総 説
〔書鋪縄,第難,蟹骨〕
ニューログラムと交感神経活動
名古屋大学環境医学研究所 高次神経統御部門自律神経・行動科学分野 教授1),助手2),研究員3) マ ノ タダァキ イワセ サトシ マツカワ トシヨシ 間野 忠明1)・岩瀬 敏2)・松川 俊i義3) (受付 平成4年11月2日) M量croneurography and Sympathetic Nerve Activity Tadaaki MANO, Satoshi IWASE and Toshiyoshi MATSUKAWA Department of Autonomic. and Behavioral Neurosciences, Division of Higher Nervous Control, Research Institute of Environmental Medicine, Nagoya University Microneurography is a clinical neurophysiological method to record nerve i.mpulses from human peripheral nerves初sゴ’%using a tungsten microelectrode. Applying this technique we can observe .directly the neural outflows in postganglionic sympathetic nerve fibers leading to muscle and skin. In this paかer, we describe the recording technique of microneurography and findings obtained by microneurographic technique on muscle sympathetic nerve activity(MSNA)and skin sympathetic nerve activity(SSNA)in humans.1. MSNA plays important roles to maintain hemodynamic homeostasis against gravity. The lack of this activity induces orthostatic hypotension.2. The observation of this activity is useful to analyze the baroreflex functions which innervate MSNA. In essent童al hypertension, this baroreflex functions can be lowered.3. MSNA is modified depending on the consciousness of the subject. This activity becomes reduced during nonREM sleep with the deepening of the sleep stage, while being activated during REM sleep. The sleep apnea seen in the elderly sublects is often associated with a transient increase of MSNA.4. MSNA becomes enhanced by static exerdse..This enhancement seems to be induced by afferent input from chemoreceptor (metaboreceptor)in the skeletal muscle.5. MSNA is age−dependent. The basal level of this activity becomes enhanced with age.6. MSNA plays important roles for the regulation of body temperature. This activity was the lowest under the themoneutral condition, but increased with hot and cold environments.71 The sudomotor and vasoconstrictor components of SSNA can be discriminated to some extents based on the simultaneous recording of sweat expulsion and skin blood flow. In conclusion, microneurography can be a powerful tool to analyze sympathetic nerve functions in humans under normal and pathological conditions. はじめに 近年,ヒトの交感神経活動を末梢神経からタン グステン微小電極を用いてニューログラム(マイ クロニューログラム)として記録することが可能 となった.ヒトの交感神経活動をニューログラム として初めて記録したのは,スウェーデンのHag− barth&Vallbo1)であるが,その後,スウェーデ ンのWallinら2)のグルーフ.がニューログラムに よる交感神経活動の研究を発展させた.日本でも 我々の研究室をはじめ,各施設で本研究が行われ ている.最近,アメリカ合衆国においても本研究 が活発に行われ,特に循環器領域,高血圧領域で の研究が多くなされている.我が国では,本法を 発展させるためにニューログラム研究会が発足一75一
