札幌大谷短期大学紀要04号 柴田 泰「無量寿経説法会の比丘衆」

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41

無 量 寿 経

説

法

会

の

_比

_丘

_衆

柴

田

泰

　

浄

土教思想を_{示 す 根 本 経 典}である無 量 寿 経は

，

釈

尊

が 王舎 城 耆 闍 崛 山 中に

_於

い て大比 丘衆

一

万 二千 人 を 前に して説 法された

_経

_典で あると その _{最 初}に

述

べ _{られ てい る}

_．

　

_{こ の 説 法に集ま} っ た大 衆 の _{代 表 的 人}

_物

_{と して} ，

　

こ こ で は 三十

一

人の

尊

者と十 八人の 菩 薩が列 記されて い る が_， 他の 異 訳 経 典で は _その数 も異な り

，

また列 記される 比 丘

菩

薩 名に も相 違が

_あ

り

，

そのすべ てを 明確にするこ とはなされて い ない 1）

．

_{諸 異 本 相互}の 比 丘名を

完

全に明らか にするこ とは

， 特

に漢 訳 経 典に 於い て ば その 訳出者の _{意 図 も働}い て くるわけで

_あ

り

，

更に _{諸 異 本 と同}

一

の原 本 が

発

見さ れ る か

，

或い はその 原 語 が

規

定さ れ ない 限 り不 可能ではある が

，

現 存の

_梵

_文に

挙げ

られ る比丘名か ら或 る程

度

は 漢 訳 諸 本の 訳語は推 定 出 来る と 思 わ れ る

．

本 稿で は

，

無量寿 経説法

会

の _比丘衆につ い て _他の _諸 経 典で は どの _様に _{表わ されて}い るか を概 観し， 従

来

註 解せ られた 諸 先 師はどの様に理

解

さ れ てい た か を参 看 し， 更に 現

存

の梵 文か ら推 定 出 来る訳語を検 討し_， 従 来の 諸 註 解を再 検 討し て ， 諸 異 本の

_特徴

並 びに その相互

関

係を可 能な限り考えて み よ う と 思 う

．

〔

1

〕

　

無 量 寿 経 漢 訳 諸 本では， 釈 尊 説 法の際に集 まっ た大

衆

と して次の 様に記 述 してい る

．

　

無量寿 経



魏

康 僧 鎧 訳 （？） 〔以後

　

（無 ）と示 すこ と も あ り

．

〕

　

「与 大比

E

衆 万二千 人 倶

．



一

切 大 聖神通巳

達，



其 名日

　

尊 者 了 本 際

・

（以下 ）正願

・

正 語

・

大 号

・

仁 賢

・離

垢

・

名 聞

・

善 実

・

具 足

・

牛王

・

優 楼 頻

螯

＊ 迦

葉 ・

伽 耶 迦葉

・

那 提 迦

葉 ・

廨訶迦

葉 ・

舎 利 弗

・

大目

健

連

・

劫 賓 那

・

大 住

・

大

浄

志

・

摩 訶 周 那

・

満 願 子

・離

障

関

＊

・

流 灌

・

堅 伏

・

面王

・

果＊ 乗

・

仁 性

・喜

＊ 楽

・

善 来

・

羅云

・

阿難

．



皆如

斯 等上首 者 也

． …… （

以 下

　

十八菩 薩 名 列 記 ）

−

12_）

　

無 量 清 浄 平 等 覚 経



後 漢 支 婁 迦 讖 訳

（？

） 〔以 後

　

平 等 覚 経

　

（平

）

〕

　

「与大弟 子 衆 千二百五十人

． 菩

薩七十二_{那 術}

．

比丘尼五百人

．

清信 ± 七千 入

．

清 信 女五 百人

．

欲 天了 八 十万

．

色 天 子七十万

．

遍浄 天 子六十 那 術

．

梵 天

一

億

．

皆 随 仏 住

．神

通飛 化

弟

子

．

名 El

知

本 際 賢 者

・

（以 下

）

馬 師

・

大

力 ・安

詳

・

能 讃＊

・

満 願 臂

・

無 塵

・

氏 聚 迦 葉

・

牛 岡

・

上時 迦 葉

・

治 恒 迦 葉

・

金 杵＊ 坦＊ 迦

葉 ・

舎 利 弗

・

大目

健

連

・

大 迦 葉

・

大 迦

旃延 ・

多 睡

・

大 賈 師

・

大

痩

短

・

盈 弁

r

＊

・

不 争 有 無

・

知 宿 命

・

了

深定 ・

善 来

・

離 越

・

癡王

・

氏 戒 聚

・

類 親

・

氏

梵

経

・

多欲

・

王宮 生

・

告＊ 来

・

氏 黒山

・

経＊ 刹 利

・

博 聞

．・

…・

・

（以 下



比 丘尼 十 人

・

長 者 十六人

・

清 信 女七入の名 前を挙げる

．

）」3）

　

阿 弥

陀

三耶三 仏 薩 楼 仏

壇

過 度 人 道 経

　

呉 支

謙

訳 〔以 後

　

大 阿 経

　

（大 ）〕

　

「有 摩 訶比 丘僧 万二千 人

．

……．賢

者 拘 隣

・

（以下 ） 抜 智 致

・

摩 訶 那 弥

・

合尸＊

・

須 満日

・

維 末 抵

・

_不逎＊

・

迦 為 抜羝

・憂

為 迦 葉

・

那 履 迦 葉

・

那 翼 迦 葉

・

舎 利 弗

・

摩訓 目健 連

・

摩詞 迦葉

・

摩1弼迦 旃 延

・

摩訶

掲

質

・

摩 訶 拘 私

・摩

詞 梵 提

・邪

提 文 陀弗

・

阿 難 律

・

難 提

・

驪

脾

羝

・

須 楓

・

螯

承 越

・

｝糧 11_羅 倪

・

摩 訶 波 羅

延 ・

波

鳩

蠡＊

・

難 持＊

・

満 楓蠡＊

・

蔡 羯

・

属越

．

如 是 諸 比丘僧 甚 衆 多

．

−

14

）

　

大 宝積 経 無量寿

如

来

会



唐 菩 提 流

志

訳



〔以 後

　

如 来 会

　

（如 ）〕

　

「与 大比 丘衆 万二千人 倶

．……．

其 名日尊 者阿若

矯

陳如

・

馬 勝

・

大 名

・

有

賢 ・

無 垢

・

須 跋 陀 羅

・

善 称

・

円 満

・

橋 梵 鉢 提

・

優 楼 頻 蠡迦 葉

・

那 提 迦 葉

・

伽耶迦

葉 ・

麾訶迦葉

・

舎 利 弗

・

大 目健 連

・

摩 詞 迦

旃

延

・

摩 訶 劫 賓那

・

摩 詞 注那

・

満 慈 子

・

阿尼 楼 駄

・

離 波 多

・

上 首 王＊

・

住彼 岸

・

摩倶羅

・

難 N工 工

一

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42

_当匕

_丶

_{王 泰} 陀

・

有 光

・

善 来

・

羅 喉

羅 ・

阿

難

陀

等 ・

而

為

以 首

．……

（以 下



十 四

菩薩

名を列 記

）

−

15

）

　

大 乗

無

量寿 荘

厳

経

　

宋 法

賢

訳



〔以 後



荘

厳

経



（荘

）

〕

　

「与 大 芯 芻 衆三 万 二千 人 倶

．

　

