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現行英語 カリキュラム体 系 とその運 用

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(1)

現行英語 カリキュラム体 系 とその運 用

大 橋

要 旨

本報告書は

、2 0 0 2

年の施行以来現在 に至 るまで神奈川大学経営学部 で運用 中である英語カ リキュラムについて、その作成背景、科 目体系 の特徴、有効性、問題点 といった角度 か ら現時点での再検討 を試 み る ことによって、将来新たにカ リキュラム改革が行 われ る場合に備 える 目的で作成 されたものである。現行カ リキュラムの 1言語選択必修制、

4

1

年次集 中型の履修方法、基礎 ・初級 ・中級 ・上級英語 とい う 習熟度別 に設定 された科 目体系な どの現行カ リキュラムの大 きな特徴 が、経営学部の英語教育にどの よ うな影響 を及ぼ してきたかについて、

毎年実施 してい るプ レイスメン トテス トのデー タの分析 をもとに理学 部 との比較 も交 えなが ら考察 した。

キー ワー ド :英語カ リキュラム、プ レイスメン トテス ト、学力低下、

国際 ビジネス共通語 、グローバル化

1 81

(2)

1 は じめに

本報告書 は

、2002

年の施行 以来

201 0

年現在 に至 るまで神奈川 大学経営学部 において運用 され ている現行 カ リキュラムにお ける英語教育 の実践 を利用可能 な資料 に基づ き概観す ることで、その特徴 を再検討 し、改善点 を明確 にす るこ

とを 目的 としてい る

。201 0

6

月30日に新 たなカ リキュラム改革 を 目指す第一 回 目の委員会が開催 され、語学担 当の教員か らなる作業 グループ も作 られ、過 去

9

年 間の英語教育の検討 が必要 となってい る 私 は、

9

年前 に現行 カ リキュ ラムが作成 された折 に もその委員会 のメンバー として英語教育 に関す る部分 の 作成作業 に関わっていたので、 この折 にこの場 を借 りて この間の英語教育 の実 践 に関す る資料 な どをま とめてお くことが必要である と思い、本報告書 を作成 す ることに した次第 である。1

ただ し、現行 カ リキュラムの特性や効果 を検討す るのは これが初 めてなわけ ではな く、毎年 、習熟度別 クラスを設定す るために実施す るプ レイスメン トテ ス トの結果分析 を行 い、英語教員 の間で情報 を共有 してきた ことを付 け くわえ てお きたい。 また、経営学部 とは違 うカ リキュラムを運用 してい る理学部 の教 育効果 との比較や、学生のカ リキュラムや授業 に対す る意見の ヒヤ リング、非 常勤講師 との懇談会 を通 じての情報交換 な どを行 った上で、許 され る範 囲での 色 々な改良 を加 えなが ら現在 のシステムに至 ってい ることも述べてお きたい。

本報告書の内容 は、その運用 を通 じて よ り明 らかになってきた現行カ リキュラ ムの特徴 と問題点、それ に対応すべ く加 え られた変更 とプ レイス メン トテス ト の結果分析 に基づ く教育の評価 が主である。提示す る資料 の解釈や制度変更の 背景 についての考 えは、その都度私が関係す る委員会 (教務 委員会 、外 国語共 通科 目協議会) な どで も報告 してきた ことであるが、あ くまで私個人 の もの も 多 く含 まれてい ることを御 了解願 いたい。

1 現行 カ リキュラム作成過程 の詳細 につ いては、『国際経営 フォー ラム

』No1 2 ( 2 0 01 ) 1 9 3 ‑2 4 8

参照

(3)

2 現行カ リキュラム作成の背景

現行 カ リキュラム作成 当時 (平成

1 1 ‑1 3

年)、学部 を取 り巻 く状況 は厳 しさ をま してお り、新 しいカ リキュラムの必要性 を大多数 の教員が感 じていた。学 部志願者数 の激減が、学部存続 を危ぶむ危機感 を生み、それ に伴 う学生の学力 低下 に対応すべ く、教育体制の大 きな変革 が急務 となっていた。学生の学力低 下は、当時の学生の英語力の変化 にも明 らかに現れていた。現在 同様 、 当時 も 入学時に英語のプ レイスメン トテス トを実施 していたが、平成

9

年度 の新入生 は前年度 の新入生 と比べて

2 0 0

点満点の同一のテス トで平均点が約

1 0

点下が り、

8 4. 7

点になった。 その後 、平成

1 0

年度入学生 の平均点が

8 2. 9

点、平成

1

1年度が

85. 3

と続 き、以前の 目安であった95点程度 に戻 る見込みは無い よ うに感 じられ た。 それ どころか、平成

1 2

年度2には本学部志願者 が激減 した結果 、新入 生の 学力 は更 に大 き く落 ち込む ことにな り、平均点は

7 8. 5

点になって しまった。平 均点がそ こまで下が ると、学生を習熟度別 にクラス分 けす るとい うプ レイスメ ン トテス ト本来の 目的が果た されな くな り、早急 にそれまで利用 していたプ レ イスメン トテス トを平均点がよ り高 くなる問題 に書 き換 えざるを得 な くなった。

入学 して くる学生には、中高時代か らの英語 に対す る強 苦手意識や英語力に 関 しての劣等感 を持 ってい る学生 も多 く見 られた。

3

人称単数形 の Sと複数形 のSが混 同 されたまま中高の

6

年間を過 ごしてきた学生や、中学 レベル の

1 0 0 0

語程度の単語が全 く修得 されていないよ うな学生が多 く入学 して くるよ うになっ ていた。 自学 自習 の習慣が全 くない よ うな学生 も多 く、基本単語や文法 を教 え て も

1

週間後 には全て忘れて しま うので、全 く知識 が蓄積 され ない とい う虚 し さを懇談会 な どで述べ る教員 もいた。そのよ うな学生たちのモチベー シ ョンを 上げるには どうすれば良いのか、 どうすれ ば効果的な教育 を行 うことができる か とい うことが、担 当教員 の間で話 し合 われた。

旧カ リキュラムでは、上位 クラス (主にネイテ ィブ担 当の 「総合英語

AA」)

の学生には コミュニカテ イブな教育が行 えるよ うに、受講者数 を

2 0

人未満 に抑

2 平成12 (2000)年 は、1992年 以降1999年 ま で400名 であった定員が、短大 の廃止 に伴 う定 員 の吸収 に よ り495名 に増や された年 で もあるO入 学者 は

4

1

日時点で定員 の

1 . 1

1倍 を受 け 入れ 、実際の入学手続 き者数 は551名 であった。

1 83

(4)

えていたが、それ以外のクラスでは30人〜40人程度の学生数 が普通であ り、特 に2年生のクラスは40人 を超 えることも多かった。そのため、上位 クラス以外 では、可能な教育活動の種類 に制約 が生まれ、 コミュニカテ イブな指導 を行 う ことが非常に困難であった。

当時 も授業の効率を考えて、プレイスメン トテス トの結果 により、A A、A、 B、 Cと習熟度 レベル を4つに分 けていた。 しか し、学業成績 としては、習熟 度の違いが分か らない 「英語

Ⅰ〜Ⅳ」

とい う伝統的な科 目名 で成績証明書に残 る仕組みだったので、学生 としては上位 クラスで高度 な授業のために努力 して も成績 の上では報われず、下位 レベルの易 しい授業で高得点 を取 るほ うが得で あるとい うような矛盾 も大きな問題 となっていた。実力があ りなが ら、下位 クラ スに入 るためにプ レイスメン トテス トで敢えて低い点を取 るような学生 もいた。 3

