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(1)

ドイツ法上の「相続契約」概説 : 遺言自由を制限 する死因処分の法的規律に関心を寄せて

著者 臼井 豊

雑誌名 同志社法學

巻 68

号 7

ページ 2715‑2754

発行年 2017‑02‑28

権利 同志社法學會

URL http://doi.org/10.14988/pa.2019.0000000132

(2)

    同志社法学 六八巻七号五六七二七一五

――遺言自由を制限する死因処分の法的規律に関心を寄せて――

             

Ⅰ.はじめにⅡ.相続契約制度の概観Ⅲ.今後の問題関心﹁相続契約による拘束と被相続人の生前処分﹂Ⅳ.おわりに︻付録:ドイツ民法(BGB)第五編相続第四章相続契約の条文試訳︼

(3)

    同志社法学 六八巻七号五六八二七一六

Ⅰ.はじめに

⑴   出 発 点 と な っ た 法 律 問 題

 

a)

  たし遇遭に題問律法の次、前どほ年〇二は者筆。

た面式を備えた書のの写しを手渡され方

A

うにら死後に甲不動産を自己与内えるといてしと言かの容遺

B

倒ずらわかかもにたきて見を面が年長とうよえ応に待期のそ、、

A

が新 4

たに 44甲不動産を

C

とよとも。たっあで例事ういたにし成作を言遺の旨るす贈遺り

るがたれさ回り振、 444444

A

にいてれらめ認が由自の回撤は

。なうろあがろことい

B

益れけでは片付けら利をてっよに言遺、﹁はだ満﹂は受ける人にとって、スリルに点という )1

  上記財産取得に対する

B

みるすとうろ取汲のに的法を待期と

)2

、ABの法律関係(実態)を︱︱実際に可能かどうか

は措くとして︱︱遺言自由の支配する(相手方のない)単独行為としての遺言、敷衍すれば﹁遺言者の内部的意思表示であって、外部に表示されたものではない﹂、﹁いわば独り言のようなもの﹂ 3

としてではなく、死因贈与という契 4

4として捉え直すことができれば、その一般的な拘束力 444から、一方的な撤回は認められないのではないかと一見、思わせる。ただ当時は、遺贈に関する規定を準用するとした民法五五四条が大きな壁として立ちはだかった。この規定により、死因贈与契約であっても 4444444無償性に加えて死因処分性から遺贈と同様、被相続人の終意の尊重は当然であるとの理由(﹁死因贈与の遺贈への接近﹂)から、民法一〇二二条以下の撤回規定が準用されると判例・学説上一般に考えられていたのである。たしかに撤回の余地を狭める﹁負担付死因贈与﹂に関する判例法理(最判昭五七[一九八二]年四月三〇日民集三六巻四号七六三頁) 4

はすでに存在していたが、その射程は不透明かつきわめて限定的であった。

(4)

    同志社法学 六八巻七号五六九二七一七   ののニーズがあるで分はなかろうか 5

b)

  ど世る死因処な養扶や話の限人続相被、来本しかしすを制面関連づけられた上記場でとこそ遺言(撤回)自由、

  現にドイツでは以下⑵で見るとおり、成立(締結)と同時にもはや一方的に撤回できないという相続法上拘束力 4444444

B in du ng sw irk un g

)のある 444死因処分(

V er fü gu ng v on T od es w eg en o d. ne go tiu m m or tis c au sa

)として、相続契約

E rb ve rtr ag

)が制度化されている。この﹁拘束を生じさせる願い﹂は、﹁相続人の指定(

E rb ein se tz un g

6

と引き替えでの老年看(介)護(

P fle ge im A lte r

)﹂など﹁様々な動機に基づきうる﹂が、﹁結局のところ相続契約の基礎になっているのは、給付交換合意(

A us ta us ch ve re in ba ru ng

)である﹂と言われる 7

。このような有償的 444相続契約(後述Ⅱ1⑵ に獲的法の己自るす対、得産位財にえ換き引と等話世地を上手と力魅てっとに方双方相安約契いたきおてせさ定記 44

ve or gu ng o d. nt er ha V lt er tr ag se rb la ss er rs -u rs lte g un eu tr be rs lte A A

被()話(人続相契約・(養扶や護看)年)を確保したい世

b

老契、下以(方手相の約続約相ばえとた、は)照参契相のに己自にわ代るす定指人手続相を)るす称略と方り

的な 44契約類型であろう 8

  この種の契約類型に対するニーズがあることは、わが国でも指摘されているところである 9

。利谷教授は、﹁扶養と相続とは全く別個のものと考え﹂る従来の民法理論を﹁不公平の感じを免れ﹂ないとした上で、現行法上の寄与分・遺言の役割・活用に加えて相続契約の検討の必要性を示唆する ₁₀

。高齢化・少子化・核家族化・未婚化を特徴とした現代社会にあっては、死因処分契約 44に関わる当事者の期待に応えられるような法律構成(相続法上の﹁契約に よる死因処分﹂制度の整備も視野に入れた)がよりいっそう求められていると言えよう ₁₁

(5)

    同志社法学 六八巻七号五七〇二七一八

⑵   遺 言 自 由 を 制 限 す る 死 因 処 分 と し て の 相 続 契 約

  ところでBGB(以下、条文には付さない)には、法定相続に優先する任意相続(

ge w illk ür te E rb fo lg e

)を規律する被相続人の死因処分 ₁₂

として、一九三七条(遺言による相続人の指定)により﹁一方的死因処分(

ein se iti ge V er fü gu ng v on To de s w eg en .