……．

其 名日

尊

者 阿 若

僑

陳

如 ・

（以 下 ） 馬 勝

・

麼 瑟比拏

・

大 名

・

跋 多 婆

・称

天

・

離 垢

・妙

臂

・

布 關 孥 枳 暴

・

僑 梵 波 提

・優楼

頻 螺 迦 葉

・

那 提 迦

葉 ・

舎 利 子

・

大 目乾 連

・

_{摩 訶 迦 旃 延}

・

_{摩詞倶 編 羅}

・

_劫

_賓

_那

・

_{摩 詞 削 那}

・

_{弥 多 羅 尼 子}

・

_阿那律

・

_喜

・

_{緊 鼻 哩 樂}

・

_須

_菩

_提

・

哩囎 帝

・

怯 禰

羅

囀

爾

＊ 枳 曩

・

摩 賀

蘿

倪

・

波 羅野尼枳 曩

・

囀 拘

隷

曩

・

阿難 陀

・

羅 賑 羅

・善

来

．如

是

等

三万二千 人 倶

．

」6）

　

以上 の記

述

を

整

理すると， 無 量 寿

経

で は 説 法

会衆

の 比 丘

数

は

一

_{万二 千 人}

_，

_その

_中

代 表 的 人 物と して比丘 三 卜

一

人

，

　

菩

薩 十八人を挙 げる

．

平 等 覚 経で は， 大

弟

子

一

千二 百 五十 人， 菩 薩七十二 那 術

，

比丘尼五百 人

，

清 信士 七千 人

，清

信 女五 百人

，

欲 天 子八十 万

，

色 天子 七

一

卜万， 遍 浄 天 子六十 那 術

，

梵天

一

億 とし て， 比丘 三

一

卜六 人， 比 丘 尼

一

卜人

，

長 者 十六 人

，

清 信 女七 人の

名

を挙 げ

，

他の 諸 本と は記 述 形 態

・

内 容を別に して い る

．

　

大 阿 経で は 大比 丘僧

一

万二 千 人と し

，

比 丘三 卜

一

人を 挙 げるが

菩

薩 名は無い

． 如

来 会は大 比 丘 衆

一

万二千 人と して， 比 丘二十 九人

，

菩 薩 十 四 人を挙 げ る

．

荘 厳 経は 大 芯

芻衆

三万二 千 人と し

，

比丘 三十

一

人の名 を 挙 げるが

，菩薩

名は記 述されてい な い

．

従っ て， 比 丘 数につ い ては無量寿 経

・

_{大 阿 経}

・

_{如 来 会は}

一

_{万二 千 人 と}

一

_致し ，

菩薩

名につ い ては無 景 寿 経

・如

来 会の みが挙 げられ てい る7）

．

　

平 等 覚 経は 人

数 ・

列 記 比丘名 と も他の諸 本 とは 全 く異な っ た 記

述

形 態であ り， 他に

根

拠を求め るべ き ものと思わ れる

．

荘

厳

経の 三万二千 人は後 述 する梵 蔵本の比 丘数と

一

致 し てい る

，

〔

2

〕

　

無 量 寿 経 漢訳諸 本に於い て以上の _様に列 記さ れ る

説法

会 衆 とし ての 比丘た ち は

，



い ずれ も

著

名 な 比丘 た ちで あり

，

各 諸 本の訳 出 され た当 時の最 も尊 敬 され 知 られて い た人々 で あ るこ と を 示 し てい る と思 わ れるが， そ れでは他の経 典に 於い ては どの様に記 述さ れ

，

そ こ に は どの よ う な系

統

が

考

え られてい るの か

，

そ し て無 量 寿 経の _記

_述

は その _中で どの

範

疇に

_属

するの か

．

こ こで特に漢 訳経 典に表わ れ る説 法 会 衆とし て の _比丘 たち につ い ての _記

_述

を取 り上 げて み よう

．

　

経 典が説かれ る場 合，

通常

六成 就 が 述べ られ

，

こ の 巾の

衆

成 就に表わ れ る比丘

衆 ・菩

薩

衆

はほ ぼ定 型 化され て い ると 考 えられ てい る が， その記

述

の順序につ い て は 必 ずしも同じ と 云 うわ けで は ない _様で_ある

．

　

無 量 寿 経の _{記 述 順 序}につ い て 璽興は 「無 量 寿 経

連

義

述

文

賛

」の _中で次の様に述 べ てい る

．

　

諸 経の

_列衆

に は 定まっ た 次第と 云 うもの は

無

い

，

或るもの は行 徳の 大 小に よっ て順 序とし

，

法

　

華 経がそ うで あ る

．

或るもの は 出 家の 前

_後

に よ っ て 順 序とし， 報 恩 経

・

此経 （無量寿 経 ）がそ

　

うで ある

．

ま た或るもの は徳 弁の _{勝 れ}た ものを順

序

とし てい るが無垢称 〔経 〕の _{如 きが そ う}で

　

あ る8）

．

　

こ の分 類に よ る と

　

1．

行徳 次第

，2 、

出 家 次 第

，

3

，

徳弁 次 第



の三つ に分け られ てい る が，

2 ．

出 家次第は 本 稿の無 量 寿 経がそ うである か ら9）

_，

_{行 徳 次 第}

・

徳弁 次 第の例とし て挙 げ られ る法

華

経

，

無 垢 称 経の _{記 述}を取り 上げて み る

．

　妙

法 蓮 華経

　

鳩 摩 羅 什 訳

　

「阿若 睡 陳 如

・

摩訶迦 葉

・

優 楼 頻 螺迦葉

・

伽 耶 迦

葉 ・

那 提迦

葉 ・

舎 利 弗

・

大 目健連

・

摩訶迦 旃 延

・

阿 寃 倭 駄

・

劫 賓 那

・

携 梵 波 提

・

離 波 多

・

畢

陵

伽

婆

蹉

・

薄 拘 羅

・

摩 訶

拘

繞 羅

・

難 陀

・

孫

陀

羅 難 N工 工

一

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NII-Electronic Library Service 無 量 寿 経 説 法会の比

ff．

衆

43

陀

・

富 楼 那 弥 多 羅尼子

・

須菩 提

・

阿 難

・

羅 喉羅

．

」［o） 　 説 無 垢 称 経 　 玄 奘 訳

　

「舎 利 子

・

大目健 連

・

迦

葉

波

・

大

善

現 ・ _満

慈

_子

・

_{摩 訶迦多 衍 那}

・

_{大 無 滅}

・

_{優 波 離}

・

_{羅 怙 羅}

・

阿 難 陀

．

」1D

　

こ の

r．

経の うち， 説 無 垢

称

経は ミ

維

摩 居士 の 病い を慰 問 する こ とを仏

陀

が声 聞

・

菩 薩に命じる の であるが

，

い ずれ もか っ て 居士 の 為に 難 詰された こ と を述べ て慰問 を

辞

退 す るこ と を説 く 〔

弟

子 品

・菩薩

品

〕

ミ とこ ろ に表わ れ るの である が

，

こ の箇 所は 仏 陀の 「十 大 弟 子」の

_依

_拠と されて い る程 有 名な

記述

で ある

．

　

しか し， 仏 陀の 十大

弟

子は 諸 比丘の中で も経 典で は最 も 多く表われる比 丘 た ち で あり， ま た

，衆

成

就

と して 述べ られ てい る わけで も ない し， 行 徳 次 第と徳 弁 次 第 とで は 記 述 順 序と して は それ程 大 きな 違い がある とも思 わ れ ない の で

，

こ こ で は

一

つ の独立 し た 系

統

と せず

，

出 家 次 第とは異っ た系 続と して行徳次 第に

含

め て考えて も良い と 思 わ れ る

．

　

