③ 水環境
第3章 水環境
1 水環境の概況
(1) 常呂川水系を取り巻く状況
水は人の生活に欠くことのできないものの一
つです。飲料水や炊事など日常生活に直接必要で
あるばかりでなく、農業や工業など多目的に利用
されています。また川辺や海岸などは住民の散策
やレクリエーションなど、憩いの場であり、魚介
類の生息の場でもあります。
北見市内には、常呂川本流をはじめ、無加川、
訓子府川、小町川、小石川、ハナワビバウシ川、
鉄南川などの中小河川が流れており、その多くは
常呂川水系に属します。
常呂川水系の水質汚濁源は、製造業などの工場
排水、農畜産系排水及び生活排水、農地・市街地
からの降雨などに伴う流出水などがあり、昭和47
年以前、常呂川水系は汚濁が進んだ河川でしたが、
水質汚濁防止法の施行により排水規制が規定さ
れたことなどを背景として、工場排水の処理施設
や公共下水道の整備が進み、河川の汚濁は年々改
善されてきました。
また、昭和45年9月には常呂川の環境基準(水
質汚濁に係る水域類型の指定)が設定されました。
平成4年6月には、常呂川水系の横断的な環境の
保全と創造を目的に、流域1市5町(当時=北見市
・置戸町・訓子府町・留辺蘂町・端野町・常呂町)
は、「常呂川水系環境保全対策協議会」を設立し、
広域的な水質調査や各種啓発事業の展開など総
合的な環境保全対策を推進し、平成21年10月1日、
1市2町(北見市、置戸町、訓子府町)による統一
条例として、「常呂川水系環境保全条例」を制定
しました。
一方、平成5年度より国土交通省が進める「第
二期水環境改善緊急行動計画(清流ルネッサンス
Ⅱ)」の対象河川として、平成14年7月に常呂川
が網走川などとともに選定されました。
「清流ルネッサンス」とは、水質汚濁の著しい
河川などを選定し、その流域の市町村、都道府県、
国などの関係機関が行動計画を策定し、水質改善
に向けた取り組みを総合的、緊急的かつ重点的に
進めていくものです。
平成14年12月、常呂川水系環境保全対策協議会、
北海道(網走支庁(現:オホーツク総合振興局)、
網走土木現業所(現:網走建設管理部))、北海
道開発局網走開発建設部、北見工業大学により
「常呂川水系清流ルネッサンスⅡ地域協議会」が
発足し、水環境改善緊急行動計画策定に向けた調
査、議論を進め、平成21年4月に行動計画を策定
しました。
(2) 特定施設の届出状況
水質汚濁防止法では、工場、事業場などにおけ
る事業活動によって発生した排出水及び地下に
浸透する水を規制することなどによって、公共用
水域の水質及び地下水汚濁の防止を図ることな
どを目的として、政令で定める施設(特定施設)
を有する事業場(特定事業場)に対し、施設の設置
や変更に際して事前の届出を義務づけるととも
に、排水基準の遵守などを規定しています。
北見市内における水質汚濁防止法に基づく特
定事業場数を表3−1に示します。平成25年3月末
現在で延べ124事業場となっています。(施設区
分が複数のものはそれぞれ計上)なお、一日の平
均的な排水量が50m3
以上の特定事業場には、BOD、
SS、大腸菌群数などの排水基準が適用されるほか、
カドミウムや全シアンなどの有害物質の排水基
準は、全ての特定事業場に適用されます。
③ 水環境
表3−1 水質汚濁防止法に基づく特定施設届出状況
(平成25年3月31日現在)
日排水量
施設区分
50m3
以上 50m
3
未満 計
畜 産 農 業 用 3 3
畜 産 食 料 品 製 造 業 用 1 4 5
水 産 食 料 品 製 造 業 用 3 13 16
保 存 食 料 品 製 造 業 用 1 7 8
みそ、しょうゆ等製造業用 1 1
砂 糖 製 造 業 用 1 1
め ん 類 製 造 業 用 1 1
豆 腐 又 は 煮 豆 製 造 業 用 10 10
印 刷 業 用 1 1
発 酵 工 業 用 1 1
セ メ ン ト 製 造 業 用 1 1
生 コ ン ク リ ー ト 製 造 業 用 2 2
砂 利 採 取 水 流 式 分 別 施 設 7 7
非 鉄 金 属 製 造 業 用 1 1
ガ ス 供 給 業 用 1 1
水 道 施 設 1 1
旅 館 業 用 8 28 36
飲 食 店 ち ゅ う 房 施 設 2 2
洗 た く 業 用 2 6 8
と 畜 業 用 1 1
自 動 式 車 輌 洗 浄 施 設 5 5
試 験 ・ 検 査 業 務 用 施 設 1 1
産 業 廃 棄 物 処 理 施 設 1 2 3
し 尿 処 理 施 設 2 2
下 水 道 終 末 処 理 施 設 4 4
特定事業場排出水処理施設 1 1 2
計 30 94 124
※本表の特定施設は、公共用水域に直接放流している特