以下、一方的処分と略称する)﹂と定義された﹁遺言(二二二九条[遺言能力]以下。一九三七条では終意 ₁₃

処分(

le tz tw illi ge V er fü gu ng

)とも称される)﹂の他に、﹁相続契約(一九四一条、二二七四条以下)﹂というバリエーションが存在する ₁₄

。両死因処分の本質的 444差異は、相続法上の拘束力、つまり自由な撤回可能性(

W id er ru flic hk eit

)の有無にある。二二七四条以下では、遺言自由(

Te st ie rfr eih eit

₁₅

の絶対性を規定した二三〇二条の法律上許された例外として 444444444444、いつでも撤回の自由な遺言(二二五三条[遺言の撤回]以下)とは別に ₁₆

、被相続人の死亡時点の 44444(相続)財産に関する﹁相続契約 44﹂というその相続法上の拘束力 44444444から一方的な変更を許さない制度が認められている。﹁その限りで、相続契約制度は、相続法における﹃契約拘束の飛び地(

E nk la ve d er V er tr ag sb in du ng

)﹄ということにな﹂ろう ₁₇

⑶   撤 回 を 許 さ な い 死 因 処 分 に 関 す る 法 的 規 律 の 必 要 性

 

強い調して撤回を認めな考をえ方が有力である ₁₈

a)

  撤での約契与贈因死た見⑴側述前、もで国がわは在現面度回八可能性に関する議論は百十変わり、むしろ契約的 444

。たとえば二宮(周平)教授は、﹁死因贈与の契約としての性質を尊重すれば、それが書面によってなされている限り、死因贈与を承諾した受贈者の財産獲得への期待を保護する必要があるから(負担付であればなお一層)、一方的な撤回は認めるべきではな﹂いとする ₁₉

。わが国にも、撤回を許さない法的類型としての死因贈与契約が誕生したと言えようか(﹁死因贈与の贈与契約一般への接近?﹂) ₂₀

 

b)

  るであろう﹁契約自由﹂の基本原則や五四九条以下なにととただ、これで万事解決はこならない。適用されるの

(6)

    同志社法学 六八巻七号五七一二七一九 一般的な贈与規定では、死因 44処分と契約 44という両性質を兼ね備えた死因贈与の特殊性が考慮されていないからである。死因 44贈与の撤回の可否にばかり目を奪われ、その拘束力を導くため契約的性質を強調するあまり、今度は死因処分的性質が蔑ろにされてしまうおそれが出てこよう。

  方式に関する規律に始まり、肝心の拘束力の内容に関わって、たとえば(撤回に代わりうる)取消し・解除等による拘束からの解放問題や︱︱筆者が目下関心を寄せる︱︱死因贈与者の生前 44処分との関係はどのように考えるべきであろうか。最初の方式問題について︱︱頓挫したものの﹁現行法(民法五五四:筆者修正)とは異なり、遺贈に関する 規定の準用の有無を、より細かく定め﹂ようとした方針は﹁死後処分性と契約性の双方を考慮するという観点から﹂妥当であった ₂₁

︱︱民法(債権法)改正検討委員会は、︻

3 . 2 . 3 . 16

︼において、容易く方式自由の原則に依拠することなく、むしろ自由な撤回を認めないのであれば﹁贈与者が自分の行う死後処分の意味について慎重に行うことを促すため、厳格な方式の必要性はより高くなる﹂と言う ₂₂

。また最後の問題について︱︱BGB(二二八六条)のように︱︱原則 44

自由であると考えたとしても、死因贈与契約の締結後に(死因受贈者の利益を侵害するという意味での)当該拘束に 444

反する生前 44444贈与により財産獲得に対する死因受贈者の期待を侵害することまで許されるのであろうか。このような﹁死因贈与者の拘束と自由﹂にまつわる新たな問題を前に、わが国には、どこにも肝心の依拠・参照すべき詳細な 444

規律群が存在していない。それどころか、死因贈与に関する規定は民法五五四条一箇条しかなく、この規定により当該契約の性質自体が決まるため、﹁一種のトートロジーさえ生み出している﹂ ₂₃

  この点ドイツでは、死因贈与(

Sc he nk un g v on T od es w eg en

)の規定は、BGB第二編(債務関係法)第八章(個別的債務関係)第四節(贈与)ではなく第五編(相続)第四章(相続契約)の最後から二番目の二三〇一条にあり、受贈者が贈与者よりも長く生存することを条件とし生存中に履行されていない贈与約束(

Sc he nk un gs ve rs pr ec he n

)に

(7)

    同志社法学 六八巻七号五七二二七二〇

ついては、﹁相続法上の 44444特別な類型の契約(

er br ec ht lic he r V er tr ag s ui ge ne ris .

後述Ⅱ1⑴

a)

 

約るせわ従に律規の ₂₄

cc

続相のてしと﹂)照参契

(二三〇一条一項)。かくして﹁BGBにおける死因贈与は⋮⋮死因贈与としての独自性を喪失し﹂、上記贈与約束は、相続契約の枠組みの中で理解され ₂₅

、相続契約の拘束を迂回する方法として 444444444用いることは許されない。

⑷   本 稿 の 考 察 対 象

  これまでの死因贈与をめぐるわが国の状況について、伊藤(昌司)教授は、次のとおり明解に分析する。﹁フランス法は、死因贈与という妖怪を遺贈という小箱に閉じ込めた﹂が、﹁パンドラならぬ﹂末広博士は、﹁﹃遺贈は単独行為、死因贈与は契約﹄という概念論上の形式的差違﹂から﹁この小箱を開いてしまった。そして、その後の判例・学説、最終的には口語化改正の当局者たち﹂が、﹁その性質に反しない限り﹂でしか遺贈の規定を準用しない ₂₆