こ の _様に _{出 家 次 第と行 徳 次 第 と}に 大 き く

分

け て 諸 経 典の _{衆 成}

_就

と して の比 丘 衆 記

述

を みて み よ う

．



先 ず

，

初 転 法 輸の 五比 丘か ら記 述さ れる為に _{出 家 次 第 と思}わ れ る経 典の _うち

，

主 な もの を挙 げてみ る

．

　

大 宝 積 経三律

儀

会

　

菩

提

流 志 訳

　

「阿若

僑

陳

如 ・

阿 濕 婆 氏 多

・

摩 史 波

・

摩 訶 男

・優

陀 夷

・

耶 舎

・

富 那

・

無 垢

・

善 臂

・

1 僑 梵 鉢 提

・

優 楼 頻 螺 迦

葉 ・

那

提

迦 葉

・

摩 訶 迦 葉

・

舎 利 弗

・

大目乾 連

・

阿那 律

・

須 菩 提

・離

波 多

・

富 楼 那 弥 多 羅尼子

・

優 波 離

・

羅

喉

羅

，

難

陀 ．

」12） 　 弥 勒 菩 薩 所 問 本 願 経 　竺法 護 訳

　

「了 本 際

・

馬 師

・

恕 波

・

大

称 ・賢善 ・

離垢

・

具足

・

牛 呵

・

鹿 吉祥

・

優 為 迦 葉

・

那翼 迦

葉 ・

迦

翼

迦 葉

・

大 迦

葉 ・

所 説

・

所

著 ・

面王

・

難 提

・

和 難

・

羅云

・

阿 難

．

」13）

　

金

光

明

最

勝王経

　義

浄 訳 14）

　

無上依 経

　真

諦 訳15） 　 大 乗 本 生 心 地 観 経 　 般 若 訳 16＞ 等がそ うで ある

．

　

行徳 次

第

の経 典と して は

，

浄 土三 部経の

一

っ である 阿

弥

陀 経 等が挙

げ

られ る

．

　 阿 弥 陀 経 　 鳩 摩 羅 什 訳

　

「

舎

利

弗 ・

摩 訶 目乾 連

・

摩 訶 迦 葉

・

摩訶迦

旃延 ・摩

訶

拘

締 羅

・

離 婆多 ・

周

利

槃 陀 迦

・難陀 ・

阿 難 陀

・

羅喉羅

・

僑 梵 波 提

・

賓 頭 盧 頗 羅 堕

・

迦 留 陀 夷

・

摩 迦 劫

賓

那

・薄

倶 羅

・

阿 冤 楼 駄

．

」17＞

　

一

字 仏 頂 輪 王 経

　

菩 提 流

志

訳

　

「

_舎

_{利 弗}

・

_{迦 葉 波}

・

_{那 提 迦 葉}

・

_{伽 耶迦}

_{葉 ・}

_{大 迦葉 波}

・

_{大 目乾 連}

・

_{満 慈 子}

・

_{孫 跋 難 陀}

・

_{鵄 波 難 陀}

・

_{跋地利 迦}

・

_{阿 泥 楼 駄}

・

_迦

_旃延

_子

・

_{摩詞 倶 郡羅}

_・僑

_{梵 波 提}

・

_大橋

_梵

_{波 提}

・

_孫那羅

・

_{大孫 那 羅}

・

_善 現

・

僑 陳 如

・

制 底 君 惹羅

・

羅 喉羅

・慶喜 ．

」18） 　大 宝積 経 菩 薩 見 実 会 　那連 提耶舎訳19） 〃 〃 〃 〃 大 方 広 如 来 蔵 経 陀 羅 尼 集経 無畏 徳菩 薩 会

　

仏 陀 扇 多訳20） 無 垢 施 菩

薩

応 弁 会

　

嶄 道 真 訳 2D 文 殊 説 般 若 会

　曼陀

羅

flll

訳22） 広 博 仙 人 会

　

菩 提 流志 訳23） 　 　 　不空 訳24） 　 阿地瞿 多訳 25） N工 工

一

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44

柴 田 泰

　

大 仏 頂 如 来 放 光悉怛 多 般 怛 羅 大 神 力 都 摂

一

切 呪王陀 羅 尼 経 大 威 徳 最 勝 金 輪三 昧 呪 品 26）

　

一・

字

奇

特

仏 頂 経

　

不空 訳 27）

　

守 護 大 千国土 経

　

施 設 訳

28

）

　請

観 世 音 菩

薩

消 伏

毒

害 陀 羅 尼 呪

経 　

竺

難

提 訳 2Y） 　 最

一

ヒ大 乗 金 剛 大 教 宝王経 　 法 天 訳 30） 　 延 寿 妙 門 陀 羅尼経 　 法 賢 訳 31）

等

が

考

え られ る

．

　

し か し な が ら

，

嘱 興に指 摘 されてい る様に出 家 次 第

，

行徳次

第

は 明確に定め られた二系 統 と云 うの では なく， 初

転

法 輸の 五 比 丘の 中で最 初の悟 道 者 と さ れ る

僑

陳

如

を 挙 げな が ら

，

他の 四

人

は 述べ _ず

，

_続い て舎 利 弗

，

目連 等 行徳 の

_秀

れた比 丘 を記 述 する大 宝 積 経 勧 授 長

者会，弥勒

菩 薩 所 問 会

，僧

伽 n｛経

，

千 仏 因 縁 経

，

文 殊 師 利 聞 経 等 32）_{の両 系 統に}

_属

_する経

_典

_も多くみ られ る

．

衆 成 就 記 述の典 型と し て挙 げ られて い る法 華 経の列 記 も

環

興に依れ ば

，

行徳の大 小に よる順 序と さ れて ぱ い る が， 梵 本に は五比丘 がすべ て述べ られて お り

，

続い て摩詞迦 葉， 三 迦 葉

，

舎 利 弗

，

大目鍵 連

……

_{と記さ れて い る点は無量寿 経と類 似し て} い る か ら

，

出 家 次 第の系

_統

に も属し て い る とも云 え よう

．

　

これ らの記 述を便 宜

一

ヒ大 正 新 脩 大 蔵 経の _{分 類}か ら概

観

し て み る と， 阿 含 経 典で は これ らの比丘 た ち は 主

要

な役

割

を持っ て登場し て くる ので あり， 衆 成

就

と考え られる様 な 形 態に はな っ て い な い

．

本 緑 部に 収め られ る経 典で は仏 陀の _説法教 化 が 説かれる仏 伝 経 典に おい て個々 の比丘につ い て の事 蹟が詳しく記 されて は い る が

，

説法会

衆

と して経 典の首に列 記 する ものは方

広

大荘 厳 経

，

大 乗 本 生心 地経

，

大方 使 仏 報 恩 経 ぐらい であろ う

．

般 若

・

華

厳

経 典で は

，衆

成 就として 菩 薩 衆が 多 くの _{経 典}に そ れ も

多数

列 記さ れ

，

諸 天

・

諸神 等 も

表

わ さ れ るが

，

声 聞 比丘衆の _{記 述}は み られ な い

．

　