「英語

Ⅰ〜Ⅳ」

とい う科 目の下に、 「総合英語」、 「英文購読」、 「時事英語」、

「基礎英語表現」、 「留学生 クラス」 とい う各講座 の特徴付 けが してあ り、学生 がその中か ら選択す る仕組みであった。 しか し、所謂4技能の統合 を前提 とす る英語教授方の流れの中で、各 クラスの特徴付 け と教育内容 の整合性 を見出す ことが難 しくなっていた。

3

旧カ リキュラムの改善すべき

3

つの問題点

前節で述べたよ うな状況の中で、現行カ リキュラムは作成 されたのであった。

い ささか内容的に重複す るが、現行カ リキュラムの形態 を理解 し易 くす るため に、 ここでは、現行カ リキュラムによって解決 しよ うとした

3

つの問題点につ いて述べてお きたい。

当時の英語教育における第 1の問題点 として、 クラスサイズが大きす ぎた こ とが挙げ られ る。語学の授業の場合、クラスの人数 は教育内容 に大 き く影響す る。 当時のよ うに1クラスに30‑40人程度 の学生が る場合 、 ど うして も講義 形式 の授業 に成 らざるを得ず、特 にオー ラル面での訓練や作文の指導 な どをす ることが難 しくな り、学生一人一人が英語で意味のある発話 をす るよ うな機会

3 本報告書で言 う 「旧カ リキュラム」の詳細 については 『経営学部10年 の総括‑資料』参照

(5)

は、ほ とん ど与 えることがで きない。英語 での応答 を授業 中に多 く行 う場合 、 コミュニケー シ ョンが受講者全員 の活動 として 自然 に流れ てい くためには、各 学生 を教員 が把握 してタス クの内容 に応 じて瞬時 に指名す ることな どが必要 に なるが、その よ うな活動 は20人 を超 えれ ば無理 になる。 また、英語 に よるプ レ ゼ ンテー シ ョンな どを行 わせ る場合 に も、指導可能 な受講生 の人数 には制 限が ある。 学力低下の傾 向にある学生 を授業 に集 中 させ 、英語 で コ ミュニケー シ ョ ンを行 う機会 を多 く提供す るためには、是非 とも少人数制 の クラスの設定が望 まれ た。

しか し、カ リキュラム改革 で大幅 に教員数 を増やす ことは許 され ることでは な く、語学 に使 える時間割 の枠 も利用 可能 な教室数 も他教科 との関係 で限 られ てい る。受講条件 となる最低学力基準 を設 けて履修制 限 をす る案 な ども検討 さ れ たが、基本科 目で ある英語であ し切 り的な ことを行 うのは認 め られ ない とい うことであった。 クラスサイズの問題 が一番大 きな問題 であ りなが ら、物理 的 に解決不可能 な問題 の よ うに思 えた。

第二の問題 は、学力が著 しく低 下 した学習習慣 のない学生た ちに、基本 的 な 英語学習 の習慣 を身 に付 け させ るには ど うす るべ きか とい う問題 である。4

第三の問題 は、 旧カ リキュラムにおいて、大 きな学力差 がある学生 を習熟度 別 にクラス分 け していたのだが、その習熟度 が成績 に反映 され ない こ とで、一 部 の学生が学習意欲 を失 ってい るこ とである。

4 現行カ リキュラムの形態

前節 で述べた クラスサイズの問題 は、経営学部 カ リキュラム委員会 で

「1

外 国語選択必修」 とい う方針 が打 ち出 された ことに よ り、ある程度改善す る見込 みが生まれた。 旧カ リキュラムにおいては、英語 は

1

年次必修科 目であ り、

2

」2002‑2009年 のプ レイスメン トテ ス トのデータが示す学生の学力 は、経営学部 につ いては、

現行 カ リキュラム作成 当時急激 に落 ち込 んで以来

8

年 間は小幅 に上下動 を繰 り返 してい るが、

それ ほ ど大 きな変化 は無 い よ うであ る。 学力 の落 ち込み は、理 学部 に数 年遅れ てや って きた よ うであ り、そのテス トの平均 点はまだ落 ち続 けてい るD (文末資料

1 ‑1 ‑l ‑ 3

参 照) なお 、結 果 を比較す る 目的で、テス ト問題 は

4

月用 (前期 クラス分 け用)と

7

月用 (後期 クラス分 け用) の二つの問題 を、変更せ ず に2002年以来利用 し続 けてい る。 (4月用 の問題 は2年 生以上 には

2

月 に も実施 してい る。)

1 85

(6)

年次では他 の言語 との間で選択す る選択必修科 目として位置付 け られていた。

1

年時には入学者全員 が教育対象 とな り、それ に再履修者 な ども加 わるので全 体履修人数 が多 く、 2年次 に選択科 目になると履修者が減 った。 ただ し、 2年 生用 の開講 クラス数 も減 るので、クラスサイズは

2

年生の方が大 きかった。

1

年次 と

2

年次の履修者人数の違いは、例 えば

2 0 0 0

年 と

2 0 01

年 の

1

年次対象科 目 である 「英語 Ⅰ/

Ⅱ」

の履修者 は

6 2 0

人程 であったが、 2年次 の選択必修科 目 としての 「英語

Ⅲ/ Ⅳ」

の履修 になる と

4 5 0‑4 8 0

人程 が履修 した。 この ことか ら、

1

外国語選択必修 の制度 になれ ば、全体の

7 0

パーセ ン ト程度 の学生が英語 を選ぶ ことが予想 され、英語以外の外 国語 を選択す る学生の分だけクラスサイ ズが縮小す るのではないか と考え られた。実際に、現行カ リキュラムにお ける 英語科 目の履修者数 は、年 によって多少 のば らつきがあるが、ほぼ

4 5 0 ‑4 8 0

人 程度で推移 してい る。 これによ り、現在経営学部対象のほぼ全 クラスで

2 0

人前 後の少人数 クラスの編成が実現 した。5

学力の低下が著 しく、学習習慣 も身 についていない多 くの学生たちを どのよ うに指導す るか とい う第 2の問題 に、現行 カ リキュラムが対応 している点は、

1

年次 において集 中的に週

4コマの授業 を行 い 8

単位修得 させ る とい う点であ る。 この方針 は、学生が前の授業で行 った ことを数 日で完全に忘れて しまい、

いつまで も基礎力が養成 されない とか、

1

回だけの授業では終わ らせ ることの できない連続性のある課題 を長いブランクをおかずに扱 うことができない といっ た よ うな問題 に対応す るために有効 と考 え られた。できれば同州一の教員が週

2

回同一 グループの学生に会 うことによって、教育効果 を上げるとともに学生に 日常的な学習習慣 を身につけさせ るための指導 も容易 になるのではな か と考 え られたoまた、同一学生を指導す る教員 同士の情報交換 によ り、 よ り一層 の 教育効果 も期待 された。

ただ し、施設面にも人的資源 にも制限があ り、週4時間授業 を実施す ること で労力 を

1

年次 に集 中すれば、当然

2

年次の英語教育が疎かになるとい う不安

5全学生に英語 が 「必修」でない現行カ リキュラムに対す る批判 も有 り得 るが、施設 、人力、

学生のモチベー シ ョン と能力 な ど現実問題 を考慮 した場合、 1言語選択必修 とい う方針 が英 語科 目の少 人数制 を実現 し教育内容 の質 を確保す る前提条件であった こ とを銘記すべ きであ

(7)

があった。そ こで、最上級 レベル の学生 を対象 に

2

年次で履修できる選択科 目

「選択英語(上級)

