曲学研究
5 6:1 0 5 ‑1
17(1 9 7 7 )
夏 期 に お け る 大 型 ブ ド ウ 温 室 の 微 気 象 観 測 例
木 村 和 義 ・ 高 須 謙 一
近11唖 Jtの農作物 の
叔
増は, rlJ然の慈恵性
,季節性か らあ る和 則 捌 し,入 れ的に制 御 された塀境において行なわれ る傾向が斬紫 であ る. これに伴 い多塩の環 境要 素 の制御や制 御施設の大型化 装倍化が進め られ るよ うに な った .岡山大学付属 農場に おいて も, マス カ ッ トブ ドウの 大型温室 を 中心 とした 果樹 園楽節化 システ ム漁場 が 建設 され てい る. こ の よ うな 大型装促化 された 弧室内瑚境 の繁簡 及び 温室に と りつけ られ た換気扇の効 果に ついては.投票気象学 や 良策工学的 な面か ら 観測が 行 なわれ .理論的 考',*が な され てい る(l・2・3・J・5)木
酢掛 こおいては, ブ ドウ樹 の位 も生育の'盛んな夏期において,大型温室 内の温度分布 の把握 と温聴管理 のための資料 を待 るため ,枯葉 のあ る部分 (棚面)での温度 ,湿度を中 心に地温の観測例 も含め て報告 し検討を加 えた .又当該鮎重は天窓 下に有圧換気扇お よび ライ ンフロー型換5u7J'がそれ ぞれ1 6
個ずつ設旺 され てい るが , これ ら 換気 臼rF励時 の粗 面気温 ,湿度について測定を行ない,換気ぶ作動に よる陣温効果について も検討 し‑r=.本研究は文部省範合研究 「大型弧室における環境とその調節に 関する研究」の‑揃 として 行なわれ たものである. 本紙洲を行なうに当り,槌hの有益な御助言,御援助を賜った 岡山大学段半都島村和 夫教授,逸見浩昭氏,中野幹夫氏 及び付属出場撤A各位に 厚 くお礼申し上げる, また観測および資料 の光熱 こ尽力されたltu武松夫,木元栄子,平井尚子の各氏に深謝する,
観 測 方 法
本報告において観測 の対象 とされた大塾袈 虻化温室は岡山市津島岡山大学良学 部付属L'隻 場 内にあ り,温室の形丈酎ま第 1回 の如 く,面
前 4 9 2m之( 2 0. 5m
x2 4m)
,南北棟 で 昆 恨 勾配4 /
10,中央電 6m
,勝取' , . . ' ;2. 5m
,天窓幅1 . 2m
(脚 口部 面損 5 7. 6m
2), 桟窓 の幅2. 2m,2
段別 (開 口部 面右 ● fl O5. 6m
2) で ブ ドウ棚の F.'古きは1 . 9m
の水 十であ った. 演 制換気装匠 と して有托換気扇及び ライ '/フ F,‑型換句題を併用 し,天窓 下に設 舵 され ,換 気回数1 1 0回/hr
にな るよ うに設計 してあ る.ブ ドウ
刷
(マス カ ッ ト・オ ブ ・7 L/キサ ‑/ ドリア)は1 9 7 2
叶に 定植 され た もので,観 測を行な った ときの糊而繁茂率は1 9 7 3
年約1 5%,1 9 7 4
年約5 0
%,1 9 7 6
咋 ほ ぼ1 0 0%
で あ った. これ ら各年 の鎚期 の徴気象の対 顔を知 るため, 1 9 7 3
年8
月,大型温室 と 野外 ブ ドウ畑( 1 0 0
nlXI O Om)
について気配
,地温 の比較 を行 ない, 1 9 7 4
年 と1 9 7 6
年 の8
月に おいては,ブ トウ捌棚面付近 を小心に3 6
個の熱^
'正対を設 『=ノ. 温
彬度 , 地隈を 自記記録 州5した.更に昼間
1
時間お きに2 0
分ずつ 換気用を作動 させ , 強制換気に よる気配,湿度 の 変化につい‑(̲'観
測を行な った 又外気温 と比較 ㌻るため,温 室外南側Jの4m
のとこ.∫)の高 さ1 5 0cm
の′
く(温を測定 した これ ら繊洲胤 某の うち比較的 天気の良い 日を選び報告す るH , i i l
J‑された観測 日a̲)的向は南 鞘l又は頂楓で,
