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話しことばにおける文末表現の研究

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Academic year: 2021

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(1)平成五年度 兵庫教育大学大学院学位論文. 話しことばにおける文末表現の研究. 教科・領域教育専攻 言語系コース(国語). M92408D. 後藤純子.

(2) 目次. 篠露糞驚1萎蕪ll 1::::. 一一一一一一一一一一一一. 一一一一一一一一一一一1. 一一一一一一一一一一/. egi. 撃?E1・1・lllrliiilMilllllii.illliii−ilill−iii.llii−i:iiil[liilliilll・lliillliiliillii. ・一一一一一一. 一一一一・一一一一・. 第2. 終章. 「デショ(一)」を用いた文末表現…・. まとめと今後の課題……・…………・一一. 引用・参考文献. @3 @3. 一一一一一一. @10. ・一一一一一・. @27. ..”一一一一. @32. 一一一一一一. @41. 一一一一一一・. @45. ..........,. @48. ・一一一一一一一・. @51. 一一一一一一一. @52. ・一一一・一・. @55. 一一一一一一. @60. P瑠回航響鱒ll:. 第3章. @1 @1 @1. 一一一・・一一一・. @72.

(3) 序章 文末表現研究の目的と意義. 第1節 研究の目的と意義 ことばを話しことばとして発するとき、その多くは、ある聞き手にむ かって、平せられたものであり、自らの言いたいことを、聞き手に受容 させようとして、発するのである。. この話しことばにおいて、何を聞き手に受容させたいのかという、話 し手の表現意図はさまざまである。しかし、「受容させたい」「訴えた い」という気持ちは、共通している。そして、その話し手の基本的な気 持ちが、もっともよく表れているのが、文末部である。 したがって、話しことばの文表現を考えるにあたって、文末表現の様 相を明らかにすることが重要である。 そこで、本研究では、文末表現として代表的な形式である文末詞を中 心に、現代の話しことばにおける文末表現を記述する。そして、この文 末表現の機能と用法を明らかにしたい。 文末表現の機能と用法を明らかにすることは、話しことばの全体像を とらえる出発点となると考える。そして、人と人とのコミュニケーショ ンのよりよい姿を考えることにもつながると考えている。. 第2節 研究の資料と方法. 文末表現を分析するにあたって、ABCテレビ番組「徹子の部屋」に おける、毎回異なるゲストと、黒柳徹子との対談を資料とした。出演す るゲストは、年齢、職業などが広範囲にわたり、また、初対面での対談 もあれば、 「徹子の部屋」に何度も出演している人や、黒柳と個入的に も親しいゲストとの対談もあり、多彩な資料を得られると考えられる。 対談の雰囲気は、落ち着いたものであるが、話題によっては、 「驚き」 なども表出され、また、「誤解」の場面もあって、自然な会話が行なわ れていると思われる。したがって、資料として適当であると考えた。 具体的には、以下の出演者について、番組をビデオに録画した。そし て、番組の中でゲストと黒柳が、対談を始めるにあたってのあいさつを かわすところがら、最初のコマーシャルが入るまでを文字化した。この 1.

(4) 一まとまりは、番組のなかでもっとも長く、大体15分間である。そして、 内容的にある程度まとまっている。そこで、このまとまりを資料として 用いることにした。このまとまり以外は、時間が短く、会話の内容がま とまっていない場合もあったので、資料として取り上げなかっだ。また、 用例数を比較する場合は、15分以降の用例を数えなかった。. 発話者は以下の20名である。用例を示すときには、煩雑になるのを避 けるため、発話者はイニシャルで表記することがある。 氏名の前につけた◎は、黒柳がゲストを「アナタ」と呼ぶことがある ことを示している。したがって、黒柳とあまり隔てのない人物であると 考えられる。氏名の後に示したアルファベヅトは、用例部分で使用した ものである。また、mは、男性、 fは、女性を表す。数字は番組出演時 の年齢、次に「徹子の部屋」出演回数である。 黒柳 徹子 山野 忠彦 九重年支子 井上 ふみ 藤山 一郎 大橋 鎮子 山内 逸郎 ◎土屋 嘉男 ◎塩沢 とき 森村 誠一 ◎水谷 良重 ◎萩本 欽一 ◎中村 紘子. K. f ・59一一60. TY. m・93・初 下県. TK FI. f・88・2 婦人発明家協会名誉会長 f・82・初 故井上靖夫人・随筆家. F. m・82・2≦ 歌手. o. f・73・初 暮らしの手帖・社長. IY. m・69・2 小児科医. YT TS. m・65・2≦俳優 f・65・4 女優. SM. m・59・2 作家. YM. f・52・2≦ 女優. H N. m・49・3 タレント f・49・2≦ ピアニスト 番組以外でも面識あり. ◎タモリ. T. m・47・5≦ タレント 番組以外でも面識あり. 毛利 衛. MM. m・45・初 宇宙飛行士 以前1度会話をしている. 内館 牧子. MU. f・44・初 脚本家. ◎高橋真梨子. mt. f・43・2≦歌手. ◎佐藤しのぶ. ss. f・34・2≦ オペラ歌手. ◎小金沢昇司. SK. m・34・初 歌手. ◎田中 実. MT. ◎渡辺満里奈. MW. m・26・2 俳優 f・22・初 タレント 番組以外でも面識あり 2. 番組以外でも面識あり.

(5) 第1章 「文末詞」を用いた文末表現 第1節 「ヨ」. 「ヨ」は、話し手が自分自身のもっている判断や知識、感情などを聞 き手にもちかけるために用いる文末詞である。したがって、「ヨ」の基 本的な機能は、 「告知機能」であると定義することができる。. 「ヨ」によってもちかけられる内容は原則として、話し手だけがもっ ているものであるか、または話し手が、聞き手はもっていないと判断し たものである。ただし、相手に同意する表現「ソー(ナン)デス ヨ。」 では、「ソー」の指す部分は、相手の発話内容であり、もちかけられる 内容は、話し手、聞き手の両方がもっているものである。 また、 「ヨ」は、文末、文中のいずれでも用いられる。そこで、 「ヨ」. の用いられる位置によって、文末用法、間投用法をわけて、分析した。 そして、文末用法については、もちかける内容によって、以下のよう に分類した。. 1.文末用法 (a)話し手の情報をもちかけるもの. もちかける内容は、話し手だけがもっているもの、または、聞き手 はもっていない内容だと話し手が判断したものである。 (b)話し手、聞き手ともにもつている情報をもちかけるもの もちかける内容を聞き手ももっていると話し手が判断しているもの である。「ヨ」では、「ソー(ナン)デス ヨ。」が代表的な形式で ある。. (c)要求の気持ちをもちかけるもの. 「ヨ」は、もともと、話し手が自分自身に関するなんらかの情報を聞 き手に訴えかけるときに用いられるものであると考えられる。この自分 自身の立場を聞き手に強調するという特性が、話し手の立場が中心とな る要求表現にも発揮されたと考える。そこで、この要求の気持ちをもち かけるものは、派生的な用法であると考えられる。. 2.間投用法 ここでもちかける叙述の部分は、話し手の判断が完結していないもの である。内容が中途であるのに「ヨ」を用いるのは、とくにその部分に 3.

(6) 聞き手の注意をひくためであると考えられる。したがって、この用法も 「ヨ」の自分自身の立場を聞き手に強調するという特性が発揮された派 生的なものであると考えられる。 以下に用例をあげ、分析する。なお、各用例のうち分析の対象となっ ている文末表現に下線を施した。. 1.文末用法 (a)話し手の情報をもちかけるもの. ここに分類される「ヨ」によってもちかけられる内容は、話し手の感 情、判断、体験などの話し手にかかわるもの、また、話し手の身近な人 物などにかかわる話し手だけの情報、話し手の知識がある。 ①話し手の感情をもちかけるもの (1)《育児を嫌がる若い女性の考え方を示す》. IY ダケド ワタシ アノ コドモッテ キライ ヨ。ダッチ コド モガ デキタラ ∼」ト ユー オカーサン∼ (注1) 引用部分での用例である。聞き手に直接もちかける用例はなかった。 ②話し手の判断をもちかけるもの (2)《日本に西洋音楽が移入されたころについて》. N 西洋音楽に取り組もうとした ∼ダンセーワ タイヘンダッタト オモウンデス ヨ。. K ンー。 (3)《MWの弟は、 「大吉」という名前である》. K メズラシー。カンガエテ ミタラ メズラシー ナマエデス ヨ。 ダイキチッテ。イー ナマエデス ヨネ。ソシテ。 MW ソーデス ネー。. ③話し手の体験をもちかけるもの (4)《『暮らしの手帖』を創刊しようと考えた経緯》. 0 日常生活に関する雑誌を作りたい∼ッテ ユー コト ボークー ゴーノ ナカデ エー チョット カンガエタンデス ヨ。 (5)《FIが、随筆の執筆を始めた経緯》. FI r軽井沢にて」という随筆を タマタマ ヒマガ アツテ アノ カキマシタ。カイテ ミタンデゴザイマス ヨ。. 4.