これは深 遠で はあるが

，

そ れ故に _難

_解

で もある大 乗 仏 教の _{般 若 （prajfia）}の 思想

，

法 界

縁

起

・

_{無 尽 縁 起を説 く}

_華厳

_思想の _{聞 法 者}と して は菩 薩 衆こそ そ れに値いする の であ り

_{， 声}

聞 比 丘 の 具 体 的な列 記は な さ れ なか っ た と考え られる

．

説 法 会 衆と して比 丘名が 比 較 的 多 く記 述さ れ る の は すで に _例と して挙げた大 宝

積

経で あり

，

出家 次

第 ・

行 徳 次 第

，

その ど ち らと も考え られ るもの と すべ _{て に渉 っ て お り}

，

_{同本 異 訳 経 典}に お い て もその

_違

い が表わ れて い る

．

思 想 的に は同 系 統の分 野と して収め られ ない 経 集 部 経 典で は

蓍薩

名の みの列 記 が 多 くみ られるが

，

比丘名が記 述さ れて い る経

典

も多 少み られる

．

仏 教の _中で は比較 的

後

期に属 する密 教 経 典で は

_，衆

成就と して具

体

的 に比 丘， 菩 薩

、諸

天

等

を記 す 経 典は他 部に較 ぺ _て多いが，

　

比 丘

衆

列

記

に つ い ては行徳 次

第

に

属

す るもの ぼか りで _{出 家 次 第}の_{経 典}は無い _様である

．

全 体 的 傾 向 とし て は

，

ど ん な 経

典

に もほ ぼ 定 型 化されて表わ れてい る と考え ら れ てい る 説 法 会 衆 として の比丘名列 記 は必ず しもそ うで は な く， ま たその数が 二十 名を超えて

記

される経 典は決 し て多 くは無い

．

出家 次 第， 行 徳 次 第と 云 う二っ の _{系 統}に つ い て 云 えば

，

同本異訳 経 典で も両 方の 立 揚に分かれ てい る もの もあり

，

その発 生に於 い て全 く質を異に してい た とは云 え ない

．

む し ろ

，

本 来は経 典が成 立 する当 初に最 も仏 陀に身 近 い _人々 と考え ら れ， 現 実 性を帯びて知 ら れてい た初 転 法 輪の五比丘か ら述 べ _られて い た 比 丘た ち が だんだ ん と時 代 を 経る に従っ てその 実 在性が遠のき

，

逆に 経

典

に 説か れる行 状， 事 蹟 等の 多い よ り秀れ た舎 利 弗

，

　

目連

，

大 迦

葉

等の _{印 象}が大 き くな り， ま た経 典で説かれ る思 想 内 容にも影 響 を受 けて

，

や がて行 徳 次第と云 わ れ る様な 順序が蓑わ れ てきた33）_{と考 えて も良}い で _あろ う34）

_．

〔

3

〕

さて

，

無 量 寿 経に述べ _{ら れて}い る 比 丘衆 名につ い ての 諸先師の 註解である が

，

い ずれ も魏 訳（？） N工 工

一

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NII-Electronic Library Service 無 量 寿経 説 法 会の比丘衆

45

無量寿 経に _基づ くもの で あり， 特に 目本に入 り， 浄 土 宗の開 祖 法然 上 人に よっ て浄 土三部 経が根 本 経 典と さ れ て か らは， それ 以 後の 浄土教 各 宗の註

解

は枚 挙にい とま もない 程にな っ て い る

．

こ れ らはい _ずれ も魏 訳 無 量 寿 経の_註

_解

で はあっ たが

，

諸異本の 比 丘

衆

名を参 看 して い る もの も あ り こ こ では

代

表 的註

解

と されて い るもの の中か ら， 特に諸 異 本につ い て も述べ て い るもの に重 点を お い _て従 来の諸 先 師 がどの ように解 釈されて い た か を検 討 し て み たい 35｝，

　

先 ず， 無 量寿 経 註 釈 書と し て最 初のもの で あり

，

その 後の 諸 註

解

に は必ず

引

用される浄 影 寺 慧 遠の 無 量 寿 経

義

疏に は NX_{了 本 際とは姓が橋 陳 如}

，

_阿

若

_が

字

_てある

。

_{阿 は}無_と訳_し

，

若は智と訳 す

　 ・

．

餘の もの は経 典の中に 曽っ て聞い た もの も ある し

，

聞 か ない もの もあるixX とし て

，

他の 比丘名につ い て は触れ てい ない

_．

そ れ 故

各

比 丘名に つ い て 註釈 した最 初の _人は嘉 祥 大 師 吉 蔵とい うこ とに な るが

，

そ れ 以

後

の 諸註

解

との重 複を避け る為と

，

後に比丘名が或るグル

ー

プ を とっ て い _{る と考 え られ}て _くる為に

，

グル

ー

プ ごとに分 けて検 討を進め るこ とに し たい

．

これ か ら述べ _る 諸 註 解につ い て は諸 異 本と比 較 を した箇 所の みを取 り上げる が， 吉 蔵に つ い て は後の註 釈 家がす べ て引用 する解 釈であるの で参 考まで に記述 する

．

　 初 転 法 輸の五比丘

一

了 本 際

・

正 願

・

正 語

・

大 号

・

仁 賢

　古蔵

は 了 本際を 「亦 称 阿 若 僑 陳

如

」 と指

摘

し たあとで

，

初 転 法 輪で最 初に 悟 道 した 五比 丘 と して 「

一

名

陳如．

二阿

葉

韓

，

三訶 男

．

四波 提

．

五波

敷 ．

」を挙 げてい る カい _{こ こで は但 陳 如}

一・

_人を 出 して い る

．

Xs _{と 以 下}の 比 丘 名を初 転 法

輪

の 四 人に は 当て て い ない

．

四人につ い て は

，

　

正 願 者 本 期 出 家 得 道 故 名正願

　　

正 語口無 四 過 故

　

大 号 美 名 避

布　

仁

賢

徳 性

軟

和故 と説 明 する

．

従っ て異 本 比 丘 名に つ い て は触れて お らず

，

こ の点につ い て最 初に問 題に し てい る の は現 存の _{註 釈 書}で は

環

興の _{連 義 述 文 賛}で _あるSS）

_．

_彼は

，

　

了 本際は（大 ）

拘

隣

，

　

正願は（大 ）抜 智 致で抜 提

，

　

正語は（大 ）躍 訶 那 弥

・

（平 ）能 讃

，

　

大 号は 離 波

　多，

仁賢は

（

大）須

満

日

．

とする

．

性 海は 仏本 行 集経 との _{関 係}を指

摘

し て， 　 　 （無 ）　 　 （平 ）　 　 　 （大 ） 　 　了 本際

一　

一

’

知 本 際

一

　 　拘鄰 　 　正 願

一

二 馬 師 　

一

　 　 欠 　 　正 語

一 一

三_{大 カ}

ー一一

_欠

　　

大号

　　

五_{能 讃}



三_{摩 詞那}

_弥

　　

仁

賢

一

四_{安 祥}



二 _{抜 智 致} と説 き

，

　 　 　 （如 ）　　　　　　（二

L

医）　　　　　　　本 彳了≦手…

一

義 寂 疏

一

_{阿 若 醗}

_陳

_如

一

_阿若ll 百陳 如

一

…

矯 陳 如 騅 欠 焔 韻 　 　 　 　峻 諦 も 同 様に 五比丘 に配 し て い る

．

道 穏は

，

　義 寂

・

瑕 興は五比丘に配し てい る が， 　 きで ない

．

と

確

実に 相 応出来るもの だ け を

述

べ て い る

．

白 弁は

，

　 了 本 際は（大 ）拘 隣

・

（如 ）（荘 ）阿 若

1

倒 策 如

，

所説を引 用す るの み

，

とする

．

深 励

・

法 海は仏 本 行 集 経 を依 り所とし て

，

　