帆通 も0‑2m
であ った.叉観測期間中の温 室,D南北 の ドアー(4m
幅), 東西の側窓,‑R窓は尾夜 とも 開かれていた.観 測 結 果
1 .1 9 7 3
年 (棚面繁茂率約1 5
%)の聯測
観測を行なった大型 温室 と ブ ドウ畑は隣接 してお り,フ ドゥ樹 の生育状態はほぼ同 じ であ った. 観測 は
1 9 7 3
年8
月中下旬毎 日行なわれたが, 各 日とも同 じような傾向であし1 C
O
Lrl Or J I ) Cl
、rl OC C
⊂ l
CC・ (⊃
( )
○し 0 0 〔「 ○
第1回 大型紫
際 ( ヒ
ftL‑,FL室(岡山大学典学部付属Bu.似) の平面図及び側面国 C印はI・1.1di窒内観洲点 り,8
月1 5
日及び2 3
日の観測結果について述 べる, これ らの 日は配車の南北 ドア‑,天窓,側窓は全 開 され ,換気扇 は温室 内気甑が
3 0o C
以上にな った ときに作動 した.観測点は ブ ドウ畑 ,大型温室 ともそ の中央付近にお き,熱電対に より高 さ3 0 0,1 5 0 .1 0c m
の気臥 深さ5c m
の地混を測定した.
(a) 気温地温の 日変化
大型温室,ブ ドウ畑の高 さ
1 5 0cm
の気温及び深さ5c m
の地温の Ej変化が 第2卜 祁‑
1示 してあ る,昼間大型温室の気温は 外気温 (ブ トウ畑) と比頼 して約2o C
高い. しか し換 気扇の作動 していない 午前7
時か ら1
0時 ごろまでは4‑5o C
高温であ った, 夜間におい て も温室(/)方が1 ‑2 o C
高か った. 地温 (深さ5c m)
は ブ ドウ畑 の方が 昼皿BJL室 よ り高 く,1 4
時には約5o C
高温である.最高地温発現時刻は ブ ドウ畑で1 4
時頃,大型阻塞で1 6
時頃であ った, 逆に夜には大型温室の方が約3o C
砧温であ り, これは温室においては野 外 のブ ドウ畑に比梗 して 日較差が 少ない ことを示 している.大型温室は フ レーム率が2 5
lo ll 1性苧研 究
40
35
塩10
皮 王 29
‡ヨ
気温(拓き150=m)
時 刻
第2囲 大型鵜匠化温室とブ ドウ畑の/i氾及び地瓜LのEl変化(1973年8月23日)
%に も及んでい るために地表面に到達す る日射がかな り少 な くな ってい ることに よってお り,又夜 間においては放熱が少ないため野外ほ ど地配が低 くな らない もの と考 え られ る.
(ち) 大型温室気温 ,地温 と外気温 との偏差
?,‑3図は1973年 8月15日の外気温 (温室南側高 さ150cm)と大盤温室 中央部の先払 地温の偏差を示 した ものであ る. 換気用 の作動 していない
6
時か ら10時においては 外気 温 と比較 して非常に高温であ り,偏差 の もっとも大 きい午前8時においては,高 さ300cm一〇tO一NO86420温度差(℃)
2 4 6 8 10 I2 14 IC lB 20 22 24
時 刈
g
tP420862 4 6 e IO [Z L4 16 18 2022 24 時 刻
箭3回 大型姓旺化況宝の気孔 地
7 7
JL(詩■ほ 150cmの外気TfulLからの偏差で示す.1973年8月15日)
で9oC,150cmで80C,10cmで7.50C高温であ った.10時 以後 換気扇が 作 動 してい た昼間に おいては2‑30C高い程度 であ り, 17時 以後の換気ETHfの作動 停止後に おいてほ 1‑2oCI㌔い傾向があ った. 地温は夜 間外気温 と 比較 して7‑80C I,塙く,9‑12時 まで約 4oC,13時か ら 日没 まで5‑7o
C
稲い傾向があ った.56巻 (1977) 107
2. 1974年 (棚面繁茂率約50%) の朝 測
1974年 に おい ては ブ ドウ鰍 よ 自然換 気状 態 で此増 され ていた.
