増加は灌流前に比して4.2mmであった。 窒息1分』頗夜灌流例で.は灌流直後に最大振巾を 示し,灌流前に比して5.9mmの増.加であった。 窒息2分』Z「1.液灌流例では灌流直後に最大振巾を 示して,その増加は地墨前に比して7.Ommであ った。 窒息3分」血液灌流例では灌流直後に最ゴく振巾を 示して,その増加は灌流前に比して6.8mmであ った。 窒息4分血液灌流町では灌流後2分において最 大三眠を示し三流前に比して4.6mmの増加であ った。即ち別腎家兎窒息.血灌翌旦では山流後急激 に最大振巾を現わし,と)1 sbけ窒息ユ,2,3分1血 液の灌流では乱流直後に最:大振巾を示した。 三流2分以後における変化は窒息前血液垂流例 と殆んど同様十四をもつて経過した。心搏動数に ついては何れも著明な変化は示さなかった。 第4表において毎分における心臓運動量の変化 並びにその増大率につbて見ると次の様である。 窒息前血液灌流例では灌流心3分におV・て:最大 運動量を示し,その増大率は術前値を100とする と136.7%であった。 窒息1分血液灌流例では灌流後3分において心臓運動量最高増大率を示し135.2%であった。即 ち窒息1分血液灌流例では心臓運動量増大率にお いて窒息前血液灌流例との間に殆んど差が認めら れなv・。 窒息2分一血液灌流例では灌流直後において最高 増大率を示して152.6%であった。 窒、息3分血液灌流例では灌流直後において最高 増大率を示して148.2%であった。 窒息4分血液灌流例では灌流直後に最:高増大率 131.5%を認めた。即ち窒息2分以後の血液灌比 例において心臓運動:量の増大を明らかに認めた。 しかし環流開始後2分以後の変化は窒息前1血液灌 蟹隈との間に大差はみとめられなかった。第4図 はこの変化をグラフに現わしたものである。 第5図は対照ウサギ窒息血灌流例と捌腎ウサギ 窒息1血灌流例との比較を心臓運動量最高増大率に ついて見たものである。即ち窒息前血液灌幽幽に おいては捌腎ウサギ窒息血灌流例は対照ウサギ窒 息血灌流麗に比して一ユ8.4%の差を認め,窒息1 分血液灌懸盤では一20.4%の差を,窒息2分血液 灌流例では一25.9%の差を,窒息3分血液灌前例 第3図劉腎ウサギ窒息血潮流による纂心臓運動 では一30.4%の差を,窒息4分血液島流例では一 35.7%の差を認めた。明らかに腎臓機能遮断ウナ ギ窒息血液灌流出では対照ウサギ窒息」血液灌流例 に比較して捌出心臓運動量に対して抑制的に作用 するものと老えられる。殊に窒息経過の進行と共 にその差が増大した。 第4図 捌腎ウサギ窒息血三流に よる纂心臓運動量の変化 % 蓬流窒慮血液森示 220
一
窒息繭血液 冒 一 一 一 一 一 室馴分血液 ld2分血液 200 一 ■ 一 黶?一 窒息3分血蒋 ld4介血液 [80 160 ,A A 140 P20 、 @、 ^づ \ 、 レ’ ∼ o V¢L態’一一一一 一一 _’\’\\ ● \ ’ o ●\ ω0 __⊥_一__噴 1% 后 晴 藩 灌 ャ奮 1前 分 7「 マ’ Q分 7「 h3分 r「 u’ S分 向 第5図 轟心臓運動量最高増大率比較 % Q50囮
琵欄錦血忌翫例 20σ P50一
1闘昌場憧息皿灌厭列 [00 T0 ! 心最大 窒 窒 窒 室 室 蔽高率 自 自 息 息 運増 息 岩 培 后 后 動 灌派血液 繭 i分 2分 3分 4分 ・一 190 一一第3表 別出纂心臓灌流実験成績捌腎ウサギ窒息血液恰幅 5例平均値 単位(mm) ド\、急流時間1灌 \ 灌流血液\覇最:大 最小 最大」最小 最大 最小 最大 最小1最大
流倒灘難民・分1
∼・分1 ∼・分[ ∼・分1 一5分最小最大最小
驚臥一