し,毎年各分野からの発表が行われている. ニューログラムの記録により,ヒトの交感神経 活動のうち,筋支配の交感神経活動(筋交感神経 活動)と皮膚支配の交感神経活動(皮膚交感神経 活動)を観察でき,両者はそれぞれ独立した活動 を示すことが明らかとなった.本稿では,ニュー ログラムの記録法,血圧制御に重要な役割を果た す筋交感神経活動と,体温調節に重要な役割を果 たす皮膚交感神経活動の評価法と一般的性質,活 動性に及ぼす要因,病態生理などについて述べる. 1.ニューログラムの記録方法 ニューログラムの記録には,先端直径約1μm, 軸直径100∼200μm,インピーダンス1∼10MΩの タングステン微小電極を用いる.我々は,軸直径 100μm,インピーダンス3∼5MΩの電極を使用し ている.この微小電極を無麻酔・経皮的に末梢神 経の神経三内に刺入する. 活動を記録可能な神経は,上肢では正中神経, 擁骨神経,尺骨神経,下肢では,脛骨神経,腓骨 神経である.肋間神経,顔面神経,上眼窩神経か ら記録した報告もある.我々は,おもに上肢では 正中神経,下肢では脛骨神経,ときに腓骨神経か ら記録している. 本法の記録に必要な機器は,電極,入力箱,プ リアンプ,フィルター,オシロスコープ,サウン ドモニター用のアンプとスピーカー,活動を記録 するデータレコーダーなどである.プリアンプは, 高インピーダンス・低雑音の差動型で,40∼60dB のgainのアンプが望ましい.フィルターは, 500∼5,000Hz(この周波数帯域は,報告者により 差がある)の帯域フィルターで,できる限り強力 なものを用いる.特に低周波雑音の除去は重要で, 24dB/oct以上のフィルターが望ましい.オシロス コープは,ストレージできるものがよい.サウン ドモニターは重要で,習熟すると音だけでも記録 されている活動を同定できるようになるが,通常 のオーディオ用のアンプとスピーカ7でよい. データレコーダーは,DCから5,000Hzまで記録 できるものがよく,同時に血圧,心電図,血流量, 発汗量などを記録する必要があるため,マルチ チャネルのものが必要である.我々は,14チャネ ルのものを使用している. プリアンプへはタングステン微小電極と不関電 極との間を差動入力として入力する.微小電極刺 入部位の約1cm近傍に表面電極を貼付する(我々 の方法3))か,電極インピーダンスの低いタングス テン電極を刺入部位の近傍の皮下組織に刺入し て,これらを不関電極とする(Wallinら2)). 最近では,異なる複数の神経から筋交感神経活 動と皮膚交感神経活動を同時に記録することが可 能となり(double recording),筋交感神経活動と 皮膚交感神経活動の関係や,異なる部位を支配す る筋交感神経活動と皮膚交感神経活動の解析も行 われている.しかし,本法により骨格筋または皮 膚以外の器官を支配する交感神経活動や副交感神 経活動を記録することは,まだ行われていない. 無髄C線維からなる交感神経活動は,単一線維 のインパルスとして導出することは極めて稀であ り,通常多線維性の活動として記録される.この ため,記録した交感神経活動を全波整流し,時定 数0.1秒でアナログ積分した波形をペン書きして 観察することが多い. 2.ニューログラムとして記録される交感神経 活動の同定法 交感神経活動は,自発性のバースト活動として 記録される.交感神経節後遠心線維のうち,骨格 筋を支配する交感神経活動は筋交感神経活動と呼 ばれ,以下の基準により同定される2).①筋神経三 内から記録される持続時間150∼250msecの遠心 性のバースト活動で,脈拍同期性の自発性,律動 性活動を示す.②血圧の下降により促進され,上 昇により抑制される.③呼吸性変動を示し,安静 時には呼期の終わりに最も強い活動を示し,予期 の終わりに最も弱い活動を示す.④Valsalva法 などの胸腔内圧を変化させる手技により,その第 3相の血圧低下時に著明に充進ずる.皮膚支配の 交感神経活動は,皮膚交感神経活動と呼ばれ,以 下の基準により同定される4).①通常,脈拍に非同 期性の不規則な持続時間が300∼500msecの・ミー スト活動を示す.②皮膚血流および発汗と同時記 録すると血流低下または発汗に先行するバースト 活動を示す.③暗算,会話などの精神活動により
