高機能広汎性発達障害の 回―ル シャッハ反応
― 数 量的分析一
The Rorschach Responses of High― Functioning Pervasive lDevelopmental E)isorders
―Using Quantity analysis
明翫
光宜
(中京大学心理学部)
Mitsunori Myogan(School of Psychology9 Chukvo Un ersity)
二括 システムに よる 日本 ロールシャッハ学会誌
10(1):31-44,2006
●資料
要 旨
本研 究 で は
,高
機 能 広 汎 性 発 達 障 害 者(High―Functioning Pervas e Developmental Disorde■HFPDD)の
ロー `レシ ャ ッハ 反応 にお け る数量 的特徴 とHoladay et.al.の アスペ ル ガー症 候 群 の鑑 別 ガ イ ドラ イ ンの妥 当性 を検 討 した。 研 究 協 力 者 は
,HFPDD群
34名 と大 学 生 群21名で あ っ た。 両 群 を比 較 した結 果,顕
著 なハ イ ラ ム ダ 傾 向,形
態 水 準 の著 しい低 さ,人
間 反 応 や 平 凡 反 応 が 少 ない こ とがHFPDD群
の特 徴 と して 見 い だ され た。 ま たHFPDD群
にHoladay eto al.のガ イ ドラ イ ンに該 当す る者 が 有 意 に多 か った。Abstract
ln this study, the author exarnined the validity of Holadayls guideline(2001)and quantitive tendency the Rorschach of people with High―Functioning Pervasive Developmental Disorder(HFPDD)。 Subiects are 34
26 male and 5た male,17.65± 3.17age)adolescents and adults with HFPDD(Asperger syndrome or High―
Funcioning autism)diagnosed by child psychiatrist,and 21 uni℃ rsity students(8 male and 13 female,20.48±
0.93age)。 Most oftlle HFPDD subieCtS are members of“ Asperger SocietyJapan".
In comparison ofthe result of both group, The feature ofIIFPDD shows remarkable high lambda, remarkable
low form quality,low human response,low popular response.Ⅳ Iost of HFPDD groups significant meetthe
requirements of Holadayis guideline.
キ ー ワ ー ド:高機 能 広 汎性 発 達 障害
,数
量 的分 析,Holadayのガ イ ドラ イ ンkey words:High―Functioning Pervas e Developmental Disordet Exarnination a view of qualltittt Holaday's
guideline
I。 問題
高 機 能 自 閉 症 や ア ス ペ ル ガ ー 症 候 群 な ど 高 機 能 広 汎 性 発 達 障 害 者 (High―
Funcuoning
Pervas
e Developmental Disorder;HFPDD)
は,知
的能力 が 高 く普通学級 に在籍 していて も 自閉症 と共通 した社会性 の障害 ・ コ ミュニケー シ ョンの障害 。想像 力 の障害 を有す るため,集
団生活 をは じめ と した対 人関係 にお いて トラブ ルが多 い。 こ うい った集 団不 適応 の影響 が青年 期 以 降 の 自己像 や ア イデ ンテ イテ イの混 乱 を もた ら し,一
過性 の精神病状 態 を示 し,精
神科 医療 で統合 失調症 と診 断 され治療 を受 けてい る 者 も稀 で は ない (杉 山,2002)。 そ こで主 に精 神科 医療 で頻繁 に利 用 されてい るロール シャッ ハ 。テ ス ト(Ror)に
お い てHFPDDの
特 徴 に 関す る資料 を提 供 す る こ とが重 要 となる。HFPDDの
Ror研
究 につ いて は,明
翫 (2005) が展望 してい るが,特
に重要 な先行研 究 と して包括システムによる日本ロールシャ 隠 岐 の研 究
(1982)が
あ る。 隠 岐 は,普
通 群, 欠 陥分裂病群52名
,年
長 自閉症 群40名
を対 象 に,段 階別判別分析 を用 いて数量 的 に検討 した。 その結果,普
通群 と病 的不 適合群 (年長 自閉症 群 と欠 陥分 裂病群)と
を判 別す る変数が抽 出 さ れ た こ とか ら,年
長 自閉症群 と欠 陥分裂病群 は 広 義 には同一 圏内 に属す る こ とが示 された。 さ らに年長 自閉症群 と欠陥分 裂病群 とを判 別す る 変 数が抽 出 され た こ とか ら,隠
岐 は両群 が広 義 には同一 圏内 にあ る ものの,互
い に下位 の母集 団が異 な る と考察 した。最 近 で は,Dykens,E.,ヽゐlkme■
F,Glick,M.
(1991)と Ghaziuddin, I.,Leininget L.,Tsai,L.