(7) ④話し手だけの情報、知識をもちかけるもの (6)《パンダの出産と人間の出産を比較する》. K ∼ゴジュッキログライノ オカーサンガ。 SS ハイ。. K カクザトー イッコ ウムッテ コトニ ナルンデス ヨ。 SS アラ ソー。. (7)《出産に立ち合った夫の方が動揺して、出産のじゃまになる》. K ∼ ソンナ コトッテ アルンデス カ。 SS アルンデス ヨ。 K ヤッパリ ビックリシチャウンデショー ネ。イザトナルト。 (8)《0とともに『暮らしの手帖』を出版した花森安治について》 K ∼スカート ハイチラシタッチ ナンニデモ カイテ アルケド. スカート ハイテラシタ ワケジヤ ナインデスッテ ネ。. 0 ハイテナインデス ヨ。 K ソーデスッテ ネ。 (9)《SSは、メトロノームつきのストップウォッチを準備した》 K ∼ストップゥォッチッテノガ アルンダソーデ。 SS エー アルンデス ヨ。. K ンーンー。 (8)(9)の用例で「ヨ」によってもちかけられている内容は、話し手だ けの情報ではない。 「ヨ」の用いられた発話の直前は、0とSSに確認を. 求める発話となっている。したがって、話し手0とSSは、もちかけよう とする内容が、自分自身のものであると判断して、「ヨ」を用いている と考えられる。もともと、もちかけられる内容が話し手の情報であるこ とは明らかである。したがって、 「ヨ」が用いられているのである。. (b)話し手、聞き手ともにもつている情報をもちかけるもの ここに分類される「ヨ」は、聞き手に同意する表現で用いられる。 〈「ソーデス ヨ。」形式>. F、K(対H、対T)に各1例、 YT 2例である。待遇的には、 FからK は上位者から下位者への用例であり、YTからK、 KからH:、 YTは同位者 同士だと考えられる。したがって「ソーデス ヨ。」は、待遇的には上 位者から下位者へ、または、同位者同士で用いられているといえる。 5.

(8) (10)《「徹子の部屋」担当プロデューサーの話》. T コンナニ ネー。アノ オモシロイ カタ. イラッシヤイマセン. テーネーナンデス ヨネー。 K. ソーデス. ヨ。. T モー シューロク オワッテモ ウエカラ. ネー。. (11)《番組を撮影するスタッフの様子》. トッテマスカラ H さっきまでと ∼チガウ カオ シテ ネ。 ワラッテマス K ソリヤ マー ソーデス ヨ。 ヨ。デモ。 (12)《黒澤明監督の映画撮:影では、本物の日本刀を身につける》. K ∼ホンヨミノ トキカラ モー カタナ サシテ。 YT ソーデス ヨ。フンソーシテ。 〈「ソーナンデス ヨ。」形式〉 発話者はすべて女性であり、MU、 SSに各2例、 MWに3例である。こし’V. ら3人は、Kよりも年下である。一方、 SS、 MWはKと親しく、MUは「散. 子の部屋」初出演である。「ソーナンデス ヨ。」は、待遇的には同立 者同士、もしくは、下位者から上位者へ用いられているといえる。 (13)《力士の役を演じた俳優は、とても力士らしかった》. K ∼オスモーサントシカ ミエナイ。ダカラ フダン コノ カ5 ドーユー ヤクオ ヤッテル、ラッシャルンダロー。 MU ソーナンデス ヨー。. (注2). (14)《SSの出産の話》. K ン。サイゴニ ナンカ クライマックスマデ モッテクカラッテ ユー。. SS ソーナンデス ヨ。. K シキボーモ モッテラシタンデス カ。ソレデ。 (15)《MWは、以前Kが司会をしていた歌番組に出演したことがある》 MW エッ。デモ イチドシカ デタ コトガ ナインデス。 K イチドデシタッ ケ。 MW エー。ソーナンデス ヨ。. K ホカノ オニャンコノ ミナサント イラシタ トキモ∼ (c)要求の気持ちをもちかけるもの. (16)《KやHは、新人の頃よく失敗した》 6.

(9) H K H K H K. ワタシダケジャ ナイデショ。 ダツテ。. ケッコー オロサレタ ハナシ アルデショ。 ソー。. ワタシダケジャ ナクテ キカセテ ヨ。. イヤイヤ ソレワ イーンデスケドモ。ソレデ ソノトキニ∼. 要求の気持ちを聞き手に直接もちかけるものは、この例のみである。 対談の中で、相手に依頼といった要求をもちかけること自体が難しいと 考えられるので、直接もちかける用例が少なく、引用部分での用例が多 いのは、当然であると考えられる。引用部分での用例を以下にあげる。 (17)《テレビ局の周りに、オートバイに乗った男の子が集まってきた》. K(対MW) ヤハリ 「ウシロニ ノレ ヨ。」ッテ コーユーフー ニ タトエバ. 「マリナ ノレ ヨ。」ッテ ユート。. (18)《TSが着ていた洋服について》. TS ∼「コレワ ノビルカラ ネ。ヒカゲボシニ シテ ヨ。」ト ユッタニモ カカワラズ ヤッパリ ミズガ ジョロジョロ∼. 2.間投用法 (19)《TKの母親は、ミシン刺繍の創始者である》. K(対TK) ソーユー オカーサマガ デス ヨ。アノー ミシンデ シシューオ カンガエツイテ ソシテ∼ (20)《TSは主治医のズボンが気になり、医師として信用できなかった》 TS Kが心配していてくれると オモッタ トタンニ デス 旦。 チェックノ オズボンデ イー。」ト オモッタカラ コレ∼ (21)《テレビ局の周りに、オートバイに乗った男の子が集まってきた》 K ∼ スゴク アノー イッパンノ コ ヨ。プアンノ コガ。 MW ハイ。. K オートバイ コー アソコデ コー ブーブー∼ (22)《太鼓に合わせて踊ると気持ちがよく、いたずらをしてしまう》. K モー ドンドン オドリナガラ。 YT モー ドンドン ドンドン アレデス ヨ。ミンナガ ドーット クル トキニ モー ヒラット∼. 7.

(10) 以上の例は、話し手の叙述が完結していない時点で用いられている。 以上の分析から、 「ヨ」は、話し手の判断、知識、感情を話し手の立. 場を強調しつつ、聞き手へもちかける文末詞であると考えられる。 また、 「ヨ」と待遇表現との関わりについて、次の点が指摘できる。 前述のように、相手に同意する表現のうち「ソーデス ヨ。」形式は、待. 遇の上位者から下位者へ、または、同位者同士で用いられ、「ソーナン デス ヨ。」形式は、同位者同士、または、下位者から上位者へ用いら れていた。そこで、「∼デス ヨ。」形式と「∼ンデス ヨ。」形式の用例. 数の違いを表1から検討した。. まず、もちかける内容について、話し手が自分の判断を述べるときに は、「∼デス ヨ。」形式が多く用いられ、話し手が自分の体験を述べた り、知識を提示するときには、「∼ンデス ヨ。」形式を用いることが多. い。体験を述べる場合は、その内容を体験した時点と発話の時点に隔た りがあるため、準体助詞「の」を用いて、その体験を体言化、つまり客 観化して、聞き手にもちかけることが自然に行なわれる。また、知識を 提示する場合も、話し手は、もちかける内容を「知識」としてまとめた うえでもちかけるのだと考えられる。したがって、話し手が内容を、知 識としてまとめたという精神活動が「の」によって体言化されているこ とに表れていると考えられる。 次に、もちかける内容にかかわらず、男性は「∼デス ヨ。」形式、女 性は「∼ナンデス ヨ。」形式を用いるという傾向が指摘できる。また、. Kも、男性ゲストに対して「∼デス ヨ。」形式、女性ゲストに対しては 「∼ナンデス ヨ。」形式を用いる傾向がある。しかし、このことが、聞 き手への配慮と関連するかどうかは、詳細に検討する必要がある。. 第1節の注 注1 用例中の「」(かぎかっこ)は、話し手の引用、心内語であるこ とを示す。なお、引用、心内語の始まりの部分は、明確でない場合 が多いので、その場合は、終わりの部分だけを示した。以下の用例 でも同様である。. 注2 用例中の「、」(読点)は、言いよどみがあったことを示す。以 下の用例でも同様である。. 8.