増加する.④感覚刺激,末梢神経幹の電気刺激, 急速な吸気により1秒前後の潜時を以て誘発され る,⑤環境温に依存し,中立温(24∼26℃)にお いて最低値,それより高温および低温状態で増加 する. 筋交感神経活動と皮膚交感神経活動は,両者と もに自発活動として記録されるため,時に両者の 鑑別が困難なこともあるが,熟練するとサウンド モニターのみで両者を鑑別可能である.鑑別困難 な場合には,同時に記録される求心性活動の受容 野をもとに電極先端の刺入部位が筋神経束か,皮 膚神経束にあるかを識別することにより判別でき る.Valsalva法あるいはスタート用ピストルによ る音刺激を用いる鑑別は,前者により筋交感神経 活動が,後者により皮膚交感神経活動が明確に賦 活化されるため,有用である. 3.ニューログラムとして記録される交感神経 活動の評価法 1)筋交感神経活動の評価法 筋交感神経活動は,脈拍同期性の多線維性バー ストとして記録されるため,この活動の評価法に はburst rate(1分間のバースト数), burst inci− dence(100脈拍に対する・ミースト数),交感神経総 活動量(1分間のバースト数×平均バースト振幅, すなわち全波整流積分波の振幅の総和)などが用 いられる. このうち,burst rateとburst incidenceは,絶 対値として表され,個人内の再現性が高いため, 筋交感神経活動の個人間での比較に有用である. 多少の電極先端の移動があっても,また再刺入を 行っても,評価が可能であることから,被検者の 二二が起りやすい実験・検査に適する.Burst inci・ denceは, burst rateをheart rateで除したもの に100を乗じても得られ,心拍数の影響を除去する ための評価法である.交感神経総活動量は,相対 値として表され,水平仰臥位安静時の基礎値を測 定し,負荷時の変化値を相対値として,任意単位 により表す必要がある.この際電極の先端位置 の移動がないことが条件であり,この条件下では1 筋交感神経活動の個人内変化を評価するのに最も 適した方法である.・ 2)皮膚交感神経活動の評価法 皮膚交感神経活動も単線維活動としての記録は 困難である.また,皮膚交感神経活動の中には, 発汗運動神経活動と血管運動神経活動が混在して いるので,両者を分離する必要がある.カプセル 換気法(Hidrography)あるいは静電容量式発汗定 量器(Perspiro)による発汗波,レーザードップ ラー法による皮膚血流の測定を同時に行うことに より両者をある程度は分離でぎる. 皮膚交感神経活動の定量的評価には,burst rate(1分間のバースト数)を用いた報告もある が,発汗運動神経活動と血管運動神経活動をある 程度分離した上で,それぞれの積分値を皮膚交感 神経総活動量として評価するのが望ましい. 最近になり,皮膚交感神経活動の発汗運動神経 活動と発汗波の立ち上がりの傾きとの間,さらに 血管運動神経活動と皮膚血流量の減少率(1一[負 荷後の血流量]/[負荷前の血流量])との間にも有 意な相関の成立することが証明され,この関係に 与える薬物,環境の変化等を解析する方法として の応用が期待されている. 4.交感神経活動の性質と影響を及ぼす要因,お よび病態生理 1)筋交感神経活動の性質 筋交感神経活動は,主に骨格筋内の血管平滑筋 を支配する血管収縮神経からなるが,その他この 神経の一部は骨格筋線維(管内筋と学外筋線維) をも支配し,筋トーヌスを調節する可能性が示唆 されている.ニューログラムにより明らかにされ たヒトの筋交感神経活動の機能的特徴と病態生理 学的知見について述べる. (1)脈拍同期性 筋交感神経活動と皮膚交感神経活動の大きな差 は,筋交感神経活動の脈拍同期性である.さらに 筋交感神経活動は,感覚神経刺激を与えても皮膚 交感神経活動のような反射性・ミーストは誘発され ない. この自発性の脈拍同期性の成立機序には,頸動 脈洞,大動脈弓などに存在する圧受容器からの入 力が関与すると考えられている.これら圧受容器 から舌咽・迷走神経を介して延髄の孤束核に求心
一77一
性入力が伝達され,さらに孤束核から尾側延髄腹 外側領域ヘグルタミソ酸作動性ニューロンが投射 し,尾側延髄腹外側領域からは血管運動中枢とい われている吻側延髄腹外側領域へ,GABA作動性 の抑制性ニューロンが投射され,そこから脊髄中 間質外側核に下行性線維が出されている.このう
ちGABA作動性の二二性ニューロンが,中枢か
らの交感神経出力に脈拍同期性を与えているとさ れている5)6>. Fagiusらは,自らの舌咽・迷走神経にリドカイ ンで神経ブロックを行うことにより,筋交感神経 活動の脈拍同期性が失われ,感覚神経刺激により バーストが誘発されるようになることを報告し, この説を証明したの.この脈拍同期性が失われ,感 覚神経刺激に対し反射性バーストが誘発される現 象は,Gui11ain−Barr6症候群8),脊髄損傷9)などの 症例で報告されてきたが,健常例でも同様の現象 が睡眠時10),低血圧発作時,失神時11)などで観察さ れることがわかってきた. 心電図のR波をトリガーとして筋交感神経活 動を加算平均すると,R波から一定の潜時で筋交 感神経活動のバースト発射がみられることも,心 収縮に伴う圧受容器反射への入力の変化が筋交感 神経のバースト発射に関係することを示唆する. この場合,R波から筋交感神経のバースト発射ま での時間が,圧受容器反射を介する筋交感神経活 動の反射時間と考えられ,この値は,日本人男子 学生の脛骨神経では平均1.1秒12),スウェーデンに おける腓骨神経での記録では平均1.3秒13)と報告 されている. (2)血圧との関係 筋交感神経活動は,脈拍同期性の他,血圧の呼 吸性変動や,より遅い周期での血圧変動(Mayer 波など)に対応した発射活動を示す.これも圧受 容器反射を介したものと考えられており,血圧の 低下に応じて発射活動が観察され,血圧上昇に伴 い発射活動が抑制される.