47-1 100 100 54 108 載荷方向 載荷方向 載荷方向 正面 側面 正面 側面 正面 側面 正面 側面 アンカー筋 D13(SD295A) 横筋 D10(SD345) H 1 4 6 1 4 6 H 14 6 H 1 4 6 1 4 6 1 4 6 縦筋D22(SD345) 矢印間の相対変位 W D W D W D H W D 108 54 ひずみ ゲージ 1 4 6 1 4 6 100 100 100 100 ひずみ ゲージ ひずみ ゲージ 100 100 アンカー筋 D13(SD295A) 横筋 D10(SD345) 縦筋 D22(SD345) アンカー筋 D13(SD295A) 横筋 D10(SD345) 縦筋 D22(SD345) ひずみ ゲージ 載荷方向 アンカー筋 D13(SD295A) 横筋 D10(SD345) 縦筋 D22(SD345) 図 3 RC 付着試験体の形状,配筋図, 変位計取付け位置,ひずみゲージ貼付け位置 表 1 RC 付着試験体の種類 図 2 開口部周辺の壁体と 試験体想定位置 ST1-C1 243 225 332 ST1-C2 247 226 332 ST1-C3 246 226 332 ST3-C1 561 227 331 ST3-C2 559 227 332 ST3-C3 559 225 333 ZG3-C1 418 218 444 ZG3-C2 415 218 444 ZG3-C3 416 218 444 PR4-C1 414 218 445 PR4-C2 415 219 446 PR4-C3 411 217 445 2.41×104 2.37×104 69.2 3.98×104 試験体名 圧縮強度 (N/mm2) ヤング率 (N/mm2) 目地モルタル 圧縮 強度 (N/mm2) 補強部コンクリート 高さ H (mm) 幅 W (mm) 奥行 D (mm) 試験体 段数 4段 ヤング率 (N/mm2) 8段 71.0 4.03×104 59.9 4.01×104 64.7 3.93×104 6段 6段 44.8 36.8 ZG3-C 試験体 ST3-C 試験体 PR4-C 試験体 ST1-C 試験体 表 2 鉄筋の機械的性質 規格 ヤング率 (N/mm2) 降伏強度 (N/mm2) 引張強度 (N/mm2) 破断伸び (%) D10(SD345) 1.84×105 382 594 19.2 D16(SD345) 1.85×105 403 585 17.9 D22(SD345) 1.77×105 365 566 16.9 付着試験体 開口壁脚部 周辺に生じる 曲げモーメントの 引張縁を想定 壁試験体 開口壁高さの半分と腰壁長さ半分の壁を想定 (曲げモーメントの反曲点で切り出して想定) 地震力 想定した, 地震時に壁体に 生じる曲げ モーメント 地震力 写真 1 本部第一庁舎の内壁 図 1 実構造物の壁体断面
無筋煉瓦造壁体を表面から RC 壁板で補強する方法の検討
- 壁体の水平載荷実験による補強効果の確認 -
村上 公志 1.序 本研究は,1925 年に建築された九州大学本部第一庁 舎及び第三庁舎の耐震安全性が向上する補強方法の開 発を通して,無筋煉瓦造建築の耐震補強法を開発し提 案することを目的としている. 筆者らは,文献 1)で煉瓦組積体を表面から補強する 方法を検討し,アンカーボルトを用いて鋼板で補強し た煉瓦組積体とアンカーの付着性状を調べた.本研究 では,文献 1)で扱ったものと同様な組積体を作製し, アンカー筋を用いて RC 壁板で補強した組積体と補強 部の付着性状について調べ,文献 1)の実験結果と比較 した.また,実構造物に存在する開口部周辺の壁体を 3/4 スケールで模した煉瓦造壁体を 3 体作製し,無補強 壁試験体 1 体と RC 壁板で補強した壁試験体 2 体の水 平載荷実験を行い,その補強効果の確認を行った. 2.表面から行う補強の有効性 本部第一庁舎および第三庁舎の外壁には組積した煉 瓦が現れているが,写真 1 に示すように内壁の大部分 は 煉 瓦 壁 の 表 面 に モ ル タ ル な ど の 左 官 仕 上 げ が な さ れ ている.