了本 際は阿若

1

翻

凍 如

，

正願は（如 ）（荘）馬 勝

，

と指 摘 す る

．

　これ らの 諸説をみ る と

，

一・

_一一

_{馬 勝}



五_阿

_奢

_{輸 時}

一

_{麼 瑟比拏}

一

三

_婆沙婆

一



_{大 名}



一

四_{摩 訶 那 弥}

一

一 一



_{跋 多}

_婆

一

二_{跋 提 梨 迦} 　 　 　 　正 願

・

正 語の 二 人は未 詳で あり

，

強い て五比丘に 配すべ 大 号は（如 ）（荘 ）大 名

・

（大）摩 訶 那 弥

，

仁 賢は（如 ）

有賢．

　　　　　　　　　

正 願は （平）馬師

・

（如 ）（荘 ）馬勝

・，

正語は諸 先帥の 大号は _（大 ）摩訶 那

弥 ・

（平 ）大 力

・

（

如

）（荘 ）大 名， 仁賢は（荘 ）跋 多 婆

。

正語は十 力 迦 葉

，

大号は（荘 ）大 名

，

仁賢は 跋 提

．

　　　　　　

い ず れ も釈

尊

初 転法輪の 五 比 丘 と指 摘さ れて い るが

_，環

興の  

L

願は 抜 提， 大 号は

離

波 多

．

ヤ とい う説は

後

の 註 解 家に は否 定 され てい る

．

五比丘 の中で は正 願

・

正語の N工 工

一

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46

柴 田 泰 二 人 を如 何に異 本と相 応させ る かに考 慮 が 払わ れ

，

不確

実

故に触 れない

態度

と前

後

の_比丘名を

規

定 する こ とに よっ て五 比 丘の いずれか に

当

て る

態

度の 二つ が うかが わ れ る

．

個 々 の検 討は

梵

本比 丘

名

との 比較の 際に 行な うこ とに する

．

　

耶 舎 とその友 人

一

離 垢

・

名 聞

・善

実

・

具 足

・

牛三

E

　 吉 蔵 が，

　

離 垢 離 破 戒之垢

　　

名 聞 多 人 所 知

　善

実 従 内 徳

　　

具 足 従 受 戒

　　

牛王 従 昔 因 縁

　 ……

両処似 牛 　 故 と註 釈す る次の 五人の 比 丘につ い て は

，

仏 本 行 集 経の_{所 説 と 閧}

_連

させ て耶 舎 と その 四人の

友

人 と 考え られて い る

．

螺 興は

，

　 離 垢は（大 ）維 末 抵 と だけで異 本に は 触 れて い ない

．

性 海は

初転

_法

輪

の 五 比 丘 の

_対

照 と 同 じ様に仏 本 行

集

経

・

四

分

律 の所 説と対 比 させ て，

　

（無

）　

（

平

）　　 　 （

大

）

　　 　 （

如

）

　　 　 （

荘 ）

　 　　

本行 集

　 　

四分 律

　離

垢

一

二 _{無 塵}

一

三_{維 末 抵}



一

_{無 垢}

一

二

離

垢

　

一

　

毘摩 羅

一

無垢

　

名 聞

一

欠



一

含 尸 ？

一

三_{善 称}

一

一

_{称 天}



一



_{耶 輪 陀}

一

_{耶 輸伽}

　善

実

一 一

満 願 臂

一

二 須 満 目 ？

一

二 須 跋 陀 羅

一

三

_妙

_臀



_{脩 婆 侯}



_{善 臂}

　

具 足

一一

欠

一

四_{須 満日}

一

四_{円 満}

一

四

_布

_{蘭 拏 枳 曩}

一

_{富 蘭 那 迦}

一

_{満 願}

　牛

王

一

四

_牛

_呵

一

五_{迦 為 抜岻}

一

五

_僑梵鉢

_提

一

五1

隠梵

波 提

一

伽

婆

跋 帝

一

伽

梵

波 提 と相 応させ る

．

峻 諦

・

道 穏

・

白弁

・

深 励

・

法 海 も同 じ様に仏 本 行 集 経に よっ て対 比 解 釈し て い る の で， 性 海に お い て不確 定 な 平 等 覚 経

・

大 阿 経の箇 所につ い て述ぺ るもの を挙 げる と

，

道

穏

は， 　 （平 ）満 願 臂は 二 人 を 合せ て

一

人とした もの で ある

．

白

弁

は

　 名

聞との _相

_応

は平

等覚

経

・

大 阿経で は

知

り難い

．

　

ま た

，善

実

・

具足につ い て も 同 様である

．

と規 定し てい _ない

．

　 従 っ て ， 離 垢

・

牛王 につ い ての 対 比は諸 本とも問 題は無 く

，

平 等 覚 経

・

大 阿 経の他の三人の比 丘につ い ては対比 さ れ てい ない

．

_{耶 舎}と その 四人の

友

人につ い て は無量寿 経

・

如 来

会 ・

荘 厳 経の 三本はすべ _{て相 応 が可能な様で ある}

_．

　三迦 葉

一

優 楼 頻 螺 迦 葉

・

伽 耶 迦 葉

・

那 提 迦 葉 吉 蔵が

，

　

此三人 従 処 標 名

　

（優 楼 頻

螺

） 此 従 木 瓜

　

伽 耶 城 名

　

那 提 水 と述べ _{る 三 迦葉}に つ い て は

，

如 来

会

とは順序が逆な だ けで 問 題な く相応す る

．

平等 覚経

・

大 阿 経 との対 比は難しい の で あ る が

，

諸註解で 異本に _{触 れ}て い るの は性 海

・

白弁の みで あ る

．

性

海

は

，

　

優 楼 頻 蠡 迦 葉は（平 ）上時 迦 葉

・

（大 ）

憂

為 迦 葉

，

伽 耶迦葉は 平等 覚 経

・

大 阿 経には 欠 けて い る

_．

　

平等

覚

経の 氏 聚

・

金

_杵

坦 迦

_葉

， 大阿経の 那 履

・

那

翼

迦 葉につ い ては末だ何に な る か判 ら ない

．

　

那 提 迦 葉は （平 ）治恒 迦

葉

と

一

致 する

，

と述べ て い る

。

白 弁は

，

　

大 阿 経で は

憂

為

・

那履

・

那翼迦

葉

が 三 迦葉に 当り

，

平等 覚 経で は上時

・

治 恒

・

金 杵 坦 迦 等に当 　 る

．

とするが

，

どれ が どれに _当るか まで は述べ てい _ない

．

N工 工

一

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NII-Electronic Library Service 無 量 寿 経 説 法 会の_比

rr．

rkt

47

　

四聖 徒

一

摩 訶 迦 葉

・

舎 利 弗

・

大 目

健

連

・劫賓

那 　 吉 蔵が，

　

舎

利 弗 此 名 身 子

…………．

目連 亦 是 姓 字

枸律陀

……

従

拘律陀

樹

　

求 得 此 児 也 と釈 す 舎 利

弗 ・

目連に つ い て は他の 比 丘に

較

べ て詳 しく註 釈し て い るが

， 摩

訶 迦

葉 ・

劫

賓

那に つ い て は義 釈 し てい ない

．

　

この _中

，

_劫

_賓

那 を除い た 三 人に つ い ては

，

著 名 中の_{著 名}な仏 弟 子であり 白

弁

に

　