1・5・・!・祠馴・4・・1・6・・1・.・…f:9」.・3・・.い1二・]”..i2・Z 42.5 45.3 45.5 46,8 窒庭 回i血 1贈 号分 息血 2液御「・剰
IZ,31・3)一i3J,1−II,l14」,一’tLa:itttt=’rlll,:一a一.Iltt,・t−.tT,一,一’[..li12tt, .一L一) 52.7 i !3i’CLkr,’rttl i 48.8 112・0・ 数 45.2 44.8 48.0 50.5 50.5振巾[祠
数 44.7 巨・・「.・・il、圃…」1竺:9.・3担・・「… 48.8 47.0 47.5 47.8調戯い…」
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rirms.s/’一i4,A..1’”lgll−ff,.1rrsJ,’一’nil., ri’1’一., rmil,lli一.,]一isA.1, 13.1 l P 48.0 45.0 45.5
窒分霊巾11.5
息sit 4液 1 15.5 10.4 49.3 ! 50.2 i6.t’P’一i’2i’7’ 1 ”’1/tl{’ 46.5 46.5 ・4.・1 ・・…い剣・2列・2… 数 47.8 47.8 45.8 47.0 第4表 別出墓心臓1分間の運動量 三三ウサギ窒息血液灌流 5例平均脹満響灘
前 下流開姶∼1分I I ∼,引 c 1窒」九 二 1前液 1虚血
!息血 1液 」,房l i 運動量: 509.3 561・Oi ド 110・2 1 665.9激動
100 驕.3「 i ユ30.7 墜剖‘・馴
運輯
674..4 652.8 1 696.9 1i
∼4分[ ∼5分 636.5 1 629.5 一一一一一@一一 @一@一一P 一一一一 ユ25.0 」 工23。6 . ....:llll ! 69. 1.9 1 658.8 増大率} iOO i 130.9 1一一”:一i’ 126.7 1 .1. 1.. 135.2 1{讐盆運軸
…1・液!増大劉 527.5 100 8.95i2 .聖・!. 6.4s.6 I F /LEL3,0..1. 650.8 123.4 1.一一一一一一皿 11・叫
砺葱. 122.3 1 1窒分 i息」血 3液辱分
1混血14液
1一一一一・ 運動量 539.4 798.8 62s.s 1 ◎磐:『 it2t.t.o 1 660.3 127.9 643.2 , 12ユ.9 623ユ増大劉
i6,6−o”P
14s.1 1 116.0 122eZt”.運鯛
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lg,g−02.. 128.8 ユユ9剥 e 106.0 , H 日出ウサギ心臓灌流実験 1)対照ウナギ窒息1血灌流の影響,第6図,第5 表,第6表,第7図。 先ず第6図キモグラムにつbて大略の変化を観 察すると三流直後突然突起状に振巾増大の山が認 められるが,その後における半巾の増大は漸次に みとめられ,ついで漸減する傾向を示した。振巾 の増減に伴って心搏数の変化も認められる。 第5表について振巾の変化と心搏数の変化を見 ると次の様である。 窒息前」血液灌流例では灌流直後に最:大振巾を現 わし,灌流前に比して8.2mmの増加であった。 以後最大振巾は画減する傾向があるが最小翌翌に ついて見ると半弓2分において最:大を示し,灌流 前に比して4,7mmの増加を示した。心搏数につ いて見ると灌流直後に心搏数の増加が最も大で長 流前}(比して20.2の増加を示した。七六5分にお V・ては二二,心搏数共に殆んど自流前値に復した。 窒息1分血液灌流例では灌流直後において最大 振巾の最大を示しその増加は6.8mmであった。 最小転寝の最:大を示したのは骨面後2分におV・て で,その増加は3.7mmであった。叉心搏数増加の最大を示すのも三流後2分におv・てで,その増 加は224であった。 窒息2分血液灌流血では一流直後に最大振巾は 最:大を示し縮流前に比して10.7mmの増加を示し た。最:小振巾の最大を示したのはやはり灌流直後