また,Valsalva法の第3 相における筋交感神経活動の賦活化も胸腔内圧の 上昇が静脈還流と血圧を低下させるためである. 血圧変動と筋交感神経活動との間には,血圧低 下により頸動脈洞や大動脈弓の圧受容器からの求 心性入力が減少し,交感神経の中枢性出力が賦活 化され,血圧上昇により圧受容器からの求心性入 力が増加し,交感神経の中枢性出力が抑制される という相反的な関係が存在する. 重篤な狭心症例の治療のために行った頸動脈洞 神経の電気刺激により筋交感神経活動が著明に抑 制されたことは,圧受容器反射が筋交感神経活動 の制御に関与していることを示している14).頸部 の陰圧吸引により圧受容器を賦活化させ,筋交感 神経活動の反応をみた実験によれぽ,圧を変化さ せた直後に一過性に筋交感神経活動は抑制される が,持続的なものではなく,圧を正弦波状に変化 させるとそれに応じた筋交感神経活動の抑制が観 察されたという15).すなわち,筋交感神経活動は主 に血圧の動的な変動に応じて反応し,静的な血圧 レベルによる影響を受けることは少ないというこ とを示唆する.このように筋交感神経活動の主な 役割は,血圧動揺の調節にあると考えられる. しかし,血圧動揺のみならず,持続的な高血圧 発症における筋交感神経活動の役割が最近になり 報告されつつある.まず血圧低下時の筋交感神経 活動の増加あるいは血圧上昇時の筋交感神経活動 の抑制をもとに,ヒトで圧受容器反射機能が測定 されており,本態性高血圧症患者および若年境界 域高血圧者においては圧受容器反射機能に低下の みられることが報告されている16)17).高血圧症患 者においては,従来筋交感神経活動の充進はみら れないとされてきた18>が,塩分摂取,年齢照合など を十分コントロールして行った研究によれぽ,若 年境界域高血圧者において筋交感神経活動の充進がみられることが報告されるようになってき
た19)20).ただ,これらの所見には個人差が大きく, 高血圧症の発症機序への交感神経活動の関与の問 題はいまだ解決されていない. (3)重力の作用 被験者の姿勢を臥位から座位,座位から立位へ と変換すると,筋交感神経活動が増加する.この 活動は,頭から足へ向う重力成分(+Gz)に応じ て線型に増加することが,head−up tiltingを利用 した研究により明らかになっている21)(図1).こ の臥位での筋交感神経活動を基礎活動,静的・受5秒
筋交感神経活動 ニューログラム (原波形) 筋交感神経活動 ニューログラム (全波整流積分波形) 血圧(フィナプレス) 体 位 1【 Illl「}’_義賑」蕪
0。豊
図1 筋交感神経活動のニューログラムと体位変換に伴う変化 上から筋交感神経活動ニューロブラムの原波形,その全波整流積分波形, 90。 〉 δ9
150 100mmHg
フィナプレスにより記録 した血圧,体位を示す.Head・up tiltの角度の増加と共に,筋交感神経活動の著明な賦活化が観察 される. 動的なhead−up tiltingに伴う各角度における筋 交感神経活動と角度の正弦値との間に成立する線 型関数の傾きを起立負荷に対する反応性と定義す ると,この両者は再現性もよく,被験者に固有の 値を示す. 立位負荷による筋交感神経活動の増加は,末梢 血管抵抗を上昇させることにより下半身への体液 貯留と,これに伴う心拍出量の減少を代償し,血 圧の低下を防止する.この増加の機序には,おも に頸動脈洞や大動脈弓に存在する圧受容器からの 求心性入力の低下が,中枢性交感神経出力を増加 するために起るものと考えられる.しかし,動脈 圧受容器に影響を及ぼさない程度の強さの下半身 陰圧負荷によっても筋交感神経活動の増加反応が 観察されることから22),筋交感神経活動の制御に は動脈のみならず胸腔内の静脈系の低圧受容器 (または容積受容器)からの求心性入力も重要な役 割を果たしていることが推測される. (4)加齢に伴う変化 加齢に伴い筋交感神経の基礎活動は増加する (基礎活動=一7.2+0.84×年齢)23)24》が,上記の起立負荷に対する反応性は減少する(反応性=
49.8−0.58×年齢)24).これには,加齢に伴う血管 コンプライアンスの低下により下半身への体液貯 留が減少すること,頸動脈,大動脈の動脈硬化に 伴う圧受容器反射の減弱,交感神経活動と拮抗す る副交感神経活動の加齢による減弱などが関連し ていると考えられる. したがって,筋交感神経活動は加齢により若年 者の低基礎活動・高反応型から高齢者の高基礎活 動・低反応型に移行すると考えられ,筋交感神経 活動の評価には年齢による影響を考慮に入れるこ とが重要となる. (5)性差 若年者の筋交感神経の基礎活動は,女性で低く, 上記の起立負荷に対する反応性には男女差はな一79一