(1995)の研 究が あ る。彼 らは
,HFPDD群
の特 殊 ス コアの高 さ,形
態水準 の低 さな ど数 的結 果 か ら思考障害 や統合失調症 との類似性 を示 唆 し てい る。Holaday.,M,Moak.,」 ,ShipleL M.A。 (2001)は,
24人
の アスペ ル ガー症候 群 と年齢 を統 制 した 情 緒 障害 ・行動 障害児 群,Exnerの
健 常 者 の基準データを比較 した。その結果
,① COP=0,
②
CDI>3,③
H<2,④ M<2,⑤
臥
<4,
⑥
WSumC:年
齢に期待 される値の半分
,⑦T=
0というアスペルガー症候群の鑑別ガイ ドライ
ンを仮説的に示 した
,辻井・内田 ‐
1999‐ │よ.形
態水注やメ
,1::BRS の数量 的結 果 だ│十か ')で│ま 圏 と弁 別で きない恐 れ を:│′: HFPI)I),ま │:lr●: ソハ学会誌 第 10巻 第 1号 2006年 植 元 (1964)の思考言語 カテ ゴ リーや辻 (1997) の形 式構 造解析,Fox(1956)の
年 齢 パ ター ン が有効 であ る と提 案 した。 以上 の先行研 究 をふ まえ,今
後 の課題 と して 以下 の2点
が考 え られ る。第1に包括 シス テム にお い て,20名
以 上 を対 象 に したHFPDDの
Ror研
究 は,Holaday et.」.の 研 究 を除 い て は 他 に み られ な い。 そ こでHFPDD群
の 基 礎 的 な数量 的デー タお よび基準 を出す こ とが望 まれ る。第2に
HFPDDの
Ror反
応,さ
らにはその 心 理 学 的 な特 徴 の理解 で あ る。HFPDDの
Ror 反応 か ら彼 らの情報処理 の特徴 や想 定 され る 日 常 生活 上 の行動 を査定 し,発
達支援 につ なげて い くこ とが必要 であ る。 この こ とは,彼
らの認 知 の準拠枠 その もの を援助者が共有 して,そ
こ か ら彼 らを取 り巻 く環境 や外 的世界 の もつ意味 を解釈 し直す作 業 と して木谷(2003)が
指摘 し た援助 的 な視 点 につ なが る。 そ こで 本研 究 で は,第
1の
課 題 に基 本 的 問 題 点 をお い て,包
括 シ ス テ ム で の 数 量 デ ー タ にお けるHFPDDの
特徴 を分析 し.Holaday et. al.が 提 示 した ガ イ ドラ インの妥J11性 を検 討 すH
方 法1
対象内 田 は
, HFPDDの
Ror・ フ ロ ト=
レを:■│::,こH「
PDD i:│は イ「If吟りごニレ`与
を苦Б本青ネ申科 タト来,
分析 し
,形
態 水準 の低 さの背景│二ズ
I:=集 11●
li■
i::il:1:(│:・:F二I::、た'「 お よびそれ らの関 把 握 型 以 前 の把 握 様 式 (辻
.1997_│二
it入`
れ る把握 の発達 的 な未熟 さが あ る こ とやl玩存E
ス コア体系 だけで は捉 え られ ない「彼 ら独 自の 反応 様式」が あ る こ とを示 唆 した (辻井 。内 田.1999,内
田 ・辻 井,2002,2004,辻
井 ・内 田 ・ 原,2003,明
翫 ・内 田 ・辻井 ,2005)。 さ らに,HFPDDの
Ror反
応 を質的 に捉 える視 点 と して,昴
一
一
¨
■
︵
一
・
一
´^ ´′ 一 ヽ ス ・ ム ′メ. ロ ゛/ ム ム rangc12 の 会 ,1-34 11 HFPI)I) ヽ1)().」:'、 アl H「
PDD
∫‐26名
,女
子8 は 地 域 発 達 援 助 スペ ・ エ ル デ の 高機 能 自包括 システムによる 日本 ロールシャッハ学会誌 第10巻第1号 2006年 閉症
,ア
スペ ル ガー症 候群 な どの下位分類 があ るが ,診 断 に コ ンセ ンサ スが とれていない こ と. 臨床像 の相違点が明確 で ない こ とか ら.本
研究 で は対 象 を総 合 的│二HFPDDと
したE知
能 検 査 い可SC― Ⅲ.WttSR.田
中 ビ ネー│で
の 全IQの
平均 値 は 88.89± 15,84 range60∼ 120). とい う結果 で,軽
嘆精神i三洋 レベ ルの症Fl1 3例 も含 めてい る.な
おIQ I二 よる比較 につ いては,IQの
ば らつ きか ら.拓
i的水準│二 よる分類 も考 慮 したが,辻
井 ・│ヽ│:iつ研 究 でIQ I二 よる分類 で はRor変
数 十二大 きなiが
認め られ なか った こ とか ら, 今 回はIQ I二 よる分類│ま しなか った。 比較群 と して.A大
学 `D大学 生21名
(男子 8 名,女
子13名.年
表120.48± 0.93歳,range19
∼23)を
大学 生 群 と した,2.材
料 ロー'レ シ ャ ノハ標準 図版1式
3.手
続 きHFPDD群
の 検 査 の実 施│よ. NPO法
人 アス ペ 。エ ルデの会_│二 お│十る発i圭支援 プログラム の基礎研 究 の一環 として 行い.研
究 の趣 旨につ い て は本 人 と保護 者│二:モ:ザiして.同
意 の得 られ たHFPDDの
青 年 を そす象 とした=た
だ し,5名
は 関連 病 院 で 実 施 した もの も含 め て あ る。 ま た,比
較 群 (以 下.大
r‐′聾群 とす る の大学生 において も同様 に,本
ノ、│二研究 の趣 旨を説明 し て,検
査 実施 に同意 を得た 者をそす象 とした。 な お実施期 間は2003年
61i∼ 1l lilこか│ナてであ る。検 査 は筆 者 が 包括 シ ステ ム│二準拠 して施 行 した。 形 態 水 準 の 評 定│二つ t`て │よ基 本 的 にExller(1995)の
形 態 水準 表│二i隼拠 した=し
か し,文 化差 に よる影響 を考 憲 して高橋 ら ,2002) の形態水準 表 も参照 した,ス
コアの信頼性 を高 め るため に,HFPDD群
.大