(11) 表1 文末用法の「∼ヨ。」と「∼ンデス ヨ。」の用例数 黒柳. ゲスト. (・)甜囎. 1(b)乱. 計. 判瀦体験隔論駒. 井上 ふみ. T. τ. 一/ol一/111/Oh/0. 1/0 10/2 !0/1 1. 1. 1. i. ■. 巳. ■. l. ■. l l. l量. l. 1. 0/0. l l. ■. 0/0. 1. 6/4. o. 大橋鎮子. 0/4. ■. 撃n/2 1. 山内 逸郎. 5/1. l P. l !. ■ 置. P. ■. 1. 18/25. l. lO/1 11/01. 2/2. 1. 藤山 一郎. 土屋 嘉男. 4/1i11/2211/21.2/0. 塩沢 とき. 1/oiO/1i1/11. 森村誠一 水谷 良重. 2/3. { 0/2. 2/2. 1 0/2. 1 0/3. 1. 1 0/1. ■. 1. l. 1. I. 1. 2/8. ■. 0/210/1iG/!i i i1/。・i. 響. 0/0 1. 1/1. l. l. l. l. 1. 「. 4/3!2/4i }. G/4. ? 1 0/3. 0/Q. l. 馳. 1. 10/4 10/1 11. 田中 実 渡辺満里奈. 0/1. }. 0/1. 1. 男性計. 23/8. 1 21/38 1 5/17. 1. } 3/O. 9/12 } 3/20 1 2/9. 32/20 1 24/58 } 7/26. 0/3. 1. l. 1. 1. ; 4/8. 犀. 9. 「. { 1/8 1. 1. 1. 1. 1. 1. 1. l. l ; 1/o. 11/1 !. 0/0. {. l 1/0■. l. l. }騨. 1. 2/3. 1. !o/1i. 6/7 1/0. 1 1/0. 1 0/3. }. ■. I. }0/2 1. 0/5. 11. l. l. 1. 0/1 1/1 0/1. 2/3. i1/11 {. 0/4. 小金沢昇司. 1/0 1/1. io/li i. 1/0. 2/14. 佐藤しのぶ. 0/2. 3/G. 0/4. 内館 牧子. 合計. 1. ■. P1/1 1. 13/11. 毛利 衛. 女性 計. 0/0. I. 7/4. タモリ. 高橋真梨子. l. ■. 1/Qi i i. 2/5. 萩本 欽一 中村 紘子. l. ?. 0/0. ! ;. ?. 計. 量. l. ■. 1/3. 4/oiO/2i1/2i1/0. ■. 響. ?. 2/1. i. 1. 邑. 0/1. 山野忠彦 九重年支子. (司話繍 @ 捜)聞きll サ断1体験橋報・熾1翻. 1. 1/1 0/2. 0/5. 1/ol一/0{1/oi. 2/0. 52/63. 2/oi1/肩2/1{3/0. 8/8. !5/49. 2/0!3/5i1/3iO/0. 6/8. 67/112. 4/0 { 4/12 1 3/4. 1 3/O. l. I. I. 14/16. 「∼ ヨ。」形式/「∼ンデス ヨ。」形式 ただし、水谷に限って「∼ンデス ヨ。」は、「∼ノ ヨ。」と発話される。 また、一は、資料とした一まとまりには用例があるが、!5分以降の発話であったことを示す。. 1 (c腰求の気持ちをもちかけるもので用いられた「ヨ」は、すべて「∼ ヨ。」形式であった。 (2 間投用法で用いられた「ヨ」も、すべて「∼ ヨ。」形式であった。) 9.

(12) 第2節 「ネ」. 文末詞「ネ」は、話し手が自分のもっている知識、判断を情報として 聞き手へもちかけ、聞き手と情報を共有しようとするときに、用いるも のである。(注1). 「ネ」には、文末、文中、感動詞的に単独で用いられるものがある。 そこで、文末用法、間投用法、文的用法と分類し、それぞれを分析した。 「徹子の部屋」資料における「ネ」は、以下のように分類できる。. 1.文末用法 (a)話し手の情報をもちかけるもの. もちかける内容は、話し手だけがもっているもの、または話し手が聞 き手はもっていない内容だと判断したものである。 「ネ」は、基本的には、話し手、聞き手の情報が一致している場合に 用いられるとされるが、ここで、話し手だけがもっている情報をもちか けるときに「ネ」が使用されるのは、話し手の聞き手に対する配慮がは たらくことによる。. 話し手が「ネ」を用いて、聞き手と知識が一致しているかのように発 話するのは、聞き手に当該の知識があると予想しているということを示 すことになる。聞き手に知識があると予想するのは、聞き手に配慮した ことになり、表現が丁寧なものになる。また、知識の一致という点から、 話し手と聞き手の隔てが少なくなり、対談の雰囲気が親密なものとなる。 これらの点から、話し手は、聞き手のもっていない情報であると判断し ていても、 「ネ」を用いるのである。. (b)話し手、聞き手ともにもつている情報をもちかけるもの. もちかける内容を、聞き手ももっていると話し手が判断しているもの である。「ネ」では、以下のように項目がたてられる。. ①話し手が、聞き手と一致していることを示そうとするもの ここに分類される「ネ」は、相手の発話に納得したり、同意したりす る気持ちをもちかけるものと、相手の発話について確認するものである。. ②話し手が、相手に何らかの確認を要求しているもの 「ネ」は、基本的に話し手、聞き手の情報が一致しているときに用い られる。そこで、「ネ」でもちかけられた場合、聞き手は、話し手が聞 き手も情報を所有していると推論したことを認め、その判断を尊重する. 10.

(13) ために、話し手の推論どおり、自分も情報をもっていると表明すること が必要である。したがって、 「ネ」でもちかけられた発話の多くが「確 認」を求める発話となるのである。しかし、 「ネ」が用いられていても、 話し手、聞き手の判断、もちかける内容などの条件から、「確認」の発 話が不必要な場合もある。 (c)要求の気持ちをもちかけるもの 「徹子の部屋」資料では、引用部分の用例のみである。. 2.間投用法 ここでもちかけられる叙述の部分は、話し手の判断が完結していない ものである。もちかける内容が中途であるのに、「ネ」を用いるのは特 にその部分に聞き手の注意をひくためであると考えられる。. 3.文的用法 「ネ」単独で用いられるものである。. 以下に用例をあげ、それぞれの用法について分析する。. 1.文末用法 (a)話し手の情報をもちかけるもの. 「ヨ」と同様の4項目で用例を分類する。 ①話し手の感情をもちかけるものは、用例がなかった。 ②話し手の判断をもちかけるもの (1)《こどもは、自分の母親の母乳の匂いを認識できる》 IY ∼コレモ イッシューカン タチマスト モー ハッキリ ソー ユー ナニガ デテ クルンデス。 K ソーナンデス カ。 IY ハイ。スバラシー コトデス ネ。 (2)《高校生の頃、所属していた芸能プロダクションをやめた理由》. K ソレデ マー チョット プリョーヅポイ トコモ アッタリ ナンカ シテ。. mt プリョーッポイ トコジャ ナイデス ネー。モー フリョーノ カタマリデシタカラー。 この例で話し手mtは、聞き手Kの知識を否定している。したがって、 もちかけられている内容は、話し手だけの情報である。聞き手の知識を. 11.

(14) 否定するのではあるが、「ネー」を用いて、話し手と聞き手の知識が一 致することを指向して、新しい情報をもちかけているので、表現がやわ らかいものになっている。. (3)《Nは、タイ、マレーシアに旅行して帰国したばかりである。直前. まで、マレーシアの土産、食べ物などについて話していた》 K ンー。ナルポド ネー。マレーシア。ソー。ナニカ アノー シレキット オーヒノ。. N ア アレワ タイデス ネ。 K エー。ア シレキット オーヒノ タイ。 (3)で、NはKの知識を否定しているのではない。しかし、 Kがマレ ーシアからシレキット王妃に話題を転換したときに、その転換が不十分. で、Nには、マレーシアとシレキット王妃が関連しているように感じら れたのではないかと考えられる。そこで、Nは、シレキット王妃がタイ の王妃であることを明確にしょうと発話し、そこで「ネ」を用いている。 この場合、Nは、知識の不一致を前提として発話しているのであるが、 「ネ」を用いることによって、表現がやわらかいものになっている。 ③話し手の体験をもちかけるもの (4)《大学卒業が7年遅れていた井上靖とFIとの結婚について》 K ソノ オトーサマワ アノー ゴシュジント :ゴケッiンノ トキワ ナンニモ。. FI エー アノー ウーント アノ コワ アノー カキタイト ユ メオ モッテル。」ト イーマシタ ネー。 K ンー。. ④話し手の知識をもちかけるもの (5)《スペースシャトルの軌道は、地球の200∼300㌔上空で、東京から 名古屋、仙台までくらいの距離である》 K ∼. オモッタヨリワ ソンナニ. トークワ ナインデス. ネー。. MM ハイ。. K ナゴヤノ /エー/ キョリデ。 (注2) MM ワズカ。. K オモイマスト ネー。 MM スペースシャトルデワ ネー。キューフンカンデ イキマス ネー。アットユーマデス ヨー。. 12.