を設置す ることになった。 また、それ以外 の レベル の学生 は、プ レイスメン トテス トでの得点を上昇 させ ることによ り、 よ り上位科 目を 2年次以降でも履修できるよ うな階段型の科 目関係が設定 された。モチベーシ ョ ンの高い学生は、 よ り上位 レベル のクラスに所属す るべ く努力す ることが期待 された。 この、習熟度別の階段 を昇 る様 に履修 を続 けてい く点が、現行カ リキュ ラムの大きな特徴 となった。

次に、成績評価 の公平性 についての問題 は、プ レイスメン トテス トで判定 さ れ る所属 クラスの習熟度 を表す科 目名 を成績表 にそのまま記載す ることでほぼ 解決す る と考 え られた。 現行 カ リキュラムでは、 「基礎英語」、 「初級英語 」、

「中級英語」、 「上級英語」 とい うよ うに習熟度 を表す科 目名 が各講座 に付 け ら れ てお り、それぞれが別科 目として成績表 にそのまま記載 され るのである。 し たがって、上級 の レベル の学力 を持 ちなが ら、簡単 に良い成績 を取 るために敢 えて下の レベルのクラスに所属 しよ うとす るよ うな学生はほ とん どいな くなる と思われた。また、下位 レベル のクラスに所属す る学生には、就職活動 で必要 となる成績証明書上 も有利 になる様 に、 よ り上位 レベルの クラスに所属 して単 位 を取 る努力を続 けるよ うに指導す ることを担 当教員で合意 した。

その後多少の変更 を加 えなが ら現行 のカ リキュラムの形態 に至 ってお り、文 末 に提示 した資料 2は

201 0

年現在 の履修形態 を表す概略図である。 6 文末 の資 料

3

は、各科 目の レベル の詳細 と到達 目標 の記述である。

1

年次に集 中的に単位履修 して卒業要件単位 を揃 えて しまえるので、

2

年次 以降 も学生が英語 の履修 を続 けることを奨励す ることが重要になった。その流 れ で、 これ までに加 え られた主な変更点の一つ は、 「選択英語(中級)

の開設 である。 この科 目は、

2

年次においても英語履修 を続 けることを希望 しなが ら、

中級 レベル か ら上級 レベル‑ の階段 を昇 るだ けの実力 がつ いていないために

「上級英語(選択)

を履修 出来 ない学生 に学習の機会 を与 えることを 目的 に

200 7

年 に設置 された。 その設置 に至 る経過 の詳細 を示す文書が資料

4

であ る。 こ の新科 目の設置 によって、上級 レベル と中級 レベル に

2

年次以降に履修 できる

6 この図は 『2010年度履修案 内』 の 「外国語科 目の特徴 と履修」の中に掲載 した ものである。

1 87

(8)

選択科 目がそ ろった。 また、

2

年次以降に引き続 き英語 の履修 を続 け るこ とを 常 に奨励す る 目的で、毎年 学生 にその趣 旨の文書 を配布 してお り、その内容 が 資料

5

で ある。

本年

201 0

年 には、 上級 レベル の 2年 生 以上 の学生 を対象 に したTOEFL講座 が開設 され た。 この講座 は、現行 カ リキュ ラムの範 囲内で、特 に英語 の成績 が 優秀 な学生たちに、 よ り高い レベル を 目指 して学習す る機 会 を提供す ることで、

留学や就職 に関す る計画 を実現す るのを援助す る 目的 で設置 され た。現行 カ リ キュラム との整合性 とい う点 では、 「上級英語 」 を履修 した学生 が 2年次 に履 修す る 「選択英語 (上級)」の単位 として認 定す るこ とになって い る 授 業 は 現在 、水曜 日と金曜 日の

5

時限 にそれ ぞれ90分 の授業 を行 い、火曜 日と木曜 日 の

5

時限にはそれ ぞれ45分 の授業 が行 われ 、受講者 はそのすべて に出席 しなけ れ ばな らない。修得 できる単位 は前期 に 「選択英語 (上級)

Ⅰ/Ⅱ」

2

単位 、 後期 に 「選択英語 (上級)

Ⅲ/ I V」

2

単位 で ある. 「上級英語

Ⅰ〜Ⅳ」

を履修

した うえで この講座 を希望す る学生 に、講座 の趣 旨を詳 しく説 明す るた めの個 人面談 を行 い、学習 効果 をチ ェ ックす るた めのTOEFL I

PT

受験 に関す る指導 と試 験実施 の部分 は専任教員 が行 ってい るが、授業 は外部業者 (ウエ ス トゲイ ト) ‑ の業務 委託 と して行 われ てい る。TOEFL講座 は、留学 プ ログラム との 連携 、将来 の学部 国際化 の一環 として専攻科 目の一部 が英語 で行 われ た場合 に そ の科 目との連 携 、入試 広報 な どでの学部 のPRな どとい った様 々 な学部 の発 展性 を念頭 に置いて試験的 に実施 され るこ とになった。

5

現時点での現行 カ リキュラムの評価

現行 カ リキュラムは、前述 した よ うな問題 を改善す る 目的で作成 され たので あるが、 ここでは どの程度 までその問題 点が改善 され たか とい う観 点 か ら、現 時点での評価 を試 みたい。

5. 1

少人数制

前述 した よ うに、 クラスサイ ズの問題 は、現行 カ リキュラムの大 きな特徴 の 一つ で ある 「1外 国語選択必修 」 とい う制度 に よって改善 され 、少人数 クラス

(9)

の編成 が可能 となった

。2 01 0

年現在 、経営学部 では学生全体 を

A‑D

クラス と E‑Hクラスの 2グループに分 け授業 を運営 してお り、それぞれのグループに 上級英語

2クラス、中級英語 6クラス、初級英語 2クラス、基礎英語 2クラス

を設置 しているが、ほ とん どのクラスで

2 0 ‑2 2

名の受講者数であ り、多 くて も

2 5

名程度 のサイズのクラスが設定 されてい る。また

、2 0

名 以下の受講者数のク ラス もい くつかある。 (一例 として

、2 01 0

4

月のプ レイ スメン トテス トによ る経営 ・理学両学部 のクラス分 けにおける各 レベルの基準点、 クラス人数 をテ ス ト結果 と共 に資料

1 ‑1

に示す。)

少人数のクラスになったことで、旧カ リキュラムではなかなか実現できなかっ た種類 の教育が可能 になった。上級や 中級 の上位 レベルのクラスでは、学生各 自に トピックスを選 ばせ、それ について調べて英語 によるプ レゼ ンテー シ ョン を行わせ る授業、数百 ワー ドの英作文 を書かせて何度 か教員 とや り取 りして訂 正 を重ねなが ら、最終的に しっか りした文章 に仕上げて く授業、クラス全体 である トピックスについて総合的に学習 し、その内容 について個人的に教員 と 英語による面接試験 を繰 り返す授業な ど、ひ とりの学生に割 ける時間が多 くなっ たおかげで、色 々な形での教育が試み られ るよ うになった。下位 レベル のクラ スでは、基本単語や基本文法 を徹底的に覚 えさせ る努力がな され、覚 えるまで 教員がマ ンツーマ ンで何度 もチ ェ ックす るといった作業 を通 じて、学習習慣 を 身 につけ させ る努力 もな されてい る。 また、 1時間に何度 も指名 され るので、

以前 よ りも学生は緊張感 を持続 させて授業 に集 中できるよ うになった。教員は、

学生の名前 を覚 えることができる少人数制 なので、授業運営が非常に効率的に 行 えるよ うになった。つま り、以前の状態 に比べ ると、現行カ リキュラムでは、

英語教育環境 は非常に良 くなった と言 えるのである。7

7 他外国語 の担 当者 と英語 の担 当者 の現行 カ リキ ュラムに対す るイ メー ジの違 いの一つ は、

他外 国語 では以前か ら理想 的 な少人数制 が実現 してい る場合 が多 く、現行 カ リキ ュラムに よ る教育環境 の劇 的 な改善 を英語担 当者 ほ どに感 じられ ない ことが あ るか も しれ ない。例 えば、