学 生 群 のすべ ての Ror・ プ ロ トコル に対 して筆 者 が ス コア リング を行 った後,Rorの
経 験 が10年
以 上 の 臨 床心 理士 にス コア リング・チ ェ ックを受 け,不
一致 の もの につ いて は合議 で決定 した。 た だ し,HFPDDの
Ror反
応 の特徴 を よ り明 らか にす るため に,自
井 ら(2003)を
参考 に以 下 の3点
を修正 したc包
括 シス テムで は反応拒 否が あ る こ とは認 め られず,さ
らには反応 数が14以
上 で な けれ ば有効 な解 釈 はで きない と さ れ て い る。 しか し,HFPDD群
で は反応拒 否が7名
(大学 生 群1名
)に
み られ,さ
らに反応 数 が14未
満 の者が11名 (大学生群5名
)存
在 し た。HFPDD群
には萎縮 して反応 産 出で きない タイプ と生 産性 のあ る タイプの2種
の タイプが 想定 された。 そ こでで きるだけ数量 的 な結果 に 大幅 な歪みが ない ようにする必要が生 じた。 ま た同時に反応数が14未
満の者が 11名 も存在す る とい う事実 は,HFPDDの
重要 な特徴 とも考 え られた。本研究の 目的はあ くまで もHFPDD
のRor反
応の特徴であ り,個
人 を解釈す ること が主眼ではない ことや解釈基準の適用 によりむ しろ一般的な特徴の歪 曲につながる可能性が考 えられることか ら,極
端 に反応生産性の低 い者 (反応数10未
満である者のみ)を
対象か ら除外 した(HFPDD群
5名
)。 また,大
学生群 は,反
応拒否が1名
,反
応数 が 14に 満 たない者が5名
存在 した。本研究 に おいて,大
学生群が正常大学生群のサ ンプル と しては偏 りが大 きかった ことは否定で きない。 そ こで,大
学生群のRor変
数の うちどの変数に 偏 りが生 じているか,佐
藤 ら(1998)の
標準デ ー タを参照 しなが ら検討 した。大学生群の Ror 変数の偏 りとして主には以下の ものが考 えられ た。表1で
はRの
少 なさ,DQ+の
低 さ,DQv
の高 さ,(2)の
低 さ,pの
低 さ,Zfの
低 さ,Zd
の低 さ,COPの
低 さ,WSum6の
低 さであった。 表2で
は,形
態水準が全般的に高い結果であっ た[大
学生群 のRor変
数 に偏 りが生 じた要 因 として,検
査状況への防衛や抵抗が,反
応数やDQ+や
Zス コアに影響 を与 えた と考えられる。 また形態水準が全般的に高 くなった要因 として包括 システムによる日本ロールシャ 文 化 差 を考 慮 して 高橋 らの形 態 水 準 表 を参 照 し たためで あ ろ うと思 われ た。本研 究 で は
,上
記 の大学生 のRor変
数 の偏 りに対 して佐藤 らの標 準 デ ー タを参照 す る こ とと した。HFPDD群
と大 学 生 群 のRor変
数 の 比 較 は, 分散 の偏 りを考慮 して正規分布 を前提 と しないU検
定 を行 っ た。 ま たHFPDD群
と大 学 生 群 のRor反
応 の主 な指標 の度 数 の比 較 につ い て, χ2検定 を行 った。 Ⅲ.結
果1.構
造 変 数 か らのHFPDD群
のRor反
応 の 特徴HFPDD群
と大 学 生 群 の 主 なRor変
数 の 平 均,標
準 偏 差,中
央 値 を表1に
示 した。 またHFPDD群
と大学生群 のRor反
応 の主 な指標 の 度数 を表2に
示 した。 領 域 で は,Wに
つ い てHFPDD群
はW=
8.24,大
学 生 群 はW=10.52で
あ り,HFPDD
群 が 有 意 に低 か っ た(U=183.5,p<0.05)。
Dに
つ い て は有 意 差 が 認 め られ な か っ たが,Ddに
関 してHFPDD群
がDd=4.34,大
学 生 群 がDd=2.61で
HFPDD群
が有意 に高 か った(U=166.0,p<0.01)。
さ らに,Dd>2に
該 当す る人数 の 出現 頻 度 に関 して も,HFPDD群
が29名
中20名
(69.0%),大
学 生 群 が21名
中7名
(33.3%)該
当 し,HFPDD群
が 有 意 に多 か った (χ2=6.23,p<0.01)。
またSに
つ い て は有意差が認 め られ なか った。 発 達 水 準 で は,DQ+に
関 し て,HFPDD
群 はDQ+=2.66,大
学 生 群 はDQ十
=4.52
(佐 藤 らの デ ー タで はDQ+=7.26)で
あ り,HFPDD群
が有意 に低 か った(U=180.0,p<
0.01)。DQvで
は, HFPDD矛
洋がDQv=4.24,
大 学 生 群 がDQv=2.52(佐
藤 らの デ ー タで はDQv=1.33)で
あ り,HFPDD群
が有意 に高か っ た(U=195.0, p<0.05)。
ま たDQoの
値 ソハ学会誌 第 10巻 第 1号 2006年 やDQv+DQ/+>2に
該 当す る者 に関 して有 意差 は認 め られ なか った。 組 織 化 活 動 で は,Zfが
HFPDD群
で はZf=
8.55,大
学 生 群 で はZf=11.62(佐
藤 らの デ ー タ で はZf=15.59)で
あ り,HFPDD群
が 有 意 に 低 か っ た(U=149.0,p<0.01)。 Zdは
HFPDD群 (Zd=-2.38),大
学 生 群(Zd=
-2.76)と
本研 究 で は有 意差 は認 め られ なか っ たが,佐藤 らの デー タで はZd=-0.83で
あ り,HFPDD群
のZdの
値 は低 い と考 え られ る。 形 態 水 準 で は,X+%で
はHFPDD群
はX+%=0.44,大
学 生 群 で はX+%=0.59
で あ り,HFPDD群
が 有 意 に低 か っ た(U=
145.5,p<0.01)。
またX+<0.55に
該 当す る 者 に関 して,HFPDD群
は29名中21名(72.4%), 大 学 生 群 で は21名
中6名
(28.6%)該
当 し,HFPDD群