に紳てでありそ二二は4ρ㎜でありた。心
搏数増加の最:大を示すのは灌流後2分において, その増加は36.9であった。 窒息3分血液三流例では灌流感2分で最大愚臣の轍を示し,灘前砒して82㎜の増加を
認めた。最小振回の最大を示したのは士流直後で 5.5mmの増加を認めた。心搏数増加の最大を示し たのは三流後2分で,28,6の増加を示した。 窒息4分」血液毒流弾では最大振巾の最:大は灌流 直後にみとめられ灌流山に比して8.7mmの増加 であった。最小振巾の最大は灌流後2分において みとめられ4.O mmの増加であった。心搏数増IJn の最大は灌流後3分で,22.3の増加を示した。以 上の変化を第6表におv・て捌出心臓運動量につい てその増大率を見ると次の様である。 窒息前一血液灌流例では心臓運動:最高増大率は術 前値を100とするとき灌流開始後2分において 171。2%であった。 窒息1分1血液灌流例では心臓運動量最高増大率 は灌流後2分におV・て164.7%であり,前者に比 して6.5%低減を示した。 窒息2分」血液環流例では灌流開始後2分におV・ て心臓運動量最高増大率205.7%を示した。 窒息3分卑液灌流例では庶流開始後2分で心臓 運動:量最高増大率177.3%を示し,窒息4分血液 二流例では1司様に二流後2分に168.6%の最高増 大率を示した。即ち対照ウサギ窒息1血灌流はウサ’ ギ捌出心臓に対して二流開始後2分において最:大 知6図対照ウサギ窒息血灌流によるウサギ心臓運動 第5表義甲ウサギ心臓灌流実験成績 対照(健常ウサギ窒窒息時血液灌洗)3例平均値単位(mm)醐間諺流築灘開始一・分i
一・分t ∼3分 ∼4分 ∼5分灘峨\最大最小瞬大隊小最大1最小鰍1尉1最大1最小隊大最小
締「齋…扁「痂一「itli l一一至・・「・…1痂・7…7・・1・5・・.・6可一・52勤
息 前液 窒分 息血 1液 難関 息血 2液 二分 予冷 3液 窒分 山県 4液 数 82.4 102.6 101.4 93.2 90.4 85.6ili’lillllll..rii.1…”i5.p.1−t.s lnte2.z6..i−1−et?.1..?i13‘ll llS.“ie,:gJ・’−.一一i−M,・i.ts7・sll.y・s l i6・61 i6・gli i6・3
’数「一一舳 ・・・・… 3・7 95・・ 8・・’.一一転・
野景・6・9 1・6・9・1 79.1 1 103.5 27.6 1 20.g 1 26.s 1 20.6 f 20.5 112.0 17.sl 17.61 1711 17.ol 16.4数1
1 ii6.o ioo.o 80.0pm rp i一一i6.,F i ifi・? .]. a4,5..e,i! ii−ll.1!.z.m−n.L一一・o 一. 振巾・6.2 116.224.917.7 数 80.1 90.1 1 24.61 i8S .一u’・i
μ・.2磯
99.0 [’一 垂高煤Dg ls.61ptt.71s.716.7F6.2 一,i3 iU,O.7rm.±.m201g. II J−i−g.2’1ptt.,.g.1 igT, i4T, 1).gl’i317’lo2.4. 1 go.2 1 so.2
第6表捌出ウサギ心臓1分間の運動量 対照ウサギ窒息血液細流 3例平均 ド\ 漣i流蒔蘭 へ 1 \\\ 灌流血液 \\ 灌 流 前 灘開始一、州 n一 2’分 ∼3分 ∼4分 rV 5分 窒」血 息 唾液 運動量 増大率 d 1285.4 1 1590.3 2200.4 1 171 2 i 1695.2 ”13119’@1 ’ 14.gl.6 1 100 123.7 1 116.0 1343.9 104.6 憲盆i 1液1