として、﹁これを統御するための要件は、何も用意しないままに﹂﹁この妖怪に正式の居場所さえ提供するに至った﹂ ₂₇

  そこでこの﹁もはや退治は不可能﹂ ₂₈

な死因贈与契約 44という妖怪をどのように制御するか、つまり撤回を許さない死因 444444444

処分の法的規律に関する研究が現在 44必要とされていると考え、本稿は手始めに、ドイツ法上の相続契約制度を概観することにした。たしかにこの種の概観は、散発的に 4444行われてきたが、特殊ドイツ法的な 44444444制度という前提に立って沿革史等に重きを置いた四半世紀以上前の研究が中心であった ₂₉

。上記事情を考慮すると直ちにわが国で参照できる制度と言えるかどうか、疑義が生じうる ₃₀

が、あえて本稿は未来志向で 44444、遺言制度との異同 44、つまり﹁死因処分 4444である点で遺言と共通するが、二二八九条の意味において相続法上 4444444444444444、契約としての拘束力 444444444を有するという点で遺言自由の原則を破る﹂という前述⑵の半ば相矛盾する二重の 444性質(

D op pe ln at ur

)と言われる相続契約の本質的特徴から ₃₁

その規律構造を俯瞰するこ

(8)

    同志社法学 六八巻七号五七三二七二一 とに努めた ₃₂

。その際、︱︱冒頭⑴で述べた︱︱当該問題に関心を抱くきっかけに加えて、相続契約が従来 44の夫婦間利用 ₃₃

(いわゆる夫婦間相続契約(

E he ga tte ne rb ve rtr ag

))から、最近 44は被相続人の老年看護 しう結と方手されるよに締なっているとの指摘て ₃₄

え養と引き換扶相若い世代を契約に

に配慮した内容となっている。

  もとより家族法に門外漢の筆者ではあるが、﹁扶養や相続は財産問題が中心である以上、自己責任の原理の下に可能な限り契約的処理が行われて良く﹂﹁相続法

教感所の授 ₃₅

近﹂族法をさらに)市太(村梶のとる代導化・民主化にくあために家要で必

に励まされて、遺言自由が支配する死因処分の世界であえて拘束力を持つ、つまり契約相手方・受益者の信頼保護への配慮が求められる相続契約の将来性 444に注目した次第である。なお本稿の本文末尾には、付録として、相続契約に関わる条文試 4訳を掲げておいた ₃₆

Ⅱ.相続契約制度の概観

1   相 続 契 約 の 目 的 ・ 性 質 ・ 正 当 化 と 種 類

⑴   拘 束 的 死 因 処 分 と し て の 相 続 契 約

 

T es v on es od es w eg en sg ht ec R ig ch eit eis zw äft

(為行方双因死うい﹂と相続が(編五第。るきでと)こう行もてっよに約契 4444

a)

  処をいと﹂言遺﹁るす重尊意分終の単死因人続相、被はう﹁独にるす限制を由自の行そうよの、次ずらなみ相為の 4444

続)第一章(相続順位)の一九四一条一項は、﹁被相続人は、契約によって、相続人を指定し、遺贈及び負担を定め、並びに適用されるべき相続法を選択することができる(相続契約)﹂と規定している。その上で再度、同編第四章(相

続契約)でこれを繰り返し規定したのが、二二七八条(二項)である。

(9)

    同志社法学 六八巻七号五七四二七二二

 

ed B er ht ac

約)権の)るす称と単受にを以契(者益利(下的るでり限るす害侵)に観法客て見らか点観者(的、 ₃₇44 相文に後結締約契続相、は項二一条九八二二。いなき被当続てけ人を益利らか約契該、受いつに分処意終たしが 44

au fh eb en

こに除けば︱︱一方的廃)止する(消ではとしを取のや被相続は原則︱︱後述の4人合る除解止廃・よ意に 4444 いつでもに自由撤も回は方遺るあで分処的一りよときで言る合にめたの方手相たしの意、は約契続相、てし対に、 444

aa)

  。定Ⅰ述前、は違差な的の決の約契続相と言遺記上⑵おとまあに否可の性能可回りつる、力束拘の上法続相り撤

効力を生じないと規定している ₃₈

。この規定の前提こそが、相続契約の契約 44的性質から生じた相続法上の 44444﹁拘束力﹂であり、相続契約制度 44の本来固有の 44444目的にほかならない。ただ厳密に言えば拘束力の対象となるのは、後述3のとおり、被相続人が相続契約の中でした契約による 44444死因処分(

ve rtr ag sm äß ig e V er fü gu ng v on T od es w eg en .

以下、契約的処分と称する)に限られる点には注意を要する。

  かくして契約相手方は、被相続人と締結した相続契約が一方的に変更されないという相続法上 4444の期待権 4を有する。﹁信頼保護の限度で、遺言自由は⋮⋮相続契約の拘束力による制限を受け﹂ ₃₉

、この拘束力は、以後の処分に及ぶ点で﹁諸契約により元来もたらされる保護に比べてより高い安定性を装う﹂ ₄₀

。このような遺言自由の制限は、相続契約の本質、つまり相続契約は契約として 44444その締結により直ちに 444拘束力を根拠づけることから導かれる。さらに契約受益者、具体的には相続契約により相続人に指定された者(

V er tr ag se rb e.

