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神経性食思不振症患者の成長ホルモン分泌異常に関する研究

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Academic year: 2021

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214 (74) 氏名(生年月日)

本 籍

学位の種類

学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件

学位論文題目

論文審査委員

マス ダ アキ ツグ

増田明応(昭和2

医学博士 乙第1000号

平成元年3月17日

学位規則第5条第2項該当(博士の学位論文提出者)

S加dy on the mechanism of abnormal growth hormone(GH)secretion

in anorexia nervosa:no evi“ence of involvement of a low

somatomedin・C level in the abnormal GH secretion

(神経性食思不振症患者の成長ホルモン分泌異常に関する研究) (主査)教授 鎮目 和夫 (副査)教授 柴田 収一,教授 小柳 仁

論 文 内 容 の 要 旨

目的 神経性食思不振症患者の血漿成長ホルモン(以下 GH)は,基礎値が高値の他に種々のGH分泌刺激試験 で異常反応を示すことがしばしばある,また本症患者 ではやせによる血漿ソマトメジソーC(以下Sm-C)値が 低下していることも知られている.本研究では合成ヒ ト成長ホルモン放出因子(以下GHRF)を本症患者に 投与し,血漿GHの反応性に血漿Sm-Cの低値が関与 しているか否かを検討した. 方法 Feighnerの診断基準より神経性食思不振症と診断 された23例(女22例,男1例)について検討した.安 静早朝空腹時に2μg/kg・体重:のGHRFを静脈内投与 し0,30,60,90分に採血し,血漿GHとSm・C値を 各々のRIAで測定した.また治療により体重が4~18 kg増加した6例に同負荷試験をおこない治療前と比 較した.尚,同年齢の健常女性22例に同負荷試験を卵 胞期前半に施行して対照群とした. 結果および考案 血漿GH基礎値は,対照群と比較して本症患者では

23例中8例に高値を認めた.またGHRFに対しては

9例に血漿GHの過大反応が認められた.本症患者の 血漿Sm・C値は対照群に比較して低値であった,治療 により体重が増加した6例の血漿Sm-C値は治療前に 比較して明らかな上昇を示し,血漿GH基礎値の高値 とGHRFに対する過大反応は改善傾向を示した.し かしながら本症患者23例の治療前後を含めた血漿

Sm-C値と血漿GH基礎値あるいはGHRFに対する

GHの反応面積との間には有意な相関を認めなかっ た.

下垂体よりのGH分泌は視床下部よりの促進的に

作用するGHRFと抑制的に作用するソマトスタチン の二重支配を受けている,またSm-Cは視床下部より のソマトスタチン分泌を刺激し,かつGHRF分泌に は抑制的に作用することがラットにおいて報告されて いる.さらにSm-Cは下垂体に直接作用しGH分泌を 抑制することが知られている.本症患者に認められる

血漿GH基礎値の高値とGHRFに対する過大反応の

原因に関して,本症に伴う血漿Sm℃値の低下に着目 したがGH-Sm-C系のネガティブフィードバック機構 の関与だけではこれらのGH過剰分泌を説明するこ とは不可能であった. 結論 神経性食思不振症患者のGH分泌異常に関して,基

礎値の高値のみならずGHRFに対して時に過大反応

することを今回初めて示した.またやせによると思わ れる血漿Sm・Cの低値を認めたが,血漿Sm-C値と血

漿GH基礎値の高値やGHRFに対するGHの反応性

の程度との間には有意な相関はなく,本症患者に認め

られるこれらのGH過剰分泌にはSm-C低値だけで

一1104一

(2)

215 なく他の因子も関与していることが示唆された.

論 文 審 査 の 要 旨

本論文は,神経性食思不振症患老の血中成長ホルモンの基礎値が約1/3で高値を示し,時にGHRFに対して 過大反応することをはじめて示した.そして本症では血漿Sm-Cの低値が認められるが, GH過剰反応の成因 にはSm-C低値だけでなく,他の因子も関与していることを示したもので,医学上価値あるものと認める. 主論文公表誌

Study on the mechanism of abnormal growth hormone(GH)secretion in anorexia nervosa:

no 6vidence of invo正vement of a low

somatomedin-C levehn the abnormal GH secre- tion

(神経性食思不振症患者の成長ホルモン分泌異常に 関する研究)

Journal of Endocrinological Investigation Vol.11 No.4 297~302頁(1988年4月発行) 副論文公表誌

1)The effect of glucose on growth hormone

(GH)releasing hormone-mediated GH

secretion in man(成長ホルモン/放出因子の 成長ホルモン分泌に及ぼす高血糖の影響)

JCIin Endocrinol Metab 60523~

526 (1985)

2)hGRF(1-44)NH2(SM-8144)のmetabolic

clearanceに関す.る検討

ホルモンと臨床 35(1)37~40(1987) 3)Insulin autoimmune syndrome with insulin- resistant diabetes at the incipient stage prior to hypoglycemic attacks(インスリン 抵抗性糖尿病を病初期に呈したインスリン自 己免疫症候群の1症例)

JEndocrinol Invest 9 507~512 (1986) 4)UpPer respiratory tract involvement in adult T-cell leukemia(鼻腔・副鼻腔・喉頭に腫瘤 形成を認めた成人T細胞白血病の1症例) AmJMedSci 295(2)137~139(1988)

5)肺炎様の浸潤陰影を呈したplasma cell

granulomaの1例 診断と治療 72(2)132~136(1984) 一1105一

参照

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