現行 カ リキュラム施行以前 の2000年度 にお ける他言語 の履修人数 は、特 に 2年次 のⅢ/Ⅳ にお いて少 な く、 ロシア語III‑0人

、Ⅳ=

0人、朝鮮語III=5人 、Ⅳ=5人 、 ドイ ツ語Ⅲ=7人 、IV=4人 、 スペイ ン語Ⅲ=7

Ⅳ=8

人 、 フランス語Ⅲ=6

、Ⅳ=6

人、 中国語Ⅲ=40

ⅠⅤ=38人 であった。

(20041026日教務委 員会資料)

1 89

(10)

5. 2

半期制週

4

回の授業の利点

現行カ リキュラムでは、学生が

1

年次に週

4

回の授業 を受講す るのが原則 で あるが、それが教育上 どのよ うな影響 を及 ぼ しているのであろ うか。英語 に頻 繁 に触れ させ ることで学習 を習慣化 させ基礎力 を身につけさせ ることを意図 し て週 4回の履修制度が実施 されてきた。入学 して くる学生の学力を考 えた場合、

特 に反復練習 と記憶が大切である語学の場合、長期の休暇 を何度 も間には さみ なが ら週 2回の授業 を 2年 間続 けるよ りは、週 4回の授業で比較的短期間に基 礎力の養成 を図 るほ うが有効ではな か とい う考 え方が根底 にある。教育年数 を無視 して、週

4

回の授業では週

2

回の授業 に比べて余裕 を持 って教育内容 を 組み立てることができると主張す ることには、あま り意味がない と思われ るか もしれない。 しか し、後述す るよ うにここでい う週 4時間で生まれ る余裕 とは、

実用的な英語教育の観点か らは、 コミュニカテ イブな教育内容 を授業 で扱 う時 間が取れ るか否かを決定す る非常に重要な要素なのである。

半期制の下での週

2

回だけの授業ではその両方で同 じ事項 を扱 うことができ ない。例 えば、基本文法 を教 える場合、週

2

回 しかない授業の両方 を文法の学 習だけに当てる訳 には かない。そのため、学習すべ き多 くの単元 を週

1

回の 半期

15

回程度 の授業の中に無理 に納 めて教 えることにな りがちである 英請 の場合、プ レイスメン トテス トの実施や、英語以外の外国語履修 の宣伝 日に当 て られ る語学シ ョッピングの時間な どを差 し引いて考 えると、半期 に 1コマ14 回以上の授業数 を確保す ることも難 しい。 その よ うな状況の中で、週 1回だけ

を文法重視 の授業 にす る場合

、be

一動詞 、一般動詞 、人称代名詞 、疑 問文、時 制 な どといった数多 くの単元を無理や り12‑ 13回程度の枠 に収めて指導 した り、

多 くの単元を割愛 した りす ることにな り、仮定法や複数の文の連続性な どといっ た文法的に比較的高度 な単元までカバーす る時間を取 ることがで きないのが普 通である。 どうにか扱 える単元に しても、例 えば時制 を扱 う場合 な らば、比較 的複雑 な未来進行形や過去完了形な どを扱 う時間は十分 に取れず 、広 く浅 く中 学高校 での既習事項 を復習す るよ うに成 らざるを得 ない。学生の学力低下に伴 い 「既習事項」 とい う範晴 自体が怪 しくなってお り、多 くの学生は中学 レベル の初心者的学習が必要であるため、おお よそ週

1

回の授業では文法事項 の基礎 を学ぶのに十分 な時間が取れず 中途半端 な学習で終わって しまい、文法知識が

(11)

基礎力 として蓄積 されない恐れがある。週

2

回の場合 、例 えば基礎文法事項の 習得 に

3 0

回の授業 を要す るとすれば、半期 ではな く

1

年間 を必要 とす ることに なるが、その場合 間には夏季休暇 な どが入 り、基礎文法力が定着す る前 に忘れ

られて しまい振 り出 しに戻 る危険性 が高い。

週 4回授業の余裕 が生む よ り大きな利点は、少人数制の生む利 点 と同様 に、

授業で扱 えるアクテ ィビテ ィーの種類が非常に増 える点である。週 2回の授業 では、2回 とも文法の授業 に費やせ ない ことを述べたが、週4回の場合 はそれ を行 った うえで、更に様 々なアクテ ィビテ ィー を行 うことが可能 となる。少人 数制 の利点 を論 じた際に述べた よ うなプ レゼ ンテーシ ョン、イ ンタビュー、長 文の作文指導な どとい う種類 の トレーニングは連続 的な個人 レベルでの指導が 不可欠であ り、効果 を得 るためには週 2回程度 の授業は ど うして も必要だ と思 われ るが、その種 のアクテ ィビテ ィー を文法学習、読解練習 な ど基礎 的な学習 と並行 して行 えるのが、週

4

回の授業の利点であるO以前実施 されなかった様 々 な コミュニカテ イブな内容 の授業が試み られ る様 になったのは、週4回のシス テ ムになったか らである。 8

2

時間 しかない場合 に、その両方 をコ ミュニカ テ イブなアクテ ィビイテ ィー を行 う授業だけに当てて しま うことは、文法の場 合 と同様 に、普通できない ことである。

更に、週4回の授業では、学生 どうLが非常に仲 良 くな り、担 当教員 も週 に 2回同一‑学生 グループを担 当す ることも多いので、特 にコ ミュニカテ イブな授 業運営が非常に効率的に行 えるよ うになるとい うことである。

F YS

な ども少人 数ではあるが、週

1

度 しか授業が無いのに比べ、語学の授業では週 に

4

回顔 を 合 わせ るので、クラスの一体感 が非常に高ま る。語学授業が大学入学直後 に交 友関係 を築 く重要な場 を提示 していることは、付随的な利 点 とも言 える。

8 英語 によるプ レゼ ンテーシ ョンや個人イ ンタビューな どは比較的高度 な言語運用能力 を育 成す る訓練 であ り、上級 レベル の授業 ほ どその ウエイ トが重 くな る と考 え られ るO初級 レベ ル では、文法や基本単語 の学習 を中心 とす る基礎力養成 の ウエイ トが重 く、 コミュニカテ イ ブな言語活動 は 自己紹介な どの よ うな単純 なアクテ ィ ビテ ィー として、む しろ授業 の付随的 な部分 となる傾 向がある と思われ る。 この点は、 コ ミュニカテ イブな授業 の実践 を重視す る 英語 の担 当者 と、初心者 に基礎 を教 えることが主 な他外 国語 の担 当者 の間で、週4時間の体 制 に対す る考え方が異 なる理 由の一つかも知れない。

1 91

(12)

5.3 プ レイスメン トテス トのデータ比較

現行カ リキュラムのよ うに、週

4回の授業 を 1

年次に卒業要件 として履修 し、

2

年 目の履修は選択 にす る履修方法 と、旧カ リキュラムのよ うに、週

2

回の授 業 を2年間履修す る履修方法の どち らが良いか とい うことについての結論 は出 ていない。現行カ リキュラムを擁護 しよ うとす るな らば、最低で も、現行カ リ キュラムで

1

年間学び終 えた時点での学力の伸びが、週

2

回だけ授業 を受 けた 場合 の伸び よ りも大 きいことを示す ことが必要 であろ う。 しか し、均質な

2

グ ループの学生 を学習回数以外 の条件 を同一 に して対照実験 を行 うよ うなことは 現実的ではない。更に、 2年後の長期的な影響が どうであるか とい うことにな ると、有意味な比較ができそ うな資料 は手元には全 く無い。