8
月にお いて大型 装位化温室 内の ブ ドウ樹 は 繁 茂率約50%で ,温
室 中央部城 の ブ ドウ技糞 の生 育は 窓 ぎわの樹 に比 べ悪 か った . 自然 換 気時 と僻制換気時 の印面 (高 さ 190cm)の気温
,
湿度 の 水 、f,一分 布 について調 べた.(a) 自然換気状態 におけ る棚 面 気温水平 分布
1974年
8
月1日の ブ トウ 棚 面 の気 温の水 平分布 を検‖
寸す ると.1‑5時に お いては 外気温 と 比 べ て温室 中 央部 で もloC位 しか高 くないが , 日出 とと もに急激に室 内 の気 温は と拝 し始 め7時頃 には す でに4‑5oC高か った .叉午 前 中に は温室 中央東側 が もっと も高 い/i温を示 し,午後は中 央部西側 が高 い怯向が あ った . この温室に おけ る最 満気軌 よ外 気温が 34oC の とき38‑39oCに通 した .18時 頃 日没 とともに垂 内気配 は急激 に 低下 し.夜 間は外気阻に比 べて約 1Oc Lか高 くない . 一般に昼間, 中央部で4‑5oC.窓 ぎわ で2‑3oC 外 気温 よ りも 高い陳向が み ら れ た ,即ち窓 ぎわ と 中央部 では
2 ‑ 3
oCの 逮 いが み られ る. 観測例と し て1,5,9,ll.13,15,17,21時 の棚面気温 の水 平分布が第4図に 示 され てい る.なお棚面付近 の温 度 の垂直分布につ いては図/J‑(され ていないが ,繁 茂が少 ないため棚 面上下の温度差 は殆 ん どuJ,Dc,め られ なか った .
108
l:00
● I O . +
別 図 奈謂 幣 郡 胃管貯 泥水‑ ha(6自然換 国中の数字は先
取( o C )
.回左上の数・Jf'・ほ時刻を示す.退 学 研 究
(b)
強制換気状態における棚面気温,湿度(1)
温室中央部の気温 ,湿度当該大温室は夏期高温にな るのを防 く七 め邪 気
制換気を行ない, 外気温 より2oC上昇を 目標 36 に設計 されていたが,大型温室棚面の気配 湿 温
度に対す る換気瑚作動の効果を知 るため,1974 ℃
5 4
年
8
月2
EIの温室中央部の束西列に6
測定点を設 m L,自然換気時 (12時40分)及び 換気fJ.i 32 作動時 (始動12時50分,13時測定)の 気温,
湿度を測定 したのが第5図に示 されてい る. こ の際 自然換気時 と 換気瓦!作動 時 とは20分 のず れがあるが,外気温お よび外気湿度には殆んど 差がなか った.自然換気時 と比較 して,都制換 気時 の 棚面気温は約3oC低 くな り, 湿度は約
5%
上昇 した.測定点の違 いに よる温度.
湿度 分布 カーブの傾向は換気通作動時及び 自然換気 時 とでほ とんど変 りなか った.(2)
棚面気温水平分布に対する換気扇作動 の影響1974
年 8
月1日 の11,12,13,14時 の 自然換 冗.状態 と強制換気状態の棚面気温水平分布を図湿 70
度60
蛋 50
‑I‑‑‑‑//
酉 東
第5図 大型炎匠化温篭の棚面気温.
湿度に対する換気周作動の 形恐 (1974年8月 2日)
‑ 自然換免状態 一一一一‑1弧脚J換Jj(L状態
示 したのが 第6図 であ る.第6図 左側は自然換気状態で10:50‑ll:00,ll:50‑12:00, 12:50‑13:00,13:50‑14:00の各時刻の10分間柵面気温の平均値を図示 し, 上記時刻の 01分か ら20分 まで 換気鞘を 作動 し, 気温の安定 した 各時刻の10分か ら20分 までの10 分間の平均棚面気温分布を第6lXl右側に園'示 してあ る.