以下、契約相続人と略称する)や遺贈を受けた者(以下、契約受遺者(

V er m äc ht nis ne hm er

)と称する)も、死因処分に関して一方的に変更されないという点で相続法上 4444の期待権 4を有すると言えよう。 

 

bb)

  であり、遺言同様(受遺者の債権の発生時点を相続開始時と分処しも・物権法上もとっは務、相続契約は死因債 44444444

た二一七六条[遺贈の帰属])その効力を生じるのは被相続人の死亡後 4であることから、その生存中に 4444、契約受益

(10)

    同志社法学 六八巻七号五七五二七二三 者は将来の請求権(たとえば八八三条[仮登記の要件及び効果]一項二文、一一一三条[抵当権の法律上の内容]二項)も期待権も取得しない点には注意を要する。契約受益者が有するのは、単なる事実上の 4444444財産取得への見込み 444

E rw er bs au ss ic ht

)・希望(

H of fn un g

)でしかない。このことを前提に、二二八六条も、契約被相続人の生前処分の自由を原則認めている。この点で、二二八九条一項一文の﹁契約による受益者の権利 44﹂(傍点筆者)という文言は誤解を招くおそれがある。以上から、上記受益者の法的地位を、リュプトウは、﹁法律上保障された(剥奪できない)見込み﹂と表現した ₄₁

 

い力死の人続相被約契が効にのそ、しさなはでのも亡よせ生よう法続相、で点るじにり法的義務を生じてめ初る 44444444444

ag tr V st he or er ie

相続契約。、拘は力))(説約契な的配束え自と体の約契の上法債いは務る時せ締結と同はに生じさ

he es sg ht ec s R itl ic ch he ein äft

(為支)﹂であると言われる(律行法重併いのと分処性質を有うした﹁統合的因死な二 444444444 い生効果のらに向けれたう発と﹂いなめ認を分処因死るす続相あ法上と)為行方双(約契、りにで為行分処の反 444444444

cc)

  務のれずい法権物、法債為、は約契続相てしくか行束拘思の約契続相﹁し拠依に意もの人続相被約契、くなで 上の 44特別な類型の契約とも称される。その名称が示すとおり、債務法上の規定は適用されない。以上より相続契約は、通常の(債務法上の)契約に比べて拘束力の点で劣る印象を与えるが、通常の契約では二重 44契約も可能である(単に損害賠償が問題になるにすぎない!)のに対して相続契約では以後一切の受益者の利益を侵害する死因処分は効力を生じない点に鑑みれば、一概にそうとも言えないであろう。

 

諾よ処因死るあ力束拘なうの(、りよにみ込申は人続相分ど後か述承は方手相、示表をしう約3⑴の契的処分)を行

zip tr ag sp rin er V

され示表りによ契た意思の合致に見いだす。約被双方契者的拠)を、契約主義()、つまり事約当根 44

b)

  法二条二〇三二らか条四七二規きつに約契続相でろことで定の内力束拘(化当正的し在束拘記上、はBGBたの 444

(11)

    同志社法学 六八巻七号五七六二七二四

の表示をして契約上の合意を完成させる。実務上頻繁に行われる、相続契約により被相続人が相手方を相続人に指定する場合(﹁私は、あなたと、あなたを私の相続人とすべきことについて合意したい﹂という場合、つまり﹁相手方=受益者﹂)が分かりやすい。ただし、﹁契約の相手方又は第三者は、相続人(契約相続人)又は受遺者となることができる﹂という一九四一条二項によれば、必ずしも契約相続人や受遺者が契約相手方である必要はない(いわゆる第 4

三者のための 444444相続契約の承認 ₄₂

)。

⑵   相 続 契 約 の 種 類

 

a)

  片面的相続契約   相続契約において相手方は、被相続人がした拘束力ある契約的処分に同意するという意味で承諾の表示をすれば足りる(前述⑴

承一すを分処的方、かかけだるすを諾る、に頻るけか見に繁上あ際実︱︱はいる ₄₃

b rb ve ag r E ge iti se ein rtr

る片面ゆ相続契約(わい。)照参的ら契)約的処分行わず、ただを単自は方手相、はで

444

︱︱被相続人の契約的処分と関連づけて 44444

この者の世話をしたり毎月の生活費を渡したりするなど債務法上の生前反対(労務・金銭)給付(

G eg en le ist un g

)を負担する(看護・扶養契約(

V er pf rü nd un gs - o d. U nt er ha lts ve rtr ag

)の締結)にとどまる。相手方は、契約承諾者としての自己の役割(

se in e R oll e a ls V er tr ag sa kz ep ta nt

)に拘束されるのである。

 

b)

  有償的相続契約

 

aa)

  ところで上記

言自の約契るす限制を由の効遺、条八七二二たしと無を内、無・契約因無はいるあり規よに条二〇三二たし定容 444 し照い二二七六条二項参、)死因処分のみを相続な除書な相続契約と同一の証廃でさはれていても(この可能性を、

a) V er un lic ht pf gs sc hä ft ge

関なてけづ連契と約続、相の後されるを)(為行るす担負務反義付給対最 44444

(12)

    同志社法学 六八巻七号五七七二七二五4行為(

ab st ra kt es u nd u ne nt ge ltl ic he s R ec ht sg es ch äft

)としての相続契約の性質から、その内容にはなり得ない。あくまで上記義務負担行為は、相続契約とは独立した債務法上 44444444の契約であり(わが国流の負担付 444相続契約は認めら れない ₄₄

