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糖尿病における代謝性アシドーシスと赤血球酸素解離能に関する研究

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Academic year: 2021

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172 (42) 氏名(生年月日) 本 籍

学位の種類

学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件

学位論文題目

論文審査委員

コ モリ トモ ノリ

子守知典(昭和27

医学博士 乙第794号 昭和62年1,月23日 学位規則第5条第2項該当(博士の学位論文提出者) 糖尿病における代謝性アミドーシスと赤血球酸素解離能に関する研究 (主査)教授 平田 幸正 (副査)教授 杉野 信博,教授 肥田野 信

論 文 内 容 の 要 旨

目的 本研究は糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)および 糖尿病性腎不全の際における代謝性アシドーシスと赤 血球酸素解離能の指標であるP,。との関係を検討する とともに,これら病態に対する治療のP5Dに及ぼす影 響を経時的に観察し,治療によって惹起される酸素供 給能の障害の有無を検討しようとした. 対象および方法 対象はDKA 13例,アシドーシスを有する糖尿病性 腎症26例,アシドーシスを有しない腎症20例および腎 症を有しない糖尿病43例で,対照には健常者20名を用 いた.研究の方法はまず第1に糖尿病の上記4群で P5。とその関連因子を測定し,各群の差が何に起因する のか検討した.第2にDKA 13例中の8症例で,静脈 内インスリン少量持続注入療法の開始前より開始4週 間後まで経時的にこれらの因子を測定し,変動の要因 を検討した.第3に腎症計46例のうち血液透析を施行 した糖尿病性腎不全20例において,透析前後で同様の 検討を行った.検体は肘静脈又は透析回路よりヘパリ ン採血して冷蔵し,P5。とその関連因子として2,3- DPG,無機燐(Pi), HbA1,血液ガスを測定した. 成績

(1)DKAおよび糖尿病性腎症のP50:P50 i. vi。。 pH はDKAで31±3mmHg(M±SD)と最も高く,以下ア シドーシスを有する腎症,有しない腎症,腎症を有し ない糖尿病の順であった.DKAのP5。 i, Vl.。 PHは血液 pHと負の, P5。 pH7.4は2,3・DPGと正の相関を示した. 腎症のP5。[n vi。。 pHは血液pHおよび血色素濃度(Hb) と有意の負の相関を示した. (2)DKAに静脈内インスリン持続注入を行った 際のP5。に及ぼす影響:P5。 i. v至。。 pHは治療前31±3 mmHgと高く治療開始後は順次低下したが,正常値以 下への低下は認めなかった. 血液pHおよび2,3-DPGは治療前には虚宿で,この 値の正常化には前者で1日,後者で1~3日を要した. この間P,。江,vi。。 pHは血液pHと,負のP5。 pH,.4は2, 3・DPGと正の相関を示した. (3)糖尿病性腎不全における血液透析のP,。に及ぼ す影響:P5。 i. vi。。 pHは透析前27±3mmHgと高値で 透析後はほぼ正常化した.2,3-DPGおよびPiは透析 後共に有意に低下した.血液pHおよびHbは透析前 の低値より有意に増加した.この間,P,。 in vi。。 pHは 血液pHと,2,3-DPGはHbと各々有意の負の相関を 万くした. 考案 糖尿病の各群のP5。 i,.〔。。 PHはアシドーシスの重症 度に強く影響をうけた.とくにDitzelらはDKAの治 療開始直後にP5Dの異常低下をみるとした.しかし私 どもの症例では,この異常低下は認めずDitze1らの報 告と相違した.これは彼等が従来の大量インスリン療 法を行ったのに対し,本研究で施行した少量インスリ ン持続注入法では糖質および電解質代謝の是正がより 円滑に行なわれ,2,3-DPGの回復が早かった為と考え られた.また腎不全の透析例でみてもP、。の異常低下 は認めなかった. 一978一

(2)

173 結論 DKAおよび糖尿病性腎不全症例に対する私どもの 治療経過においては酸素供給の障害はみられないよう であった;

論 文 審 査 の 要 旨

本研究は赤血球の酸素解離能を中心として,糖尿病性ケトアシドーシスおよび糖尿病性腎症による アシドーシスの治療時における酸素供給障害を検討したものであり,現存施行中の治療法の有効性を 示すことができた. 学術上価値あるものと認める. 主論文公表誌 糖尿病における代謝性アシドーシスと赤血球酸素解 離能に関する研究 東京女子医科大学雑誌 第56巻 第5号 379~393頁(昭和61年5月25日発行) 副論文公表誌 1)糖尿病性ケトアシドーシスに対する静脈内イン スリン持続注入療法の赤血球酸素解離能に及 ぼす影響 糖尿病 27(1)13~20(1984) 2)糖尿病性腎症の赤血球酸素解離能と血液透析前 後での検討 糖尿病 29(2)105~112(1986) 3)著明な高血糖を呈した糖尿病患者に対する静脈 内インスリン少量持続注入療法一半合成ヒト インスリンとブタインスリンとの比較一 糖尿病 27(Suppl 1)49~56(1985) 4)未治療糖尿病におけるヘモグロビン酸素解離能 糖尿病 27(5)585~590(1984) 5)糖尿病性網膜症におけるヘモグロビン酸素解離 能 糖尿病’28(4)555~560(1985) 6)糖尿病性細小血管症の発生・増悪に関する研究

とくに細小血管症と親和性低酸素症

(a伍nity hypoxia)との関連一 束女医大抵 51(11)1493~1498(1981) 7)インスリン非依存型糖尿病(NIDDM)女性の身

体的特徴一Waist Size/Hip Sizeについて一

糖尿病 28(7)783~788(1985) 8)手指に壊疽を認めた糖尿病の1例 糖尿病 23(7)723~731(1980) 9)慢性関節リウマチを合併し多彩な骨変化と眼周 囲皮膚に色素沈着を呈した糖尿病の1例 東女医大誌 52(12)1468~1472(1982) 10)糖尿病に合併したNecrotizing Fasciitisの1 例 糖尿病 28(9)1089~1094(1985) 979一

参照

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