自然換気状態において, 外気温 と 中央部衡阻域 とを 比較 した場合,11時4.OoC,12時 5.6oC,13時4.6oC.14時3.7oC高温で あ ったが, 換気扇を作動す ると, 各 々1.60C, i.7oC.1.5oC.0.8Oc高い程度で あ った. 即 ち 換気扇作動時 には 自然換玩状態 よ りも 3‑4oC棚面気温を低 くし, 又温室内患 ぎわ と中央 部 との気温 の差を少な くし,かな り均 一化 された温度分布を得 ることが出来 る.
3,1976年 (棚面繁茂率100%)の観測
1976年8月においては,大型温室内のブ ドウ樹は棚卸 こ ほぼ完全に繁茂 し,棚 (捜査 ) の厚 さ約20cmであ った. そのため1973年,1974年に 棚面 として 測定 した部位 (高 さ 190cm)は1976年には棚底面になっていた. 自然換 気状態 と強制換気状憶におけ る温室 の射 臥 湿風 地温の垂直分布及び棚底面 の気温の水平分布について調 べた.
56巻 (1977) 109
強 制 換 気 状 態
I一l.LO
●343 +34.7
第6図 表警緒 イ
用
架 照 苧粁 肘 る換矧 F 問中の数字は気侭 (oC),園左上の数字は時刻を示す.ユlo
(a) 自然換気状態 におけ る徴 測
(I)
温室中央部の気温 ,地温 の 日変化1 97 6
年8
月1 2
日におけ る温室巾
rJl部 の槻上面付近(it:.';さ
21 0cm)
, 棚比 IiI付近(1 9 0cm)
及び氾'宝.内 地 ar" l L
(深 さ2 0cm)
,温 gf'.外 の 気温 (高 さ
1 5 0cm)
.地温 (探 さ2 0cm)
の El変化に rJいて第7図 に 示 してAJJ,る.高 さ
1 9 0cm
(棚底面) の 気 温 は外 気温 と 比降 して 日中20
C前 後高 い†軌aJが あ るが,1 9 7 4
年 の同 じ高 さにおいてほ 4‑5O
c外気温 よ り高か った ので,繁茂 した状態 では2 ‑3o
C降温 してい ることに な る. しか し棚上面 付近 では外 気 温 よ り日中6‑8o
C高温に な り, 棚上面 が一 つの受熱活動面にな っ てい ることを示 してい る.棚上所 において1 2 , 1 3
時 の気温が多少低 くな っているが , これ は温室・F7央 部南北棟にそ った天窓 部内 Fに大 型 の換 気戊が設 置 してあ るため測 定部付近が陰に な り,直接 日射が さし込 まない膨卵が出てい るので はないか と考え られ る.夜間に ふ いては棚上面,棚収面 とも外兄 鼠 とほ とんど 等 しいか 文はlO
c位 '1.'bL、和 度 で あ った,
混室内地鋸
(深さ
2 0cm)
は 蛙 夜 と も2 7c c
前後で,外地温 よ りも4 ‑5o
C低く,父 臼較差 も少ない安定 した状 態にあ る.
1 4
時Lj1枚群 の もっと も多い と 思われ る 深 さ2 0cm
の 地温は 棚上面 付近 の 先 取 と 比較 す ると 約1 2o
C も 低 い こと に なる.