)、相続契約とは﹁双務(牽連)関係(

G eg en se iti gk eit sv er hä ltn is od . S yn all ag m a

)﹂に立たず、被相続人が死因処分をするにあたっての条件 44(一五八条) ₄₅

、法的原因 44・動機 44または行為基礎として理解される ₄₆

。それゆえ義務負担行為自体は、2⑵で後述する公正証書の作成という二二七六条の定める相続契約の締結方式には服さない。また相続契約について、三二〇条(同時履行の抗弁)以下の双務契約に関する規定も適用できないため、上記義務が履行されない給付障害事例であっても三二三条の不履行解除は認められない(解除に関する相続契約法上の特別規定については、後述4⑵参照)。もっとも当該解除は、契約被相続人の遺言自由を取り戻すためであることに鑑みれば、認めても二三〇二条との関係で問題は生じないとも考えられようか ₄₇

 

he lic r E rb ve rtr ag tg en elt

償的有続契約(﹁に般一、らか相記ここ上、で比対のとれ()るれば呼と﹂と 444

bb)

  価、的為行担負務義記上れば契見に的済経てとりさ、は約被関連を有する対のから何性処約相続人のと分契的 4444444

性りれば足いる(﹁有償 れ為行律法のつ二、ばそすと準基のあをとこるいで的っとてれらけづ連関てし因て原はたま件条にし法もてと的 、性給はてし関に念概﹂償と有。﹁)う言と約契続相付反償く目を﹂換交付給、﹁もてな対た立に係関務双が付給的

a)

無を者二前の

双務性﹂)からである ₄₈

。厳密には﹁双務性なき有償性(

E nt ge ltl ic hk eit o hn e

G eg en se iti gk eit

)﹂という場面であろう ₄₉

が、誤解を避けるのであれば、相続契約上の被相続人の拘束と債務法(非 4

相続法)上の受益者の生前反対給付が、相互に依存している 444444444という法的 44特徴を捉まえて、﹁(反対)給付依存型相続契約(

le ist un gs ab hä ng ig er E rb ve rtr ag

)﹂と呼ぶべきであろうか。当該相続契約では、義務負担行為が原因となり締結されている、つまり、相続契約を被相続人が締結した目的は、受益者に義務負担行為をさせるためであり、

(13)

    同志社法学 六八巻七号五七八二七二六

他方で受益者が義務を負担した目的は、相続契約の締結により被相続人の主要財産を譲り受けるためなのである ₅₀

  かくして規定上も二二九五条は、契約被相続人が受益者の生前反対給付を考慮して契約的処分をしたにもかかわらずこれが廃止された場合に、契約的処分の解除を認める(詳しくは、後述4⑵

ht he s R ec itl sg es ch äft ein he ic

(為行律法性の体る)と評価されよう一あ ₅₁444444 条)効無部一(る九三一のす視重を思とも関記の、は担負務義上係と約契続相、で意者もう事言よえか。なお当

ic G le ht ic ew hg

の)衡(み均の為行両点鑑に思意の観記かいとため認を性連関的法え者らはとてっ限に面場事上、 44

a)

当約契、に的果結。)照参③

 

c)

  双面的相続契約   同一の 444相続契約において被相続人、相手方双方 44が契約的処分をすることも可能である(二二七八条一項)。実務では、当事者双方が相続契約という方式で互いを相続人に指定する事例がよく見られる。このまさに有償性を帯びた双面的 444・共 44₅₂

相続契約(

zw eis eit ig er o d. ge m ein sc ha ftl ic he r E rb ve rtr ag

)では、両者ともに二二七四条以下に言う﹁被相続人﹂である。

  ところで上記相続契約では、両当事者が各処分の拘束にとどまらず両処分を相互に依存させようと考えていることが多い。そこで二二九八条一項は、﹁双方処分の相互関連性(

W ec hs elb ez üg lic hk eit

)﹂を推定した(同条三項も参照)上で、この共同遺言と同様の特徴に鑑みて、行為無能力や方式違背等による一方の契約的処分の無効(遡及的無効としての取消 し(一四二条)を含む)が契約全体 44を無効へと導くとした解釈 44規定をおく(後述4⑶

4てがてべす約契め止含も分処の方廃さ相二述後。文一項条れ八九二二(る手、で除留保された解権約の行使により通常

c)

契続相、らか徴特のこたま。)照参

c rb ec hs elb ez üg lic he r E ve rtr ag w

()とも呼ばれる約。互参照)。そのため相関契連的相続

44444

(14)

    同志社法学 六八巻七号五七九二七二七  

d)

  その他分類   上記以外にも、たとえば相続契約の締結原因・理由による分類として、①夫婦間での締結に代表される感情型

em ot io na le r E rb ve rtr ag

)と、②世話や企業後継者の確保の見返りに締結される報償型(

en tlo hn en de r E rb ve rtr ag

)がある ₅₃

2   相 続 契 約 の 締 結

⑴   要 件

  相続契約は、共同遺言(二二六五条、

L P ar tG

[生活パートナーシップ法]一〇条四項)とは異なり夫婦・(登録された)生活パートナー間に限定されない ₅₄

  相続契約 44は民法総則上の﹁契約﹂概念に服するため、被相続人の申込みを承諾するだけで自ら 44は死因処分をしない片 4444

面的 44相続契約の相手方については、行為能力に関する一般規定(一〇四条[行為無能力]以下)が適用される。たとえば契約相手方が七歳以上一八歳未満の制限行為能力者である場合において、相続契約からただ単に法的利益を受けるにすぎないとき(無償的相続契約の場合)は、契約締結にあたり法定代理人の同意すら要しない(一〇七条)。

  これに対して、被相続人として 4444444相続契約を締結する者は、当該拘束により自己の遺言自由を制限する 44444444444444444ことから、二二二九条一項の遺言能力(