定施設であり、下水道区域内の177事業場(181施設)に
ついては、公共下水道に排水している。
(3) 水質汚濁の監視測定体制
環境基本法では、人の健康を保護し生活環境を
保全する上で維持することが望ましい基準とし
て水質汚濁に係る環境基準が設定されており、水
質環境保全の行政目標は、この基準を達成・維持
することとなります。
このうちカドミウム、シアンなどの「人の健康
の保護に関する環境基準」(以下「健康項目」と
いう。)については、公共用水域に一律に適用さ
れ、 BOD、SS、大腸菌群数などの「生活環境の
保全に関する環境基準」(以下「生活環境項目」
という。)については、類型の指定を受けた水域
に適用され、北見市内を流れる河川では常呂川本
流についてのみ類型指定がされています。平成23
年6月には、常呂川本流が新たに「水生生物の保
全に係る水質環境基準」の類型指定を受け、全亜
鉛の環境基準が適用されました。
水質調査は、北見工業大学との共同研究により
常呂川水系環境保全対策協議会において常呂川
本流、無加川、訓子府川、仁頃川の4河川13地点
で実施しており、一部の調査データについては清
流ルネッサンス調査などの提供を受けています。
また、北見市においては小河川を対象に調査を
実施しています。平成17年度末までは北見自治区
内の小河川を調査対象としてきましたが、平成18
年度以降は端野、常呂、留辺蘂自治区の小河川に
も調査対象を拡大し、平成24年度は14河川18地点
について調査を実施しました。
なお、常呂川の全亜鉛については北海道が調査
しています。
(4) 河川別のBOD経年変化
常呂川の主な測定地点のBOD(75%値)流程変
化を図3−1に示しました。
流下に伴って徐々に汚濁が進んでおり都市生
活排水や事業所排水、農畜産系排水によるBOD負
荷がその主因と考えられます。
0
1
2
3
4
日
の
出
堰
堤
金
比
羅
橋
若
松
橋
東
1
0
号
端
野
橋
忠
志
橋
上
川
沿
常
呂
川
河
口
付
近
(mg/L)
環境基準値
平成13年度
平成24年度
図3−1 常呂川のBOD(75%値)流程変化
(平成24年度)
※平成5年度より国土交通省が進める「第二期水環境改善
緊急行動計画(清流ルネッサンスⅡ)」の対象河川とし
て、平成14年7月に常呂川が選定されたため、平成13年度
の値を基準値としています。
③ 水環境
1) 常呂川
常呂川は、北海道東北部に位置するオホーツク
総合振興局管内のほぼ中央部を流れ、その源流を
十勝、石狩、北見の分水嶺である三国山(標高
1,541m)に発し、流路を北東に向け、置戸町の原
生林を縫い鹿ノ子ダムで一旦留まった後、再び流
れ出て訓子府町の穀倉地帯を通り、北見市におい
て同じ源に発する無加川及び訓子府川などの支
流を合流しながら、北に進路を変え、端野自治区
の狭窄部を通って仁頃川を合わせ、常呂自治区の
常呂平野を貫流してオホーツク海に注いでいます。
流路延長120km、流域面積1,930k㎡、1市2町(北
見市、置戸町、訓子府町)を流れる一級河川です。
常呂川流域は、年間降水量が少なく平常時の河
川流量が豊富でないことから流入する汚濁負荷
の影響を受けやすい特徴があります。
イ 日の出堰堤
昭和52年から、北見市が上水道の取水をしてお
り、最も重要な測定地点の一つです。BODの経年
変化を図3−2に示しました。75%値は環境基準
2mg/l以下を達成しています。
0
1
2
3
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
環境基準値
年平均値
75%値
図3−2 日の出堰堤におけるBOD経年変化
ロ 金比羅橋(旧北上浄水場取水口跡上流地点)
北上浄水場は、昭和41年から広郷浄水場が供用
開始する昭和52年まで上水を供給していました。
この地点は、市街地の上流に位置するため常呂
川の汚濁状況を調査する基準点といえます。また水
質環境基準類型の境界でもあり、この調査地点より
上流域がA類型、下流域がB類型となっています。
BODの経年変化を図3−3に示しました。75%値は
環境基準2mg/l以下を達成しています。
0
1
2
3
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
環境基準値
年平均値
75%値
図3−3 金比羅橋におけるBOD経年変化
ハ 若松橋(H14まで見晴橋で実施)
無加川合流後に位置し、北見市内の工場排水、
生活排水と小町川、シュブシュブナイ川の流入に
よる影響があります。
BODの経年変化を図3−4に示しました。ほぼ横
