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マウス大腸癌肝転移に対するOK-432・IL-2含有徐放製剤の抗腫瘍に関する研究 1) OK-432とIL-2を用いた徐放製剤のマウス大腸癌肝転移モデルにおける抗腫瘍効果について 2) マウス大腸癌肝転移に対するOK-432とIL-2含有徐放製剤による抗腫瘍効果の組織像について

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Academic year: 2021

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Title

マウス大腸癌肝転移に対するOK-432・IL-2含有徐放製剤の

抗腫瘍に関する研究 1) OK-432とIL-2を用いた徐放製剤の

マウス大腸癌肝転移モデルにおける抗腫瘍効果について 2)

マウス大腸癌肝転移に対するOK-432とIL-2含有徐放製剤に

よる抗腫瘍効果の組織像について( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

安田, 邦彦

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)乙 第1298号

Issue Date

2002-03-13

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/14973

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏名 (本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 安 田 邦 彦(愛知県) 博

士(医学)

乙第 1298 号 平成14 年 3 月13 日

学位規則第4条第2項該当

マウス大腸癌肝転移に対するOK」432・lL-2含有徐放製剤の抗腫瘍に関する研究

1)OK-432とル2を用いた徐放製剤のマウス大腸癌肝転移モデルにおける抗

腫瘍効果につい.て

2)マウス大腸癌肝転移に対するbK-432とル2含有綾放製剤による抗腫瘍効

果の組織像について (主査)教授 佐 治 重 豊 (副査)教授

見 剛 教授 柴 田 敏 之 論文内容の要旨

大腸癌の予後を左右する最大の因子は肝転移で,治療法として外科的切除が第一義的に選択され,切除不能症

例に対しては,.肝動注あるいは門注による局所免疫・イヒ学療法,廊動脈塞栓術,エタノール局注療法,マイクロ

波熱凝固療法,凍結手術などが試みられているが,高畠すべき結果には至っていない。そこで,申請者らは局

所免疫化学療法の立場から,薬剤の放出制緬能増強と療的由向化目的でdrugdeliverysystem(DDS)に注目し,

切除不能癌に対する局所免疫療法の開発を試みた。すなわち,biologicalresponsemodifiersであるOK-432と, 抗腫瘍調節性サイトカインであるinterleukin2(IL-2)を組織停滞性の優れた徐放製剤,Waterin oil(W/0)

型エマルジョン,で封入する判型を開発し,BALB/Cマウスにcolon26を門脈内注入移植して作製したマウス

大腸癌肝転移モデルを用い検索し,その有感畦を評価した。

対象と方法 6-8過齢BALB/cマウスの肺臓を皮下脱転後,1×105個/0.1mlのcolon26腫瘍を上腸間膜静脈より注入

移植して肝転移モデルを作製した∴加/0型エマルジョンはOK-432とⅠし2にi。bex。1を添加・混合し,次いで

1ipiodolを混合し三方活栓を用いてpurhping法により撹搾乳化してDDSを作製した。 結果 研究1:上記大腸癌肝転移モデルを用い,OK-432・Ⅰし2徐放型エマルジョン(BILE)を経皮的に脱転脾内へ投 与し,肝転移抑制効果と作用細胞の免疫活性を検索した。その結果,①OK-432の肝内滞留期間は,OK-432・ IL-2水溶液投与(BRM)群で10日であったが,寧ILE群では14日目でも転移結節周囲でOK-432の菌体成分が確認さ れた。②腫瘍移植後14日目の肝転移結節数は,BILE群がBRM群および生食水投与(BS)群に比T<有意(p=0.03 6,0.012)の低値を示した。③肝リンパ球のcolon26に対する特異的細胞傷害活性は,BILE群,BRM群とも腫 瘍移植後10日目まで漸増後14日目に低下し,10日目のBILE群はBS群に比べ有意(p<0.05)の高値を示した。④