LiWl学 研 究
仰︻かトLLト叶トL.‑叫トトトト叶
一
温度(℃)2t o r
l如法35
温室外地温.一′一一一′
一 、・ 一 一 一
30‑‑‑‑ ‑‑‑‑‑‑〜.一‑/ ‑/
2 4 6 8 LO l2 14 16 18 20 22 24 2 4 6 8 10 I2 14 16 18 20 22 24
時 割 時 刻
第7図 大型波附 ヒ温室の棚両紙甑及び地温の日変化 (1976年8月12日) 気温測定商 :棚上面 (高さ210cm),棚正面 (満さ190cm).外気温 (高さ150cm) 地温は温室内.温室外とも深さ20cm
(2) 温室内気温 ,地温 と外気温 との偏 差
8
月12日の外気温 と 大型 温室 内各高 さ,深 さの温度 が どの 程度 佃差 が あ るか を示 した のが第8凶であ る.夜 間においてほ各市 さにおいて外 気温 よ りも少 々高いか又 は等 しい憤 向が あ った .昼 間棚上両に おいては 外 気温 よ り6‑8
oCも高温 で あ るが , 棚 底面 及 び 高 さ150cmでは約2oCI E
古い殻 度 であ った . 叉高 さ10cmにおいては 外気 温 よ り も む し ろlOC前後 低い傾向が あ った . 温室 内地 温は夜 間に お いて 深 さ5cm.20cmと も 外 気 温 よ りも2‑3oC高
いが ,昼間は 深 さ5cmで3‑4oC.深 さ20cmで4‑6oCも 低か っ た.〜O 2
0q.4 2 0 .2T
.6
2 4 6 8 LO J2 L4 16 18 20 22
時 刻 時 刻
第8図 大型姫旺化温室の気温及び地温 (拓き150cmの外気温からの偏差で示す 1976年8月12日)
561L̲i:(1977) lll
(3)
気温,地温 ,湿度の垂直分布8月12日の大型温室中央部 の高 さ300,230,210(棚上面 ),200(棚 中央 ),190(棚底 面 ),150,40.10cmの気温 , 湿度及び深 さ1.5,20cmの地 温について その垂 直分布を 示 したのが第
9
区1であ る.1 ,5
,21時において棚 の上 下 とも温度差が な く, 重 荷に立 った 分布組で, 棚 面の彩粥 はほ とんどみ られ なか ったが, 300
日中はTjfより 徐 々にP,武鑑 が l'.A..J'
くな り,棚上面 付近 で極端に気 温が上jr7‑し,蘇 著 な短大がみ ら れた .棚上面付 近 は 棚 底 面 と 比較 して
, 8
時 において3
oC, 11時5.7oC,14 時4.
Oo C.1 7
時 1.6oC高温であった .
地温は棚両の 枝兼 の繁茂に よ
・Kさ(5) 30̲0m的5
40 10 :A
20
5 I 2l a IT H 14
;:,?鮒 ;三三 I‑,=:I.州.:= ......㌔..V̲.=. ::==:=f!;=:.,描 出;藩主
22 2426 2EI30 3
23
4 36 38 40 4之iLi 度 (oC)
〜 H lT 8 21 81
ll
■0 50 ●0 70 EK) 90 J∝) 湿 度 (%)
第9回 大型菟位化温室の気R.地温.湿度の垂rG分布(1976年
8
月12日) 図の垂直分布線上部の数字は時刻を示す.り, 日射が 地表面に直接 さ し込 まないため, 日中それ程上 見せず,深 さ1cmの殻高地 温 は31.OoC
.5
cmで29.40C,20cmで27.80Cであ った. 棚上面 の 日較差は16.3oC も あ るに もかかわ らず ,地 温の 日較差 は1cmで5. 4
0C,5
cmで3. 2
oC,20cmで1. 6
oC と少な く,又 1973年 の温室内地温 (深 さ5cm)の E]較差は約10oC もあ り,棚面が繁茂 した状態では地温が非常に安定 した状態にあ る.湿度 は 日中地表面 より高 くなるに従 って,徐 々に低 くな るが ,棚付近 でか な りの変異が み られ る.即ち棚 中央付近 はいつ も棚上面及び下面に比 べて湿度が高 く,棚上面が最 も低 い値を示す .例えば,14時 において棚上面47%,棚rl・央62%, 棚底 面55%であ り,棚 中央 のP.度 は地上南 さ10cmの湿度 よりも高い値を示 した . これは この部分 の通風悪 く, 菓面か らの蒸 散に よる水分 の拡散が少ないためであろ うと考え られ る. しか し夜 RE.LJにおい
ては棚上,辛,下面 及び棚下 と も殆 んど差が な くな った.
(4)
棚面の気温水平分布大型温室 の 棚底面 (高 さ190cm)の36(胴T(1974年 の観測時 と 同 じ)に 熱唱刈を設 匠 し,棚面気温を測定 し,その水平分布を検討 した . 観測例 として8月 7日の 1,5,9, ll,13,15,17,21時 の棚面気温の水平分布が第10岡に示 されてい る.
一般に温室中央部 は 忽 ぎわ よりも 昼夜 を通 じて ,il,r櫨 であ るが, 日中外気温 と 比較 して
112 岩芝草 研 究
1‑20C満配で あ る 程度 であ る.
即ち9時
1 . O o C
,11時1.60C,13 時1.1Oc,15時1.9oC,17時0.6oC iT.I;い.又夜間においては中央部でも外気温 とほ とん ど差異が ない.