従って,外 部 に 面 し た 壁 体 の 室 内 側 や 内 壁 の 両 面 は 補 強 を 行 っ て も 外 観 を 維 持 で き る.また,両庁舎の 壁 体 の 壁 厚 は 臥 梁 せ い や 床 ス ラ ブ 厚 に比べて厚く(図 1), ア ン カ ー 等 で 補 強 部 と 接 合 す る と そ こ が 損 傷 す る 恐 れ があり,アンカーに 期 待 す る 耐 力 が 発 揮 さ れ な い 可 能 性 がある.床スラブよ り 下 の 壁 体 や 基 礎 等に手を加えずに,各階の見えかかりの部分を補強し て効果があれば経済的にも有利である.そこで,図 2 に示すような開口部周辺の壁体の補強を行って,そこ に無開口壁に近い水平耐力を与えることを目指す. 3.RC 補強付着試験体の実験概要 試験体は,図 2 に示す開口に挟まれた壁体(以下, 開口壁と記す)の脚部周辺で,地震時に生じる曲げモ ーメントの引張縁を想定した.使用した煉瓦は,寸法 216mm×108mm×63mm の無孔の焼成煉瓦(平均圧縮 強度 22.6N/mm2)である.試験体の種類を表 1 に,使 用した鉄筋の機械的性質を表 2 に示す.埋込み深さは アンカー筋の直径の 8 倍程度(106mm)とし煉瓦に穴 を開けた.両端部にネジ切り加工を施した D22(SD345) を縦筋に,両端部に 90°フックを付けた D10(SD345) を横筋に使用した.RC 壁板は組積体と同じ幅・高さで 厚さを 100mm とし,縦筋のネジ部をコンクリートの上47-2 図 5 片面に生じるせん断力 と相対変位の関係 図 4 付着試験体 の破壊形式 載荷方向 側面 付着面が破壊 (破壊形式A) 組積体上面からアンカーの 埋め込み深さで,曲げ破壊 (破壊形式C) 組積体上面から奥行きDの中央部で曲げ破壊 (破壊形式B) アンカーが せん断破壊 (破壊形式D) アンカー周辺で 支圧破壊 (破壊形式E) 表 3 RC 付着試験体の実験結果 写真 2 載荷治具が 設置された RC 付着試験体 写真 3 試験体 ST3-C1の破壊状況 表 4 鋼板補強付着試験体の 実験結果1)の再考察 ST1-C1 - 79.0 0.34 0.67 A 正面 ST1-S1 46.8 E ST1-C2 - 94.4 0.35 0.53 A 背面 ST1-S2 45.1 E ST1-C3 - 129.4 0.15 0.86 C 正面 ST1-S3 48.3 D ST3-C1 - 213.0 0.33 0.26 C 正面 ST3-S1 135.0 E ST3-C2 - 221.5 0.33 0.26 C 正面 ST3-S2 131.9 E ST3-C3 - 244.0 0.36 0.27 C 正面 ST3-S3 133.1 E ZG3-C1 87.4 235.0 0.28 0.43 B→C 正面 ZG3-S1 113.5 E ZG3-C2 85.4 200.5 0.26 0.53 B→C 正面 ZG3-S2 105.1 E ZG3-C3 145.0 200.0 0.27 0.45 B→C 正面 ZG3-S3 85.9 E PR4-C1 130.0 157.5 0.27 0.52 B→C 背面 PR4-S1 136.8 E PR4-C2 90.3 209.5 0.27 0.48 B→C 背面 PR4-S2 148.2 E PR4-C3 153.1 184.5 0.28 0.46 B→C 背面 PR4-S3 133.7 E 試験体名 破壊面 試験体名 破壊形式 最大 荷重 (kN) 組積体上面中央が 曲げ破壊した時の 荷重(kN) 載荷前 荷重時最大 PC鋼棒の拘束力 (N/mm2) 44.4 33.8 34.9 最大 荷重 (kN) 破壊 形式 アンカー1本 当たりが負担する せん断力平均 (kN) 23.0 図 6 壁試験体の形状,配筋図,ひずみゲージ貼付け位置 試験体 BWUR01 正面図 試験体 BWCS01,BWCD01 配筋図 ①-①’断面図 (左が BWCS01, 右が BWCD01) 2段目 3段目 2段目1段目 798 798 627 627 2050 2050 RCスタブ キャッピング キャッピング キャッピング 627 