い25).しかし,この性差は高齢者になると消失し, 男女差はなくなる.このことは筋交感神経の活動 性に性ホルモンが影響していることを示唆する が,この点についての詳細な研究はまだ行われて いない. (6)意識状態,睡眠による影響 筋交感神経活動は被検者の意識状態によって影 響され,nonREM睡眠時にはその深度に応じた低 下を示すが,REM睡眠時には覚醒時と同等ある いはそれ以上に高まる26)27).これは睡眠時には中 枢性交感神経出力が減弱することを意味する.さ らにnonREM睡眠時には脳波上の覚醒反応であ るK−complexに筋交感神経活動のバースト活動 が高頻度で伴う.睡眠時には筋交感神経活動の特 徴である脈拍同期性が減弱し,バースト持続時間 が延長し,感覚刺激に対する反応が出現するよう になる.これらのことは筋交感神経活動の特徴を 形成する圧受容器反射経路内での交感神経出力に 対する抑制性入力の減弱を示唆するが,この起源 についてはまだ明らかでない.睡眠時無呼吸に際 しては,筋交感神経活動は顕著に促進され,この 促進が血圧上昇を伴うことも明らかとなった28). 睡眠時における筋交感神経活動の変化の研究 は,睡眠時における呼吸・循環系の機能異常や突 然死など問題の解明にも寄与し得るため,今後の 発展が期待される. (7)精神的ストレスによる影響 筋交感神経活動は,比較的短時間の精神的スト レスでは変化を来さないが,持続時間の長い精神 的ストレス下においては充進ずると報告されてい る29}.例えば1分間以内の暗算負荷により腓骨神 経から記録した筋交感神経活動は置物しなかった が,長時間にわたる負荷により増加した.一方, この暗算負荷は下肢の腓骨神経から記録した筋交 感神経活動を促進したが,上肢の椀骨神経から記 録した筋交感神経活動には影響を及ぼさなかった と報告されている29).この暗算負荷には回答時の 呼吸の変化なども筋交感神経活動に影響を及ぼす ものと推測されるため,この問題の解明には今後 の研究が必要とされる. (8)水浸の影響 地上で無重量状態を模擬する方法の1つとし て,34℃の中立温によるヒトの頸部までの水浸が あるが,この三下水浸により筋交感神経活動は著 明に抑制されることが明らかとなった30).門下水 浸時には下半身に貯留する体液が,静水圧により 頭部方向に移動し,胸腔内血液の増加,1回心拍 出量の増加が起る.その結果,圧受容器からの求 心性入力が増加して心拍数の減少と筋交感神経活 動の抑制が起るものと考えられる. この水浸時における筋交感神経活動の抑制にも 加齢の影響があり,高齢者においては水浸による 抑制が減弱する31).この場合にも加齢による1血管 コンプライアンスの低下が頭部方向への体液移動 を減少させ,圧受容器反射を減弱させたことが原 因と考えられる. また,顔面を水に浸すことによる徐脈(潜水反 射)に先行して,筋交感神経活動が賦活化される ことも報告されている32).手首まで氷水に浸す寒 冷昇圧試験により,筋交感神経活動は著明な充進 を来すが,その充進は水浸直後より水浸90秒後に 最大となり,この二進には侵害受容器の刺激によ る冷痛感が関与すると報告されている33)34). (9)筋収縮の影響 骨格筋に随意収縮を負荷すると,非収縮筋支配 の交感神経活動が促進されるが,その収縮様式で 促進の程度が違う.持続的な筋収縮に対しては, 筋交感神経活動は負荷する筋張力に応じて促進さ れ35),筋収縮の時間経過に応ずる自覚的な筋疲労 感覚に比例して増強される36).収縮筋を阻下する と,筋交感神経活動は著明に充進し,筋収縮の終 了後にもこの二進状態は持続するため,筋収縮時 の筋交感神経活動の促進には収縮筋内の化学受容 器(代謝受容器)からの求心性入力が関与すると 考えられている37). これと反対に,律動的な筋運動によって,筋交 感神経活動は抑制される38).律動的な筋運動時に は筋ポンプ作用により静脈還流が促進されるた め,筋交感神経活動が抑制されるものと推測され る. さらに寒冷暴露時には,筋交感神経活動の充進 が起きるがふるえの出現とともに減少することも
判明した39).これもふるえによる静脈還流の促進 が筋交感神経活動を抑制するためと考えられる. (10)低圧・低酸素の影響 低圧実験室を利用して,高度6,000m相当の低 圧・低酸素を負荷すると,気圧の低下に応じて筋 交感神経活動が促進される40).しかしこの促進に は低圧・低酸素耐性に依存する個人差が認められ る.低圧・低酸素下で,徐脈,低血圧,悪心,顔 面蒼白,失神などの症状を呈する被検者では,筋 交感神経活動が一過性に低下したが,酸素吸入に よりこれらの症状がすみやかに改善した. このような低圧・低酸素環境下における筋交感 神経活動の変化は,筋交感神経活動を調節する機 序に,圧受容器からの入力の変化,血管内化学受 容器からの入力,さらに換気量増加に伴う肺胞内 伸展受容器からの入力なども関与することを示唆 する. (11)薬物の影響 薬物に対する筋交感神経活動の反応はさまざま であるが,血圧に影響を及ぼす薬物に対しては, 筋交感神経活動は充進あるいは抑制される.降圧 薬であるニトログリセリン,ニトロプルシドの投 与により血圧の低下が起き,それに引続いて筋交 感神経活動の賦活化が起きる16).逆に昇圧薬であ るノルアドレナリソ,フェニレフリンなどの投与 により血圧の上昇が起き,それに伴って筋交感神 経活動の抑制が起きる16)17).このように急性に働 く薬物に対しては,血圧の変化が起るが,緩徐に 働く薬物,例えば,経口α,βプロッカーに対して は,血圧の変化を来さずに筋交感神経活動の充進 が惹起されるし41),塩酸ミドドリンのような緩徐 に代謝されて効力を発揮する薬物に対しては,血 圧の変化を来さずに筋交感神経活動の抑制が起 る42). 一方,中枢性に作用して昇圧効果を発現する薬 物,例えば,L−threo−DOPSは筋交感神経活動を賦 活化することにより昇圧効果を発現することが, Shy−Drager症候群症例43)および正常例44)におい て示唆されている. ホルモンのうち,インスリンは筋交感神経活動 を賦活化する45)46)が,その機序は明らかではない.