ミ_{亦 脱 略か}

_，

_xN



_{と指 摘 さ れ る荘 厳 経に摩 詞 迦 葉の名 前が無い 外は諸 本 す}べ て に 容 易に_対比 出 来る比 丘であ り

，

その _{列 記 順}

_序

の

_相

_{違 以 外}に は問 題は無い

．

_劫

賓

那につ い て は

如

来

会 ・

荘 厳 経 に は見 出せ る が

，

平

等覚

経

・

大阿 経に は不 明て ある

．

註 解て は性

海

が

渓

大）摩 訶

掲質

NX を 挙 げ る の み である

．

　 以 下の 比 丘名 　

一

　

さ て

，

上に

_述

べ _た

_初転

_法

_輪

の 五 比 丘

・

耶

舎

と その

友

人

・

三迦

葉 ・

四聖 徒に つ い て は

，

い

一

N

・

Lも 高 名な 比 丘

達

で あり， 諸 註 解で も比 較 的 詳 細に 述べ られ， ま た異 本 も参 看し て い る が， 以

一

ドの 十 四 人の _比丘 に つ い て は 諸 先 師の _{見 解}は ま ち ま ち である

．

　

先 ず

，

吉 蔵の

_解釈

で

あ

るが

，

　

静 志従 内定

　

周 那言離 香

　

満 願 是 富 楼那

　

離 障那律

　

…

　

羅云是 羅

喉

羅 此云覆 障

　

阿 難 此冒無 染 とすべ _{て の比丘に}つ い て述べ てはい ない

．環

_興は，

　

大 住は迦 旃 延， 周那は 周

利

般

特

， 満 願 子は満

慈

子

・富

楼那

弥

多 羅尼 子，

離

障は阿 泥 律 陀

，

流 灌

　

は孫

達

羅 難 陀の こ と で（大 ）難 提

，

堅 伏は（平 ）了深 定

，

面王 は（大 ）波 鳩

螺 ，

異 乗は

（

平

）

氏 戎 聚

，

　

喜 楽は難 陀

・

（大 ）難 持

． 善来

は （大

）

蔡掲 ，

累

di

云は（平 ）王宮

_生

，

阿 難は

（

平

）

博 聞

．

性 海は，

　

大 住は 異 本 すべ て に ある_{大 迦 旃 延}， 大

浄

志は （大

）

摩 訶

拘

私

・（如）

摩

倶

羅

・

（荘 ）摩訶

拘

編 羅

，

周

　

那は（如 ）注 那

・

（荘 ）輌 那， 満 願 子は（平 ）盈弁子

・

（大）

邪

提 夊

陀

弗

・

（如 ）

満

慈 子

・

（荘 ）弥

多

羅尼

　

子

，

離

障

は（平 ）多 睡

・

（大 ）阿 難 律

・

（如 ）阿尼楼 駄

・

（荘 ）阿 那 律

．

流 灌は（平 ）多 欲

・

（大 ）鄭 提

・

　

（如 ）難

陀 ・

（

荘）

喜 ，

堅

伏

は

環

興の説は未 穏 として（平 ）離 越

・

（大 ）属越

・

（如 ）離 波 多

・

（荘 ）哩囀

　

帝

．

　

面王 は環 興の 説の 通 り

．

異乗は _{（大 ）摩 詞 波 羅 延}

・

_（如

_）

_{彼 岸}

・

_{（荘 ）波 縣 野 尼 枳 曩}

，



_{仁 性}は

　

（平 ）仁 吉

・

（如 ）上首 或い は

有光 ・

（荘 ）伝禰

囀

囀

働

枳

曩，

羅云 は

（

平）王 宮 生

・

（大 ）

螺

越

．

圀 離は 　 （平 ）博 聞

．

峻 諦は，

　

大住等

ac

つ い て は

，

経

典

の _中で検べ _{て も}

_未

_{だ判 明しな}い

．

暫 らく

古

師に依っ てその人 を定め よ 　 う

．

と私

見

は

述

べ _てい ない

．

白弁は

，

　

大 住は瑕 興の 説が正しい e 大 浄 志は何 人か定め離い

．

周 那は（荘 ）剿 那

・

（如 ）注 那

．

満 願丁 は

，

　

如 来 会

・

荘 厳 経に は あるが ， 大 阿 経

・

平 等 覚 経で は判 らない

．

離 障は（平 ）

多

睡

・

（荘 ）阿 那律

・

　（如 ）阿泥 楼 駄

，

流 灌は（平）多 欲 ？

・

（大 ）離 提

・

（荘 ）喜

・

（如 ）摩 倶 羅 難 陀 （如 来 会の 比 丘 名で は

　

二 人を

一・

人と考えて い る

．

）

．

　

堅伏は離 提

・

難陀の 次に 云 うか ら

，

（大 ）租脾 抵

・

（荘 ）緊 鼻 哩 孥

．

　

面王は

環

興の説は知り難い し

，

異 乗 も再 検 討 す る必 要がある

．

とあ り， 以 下の比丘名に つ い て は諸 説の

引

用の みで 私

見

を述べ て はい ない

．

深 励は

，

　

大 住に つ い て は環 興の云 う迦 旃 延は誤 りであ り， （大 ）

拘

私

・（

荘 ）

倶

綸羅， 大 浄 志は（大 ）梵 提

，

　

離 障は _{（大 ）}阿難 律

・

（如 ）阿泥 楼 駄

，

流 灌は孫 達 羅 難 陀で ある か ら（大）難

提 ．

異 乗は _{（大 ）波 羅 衍}

　

・

（如 ）彼 岸

，

仁 性は （荘 ）須 菩 提

・

（平 ）仁 吉， 喜 楽は（大）難 陀

．

N工 工

一

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48

柴 田 泰 とする

，

法 海 もほぼ同じ見 解である

．

　

これらの 諸 説を み ると

，

満 願 子

・

離

障

の二 人に つ い て は

一・

致し て い るが

，

他の 比 丘

名

につ い て は

見解

が異なっ てい る

．

　

これ は

前

の 十 七 人の比 丘 名の場 合の 仏 本 行 集 経に 相 当 する様な

経

典が

無

い こ とにも よるが ， 無 量 寿 経を中心 とし て何とか そ れに合わせ よ う とする こ とか らくる無理 が

原

囚で _あり

，

　

ま た

，

梵 本が無い _為にその _{梵 語}が判ら ない こ _とに もよっ て い る

．

漢 訳 者は経

典

の 翻 訳 に

際

して必 ずしも正 しい 訳 語を用い てい る わ けで は無い が

，

次 項以下で は現 存 梵 本の 比丘名か ら 漢 訳 諸 本の比 丘 名とその変 化

・

移 行 を 考えて み る

．

〔

4

〕

　

前

に

取

り上げた漢 訳 無量寿 経 諸 本比 丘

名

の 相 違に つ い て， 次に その梵 語か ら の推

定

をする為に 梵 本 無 量 寿 経の比丘名を取 り」二げて み る

． 無

量 寿 経の

梵

本につ い て は

，

従

来，

荻 原 雲

来

博士 の オ ッ ク ス フ オ

ー

ド

改

訂 本 37）

〔

荻 原 本

，

Wogihara

本 〕 が用 い られ てい た が

，

近

年，

足利 惇 氏

．

博士に よっ て

榊亮

三

郎博

士将

来

本の刊 行 38） 〔足 利 本，

Ashikaga

本

〕

が な されたの で ， これを

底

本と し て考え て み たい

．

　

足 利 本で は釈 尊の_{無 量 寿 経 説 法}に

集

まっ た長 老 大

声

聞と して次の三十五人を挙 げて い る39）

_．

　 　 　 　パ

ー

_リ語

1　

AjfiEtakaun4

｛nya

2

　

A

≦vajit

3B

蚕＄

pa　 （

Wogihara

_本

Vi

＄

pa

）

4Mahaniman

5

　

