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学 位 論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨

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Academic year: 2021

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(様式第9号)

学 位 論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨

氏 名 MD FUAD MONDAL

審 査 委 員

主 査 浅 尾 俊 樹 ◯ 副 査 松 本 敏 一 ◯ 副 査 田 村 文 男 ◯ 副 査 山 本 晴 彦 ◯ 副 査 小 林 伸 雄 ◯

題 目

Recovery from autotoxicity in lisianthus and strawberry by amino acids application

(アミノ酸施与によるトルコギキョウおよびイチゴの自家中毒回避)

審査結果の要旨(2,000字以内)

トルコギキョウは近年,切り花としての需要が増え、生産が増加している。一方で、

産地によっては連作障害が発生し、被害が拡大している。連作障害の原因としては一般 的に病害虫など上げられるが、病害虫防除だけでは解決しない場合がみられている。産 地によって連作障害が発生しやすい場所としにくい場所が観察され、特に水が豊富で、

その水で土壌洗浄を行っている場所では連作障害が少ない事が報告され、水に流される 抑制物質の存在が疑われていた。そして、今までの研究成果より、根から滲出している 生育抑制物質、すなわちアレロパシー物質の関与が明らかになった。その自家中毒の回 避方法として、活性炭の土壌混和が図られたが、肥料分など抑制物質以外のものまで吸 着し、また、活性炭も高価で再利用しにくい課題があった。

一方、アミノ酸は窒素を含む有機物として植物の葉面から吸収し、様々なストレス回 避の可能性について報告されている。自家中毒は根からの抑制物質滲出により、根に障 害を受け、養水分吸収阻害を引き起こすと考えられている。そこで、アミノ酸を葉面散 布して自家中毒が回避できないか検討した。

23 種の水溶性アミノ酸を用い、水耕法や園芸用土用いた方法により自家中毒を引き起 こしているトルコギキョウに葉面散布した結果、特にヒスチジン(His)の育苗期から開 花期までの処理が早期開花と成長促進を示した。

(2)

トルコギキョウ苗を用い、培養液を非交換することにより育苗期の自家中毒を引き起こ させた状態でアミノ酸の効果を検討した。次にガラス室において、閉鎖系養液栽培を行 い、切り花品質について検討した。

イチゴは、各都道府県で育種が進められているように日本全国で生産が盛んになって いる。特に作業性向上を目的にした高設栽培や、ピートモスを培地に使用するなど養液 栽培によるイチゴ栽培が広がっている。その際、根域が少なくなるためか連作障害が発 生している。その原因として、安息香酸などの生育抑制物質による自家中毒の可能性が 認められている。また、イチゴの自家中毒回避方法について、活性炭添加、電気分解な どが検討されてきたが、それぞれに課題があった。

そこで、22 種のアミノ酸葉面散布を用いた。育苗期のみアミノ酸散布する処理区と、

育苗期からガラス室での栽培までアミノ酸を散布し続ける処理区を設けた。

その結果、グルタミン酸(Glu)およびヒドロキシプロリン(Hyp)が果実収量増加に 繋がり、自家中毒回避を顕著に示した。

トルコギキョウおよびイチゴに自家中毒を発生しやすい条件でアミノ酸を葉面散布す ることにより、生育と開花、果実収量を回復させることができた。アミノ酸が植物のス トレス耐性に関与することが知られており、葉面散布されたアミノ酸が植物体内に吸収 され、自家中毒によるストレスの回避に繋がったと考えられた。また、今までの自家中 毒回避方法と比べて、容易に処理でき、アミノ酸も安価なものが利用できることから、

今後実用化が期待できる。

以上のように、アミノ酸施与によりトルコギキョウおよびイチゴの自家中毒回避を確 立することができた。これらの研究は、トルコギキョウおよびイチゴの連作障害に対し て、新たなアプローチを示すことになり、その成果は高く評価され、学位論文として十 分な価値を有するものと判定した。

参照

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