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博 士 ( 工 学 ) 松 浦 勇 二 学 位 論 文 題 名

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博 士 ( 工 学 ) 松 浦 勇 二

学 位 論 文 題 名

探 針 法 に よ る ヘ リ ウ ム グ ロ ー 放 電 陽 光 柱 の 電 子 エ ネ ル ギ ー 分 布 関 数 測 定 法 に 関 す る 研 究

学 位 論 文 内 容 の 要 旨

  気体ブラズマにwいrる研究は、1922年頃からLangmuirらによって雛`|められ、その書裹多 くの研究者によって進められてきた。二方、プラズマIよ今日、放電灯をはじめ、ガスレ―

ザや プラズ マプロ セッシング、公害物翻街法など重要な産業的応こ用分野を持っている。

  本研 究で対 象としているへりウムグロ―放電プラズマにおいては、気休を構成する電気 的に 中性な 原子・ 分子、等しい数密度の電子および正イオンである荷萄泣子、そして励起 原子 ・分子 から放 出される光子から成り立っている。したがって、プラズマの性質を把握 する ために は、こ れらの粒子の数密度と速度分布を知ることが必要である。ことに、産業 応用 におい て重要 な励起原子・分子は主としてプラズマ中における電子衝突によって生成 され るため 、電子 の速度 分布関iあるいは ェネルギー分布関数を、正確に決定することは とり わけ重 要であ る。本 研究は、 プラズ マ中の 電子エ ネルギ 一分布を、探針法によって 実験 的に決 定する 方法に関するものである。より具体的には、上述のような応用に用いら れて いるグ ロー放 電陽光柱プラズマにおける電子エネルギ一分布澗定法の問題点を明らか にし、その対応策についての検討を行うものである。

  電子 工ネル ギー分 布は、Druyvesteynの探 針原理 に基づ ぃた変 調高周波法および第2高 調波 法など の方法 によって測定される。しかし電子エネルギ一分布の測定におぃては、次 に示 す原因 による 誤差カ澗題となる。の、高周波信号を使用する際に生ずる、陽光柱プラ ズマ のイン ビーダ ンスによる低エネルギ一部分での測定値の歪み。@、瀾定回路系などか ら発生する雑音による、瀾定暗度の劣化。◎、E卩カaする交流信号揖矚の大きさによる測定 棺度 の劣化 。@、 雑音などのプラズマ中の振動が、瀾定値におよぼす影馨。◎、有限な長 さの揮針を用いるために生ずる、低工ネルギ一部分での測定値の歪み。◎、 探針からの二 次 買 お , 放 出 に よ る l圏 な ど 、 他 の 贋 甎 圏 カ1澗 定 値 に お よ ぼ す 影 響 。   本研究は、(黝ゝら◎に示す原因による誤差が、電子エネルギ一分布の瀾定におよぽす影 1にっ いて検 討して 、探針 法によ る電子エ ネルギ一分布の測定植度の向上を図るものであ る。本論文は7章で構成され、各章の髏は以下のとおりである。

  第1章 は序論 で、電 子エネ ルギー 分布の 瀰定法、およびグロ―放電陽光柱に関する理論 的解析法の概略と、得られた成粟にっいて示している。‐

  第2章 では、 電子エネルギ一分布関数の理論的計算法にっいて概説し、さらに、Druyv一 es teynの揮針原理に基づく電子エネルギ 分布の測定法にっいて概説している。また、第

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2高 調 波法 およ び変 調高 周 波法 によ る電 子エ ネ ルギ 一分 布の澗定を比 較し、各瀞嚏法の問 題点にっい て検討している。

  第3章で は、 電子 エネ ル ギー 分布 の歪 みの 原 因と なる グロ一放電陽 光柱プラズマのイン ピ ーダ ンス の測 定 法、 並び にそ の測定結 果を示している。ここでは、 陽極と探針間のイン ビ ーダ ンス 測定 値 の周 波数 軌跡 からイン ピーダンス等価回路を求め、 同回路を用いて陽光 柱 プラ ズマ のイ ン ピー ダン ス、 探針シ― ス部のインピーダンスおよぴ 洞定回路系に含まれ る 漂遊 容量 など を 決定 し、 高周 波信号を 用いた電子エネルギ一分布の インピーダンス補正 法 につ いて 検討 し てい る。 また 、シース キャバシタンスの計算結果を 用いて空間電位の推 定 を行 って 、シ ― ス部 の等 価回 路にっい て検討し、本論文の対象とし た中気圧グロ一放電 陽 光柱 にお いて は 、プ ラズ マ固 有抵抗に 相当する一定な抵抗を、シー ス抵抗とシース容量 の 並列 回路 に直 列 に接 続し てシ ース部の 等価回路を表したほうが、シ ース部の性質を矛盾   なく説朋 できることを示している。

    第4章では 、電子エネルギ一分布の澗 定法として新しく提案した、 アドミタンス法の測   定原 理とそ の測定回路、および洞定結果 を示している。さらに、ア ドミタンス法と第2高   調波法お よび変調高周泌鮭による電子 エネルギ一分布の測定値を 比較して、他の測定法に   比 べ た 場 合 の ア ド ミ タ ン ス 法 の 利 点 に っ い て 明 ら か に し て い る 。     第5章で は、各;3淀法によって瀞咥 定した電子エネルギ一分布、および理論的に求められ   る電子エ ネルギ一分布のそれぞれの分 布から計算される、電子の スオ―ムパラメ一夕にっ   いての比 較検討を行っている。電子エネルギー分布測定値から求められる平均エネルギー、