Bhadrajit

6

　

Ya60deva

7

　

Vimala

8

　

Sub

巨

hu

g　PUr

りa

−

maitrZyapt

−

putra

10GavE

［

hpati　

（

Wogihara

本 欠）

11　Uruvilv

互

ki

≦

_yapa

12

　　Nadik

互

6yapa

13Bhadrak

五§_yapa



（

Ashikaga

本 ）

　　Gayaka6yapa 　 （

Wogihara

本

）

14　Kum

昌rak5 §

_yapa

15

　

Mahak

蚕

6yapa

16

　

Sariputra

17　

Mahimaudgalyayana

＊

Mahakau

＄

thilya

　 （

Wogihara

本 挿入）

18MabEkapphina

　

（

Wogihara

本

Mah

巨

kaphila

）

19

　

Mah

互cunda

20

　

Aniruddha

21REdha

　 （

Wogihara

本 欠 ）

22

　

Nandika

A

且竡

ta−konda

而 a　_or

−

_a五且互

AssajiVappaMah

巨n互ma

Bhaddiya

YasaVimalaSub

互

huP

叫

pa

−

mant 言n！

putta

Gavampati

σruvelakassapa

Nadikassapa

GayakaSsapa

Kum

巨rakassapa

Mah

互

kassapa

S

互riputta

Mah

互mo99allana

Mahakkotthita

，

−ika，

Mahakappina

Mahacunda

Anuruddha

R互

dhaNandiya

N工 工

一

Electronic 　Library 　

NII-Electronic Library Service 　 　 　 無 量寿経説法会の比丘衆

　

23

　Kjmpila

　

24

　

Subhuti

　

25

　Revata 　

26

　

Khadiravanika

　

27Vakkula

　

（

Wogihara

本

Vakula

）

　

28

　

Sv

…

igata

　

29

　

Amoghar

五

ja

　 30　P

巨r互

_yapika

　

31Pantha

（

Wogihara

本

Patka

註

4

で

Panthaka

）

　

32Cfi

正apantha



_（

Wogihara

_本

Cullapatka

　 　 　 註

4

で

一

panthaka

） 　

33

　

Nanda

　

34

　

Rahula

　

35

　

Ananda

　　　　　　 〔

5

〕

の _{見 解}を再 検 討し よ うと思 うが， る

．

　　　　　　

無量

寿経

比丘 名 対 照 表 40）

　 Skt．

　　　　　　　　

荘 厳 経

　　　　

如 来 会

AjfiEtakaurpoinya

A6vajit 　 　

一

馬

勝

一

馬 勝

一

V

_禹

_pa



一

_麼

_瑟比祭

一

・

_欠

一 一

Mah

互nEman



一

_{大 名}

一

_{大 名}

一

_大

Bhadrajit



一

_{跋 多 婆}

一

_有

_賢

一

_仁

YaSodeva



一

_称

_天



_無 垢

一

離

P

財口a

−

maitr 菖

ya

口

i− 一 ・

布

闌孥枳 暴

一

　

円

　

満

　

一

具 　 　 　 　

putra

Gavikpati　　　

一

僑 梵 波 提

一 一

僑 梵 鉢 提

一

牛 さて， 上の様に列 記さ れ る梵 本 比丘

名

か ら無量寿 経

漢

訳

諸

本の 比_丘名_を検 討 _し

，

　　　　　　

その 比

較

を容 易 な らし め る為に

_対

照表を挙 げる と次の _通 りであ

Kimbila

，　

Kimila

，　

Kimmiia

，

Subh

［iti

RevataKhadiravaniya

Vakkula

，　

B

ま

kula

，　

Bakkula

S

互

_gata

Pir

互

_pariya

Panthaka

CUIapanthaka

NandaR

互

hulaAnanda

　 　 　 　従 来の諸 先 師

49

　　　　　　　

無 量 寿 経



大阿 経

　　

平

等

覚 経

　　　　　　　　　

一

阿若 橋 陳如

一

阿 若 橋 陳 如

一

了 本 際

一

拘

　

隣

一

知 本 際

　　　　　　

正願

　

一

　　　　

一

馬

　

師 　 　 　 抜 智 致 　 　 　 　正 語 　

一

　 　 　 　

一

　　　　　　　

号

一 一

摩 詞 那 弥

一

大 力 　 　 　 賢

一

　 　 　 　

一

　　　　　　

合

　

尸

　 　　

安

　詳

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

　

1

＼謙

能 讃

　　　　　　　

実 『

（須 満 日）

＼

　 　 　 満 願 臂

　　　　　　　

足

一

不

　

廼

　

／ 　 　 　 氏 聚 迦 葉

　　　　　　　

王

一一

迦 為 抜 抵

一

一

牛 r司

U

・uvil・訛 吾ξ

_y

・p・

一

優

楼 頻

螺

迦

_葉

一

_優

_{楼 騰 迦 葉}

一

_優

_{楼頻 蠡 迦 葉}

一

_{憂 為 迦 葉}

一

_上 時

迦

葉 　 　 　 N工 工

一

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Sapporo Otani University & Junior College of Sapporo Otani University

NII-Electronic Library Service SapPoro 　Otanl 　Unlverslty ＆ Junlor 　College 　of　SapPoro 　Otanl 　Unlverslty

50

NadTk

互§

_yapa

Gay

…

ik

語

_yapa

Bhadrak

互≦

_yapa

Kumarak

査

6yapa

Mah

互

ka6yapa

S

盃riputra

Mah

蕊maud

一

　 　 　

暮aly琶

yana

Mah

巨

kau

_＄

thilya

Mah

巨

kapphina

Mah

百cunda

Aniruddha

R

五

dha

Nandika

Kimpila

Subhati

RevataKhadiravanika

　 　 　 柴　 　 　田　 　 　 泰

ご

_嬰

_{翊 ：}

_慧

×

購

〉

駕 羃

〉

鵜

_葉

三

纛

⊥

繋

三

鸞

驚

｛

鰻

：

鱗

⊥

蠶

［

繋

驫

獄

1

藁

　　　　　　

炎翫

、

一

_摩訶

_削

_那

一

_{摩 訶 注 那}

一

_{摩 訶 周 那}

一

_{摩 詞 梵}

_提

_？

一

　 　 　 大 痩 短

　　

弥 多 羅 尼 子

一

　

満 慈 子

　

一

満 願 子

一

邪

提

文

陀 弗

一

盈

弁

子

一

_{阿 那}

_律

一

_{阿 尼 楼 駄}

一

_離

_障

一

_{阿 難 律}

一

　　 　 　 　　 　 　 　　 　 　 　

不

争有無

Vakkula

　　

Amoghar

互

ja

一

摩 賀

1

禦

倪

一 一

上

1

≦「王

Sv

互

_gata

　

Mahip5ranika

−一

波 蝦 野 尼 枳 袰

・

一

住 彼

婬

一

異

Amogar5ja

　

Vakkula

一

_囀

_拘

隷

嚢

一

摩

倶 羅

一

仁



性

一

波 鳩

諮

一

類



親

Pi

，互

y

・眺 ・

N

・ ・

d

・

一

阿 難 它

一

難 陀

一

喜

楽

一

_{難 持}

一

｝

　 　 　 氏 梵 経

Pantha

　 　 　 　

多 欲

CUlapantha

　 　 　 　 　　 　 　 　　 　 　 有　

光

Nanda

　

R

翫 ula

一

_羅

_喉

_羅

　

善 来

一

善

来

　

満 楓

蠡

一

　 　 　 王宮生

　　　　　　