467 627 627 627 467:腰壁を 拘束する位置 300 657 :腰壁高さ 1613 :加力点高さ 956 :開口壁の加力点高さ 212 330 110 110 350 △煉瓦最上段 △水平載荷点高さ RCスタブ RCスタブ 100 448 = 4@112 57 228 = 2@114 228 = 3@76 100 448 = 4@112 57 228 = 2@114 78 78 295: 埋め込み深さ 35 せん断補強筋 D10(SD345) せん断補強筋 D10(SD345) 中間鉄筋 D10(SD345) 主筋 D16(SD345) アンカー筋D13(SD345) RCスタブ
「北」
「南」
背面側 正面側 背面側 正面側 1軸ひずみゲージ 3軸ひずみゲージ 1段目 3段目 2050 798 7@ 73 = 51 1 78 △煉瓦最上段 △RC増し打ち高さ 8@ 14 6 = 1168 2@114 = 228 3@76 = 228 △水平載荷点高さ 2@114 = 228 57 ①’ ① 330 110 350 主筋 D16(SD345) 中間鉄筋 D10(SD345) 68 57 下面から突出させた状態にした. 載荷方法は,両面それぞれに配置した縦筋 2 本に対 して,下方向に突出したネジ部をナットで載荷治具に 固定して鉛直下向きに引張り,組積体下面で反力をと った(写真 2).この時,上方向に突出した縦筋に鋼板 をナットで固定して鉄筋の抜けを抑制し,PC 鋼棒で組 積体の中央に鉛直方向の拘束力を与えた状態にした. 拘束力は試験体の曲げ破壊を防止するために与えた. 4.RC 補強付着試験体の実験結果と考察 RC 補強付着試験体の実験結果を表 3 に,破壊形式を 図 4 に示す.多くの試験体がアンカーの埋め込み深さ で組積体上面から曲げ破壊した(写真 3).アンカーの 埋め込み深さまで組積体と補強部が一体化されていた といえる.付着面が破壊した ST1-C 試験体,アンカー 周辺が支圧破壊した ST1-S1)試験体の荷重履歴曲線を図 5 に示す.横軸は補強部表面下部と組積体上部の鉛直相 対変位を示している.文献 1)で扱った試験体では,載 荷時にせん断力がアンカーボルトのみに概ね作用する と考えられるが,RC 補強付着試験体ではアンカーのせ ん断耐力に加えてコンクリートの付着耐力を有するた め, ST1-C 試験体の方が剛性の高い付着性状を示した. 文献 1)の実験結果を再考察した表 4 によると,多くの 試験体はアンカー周辺で支圧破壊が生じ,アンカーを 密に配置した ZG3-S1)試験体より,一定の距離を置いて アンカーを配置した ST3-S1)試験体の方が,アンカー1 本あたりが負担するせん断力が大きいことが分かった. 5.壁試験体の実験概要 試験体 3 体の形状及び配筋図を図 6 に,煉瓦壁に使 用した目地モルタルや RC 壁板に使用したコンクリー トの力学的性質を表 5 に,鉄筋の機械的性質を表 2 に 示す.使用した煉瓦は,RC 付着試験体と同種のもので 0 10 20 30 40 50 60 70 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 せん断力( kN ) 相対変位(mm) ST1-C1 ST1-C2 ST1-S1 ST1-S247-3 図 8 載荷プログラム 表 5 壁試験体に使用した 目地モルタルやコンクリートの 力学的性質 BWUR01 43.3 2.34×104 BWCS01 45.1 2.56×104 BWCD01 43.3 2.34×104 試験体名 目地モルタル 補強部コンクリート 圧縮強度 (N/mm2 ) ヤング率 (N/mm2 ) 圧縮強度 (N/mm2 ) ヤング率 (N/mm2 ) 3.79×104 61.6 ある.3 体とも図 2 に示す開口部周辺の壁体を想定し 3/4 スケールで作製した.試験体 BWUR01 は無補強壁 で,試験体 BWCS01 は図 6 に示す厚さ 110mm の RC 壁板を片面に,試験体 BWCD01 は両面に打設した.