(15) K キューフンカン。ソコマデニ ズイブン ∼ 軌道まで遠くないということは、共通の知識となっているが、スペー スシャトルで、9分間かかるということは、話し手だけの知識である。 ここで、話し手だけの知識を、話し手、聞き手が共通にもっている知識 をもちかけるときに使用することが多い「ネー」を用いてもちかけるの は、話し手が、聞き手との知識を一致させようとしたためであると考え られる。この例では、直前に、 「スペースシャトルデワ ネー。」と、. 間投用法の「ネー」も用いられており、話し手が一方的に知識を告知す るのではなく、情報を共有しようとして一致を前提としてもちかけてい る。そして、一致を前提としてもちかけることによって、聞き手の知識 のなさを意識させることがなくなり、もちかけが丁寧になっている。 (b)話し手、聞き手ともにもつている情報をもちかけるもの. ①話し手が、聞き手と一致していることを示そうとするもの 相手の発話に納得したり、同意したりする気持ちをもちかけるものと して、次のような定型化した表現があげられる。 (6)《MMの家族について》. K オボッチャンガ サンニン イラッシャル。 MM ハイ。. K オトコノ オコサンバッカリナンデス ネ。 MM ソーデス 主。 (7)《Fの歌手生活について》. K ハジメテ オウタインナッタ ソーデス ネー。 F マ. トキガ マダ ガクセー。. (8)《ドラマにはスタッフがいっぱいいて、落ち着いて演技できない》. H ∼ドラマワ ヤラ、ヤラナイノワ ヤラナインジャ ナイ。 デキナインデス ヨ。アノ ナカデ デキナインデス ヨ。 K ナルポド ネー。 (9)《TKは、 「徹子の部屋」に出演した森村誠一のことばに感心した》. K モリムラセーイチサンモ キット 三下ロコビニナルト オモイ マスケレドモ。 TK ホントニ ネ。. :K エー。 デモ アノ』 ∼. 13.

(16) 相手の発話を確認するものとしては、次のような用例があげられる。 (10)《mtの所属する芸能プロダクションについて》. K mt. ∼イチバン サイショワタナベプロダッタデショ。 ワタナベプロダクションデス ネ。. K. ワタナベプロダクションデ シカモ。. mt. ソ。. ②話し手が、相手に何らかの確認を要求しているもの (11)《YTのこども時代について》. YT ∼ソノ アノ コドモノ コロッテノワ アンブ テリトリーガ アリマス ネ。(卓立). K 工。 (12)《TKは、姑と同居しないという条件で結婚した》. K ∼ ホントニ シンコンノ トキニワ イラッシャラナカッタン デス ネ。(卓立) TK ハイ。. K オシュートメサンガ。 TK ソーナンデス。. (13)《TKは、自分の九重織りの作品に名前を付けている》. TK ∼タトエバ. 「アマダレノ キョク」 ナンカワ ポツンポツン. ッァ ソノ モヘアノ ツブガ アリマス 不。ソノ. ツブオ タ. テイトニ ツカッテ ソシテ シマスト アマダレガ ント アノ ショパーンノ アノ カンジガ デル。. ポタンポタ. K ソレ 「アマダレ」ト ユー ダイニ。 ここで、聞き手Kが、何も反応していないのは、 「モヘアという種類 の毛糸に、つぶがある」という内容が挿入部分であり、文脈上重要では ないと判断したためだと考えられる。この場合は、「ネ」のあとに、話 し手が息継ぎをしているので、聞き手に何らかの反応を示す時間があり、 反応しなかったのは、聞き手の判断であると考えられるが、「ネ」のあ と、息継ぎがなく、すぐに話し手の発話がつづく場合も予想され、その 場合は、話し手が、相手の確認は必要ないと判断して、会話をすすめて いる場合であると考えられる。 このほか、対談の雰囲気により親しい者同士での対談であれば、いち いちの確認は必要ないと、話し手、聞き手とも判断する場合が考えられ. 14.

(17) る。また、相手が確認している場合でも、「エ。」と言って確認してい る場合もあり、また、「ハイ。」と言っている場合もあって、その確認 の程度はさまざまである。 ここに分類される発話において、 「ネ」は、短音の場合、卓立調で発 音される。短音で卓立された場合も長音の場合も、聞き手に訴えかける. 力が強く、聞き手は、何らかの反応を示すことが必要になる。そこで聞 き手が確認の発話をするのだと考えられる。 したがって、 「ネ」のみが確認の表現意図をもちかけるのではなく、. もちかけられた内容と場面によって、聞き手が反応するかしないかが決 定されていると考えるべきであろう。 (c)要求の気持ちをもちかけるもの (14)《TSは、初出演のとき、自分のガンにかかった経験を話した》. TS ∼シンセキニ アシタ 「テツコノ ヘヤ」ニ デマスケド ジツワ ガンダッタッチ コト モーシアゲルケド オドロカナイ デ ネ。」ト。ソコマデ ミンナ デンワ∼ 「徹子の部屋」資料では、すべて引用部分での用例であった。. 2.間投用法 (15)《TKは、自分の作品に名前を付けたりすることも好きである》. TK∼ハツメート ユー モノワ ナニモ モノダケ ツカウノガ ノージャ ナクテ アタクシノ イキタイノワ ネ。イキカタノ ネ。ハツメーナンデス。 K バー。 (16)《IYは、すべての母親に、母乳で育児をするよう指導している》. IY ∼ソレワ デス ネ。ヤハリ ジョーズニ シドーシマセント デマセンシ /ンー/ 門下ーサンニ デス ネ。クルシミヤ イ タミオ アタエテワ イケマセンカラ ソノヘンノ コト ジュー ブンデス. ネ。ナットク. シティナイト イケマセンカラ。∼. (17)《ドンドンヤッセでこどもがたたく太鼓のリズムについて》 YT コレガ ネ。(ア). K ンー。. 15.

(18) YT コーネン ボクワ スペインデ アレ フラメンコ タラ ネー。(イ)ソレニ キコエテ ショーガナクテ. ナ、ナラッ 「ハルーカ」. ッテ ユー カドデノ ネ。(ウ). K ン。. YT コノ ワカモノガ カドデン トキ ノキサキデ コー. オドッ. テク オドル オドリガ 「ハルーカ」ッテ∼ (17)の例では、(ア)(イ)(ウ)とも間投用法である。ここで、(ア)(イ)に対. しては、聞き手Kが、あいつちをうっている。間投用法の「ネ」は、聞 き手の注意をひこうとするものであるので、聞き手は、あいつちをうっ て、注意を向けていることを話し手に示す場合が多い。. 3.文的用法 文的用法の「ネ」には、納得・同意を要求するものと、納得・同意し たことを表明するものがある。次にあげる①②③は、聞き手の納得・同 意を求めるものである。また、④は、相手の発話に納得・同意したこと を示すものである。. ①(A)の発話(ここで「ネ」が使用されることが多い) (B)の発話((A)の発話に納得・同意したことを示す発話) (A)の発話 「ネ。」(文的用法の「ネ」). この場合の「ネ」は、話し手(A)がいちど持ち出した内容を、聞き手 に再度確認しようとして使用されたと考えられる。 (18)《TKは89歳であるが、いろいろな会を催している》. (A)K アラー。ネー。カンガエテ ミルト ムカシノ カタダト チ ヨット』カンガエツカナイデショー ネ。 (B)TK ソーカモシレマセン ネー。. (A)K ネー。コンナニ オゲンキデ イラッシャレルンデス モノ。 直前の(B)が、(A)への同意をもちかけたあとに、再度、(A)が先にも. ちかけた自分の判断を確認させようとするものである。 (19)《SKが宣伝している薬品は、よく使わ:れている》. (A)K ∼ツカッテラッシャル 下下 (B)SK ケッコー イラッシャイマス. (A)K主二。. 16. ヨク ネー。. イラッシヤイマス ヨ。.