が 有 意 に 多 か っ た (χ2=9.42,
p<0.01)。 また形 態水 準 がFQ十
の反応 で は,HFPDD群
がFQ+=0.03,大
学 生 群 がFQ=
0.76で あ り,HFPDD群
が有意 に低 か った(U=
153.5, p<0.01)。XA%で
はHFPDD群
がXA%=0。
73,大
学 生 群 がXA%=0.87で
あ り,HFPDD群
が 有 意 に 低 か っ た(U=120.0,p<0.01)。
ま たXA%>0.89に
該 当 す る者 に 関 して,HFPDD
群 が29名
中4名
(13.8%),大
学 生 群 で は,21
名 中11名(52.4%)が
該 当 し,HFPDD群
が有 意 に少 なか った (χ2=8.63,p<0.01)。
一 方,n%<0.70に
該 当 す る者 に 関 して,HFPDD
群 が29名
中10名
(34.5%),大
学 生 群 で は,21名
中1名
(4.8%)が
該 当 し,HFPDD群
が 有意 に多か った (χ2=6.27,p<0.01)。
WDA%で
は,HFPDD群
がNVDA%=0.77,
大 学 生 群 で はWDA%=0.89で
あ り,HFPDD
群 が 有 意 に低 か っ た(U=170.5,p<0.01)。
ま た ⅦDA%>0.85に
該 当 す る 者 に 関 して,HFPDD群
が29名
中8名 (27.6%),大
学 生群 が
29名
i1121を1 72_4ウキ〔
21名
中17名 81_● サ ■ =1-:´ め られなか ′´t
ま た FQo.‐ ・ミ:L I FQu. lHFPDD群
ヒ キ〔丁=:l夢 1. 尾霧 `二 有 群 で は,21名
:::12名 5ア.1・ぃ が 該 当 し,HFPDD群
がff意│二 少なた。´´t /]=4.43.p<
0.05)。 一 方.ヽ
⊃A,0.75`二
:玄 .I:す る者│二関 して, HFPDD詳
が:D隻
:::12毎41.4%.大
学 生 群 で は,21名
::11れ4.81
が 該 Jiし. HFPDD i洋が 有者:こ 多■・´た /‐=8.48.p<
0.01)。Xu%で
│ま.HFPI)D夢
キ〔r
Xu=0.28で
あ`
奪 壱I(二fti
HFPDD群
が有意 に多 か った (χ2=17.37,p<
0.01)。 体 験 型 に 関 して も,収
縮 両 向型 に該 当 す る者 がHFPDD群
に29名
中16名
(55。2%),
大 学 生 群 に21名
中1名
(4.8%)が
該 当 し,HFPDD群
が有意 に多 か った (χ2=13.79,p<
0.01)。 それ に伴 い運動反応(M,FM,m),色
彩 反応(FC,CF,SumC,WSumC),濃
淡反応(IT,SumT,FV,Ⅳ
,W,Sum shading),形
態 立体 反応
(ID)が
HFPDD群
に有意 に少 なか った。 反 応 内 容 で は,人
間 反 応 がHFPDD群
で はH=1.9o,大
学 生 群 で はH=2.48で
あ り,HFPDD群
の値 が有 意 に低 か った(U=198.0,
p<0.05)。
ま たPureH=oに
該 当 す る 者 に 関 して,HΠ
)DD群
が29名
中11名
(37.9%), 大 学 生 群 で は,21名
中1名
(4.8%)が
該 当 し,HFPDD群
が 有 意 に 多 か っ た (χ2=
7.34,p<0.01)。
GHRで
は,HFPDD群
で はGHR=1.93,大
学生 群 で はGHR=4。
19で
あ り,HFPDD群
の値 が有 意 に低 か った(U=145.5,
p<0.01)。
PHRに
つ い て は,有
意 差 は認 め ら れ な か っ た。 さ らにGHR>PHRに
該 当 す る 者 に関 して,HFPDD群
が29名
中9名
(31.0%), 大学生群 で は,21名
中15名(71.4%)が
該 当 し,HFPDD群
が有意 に少 なか った(χ 2=7。96,p<
0.01)。 平 凡 反応 で は,HFPDD群
で はP=2.83,大
学 生 群 で はP=4.95で
あ り,HFPDD群
の 値 が 有 意 に低 か った(U=127.0,p<0.01)。
さ らにP<4に
該 当す る者 に関 して,HFPDD群
が29名
中19名
(65.5%),大
学 生 群 で は,21
名 中4名
(19.1%)が
該 当 し,HFPDD群
が 有 意 に多 か った (χ 2=lo。58,p<0.01)。
特 殊 ス コア につ い て,WSum6は HFPDD群
で はWSum6=14.17,大
学生 群 で はWSum6=
4.38(佐
藤 らの デ ー タで はWSum6=7.54)で
あ り,HFPDD群
の値 が 有意 に高 か った(U=
189.0,p<0.01)。
WSum6の
う ち,DRlが
, ■ 1じ で は,i差
│ま認 め ら れ なか った 歪 ん だ 千′誓. ti二:_ 三 =Fを .IHFPDD群
鷲三X― ウ : │_?丁 │ 0.14で あi HFPDD■
1・ =: 124.0,p・ 0.「11 三′IX―
(72.490.:〔 ギ ≡夢‐I。1 21
が 該 当 し,HFI)I)1)=1・ =:言 `│9.42,pく
0_01 -l X―
(38.0%。 た∵1・:葬r,1 21れ
二1 が該 当 し.HFPI)1)詐 1‐ξモ `こ 多■・´ 7.34, p<〔 ().11 決 定 因 で 。二 事:]Lミ :I■HFPI)D群
でF=
15.31, ノ(F■;:= IF「
卜_67で あ:,.HFPDD
群 が 有 意│二・il・ ´′f t =13.5,p<0.01)。
Lambdaの
短t HFPDD奏
でlarnbda=4.06,
大 学 生 群 てlambda「
●.アTで
あ:l.HFPDD
群 が 有 意1二 i■・ ´i t‐ 主 丁4.O p<0.01)。
ま たLambda l:L".1=,1:‐
:‐ る 考:二 関 して,HFPDD詳
■・"隻
:重:24名
82.8°0 ,大
学 生 群 で│ま.211i=5を
1
翼.8.