YAC-1に対する肝リンパ球のNK活性は,BILE群が直線的に漸増し,BRM群は変動が軽度であっキ。10日目と

14日目のNK活性はBILE群がBS群に比べ有意(p<0.01,P<0.05)に高値であった。以上の結果,BILEは標的指 向性と薬剤放出制御能に優れたDDS製剤で,肝リンパ球のCTL活性やNK活性を賦活・増強することで,肝転移 巣に対し抗腫瘍効果を発拝できる可能性が示唆された。この場合,COlon26に対する特異的細胞傷害活性は,腫 瘍移植後10日目まで漸増し14日目に低下したが,NK活性は10日目から14日目にかけ増強したことより,BILEは 肝の抗腫瘍免疫機構を持続的に賦活したが,初期には特異的細胞傷害機構が,後期には非特異的細胞傷害機構が -129一

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中心となる可能性が推察された。 研究2:大腸癌肝転移モテルでOK-432・Ⅰし2徐放型エマルジョンを脾内投与した場合の肝転移巣における抗 腫瘍効果を,肉眼的,病理組織学的所見から推察し,癌微小環境における免疫組織学的所見から腫瘍細胞の増殖 能とアポトーシス出現頻度を検索・評価した。その結果,①BILE群では均等な大きさの少数の転移結節が, BS群では大小不同の結節の融合や腫瘍周囲に多数の娘結節が観察された。②腫瘍内リンパ球浸潤程度はBILE 群で経時的に増強し,腫瘍構築の破壊像が観察された。③BILE群ではPCNA陽性細胞比率が経時的に漸減し, 逆にTUNEL陽性細胞比率が漸増した。以上の結果,娘結節は肝内転移を意味するがBIIJE群のみが抑制可能で あったこと,癌微小環境におけるリンパ球の浸潤程度がBILE群で経時的に漸増し,腫瘍構築を破壊する所見が 観察されたことから,OK-432とIL-2の徐放化で転移形成の第1段階と転移巣からの腫瘍細胞離脱・着床の第2 段階をともに継続的た抑制できる可能性が示唆された。また,作用機序としては肝リンパ球の腫瘍内浸潤増強, 腫瘍細胞の増殖抑制と枯死化現象の促進が推察された。 考察と結語 OK-432とIL-2をiohexolと1ipiodolで徐放化したDDSは,脱転脾内へ経皮的に投与することで経門脈的に肝内 に注入分布され,_14日間以上肝内に滞留することが判明した。・また,DDSは腫瘍微小環境での免疫担当細胞を 賦宿させ,特異的・非特異的に抗腫瘍効果を発揮できる可能性が示唆された。さらに,抗腫瘍効果の機序とし ては,OK-432とIL-2による肝リンパ球の活性増強による免疫学的異物排除機構と,OE-432の少量持続供給が腫 瘍細胞にアポトーシスを誘導して細胞増殖能を低下させた結果,ある種のtumordormancy stateを誘起した可 能性が推察される。現在,OK-432とIL-2は一般臨床でも使用可能で,DDS としての基剤であるiohexolと 1ipiodolも実地臨床で汎用されているため,今後ヒト癌に対する至適投与量を決定できれば,BILEは大腸癌術後 の異時性肝転移の防止策として有用な治療法に発展する可能性が高いと期待されるム 論文審査の結果の要旨 申請者 安田邦彦は,マウス大腸癌肝転移モデルを用い,免疫賦活剤であるOE-432と抗腫瘍性サイトカイン であるIL-2をiohexolと1ipiodolで混合・懸濁することで徐放化DDSを試作し,肝転移巣の有意の抑制を観察した。 また,転移抑制機序を肝内リンパ球の細胞傷害活性と癌微小環境での免疫組織学的所見から評価し,大腸癌術 後の異時性肝転移防止策として本療法の有用性を確認した。本研究の成果は腫瘍外科学の発展に少なからず寄与 するものと認める。 [主論文公表誌] マウス大腸癌肝転移に対するOE-432・IL-2含有徐放製剤の抗腫瘍に関する研究 1)OE-432とⅠし2を用いた徐放製剤のマウス大腸癌肝転移モデルにおける抗腫瘍効果について 2000年 日本消化器外科学会雑誌2000;33:1635∼1642 2)マウス大腸癌肝転移に対するOE-432とⅠし2含有徐放製剤による抗腫瘍効果の組織像について 2001年 Biotherapy2001;15:677∼686

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