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学 位 論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨

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Academic year: 2021

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((別紙様式第7号)

学 位 論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨

E

氏 名 Muhammad Ashraf

(ムハマッド・アシュラフ)

A審 査 委 員 E

主 査 服部 九二雄 ◯ 副 査 緒方 英彦 ◯ 副 査 野中 資博 ◯ 副 査 長束 勇 ◯ 副 査 石井 将幸 ◯ 題 目 Sustainable Use of Industrial By-Products in Concrete and

Its Characterization under Severe Conditions

(産業副産物を混入したコンクリートの特性と耐久性)

審査結果の要旨(2,000字以内)

21世紀は「水と食料」の世紀といわれ,水と食料が国の安全保障の要となってきている。さら に,20世紀後半は世界各国で多く生存基盤施設(infrastructures:以下インフラと略す)が建設さ れ,生活の質的向上が図られた。この生存基盤施設はほとんどが鋼材とコンクリートで作られて きている。

このような人工材料は,どのような精製技術または製造技術が進んでも劣化(deterioration)ま たは老化(aging)は免れ得ない。コンクリート構造物の寿命は約 50 年といわれている。勿論,

その作り方で個体差は大きくなる。このようなインフラの整備は,先進国および開発途上国を選 ばず,21世紀の重要課題として国の財政を圧迫しかけてきている。一方,エネルギー確保のため,

多くの産業副産物が排出され,これらが国の環境を脅かすだけでなく,隣国または世界の環境破 壊の元凶に成りつつある。

このような状況下で,Ashraf氏は,先進・開発途上国いずれも問わずその処理に頭を悩ましている 産業副産物としてフライアッシュと高炉スラグにターゲットを絞り,そのセメント代替材料としての 可能性を強度,熱的特性,耐久性(耐凍結融解性)に関し検討するため次のような実験をしている。

1) 乾燥環境下におけるモルタルの力学的,鉱物学的及び形態構造的性状に与える混和材の影響 2) フライト高炉スラグを混入したマッシブなコンクリート(50×50×50cmの供試体使用)の熱的性

状または発熱抑制

3) フライアッシュと高炉スラグを混入したコンクリートの耐凍結融解性

4) ナチュラルポゾラン(頁岩,スレート,フェライト,火山灰)のセメント代替材としての可能性 実験方法や考察の細部にわたる説明は省略するが,これらの実験より次のような結果を得ている。

① 鉱物性混和材を多量に添加しても乾燥条件下の強度発現に大きな影響はなく,強度の増加が見ら れる。

② 高炉スラグとフライアッシュを混和材として使用することで,マッシブコンクリートの内部最高 温度をかなりな程度(40~45%ほど)抑制することができ,混和材のないものに比べ長期強度もよ り大きいものが得られる。

③ 耐凍結融解性の最も高い混和材混合割合は 25%フライアッシュ+高炉スラグ 25%のコンクリー トで,フライアッシュを25%混入したものも,高炉スラグ50%混入したものもいずれも高い耐凍結 融解性を示した。

④ 4種類のナチュラルポゾランの有用性は示すことはできたが,実験期間やコンクリートが曝され

(2)

る条件などより厳しい条件設定が不十分で,今後より広範な実験が必要である。

以上の結果をまとめると,フライアッシュと高炉スラグは一定の割合でセメントの代替材とし て使用すれば,マスコンクリートを含め,コンクリートの性能改善に効果が十分あることが示さ れている。これらの材料を適当な割合で使用することによって,コンクリートは高温環境にも寒 冷環境にも適応することができ,コンクリートの耐久性を向上するために,フライアッシュと高 炉スラグとの混合使用がより効果的であることが明らかにしている。混和材の使用によって,水 和反応を緩和し,コンクリートの耐久性を改善するが,劣悪な環境条件下においてはポゾラン反 応を充分生かすために散水など養生がきわめて重要であることも明らかにしている。

本研究は,産業副産物または産業廃棄物を安全かつ合理的に利用するために,基本的な資料と して,開発途上国及び先進諸国においても,将来の研究開発に十分に寄与するものである。

今後,自国(パキスタン)産出のセメント,混和材の使用によって,自国内の実際の環境条件 下での実験の積み重ねの必要性と,実構造物への適用が望まれる。

参照

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