「引割
1284.5 i 2094.6 2115.5 173s.s 1 1408・81 1282.1増大詞
・100 163.1 1 164・7 i 135.3 1 109.7 i 99.8 窒分 八潮 2液 窒分 息.血 3円運動剣
1336.8 2514ユ E2749.2 i r 5i,lg61, i 1740 0 i 1336.0 増大率 100 188ユi 20s・7 1 160.9 [ 1 130.2 999瞳動剰
f 1374.3 1 2!IE{,III一.i f 2436.9 1651.2 1631.3 i 1489.9廠函
100 169.8 1 [177.3 ! r 120.1 i 118.7 1 108.4盤一璽攣一L.一
旨4液増大率1
1297.6 1919ユ 2187.9 1771.5 i へ 1316・9 1 1122.8 ji ioo 1 147.9 1 168.6 1 136.5 101.5 86L5 1 220 第7図 対照ウサギ窒息血灌流によ るウサギ心臓運動量の変化 雇流窒唐血液憲示 一窒息荊血;E 、;磐 Q00 !!\ ,’一 / ㌦ 皿一 qァi分血液一一一一窒自Z分血液一.一一一窒篤介血液一一窪、尊4分血痩 、 lRO P60 / @ / @ 1 @ ’” @ 1 ,/L @ r〆・/ 、 @ 1! ● 1ノ / ’、 9 140 ノ @ワ/ノ1〃夢/ \ ?C \ 1・/. ● \ i20 P00 〃’〆γ ㌔._ \ ● ・ \ @ \\ \ @ \\ミミ、 \ ● \ 0 \一
斗1恢旦 廟里 娼 壽 面 灌 潅 . @ 流 h 后 ” @ 1 2 ワ 分 分 〃 り . 〃 u’ り ず’ R 4 ら ェ 分 介 の変化を示し,殊に窒息2分血液灌流例において 最も著明な心臓運動量め増大を示した。以上の変 化をグラフに示したのが第7図である。 2)両側腎臓捌出ウナギ窒息丁丁の影響 第8図,第7表・第8表・第9図・第10図。 先ず第8図キモグラムについて見ると一血液島流 後直ちに急峻な振巾の増大を示し再び急激に減少 し,灌流言よりも減少するが後,灌流5分に到る 迄に:殆んど灌面前振巾並びに心搏数に恢復する傾 向を認める。 第7表について心臓収縮拡張の振巾と心搏数を 見ると次の様である。 窒息前.血液強電例では灌1充直後に最大遠雷の最 大を示して灌盆前に比して9.Ommの増加を認め たn最小振巾の最大は灌流後2分において認めら れその増加は5.5mmであった。心搏数の最大増 加は灌小女2分において見られその増加は灌流指 値に対して12.0であった。 窒息1分血液灌旧例では最:大振巾の最大は灌流 直後にみとめられ灌流前に比して9.6mmの増加 であった。最小振巾の最大を示したのも二流直後 でその増加は4.3mmであった。叉心搏数増加の 最大も灌流直後にみられ,その増加は19.4であっ た。 窒息2分血液灌年例では最:大振巾,最小振分並 びに心搏数のすべてが灌流直後において最大・とな り,その灌言前に対する増加は最大振巾11.1mm, 最:小振巾6.4mm,心搏数16Dであった。 窒息3分血液灌二二では最大,最:小振巾共に灌 直後において最大増加を示し灌流前に対する増加 はそれ,それ8.5mm,6.O mmであった。心搏数の 最大増加は灌二丁2分におV・てみられ9.7の増加 であった。 窒、息4分」血液灌流流例では最:大,最:小振巾並び に心搏数共に灌流直後において最大となり,灌流前に対する増加はそれぞれ8.2mm,7.Omm,14.4 であった。