これは1974年 の観測 では 昼HF]Lj外 I‑
AiluILよ りも4‑5oC も高か ったの に比 べ, 1976イl:は 外
z Z L
姐 との差 がか な り小 さい, この よ うに外気 脱 との差が少な くな った ことはプ トウ樹 の枝盛 の繁茂に よる太陽 光 の地表 面への直射が殆 ん どな くな った ためで, 受熱面が1974年の 場 合 と過 って棚上面 に移 ったため であ ると考 え られ る.(b) 強制換気状態におけ る観
測
(1)
温室中央部の気温,湿度 大29・J温室棚床面 の気fnrln,i
施度に 対す る換Jii昂 作動の効果 を知 るた め,8
月6
日の温室 中央部 の東西 列に6
測定 点を設 旺 し, 自然換気 時( 1 3
時50分)及 び 換気主副乍勅 時 (始動13時51分, 14時測定 ) の 気限 .湿度 を 比較 したのが 第 11問 であ る. この際 自然換気時 と換k扇 作動時 とは 約10分 の基 があ るが,温室外気温及び湿度は 殆ん ど差が なか った .換気扇を動か し,強制換免を行 な った とき, 自然換気状態 よ り約 lOC棚底気弧が低 くな り,湿度は
2‑3%
程度 低下 した. これ ら の 結果 は1974年 の同 じ 高 さの 測定 で気配は 約3oC低下 したのに 比 べ少 ないが,前述 の如 くこの測定 商は棚底面にな ってお り, 自然換 気状態で も 外気温 よ り1.5‑2oC567L̲E(1977)
I:00
●50.0 ●27・B
第10回 大型襲旺化配室の糊面気温水平分布 (自然換 気状慣 1976年8月7日)
国中の数字は気温
( o C)
,囲左上の数字は時刻を示す.113
自然換気状態
Il:00
3
nN
気塩(℃
)‑ (=[然換卦l火儲 一一‑ 私利換気状膳
位 しか高 くない ので,換気茄 を動 か して もそれ恕隙取 しない もの と考 ら れ る. 湿度 に つ いては
1 9 7 4
年に は 換気BaLを動かす と5%
上 昇 したが, 繁 茂 した状態 ではむ しろ室内棚 下の 湿度 が 外部湿度 よ り 高い ため2 ‑3
%低 下 した結果に な った と考 え られ る.
(2)
棚面 気温水平 分布 に対 す る 換気 扇作動 の影響前述 の 自然換気状態 で の 棚 政商 の気温は 外 気温 と 比蚊 して, 昼問
1 ‑2o C
轟か ったが, 換気用を 作動 した とき, どの よ うな気温水平分布 を示 すか調 べ られた .1 9 7 6
年8
月7
日1 1 , 1 2 , 1 3 ,1 4
時 の 自然換 気状 態 と換 気頂作動状態
Hl1
一. :
LI
Oノ . o
±
I32.9 ●3之,丁
卸 2回 大型装怒化温室の棚面先限に対する換気昂 作動 の影響
( 1 9 7 6
年8
月7
日)図巾の数字は気
温( o C )
,囲左上の数字は時刻を示す.L
r笠'‑tF'.研 究の棚底面 気温分科 こついて 図示 したのが
鰐 1 2
図であ る. 図の 左側は 自然換気状態で,1 0: 5 0 ‑l l: 0 0,ll: 5 0‑1 2: 0 0,1 2: 5 0‑1 3: 0 0
,1 3: 5 0‑1 4: 0 0
の各1
0分間の棚底面気温の 平均値を圃示 し,上記定時刻の01
分か ら2 0
分 まで換気),滋を作動 し,気温の安定 した各時 刻の1
0分か ら2 0
分 までの1
0分間の17・均棚底面気配 の分布を 凶の右 紬 こ図示 してあ る.自然換気 状懲こおいて, 中央部の 気温は11時
1. 6o C,1 2
時1. 8o
C.1 3
時1. l oC.1 4
時1. 60
C外覚温 より高か ったが, 換気扇を作動 した場合, 温室内の叔高温部で も, 外気温とrEとんど同 じであ った.