(19) SK ハイ。 ②(A)の発話 (B)の発話((A)の発話に対してあいまいな反応). (A)の発話「ネ。」(文的用法の「ネ」). この場合の「ネ」は、話し手(A)が、持ち出した内容を聞き手に納得 させようとして発話するものである。. (20)《ドンドンヤッセでは、こどもが各家庭を回り、ご祝儀をもらう》. (A)YT ソースト ソノー ホメゴトバオ ミンナ イッセーニ ヤル ワケデ。 (B)K ン。. (A)YT ネ。ト チャント コドモデモ ワカッテイテ ソノ ウチガ ヨーサン ヤッテル ウチダ ナ。」ット オモッタラ。 (21)《以前のテレビスタジオの様子に関して》. (A)H ソー。デスカラ アノー ドラマ ナンカデモ シズカナ. セ. リフ イッテル トキニ ソノヘン ミルト ウワァーット タライテテ アソコデ ヨク アイダ コイダッチ イエル. ハ モ. ンダト オモッテ。 (B)K 笑う. (A)H主二。 K ソーデス ヨネェー。. H デスカラ ボクワ ドラマワ ヤラ、ヤラナイノワ∼ YTの例において、直前のKはうなずいている。話し手は、この反応で は不十分であると判断して、「ネ」を用いて注意を喚起し、自分の発話 内容をKが獲得したかどうか、確認しようとしていると考えられる。. Hの例では、直前のKは笑っており、Hの発話内容が獲得されたかど うかあいまいである。したがって、Hは「ネー。」と発話している。こ の後、Kは「ソーデス ヨネェー。」と発話して、 Hの発話を受け取り、 同意していることを表明している。 ③(A)の発話の途中で用いられるもの。. 話し手が、特に聞き手の注意を喚起するために用いたと考えられる。 (22)《Kは、TKからもらったストールを紹介する》. Kデミナサンエリマキ。ネー。アノーアノコーユーフーニ クビン トコ ウゴカシマスケド ∼. 17.

(20) (23)《MTは、こどもの頃から背が高かった》. K ヒャクナナジューゴセンチ。ショーガッコーロクネンセーデ。. MT 工一。. K カワイクナイ ワネー。ネー。エー。 MT ダカラ プロレスゴッコトカ ヤッテモ ダイタイ∼ ④(A)の発話. (B)の発話「ネ。」(文的用法の「ネ」). (A)の発話に、納得・同意することを示すものである。. (24)《MU脚本のドラマでは、女性の栄養士が相撲部屋に雇われる》. MU ∼ムズカシート オモッタンデ オヤカタガ コジンテキニ ヤトート ユー /ア/ ヤリカタデ K ナルポド ネー。 (A)MU ヤリマシタ。 (B)K ネー。. MU ハイ。. K マ マダマダ チョット ホーケンテキッテ∼ 直前に「ナルホド ネー。」という発話があることから、この文的用 法の「ネー」は、自分の納得したという気持ちをMUに再度もちかけよう とするものだと考えられる。. (25)《MU脚本のドラマに出演した女優について》. K ン。ジョユーサン バ、ハジメテ アノー アノ カタ。 MU ハイ。. K カギモト。 (A)MU カギモト ケーコサン。. (B):K ネー。ハジメテ ハイケンシタ /エー/ カタデシタケド。. 話題となっている女優について、脚本家のMUが知っているのは当然だ が、話し手のKもある程度は知っているのだということを、Kが表明し ている部分である。つまり、知識が共通のものであることを確認する発 話である。知識が共通であることが確認されれば、対談している2人の 距離が小さくなり、対談に親しい雰囲気ができてくる。ここでも、Kが 「ネー」を使用したために、対談の雰囲気が親しいものとなっている。 ここで、表2より、文的用法の「ネ」の用法について検討する。. 18.

(21) まず男性では、Kと親しいYT、 Hの2名が使用している。 Kとあまり 親しくない男性は、文的用法の「ネ」を使用していない。文的用法の「ネ」 は、基本的に話し手自身の発話内容に注意をひき、納得・同意をしても らうために、とくに用いられるものである。①②③に分類したものは、 「注意をひく」ということを要求するものであるので、要求しにくい、 心理的に隔てのある相手には、用いられないのだと考えられる。 女性では、TK、 YM、 N、 mtが使用している。 YM、 N、 mtともKと親し. く、TKもKと面識がある。女性が用いた文的用法の「ネー」は、④の相手 の発話に納得・同意することを示すものが多い。この場合は、相手の情 報に納得・同意していることを示すのに、感動詞的な「ネー」を用いるこ とで、対談の雰囲気がうちとけたものになっていると感じられる。. 一方Kは、ほとんどのゲストに対して、文的用法の「ネ」を使用してい. る。Kの用例は、「注意をひく」ことを相手に要求するものばかりでは なく、④の相手の発話に対して、自分自身の同意の気持ちや、相手の言 ったことに納得したことを表すものも多い。この場合は、心理的に隔て のある相手に対しても、抵抗なく使用できると考えられる。 表2 文的用法の「ネ(一)」用例数. K. ゲスト. ゲスト 1. 九重年支子. 山野 忠彦. K 4. 藤山 一郎. 3(1). 井上 ふみ. 5(3). 山内 逸郎. 1(1). 大橋鎮子. !(1). 1(1). 塩沢 とき. 5(1). 2(1). 水谷 良重. 1(!). 中村紘子. 4(4). 3. 土屋 嘉男. 森村誠一 1. 萩本 欽一. 1 1(1). タモリ. 5(5). 内館 牧子. 毛利 衛. 《一). 高橋真梨子. 小金沢昇司. 2. 佐藤しのぶ. 3. 田中 実. 6(1). 渡辺満里奈. 9(1). 4. 男性 計. 20(10). 女性 計. 6(5). 1. 7(5). 1. 36(12). Oは、④相手の発話に、納得・同意することを示すもの の内数である。. また、一は、15分以降に用例があったことを示す。. 19.

(22) ここで、文末詞「ヨ」と「ネ」について、その相違を「徹子の部屋」 資料における「ヨ」と「ネ」の用例から考えてみたい。. 第1節の分析から、「ヨ」には、話し手が自分自身に関する何らかの 情報を聞き手にもちかけるときに、自己の立場を強調するという特性が あると指摘できる。また、「ネ」については、話し手が何らかの情報を 聞き手にもちかけるときに、その情報を話し手、聞き手が一致して所有 することを示しているという特性が指摘できる。したがって、この特性 に応じて、「ヨ」と「ネ」が使い分けられていると考えられる。以下で は、この使い分けについて、考察を深めたい。 ここでは、「ヨ」と「ネ」の分類のなかから、1,文末用法の、(a) 話し手の情報をもちかけるものに分類された用例から検討する。ついで、 (c)要求の気持ちをもちかけるものに関して、補足的に述べる。 以下に用例をあげ、考察する。 話し手の情報をもちかける「ヨ」 「ネ」で、もちかけられる内容は、. 話し手の感情、判断、体験、その他の知識があげられる。. 話し手の感情をもちかけようとする「ヨ」は、次の用例があげられる。 (26)《育児を嫌がる若い女性の考え方を示す》. IY ダケド ワタシ アノ コドモッテ キライ ヨ。ダッチ コド モガ デキタラ ∼」ト ユー オカーサン∼ ここで、用いられた「ヨ」を「ネ」に置き換えて発話すると、不自然 である。感情は、話し手の心的領域のみに属する事柄であり、聞き手の 知識や、心的領域と一致することはない。したがって、 「ヨ」が用いら れ、「ネ」が用いられることはないと考えられる。 話し手の判断をもちかけようとする「ヨ」は、次の用例があげられる。 (27)《小児科医であるIYが、五つ子の母親に対して》. IY ∼ワタクシガ デス ネー。 「ボニューデ ソダテナイト タス. カリマセン ヨ。」ト モー サイショカラ K ハジメカラ。バー。 この用例は、話し手の過去の発話を繰り返しているものである。ここ で、「ヨ」を「ネ」に置き換えて、 「ボニューデ ソダテナイト タス カリマセン ネ。」とすると、聞き手である母親を突き放した表現に感 じられる。ここでもちかけられている内容は、医師であるIYが責任をも. 20.

(23) って発話すべきものである。 「ヨ」が話し手の立場を強く表現する文末. 詞であるために、ここでは、話し手の責任が表現されるということであ ると考えられる。. 次のような用例もあげられる。 (28)《MWの弟は、 「大吉」という名前である》. K メズラシー。カンガエテ ミタラ メズラシー ナマエデス ヨ。 ダイキチッテ。イー ナマエデス ヨネ。ソシテ。 MW ソーデス ネー。 この用例における「ヨ」は、「ネ」で置き換えると、「カンガエテ ミタラ メズラシー ナマエデス ネ。」となり、自然な表現である。. この場合、話し手が、もちかける内容について、個人的に責任を負う必 要はない。話し手は、自らの「めずらしい名前である」という判断を、 聞き手にも理解させようとして発話したのである。 話し手の判断をもちかける場合、話し手が個人的にその情報について 責任を負う必要がある場合は、 「ヨ」でもちかけることが必要であり、 話し手が聞き手との共通理解にいたることを意図する場合には、 「ヨ」、 「ネ」のどちらを使用してもよいと考えられる。. 話し手の体験をもちかけようとする発話は、次の用例があげられる。 (29)《Hが、新人だったころのテレビ番組スタッフの様子》. H カメラマンは ∼オコリナガラ シゴト シテル ヒトダト オ モイマシタ ヨ。. K ソーソー。 H メノマエニ イルデショ。ソースット ブスーット シテ サ。. この「ヨ」を「ネ」に置き換えると、「オコリナガラ シゴト シテ ル ヒトダト オモイマシタ ネ。」となり、自然な表現である。 話し手の知識をもちかける発話では、次の用例があげられる。 (30)《TKの父は、日本でミシンの普及に努めた人物である》. TK 工一 ソシテ アノー ソシテ ガッコー タテマシタ ヨ。. シンガーミシンノ サイホージョガクイン。ソレノ インチョーニ ナッタノガ。. K シン、シンガーミシン サイホージョガクイン。エ。 この用例における「ヨ」を「ネ」に置き換えると「ガッコー タテマ シタ ネ。」となる。この場合、話し手の知識を聞き手にもちかける発. 21.