灌流2分後における振分の変化は何れ も窒息前血液灌流例のそれよりも遍きV・。しかし 心搏数につv・ては急激に減少する傾向を認める。 殊に灌流後5分の心搏数は,窒息前.血液灌流光に おいては灌流注心搏数に略復したのに対して窒息 血濁流例では灌三階心搏数よりも低減をみとめ る。 以上の変化を捌出心臓運動量及びその増大率に ついて第8表を見ると次の様である。 窒息前血液灌流例では別出心臓運動量最高増大 率は二流開始後2分においてみとめられ,その値 は術前値を100とすると162.0%であった。 窒息1分1血液遠流例では灌∼充直後において運動 :量最:高増大忌178.6%を示した。 窒息2分血液灌流例では灌流直後において最高 増大率188.5%を示した。 窒息3分血液灌流例では灌流直後におV・て最高 増大率150.2%を示した。 窒息4分血液灌格例では灌流直後において最高 増大率162.3%を示した。即ち心臓運動最高増大 率は窒息前血液灌面面では灌流開始後2分におV・ てみとめられたのに対して,窒息血灌流量では全 例におV・て灌流直後におV・てみとめられ,殊に窒 息2分血液灌適例においてその変化が最大であっ た。 位譲開始後2分の変化を見ると窒息血灌流例の 全例に窒息前血液灌流例に比較して心臓運動:量低 減がみとめられた。灌流後5分の変化では窒息前 血液灌月例と窒恵血灌歯面との間に差異は認めら れなかった。 第9図は以上の変化の模様をグラフに示したも 第8図工腎ウサギ窒息血二流によるウサギ心臓運動 第7表 訳出ウサギ心臓三三実験成績 別腎ウサギ窒息時血液灌流 3例平均値 単位(mm) マ「’灌洗時間.ル 痴’ 1 等流血液\
藪賑’市1盃9−
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息 三二.前1灘開始一・分1 ∼・分1 一・分1 一・分1 ∼・分
子大1扁限々.優瀬大「最小彫q直示「最大r二一三三小
数 85.7 !・4・・「・9・・1・3・・[・…1・5・・1・4・・1・2・・い…4・・1・2・・ 89.6 on.7 92.5 88.4 ss.o 窒分 息血1 1液1獅1・副
26.ol 20.71一.20..6−1一..1.g..t4LL.一ileq.一L71一.L,elw.il i3.21−i.ve,i i!i数 77.1 96.5 95.3 88.4 81.5 74.3
窒分1振巾1 ・…
膿〔一撃』一..t…謡㎝
1−26.g..tei.sl 2i.sl i7.41 i6.31 i6.ol is.sl is.sl is.21 i4.s
99.7 99.3 81.5 80.6 74.5
窒分野呵1a・
鮮血1 3液l I 24.61 22.ll 20.61 lg.31 17.41 16.si lssl 16.II 14.sl−1−4.1数1・9・・
88.0 89.3 815 76.1 72.5麺響P輩
lpmt.g 1−t3.7 i一一2151.61−o一一i51.i−4’1−M.21i6t151:.31, is.s 127.01 is.21mot.o103.6 101.5 100.6 90.1 86.7
第8表三島ウサギ心臓1分間の運動量捌腎ウサギ窒息時血液島流 3例平均
幽轡灘前
灌流開始∼1分窒血瞳動量
1 ∼2分 ∼3分 ∼4分 ∼5分 1息 1362.6 1gso.2 1 220s.o 1 1396.8 1123.7 [遼唾事「
に磨創運動坤
避.⊥ ・26矧 ・4聖色1
,gos.o 1 102.5 1 82.5 22ss.1 1 1152.4 う @ 84.61 ! 息血: 137g.o 1 ・238副 1010.5 」・1液1増大率