ばいで推移し、環境基準3 mg/l以下を達成してい
ます。
0
1
2
3
4
5
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
環境基準値
年平均値
75%値
図3−4 若松橋におけるBOD経年変化
ニ 東10号端野橋
北見市浄化センター(下水道終末処理施設)の
流入地点よりわずかに下流に位置し、浄化センタ
ーの放流水のほか、松下川による影響を受けてい
ます。
BODの経年変化を図3−5に示しました。平成18
年度に3.2 mg/lを観測し、環境基準3 mg/l以下を
超過しましたが、以降は環境基準を達成していま
す。
③ 水環境
0
1
2
3
4
5
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
環境基準値
年平均値
75%値
図3−5 東10号端野橋におけるBOD経年変化
ホ 忠志橋
仁頃川との合流地点より約6km上流に位置し、
北見自治区・端野自治区の全排水の影響を受けて
います。BODの経年変化を図3−6に示しました。
平成16年度のBODについては、75%値が3.8mg/l
となり、環境基準3 mg/l以下を超過しましたが、
以降は環境基準を達成しています。
0
1
2
3
4
5
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
環境基準値
年平均値
75%値
図3−6 忠志橋におけるBOD経年変化
ヘ 上川沿
忠志橋下流約20kmに位置しています。BODの経
年変化を図3−7に示しました。平成15年度に75
%値が3.8mg/lとなり、環境基準を超過しました
が、以降は環境基準3 mg/l以下を達成しています。
0
1
2
3
4
5
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
環境基準値
年平均値
75%値
ト 常呂川河口付近
常呂川の最下流に位置しています。BODの経年
変化を図3−8に示しました。
各年度変動はあるものの2 mg/l程度で推移し、
環境基準3 mg/l以下を達成しています。
0
1
2
3
4
5
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
環境基準値
年平均値
75%値
図3−8 常呂川河口付近におけるBOD経年変化
2) 無加川
常呂川と同じ三国山を源流として、イトムカ川
を合わせ、留辺蘂自治区を経て北見自治区に入り、
ホリカン川、小町川等の支流を合わせ、中ノ島町
付近で常呂川本流に合流する常呂川の支川で最
大の河川です。
イ 温根湯市街下流
無加川の上流域、温根湯市街に位置しています。
温根湯市街下流におけるBODの経年変化を図3−9
に示しました。1.0mg/l程度で推移しています。
0
1
2
3
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
75%値
図3−9 温根湯市街下流におけるBOD経年変化
ロ 西10号
北見市街中心部の上流に位置しており、屯田川
などの影響を受けます。西10号におけるBODの経
図3−7 上川沿におけるBOD経年変化
③ 水環境
年変化を図3−10に示しました。1.5mg/l以下で推
移しています。
0
1
2
3
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
75%値
図3−10 西10号におけるBOD経年変化
ハ 常盤橋
北見市街西部に位置しており、小町川などの影
響を受けます。常盤橋におけるBODの経年変化を
図3−11に示しました。平成16年度以降1.0mg/l
程度で推移しています。
0
1
2
3
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
75%値
図3−11 常盤橋におけるBOD経年変化
ニ 第1観月橋
常呂川との合流直前に位置しています。第1観
月橋におけるBODを図3−12に示しました。
平成10年度以降、若干上昇の傾向にありました
が、平成21年度以降は減少に転じています。
0
1
2
3
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
75%値
3) 訓子府川
訓子府川は置戸町と留辺蘂自治区の境界付近
を源流として、常呂川と無加川の間を流れ市内北
光地区で常呂川本流に合流しています。
流量が少ないため生活排水・農畜産系排水など
の影響を受けやすい河川といえます。訓子府川の
最下流に位置する新田橋におけるBODの経年変化