上記の限界 を銘記 した うえで、敢 えて ここでは、

1

年 間学び終 えた時点での 学力の伸び とい うことについて、利用可能 な資料 に基づ き現状報告 を したい。

用い る資料 は、過去に実施 して来たプ レイスメン トテス トのデー タである。現 在、理学部では経営学部 と同様 に習熟度別 のクラス編成 を行いほぼ同 じ環境で 授業 を行 っているが、英語が週2回の1年間のみ必修

(

「基礎〜上級英語Ⅰ/ⅠⅠ」 の4単位) とい うカ リキュラムである。情報、化学、生物科学、総合理学プ ロ グラムの

3

学科

1

コースの うち、情報学科だけは、

2

年次 も英語が卒業要件で あ り、学生 は基本科 目の 「基礎 〜上級英語 Ⅲ/Ⅳ (4単位 )

か、専攻科 目の

「科学技術英語」かの どち らかを履修 しなけれ ばな らない仕組みである。他 の 学科 ・コースでは、

2

年次の英語科 目は選択科 目としての位置づ けであるが、

多 くの学生が 「基礎〜上級英語Ⅲ/Ⅳ」 を選択す る。 そのため、多 くの理学部 の学生が、

2

年次におけるクラス編成 のために

1

年次の後期終了時にプ レイス メン トテス トを受験す るのである09 そのテス ト問題 は

1

年次の入学時に受験 したプ レイスメン トテス トと同一の問題 である。tnつま り、理学部 の多 くの学 生、特 に情報学科 の学生の大半について、週

2

1

年 間の授業 の前後 に同一問 題 の試験 を受 けた結果のデー タが入手できる。経営学部の学生の場合 も、

2

92009年 の理学部各学科の英語Ⅲ履修 のためのプ レイスメン トテス ト受験率は、情報(75.2%), 化学(41.6%),生物(54.1%),総合理学プ ログラム(4=8.7%),理学部全体(55.5%)であったc

to一般 に、 6か月程度 の期間 を超 える と、同一問題 を英語力判 定 に使用 して も、前回受験 の 経験 が2度 目の受験時の得 点 に影響 しない と言 われ てい る 同一 問題 を利 用す るた め、試 験 実施 にあた り問題 の回収作業 な どは、厳密 に行 ってい る。

(13)

次以降に履修 を続 けよ うとす る場合 には、 1年次の終 りに同一 の試験 を受験す るので、 こち らについては週

4

1

年 間の授業の前後のデー タ とい うことにな る。理学部の成績結果 と経営学部の成績結果 を比べ ることに よ り、週 2回の授 業 と週 4回の授業の成果 を比べてみたい。

最初 に注意 を要す る点は、プ レイスメン トテス トは学生の力 を図 る万能 な基 準ではない とい うことである。それはあ くまでクラス編成 の道具 に過 ぎず、教 育内容 の評価 に どの程度有効 なものであるかは分か らない。プ レイスメン トテ ス トでの得点がア ップす ることを 目的に組み立て られている授業 は一つ もな く、

その受験指導的なことも一切行われていない 。 また、テス トの内容 はマークシー ト方式であ り、記述部分は皆無 で、測定できる技能 も限 られ てい る。従 って、

前述 したよ うな色々な方法で試み られてい るコミュニカテ イブな活動が、プ レ イスメン トテス トの得点に直接反映 され る とは限 らず、それ を理 由に授業 にお

けるコミュニカテ ィブアクテ ィビテ ィーの重要性 を否定す ることは決 してでき ない とい うことである。 しか し、英語教育のアカ ウンタビリテ ィーは、避 けて 通 ることのできない問題 であ り、少 な くとも制度的な変更が改悪 になっていな いことを実証的にチ ェックす ることも重要である。それ ゆえここで述べた点 に 注意 を喚起 した うえで、以下に関連デー タを示す。

1

、2 0 0 6

〜2 0 0 9

年 の各学部学科入学者 の うち、入学時(4月)と

1

年終 了時 (2月)の両方のプ レイスメン トテス トを受験 した学生の人数 と、各 グルー プの得点の平均点、 4月 と2月の試験 の平均点の差、 4年分の得点差の平均 を 示 したものである。前述の通 り試験問題 は同一であ り

、2 0 0

点満点のマー クシー

ト方式である。

1

を一見 して言 えることは、

1

年 間の授業の前後での得点差が少 ない とい うことである。 その範 囲は、経営学部

2 0 0 7

4

〜2 0 0 8

2

月の点差

+6. 7

点 と、

化学科

2 0 0 9

4

〜2 01 0

2

月の

‑5 . 9

点の間である。英語 の

1

年 間の授業 の 後で、プ レイスメン トテス トの平均点が劇 的に上昇す るとい うよ うな ことは無 く、受験者全体 について言 えば、 ど うにか入学時の得点 を維持 してい る とい う 感 じである また、得点差がマイナスになっている個所が

3

件 あ り、入学時の 英語力 を維持す るだけで も容易ではない とい う現実が伺 える。

1 9 3

(14)

1

入学時と

1

年終了時のプレイスメン トテス ト平均点

経営学部 理学部 情報学科 化学科 生物科学科 総合理学

受験者数 85 265 83 66 71 45

2006.4 96.0 91̲4 87ー8 94.0 93.9 90.2 2007.2 97.8 92.6 86.3 98.5 94.8 92.3 得点差 1̲8 1.2 1.5 4.5 0.9 2.1

受験者数 108 223 80 61 42 40

2007.4 93.1 94.0 94.8 94.5 96.6 89.2 2008.2 99.8 94.4 95.1 93.0 98.8 90.6 得点差 6.7 0.4 0.3 ‑1.5 2.2 1.4

受験者数 84 262 106 73 42 41

2008.4 93.8 92.6 91.5 92.7 99.7 88.3 2009.2 97.2 94.4 91.9 95.6 100.6 92.0 得点差 3.4 1̲8 0.4 2.9 0.9 3.7

受験者数 122 218 79 42 60 37

2009.4 98.8 90.1 86.6 92.3 97.0 83.6 2010.2 102.9 90.4 87.2 86.4 100.2 86.0 得点差 4.1 0.3 0.6 ‑5.9 3.2 2.4

受験者 を個人的に見ていけば、非常に得点が上がる者 、その反対に下がる者、

ほ とん ど変わ らない者 が るのであ り、結局 は各学生の学習意欲が問われ るの である。学習意欲 とい う点に関係す ることであるが、 2月の試験は情報学科の 学生だけが卒業要件単位 として

2

年次 に英語 を履修す るために受験 してい るの であるが、理学部の他 の学科や経営学部は既 に卒業要件 を満 た した うえで更に 履修 を続 ける積極的な 目的で受験 している学生か、 1年次 に何 らかの理 由で英 語 の履修 に失敗 して、再度

1

年次 とは別の新 しいクラスを割 り振 ってもらうた めに受験 してい る学生かの どちらかだ と考 えられ る。 どち らの タイプの学生が 多 かが、平均点に影響す ると思われ る。母数がそれ ほ ど多 くないので、仮 に 数名 の 1年次での履修 に失敗 した学生が、意図的に入学当時 よ りも非常に低い 点数 を取 るようなことがあれば、平均点が

1‑ 2

点動 くことも考えられ る。従 っ

(15)

て、表の数値 をもとに学部 ・学科 の特徴 を推察す るためには、相 当な注意 を要 す ると思われ る。

しか し、上記 の事情 を勘案 した うえで も、経営学部 の

2

月試験の結果が

4

月 入学時点での得点 よ りもわずかなが ら上昇す る (4年間の平均では、 4点増) とい う傾 向は明 らかであ り、その伸び幅 も他 とは異 なって大 きい と言 えそ うで ある。少 な くとも、週 4回の授業 を行 ってい る経営学部の成績 の伸びが、週 2 回授業の理学部及び各学科 の成績 の伸び よ りも少 ない とい う結論 は導 き出せ な

い。

ただ し、例外 として

、2 0 0 6

〜2 0 0 7

年 についてだけ注 目す ると、経営学部 の 伸びはわずか1.