100 178・6 1 150.7 109ユ 98.0 79.9 1窒分 1息」血. 2液 r [ 運動量1 1263.9 23s2.s 1 1936.4 1320.3 124・1.2 i 98.2 1工17.5i l 増大率1 1 1窒分 運動量 …息血1一 , r.罐」担大嗣 ioo 1 1ss.s 1 1s3.2 1 104.5 88.4 1281.6 1925.0 17s6.o 1 il,Sg−3.71’ 1316.5 1051.3 i 100 150.2 1 139.41 E 108.8 i I iO’一2一.7 i 82.0旨 …窒分…運動量i二心剥
i 旨 1505.6 2s17.s 1 1999. .6 1690.1 1576.8 1 1309.2 100 162.3 132.8112.31 104.7i 87.0
% 2?.O ?.oo 第9図 測り腎1ウサギ窒息血灌流によ るウサギ心臓運動量の変化 ttk 雇派窒息釦ラ葭籏示 一■陶窒息荊血液 一一 qァ1分血液 一一一〒一一 qァ2分血液 一一一 qァ3分血液 一・一罵言4分血液 180 1 、 ハ\\ 、、 ぼ〔〕 . 、、/\
\ 、、 140 ノ \\㌔、 蒲’ ’・1\\ \ {2QIO
1\・、、 ミ・\ 冥\\ 」 、曳 亀 \\ レ も “ → 濯 濯 ” 「’ 〃 鹸業三口・ 流 量 喬 殉 流 后 σ ” 叩 后時㈲ 荊 弓介 2分 3介 4分 5介 第10図 %250 200 150 100 50 ウサギ心臓運動覚最高増大率比較畿奉
i;Xl inSK’ 一 一対照:{i息血書派例 醐肩1i掌綴罰旦灌縮Plト 矯 レ 三 ヨ .1 購 . 睡 レ に iii 巨 のである。 第10図は,対照ウナギ窒息血上流例と別腎ウナ ギ窒息1血灌嘉例との比較を心臓運動量最高増大率 についてみたものである。即ち窒息前血液灌流例 については劉腎ウサギ窒息一三灌慣例では対照ウサ ギ窒息丁丁丁丁に比して一9.2%の差を示し,窒 息1分血液灌流例では十13.9%の差を認めた。窒 息 茄「 み 書 募 窒 償、 皆 分 室 暑 童 戯2分.血液灌流例では一一17.2%の差を,窒息3分 血液灌流例では一27.1%の差を,窒息4分血液北 流例では一6.3%の差を認めた。即ち窒息1分血 液二流例を除いて,他の全例に捌腎ウナギ窒息血 液阿仁例では対照ウサギ窒息血液灌旧例に比して 負の差を示した。窒息1分血液灌流例については 例外的反応として認められるが本反応については 考察すべき問題が残されているものと患う。 小 括 i)以上の実験成績から冷」血動物捌出心臓灌流 実験例と温血動物捌出心臓灌流実験例との相互間について著明な差異が認められなかった。所謂レ ニンの種族特異性は多くの先学の認めると乙ろで ある。本実験では腎臓より抽出した所謂レニンそ のものの点出心臓に及ぼす影響を観察したのでは ないが,腎臓機能を健全に保有する動物と,全く 腎臓機能を遮断せる動物の一血液中液性成分の捌出 心臓機能に対する影響から本実験成績にみられた 変化が腎臓々器の有無にのみ関与するものと仮定 すれば,腎臓由来性の体液性成分の作用は冷血鋤 物心臓と温血1動物心臓との間に種族特異性は認め られなかったものと考えられる。然し本実験にお ける体液性成分の本態が所謂レニンのみであると
は考えて㍉《ない。Helmer u. Shipley(1947∼8)5)