を図3−13に示しました。各年度変動はあります
が、2.0mg/l程度で推移しています。
0
1
2
3
4
5
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
75%値
図3−13 訓子府川におけるBOD経年変化
4) 仁頃川
仁頃山付近を源流として、富里湖に一旦溜ま
った後、仁頃地区を通過し、常呂川に合流して
います。
仁頃 川の 最下 流に 位置 する 川口 橋に おけ る
BODの経年変化を図3−14に示しました。1.0mg/l
程度で推移しています。
0
1
2
3
4
5
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
75%値
図3−14 仁頃川におけるBOD経年変化
図3−12 第1観月橋におけるBOD経年変化
③ 水環境
図3−15 常呂川水系調査地点図
常呂川河口付近
忠志橋
東10号端野橋
若松橋
金比羅橋
日の出
温根湯市街下流
常盤橋
訓子府川新田橋
西10号
仁頃川川口橋
第1観月橋
上川沿
③ 水環境
5) 市内小河川
市内を流下し、常呂川、無加川へ合流する小河
川は、工場排水、生活排水及び農畜産系排水など
の影響を受ける可能性があることから汚濁状況
の調査を行っています。
イ ホリカン川
三輪9号線付近を源流とし、南東方向に流下し、
光西地区で小町川と合流しています。光西町の小
町川合流地点におけるBOD(年平均値)の経年変
化を図3−16に示しました。昭和62年まで、工場
排水、生活排水により著しく汚濁(62年度のBOD
は38mg/l)されていましたが、63年光西地区の下
水道整備により汚濁は改善され、BODは急速に減
少しました。
0
1
2
3
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
図3−16 ホリカン川におけるBOD経年変化
ロ 小町川
大正地区を源流とし、南方向に流下し、光西町
付近でホリカン川と合流し、無加川へ流入してい
ます。ホリカン川合流地点におけるBOD(年平均
値)の経年変化を図3−17に示しました。近年は
1mg/l前後で推移しています。
0
1
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3
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
図3−17 小町川におけるBOD経年変化
ハ 小石川
昭和地区の旧廃棄物処理場付近を源流とし、野
付牛公園の横を通り暗渠となって田端町地区で
入馬川と合流し常呂川本流へ流入している河川
です。小石川(入馬川合流点)におけるBOD(年
平均値)の経年変化を図3−18に示しました。
源流の旧廃棄物処理場の処理水、中下流域の農
畜産系排水、生活排水の影響を受けやすく、他の
河川と比較すると汚れの目立つ河川でしたが、汚
水処理施設が設置され、平成13年度以降は水質の
著しい改善が見られます(平成12年度のBODは
56mg/l)。
また、小石川では、有害物質である総水銀、鉛
についての水質調査を4地点で行っていますがす
べて環境基準値以下でした。
小石川は平成6年7月に一級河川に昇格し、平成
8年10月には、土伏川、ポン土伏川を支流として
合流させる河道変更を含む大幅改修が計画認可
されました。その後、平成13年度には、国土交通
省から「ふるさとの川整備河川」の指定を受け、
平成14年、小石川ふるさとの川整備計画検討委員
会が組織され、地域代表者、学識経験者、行政(道
建設部、網走土木現業所(現:網走建設管理部)、
北見市)が一体となって、親水空間の創出、現況
河畔の保全、特定種の生息環境の確保をめざして
「ふるさとの川整備計画」の策定を進めてきまし
た。平成21年度、この整備計画の策定を終え、「小
石川ふるさとの川推進協議会」が設立されました。
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12
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
図3−18 小石川におけるBOD経年変化
③ 水環境
ニ 入馬川
緑ヶ丘付近を源流とし市街地を流下し、田端町
で小石川と合流している河川で、下水道雨水幹線
として使用されているため暗渠になっています。
市街地を流れているために生活排水や工場排水
の影響を受ける可能性があります。小石川合流地
点におけるBOD(年平均値)の経年変化を図3−19
に示しました。平成6年までは10mg/lを超える濃