8

点であ り他年度 に比べて少 な く、同年 の化学科 の伸び

( 4. 5)

と 総合理学プ ログラムの伸び

( 2.

1)に比べ て も低 くなってい る, これ は

、2 0 0 7

には 「選択英語(中級)

が未整備 であった こと、中級 レベル の学生の多 くが

2

年次以降の履修 に要求 され る上級 レベル の得点基準が高す ぎると思い、 2年次

での英語履修 を諦 めてプ レイスメン トテス トの受験 自体 を敬遠 したため、再履 修 を 目的 とす る者 の占める割合が多 くなった ことな どが関係 している と思われ る11 この点について調べ るために、経営学部

8 5

人の受験者 の

1

年次 にお ける 履修状況 を調べ、 2度のプ レイスメン トテス トの得点 と並べて作 ったデー タの サ ンプルが表 2である。

2 0 0 7 . 2

の受験者 は、

1,7 , 8, 1 0

番 の学生の よ うに

1

年次 にお ける不合格科 目があ り、その科 目の再履修 のために受験 している学生の割合が多いのが特徴 である また、

2

番 の学生は入学時

( 2 0 0 6

.4) に

1 2 6

点の得 点 を したが実際 に は英語の受講 を してお らず、中国語 を選択 していて、後期か ら英語 の履修 に切 り替 えたか、英語 の履修 を追加 した と考 え られ る。英語学習 1年間のブランク のせ いか

、1 2 6

点か ら

5 3

点‑ と得点の落 ち込みが激 しい。 この よ うな学生は、

1

年次 に英語 の授業 を受 けていないわけであるか ら、本来英語 の授業効果 を検 討す るためのデータに含 めるべきではないが、他年度 との均一 を期すためにこ

こでは排除 しなかった。

3, 4

番 の学生 は、既 に卒業要件 を満 た しなが ら、更 なる英語 の履修 を 目指 してい る学生であ り、 4番 の学生はスペイ ン語 も同時履

‖2007年 に 「選択英語(中級)」が設置 され、同年 か ら

2

年次以降にお ける英語履修 を奨励す る文書 を学生に郵送 し、教室でも配布す ることを始 めた。(資料

4

、資料

5

参照)

1 95

(16)

2

経営学部

2006. 4‑ 2007. 2

の得点推移(サ ンプル)

2 0 0 6 . 42 0 0 7 , 2

履修 状 況 合否判定

1 1 1 0 1 0 0

中級

Ⅱ〜

Ⅳ修 得 済み 中級 Ⅰ不合格 中級b

2 1 2 6 5 3

英 語 未 履修 、 中国語

Ⅰ〜

Ⅲ修 得 済 み 基礎b

3 1 1 5 日7

中級 Ⅰ

Ⅱと初級 英語 Ⅲ

Ⅳ修 得 済 み 上 級C

4 1 0 5 1 2 4

中級

Ⅰ〜

Ⅳ修得済み、スペイン語 ⅠⅢ修得済み 上 級C

5 7 9 7 9

初級 Ⅰ

Ⅱと中級Ⅲ

Ⅳ、中国語 ⅠⅢ修得済み 不適格

6 3 6 5 4

基礎

Ⅱと初 級 Ⅲ

Ⅳ修 得 済 み 不適格

7 8 8 6 5

中級 Ⅱと初級 Ⅲ

Ⅳ修 得 済 み 中級Ⅰ不合格 基礎a

8 1 1 2 1 2 6

初 級 英語 Ⅳ のみ修 得 済み 中級 Ⅰ

Ⅲ不合格 中級

9 8 0 1 5 8

初級 Ⅰ

Ⅱと上級Ⅲ

Ⅳとスペイン語 Ⅰ修得済み 上 級a

1 0 8 2 8 5

初 級 Ⅲ

Ⅳ と中 国語

Ⅰ 〜

Ⅳ修 得 済 み 中級 Ⅰ不合格 中級e‑

修 している。二人 とも当時の上級科 目履修条件 に設定 していた基準点に届 いて

なかったが、 この二人の よ うに学習意欲 は有 るが基準に一歩足 りない学生 を 対象 に数年前か ら 「上級

C 」

とい うクラスを特別 に編成 していた。

2

年次以降 になるべ く多 くの学習の機会を与えるとい う方針 に基づいた一時的な特例であっ た。その後、各 レベルの基準 を明確 に保つために、 このよ うな学生 を吸収すべ く 「選択英語 (中級)

が設置 され、上級Cクラスは廃止 した。

5

番 の学生は、

今 であれ ば、 1年次後期 に 「中級英語Ⅲ/Ⅳ」 を履修 してい るので 「中級英語 (選択)」の履修条件 を満た している。だが、当時はまだその科 目自体が無かっ た

。79

点は初級 レベルの得点であ り、既 に 1年次 に初級英語 を履修済みであっ たため、履修資格 が無い と判断 されて 「不適格」 と成 って しま った。 「中国語

Ⅰ,Ⅲ」 を英語 と同時履修 していたのだが、それが重荷 になったのか結局英語 に関 しては初級 レベルの

79

点以上に得点が伸びなかったのが残念である。それ とは対照的に、

9

番 の学生は、初級か ら学習 を始 めたにもかかわ らず、

1

年後 期 には上級 レベル に実力 をア ップ して、更 に

2007. 2

のテス トで も

158

点 を得点 して 「上級英語

a 」

の最上級 クラスで学習す ることになった。前期 には英語 の 他 に 「スペイ ン語

Ⅰ」

を履修 したが、後期 は英語だけに集 中 して得点 を伸 ば し

た例である

。 1 0

番 の学生は、中国語 を主体 に履修 してい る学生だ と思われ る

前期 に中国語 の他 に 「英語 Ⅰ」も履修 したが、結局

2

言語履修 の負荷 が大 きす

(17)

ぎたのか、 「英語 I

の履修 は失敗 した012 クラス分 け作業の一面の紹介 になっ て しまったが、表

2を提示 した本来の意図は、 この年 の経営学部の成績 の伸び

が少 なか ったのは、受験者 の中に

1,2,7,8, 1 0

番 の様 な不合格科 目を持 ち、

再履修 を 目的 とす る受験者 の割合 が多かった ことが理 由である可能性 があるこ とを述べ るためである。

最後 に、表

1

の経営学部 の学生には、

1

年次 に 「上級英語

Ⅰ〜Ⅳ」

を履修済 みの学生は含 まれていない ことを指摘 してお きたい。現行カ リキュラムでは、

上級英語が最上級 レベルであ り、その履修 を終 えた学生は、 2年次 には 「選択 英語(上級)

を履修 できるが、それ を履修す るためにプ レイスメン トテス トの 受験 は必要ない ことになっているかち である。上級英語 の履修者 は、学部 の中 で最 も英語 に対す る学習意欲 を強 く持ってい ると考 えることは 自然 であ り、お そ らくはこのグループの学生が一番英語 の学習 にエネル ギー を費や してい るの ではな か とも考 え られ る。例年上級英語 のクラスに所属 している学生は