はシヨツク時の猫の一血漿中に腎由来性の昇圧物質 を認めているがこの物質についてその昇圧作用の 強弱からレニンとは異るものであろうといってい る。本実験成績に現われた諸変化は,腎由来性の 液性成分以外に,腎臓機能の有無による体内代謝 物産の蓄積叉は,腎臓漏出ストレサーに対すウサ ギ体内の諸反応等も考えられる。 ただ冷血動物払出心臓灌流実験と,温血動物捌 出心臓灌流実験との闇の薯明な差異は心搏数に及 ぼす影響であった。六一血温物別出心臓では明らか な心搏数の変化は何れの気合にも認められなかっ たのに対し、温血動物晶出心臓では!血液雷鳥によ って著明な心搏数増加を招来したことである。こ のことは両心臓の解剖学的,生理学的相異並びに 蛙心臓実験では2倍稀釈ウサギ血清を使用した為 であるかもしれない。 ii)窒息血液灌流が別出・&臓運動量に及ぼす影 響は,窒息2∼3分血液において最も顕著な変化 を出現した。このことは生体における窒息二二高 一血圧到達時期が窒息開始後60∼90秒であることと 対称して興味あることに思う。生体に於ける窒息 時血圧上昇は頸動脈洞,交感神経反射及びアドレ ナリン分泌克進の因果循環が主となって反応を惹 起するものであるから本実験成績と生体における 最高.血圧到達時期との完全な一致は望み難いが, 生体における血圧上昇の三期と別出心臓運動量の 最高増大を来す灌流血液の窒息時期とが略k’一一一一致 したことは甚だ有意のことと考える。、 窒息1分血液灌流例では窒息前.血液乱流例との 間に大差を示さなかった。この事は神経性因子を 除外せる門出心臓においては体液性因子のみが関 与する結果であって,生休において見られた窒自、 初期の諸反応は神経因性反応が主であると考える ことが可能である。したがって体液性因子は神経 性因子に遅れて反応を煮起するものであろうと考 えられる。 窒息4分血液灌流記では窒息前血液灌流例との 問に大差を示さなかった。このことはすでに窒億、 百態期における動物の体液性反応物質の産生が衰 退したものと考える事が出来る。 iii)冷血動物心臓並びに温血動物心臓共にその 運動量増大率は腎臓機能保有の有無によって著明 な差を示した(第5図及び第10図参照)。このことは 腎由来性の体液性物質を仮定すれば明らかに本質 物は心臓運動促進的に作用するものと考えられ る。 猶本実験成績について腎臓別出ウナギ窒息.三冠二 二では何れも灌流開始後極めて早期に急激な運動 量増大を示したことについて腎臓捌出家兎の血圧 低下に対して他の」]il’旺維持物質例えばAdren我li11 の代償性過剰分泌冗進が加味されていないかどう かの簸問が持たれる。本疑問に対しては後報(第 5報).において検索を行いたいと思っている。 総括及び考按 捌隔心臓灌流方法をもつて体液性物質の検定を 行うことは古くから行われて来た。殊に自律神経 系に対する研究は数多く行われて来た。二等の先 学の業績から教えられた至適二流条件をもつて墓 及びウナギ晶出心臓を保生せしめ,ウサギ窒息時 一血液中の腎臓由来性体液性昇圧物質を定性的に検 出したV・と試みた。 所謂レニンの検出法は通例in sitUにMesoap− pendixのMetarteriolenの収縮性が用いられて いる。又量:二恩定法としては鈴木,吉村6)らは蛙 を用いて被検液0.2cc静注後8mm Hg以上のrkT. 圧上昇が5分以上継続した場合,被検液のレニン 含有:量を1六単位と定めている。Goldblatt(1947 ∼8)「)1* 3匹の無麻酔犬について面し圧30mmH:9 上昇させるレニン量を1単位としている。Scha− 16s(1942)8)はうさき,に注射して,その血圧を30 1nm Hg高めるレニンの窒素のμ9をもって1単 位としている。この様にして動物実験では腎エキ ス中の含有総レニン量の量的表示も可能であると ’している。 しかし臨床的には本態性高血圧患者の血中に特 一 1’96 一