(24) 話であったものが、聞き手にもちかけるというより、独り言的な表現で あると感じられ、過去を回想するニュアンスの発話になる。よって、こ の用例における「ヨ」と「ネ」を置き換えることは不適切である。しか し、 「ガッコー タテタンデス ネ。」といった表現であれば、ニュア ンスの変化はあまりないと感じられる。. ここで、もちかけられた「父が学校を建てた」という事実は、明らか に聞き手のもっていない情報である。話し手が、聞き手のもっていない 情報であると判断できるにもかかわらず、知識の一致を指向する「ネ」 を使用することは、聞き手の情報所有に関して、話し手が判断していな いことになる。したがって、聞き手に対する配慮が足りないという印象 をあたえ、独り言的に感じられたり、丁寧さに欠けると感じられたりす るのだと考えられる。. しかし、 「ガッコー タテタンデス ネ。」は、準体助詞の「の」が. 介在することによって、「学校を建てた」を体言化している。すると、 「学校を建てた」という事実を、客観的な事実として話し手がまとめ、 そのうえで聞き手へもちかけるという発話になる。その場合、話し手が、 聞き手は当該の情報をもっていないと判断したことになり、聞き手の情 報所有について推論しているので、自然な表現となるのである。 次に、 「ネ」でもちかけられた発話について、「ネ」を「ヨ」で置き 換えられるか、検討する。 話し手の判断をもちかける発話は、次の用例があげられる。 (31)《こどもは、自分の母親の母乳の匂いを認識できる》 K ソーナンデス カ。 IY ハイ。スバラシー コトデス ネ。 この用例における「ネ」を「ヨ」に置き換えると、 「スバラシー コ トデス ヨ。」となり、自然な表現である。. 「判断」は、話し手の心的領域で行なわれる精神活動の結果として表 出されるものである。その精神活動に、聞き手は関与できない。したが って、話し手の立場が強く表現される「ヨ」を用いることができる。 一方、判断の結果表出される内容は、あくまでも、聞き手へ訴えかけ られるべく、表出されるのであるから、その内容は、聞き手に受容され、 共有情報となることが前提である。したがって、話し手と聞き手の情報 が一致していることを示す「ネ」を用いて、もちかけることもできるの. 22.

(25) である。. 話し手の体験や知識をもちかける発話は、次の用例があげられる。い ずれも「ネ」を「ヨ」と置き換えても、自然な表現であると感じられる。 (32)《MWは、引っ込み思案の性格である》. K ∼ゲーノーカイニ ジャ ハイロート ユー ケッシンワ。ゴケ ・ッシンワ。. MW アノー ホントニ マッタク ゲーノージンニ ナロートカッテ オモッテー イナクッテ デモ ウタトカワ ヤッパ スゴク ス キダッタンデス ネ。 (33)《MWの弟について》. K ∼マダ チーサインデショ。オトートサンッテ オイクツ。 MW エーット ミッツ トシシタナンデス ネ。 K アッ ジャー イマ コーコ・一一一セーグライ。. しかし、次の用例の「ネ」をそのまま「ヨ」と置き換えると不自然で ある。. (34)《MMは、35歳で宇宙飛行士に応募したが、チャレンジャー事故でMM. のスペースシャトル搭乗が遅れた》. Kデジッサイニ/エー/ウチューニイラッシャッタノガ。 MM エ ヨンジューヨンサイデス ネ。. K バー。ソーデス ネー。 MM キョネンノ クガツデスノデ。ヨンジューヨンニ ナリマシタ。 K キューネンゴ。 MM ハイ。. Kは、チャレンジャー事故によってMMのスペースシャトル搭乗が遅れ たことを知っている。しかし、あとで「9年後」と発話して確認してい ることから、正確な年数までは、把握していなかったと考えられる。 この用例における「ネ」を「ヨ」に置き換え、「エ ヨンジューヨン サイデス ヨ。」とすると、不自然である。ここで、KにはMMのスペー スシャトル搭乗が遅れたという知識があると、話し手のMMは判断してい る。したがって、話し手は、聞き手であるKが、正確な年数を把握して いないと予想できても、聞き手が、MMのスペースシャトル搭乗時の年齢 について、何らかの推論をすると判断する。話し手がこの聞き手の推論 を尊重しない場合は、丁寧さが欠け、不自然な会話となってしまう。そ. 23.

(26) こで、話し手のMMは、聞き手の年齢に関する推論を尊重するために、一 方的にもちかける「ヨ」ではなく、情報の一致を示す「ネ」を用いたと 考えられる。. (35)《MWの家族についての話題。 MWには、姉と弟がいる》. K デモ イーデス ヨネ。チョード。オネーサマワ。イロイロ ウカガウヨーデスガ オネーサマワ ナンサイダライ。 MW エーット ニサイ ウエデス ネ。 この用例において、「エーット ニサイ ウエデス ヨ。」と発話し た場合、 「ネ」を用いた発話と比較して、丁寧さに欠けると感じられる。. これは、 「ヨ」が、一方的に話し手の知識を聞き手にもちかけるもので あるため、聞き手に対する配慮に欠けた表現となるためである。. 以上2例は、次のように置き換えれば、自然な表現となる。 (34)’ MM エ ヨンジューヨンサイナンデス ヨ。 (35)’ MW エーット ニサイ ウエナンデス ヨ。. 「∼ンデス ヨ。」という形式は、話し手が、準体助詞の「の」を介 在させて、もちかけようとする内容を情報としてひとまとめにした形式 である。話し手が情報をまとめたことによって、もちかけられる内容が、 客観性をもったものになる。情報として客観性をもったものは、聞き手 が受容しやすいのではないだろうか。聞き手が受容しやすい情報にする ということは、聞き手に対する配慮がはたらいているということであり、 よって、自然な表現と感じられるのだと考えられる。 次に、要求の気持ちをもちかける場合のの用例を検討する。聞き手に 直接、要求の気持ちをもちかける発話は、次の一例のみである。 (36)《KやHは、新人の頃よく失敗した》 H ケッコー オロサレタ ハナシ アルデショ。. K H K. ソー。. ワタシダケジャ ナクテ キカセテ ヨ。. イヤイヤ ソレワ イーンデスケドモ。ソレデ ソノトキニ∼. この発話で、話し手Hは、 「Kが話をすること」を要求しているが、 「ヨ」を「ネ」で言い換える Kは、その要求を拒否している。しかし、 と「ワタシダケジャ ナクテ キカセテ ネ。」となり、もちかけられ たほうは、その場で拒否しにくい表現となる。 この場合、話し手が自分の立場を強調する「ヨ」であれば、もちかけ. 24.

(27) られているのは、あくまでも話し手の一方的な要求であり、聞き手は拒 否できるが、話し手と聞き手が一致することを示す「ネ」の場合、聞き 手が、拒否することは難しくなるのだと考えられる。ここでは、一例の みであり、不十分な検討である。さまざまな場面における用例から、検 討することが必要であろう。 (注3). 「ヨ」と「ネ」についての用法の違いをまとめると、次のようになる。 「ヨ」には、話し手の立場を強調する特性があり、 「ネ」には、話し. 手と聞き手の情報の一致に関するという特性があるので、もちかけられ る内容によって、それぞれが使い分けられている。 まず、 「ヨ」は、話し手の感情、判断、知識をもちかける場合に用い られるが、もちかける内容に関して聞き手に何らかの情報があると予想 される場合、また、聞き手が何らかの推論を行なっていると予想される 場合、「ヨ」を用いることはできない。ここでは、検討しなかったが、 聞き手に何らかの情報があるとすでにわかっている場合は、「ヨ」を使 用することはできない。(注4) 次に、 「ネ」は、話し手の判断、知識をもちかける場合に用いられる。. ここで、検討したのは、聞き手に当該の情報がないと判断される場合で あるが、「ネ」は、もともと、話し手と聞き手の情報の一致を示すとい う特性があるので、聞き手に何らかの情報があると判断される場合には、 問題なく使用できる。そして、聞き手に情報がないと判断される場合に も、話し手と聞き手の情報が、結果的に一致することを見越して、使用 できる。 (注5). しかし、明らかに聞き手に情報がないと判断されるにもかかわらず、 「ネ」を使用したときは、話し手が聞き手の知識の有無を判断しようと しなかったということになり、聞き手への配慮が足りない表現になる場 合もある。. 「ヨ」から「ネ」へ置き換えると丁寧さを失うと感じられる用例、ま た、「ネ」から「ヨ」へ置き換えると、丁寧さを失うと感じられる用例 については、 「∼ンデス ヨ。」 「∼ンデス ネ。」とすることによっ. て、丁寧さが失われない場合もある。これらは、「のだ」の機能による ものであるが、ここでは、 「のだ」の機能について、十分置考察するこ とができなかった。今後の課題としたい。. 25.