(3)
気温垂直分布に対する換気扇作動の影響8
月1 2
日において1
1時,1 4
時の 自然換気時 と 各時刻 の
1 0
分 後 に換気用を作動 した場 合のJA姐垂 直分布に つ い て 図示 したのが第1 3
岡であ る.自然換 ′式状態 の棚上血において
1
1時 が3 9. 7o
C,1 4
時 が4 0. 4o C
に連 して い るが,
穐堀田 を作動 す ると各 々3 4. 8o C.3 6. 2o
Cにな り,4‑5o
C降温 した ことになる.又
11時 と1 4
時 の外気温は 3 1. 7o C
及び3 4.
O oCであ ったので,換気 茄HyF動時に お い て, 棚上面気温 は外気温 より3. 1O
C及 び2. 2o C
高い ことに なる. さらに1 4
時に おけ る 各高 さ の 気温は 糊中央で2. 10
C,細底面で2. 2o
C.祐 さ1 5 0
230 210
打方之00
100 .さ、180
cm
3
0 32 34 36 38気 温 (●C) 40 42
第1 3
回 大型装旺(t温室の気温垂直分科 二対する換米原作動の影野
( 1 9 7 6
年8
月1 2
日)‑ 自然換斑状膝 ‑ 一強制換気状態 垂直分布線上部の数字は時刻を示す.
cm
で2.
O oC,高さ4 0cm
で0, 8
o C.
高さ1 0cm
で1. 5o C
強制換気に より陣犯 した .前述の観9tllとこれ らの結果か ら,大型阻塞 ブ ドウ棚 気温 と外気温 との偏差は昼J]Dl自然換 気状態の棚上面で
6‑8o
C.棚 中央及び底面で約2o C
高温であ り,強制換気状態では前者 で2‑3c
c 詩●,・jく,後者では外気温 とはは等 しい状掛 こなっている.考 察
1 9 73,1 9 74
年 (繁茂率 の低い時)紘, 日射が 地表 面 まで はい り込むため, 日中温室中 央 部の細動 ( 1 9 0cm
の高さ)は外誠弧 と比較 して4 ‑5O
c高温であ る・ しか し 強制換/^もを行なえば 外気温 よりも
1. 5‑2. Oo
C高い密度であ り, 盛夏に おいて も 姑 鶏気温をほは3 5o C
以下にさげ ることが出来 ると考え られ る. 当該温室は1 9 7 4
年には 換気TM'の遊転を 中止 してブ ドウ樹 は栽培 され てお り,ブ ドウ樹 の生育状況を調 べた結別 攻 部付近は窓 ぎ ゎ と比 べて′巨背が想 い憤向があ った (島村,i,I・':山1 9 75)
.これは中央部 の高温お よびそれ5 6
巻( t 9
77)1 1 5
がひきお こす 湿鑑,土壌温度,土壌水分の変化が ブ ドウ樹 の生育に 対 して 悪 い彫轡を与 え,又生育の不均一を生 じた ものと考えられ る. もし生育期の春か ら夏にかけて換気扇を 動か して栽培 されているな らば,中央部付近 におけ る生育が もっと良 く,温室全体均一 な 生育状態が保たれたであろ うと推測 され る.