煉 瓦壁は RC スタブ上に組積し,補強部は RC スタブとア ンカー等で接合せずに縁を切った. アンカーの縦方向の配置は煉瓦 1 段おきに,横方向 の配置は小口 1 個分以上の間隔とした.試験体 BWCS01 ではアンカーを埋め込み深さ 295mm で打設し,試験体 BWCD01 ではアンカーを煉瓦壁に貫通させて打設した. また,アンカー筋には D13(SD345)を用いた. 開口壁と腰壁の端部に SD345 の D16(主筋)を,中 央部の同じ方向に SD345 の D10(中間鉄筋)を,主筋 や中間鉄筋を覆うように両端部に 90°フックを付けた SD345 の D10(せん断補強筋)を使用した. 実験は図 7 に示す加力装置で行い,軸力は煉瓦組積 体上面に 54kN 載荷し(圧縮応力:0.21N/mm2),実験 中は一定に保持した.水平力は図 8 に示す載荷プログ ラムで正負交番の静的繰り返し載荷を行った.変位計 は図 9 で示す位置に取付け,スタブ上面から載荷点ま での高さに生じる変形角で制御した. 6.壁試験体の実験結果と考察 実験結果と水平荷重の計算式を表 6 に,水平荷重-変 形角関係を図 9 に示す. 試験体 BWUR01 の最大荷重は+31.8kN(+0.041× 10-2rad.時)であった.+0.025×10-2rad.サイクルで開口 壁南側脚部の煉瓦1段目下面の横目地に曲げひび割れ が生じた.その後,-0.025×10-2 rad.サイクルで北側脚部 の 1 段目上面の横目地に,+0.050×10-2 rad.サイクルで 南側脚部の 1 段目上面の横目地に曲げひび割れが生じ た.それ以降の変形領域では,開口壁の下から2段目 以上が剛体的に回転した. 試験体 BWCS01 の最大荷重は+196kN(+0.71×10-2 rad. 時)であった.-0.050×10-2 rad.サイクルで開口壁北側脚 部の無補強面(正面)の煉瓦 1 段目下面に曲げによる ひ び 割 れ が み ら れ , +0.30 × 10-2rad.サイクルでその周辺の組 積体表面に階段状のひび割れが 発生した.また,+0.30×10-2 rad. サイクルで開口壁北側脚部の補 強面(背面)に曲げによるひび 割れがみられ,組積体と補強部 の壁厚方向に階段状のひび割れ がみられた.-0.75×10-2 rad.サイ クルで RC スタブ上面と壁体下 面 が ス リ ッ プ 破 壊 したが(-174kN), 破 壊 面 の ス リ ッ プ を治具で拘束して, 以 降 の サ イ ク ル を 継続して載荷した. ±0.75~1.0×10-2 rad.サイクルで開口壁脚部の補強面に 曲げひび割れが進展し,±1.5×10-2 rad.サイクルで補強 面に斜め方向のひび割れや,脚部のコンクリートに圧 壊がみられた(写真 4). 試験体 BWCD01 の最大荷重は+453kN(+0.88×10-2 rad. 時)であった.+0.20×10-2 rad.サイクルで最初に開口壁 北側脚部の補強面(正面)に曲げによるひび割れがみ られ,以降のサイクルで他の脚部にもひび割れが発生 し進展した.-0.30×10-2 rad.サイクルで試験体 BWCS01 と同様なスリップ破壊が生じたが(-316kN),治具で 拘束して以降のサイクルを継続して載荷した.また, +0.75×10-2rad.以降のサイクルで開口壁脚部のコンク リートに圧壊がみられた(写真 4). 試験体 BWUR01 の開口壁が剛体的に回転した終局時 (-2.0×10-2 rad.サイクル時)では水平荷重が-27.5kN ま で低下し,表 6 中のbQu=24.4kN に近い値を示した.試 験体 BWCS01,BWCD01 はともに,開口壁の主筋が最 初に引張降伏した時の水平荷重が cQyに近い値を示し た.また,試験体 BWCS01 は最大荷重が cQuに近い値 を示したのに対し,試験体 BWCD01 では正加力側の最 大荷重が cQuより大きな値を示した.