(28) 第2節の注 注1 益岡隆志氏は、「終助詞『ね』と『よ』の機能」(『モダリティの文 法』(くろしお出版 1991p.96)で、次のように述べている。. 話し手の知識と聞き手の知識が基本的に一致すると判断される 場合には「ね」が用いられ、. また、金水敏氏は、 「〈言語学の最新情報〉一日本語学 終助 詞ヨ・ネ」 (『月刊言語 22巻4号』 1993p.118)で、次のよう に述べている。 (11) ネの意味:. 当該の発話を、マッチする特定の文脈とリンクせよ。. 注2 用例中の//(スラッシュ)は、話し手の発話に相手の発話が重 なったことを示す。以下の用例でも同様である。 注3 益岡隆志氏の、『モダリティの文法』(1991 くろしお出版)の 「終助詞『ね』と『よ』の機能」において、「4 訴え型における 『ね』と『よ』」(p.98∼p.102)で、詳しく述べられている。. 注4 次の用例の「ネ」を「ヨ」で置き換えることは、不可能である。 《FIの3冊目の著書『風のとおる道』について》 K コノ マエニモ スデニ モー ニサツ カイテラッシャルン デス ネ。. FI ハイ。アレー ヒトツシカ シリマセン ノ。. 注5 神尾昭雄氏の『情報のなわ張り理論一言語の機能的分析一』 (大修館書店 1990)には、次のような「ね」に関する定義がある。. (95)「ね」は話し手の聞き手に対するく協応的態度〉を表わす標識 である。〈協応的態度〉とは、与えられた情報に関して話し手 が聞き手に同一の認知状態を持つことを積極的に求める態度で ある。 (p.71). また、益岡隆志氏の『モダリティの文法』 「終助詞『ね』と『よ』 の機能」 (前掲 p.103)には、次のような指摘がある。. 本来、話し手の内部世界に属する事柄は聞き手と共有できるも のではないはずであるが、それをあたかも共有しているもので あるかのように言い表すのは、聞き手との一体化への強い志向 性が存するためであると考えられる。. 26.

(29) 第3節 「ノ」. 「ノ」は、準体助詞の「ノ」を出自として、文末で叙述の部分をまと め、聞き手へ叙述の内容をもちかけるために用いられる文末詞である。 もちかけられる内容によって、以下のように分類できる。 (a)話し手の情報をもちかけるもの. もちかける内容は、話し手だけがもっているもの、または、聞き手は もっていない内容だと話し手が判断したものである。 (b)話し手、聞き手ともにもつている情報をもちかけるもの もちかける内容を、聞き手ももっているものであると話し手が判断し ているものである。「ノ」では、以下のように項目がたてられる。 ①話し手が、相手の発話に何らかの確認をしているもの ②話し手が、相手に何らかの確認を要求しているもの (c)質問をもちかけるもの ①肯否要求 をもちかけるもの ②説明要求 をもちかけるもの この分類にしたがって、以下に用例をあげ、分析する。 (a)話し手の情報をもちかけるもの. ここでもちかけられる内容は、話し手の感情、判断、経験など、話し 手の個人的な情報である。 (1)《Tが「徹子の部屋」で以前作った創作料理の紹介》. K ∼デザートガ デス ネー。モット イヤナ ノ。ウニト トロ ノ ショートケーキッテ。. T 笑い (2)《ドラマを撮影しているスタジオは、人が多くて落ち着かない》. H ドラマに出演することは ∼デキナインデス ヨ。アノ ナカデ デキナインデス ヨ。. K ナルホド ネー。 H: アノ ツッコミ イレタク ナル ノ。. (3)《KはシンガーミシンのCMに出演していた》 K ∼コマーシャル ヒキウケルノモ ヘンデスガ。ズイブン シバ ラク シンガーノ コマーシャル ヤッテマシタ ノ。ワタクシ。. 27.

(30) TK ア ソー ゴザイマス カー。. (b)話し手、聞き手ともにもつていると、話し手が判断した情報をもち かけるもの ①話し手が、相手の発話に何らかの確認をしているもの (4)《ショパンコンクールで日本人が上位に入賞した》. N ∼ウチノ ナナメーガ ニホンジンダッタ。 K. ソレモ スゴイデス. N スゴイ ノ。コレワ. 不一。. ネ。ショパンコンクールノ レキシデ ハ. ジメテデスッテ。.. ここでは、Kの「ソレモ スゴイデス ネー。」という判断を、話し 手のNが認め、同意している発話である。 ②話し手が、相手に何らかの確認を要求しているもの (5)《マレーシア土産のワンピースは、複雑な構造である》. K チョット スカートノ トコロ。. N セパレートニ ナッチャッテテ。∼ アノ マレーノ ヒトワ ァサカラ コレオ キテルンデス。ソシテ トッテモ。 K デモ ヤッパリ コレト ワカレテル ノ。 N ウン。モー ゼッタイ。デスカラ ワタクシガ コノマエ ネ。 Kは、スカートが分かれていることを「セパレートニ ナッチャッテ テ。」で理解したはずである。また、直前のNの発話に同意し、確認し ているわけではない。したがって、非卓立で文脈も整っていないが、話 し手Kの表現意図は、確認要求であったと考えられる。 (6)《北島三郎に弟子入りするため、指示された喫茶店で待っていた》 SK ∼アサノ ジュージカラ ヨナカノ ニジグライマデデス ネ。. K ソノ キッサテンニ ズット イラシタ SK ハイ。. K ノ。 アナタ。 SK ハイ。. K ヘー。 (6)の「ノ」は、非卓立で発音されており、もちかけられる内容はK の判断である。そこで、肯否要求でなく確認要求と分類した。 この「ノ」には、Kの「意外」といった感情がこめられている。 「カ」. 28.

(31) を用いて「ソノ キッサテンニ ズット イラシタンデス. カ。」と言. い換えられるが、 「意外」といった感情が消えている。 (c)質問をもちかけるもの. ①肯否要求 をもちかけるもの (7)《『暮らしの手帖』の表紙絵は花森安治が描いたものである》. K コレガ ダイイチゴーデシテ コレワ ハナモリサンガ ヒョー シオ カイテラシタ。. 0 ソー。 K マ ガカデモ イラシタ ノ。(卓立). 0 アノ ガカデワ ゼンゼン ゴザイマセンケド エオ カクノガ ダイスキデシタ。. (8)《歌手になろうとしたSKは、演歌歌手北島三郎の付き人になった》. SK モー コレデ モー カシュニ ナレンジャ ナイ カナ。」 ッテ オモイマシタ ネー。ソノ エー。. K エー。デモ ウタオ ベツニ キーテ クダサルッテ コトワ ナイ ノ。ソノ ナンカ。. SK ナイデス ネ。 エ。 モー マッタク ナイデス。. この「ノ」は非卓立だが、SKが歌を聴いてもらったかどうか、 Kには 知識がないと考えられるので、表現意図は質問だと考えられる。 「ノ」を用いて質問をもちかける場合、聞き手情報の提供を要求する ので、自然に卓立して発音するようになる。「徹子の部屋」資料におい て肯否要求をもちかける「ノ」は全部で12例あり、(8)以外の11例はす べて卓立調で発音されていた。この例が卓立で発音されなかったのは、 「ソノ ナンカ。」と続くことから、 「∼コトワ ナイ ノ。」といっ. た時点では、話し手のKが、質問表現として完結させようとしなかった ためであると考えられる。. ②説明要求 をもちかけるもの (9)《Nは、ピアニストのエピソードを集めた本を書いた》. K エンソータイド ソノホカ オモシロイ エピソード。コレ ド ーヤッテ オシラベニナッタ ノ。コーユー コトワ。 N アノ マー コノウチノ ナンニンカワ モー コドモノ トキ カラ ソノ エピソードモ フクメテ ヒジョーニ コー ∼. 29.