Te st ie rfä hig ke it

)では足りず、完全行為能力者でなければならない(二二七五条一項。ただし、 夫婦間等については制限行為能力者でも婚姻等をできることとの関連で、二二七五条二項・三項により当該要件は緩和されている)。かくして未成年者は、被相続人として 4444444相続契約を締結する能力がない。もっとも、遺言能力を有するときは、遺言へと転換されうる。

(15)

    同志社法学 六八巻七号五八〇二七二八

  死因処分である相続契約を締結できるのは、遺言同様(二〇六四条[自らの遺言])、被相続人のみ 44であり(いわゆる﹁死 因処分の一身専属性(

H öc hs tp er sö nli ch ke it

)﹂原則)、代理に親しまない(二二七四条)。これに対して、片面的相続契約の相手方は、上記のとおり民法総則の規定が適用される結果、代理制度の利用が可能となり、行為無能力のときは法定代理人による。

⑵   方 式

  相続契約は、あらゆる契約と同様、申込みと承諾により成立するが、その締結は、表示の完全性・信頼性と専門的助言を確保する観点から、自筆 44遺言も認めた遺言法(二二三一条[普通の遺言方式]、二二四七条[自筆遺言])よりも厳しく 444

﹁当事者双方が同席して公証人が調書を作成する﹂方式に限られる(二二七六条一項一文)。ただし、当事者本人 44の出席まで要件としているわけではないので、片面的 444相続契約の相手方の側は被相続人の側とは違い代理人であっても構わない(上記⑴参照)。公証人の調書によってする遺言(公的遺言)の作成に関する規定(二二三一条一号、二二三二条[公的

遺言]、二二三三条[遺言作成の特例])が相続契約の締結に準用される(二二七六条一項二文。なお夫婦間等での特則は、二二七六条二項参照)。

  上記方式を相続契約が具備しないときは、一二五条(方式の不備による無効)一文により無効である。もっとも一四〇条(無効行為の転換)により、遺言への転換は可能である。

3   相 続 契 約 の 内 容

  遺言でなしうる死因処分 ₅₅

は、相続契約でも行うことができるが、相続契約の拘束力を有するのは、前述1⑴

a)

のとお

(16)

    同志社法学 六八巻七号五八一二七二九 り相続人の指定、遺贈、負担(

A uf la ge

)、︱︱

E uE rb V O

(EU相続規則)を受けて二〇一五年に追加された︱︱相続法の選択(以下では触れない)という四つ 44の契約的処分 44444に限定されている。要するに相続契約において、被相続人は一方的処分をすることもできる(二二九九条一項)が、この処分には当該拘束力は及ばず 444、一方的に撤回できることになる(同条二項一文、二二五三条以下)。

  かくして相続契約の中には、その拘束力 444に着目すれば、最低でも一つの 4444444契約的処分が必ずあり(さもなくば相続契約とは呼べず、遺言でしかない)、その他に一方的処分が含まれている可能性があるが、もとより契約的処分と一方的処分の区別は重要である。

⑴   契 約 的 処 分

 

a)

  要件   拘束力ある契約的処分は、包括出捐(

G es am tz uw en du ng

)たる相続人の指定、個別出捐(

E in ze lz uw en du ng

)たる遺贈(両者の境界は被相続人の死因処分に関する二〇八七条[一般解釈規定]参照)と︱︱BGB編纂当初は除外されており重要性は

低い︱︱負担 ₅₆

ほか一つに限られる ₅₇

(一九四一条、二二七八条二項の反対解釈)。さりとて、ある 44相続契約でこれらがなされているからと言って、必然的に契約的処分とみなされるわけではない(二二九九条一項参照)。

  相続契約の中にあって 44444その拘束力の及ぶ契約的処分と判断する(いわゆる契約適合性(

V er tr ag sm äß ig ke it

)判断)には、ある処分を契約として 44444締結する、換言すれば遺言自由を放棄するという客観的に認識可能な拘束意思(

B in du ng sw ille

)が重要である。その意思が明示されていないときは、相続契約の解釈 44444が問題となるが、同じく死因処分たる遺言の解釈について﹁その処分が効果を持つように﹂と規定した二〇八四条や、共同遺言において拘束力を生じさせるところの﹁処

(17)

    同志社法学 六八巻七号五八二二七三〇

分の相互関連性﹂を推定する二二七〇条二項に相応する解釈

し(定規釈解の則総法民てく推か。いなし在存は定規定意 思表示の解釈にあたり真意の探求を重視した一三三条、契約の解釈にあたり﹁取引慣行を考慮して信義誠実が求める﹂ところを重視した一五七条)に従い、被相続人の真意のみならず相続契約の拘束力を信頼する相手方の利益も考慮した上で確定されることになる ₅₈

。通常一般に契約的処分という判断にあたり重要なのは、相続契約において誰が受益者とされているかであろう。たとえば契約相手方その人 444やこの者と親族関係にある第三者に対して出捐がなされた場合、生活経験上、相続契約の拘束意思が看取されるため、判例では、契約的処分と判断される傾向にある。夫婦双方が子どもを相続人に指定したときも︱︱共同遺言に関する上記二二七〇条二項のような規定はないが ₅₉

︱︱通常、双方が契約的処分をした双面的 444

て1述前たま。いよえ共考と約契続相同⑵ 44

b)

約るれらえ考とたれさなが分処的契の、有償的相続契約の場合も。 444

 

b)

  拘束力の内容   相続契約でなされた契約的処分は、遺言同様に死因処分でありながら、その相続法上の拘束力 444から撤回できない。契約的処分の決定的 444特徴は、次の二二八九条で規律されている。