度で推移していましたが、下水道の合流改善など
により大幅な減少が見られます。
0
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15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
図3−19 入馬川におけるBOD経年変化
ホ シュブシュブナイ川
若松地区を源流として道道北見美幌線沿いに
流下し、川東地区で常呂川本流に合流している河
川で旅館業浄化槽排水や農畜産系排水、生活排水
の影響を受ける可能性があります。常呂川流入前
での経年変化を図3−20に示しました。下水道整
備に伴い、平成13年度以降減少の傾向にあります。
0
1
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5
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
図3−20 シュブシュブナイ川におけるBOD経年変化
ヘ とん田川
美園地区を源流として、国営畑総事業によりと
ん田川幹線排水路として整備され、東相内地区で
墓地川、ポン墓地川と合流して無加川に流入する
河川であり、周辺の畑地や産業廃棄物最終処分場、
採石場による影響が懸念されます。無加川合流地
点におけるBOD(年平均値)の経年変化を図3−21
に示しました。平成15年度より水質調査を実施し
ておりますが、これまで目立った汚染は見られま
せん。
0
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2
3
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
図3−21 とん田川におけるBOD経年変化
ト ハナワビバウシ川
留辺蘂昭栄地区から旭地区を流下し、無加川に
流入する比較的流量の多い河川です。市街地を流
れるため、雨天時の道路排水や都市排水の影響を
受ける可能性があります。無加川合流地点におけ
るBOD(年平均値)の経年変化を図3−22に示しま
した。平成18年度より水質調査を実施しておりま
すが、目立った汚濁は見当たりません。
0
1
2
3
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
図3−22 ハナワビバウシ川におけるBOD経年変化
③ 水環境
チ ペンケビバウシ川
留辺蘂町温根湯温泉南西部の山林を源流とし、
平里地区の畑作地帯から温根湯温泉市街地の南
部を国道39号に平行して流れ、市街地東部で国道
を横断し無加川に注いでいます。無加川合流地点
におけるBOD(年平均値)の経年変化を図3−23
に示しました。平成21年度より水質調査を開始し
ておりますが、目立った汚濁は見当たりません。
0
1
2
3
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
図3−23 ペンケビバウシ川におけるBOD経年変化
リ 東無加川
留辺蘂市街地北部の豊金の山林を源流とし、道
道留辺蘂浜佐呂間線に沿って流れ、宮下町市街で
豊金川と合流し、無加川に注いでいます。無加川
合流地点におけるBOD(年平均値)の経年変化を
図3−24に示しました。平成21年度より水質調査
を開始しておりますが、目立った汚濁は見当たり
ません。
0
1
2
3
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
図3−24 東無加川におけるBOD経年変化
ヌ 鉄南川
端野地区市街地を流れ、小幡川を経て常呂川本
流に流入する河川です。ハナワビバウシ川と同様、
市街地を流れていることから、雨天時の道路排水
や都市排水の影響を受ける可能性があります。無
加川合流地点におけるBOD(年平均値)の経年変
化を図3−25に示しました。平成18年度より水質
調査を実施しておりますが、目立った汚濁は見当
たりません。
0
1
2
3
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
図3−25 鉄南川におけるBOD経年変化
ル ポンチャシポコマナイ川
端野町緋牛内地区を源流として、協和地区を流
下し、チャシポコマナイ川と合流して常呂川本流
に合流します。常呂川合流地点におけるBOD(年
平均値)の経年変化を図3−26に示しました。調
査開始した平成21年度は2.6mg/lでしたが、その
後は2mg/l以下で推移しております。
0
1
2
3