(32) この用例において「ノ」は、非卓立で発音されている。また、「ノ」 に「コーユー コトワ。」と続いており、ここは、倒置になっている。 したがって、 「ノ」を発音した時点では、質問表現として完結しておら ず、そのため、非卓立で発音されたと考えられる。. 説明要求の質問表現には不定詞があり、聞き手は、話し手の質問の意 図を確実につかむことができるので、非卓立であっても話し手の質問の 意図は聞き手に受け取られるのだと考えられる。しかし、大部分は、卓 立調でもちかけられている。 (10)《MUは、大相撲の大フアンで、一日中観戦していた》. K ∼ナン、ナンジゴロカラ イラッシャッタ ノ。 (卓立). MU エーット トージワ コクギカンノ バーイニワ エーット ア サ ダイタイ ワタシワ ロクジニ イエオ デマシテ∼. 次に、表3から「ノ」の用法を考える。 「徹子の部屋」資料において、(a)情報をもちかける「ノ」を使用で きる男性ゲストは、Kと親しいYT、 Hのみである。女性ゲストは、 TK、 FI、0、 TS、 YM、 Nであり用例も多い。確認、質問表現を含めて考えて. も、 「ノ」は女性が多く使用している。しかし、Kよりも、年齢が低く. なると(下位者になると)、Kに対して使用できないようである。 Kは、男性のTY、 IY、 SM、 MMと、女性のFIに対して使用していない。. まず、なんらかの隔てのある男性に対して用いていない。また、FIとは、 年齢の隔たりがあり、 「徹子の部屋」初出演者であるので、心理的な隔 たりもあるゲストだと考えられる。したがって使用できなかったのであ ろう。. 表より、「ノ」は、デス・マス体であまり使われていないといえる。 心理的な隔てのある相手に対しては、デス・マス体で話すので、「ノ」 の用例数も少なくなるのは当然だと考えられる。 また、(a)の、情報をもちかける「ノ」よりも、確認、質問をもちかけ る「ノ」のほうをいろいろなゲストに対して用いている。なぜ、確認、 質問をもちかける「ノ」の方が、広い範囲で用いられるのかは、今後の 課題として考えていきたい。. 30.

(33) 表3 「ノ」の分類と用いられていた文体 黒柳. ゲスト 8. 分類. 1. 8. }. 文体. l. I. 井上 ふみ. 藤山 一郎 大橋 鎮子 山内 逸郎 土屋 嘉男 塩沢 とき. 田村 誠一. 1. l i { i l i l. ,. 塵. 1. =l. l. 圏. 1. l. ili iii;li …1口i…1…i. ii口i…li …・i…1…ii}i 巳. i. 攣. 趣. ?l i l. l. l. l. i. ・ii・iii…1… i312ii・i、i. ,lil・1、ii. 1・目 hii・1… ,. l. I. l. l. 水谷 良重 萩本 欽一 中村 紘子 タモリ. ダill. oio oi1 oi1 oi。. oi2 oiO 1io 2i3 oi。. l. l. _illiダilliダilliダilliダill. ■. 1. 響. ダiデス iマス. ,1i i・ii ii C1…l l ・l i l. l. l. l. h i I. i. l. l. i. 鰯. I. 醒l. l塵. l. 二. l. I. l. 3. 。i。. 目 U. 5U4(4)ii ・. 、i…i1(1)il i. …. 、1…i ・1 ・i. lli。. ・i・i目li・i. 2ii…i i ・i2(Di. l. ,. =. 、i,i…1・i. l. l. l. l. il…1=i31. …i i…1・ii l. I. 聰. c1…l 1. l. I i lI. I. I. Il. l. 1. l i ■. 1. .. l…1…. 田中 実. =. 二. Pii…i ・i. i =. oio 撃堰p 1 1i! i−i oio oio oio …i i1(1)ii ・i I. …i、1一・i 、i. oi。 。i。. oi・ oiO ;. 1. 1i12ii ・ii・(・)ii3(2)i. I. QiQ li1. 2io 、1…l il il …. li。. 1 3 1 i l i塵. 計. 巳 I. 3io. 毛利 衛. 小金沢昇司. l. 4i。. 1. 佐藤しのぶ. l. 4il・iiiii1. 内館 牧子. 高橋真梨子. I. 菶唐P山朧馴囎畷求日。①鞭求1吻調要求. 計. I. }. _illiダilliダilliダ劉ダil委. 山野 忠彦 九重年支子. l. 1. E欄1㈲①熊鰍醗腰求1聯酷1{c②日照. l. I. l. I. l. 」. gi・ 1iO =. oio 410 ・i・. 8io 4io 2io. 1. li i 2ii2(1)U. 2ii i …i …i. 一io. 3io ・io. 4io 2io 3io. 男性 計. oio 6io. 女性 計. ・2i7:3i・iliO!・i・1・i・ 16i7. 3ili2i・i1・(3)i・i6(6)iOi4(3)i・. 25i・. 合計. 17i7i3iollioioioiliO. 8i1{2i・{17(3)iO巨2(11)i・16(4)iO. 45i 1. 渡辺満里奈 5ioloiOloiOloiO;1iO. 1…i i{il l. l. l. l. I. 22{7. 0は、卓立で発音されたもの(上昇調)の内数 また、一は、15分以降に用例があったことを示す。. 31. i l −3(3)ii一…. 20;0.

(34) 第4節 「カ」. 「カ」は、もともとは話し手のもつ疑問を表す助詞だったとされる。 (注)そして、現代の話しことばでは、話し手が聞き手に対して、質問 をもちかけるときに用いられる。その本質的な機能は、 「問いかけ」で あると考えることができる。. 「問いかけ」を本質的な機能であると考えたことから、「カ」につい ては、以下のように分類した。 (a)質問をもちかけるもの ①三三要求 をもちかけるもの ②説明要求 をもちかけるもの (b)確認要求をもちかけるもの 話し手が、話し手、聞き手ともに知っていると判断する情報につい て、共有であることを確認する発話で用いられる。代表的な形式は、 「∼ジャ ナイデス カ。」である。 (c)納得をあらわすもの. 相手のいったことを自分のなかに取り込もうとして発話するもの。 または、あいつち。「ソーナンデス カ。」が代表的な形式である。 (d)未確定をあらわすもの. 話し手が自分のことばに疑いを持ちながら、発話するもの。「∼ト ユー カ。」に代表される形式がある。 この分類にしたがって、以下で用例を分析する。 (a)質問をもちかけるもの. ①肯否要求 (1)《TKは、服装からスパイと思われ、特高につかまった》. K ソレデ マー キリヌケテ。ソレデ ユルシテ クダスッタンデ ス カ。. TK エッ。ヨク ワカッテ クレマシテ。 K ア ソー。 TK ハイ。. ②説明要求 (2)《TKは婦人発明家協会の名誉会長である》. 32.

(35) K ∼アノー コノゴロノ オンナノ カ下平チノ ハツメーワ イカガデス カ。. TK ソーザンス ネー。タトエバ ネー。アノー カンタンナ モノ. デサッキモーシマシタケドヤハリアノーモノホシノネ。 カワッタヨーナ ヤリカタトカ ベルトガ カワッタノトカ∼ (b)確認要求 (3)《自転車の灯火について》. K ムカシワ ホラ カチャット マ口叩 デンチ ツケタジャ ナイデス カ。. 0 ソーデス ネ。 K コーユー デンチ。 デンキオ。 ○. ソーデス. ネ。. (c)納得. 相手のことばを自分の中に取り込もうとして発話するものである。 (4)《TKの父は、シンガーミシンを日本に紹介した人物である》. K アタシ シバラク シンガーミシンノ コマーシャル ヤッテタ コト ゴザイマス。 TK ア. ソーデス. カ。. ソレワ。. K ドーシテカッテ イーマスト デス ネー。 この「ソーデス カ。」は、Kに確認を求めるものではない。 Kは、 「ソーデス カ。」によって、TKが「シンガーミシンノ コマーシャル ヤッテタ コト ゴザイマス。」を受け取り、納得したと判断して、 「ドーシテカッテ イーマスト∼」と話題を転換させている。. (d)未確定の内容をもちかけるとき、話し手が、自分のことばへの疑い を表すもの。. (5)《TKは、服装からスパイと間違えられた経験がある》. K エー。デモ アノー ムカシカラ トッテモ コー ナンテ ユ 一 カ。ウイットノ アル カタデ イラッシャッテ ナンカ セ ンソーチューデス カ。スパイット マチガエラレタッ トキ。 TK バー。モー ホントーニ ワタクシワ トートー ネ。∼. 33.

参照

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