また,脊随小脳変性症の治療に使用される
thyrotropin releasing hormoneは,中枢性に筋交 感神経活動を賦活化する47)が,甲状腺ホルモンは 抑制する48)49).アドレナリンは筋交感神経活動を, 促進するが50),その機序は不明である.内因性オピ オイドは心肺圧受容器反射による筋交感神経活動 の調節を抑制することが,その拮抗薬であるナロ キソンの投与実験により示された51).アンジオテ ンシンIIは動脈圧受容器反射による筋交感神経活 動の調節を抑制する52).バソプレシンは動脈およ び心肺圧受容器反射を介して筋交感神経活動を抑 制し53),心房性ナトリウム利尿ペプチドはこの活 動をおそらく中枢性に抑制する54). 2)筋交感神経活動の病態生理 (1)神経疾患 ①起立性失神 起立性失神には2通りの機序があることが知ら れており,1つは体位変換に対し交感神経活動が 追従できなくなることにより失神を来すものであ り,もう1つは交感神経活動の反応性が高く血管 迷走神経反射性失神が惹起されるものである.両 者ともに正常人でも観察されることがあるが, Shy・Drager症候群は前者,下記の特発性発作性 低血圧症は後者が,病的に進展したものと考えら れる.両者において失神時には筋交感神経活動の 休止が観察され,血管収縮神経活動の低下が起立 性失神の発現に重要な役割を果たす可能性が示唆 される53)。 ②Guillan−Barr6症候群 Guillan−Barr6症候群の一部においては,頸動 脈洞からの抑制性の求心性入力が減少するため, 筋交感神経活動が著明に増加し,高血圧を来すこ とがある8).このような現象は頸動脈の内膜剥離 術を行った症例においても観察される. ③Shy−Drager症候群 Shy−Drager症候群においては,筋交感神経活 動は殆ど記録され得ず,発射活動も弱い44).一部の Shy−Drager症候群では, Lthreo・DOPS(ドロキ シドーパ)により筋交感神経活動が賦活化され, 起立耐性が改善する44). ④特発性発作性低血圧症 一呂1一本症は稀な発作性の低血圧症で,立位のほか臥 位でも出現し,急激な筋交感神経活動の抑制と心 拍数の低下,冷汗,腹痛などの自律神経症状を伴 う56).本症では交感神経活動がなんらかの中枢性 機序により強く抑制され,』末梢血管の拡張,心拍 出量の低下を来し,そのため低血圧発作,ないし は失神を来すものと考えられる.
⑤脊髄損傷
脊髄損傷患者においては筋交感神経活動と皮膚 交感神経活動は同様の活動を示し,バースト持続 時間も長く,両者とも体性感覚刺激に対して反応 する9).これは圧受容器からの反射性入力が減弱 することを示唆しているが,その機序の詳細は解 明されていない. ⑥舌咽神経痛 舌咽神経痛に発作性失神を伴うものがあるが, これは異常に賦活化された舌咽神経からの求心性 入力が,孤束核などを介して延髄の血管運動中枢 に対し強い抑制を生じさせるためと推定されてい る57》. ⑦筋萎縮性側索硬化症 筋萎縮性側索硬化症においては,筋交感神経活 動の促進が観察される58).皮膚交感神経活動の促 進も観察されるため59),中枢性の交感神経性出力 が増加している可能性が高いが,詳細な:機序は不 明である. (2)循環器疾患 ①本態性高血圧症 本態性高血圧症患者においては,筋交感神経活 動が正常者と比較して変化がないと記載されてい た18)が,若年境界域高血圧老では充進していると いう結果が報告された19)20).若年境界域高血圧者 および本態性高血圧症患者において薬物により誘 発した血圧変化と筋交感神経活動との関係から圧 受容器反射機能を検索した研究では,筋交感神経 活動を支配する圧受容器反射が低下しているとい う報告もなされている’6)17). ②うっ血性心不全 うっ血性心不全患者では筋交感神経活動が正常老と比べ著明に充進していることが報告さ
れ60)∼62),心臓カテーテル検査で得られた心機能の パラメーターと筋交感神経活動が相関することが 示されている60)61).心不全患者では圧受容器反射 を介した筋交感神経活動の調節は減弱している が,cold pressor testを行った時の筋交感神経活 動の増加は正常者と同様であったと報告されてい る62).これらの知見から心不全患者において筋交 感神経活動が二進している機序には圧受容器反射 の異常がとくに重要であることが示唆される。 (3)消化器疾患 ①腹水を伴う肝硬変 腹水を伴う肝硬変患者では筋交感神経活動が正 常者および腹水を伴わない肝硬変患者と比べ著明 に充進しており,筋交感神経活動と血中ノルアド レナリン,レニン活性または尿中ナトリウム排泄との間に正の相関があることが報告されてい