1 9 7 6
年8
月においてほ ブ ドウ椀 の稜兼は棚面を ほほ完全に 被って お り,繁茂率の低い 時期 と比 べ歓気象特性はかな り輿 なっていた.棚面が 日中受熱面 となるため棚上 b‑とT方 で徴気象の差異がみ られた.即ち棚下においては 日中気温 も外気温 と比略 して 自然換気状 態で20
C高い程度で,強制換気時においては 殆んど外気温 と同 じにな る. 叉地温 も深 さ2 0cm
で 日中で も2 7o
C 前後で低 く, 日較差 も1. 6o C
と少な く. 非常に 安定 した状態で あ る.しか し枝集の茂 った脚ヒ両石.L自然換気状態で非常に蘭 昆 (日中4
0o
C以上)になっ てお り,欄 (厚 さ2 0cm)
の上面 と底面で温度差が5 ‑6o
Cに もなる.これ .よ光合成など の生理活動の盛んな共 の展開 しているところは非常 な高温に さらされていることになる.これは釆際 の栽培上,かな り問題があ るのではないか と考え られ る.しか し強制換気を行 な うと棚上面において も外気温 より
2‑3o
C南ト、程度 まで陣
楓す る.強制換気の設計基準 では外気温+20
Cを 目標に設 計 され てお り,観測結果ほほほ これを満足 してい る.夜 間におけ る気温 の垂直分布をみ ると,ほ とんど垂直に立 った状態で,棚の影響 は殆 ん どみ られない .芯地 のブ ドウ棚の徴気象特性 として,夜間棚面 の放熱に よる僻rl#な低温の 傾向がみ られ ることが知 られ ている (坪井
, 中川 1 9 5 3
).本調査においては棚面 付近が野 草 な低い温度を示す よ うな傾向はなか った,これ も温室内におけ るフ ドゥ棚面の徴気象 の 特性 の1
つか もしれない.このよ うな大型温室におけ る徽気象の特性が実際 の戊培上の諸 問題 とどの よ うな関係があるかけ今後検討す る必要 があ る.摘 要
大型装隈化温室の徴気象の特徴を知 り. フ ドゥ樹 の生育 との的 係について解明す るため
1 9 7 3
年 (棚面繁茂率約1 5%
),1 9 74
年 (棚面繁茂率約5 0%) ,1 9 76
年 (棚南光茂率1 0 0%)
の削 明の大型阻零の気温,
湿度 ,地温について徽気象観測を行ない,叉天窓下に設問され ている換気):Flの作動の効当主について も掩討 した.1 ) 1 9 7 3
年8
)]大型温室は フ ドゥ畑 と 比陵 して, 自然換気畔 の5‑(弧は昼i H 14 ‑5u
C 高 く,強制換気時で約2o
C高温であ った. 伐帥 まブ ドウ畑 よりも1 ‑2o
C高い傾向で あっ た. 地温 (深 さ5cm)
は昼間 ブ ドウ畑 の方が温室内 よ りも約5o
C高温であ り,逆に夜間 は温室 の方が約3o
C轟甑であ った.即ち温室内では El較差が少なか った.2) 1 9 7 4
年8
月自然換気状態におけ る 棚面気温の水平分布を 調 べた結栄 , 午前中には 温室中央部東側 が もっとも高い温度を示 し,午後には中央部西側が高い傾向があった .外 気払 3 4o
Cの とき,温室中央部で3 8‑39o
Cに適 した.即 ち外気温 と比べて4‑5o
C高温 であ った .削
l換気用を作励す ると棚面氾度は 自然換気畔 より3‑4o
C低 くな り,外気温
よりも
1 ‑2o
C高い程度であ り,温室内がかな り均一化 された温度 分布を示 した.3) 1 9 7 6
年8
月のブ ドウ樹 の枝葉 (輝き2 0cm)
が棚面を 完全に 被 った状態に おいて は,1 9 7 3,1 9 74
年 とは異なった徴気象特性を示 した. ブ ドウ棚 ヒ面 が 日中受熱面 と なる ため,棚 ヒ面付近 てほ 外気温 より6‑8o
Cl 鋸
鼠に な り, 棚底面では約2o
C高い程度であ116 LL'l・1㌢7])r
I ) l 二
った .即 ち棚 の上 面 と底面 とで は温 度 差 が4‑6oCで あ った .強 制 換 気 を 行 な うと棚 上面 の気 温 は外 気 温 よ り2‑30C高 い程 度 に降 配 し,棚 底 而 て は外 気 温 とほ ぼ 同 じ温 度 に な っ た .夜 間 に おけ る温 室 内気 温 の垂 直 分 布 は ほ ぼ垂 直 に 立 った 状 態 で棚 の雇主≠掛 まほ とん どみ られ なか った .
棚 面 が完 全 に 繁 茂 した と きの地 温 は 口中 , そ れ 程 上 昇せ ず ,深 さ
5cm
で 瓜 高29.4oC.深 さ20cmで27.8oC で あ り, 日較 差 は それ ぞれ 3.20C,1.60C と少 な く, 非 常 に 安定 した状 )'Blで あ った .湿度 は 日中 ,棚 中 央 が い つ も棚上 面 及 び 下面 に比 べ て高 く,棚 上 面 が 最 も低 い値 を示 した . しか し夜 間 に お い ては棚 の上 ,中 ,下 面及 び棚 下 と も殆 ん ど差 が な か った .
文 献
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4..研 寸和夫
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56嘗 (ltJ771 日7