80

人 程度 はいるのであるが、データには学部の トップクラスである彼 らが含 まれ て お らず、その反面再履修者 な どが非常に多 く含 まれているのである。経営学部 のデー タを構成す る受験者 に特有なこの特質 を加 味す るな らば、 2回の試験の 差異の平均が4点であれ増 えているとい うことと、他 の学部 ・学科 と比較 して もその伸びが大 きい とい うことは、週4時間の授業が、週2時間に比べれ ばそ れ な りの効果 を上げてい ることを意味す ると思われ る。

5

.4 成績評価 の公平性

習熟度別の階段 を上 るよ うに履修 を続 ける現行カ リキュラムは、履修 した授 業の習熟度が科 目名 として成績証明書に残 る。 上級 レベルのクラスに所属 し、

授業で求 め られ るレベルが高いので予習復習 に多 くの時間をかけて学習 して も それ ほ ど良い成績が取れ ない一方で、下位 レベル のクラスで内容的に中学 レベ ル の授業 を受 けて簡単に課題 をこなす ほ うが良い成績 になる とい うよ うな問題 は解決 した。 しか し、進級や卒業がかかって くるので、一度履修 に失敗 した場

2サ ンプル 中の学生 の履修経過 を見 る と、 1言語選択 必修 とい うカ リキ ュラム方針 の も とで 2言語 以上 の履修 を勧 める場 合 は、その学生の意欲 と能 力 を良 く見極 めて行 わない と、両方 の言語学習 にマイナ スにな る場合 も多い ことに注意す るべ きで ある。

1 97

(18)

合 な どに、 「安全」 のため意 図的にプ レイスメン トテス トで低い点 を と り、本 来の 自分の実力 よ りも下位 クラスに所属 しよ うとす る学生は、今 でも数名 はい

ると考 え られ る。

しか し、各 レベル の中で、担 当教員 によ り成績評価 の基準がまちまちである ため、 どのクラスに所属す るかで成績 にかな りの違いが出る可能性がある。 こ の点については、成績評価 をよ り公平 に行 うための対策が必要である。 この 目 的で

、2006

年前期の成績 に関 して、全体のバ ランスを取 るために各 クラスの成 績の平均点の一覧 を各担 当教員 に配布す る 目的で作成 された ものが資料

6

であ る。 このよ うな成績チェックはプ レイスメン トテス トのデータ整理 と同様 に、

英語科 目の特殊 な性格上、事務サイ ドとの協力で毎年行 うべきことである。

6

今後の課題

限 られた人的資源 と設備面での制約 がある中で、理想的なカ リキュラムやそ の運営はあ り得 ない と思 う13 さま ざまな問題 が浮上 してきた場合 に、改革 の 機運が盛 り上がるのであるが、常に現実を直視 して問題点 を注意深 く検討 した 上で、今まで積み上げて来たシステムを改良 してい くとい う態度で問題解決 を 図ることが大切である。その意味で、 この時点で現行 カ リキュラムの検討 を行 う学部の決定は正 しい と思 う。 ここでは、現時点で浮上 してい る英語教育のい くつかの問題点について述べ る。

現行カ リキュラムの大 きな特徴 の一つは、各学習者 のペースで階段式 に設定 された習熟度別 コースを上 るよ うに学習 を続 けて、 レベル ア ップす る度 に更 に 学習意欲 を高めなが ら最終的には上級 レベル に至 るとい う、 自立 した学習者 の イメージに基づいた ものである。現実的には、低 レベル クラスの学生ほ ど卒業 要件単位 を満 たすだけで満足 して しまい、

2

年次以上で時間割の都合 をや りく

りしなが ら何 とか英語の履修 を続 ける学生は少数である。

2

年間週

2

回を

1

年 次集 中型 に変更 したのが現行 カ リキュラムであるか ら、 2年次の履修が弱点に なることは当然の ことかも しれ ないが、何 らかの形で

2

年次以降 もよ り多 く英

320周年記念 で新棟 も竣 工 したが、教室 が足 りず クラス編成 の際 に人数 を調整 しなけれ ばな らない とい うよ うな状況 が常 に有 る。

(19)

語 に触 れ る機 会 を増や していか な けれ ばな らない。 カ リキ ュラムの上 で は、

「選択英語(中級 ・上級)」、今年始 ま ったTOEFL講座 な どがその 目的 に合致 した もので あ り、運用面では

2

年次以降の履修 を促す文書 の配布 な ども行 ってい る が、それでは全 く足 りな 14。 デー タが無 いが、 2年次以降 の学生 で 「基礎 〜 上級英語 (

Ⅰ〜Ⅳ)

」を履修す る学生 の多 くは、 「階段 を上 った」 のではな く再 履修す るためである場合 が多 く、特 に低 レベル の クラスではそれ が大半ではな いだ ろ うか。学生が階段 を上 らない一つ の理 由は、その必要 を感 じな か らで ある。英語 は、卒業 に必要な

8

単位 として意識 され てい るだ けだか らである。

長期 留学 を 目指す場合や

、s A

プ ログラムに参加す る時期 になれ ば、制度 的 に それ が求 め られ ることもあるが、英語 を実際 に使 わなけれ ばな らない とい う必 要性 か ら学生 は英語科 目を 2年次以降で も積極 的に履修す るので ある。 日本 で の外 国語 の習得 にはかな りの根気強 さが必要 であるが、実用的側面が常 に強調 され強 く意識 されていない と、学生は学習 の必要 を感 じないのだ と思 う。 日常 的に英語 が用 い られ て、それができない と大 きな損失 につなが りうる といった 重要性 を、今 の状況 では全 く感 じられ ないのである。将来的 に国際 ビジネ スの 世界 で生 きる学生 を育て る経営学部 としては、国際 ビジネ スの共通語 である英 語 の使用 が不可欠 である状況 を作 り出 し、その中で訓練す ることが必要である。

英語 の授業 は大半 を非常勤講師に頼 って運営 されてい る。15

2 01 0

4

月現在 、 専任教員

6

人、外 国人特任

1

人、 日本人特任

2

人 に対 して

、2 8

人 の非常勤講師 が授業 を担 当 してい る 経営 ・理学両学部での合計 開講 コマ数 は

1 6 01 6

であ り、

専任 と特任教員 が担 当す るものはその うち

45

コマである。 非常勤依存率 は

71. 9

%に及 んでお り

、1 997

年度 に61

%

とい う非常勤依存率の高 さが指摘 され てか ら、

更 に依存率が高 くなってい る。t7

4

回の授業 を効率的 に行 うためには、非 常 勤講師 を含 めた授業担 当教員 間の連携 を高 める努力がます ます必要 となってい

る。

.4 2年次以降の科 目である 「選択英語」 の履修者数 については資料7参照

15開講科 目と担 当者名 を入れた

2 01 0

年 の時間割 が資料

8

であ る0

16理学部 大学院 の授 業 を1コマ、TOEFL講座 の火 曜 と木 曜 の45分授 業 を合 わせ てひ とコマ と数 えた。

17 「経営学部

1 0

年 の総括一 資料」

( 1 9 9 8 )

参照

1 99

(20)

7 おわ りに

平成元年

( 1 9 89

年)の創設以来、本学部は 「国際」とい う語 を冠 した一つの 学科 の下に全教職員が一丸 とな り、時代の要請 に応 えるべ く常に他学部 に先駆 けて教育改革 を行 うことをその使命 としてきた。それは、平成元年 とい う年が、

2

次ベ ビーブーム

( 1 971 ‑1 97 4

年)の

1

年 目の子供が1

8

歳 に達す る年であ り、

3

年後の平成

4

年 には1

8

歳人 口が2

05

万人の ピー クに達 した後、一気 に現在 の1

20

万人代 まで激減す ることが、はっき りわかっていた年だか らである。神奈川 大学全体 としては、 「お客」 の多い時にひ らつかキャンパ ス とい う 「支店」を 作 った とい うことになるか も しれないが、支店の従業員 の間には、 この変動 の 激 しい波 を うま く乗 り切 らなければ