  平均自由 行程、拡散係数、ドリフト速 度および移動度など、全て のェネルギ一範囲にわた   る電子エ ネルギ一分布全体を用いて求められるパラメータにっいて|ま良い一致を示す。し   かし、電 子エネルギ一分布瀾定値の高 いエネルギ一部分から計算 される電離係数は、Cha‑

  ninらの電離係数の実湊臚に比べて大き`、値を示す。これは、澗睫した電孑・エネルギ―分   布の、高 い電子ユネルギ一部分におけるa定捕履強坏一n争であることを意畊そするが、測定   精度の良 いアドミタンス法による電子 エネルギ一分布i娵l定値から求めた電麓係数は、第2   高調波法 などの結果よりもChaninらの実瀰値に近い値となっている。このこと1を今I後さら   に電子エ ネルギ一分布の測定ギ毒度の向上を図ることによって、低電界のグロ―放電陽光柱   におぃて は直接瀬定が困難である電離 係数などのバラメータにっ いても、電子エネルギ一   分 布 を 用 い た 間 接 的 な 瀾 定 が 可 能 と な る こ と を 示 唆 す る も の で あ る 。

,  第6章で は、拡散方程式の解として 求められる放電電錺睦t電界 特性と、実瀾した同特性   を比 較し て、 拡 散方 程式 の解 法に使弼 する骭エネルギー分布瀾定値 から計算される電子   スオ―ム パラメータの頼証を行っている。その結果、1戡駿寸電界特性の計算値と実allfgは   ほ ぼ 一 致 し 、 使 用 し た ス オ ー ム バ ラ メ ー タ の 妥 当 性 が 確 認 さ れ た 。     第7章 は 、 本 研 究で 明ら か にさ れた 各章 に示 し た結 果を まと めた 結 諭で ある 。  .

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学 位 論 文 審 査の 要旨 主査′教授   田頭博昭 副査   教授   酒井洋輔 副査   教授   本間利久 副査   教授   長谷川英機 副査   教授   山崎初男 副査   教授   西辻   昭

     (室蘭工業大学大学院工学研究科)

     学 位 論 文 題 名

探 針 法 に よ る へ り ウ ム グ ロ ー 放 電 陽 光 柱 の 電 子 エ ネ ル ギ ー 分 布 関 数 測 定 法 に 関 す る 研 究

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部の等価インピーダンスとしてプラズマ固有抵抗をシース抵抗と容量の並列回路に直列に 加えるの が、シー スの性質のより矛盾ない説明に役立っことを明らかにしている。

  

第4 章はプロープ法による電子エネルギ一分布の測定にたいし著者が新たに提案したア ドミタンス法にっいて紹介するとともに、これを用いることによる電子エネルギ一分布測 定の利点を実験的に明らかにした章で、本鑰文のハイライトとなっている。Druyvesteyn の測定原理では探針電流の2 階微分値をとる必要があるが、アドミタンス法では探針電流 の1 階微分値すなわちアドミタンスを測定し、ついでこの微分を取ることにより探針電流 の2 階微分値を求めるもので、これによルフィルタ一不要による測定回路の簡略化、振動 等の抑制による信号対雑音比の向上が得られ、応用で重要な非弾性衝突が起こるエネルギ

―分布の裾での測定の分解能を上げることに成功している。

  

第5 章ではボルツマン方程式から得られる電子エネルギ一分布から求めた電離係数等の スオームパラメ■タと、探針測定電子エネルギーから求められるそれらを比較している。

電子ドリフト速度等分布の全エネルギ一領域を用いて算出されるパラメータは従来の方法 および本方法問で連いはないが、電離係数のような高電子エネルギ一部の精度が重要にな るパラメータでは本論文で見いだされたアドミタンス法による結果を用いることにより、

ス オ ー ム 実 験 か ら 得 ら れ た 値 と よ り よ い 一 致 を示 す こ とが 明 らか に さ れた 。

  

第6 章は実際の放電管の放電電流対亀界特性を、探針測定した電子エネルギ一分布をも とに計算した電子スオームパラメータを用いて計算して比較している。よい一致が得られ

、使用したスオームパラメータの妥当性を通じて測定電子エネルギ一分布の妥当性が検証 さ れ て い る 。 第

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よ 結 諭 で あ り 、 各 章 の 結 果 を 総 括 し て い る 。

  

これを要するに本論文は現代の産業技術に多くの応用を持つ非平衡放電プラズマ(グロ

―放電プラズマ)の計測に重要な地位を占める探針法の問題点にっいて明かにし、新しい 計測技術を開発してその有用性、有利性を明らかにするなど、これを解決するための多く の知見を与えたもので、放電プラズマ工学と気体エレクトロニクスに貢献するところ大で ある。よって著者は北海道大学博士(工学)の学位を授与される資格あるものと認める。

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