が 該 当 し ,HFPDD釉
室N=29
平均SD Me
23.48 10.22 23 8。24 5,98 7 10.90 7.95 10 4.34 2.72 4 3.24 2.34 3 1.59 1.40 1 包括システムによる日本ロールシャッハ学会誌 第 10巻 ■1 表l HFPDD群
と大学生群 における主 なRor変 二 平 均 SD 20061F ↓ ノR
W
D
Dd
Dd99
SDQ+
DQo
DQv/+
DQv
FQ+
FQo
FQu
FQ―FQnone
22.76 10.52 8.90 2.61 2.38 1.90 4.52 14.80 0.19 2.52 10.76 5.02 8.09387
33ト 21,, 3:│ぃ :I T13 ス│:5 1う「 、 │14ヽ1 2.111 15{) 1_ア1 1.37 0.78 0.00 2.80 2.18 1.65 0.22 0.22 1.81 0.87 0。30 0.00 0.86 0.56 0.44 0.00 0.80 1.50 0.30 0.30 1.72 2.64 7.36 0.65 0.89 0.00 2.59 U―test nos. 183.5☆ nos. 166.0☆大 200.0★ 180.0★夫 n.s. nos. 195.0★ 2.66 16.48 0.17 4.24 0.03 10.38 6.93 6.14 0.00 3.53 7.78 0。75 2.87 0.18 5.74 3.92 3.21 0.00 構 造一 覧表 1 14 0 4 4 11 153.5☆求 n.s. nos. 178.5★☆ n.s.M
F I mFC
CF
C
Cn
SumC
ヽVSumC
FC′ C´F
C´ SumC´ 「T
T
SumT
FV
ⅦV
Sumヽr Ⅳ ⅦY
SumY
SumShad
F
FD
Fr rF (2)ペア 1.72 1.86 0.72 1.17 1.41 0.17 0.00 2.76 2.03 0.83 0.10 0.00 0.76 0.07 0.03 0.00 0.07 0.03 0.00 0.00 0.03 0.45 0.07 0.00 0.48 0.66 15。31 0.00 0.03 0.03 2.59 2.66 2.60 1.28 1.64 2.04 0.59 0.00 2.57 2.45 1.08 0.40 C).00 1.(:)7 〔).25 0.18 0.00 0.25 0.18 0.00 0.00 0.18 0.97 0.25 0.00 0.97 0.99 6。72 0.00 0.18 0。18 2.85 125.5★★ 201.5★ 155.0★☆ 175.0★★ 202.5求 n.s. n.s. 164.0★* 173.0夫求 nos. n.s. nos. n,s. 221.0★ n.s. n.s. 192.0★★ 242.0★ n.s. n.s. n.s. 232.0☆夫 200.0* n.s. 191.5★ 169.5★★ 123.5★★ 87.0★★ nos. n.s. 195.5★ 1 1 0 1 1 {} () 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 14 0 0 0 2 4115 2「 バ 1.,I214
1:,1 1).21, 1).{:)(│ 4.33 3.36 1.67 0.05 0.05 1.64 0.52 0.10 0.00 0.62 0.29 0.1 0.00 0.38 1.20 0.10 0。10 1。38 2.38 8.67 0.90 0.24 0.00 3.86 ヽ) 1 1) 0 0 4 3 2 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 2 7 1 0 0 4構 造 一覧表 包括 システムによる 日本 ロールシャッハ学会誌 第10巻第1号 2006年
HFPDDtt N=29
大学生 群N=21
le 平均SD
R/1e U―樋st3r(2)/+R
Lambda
EA
esD
AdiD
a p la lp lntellect ZfZd
Blends Blends/R 缶 PopularX+00
WDA3)
XA00
X-9。
Xu%
S-9。 Isolate 0.12 4.06 3ぶ 3 44が -1)2ト ー11(}3 i345 117 1 lHI l)「」 1ヽ11 卜.・ヽ ヽ 一 ピ│ト 0.1 2 3 4 0 0 3 0 1 0 0 6 -1 0 0 0 0.5 2 0.8 0.4 0.7 0.3 0.3 0 0.1 1 0 0 0 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 2 0.21 0,77 7.67 8.26-0.33
0.29 6.00 2.43 2.81 1.29 2.43 11.62-2.76
4.19 0.22 0.51 4.95 0.05 0.00 1.19 0.05 0.05 0.00 0.43 0.00 0.00 0.00 0.67 0.04 0.86 0.14 4.19 2.85 0.15 0.76 0.54 5.50 1.32 1.38 5.01 2.66 3.37 1.42 5.34 5.65 3.98 3.78 0.15 0.19 1.66 0.22 0.00 1.63 0。22 0.22 0.00 0.87 0.00 0.00 0.00 1.02 0.21 1.08 0.36 2.99 3.47 0。2 0.6 6 7 0 0 4 1 2 1 0 11-2
4 0.2 0.5 5 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 3 2 180.5夫 74.0★☆ 115.0★★ 163.5★★ n.s. n.s. 170.0☆☆ 158.0☆夫 166.5大大 193.0★★ nos. 149.0★☆ nos. 88.0'夫 66.0★★ nos. 127.0** 145.5夫☆ 170.5夫* 120.0求夫 124.0★★ nos. n.s. n.s. 198.0夫 n,s. 199.5★ n.s. nos. 173.0夫求 122.0★夫 n.s. n.s。 nos. n.s. 189.0'大 n.s. n,s. nos. n.s. n,s. 214.0☆ nos. 266.0★ 225.0★ 145。5夫★ nos. {).17 {).16 1'14 11.14 0.11 (:).20 0.15 2.72 0.90 1.01 (I).93034
4.01 1.18H
(H)Hd
(Hd)Hx
All HHh
DVl
DV2
1NCl
INC2
DRl
D"
FABl
FAB2
ALOG
CONTAゝ
ICOP
CP
R/10RPSV
GHR
PHR
1.19025
1.13 ().68254
1.21 1.27 {).34 1'00 1).00 1).46 {).13 1.16165
2.23 3.13表
l HFPDD群
と大学生群における主な
Ror変数②