る63).腹水の発生の機序に腎における交感神経活 動の充進によるナトリウム再吸収の促進が関与す ることが示唆されている. (4)内分泌代謝疾患 ①原発性アルドステロン症 本症では筋交感神経活動の減少が報告されてい る64)が,機序の詳細は不明である. ②甲状腺機能二進症および低下症 甲状腺機能:二進症においては,筋交感神経活動 は抑制され,機能低下症においては,二進してい ると報告されている48)49).しかし,前者では充進と いう報告もあり,今後の研究が必要とされる. 3)皮膚交感神経活動の性質 皮膚交感神経活動の主な役割は,発汗(精神性, 温熱性)と皮膚血流の調節にあり,外気温の変化 に応じた体温の保持,ならびに精神的緊張時の発 汗,皮膚血管収縮にあると考えられる65).この皮膚 交感神経活動の効果器は,汗腺と皮膚血管であり, それぞれ異る伝導速度を有する別個の交感神経活 動により支配されている66).ニューログラムとし て記録される皮膚交感神経活動の性質とその活動 性に及ぼす各種の影響について概説する. (1)発汗運動神経活動 これまで皮膚交感神経活動と発汗との関係は,正中,脛骨,腓骨神経において検索されてい
る67)∼72).正中,脛骨神経は,それぞれ手掌,足底の皮膚無二部を支配し,殆どが精神性発汗に関与 しているが,腓骨神経は足背の有毛部をも支配し, 温熱性発汗にも関与している.そのため,脛骨神 経と腓骨神経から同時に記録した皮膚交感神経活 動は,類似してはいるが,厳密には異る発射形態 を示す.とくに環境温を低下させたり,上昇させ たりすると両者の差は顕著となる72). 換気カプセル法による発汗の測定を併用する と,10/分くらいの頻度で出現する発汗波に先行し
て皮膚交感神経活動のバースト発射が観察さ
れ67)68)71),その皮膚交感神経活動バーストの積分 値と発汗波の最大立ち上がり速度との間には有意 な相関が認められる69)70)71).この場合,皮膚交感神 経活動バーストから発汗波の立ち上がりまでの時 間は正中神経で約1.2秒,脛骨神経で約2.7秒で あった68)69)(図2). (2)血管運動神経活動 レーザードップラー組織血流量計による皮膚血 流の測定を併用すると,皮膚血流の低下に先行し て皮膚交感神経活動のバースト発射が観察され, その・ミースト発射の積分値と血流量の低下の場合 (1一[・ミースト後の血流量]/[バースト前の血流 量Dとの間には,有意な正の相関が成立した.皮 膚血流量:の減少は,正中神経における皮膚交感神 経活動・ミーストから約5.3秒後に観察された69)(図 2). (3)皮膚交感神経活動における発汗運動神経活 動と血管運動神経活動の分離 皮膚交感神経活動の記録を発汗の測定および皮 膚血流の測定と併用すると,発汗波あるいは皮膚 血流量の低下に先行して観察される皮膚交感神経 活動バーストを発汗運動神経活動と血管運動神経 活動に分離できる.両者を含む混合性バーストも あるが,その伝導速度の分散の違いにより,発汗 Expulsion 畢 発汗量 Expulsion 畢 ,.p、1,i。碕 θ ‘αηθ (slope of expuls孟on) ,、p。i、i。。金 皮膚血流量 α わ ザ刺激野 嘱
,燗耐
金 Expulsiorl Reducti。n 「・d・・・… ↓り
; わ/α・100(Reduction rate) 5秒 春壽 Expulsion ヨ じヒめロ 畢雪 逐 9 15 息 量 図2 皮膚交感神経活動ニューログラムと発汗量,皮膚血流量との関係 左示指において静電容量式発汗定量器(Kenz−Perspiro,スズケン)記録した発汗量,左中指におい てレーザードップラー血流量計(ALF−21,アド・ミンス)により記録した皮膚血流量,左正中神経に おいて記録した皮膚交感神経活動の全波整流積分波形を示す.音刺激により誘発された皮膚交感神 経活動のバーストは,自発発射のものより大きいことが分る.矢印でExpulsionと記されているの は発汗波,Reductionと記されているのは血流量減少を示す.皮膚交感神経活動の積分値(h)と, 発汗波の立ち上がりの傾き(tanθ)および血流量:減少率(b/a・100)との間には有意な相関が成立 する.一83一
運動神経活動は振幅が高く,持続時間が短いバー スト,血管運動神経活動は,振幅が低く,持続時 間が長いバーストを呈する3). (4)皮膚交感神経活動の病態生理 ニューログラムとして記録される皮膚交感神経 活動は,筋交感神経活動に比し定量化が難しく, 発汗運動神経と血管運動神経の両活動を含むた め,これまであまり病態生理学的な検索が行われ ていない. レイノー症候群においては,氷水に手を浸した 際の皮膚交感神経活動の賦活化が正常人と変りな いという報告73)もあるが,レイノー症状出現直前 に皮膚交感神経活動バーストが明瞭に認められた という報告74)もある.振動刺激に対し,皮膚交感神 経活動の二進が認められ75)∼77),振動病(白ろう病) 発症における皮膚交感神経活動の役割が重視され ている. 手掌多汗症においては,皮膚交感神経活動の著 明な二進が認められ68),その中枢性機序が推定さ れている.逆に免疫学的機序によると思われる後 天性全身無汗症の患者においては,その活動が二 進していた78).これは,汗腺自体に障害があり,そ れを代償するために発汗運動神経活動が増加して いるためと考えられた. パーキンソン病において末梢神経幹の経皮的電 気刺激に反応する皮膚交感神経活動の反射性バー ストの潜時がやや遅延し,パーキンソン病の認知 障害に関連すると報告されている79>. 