殊な昇圧物質が存在すると古くから云われ又否定 されて来た。 私は第1,2,3報で窒息動物の急性血圧上昇に, 他の昇圧因子と共に腎性体液性昇圧因子の関与が 想定されることを報告した。窒息時血圧上昇に及 ぼす体液性昇圧物質としてアドレナリン分泌冗進 が多くの生理学者の業績から推知されるところで ある。当教室の:大塚9)は窒息屍家兎副腎アドレナ リン含有量が減少していることからこのことを推 論している。又岡部(昭29)10)も窒息屍血の凝固 時聞延長とアドレナリンとの関係からこの事を推 論している。 アドレナリンと腎性昇圧物質との異同について は吉村,星子,鈴木11)らはErgotaminに対する 態度から全く質的差異を認めてvoる。しがしWi− Iliams(1938)12)は,共にErgotaminによって 抑制されたと報告している。私は第2報において 自律神経遮断剤Benzyl−Imiclazolin注射によっ て所謂レニンの昇圧作用が完全に抑制され得なか ったごとを報告して,アドレナリンとは異るもの であろうと考えた。 窒息時における血圧上昇に及ぼす休島陰昇圧物 質の検定に際して両者を分離することはむつかし い。したがって腎臓機能の有無による別出心臓収 縮力の差をもつて定性的賦性昇圧物質の検定とし た。 Broemser(1938)15)14)は心臓の力学的性質と」fi1 管系の力学的性質とから血圧上昇の原因について 脈搏頻度の増加,したがって普通の状態では毎分 搏田量の増加及び末稽抵抗の増加並びに体積弾性 率の増加等をあげている。 瀟の全仕輯をA一・v+ケ撃・す・・・…“・ (但しPを動脈における平均内圧とし,Vを搏出 量,mを血液の質量, Vを血流速度とする。)別皿 心臓運動量の変化から生休における血圧の変化を 推論し得るものと考える。 したがって本実験成績を総括すれば次の様であ る。 ユ)窒息1血液灌流が刎出心臓運動量に及ぼす影 響は窒息2∼3分血液において最も顕著に増大せ しめた。本成績は生体における血圧上昇の三期と 略k・一致する。 2)腎臓機能遮断ウサギ窒息1無夜灌流実験例に おいては,対照ウナギ窒息.tiLl三三旧例に比較して 捌出心臓運動量増大を低減せしめた。 3) したがって腎臓由来ゐ体液性昇圧物質を仮 定すれば,明らかに本物質は窒息時急性血圧上昇 に関与するものと考えられる。 稿を終るに際して終始御懇篤なる御指導と御校閲を 賜った恩師吉成教授並びに御指導,御助言を賜っ允生 化学松村教授,物理学山崎講師に感謝致します。 本研究は:交部省科学研究費補助のもとに行ったもの であります。 猶本論文の要旨は第40回日本法医学会総会において 報告したものでありまず。 引用文献 1)酒井節子:東京女医大誌,25,265(昭30) 2)酒井節子;同上誌,25,436(昭30) 3) 酒井節子:同上誌, 25,5喚9(昭30) 4)高野瑞枝;東京医会誌,46,986(昭7)
5) Helmer u. Shjpley:Ana. J. Physiol., 149,
7e8 (1947>. 150, 353 (1947). 153, 3・4・1 (194−8)
6)鈴木陽之助,吉村不二夫:631日新医学,58,
(昭26)
7) Goldblatt, ff, r Physio]. Re’v’. 27, 120 (1{ 47)一
The renal origin of hypertension. (19. 48). Sp−
ringfield.
8) Schales, O.:J. Am. Chem. Soc., 64, 561 (194−2) 9)大塚 阜:東京医会誌,53,834(1939) 10)岡部外志雄=法医鑑識並に社会医学雑誌,1 (3),145(昭29) 11)吉村不二夫,星子直躬,鈴木陽之助:日新医 学, 38,631 (臼召26)
12) Wil]iams, J.R.:Am. 」. physiol. 124, 83
(1938)
13) Breemser, Ph,;14)より引用
14)輻田邦三,長島長年,畠μ」b・・SP:生理学講座・