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一般演題・ポスター

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Academic year: 2021

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O2-018

再発小児がんで造血幹細胞移植を受けた 学 童 患者の復学支援~復学支 援 ス ケ ジュールを用いて~

竹内 文香1、大漉 優子1、矢野 未知1、樋渡 光輝2、 岩崎 美和1、佐竹 和代1

1東京大学…医学部…附属病院 看護部

2東京大学…医学部…附属病院 小児科

【目的】当院小児病棟では小児がん患者を対象に、復学に向けて患 者・家族が準備することを治療経過に合わせて段階的に示 した復学スケジュールというツール用いて復学支援を行っ ている。本研究では復学支援スケジュールを用い、患児の 意向を尊重した復学支援を実施することができた事例を振 り返り、考察する。

【方法】対象は学童後期の女児で、小児がんを発症し、入院治療後 に復学した経験を持っていた。復学後2か月で再発入院し、

造血細胞移植を受けて再び退院、復学を果たした。この患 児の再発入院時の治療経過、復学支援の実際、患児の反応 を、電子カルテ、復学スケジュールなどから抽出し、分析 した。東京大学大学院医学系研究科・医学部倫理委員会の 承認を得て行った。

【結果】初発入院時より患児は病気説明に良好な理解を示し、復学 支援スケジュールに沿った復学支援でスムーズな復学が実 現されていた。再発時も理解度や性格に合わせた資料を作 成し説明したことで、病状や移植の流れを受容できた。

再発時の復学では新たに再入院に関する周囲への説明、体 力低下、GVHD(移植片対宿主病)の症状管理についての課題 が生じた。この課題を患児と共有し、復学支援スケジュー ルに基づいた段階的な目標設定を行った。また、課題に対 して患児自身がどうしたいかを主体的に考える機会を提供 し、早く復学したいという患児の意向を実現する方法を一 緒に考えていった。これにより患児は退院後の生活を具体 的にイメージすることができ、退院前の復学支援会議では、

体力低下に対して「まずは2時間から授業に参加できたら と思っている」、皮膚のGVHD症状に対しては「暑かったり 日差しが強かったりすると痒さが強くなってしまうため配 慮してもらえると嬉しい」等、体調やGVHD管理に対する 自分の考えを、前籍校の教員に伝えることができた。また、

前籍校の同級生に再入院の理解を求めるために、入院中か ら新聞を作成し、情報発信した。 その結果、退院後すぐに 復学し、前籍校の教員や同級生も患児の体調を配慮して関 わり、患児も体調や授業内容に合わせて通学することがで きた。

【考察】再発という厳しい状況であったが、初発時から復学支援ス ケジュールという統一されたツールを使って復学準備を実 現したことで、患児は復学のプロセスが理解できていた。

また、再復学を実現するための患児の意向を尊重し、支援 できたことがスムーズな復学支援につながった。

O2-019

小児がん経験者が小児医療から成人医療 へ移行する過程における体験

石田 雅美1,2、柴 邦代2、服部 淳子2

1独立行政法人国立病院機構 名古屋医療センター

2愛知県立大学大学院 看護学研究科

目的:小児医療から成人医療へ移行するために、両方の診療科の 受診を継続する過程における小児がん経験者の困難や対処、

及び受けてきた支援などの体験を明らかにし、小児がん経 験者の成人移行期支援における看護の具体的な内容を検討 する。

方法:半構造化面接を用いた質的記述的研究デザイン。所属するA 大学の研究倫理審査委員会の承認を得て実施。

対象:生殖機能保護目的の処置を受けずに小児がん治療を経験し、

現在20 ~ 40歳のB県内の2病院で小児科受診を継続しなが ら成人診療科に受診している小児がん経験者7名(男性3名、

女性4名)。データ収集期間:2018年6月から2018年9月。

結果:面接内容の全逐語録をデータとして質的帰納的に分析した 結果、小児がん経験者が小児医療から成人医療へ移行する 過程における体験として、53サブカテゴリーが抽出され、

最終的に≪小児科主治医への絶対的な信頼≫等の3サブカテ ゴリーから成る【小児科主治医との特別なつながり】、≪病 気と向き合う自覚≫等の9サブカテゴリーから成る【受療行 動の自立に影響する条件】、≪小児科で対応できない晩期合 併症≫等の2サブカテゴリーから成る【小児科から成人診療 科への紹介】、≪晩期合併症を早期発見するための検査≫等 の6サブカテゴリーから成る【成人診療科でのフォローアッ プ】、≪受診の頻度や時間への配慮≫等の15のサブカテゴ リーから成る【成人診療科の受診継続を促す要因】、≪高額 な医療費による経済的負担≫等の11のサブカテゴリーから 成る【受診継続の制約となる要因】、≪晩期合併症と知らず に行った成果の出ない努力≫等の5サブカテゴリーから成る

【本人への晩期合併症説明の時期による影響】の7つのカテ ゴリーに集約された。

考察:小児がん経験者の成人移行期支援として、受療行動の自立 と成人診療科受診に至るまでの支援、成人診療科受診の継 続に関する支援、晩期合併症の説明と理解の支援の3つにま とめることができた。その内容としては、適切なタイミン グでの成人診療科への移行、小児がん経験者が病気と向き 合うための支援、発症する可能性のある晩期合併症につい ての理解を促す支援、晩期合併症説明後の支援の必要性が 示唆された。

限界と課題:

対象施設は2施設と限られており、対象数は7名と少なかっ たため、今後は様々な施設で対象数を増やし、研究を継続 していきたい。本研究はA大学大学院博士前期課程での修 士論文の一部である。

… 慢性疾患・小児がん

一般演題・ポスター

  6月

24  日㊎

一般演題・ポスター

6月

25  日㊏

一般演題・口演

6月 22  日㊏

一般演題・口演

6月 24日㊎

207

The 66th Annual Meeting of the Japanese Society of Child Health Presented by Medical*Online

参照

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上田 美弥 1 、堂谷 知香子 1 、佐藤 敦志 1 、犬塚 亮 1 、 樋渡 光輝 1 、平田 陽一郎 1 、笠井 清登 2 、. 佐竹 和代 3 、本田 京子 3 、塚野

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