  すなわち、相続契約の締結前 4に被相続人がした終意処分(遺言)は、﹁契約による受益者の権利を侵害する限りで﹂相続契約により廃止され 4444(二二八九条一項一文)、当該締結後 4になされた終意処分は、上記と同一の限りで効力を生じな 444444

4(同条一項二文)。

 

c)

  契約的処分の内容と法律効果   契約的処分の内容と法律効果については、特別規定がない限り 444444444、死因処分 4444としての性質から、遺言 44に適用される規定を準用する(二二七九条一項)。たとえば契約的処分の解釈については、遺言に関する二〇六六条以下、相続人の指定に関する二〇八七条以下に従う。相続契約による遺贈の法律効果は、遺贈に関する二一四七条以下により決定される。な

(18)

    同志社法学 六八巻七号五八三二七三一 お、配偶者のための契約的処分は原則、婚姻の解消により効力を失う(二〇七七条[婚姻解消による終意処分の無効]の準用)。

⑵   一 方 的 処 分

  ところで相続契約では、上記⑴の契約的処分に加えて 4444、その拘束には服さない一方的処分をすることもできる(二二九九条)。そのため相続人の指定、遺贈と負担ほか一つは、契約的処分である場合と一方的処分である場合とが考えられ、最終的には上記⑴

。の九一二(名指者条行執言遺、)七)八方るあで分処的一なに常はど条 44

a)

産。見後、の外以れそるのれさ定確りよに釈解人指分遺割のの定(二〇四、定)項三条七七七一(指   一方的処分は、相続契約の拘束を根拠づける相手方との合意により 44444把握されていないため、相続契約中の 44処分ではあるが、相続契約によるものではない 444444444。かくして一方的処分には、遺言の規定が無制限に直接 44適用される(二二九九条二

項一文)ため、撤回遺言(二二五四条)や以後の抵触する遺言(二二五八条)により撤回することができる。なお、契約的処分が後述4により廃止されたときは原則、同一の相続契約の中でなされた一方的処分も効力を失う(二二九九条三項)。

4   契 約 的 処 分 の 廃 止

  契約的処分を廃止できるのは、その拘束力、つまり契約相手方保護の観点 4444444444から、原則、両当事者の合意 44による場合に限られる(後述⑴参照)。これに対して、契約被相続人による一方的な 4444廃止は、解除または取消原因が存在する場合にしかできない(後述⑵・⑶参照)。かくして﹁相続契約で問題になっているのは、狭義の終意処分ではなく死因処分である﹂ ₆₀

と言われる。なお廃止により、当該拘束は消失する結果、契約被相続人は、遺言の自由を取り戻す。

(19)

    同志社法学 六八巻七号五八四二七三二

⑴   合 意 に よ る 廃 止

(二二九〇条~二二九二条)   相続契約を締結した当事者は、同様の方式で、その廃止契約(

A uf he bu ng sv er tr ag

)を締結することができる(二二九〇条四項)。契約受益者が契約相手方ではなく第三者であっても(前述1⑴

をす公(るでもてっよにとこ戻保り取らか管保的公を書約的き管回項一条六五二二かし制擬をた撤のるらの遺言取戻しによ な廃い。上記契止は、相続要は必はみす束るす在存るのなてし対に方手相ぎにい意三者しかの同を第得際に止廃、らて 444444444

b

拘相の第三者のための続の契約)、被相続人

準用する二三〇〇条二項三文)。廃止の対象は、相続契約すべてまたは各個別の契約的処分である(二二九〇条一項一文) ₆₁

。契約的処分のすべてまたは契約全体が廃止されたときは原則、一方的処分も効力を失う(二二九九条三項)。

  遺贈、負担と法選択については、相続人の指定に比べて重要性が低い 44ことから、契約相手方の同意を公正証書にすることを条件に、遺言による簡素な廃止方法も認めている(二二九一条。なお配偶者間等の(共同)相続契約は、共同遺言に

よっても廃止できる(二二九二条))。

  ただ、相続契約を締結した者のどちらか一方が死亡した後は、もはや合意による廃止は不可能となる(二二九〇条一

項二文)。

⑵   解 除

(二二九三条~二二九七条)   BGBは、相続法上の特別 44規定として、次のとおり契約被相続人に法定 44解除権が発生する三つ 44の事由、解除の表示方法および効力を定める。かくして債務法上の契約解除に関する三四六条以下の規定は適用されない。

 

a)

  解除事由   ①  第一に実務上非常に重要と言われる、相続契約で解除権が留保されていた場合であり(二二九三条)、この相続

(20)

    同志社法学 六八巻七号五八五二七三三 契約の拘束の例外とでも言うべき留保 44444444444は、通説によれば被相続人しかできないとされる ₆₂

。なお双面的 444相続契約の場合において、相手方が死亡したときは、この者が被相続人として 4444444した契約的処分が効力を生じてしまうため、上記解除権は消滅する(二二九八条二項二文、ただし、その例外として同条同項三文)。

  ところで上記留保が認められていることとの関係で、契約被相続人が、ある条件下で当該契約とは異なる侵害的な死因処分をするという解除に比べれば弱い 4444444権限を有する旨の﹁変更の留保(

