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多職種で行う小児の画像検査プレパレー ション

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Academic year: 2021

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P1-054

多職種で行う小児の画像検査プレパレー ション

割田 陽子1、佐藤 敦志2、犬塚 亮2、樋渡 光輝2、 本田 京子1、佐竹 和代1、小林 智明1、白木 尚3、 岡 明2

1東京大学 医学部附属病院 看護部

2東京大学 医学部附属病院 小児科

3東京大学 医学部附属病院 放射線部

【はじめに】

画像検査では、正確な画像情報を得るために、検査中の静 止が求められる。小児では、画像検査中の静止が困難だろ うと医療者が見なし、児が納得しないまま鎮静下で検査を 行なうことが少なくない。しかし、鎮静検査を受ける児は、

検査前の食事制限、検査後の気分不快や生活リズムの乱れ 等、様々な苦痛を体験し、鎮静薬による有害事象のリスク もある。2013年5月に日本小児科学会を含む3学会により発 表された「MRI検査時の鎮静に関する共同提言」を参考に、

当院では鎮静マニュアルを作成し運用を始めた。その中で、

児が納得できる方法で、安全、安楽に、且つ正確な画像検 査を行う取り組みとして、子ども療養支援士など多職種に よるプレパレーションを行っている。

【方法】2018年4月~ 2019年2月に、医師と子ども療養支援士が適 応を検討し、MRI・CT・シンチグラフィー・SPECT・PETの 各検査が非鎮静下で可能と見込まれた35人について、実際 のプレパレーションと患児や親の反応を診療記録より後方 視的に検討した。発表に関しては患児家族の許可を得て行 い、個人が特定されないよう配慮した。

【結果】35人(2 ~ 11歳、中央値4歳9か月、1人は知的障害あり)

において、45件の検査にプレパレーションを実施した。医 師は診察時の患児の様子から、非鎮静下で検査が可能そう かを判断し、子ども療養支援士にその再評価とプレパレー ションを依頼した。子ども療養支援士は患児の言動や、親・

看護師から得た情報をもとに、患児の能力に合わせてプレ パレーションを計画、実施した。診療放射線技師、検査室 看護師は、子ども療養支援士からの情報をもとに、検査中 の親の同席や声かけのタイミング等、患児が検査を乗り越 える方法を検討しながら検査環境を整えた。33/35人の43 件の画像検査が非鎮静下で検査を受けることができ、その後 の検査も鎮静不要となった。2人の患児2件の検査は、「狭い 場所が苦手」、「音が怖い」といった理由で、眠っている間 の検査を希望したため、患児の意向に合わせて鎮静下で検 査を行った。

【結論】多職種で行ったプレパレーションによって、患児は納得し て検査を受けけられるようになり、安心・安楽な検査が可 能になった。

P1-055

思春期の口唇裂・口蓋裂患者を育てる親 の手術への意思決定に影響する要因

松中 枝理子1、藤原 千惠子2

1日本赤十字九州国際看護大学 看護学部

2武庫川女子大学 看護学部

【目的】本研究は、思春期の口唇裂・口蓋裂(以下、CLP)患者を育 てる親が、患者の手術への意思を決定する際に影響する要 因を明らかにすることを目的とした。

【方法】対象は2017年3月~ 8月にA病院に手術目的で入院した12 歳~ 18歳のCLP患者の親とした。面接調査は面接内容に差 が生じないよう、1人の研究者がプライバシーの確保できる 個室でインタビューガイドに基づき、対象者1人につき1回 の半構造化面接を行った。面接内容は対象者の了解を得て、

ICレコーダーに録音し、録音した内容から逐語録を作成し た。分析方法は質的帰納的分析を用い、データからコード、

サブカテゴリー、カテゴリーを抽出した。本研究はA病院と B大学の倫理審査委員会の承認を得て実施した。研究協力へ の説明は口頭と文書で説明し、書面による同意を得た。

【結果】対象者数は16名(父親1名、母親15名)であった。対象者 の平均年齢は45.6歳(SD=5.5)、患者の平均年齢は16.1歳

(SD=1.3)であった。質的帰納的分析を行った結果、95 コードから27サブカテゴリーを抽出し、7カテゴリーに分類 した。結果を述べるにあたり、カテゴリーを『』で示した。

思春期の患者を育てる親は、患者の手術への意思決定を行 う際に『医師への信頼感』、『同じ境遇の患者や親との出会 い』、『夫婦間での共有』、『親族からの支援』といった人的 資源を活用しながら、思春期の患者の手術を検討していた。

また、親は、思春期の患者にとって『学校生活と治療の両 立』が可能か、『入院環境』や『公的制度の利用』も考慮し ながら、思春期の患者の手術を検討していた。

【考察】思春期の患者を育てる親は、医師、同じ境遇の患者や親、

配偶者や親族から支援を受けながら、手術を受けることで 生じる思春期の患者の日常生活への影響が最小限となるよ う配慮し、入院環境や公的制度の利用を考慮して、手術へ の意思決定を行っていることが明らかになった。思春期の 患者が手術への意思決定を行う際に、患者自身の意思だけ でなく、親の意向にも影響を受けるため、親への支援も重 要である。医療者は思春期の患者を育てる親と関わる際に、

親が活用できる人的資源の把握や、思春期の患者の日常生 活を考慮した治療計画を提案し、思春期の患者と親が手術 に対して検討できるよう、今後さらなる支援の充実が必要 である。

… プレパレーション・教育

一般演題・口演

  6月

25  日㊏

一般演題・ポスター

6月

25  日㊏

一般演題・ポスター

6月 21  日㊎

一般演題・口演

6月 24日㊎

181

The 66th Annual Meeting of the Japanese Society of Child Health Presented by Medical*Online

参照

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