0.59 0.10 o.6 0.89 0.09 o.9 0.87 0。 10 0。 9 0.14 0.10 0.1 0.28 0.08 0.3 0.19 0.35 0 0.17 0.09 0.2 2.48 2.42 2 1.05 1.28 1 1.67 1.77 1 0.81 0.93 1 0.62 1.20 0 6.62 5。79 5 2.90 2.33 2包括 システムに よる 日本 ロールシャッハ学会誌 10巻第1 2006年
表
l HFPDD群
と大学生群 における主 なRor変 数3構造 一 覧表
HFPDD呑
' N=29
litt N=21
U¨test平均
SD Me
平均SD Me
Sum6
Sum6Sc2
WSum6
4.31 4.92 2 0.72 1.70 0 14.17 17.71 7 1.67 2.37 1 0.05 ().22 0 4.38 (う .3(1) 2 205.0★ nos. 189.0★決 S―CON
PTI 4.54 1.70 4.5 1.14 1.43 0 4.38 15ド 0.29 11Tト nos。 206.0★☆DEPI
CDI
3.69 0.83 43.62 1.10 43.81 112 3
2.57 1 1バ 3 n.s. 151.0'★ ★pく(0.05, ★大pく(0.01HFPDD群
で はDRl=1.41,大
学 生 群 で はDRl=0.05で
あ り,HFPDD群
の 値 が 有 意 に 高 か っ た(U=189.0,p<0.01)。
そ の 他 のPSVが
HFPDD群
で はPSV=o.9,大
学 生 群 で はPSV=o.14で
あ り,HFPDD群
の 値 が 有 意 に 高 か っ た(U=225.0,p<0.05)。
MOR
は,HFPDD群
でMOR=0.44,大
学 生 群 でMOR=0.86で
あ り,HFPDD群
が 有 意 に低 か つ た(U=266,p<0.01)。
WSum6の
数 値 は 思考障害 を示 唆す る結果 になるが,各
ス コアを 検 討 す る とALOGや
CONTAVIな
ど顕 著 な思 考 障害 を示 す ス コアには該 当 しなか った。 特 殊 指 標 で は,CDIは
,HFPDD群
で はCDI=3.62,大
学 生群 で はCDI=2.57で
あ り,HFPDD群
の値 が有 意 に高 か った(U=151.0,
p<0.01)。 またCDI=4に
該 当す る者 に関 し て,HFPDD群
が29名
中12名
(41.4%),大
学 生 群 で は,21名
中1名
(4.8%)が
該 当 し,HFPDD群
が有意 に多 か った (χ2=8.48,p<
0.01)。CDI=5に
お い て はHFPDD群
と大 学 生 群 との 間 に有 意差 は認 め られ なか った。四 で は,HFPDD群
で はPTI=1.14,大
学 生 群 で はP「I=0.29で
あ り,HFPDD群
の 値 が 有 意 に 高 か っ た(U=206.0, p<0.01)。
しか し,PTI陽
性 に該 当す る者 に関 して有意差 は認 め ら れ なか った。2.Holaday et a
Holadav et al
⑥WSumC:年
責: 基準があるが そ こで本研究 て て,WSumC t・
)いう基準 と設
`f三´
ラインの各指
i二十
二´
の度数 を表31二 ` して,そ
の 得メ:112,EA<4に
おt あ った。 また だ イU検
定 を行 った と イ ド こ ビI)I HI「I)I)I) デ HI「I)I)I)ンについて
ンの うち
, )`li分という
│していない。
` :fli′質にお い て ■ が ノ(学 生 群 に t‐=92.0, p<
― 夕を参 照 し ヽVSumC<1.5と
H・iafl〔l卜 t,t al.のガ イ ド:HH)I)I)■
.大
学生 群 :`ヽ■ 票 を1点
と 1´ く:11二示 した。│
´I`=0,R/1<
■ ■ イ」意 に高 率 で 比 較 して有 意 に│ 0.01)。 領域 で は,D rT)1菫 1ま itWの
少 な さDd「
,多`
あつたc Ddの
多き、こう. ところを過度│こ と '〕 ■│_ 傾向」,「警戒的で,争こ、・ う とす る傾向_ DdS元
に満 ちた構 えがある場 合 Ⅳ。考察1.HFPDDの
Ror反
=の
数量 的特徴 ・「::二 変わ らないが , HI「PDD群
の特徴 で[ │:激
野 の細 かい t it li義的,強
迫 的(
授味 さを避 け よ I tt t・_1∫ 定 的 で怒 り_の
3つ
の可能性 が考表2 HFI)1)D姜 1こ■i― しシ)・ 'ハ学会誌 第 10巻 第 1号 2006年 二 '〔 ●11群のRor反 応の主 な指標 の度数 Rり「 H「PDI)言
= N=29
ヽヘ ヽミ ヽヽ‐IIミ ヽヽ1,_ヽ X― `L ヽ ヽ l_-1・ 二 I卜三 二 l Xuれ ‐ ^ヽ` 0.00 13.79 13.79 3.45 0.00 0.00 55.17 13.79 34.48 27.59 41.38 72.41 72.41 72.41 37.93 ]4 82.76 〕] 68.97 〕1 68.97 93.1 0.00 65.52 3.45 86.21 31.03 20.69 37.93 10.34 0.00 10.34 10.34 20.69 41.38 =■ j■ 1[二 大 学 生N=21
人 数%
2 9.52 4 19.o5 10 47.62 0 0.oo 4 19.o5 0 o.oo 1 4.76 χ2_teSt n.s. n.s. 6.19夫 nos. 6.00★ n.s. 13.79夫 決 11 52.38 1 4.76 12 57.14 1 4.76 6 28.57 17 80。95 6 28.57 1 4.76 8.63★★ 6.27★ 4.43夫 8.48夫夫 9.42夫夫 nos. 9.42★求 7.34夫★ 5 23.81 7 33.33 11 52.38 17.37★ 夫 6.23夫 ☆ nos。 12 57.14 3 14.29 4 19.05 1 4.76 12 57.14 15 71.43 5 23.81 1 4.76 8 38.10 9,18夫☆ n.s. 10.58文 ☆ n.s. 5.35★★ 7.96夫夫 n.s. 7.34夫 夫 5.46夫 0 0.oo 0 0.oo 1 4.76 2 9.52 1 4.76 n.s. nos. n.s. n.s. 8.48★★ え られ を1‐ につt・て = 出 さオt´ =` 発itt ll警 が特 徴‐[チ 一 〓 一 一ヽ . r . . 〓 一 ・ ・ 町 一 一 等 ヽ ・ 疑 ネ Ⅲ 」 ≡― 十f
の特徴 と して,漠
然 反応 が多 い こ と,ブ
ロ ッ ト を統 合す る よ りは1つのモ ノ として捉 えやす い こ とが い える。発達水準 か ら反応 の発達的未熟 さが示唆 されたが,数
値 だ けで はな く,質
的 な 面(Fox,1956,辻
,1997)で
さ らに詳細 な検 HIIPr)I)≡表 3 Holadv et.al.の ガイ ドライ ンの度数
HFPDDtt N=29
大学生群N=21