試験体 BWCD01 は試験体 BWCS01 と比較して,正面と背面を RC 壁板 図 7 壁試験体の加力装置 図 9 変位計取付け位置 1MN油圧ジャッキ ロードセル 956 657 956 657 300 1613 :加力 点高 さ 212212 212212 CL CL 鉛直加力梁 ローラー支承 ローラー支承 ▽GL 水平力 Iビーム 5MN試験機 軸力 W カウンターバランス装置 W ロードセル カウンターバランス装置 スタブ 「北」 「南」 試験体 水平加力梁 正加力 カウンターバランス装置 W 負加力 正加力 負加力 スタブと矢印 位置との 相対変位 矢印間の 相対変位 ずん切ボルトM8 (変位計測定点) ・・・試験体BWUR01,BWCS01の 測定位置 300 1 6 1 3 :加力点高さ 212 試験体BWSD01の 測定位置・・・ △水平加力点高さ 0.010 (0.017) 0.025 (0.043) 0.050 (0.086) 0.075 (0.13) 0.10 (0.17) 0.20 (0.34) 0.30 (0.52) 0.40 (0.69) 0.50 (0.86) 0.75 (1.3) 1.0 (1.7) 1.5 (2.6) 2.0 (3.4) -2.5 -2.0 -1.5 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 0 6 12 18 24 30 36 変形角 ( × 10 -2rad.) サイクル数 ・各変形角を正負交番で3サイクルずつ与えた. ・カッコ書きの数値は開口部壁脚部から載荷点高さに生じる変形角. ・試験体BWCS01は±2.0(±3.4)×10-2rad.サイクルで載荷しなかった.
47-4 図 10 壁試験体の水平荷重-変形角関係 写真 4 載荷後の試験体の状況 試験体 BWUR01 試験体 BWCS01(無補強面) 試験体 BWCS01(補強面) 試験体 BWCD01 試験体 BWUR01 試験体 BWCS01(±1.5×10-2rad.まで) 試験体 BWCDS01 図 11 変形角別最大水平荷重 表 6 壁試験体の実験結果と水平荷重の計算式 正 31.8 0.041 負 -29.8 -0.087 正 196 0.71 153 0.22 負 -193 -1.0 -146 -0.48 正 453 0.88 302 0.18 負 -392 -1.4 -277 -0.22 最大荷重時の 変形角 (×10-2rad.) 水平荷重 あ (kN) 水平荷重 あ (kN) 300 162 -開口壁脚部の 主筋が最初に 引張降伏した 時の水平荷重 (kN) -水平荷重 あ (kN) -205 385 左項の時の 変形角 (×10-2rad.) -BWCD01 BWCS01 BWUR01 最大 荷重 (kN) 試験体名 24.4 -±0.05×10-2rad. サイクル時の 最大荷重 (kN) -98.6 207 -68.0 31.8 -29.6 110 ( ) ・・・(1) ( ) ・・・(2) ( ) ・・・(3) ( ) ・・・(4) ( ) ・・・(5) (1)式は,無補強開口壁が剛体回転するときの水平荷重 (2)式は,開口壁脚部の主筋が降伏する時の水平荷重 (3)式は,一般的なRC梁の曲げに対する断面算定式を準用 (4)式は,開口壁脚部の終局曲げ曲げ耐力時の水平荷重 (5)式は,耐震壁の終局曲げモーメントの式を準用 :煉瓦組積体上面に作用させた軸力(54kN) :開口壁の自重(4.7kN) :開口壁の長さ(798mm) :開口壁の加力点高さ(956mm) :開口壁端部に配置した3本の主筋D16の断面積の合計(596mm2) :主筋の降伏強度(403N/mm2) :応力中心間距離で,(7/8) とした :開口壁の有効せいで,3本の主筋の重心から求めた(549mm) に 挟 ま れ た 煉 瓦壁が,コンク リ ー ト の 付 着 や ア ン カ ー で 拘 束 さ れ 一 体 化し,脚部に生 じ た 曲 げ に よ る 圧 縮 応 力 の 一 部 を 負 担 し たと推察される. 変形角別の最大水平荷重の大きさを図 11 に示す.試 験体 BWUR01 の最大荷重と比較すると,試験体 BWCS01 は 6.2 倍,試験体 BWCD01 は 14.2 倍の補強効果があっ た.補強試験体 2 体は,試験体 BWUR01 の最大荷重が 測定された+0.041×10-2 rad.