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
図3−26 ポンチャシポコマナイ川におけるBOD経年変化
③ 水環境
ヲ 平安川
端野町緋牛内地区の国有林を源流として、忠志
地区を流下し、キナチャウシ川と合流して常呂川
本流と合流します。常呂川合流地点におけるBOD
(年平均値)の経年変化を図3−27に示しました。
平成21年度より水質調査を開始しておりますが、
目立った汚濁は見当たりません。
0
1
2
3
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
図3−27 平安川におけるBOD経年変化
ワ 隈川
常呂町吉野地区の山林を源流とし、道道北見常
呂線を横断し、常呂町日吉地区で常呂川本流と合
流します。常呂川合流地点におけるBOD(年平均
値)の経年変化を図3−28に示しました。平成21
年度より水質調査を開始しておりますが、目立っ
た汚濁は見当たりません。
0
1
2
3
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
図3−28 隈川におけるBOD経年変化
カ 日吉川
常呂町日吉地区の山林を源流とし、ポン日吉川
と合わせて南へ流下し、日吉市街地付近で北東へ
流路を変え、道道北見常呂線に沿って流れ、常呂
町日吉地区で常呂川に合流します。常呂川合流地
点におけるBOD(年平均値)の経年変化を図3−29
に示しました。平成21年度より水質調査を開始し
ておりますが、目立った汚濁は見当たりません。
0
1
2
3
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
年平均値
図3−29 日吉川におけるBOD経年変化
6) 湖沼のCOD経年変化
イ サロマ湖
サロマ湖は、網走国定公園内にある汽水湖であ
り、西側から芭露川、計呂地川など、東側からは
佐呂間別川などが流入し、オホーツク海へとつな
がっています。
道の調査によるCOD(75%値)の経年変化を図3
−30に示しました。平成12年以降、3mg/lを超え
る年が続いておりましたが、流域漁協などの関係
機関によ る環境 保全対 策が進め られ、 近年は
2mg/l前後で推移しています。
また、サロマ湖の環境基準は、海域の基準値が
適用となります。
0
1
2
3
4
5
15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
(mg/L)
年度
環境基準値
75%値
図3−30 サロマ湖のCOD経年変化
③ 水環境
北見自治区
端野自治区
留辺蘂自治区
常呂自治区
図3−31 市内小河川調査地点図
小石川
常呂川
シュブシュブナイ川
常呂川
無加川
とん田川
小町川
入馬川
北見市街地
訓子府川
ホリカン川
4
5
3
2
1
7
鉄
南
川
平安川
ポンチャシポコマナイ川
端野市街地
留辺蘂市街地
東
無
加
川
ハナワビバウシ川
温根湯市街地
ペンケビバウシ川
日吉川
隈川
6
ホリカン川
小町川
② シュブシュブナイ川
入馬川
小石川(末流)
④ 小石川(中流)
⑤ 小石川(上流)
⑥ 小石川(最上流)
⑦ とん田川
①
③
③ 水環境
2 水質汚濁防止の施策
(1) 環境基準の設定
環境基本法に基づき、公共水域の水質汚濁に関
して、人の健康を保護し生活環境を保全する上で
維持することが望ましい基準(環境基準)が、設
定されています。
環境基準のうち、人の健康の保護に関するもの
は、カドミウム、鉛、六価クロム、砒素、総水銀、
アルキル水銀、リン、PCB、トリクロロエチレン、
テトラクロロエチレン、硝酸性窒素及び亜硝酸性
窒素等27項目が全公共用水域について、一律に定
められ、直ちに達成、維持されるよう努めること
になっています(海域については一部項目を除
く。)
生活環境の保全に関するものについては、河川、
湖沼、海域ごとに利用目的などに応じた水域類型
が設けられ、それぞれpH、BOD(生物化学的酸素
要求量)、COD(化学的酸素要求量)、SSなど9
項目について、環境基準が定められています。
(2) 排水基準の設定
水質汚濁防止法に基づいて、公共用水域に汚水
又は廃液を排出する施設を設置している工場な
どに対して、排水の規制が行われています。
この規制は、排水中の有害物質やBODなど、そ
れぞれの物質または項目について、許容限度とし
て定められた排水基準によって行われます。この
排水基準には、一律排水基準と上乗せ排水基準と
があります。
1) 一律排水基準
公共用水域の水質を保全するため、水質汚濁防
止法に基づき、特定事業場から公共用水域に排出