χ2-teSt N % N %COP=0
CDI>3
T=0
M<2
H<2
WsumC>1.5
EA<4
25 18 27 20 19 14 16 86.21 62.07 93.10 68.97 65.52 48.28 55.17 12 4 11 2 7 4 1 ::lil l niili 9.52 ‐ 13.14★★ 33.33 n.s. 19.05 n.s. 4.76 10.87☆ 夫 合 計 平均 (SD) 平均(SD)
ビーtest 4.79 (1.97) 2.1 (1.58' 92.0'☆ 夫pく(0.05, 夫 'pく(0.01 包括 システムに よる 日本 ロールシャッハ学会誌 第10巻第1号 2006年 ガイドラインの得点 図l HFPDD群
,大
学生群 にお け るHoladay et.al.の ガイ ドラインの得メ 0 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 覇 ≪ 討が必要である。 形態水準では,HFPDD群
の形態水準 の著 し い低 さが 目立 った。形態水準 について詳 しく検 討す る と,FQoと
FQuに
関 して はHFPDD群
と大学生群 との間に有意差 は認 め られ なか っ た。つ ま り,HFPDD群
の反応 には反応 とブロ ッ トとの照合 に比較的成功 している反応が少 な か らずあることは注 目してお く必要がある。 し か し,HFPDD群
は,質
疑段 階 でFQo反
応 に 対 して適確 な明細化 に至 らずFQ+が
ほ とん ど み られなかったことやブロッ トとの照合 に失敗 した反応 が多 く出現す る こ とか ら,形
態水準 の低 さが数値 としてX+%,X― %,WDA%,
XA%に
顕著 に表れて しまうと考 え られる。 こ i〕 l、 数の度数分布 れ らの数量 的結果│まExner(2000)に
よる と 適切 な現実検討 に必要な基礎 を欠いているため に,認
知的媒介の機能│ま低下 している と評価 さ れる。 しか し,形
態水準の低 さだけか ら自動的 に現実吟味の障害 ととらえるのではな く,形
態 水準の低 さの背景 となる反応産出過程 を十分 に 検討する必要がある 辻井 ・内田,1999)。 決定因では,形
態 反応が著 しく高 く,ハ
イラ ムダスタイルに該当 した者が多 くみ られた。ハ イラム ダス タイルに関 して,「課題解決 の経済 性」,「複雑 な事象 を回i壁し外界の刺激 を単純化 す る傾 向Jと
い う解釈仮説が あ るが (Exner,2000),さ
らに筆者 は複合認知 (辻,1997)と
い う観 点 か らハ イ ラム ダを検 討 す る こ とが │HFPDD諄
∴′L董. 1‐1・''Iを
三 う三十 るの に有効 で あ る ニニ
i f.毛
反応 内7F 〔,二 │、1■ミ:I. レ`■ き `│=凡反応
の少 な さ十 八 ∫ア_´f i、「ItiI三・メラiょ.ノ 、間へ
の 関心 が Ⅲ
l.二
1 l it:ミ :I. プ な さか らは、 非慣 習 白tな:ミ il三 手 言 ´ここ 三‐[あ1,.社
会 的慣 習 を■ 三て こ恒:1チ
毛 `手 71る 藤 岡 . 2004). 特 殊 ス コ れ 。 子=
ヽヽmうI)R.PSVの
高 さが,'1■
∼ご :二 「ll Cr)1.L喜
さが 特 徴 で あ/´t
■ ■ .」 ■ ´ 「=〔 ・[tFiす
る と,ALOG.COヽ
rr_■11メ
、「 ァ_言 語 著な思 考障 害 をラitき な 。1111:「
11■
´ ′=
一 方で, INCOヽ1′´「_‐
‐1へ1■ 1_ il:・・.L'こ::たやDR
な どの1二「す ミl_1ミ
jr.′j
二7_′,.D点 が特殊 ス コア三・′H目
■,1) 夕 =費 を■「:―:‐る肇│二参考 に な る ■ ■祖ル 考fi CI)lⅢ
f。二:亥 11する 者 が 多i H日
つ I,葬1軒
量71.[長 える うえで 特 に参 こ,二 ■ こ 目 して HFI)1)1)葬1■
1 -1産 r.二 =こ デ:i詳│二比較 ´ [1・ 「 Π 看壕その も の に 該 1: :こ=ニ
:なコー ルシャッハ学会誌 第10巻第1号 2006年 の少 な さ,P反
応 の少 な さな どがあげ られる。 今後 はHFPDD群
と他の精神疾患群 との実証的 な比較研究により弁別力の高い指標設定 をして い く必要がある。2.HFPDDの
Ror解
釈上の注意 本研究では,主
に数量的分析 に関する特徴 を 述べ たが,辻
井 らも述べ ているようにHFPDD
群 のRorプ
ロ トコル を変数の基準値 な どだけ か ら機械的に解釈す ると,統
合失調症 と区別が つかない所見 にな りやす く,検
査 の施行の印象 と実際の所見 とのズ レが大 きくなって しまう恐 れがある。 これは,HFPDD群
に検査 を施行 し た ときの彼 ら独 自の反応様式やニュアンスが十 分 に解釈 に反映 されていない ことか ら生 じやす い と思われる。HFPDD独
自の反応様式や特徴 を捉 えるには,反
応産出過程か ら,な
ぜ形態水 準が低下 したのか,あ
るいはなぜ特殊ス コアに 該 当 したのかを反応の成 り立 ちか ら丁寧 に検討 す ることが必要である。 また既存のス コア体系 だ けか らで は捉 え られ ないHFPDDの
Ror反
応様式 については無理 に既存のス コアに当ては めず明確 に記述 し,そ
の心理学的意味 を臨床像 と照合 しなが ら考 えてい くことが必要である。 以下,HFPDD群
の特徴 を捉 える形 式性 (dasFormale)の
視点 について述べ る。形式性 の分 析 とは,Rorschachが
重視 した被検者が どこを 用いたか (把握型)と
図版の どんな材料 を用い たか (体験型)に
ついて,そ
の選択 と用い方で ある形式性の意義 を図版 に照 らして構造的に綿 密 に解 明 してい く分析 である (辻,1997)。 具 体 的 には,通
常 数量 的 に扱 われ る こ との多 いWや
Dな
どの反応 を,図
版 の構造 と反応産出 過程 に立 ち戻 って質的に検討 してい くアプロー チ といえる。 まず形態水準 と領域 について述べ る。形態水 準の高い反応 を産出す るためには,ブ
ロ ッ トと 被検者の記憶像 との細部 にわたる照合が必要 と り,HFPDD警
「 RI〔 認知nt=・ヽf「 :='こ1 」ζ tt fiよ │)も ・ f.・え と考え ら れ る Holaday d_二`‐
二 ″シ‐r,二 麦3.図
1),大
‐F・:葬 1'L質 =こ 〔 Hl)ladal・ eto al.指標 に該 iて こ声
lH=H,1,姜
.1=:言 。こ多 く.大
学生 群 三「 =・ ‐吉
:「
●■1‐ 卜F'_た,
しか し.:‐:=「 」
:01[ ■
'1_蝙=11詳
や 笠井(2000 . ■
‐1弄il'養
'1.´fモ ■:二お い てこの だ/ヽ 一・ ″ ‐=i・ =こ Ror■
tt CDI.M.