以降も荷重が増加した.開口 壁の主筋は±0.20×10-2 rad.以降のサイクルで降伏し始 め,最大荷重に至るまでに大きな変形能力を示した. 7.まとめ 本研究では,アンカー筋を用いて RC 壁板で補強し た煉瓦組積体と補強部の付着性状について調べた.ま た,実構造物に存在する煉瓦造壁体を模して作製した 無補強壁試験体 1 体と,同様の壁体を RC 壁板で補強 した壁試験体 2 体の水平載荷実験を行い,その補強効 果を調べた.その結果,以下の知見が得られた. (1)RC 壁板で補強した煉瓦組積体は,アンカーの埋め込 み深さまで一体化された付着性状を示した. (2)無補強煉瓦壁試験体 BWUR01 の最大荷重と比較す ると,試験体 BWCS01 は 6.2 倍,試験体 BWCD01 は 14.2 倍の補強効果があった. (3)無補強の壁試験体 BWUR01 が最大荷重を迎えた± 0.050×10-2rad.のサイクル以降も,補強壁試験体の耐 力は増大し,大きな変形能力を示した. (4)補強壁試験体の水平耐力は既往の耐力算定式による 試算を行ったが,片面補強と両面補強の双方に適す る耐力算定を行うには,壁体のねじれの影響や,開 口に挟まれた煉瓦壁脚部の圧縮力負担等についてよ り詳細に検討する必要がある. 謝辞 本研究は九州大学統合移転事業の一環として行ったものである. 高山建設株式会社の山根晋一郎氏には,壁試験体を RC 壁板で補強す る際にご協力頂いた.日本ヒルティ株式会社の有田健治氏には,アンカ ーについて貴重なご意見を賜り,アンカー打設時にもご協力頂いた.末 尾ながら記して謝意を示す. 参考文献 1)村上公志,山口謙太郎,蜷川利彦:無筋煉瓦造建築の壁体を表面から 補強する方法に関する研究 その 1 アンカーボルトを用いて鋼板で 補強した煉瓦組積体と補強部分の付着性状,日本建築学会大会学術講演 梗概集,構造Ⅳ,pp.809-810,2015 年9 月 -500 -400 -300 -200 -100 0 100 200 300 400 500 -2.5 -2.0 -1.5 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 水平荷重 (kN ) 変形角(×10-2rad.) -500 -400 -300 -200 -100 0 100 200 300 400 500 -2.5 -2.0 -1.5 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 水平荷重 (kN ) 変形角(×10-2rad.) -500 -400 -300 -200 -100 0 100 200 300 400 500 -2.5 -2.0 -1.5 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 水平荷重 (kN ) 変形角(×10-2rad.) -500 -400 -300 -200 -1001002003004005000 -2.5 -2.0 -1.5 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 水 平 荷 重 (k N) 変形角(×10-2rad.) 変形角 降伏曲げ荷重cQy 1段目主筋が引張降伏(背面) 2段目主筋が引張降伏(背面) 3段目主筋が引張降伏(背面) 終局曲げ荷重cQu 1段目主筋が引張降伏(正面) 2段目主筋が引張降伏(正面) 3段目主筋が引張降伏(正面) 0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500 550 0.01 0.025 0.05 0.075 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.75 1 1.5 2 水平荷重( kN ) 変形角(×10-2rad.) BWUR01 BWCS01 BWCD01 ※BWCS01は変形角2.0-2rad.で 載荷を行わなかった. 試験体BWUR01 最大荷重時 試験体BWCS01,BWCD01 最大荷重時 開口壁の主筋が降伏し始める