Ä nd er un gs vo rb eh alt

)﹂を付して(一部拘束力を制限するような)相続契約を締結しうるかが問題となる。明文の規定こそないが立法者も認めていたように判例

ha be or lv ta To lt

するよう定全面的留保(否に全完な。束留るうれさ換転に保の)権除、解ずれらめ認は力を拘上記す 444444

差自定肯らか則原の治的に私りよとも、上説的解的を定決のと言遺、違示さしだた。学いてれる   ②  第二に、契約受益者に遺留分の剥奪を認める非行が存在する場合である(二二九四条)。たとえば契約被相続人等の生命に危害を加えた場合がこれに当たる(二三三三条[遺留分の剥奪]一項一号)。

  ③  第三に、契約被相続人が契約受益者の義務負担を考慮 4444444444444して有償的 444相続契約を締結したが、この負担が廃止され 4444

4場合である(二二九五条)。具体的には、契約受益者が 444444契約被相続人に対してその生存中に渡り(世話・看護や 扶養などの生前)反対給付をする義務を負担したからこそ 44444444444、被相続人が契約的処分をした事例(いわゆる1⑵

b)

 

bb)

の反対給付依存型相続契約)である。この負担がなくなれば、相続契約の拘束を正当化する内在的理由 44444もなくなることから、被相続人に解除権が付与された。なお上記﹁廃止﹂には、解除条件の発生、反対給付の後発的不能 ₆₃

(二

七五条一項)、義務負担契約の約定・法定解除(三二三条、三四六条)や取消し(一一九条以下)によるなどあらゆる義務負担の喪失 44が含まれる。

  もっとも、単なる 444上記義務の不履行 444は二二九五条の相続契約の解除事由には当たらず、また前述1⑵

b)

 

aa)

のと

(21)

    同志社法学 六八巻七号五八六二七三四

おり相続契約には、双務契約に関する解除規定も適用できない。この場合、契約被相続人は、動機の錯誤による遺言の取消しを定めた二〇七八条二項の準用により相続契約を取り消しうる(二二八一条一項。後述⑶

。(は注意を要する二点二八三条一項)にい消たかし年一が間期な取、しだ

a)

。)照参   このような事態に備えて契約被相続人は、当該不履行を解除条件(条件成就の際は解除不要)、あるいは当該履行を停止条件として相続契約を締結すること(一五八条[停止条件及び解除条件])も考えられる。また最近は相続契約に関連づけて、一方で契約受益者となった契約相手方(

be da ch te r V er tr ag sg eg ne r

)が上記の生前給付義務を、他方で被相続人が特定の目的(たとえば相続契約における遺贈の対象)を生前に処分しない義務を各自負う双務 44契約が締結されていた事例に限ってではあるが、BGH(ドイツ連邦通常裁判所)二〇一〇年一〇月五日決定(

N JW 20 11 , 22 4

)は、前者義務の不履行を理由とした被相続人による上記双務契約の催告解除(三二三条)を認めた上で、当該解除も二二九五条の廃止に含まれることから相続契約の解除まで導き出している ₆₄

。これは、両条文の合わせ技による一体的解決の承認とでも言うべきものであろうか。

 

b)

  解除の表示   契約相手方の生存中は、解除も締結と同様(二二七四条)、被相続人自ら 44がしなければならず、代理には親しまない(二

二九六条一項一文)。解除は、公正証書により相手方に表示する必要がある(二二九六条二項)。

  これに対して契約相手方の死後は、上記表示をすべき相手方がいなくなったため、遺言により解除できる(二二九七 条一文)。ただし双面的 444相続契約において解除権が留保されていたときは、生存者が自己に出捐されたものを放棄した場合を除き、解除権は消滅する(二二九八条二項二文・三文)。

 

c)

  解除の効力

(22)

    同志社法学 六八巻七号五八七二七三五   解除は、その事由ごとに個別の契約的処分にしか関係しない場合もあればそのすべてに関係する場合もある。解除に直接関係しない契約的処分の効力いかんは、二〇八五条(遺言の一部無効) ₆₅

の準用により原則有効 4444の立場に依拠しつつ判断される(二二七九条一項)。

  双面的 444相続契約において解除権が留保されていたとき(前述⑵

a)

常的連関互相︱︱に①一般通そ)はり、の行使によ相 44444

続契約と別称されるごとく︱︱相手方の契約的処分も含めて契約すべて 444が廃止される(二二九八条二項一文。前述1⑵

c

参照)。

  なお、契約的処分のすべてまたは契約全体が廃止されたときは原則、一方的処分も効力を失う(二二九九条三項)。

⑶   取 消 し

(二二八一条~二二八五条)

 

a)

  契約被相続人による取消し   相続契約の両当事者は、その締結時に、特定の人的関係や経済状況を想定しているが、相続開始までが長ければ長い 444444

ほど 44思わぬ事情の全面的変化により、その期待が失望に変わる場合がある。かくして被相続人本人 44に対して、二二八一条以下の規定が、あらゆる利害関係人の利益状況を考慮しつつ取消権を認めている。

  相続契約の取消しについては、同じく死因処分である遺言の場合(二〇七八条[錯誤又は強迫による取消し]、二〇七九条[遺留分権利者の看過による取消し])と同様に考える(二二八一条一項。二二七九条一項も参照)。とくに相続契約にとって有意義なのは、動機の 444錯誤が取消原因たりうること(二〇七八条二項)である。たとえば契約受益者が世話等を引き受けるであろうとの誤った 444想定を契約被相続人がしていた裁判例がこれに当たる。たしかに動機の錯誤 44444による取消しま 4

で広く 444認めることは、相手方のない単独行為である遺言であればいざ知らず、相続契約の拘束と相容れず結果的に相続契約の撤回 44を認めたのに近づく。ただそれでもなお、取引の安全よりも 44444444その拘束を望む被相続人の契機となった動機 44を、

参照

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