EAな
ヒ_ ル
==■
■7_fお
HOladav et.
al.の指 嗜 毛′
H「
■)1)■■1三r:こ
。こは注 意 を要す こ`t'1_1
HFPI)1)= Rヒ
f ti. 将
登 =七 fiする と, 大学 年i姜`:ft f
示.千
i芋■,. '1き.ハ
イ ラム ギI料
‐_ 二 子IXぉ
.‐I` H支
1き ‘´ 聾 ・ ヽ 一ヽ包括 システムによる日本 ロールシャッハ学会誌 第10巻第1号 2006年 なる。 しか し
,ブ
ロッ トはあ くまでブロッ トで あ り,被
検者の着想 とは完全 に一致 しない。そ こで,被
検 者 には,そ
の着想 (例,人
間)で
あるために重要 なポイン トを一致部分 として押 さえ,そ
の他の多 くの些細 な不一致部分 を脇 に 置いてお くとい う能動性 。主体性が求め られる (辻,1997)。 そ してその一致 と不一致の選択 に 要請 される一般的妥当性 をクリアす る必要があ る。 この2つ
の条件 をクリア しない と良形態水 準の反応 は産出 されない。 この被検者の着想 と ブロ ッ トとの一致度 の適合性 が形態水 準 であ り,領
域 は形態水準評定の根拠 を示す もの とい える。実際に,領
域 に注意が まんべ んな く行 き わた らない場合や無理 な結合や こ じつけがある 場合 に形態水準 は低 くなる。HFPDD群
に関 し ては,領
域 の使い方が発達的に未熟であること が示 されている (辻井・内田,1999,内
田。辻井,2002,2004,明
翫・ 内 田・辻 井,2005)。 具体 的な例 を示す と,HFPDD群
はブロッ トのある 一部の印象 に引 きず られて,ブ
ロ ッ トと一致す る一部分 とそ うでない大部分 との比較検討が十 分 になされない ままに反応 を産出 して しまう場 合が多い。 また,
自分の着想である具象概念 に 縛 られて些細 な不一致な領域 を切断 して しまう ことも多 く観察 された。 ここか ら,HFPDD群
のブロッ トとの対応で生 じた不一致 を許容する 柔軟性の乏 しさや認知や注意の不均衡 さがある と想定 される。以上で述べたような把握の発達 的未熟 さや認知の不均衡 さが,Wの
低 さ。Dd
の高 さ,形
態水準の低 さや人間反応の少な さに つながっていると思われる。 決定因について,複
合認知の観点か ら考察す る。複合認知 とは,例
えば形態 に色彩 とい う性 質の異なった条件 を1つ
の反応の認知 において 同時的に働 くことで可能になる。 この ように色 彩や形態 を無視 しない程度にそれ らの認知 に縛 られなが ら,全
面的に縛 られることのない 自由 性 を持つ ことを超越可能性 (辻,1997)と
い う。 ハ イラムダはこの複合認知の弱 さを示 し,複
数 の情報 を同時に処理 し得る能力やメタ認知能力 の弱 さと関連があると考えることがで きる。 詳細 は明ei t・ 内田・辻井 (2∞5)で
検討 したが, 検査場面でHFPDD群
に特徴的な行動がみ られ た ことを述べてお く。検査者 との関係の中で生 じるもの として,検
査施行中に勝手に図版 を取 り出 した り,検
査者の記録用紙 を覗 き込むなど の行動がみ られた。 また検査施行中に注意がそ れて しまい,図
版 をは じいた り,検
査 と関係の ないアクセサ リーなどを触 った り,爪
噛みな ど の身体感覚 に没頭す るような行動 もみ られた。 これ らの検査行動 は,植
元の思考言語 カテゴリーで は
,INAPPROPRIATE BEIJⅥ ORと
してチェックされる。 また, コミュニケーシ ョンの ズ レもみ られた。質疑段 階で
,HFPDD群
は検 査課題か ら注意が離れて検査 に関係 ないことを 話 した り,反
応の知覚理由ではな く反応概念そ の ものの説明をして しまうことがみ られた。 こ れは特殊 ス コアで はDRに
該 当す る。 またDR
だけでは捉 え きれない言動が多 く観察 された。 これ らをすべてDRと
コー ドfヒするよりは, さ らなる検討が必要であろ夕)_ 今後は_り│き続 き疑 合夫調症 との実証的な比 較か らHFPDDの
コー しシャ ノハ反応の数量的 デー タお よびHrrvD独
自の指標を検討中であ る ・付記 本論 文は.ヽ
PO法
′、マスペ .ェ ルデの会 に お ける発達支援 プコ グラムの基礎研究 の一部 であ り。平成 16年 3電 に中京大学大学院心理 学研究科に提出 した修 士諭 文の一部を筆者が加 筆・修正 した ものである[本
研究 を進めるにあ た り多大なるお力離え こご指導 をいただいてい る中京大学心理学部′‐、尋華郡雄先生,中
京大学L単 ″=二Ⅲ‐.1=こ ::■■― しシ´ 社 会学 部i二年二衣 亀
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成 14年度,研
究報告書,32-44. 43包括 システムによる日本ロールシ 植元 行男