X

　 　 　 　

×

・ ・

h

・

1

・

S

・… ta

一

善 来

　

羅 讎

一

累屋 云

　

糶

一

 

鄭

　 　 　 　 　　 　 　 　　 　 　 　　 　 　 　　 　 　 　

経 刹 利

．

Ananda

　　

Ananda

−

（阿 難 陀）

一

阿 難 陀

一

阿



難

一



一

博



聞 　 　 　 属　 越

＿



Jtt：

　 一

　 　

_欠

　 一

_{流 灌}

一

難 提

　 　 　 　

口

　　　　　　 　　　　　　 　　　　　　 　　　　　

知 宿

命

　

一 ・

一

緊 鼻 哩祭

一

　　

欠

　　

一

堅



伏

一

膕 脾 抵

　 　 　 　　 　 　 　　 　 　 　　 　 　

了深

定

　

一

_須

_菩

_提

一



_欠



一



一

_{須 楓}

一

_{善 来}

　

＿

_{哩 囀 帝}

一

_{離 波}

_多

一



一

_{蠡 越}

一

_離

_越

　

一

怯 禰

囃囀

麕

枳 曇

一

欠

LV

．

　　　　　　

一

　

面

　

　

　

≡モ三



一

一

摩 言可羅 イ鬘己

一



癡







ヨ三

　 　 　 　　 　 　 　　 　 　

乗

一

摩 訓 波 羅

延

一

　 　 　 氏 戒 家 N工 工

一

Electronlc 　Llbrary 　

NII-Electronic Library Service 無 量寿経説 法会の比丘衆 ※ 比 丘名は経 典 記 述 通り に 示す， それ故 前後より明 らかに順序が逆になっ てい る もの は線に よっ て指示した

．

ずら し た比丘名は判 断 出来ない _もの

．

（ ） 内の比 丘名は順 序 も異 なり不確 定ではあるbl， 註解 梵名等よ り推 定 出米ると思わ れ るもの

．

_欠は明 らか に欠けてい る 比 丘名であ る

．

5

ヱ

　

先 ず， 最 初に述べ られ る

AjfiEtakau

ロ

qinya

であるが

，

こ の 人は五 比丘 の

_中

で _も第

一

に悟

・

，た 比 丘 とし て阿 若 （

多）

僑 陳 如 と音 訳されてい ることは非 常に多くの _{経 典}に表わ れて お り4i）

_，

_{仏 伝と} し て

特

に 有 名で あり

，

諸 先 師 も依 用 する 仏 本行 集 経に は，

　

世尊が初め て五比丘に説 法し た とぎに _{僑 陳 如}が

一

番 先に悟 りその因 縁に よっ て證 智と名づけ ら

　

れた42）

_．

とあり， 蔵 本 無 量 寿 経で も “ すべ _{てを知 れる}

kun −

_{≦es 僑 陳 如 43）}” と な っ てい る か ら

，

　

Aj

颪ta を名 前と して で はな く形 容 詞 と して考えて も良いわ けで ある

．

（無 ）了 本 際

・（

平 ）知 本 際 44） は_{従 来}

_（

_真 理の究 極である本

際

を） 知 了し た るもの

Aj

贓

ta

と解 釈 されて い _るが

，

_{原 語か ら考 え れ ば}

_，

_{本 来は}

Kau

 

nya の語が訳 さ れね ば な ら

ず，

必 ず しも良い

_意

_訳

_語

_とは云 え ない _． これ は， 火器或い は

Ku

_與

ina

_族の もの と訳されてい る

Kau

呻nya に本

際

と意 訳 され るべ _き

_意

_味があ

っ たの で は なか 　 　 　 　 ろ うか と思わ れるが， 現

在

の

梵語

辞 典か らは規 定出

来

ない

．

（大 ）

_拘

隣_{と 云 う音 訳 語は}

_，

　

尊 者 拘 隣 若 （

中

阿

含侍

者 経 ）45）

　

阿 若 倶 隣 （雑阿含 ）46）

　

初 化

拘

隣

真

弟 子

．

我 声聞中

第

一

比 丘

． ……．

所謂 阿

若

拘 隣 比丘是

．

初

受

法

味

　

思惟囲請

　

亦 是

　

阿 若

拘

隣比 丘

．

（増

一

阿 含

）

47）

　

是 故 敷 演 十二縁

起



而 転 法 輪

．



拘

隣 知 之

．



拘 隣 者 知 本 際也

・

化 彼五人 拘鄰之

等。

　

（普 曜 　 経 ）48）

　

拘 隣 （中 本 起 経 ）49）

　

阿 若 拘 隣

（

如

来 荘

厳

智 慧

光

明入

一

切仏 境 界 経 ）5°） と他に類

似

の 用 例もある か ら

，

諸 本と も 比丘衆 列 記の

_第

一

_番

_目の比丘名は

Ajfiatakaup4inya

_であ る

．

諸 註 解につ い て云えば， い ず れ も正 しい 相 応を して い る カい 阿と 云 うの は無 と訳 すミ と説 く 慧遠の見 解をすべ _{て踏 襲 し て} い _るの は

Aj

瀕 ta の

a

一

_{を 否 定 辞} a

一

_と考えて いた わけで誤 りで _あ

る

・

こ の

Aj

語 takau

_顛

nya を含め た

ASvajit

_，　

VE

ミ

pa

，　

Mah

互naman ，　

Bhadrajit

の五 人 を諸 先［∬

は_釈

_尊

_{初 転 法 輪}の 五 比丘 と考えて今日 に 至 っ て い るが， その 典拠はすべ て仏 本 行 集 経に よ_っ てい る

．



こ の経 典は仏 伝 経 典と して は集 大 成された もの _{と考 え ら}れて い るの で ある が

，

こ こ て

』

は五比 丘 の_{初 転 法 輪}か ら耶 輸

陀

と その友 人の悟 道につ い て順 次に詳 し く説か れて い る

．

五 比丘に つ い て は，

　

僑

陳

如 ・

跋 提 梨 迦小 賢

・婆

沙 波起気

・

摩 訶那麾大 名

・

阿 奢 踰 時鶸 5D

．

とあり， こ の五 比丘教化 を説 く

MahEvastu

の梵 名は

，

　

Ajfiatakau44inya，

　

A

≦vaki

_（

n_），　

Bhadraka （Bhadrika

_）

_，

　

VaSpa

，

　

Mah

_五nErna52 ）

_．

とある

．

ま た

，

仏 本 行 集 経とも密 接な関 係が_ある と_{さ れ}てい _る Lalitavistara _{に は説 法 会 衆 と し}

て ：

　Ajfianakaupainya

，　

Agvajit

，　

Vi6pa

，　

Mah5n

蚕man ，　

Bhadrikass

）

．

と列 記さ れて い る か ら

・

無量 寿経 梵 本 比丘名の

Bhadrajit

を

Bhadrika

と す れ ば全く

一

致 し

，

特 に

Lalitavistara

_とは

11

噴序 も同 じである

．

これ を漢 訳 諸 本に相 応させ ると， 諸 先

lilri

∫が指 摘さ れフこ様 に最 初に列記さ れる グル

ー

プが

初輪

法 輪の五比丘で あるこ とは間 違い ない が

，

確 実に相応 出来る の は

_．

Agvajit

_{（荘）（如 ）馬勝}

・

_{（平）馬師}

_，



MahanEman

_{（荘 ）（如 ）大 名}

・

_{（無 ）大} 号

・

（大 ）摩 訶 那 弥

，

N工 工

一

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