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論文内容要旨

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Academic year: 2021

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論文内容要旨

論文題名

Evaluation of lateral pterygoid muscles in painful temporomandibular joints by signal intensity on fluid-attenuated inversion recovery images

(疼痛のある顎関節の外側翼突筋の FLAIR 信号強度による評価)

掲載雑誌名

Oral Radiology (掲載予定)

歯科放射線医学 黒田 沙

内容要旨

外側翼突筋の病態変化はこれまでに

MRI

検査や筋電図検査など様々な 方法で研究されてきたが、臨床症状と外側翼突筋の

MRI

信号強度を検討 した研究は少ない。

fluid-attenuated inversion recovery

(FLAIR)法は

MRI

撮像法の

1

つであり、脳脊髄液の信号を抑制した

T2

強調像が得られ、

脳脊髄液とそれに隣接する病変の検出に有用とされている。本研究の目的 は

FLAIR

法を顎関節に応用し、疼痛のある顎関節の外側翼突筋の

FLAIR

信号強度と疼痛との関連を調べる事である。

顎関節

MRI

を撮像した患者のうちアーチファクトなどで信号強度計測 が困難な関節を除いた

77

149

関節(女性

67

名、男性

10

名、平均年齢

35.6

歳、年齢幅

15

歳~75歳)を対象とした。撮像は顎関節用表面コイル を用い

Siemens

社製

1.5T

装置

MAGNETOM Symphony

にて行った。

Yamamoto

らの方法に準じ

FLAIR、 T2

強調画像上で、閉口時修正矢状断 像上で外側翼突筋の上頭と下頭、灰白質に関心領域を設定して信号強度を 計測した。灰白質の信号強度を基準値に、上頭および下頭の信号強度比を 算出した。Visual Analogue Scale(VAS)を用い閉口時、開口時の疼痛の評 価を行った。VAS 値により

149

関節において疼痛と外側翼突筋の信号強 度との関連を上頭、下頭の

FLAIR、T2

強調信号と閉口時、開口時それぞ れスピアマンの順位相関係数(p<0.05)にて検討した。

結果、上頭、下頭の

FLAIR

信号強度比はともに閉口時、開口時

VAS

値との相関が見られ、

VAS

値が高いほど

FLAIR

信号強度が上昇した。一 方で上頭の

T2

信号強度比と閉口時

VAS

値、下頭の

T2

信号強度比と閉口

(2)

時および開口時

VAS

値との間には相関が見られたが、上頭の

T2

強度比と 開口時

VAS

値には相関が見られなかった。相関係数の値は

FLAIR

信号の 方が

T2

信号よりやや高かった。

本研究は外側翼突筋の評価に

FLAIR

撮像を用いた初の研究である。咀 嚼筋の疼痛の病態として、MRI や超音波検査による咬筋の研究で疼痛の ある筋に浮腫性変化が生じている可能性が挙げられている(Nikkuni et al.

2013、Ariji et al. 2004)。また咀嚼筋や顎関節の機能障害と、顎関節周囲

の 血 流 量 や 、 翼 突 静 脈 叢 の 静 脈 循 環 と の 相 互 関 係 を 示 唆 す る 報 告

(Momose et al. 1997)がある。これらから顎関節部の疼痛によって翼突 静脈叢の血流量が増加し、外側翼突筋の

MRI

信号に影響した可能性が考 えられる。しかしながら、疼痛のある外側翼突筋の病態変化の解明にはさ らに分析が必要である。

結論として、疼痛のある顎関節の外側翼突筋では

FLAIR

信号が上昇し ており、FLAIR 法は外側翼突筋の病態変化の評価に有用である可能性が 示唆された。

(1179字)

参照

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