される排出水について、全国一律の排水基準が定
められています。
2) 上乗せ排水基準
汚濁物質を排水する工場等が集中する水域の
中には、一律基準によっては環境基準が維持達成
できない場合もあります。このような水域につい
ては、知事が条例でより厳しい排水基準(上乗せ
排水基準)を設定できることになっており、常呂
川水系は、昭和47年10月1日より上乗せ基準が適
用されています(水質汚濁防止法第3条第3項の規
定に基づく排水基準を定める条例)。
(3) 生活排水対策の推進
1) 生活排水の現状
「生活排水」は台所、風呂及び洗濯排水などの
「生活雑排水」と「し尿」に大別され、この生活
雑排水が河川の主要な汚濁原因になっています。
北見市の下水道普及率は94.3%(平成25年3月31
日現在)に達していますが、今後とも公共下水道
などの整備を進めていきます。
2) 合併処理浄化槽の整備
生活雑排水とし尿を併せて処理する合併処理
浄化槽は、河川に排出されるBOD負荷量を大幅に
削減できるため、特に下水道未整備地区において
生活排水対策の有効な手段となっています。
合併処理浄化槽の設置に当たっては、国及び北
見市独自の補助制度があり、公共下水道・農業漁
業集落排水処理区域など以外の全域を対象に費
用の一部補助を行っております。表3−2は合併前
の旧1市3町を含めた平成15年度から平成24年度
までの各年度補助件数と延べ件数を示したもの
です。毎年30件程度の補助利用があり平成24年度
末までに延べ649件となっています。
なお、設置後には定期的に保守点検の義務が課
せられ、その結果に対する指導も行っています。
表3−2 各年度補助件数と
補助利用延べ件数
③ 水環境
(4) 農畜産系排水対策の推進
家畜ふん尿の流入による水道水源の汚染が問
題視されていることから、流域的な取り組みとし
て、北見市を含む1市5町(当時)で組織する「常
呂川水系環境保全対策協議会」の活動を強化し、
さまざまな対策を進めてきました。
平成11年11月に「家畜排せつ物の管理の適正化
及び利用の促進に関する法律」が施行され、牛10
頭、豚100頭、鶏2,000羽、馬10頭以上の飼育を行
っている畜産農家に対し、平成16年10月までに堆
肥舎の整備など家畜ふん尿の適正な管理が義務
付けられました。
管理基準が適用される畜産農家への施設整備
は計画に基づき、整備完了しています。
堆肥舎
(5) 水道水源保全に関する重点対策流域の指定
北海道で平成10年3月に策定した「水道水源保
全に関する基本方針」に基づき、平成11年11月12
日に常呂川(北見市広郷浄水場取水点上流域) が
道内初の重点対策流域となりました。
常呂川では、常呂川水系環境保全対策協議会に
より毎年小中学生を対象として、「常呂川ウォッ
チング」や「常呂川水環境ポスター図案コンクー
ル」など各種啓発事業を実施し常呂川の水環境保
全意識の高揚を図りました。また、北見工業大学
との共同研究による水質調査も行っており各種
環境基準値の達成・維持に努めています。
こうした流域の自治体が一体となった取り組
みを一層推進し、水道水源保全の模範とすること
が水源保全施策を推進する上で重要な課題とな
っています。
(6) 監視および指導
水質汚濁防止法などに基づく特定施設を有す
る工場、事業場に対しては、必要な届出義務が課
せられており、北海道では立ち入り調査などを行
い、発生源に対する監視、指導を行っています。
(7) 河川水質事故への対応
河川(雨水桝等)への油類(灯油・ガソリン、
機械油等)の流出事故(河川水質事故)は、火災
発生の危険だけでなく重大な河川汚濁を引き起
こします。
油流出事故の原因には、灯油等の貯留タンクの
破損、不法投棄、交通事故などといった様々な要
因があります。
図3−32に河川水質事故と油流出事故の発生件
数を示しました。河川水質事故は毎年3件程度、
油流出事故については年度により変動がありま
す。
北見市では、水質事故への対策として河川管理
者をはじめ関係機関で構成する「北海道一級河川
環境保全連絡協議会網走地方部会」と連携し、被
害の拡大を防止すべく速やかに原因物質の除去、
発生源の調査などを行っています。
また、北見市広報誌、ホームページを通して灯
油タンクの適正な管理などを呼びかけ油流出事
故の防止に努めています。
0
5
10
15
20
25
30
35
21 22 23 24
発
生
件
数
年度
河川水質事故件数
油流出事故件数
図3−32 各年度における河川水質事故
件数と油流出事故件数
③ 水環境
オイルフェンスによる油類流出事故対応
交通事故の油類流出事故対応
灯油タンクの灯油流出事故対応