筋萎縮性側索硬化症においては,皮膚交感神経 活動の二進がみられる59)が,その機序の詳細は不 明である. 5.おわりに .ヒトの末梢神経から金属微小電極を用いて ニューログラムとして直接記録できるようになっ た筋交胃神経活動と皮膚交感神経活動は,それぞ れ末梢血管抵抗の調節を介する血圧の制御と,発 汗と皮膚血流の調節を介する体温調節に重要な役 割を担う.両者の詳細な観察と解析により,さま ざまな環境条件や病態機構のもとでヒトの交感神 経が1血圧や体温の調節にどのように関与するかを より明確にすることができると思われる. 文 献 ロ1)Hagbarth K・E, Vallbo AB:Pulse and respl− ratory grouping of sympathetlc impulses in human muscle nerves. Acta Physiol Scand 74: 96−108, 1968 2)Wallin BG:Intraneural recording of normal and abnormal sympathetic activity in man.加 Autonomic Fai正ure 3rd ed.(Bannister R Math− ias CJ eds)pp359−377,0xford Univers量ty Press, Oxford(1992) 3)Mano T:Sympathetic nerve mechanisms of human adaptation to environment−Findings obtained by recent rnicroneurographic studies. Environ Med 34:1−35,1990 4)Bini G, Hagbarth K−E, Hynninen P et al: Thermoregulatory and rhythm・generating mechanisms governing the sudomotor and vasoconstrictor outfiow in human cutaneous nerves. J Physiol 306:537−552, 1980 5)三浦光彦:中枢神経系の循環制御機構.日内会誌 1 81 :925−929,.1992 6)照井直人:自律神経反射一動脈圧受容器反射を中 心として一.日本臨床 50:686−691,1992 7)Fagius J, Wallin BG, Sundlδf G et a1:Sym. pathetic outflow in man after anaesthesla of g正ossopharyngeal and vagus nerves. Brain 108:423−438, 1985 8)Fagius J, Wal匪i皿』BG:Microneurographic evidence of excessive sympathetic outflow in the Guillain−Barr63yndrome. Brain 106: 589−600, 1983 9)Stjemberg L, B藍umberg H, Wallin BG: Sympathetic activity in man after spinal cord inlury. Outflow to muscle below the lesion. 13rain 109:695−715, 1986 10)Iwase S, Mano T, Okada H et al:Sleep− related changes of muscle and skin sympa・ thetic nerve activities in humans. Neurosci Res Suppl 16:S150, 1991 11)Iwase S, Matsukawa T, Okamoto T et al: Changes in muscle sympathetic nerve activity in humans during syncope. Environ Med 36: 199−202,1992 12)岩瀬 敏,間野忠明,齊藤 満ほか:ヒトの筋交 感神経活動め反射潜時について.門外年報 37: 39−41, 1986 13)Fagius J, Sund1δf G, Wallin BG:Variation of sympathetic redex latency in man. J Auton Nerv Syst 21:157−165, 1987 14)Wallin BG, Sund16f G:The e佳ect of carotid sinus herve stimulation on muscle and skin nerve sympathetic activity in man. P且嚢gers
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