泡 と消 える しかない とい う思いが常に共 有 されていたのである

。200 9

年 には無事キャンパス20周年 を祝 うこともできた が、現在 か ら1

0

年後の2

02 0

年 まで1

8

歳人 口は1

20

万人程度 を維持す るものの、

その後 また急速 に減少 しは じめ、2

0 28

年には93万人 とな り専門学校、高専 も含 む現在 の高等教育進学者数 と同数 になった後、更 にその数 が逆転す るとい う。

現在存続 している高等教育機 関に とって2

02 0

年までが、改革の最後のチャンス と言 われ てい る。 18 この時期 にあって、本社 との関係 の中で支店 の未来が頻繁 に話題 にのぼるよ うにな り、従業員の心には細波が立 ち始 めてい る気がす る。

2 02 0

年 よ り先 をも考 えざるを得 ない年代 に属す る 1従業員 としては、 どうにか ここまで波 を乗 り切 ってきた と安堵す るわけには かない。

20 20

年 よ り先の存続 は、 日本の大学が直面 してい るグローバル化 とい うさら に大 きな波 を乗 り越 えることが条件であると考 え られ、国際経営学科 を持つ経 営学部 こそが他学部 に先駆 けてグローバル化 を試み るべきであ り、それが大学 に対す る学部の使命であると同時に、学部存続の必要条件であると思 う。グロー バル化 を語 る時に、英語 とい う言語 を無視す ることはできず、英語力 を育成す ることは、グローバル時代 を生き抜 くための最 も基本 的能力のひ とつ を育てる ことに他 な らない。 グローバル な展開を意識す る企業が、英語 を社 内公用語 に し、会議 は全て英語で行 うとい うよ うなことが、 日本 でもそれ ほ ど珍 しくな く

1tq日経産業新 聞

( 2 0 1 0

年6

2 8

日)

(21)

な りつつ ある。英語 の国際 ビジネス共通語 としての地位 は、ますます不動の も の となってい る。 しか しなが ら、 ここで報告 した ことか らも分か る通 り、その よ うな状況 に対応す るための英語力 を育成す るためには、現在 の英語教育‑の 取 り組み方では全 く不十分である。国際化 した ビジネス社会 に対応可能 な英語 力の育成 を学部のグローバル化 の基本方針 とし、なん とか して英語力が育つ環 境 を緊急 に整備す ることはできないだろ うか。

学部 の英語教育の実情はかな り厳 しい ものである。入学 して くる学生の学力 低下は激 しく、底が知れ ない よ うな状態か ら学習 を始 めなけれ ばな らない場合 が多 くなってお り、その よ うな学生 に、基本的な学習習慣 を身 に付 け させ るよ

うな努力を して か ざるを得 ない。一方、上級 レベル の学生の中には高い学習 意欲 を持 つ者 も多 く、 それ な りの英語 力 を養 成 で き る。 しか し、 それ で も

TOEFL I TP

の得 点で45

0‑460

点程度 に とどま る学生が多 く、一般 的 に交換 留 学 な どで最低必要 とされてい る500点の英語力 に

1

年後 に到達す る者 は稀 であ る。 この よ うな学生に、500点 を超 える実力 をつけ させ ることを 目的 に して、

本年度 よ り

2

年次 にお ける

TOEFL

講座 が開設 され た こ とは前述 した。経 営学 部 としては、積極的にこの種の対策 を積み重ねなが ら、まずは一握 りの学生だ けで も国際 ビジネス社会で活躍できる人材 を、学部全体で育ててい くことか ら 始 めてみては どうだろ うか。

学部全体 で育 て る と言 うことの意味 は、仮 にTOEFL講座 で学習 した学生 が

2

年次の終 りの段階で500点 を超 える レベル にまで到達できた として、その後 グローバル世界を生 き抜 くに十分な高い英語力 を身 につけるためには さらなる 訓練が必要であ り、その訓練 を行 うには英語教員 だけの力 では限界があるとい うことである。語学 として英語 の学習 をす るとい うよ りは、専門科 目な どを英 語 で学習 し、実践的な英語力 を養成す ることが望まれ るとい うことである。そ れは、英語 を勉強す るとい う次元か ら、英語 で勉強す る とい う次元への移行 を 意味す る。英語で勉強す るとい うのは、授業で英語 の専門書 を訳読す るといっ た種類 の 日本語ベースの活動ではな く、授業内容 が全て英語で教授 され、英語 による発表や討論 を行 うものである。学生の能力に応 じて、扱 える専門知識 の レベルや課題 の種類 は異 なる と思 うし、おそ らくは各分野の非常に基礎的な内 容 をかみ砕 いて英語 で理解 させ るよ うなものが多 くなるか も しれない。 この種

201

(22)

の教育内容 と教育方法の開発 には、語学教員 と専門科 目の教員 との間で強い協 力関係 と相 当な実務的努力が要求 され ると考 え られ る。学部の学生に効果的な 授業 を行 うためには、我 々教員 自体が国際化す るための相 当な努力が前提 にな ることは言 うまで もない。 しか し、 もしそれが 「ラス トチャンス

の1

0

年 間で 実現す るな らば、経営学部のグローバル化 に資す ることは間違いない と思 うし、

神奈川大学の

2020

年の先が見 えて くるとも思 う。今 こそ、経営学部の 「積極進 取」の精神 を呼び覚ますべ き時なのではないか。

(23)

資料

1‑ 1

2010

年度 前期 開講英語科 目クラス編成用 プ レイスメ ン トテ ス ト結果 湘南ひ らつ か キ ャンパ ス

201 0

年度前期 開講 の英語科 目習熟度別 クラス編成 の ためのプ レイ スメ ン トテ ス トは、例年通 り

4

月 のオ リエ ンティ シ ョン期 間 中に 新入生 を対象 に実施 した。また、 2年生 を対象 に したプ レイ スメン トテ ス トは、

昨年 2月 に実施 した。 試験 問題 は、200点満 点 で あ り

、20

分 間 の リスニ ング問 題

、50

分 間の文法及 び読解 問題 か らな るマー クシー ト方式 の試 験 で あるO ここ 数年 は同一一問題 を用 いてい るので、比較 のた め以 下 に昨年

( 2009

年 4月)の集 計 表 と共 に、今 回の集 計表 を提示す る。

経営学部 の成績 は昨年 とほぼ同 じであ り、平均点は95.

0

で昨年 と変化 がなか っ た。 理学部 は、学部全体 としては昨年 よ り

0. 6

点 ほ ど平均 点 が上 が ってい るが、

各学科 ・プ ログラム別 に見 る と、それ ぞれ の特徴 が あるこ とが分 か る。 目立 っ た点 では、化 学科 の平均 点が昨年 の89.4点 か ら

94. 0

点 に上 が り、例年 一番 平均 点 の良い生物 学科 が少 し平均 点 を下 げた (

‑2. 3

点)ので、

3

学科

1

プ ログラム 中で成績 が一番 良 くなった。化学科 は数年 に一度 この よ うに平均 点 が上 が る こ とが あるよ うで あ る。情報学科 の平均 点 は、他 の

2

学科 に比べて例年

5‑ 6

点 ほ ど低 い。 以前理学部全体 の平均 点が経営学部 の平均 点 よ りも高い時期 が あっ

2 01 0 年 4

月実施プレースメン トテス ト結果 (

1 年次対象)

学部 .学科名

受験者数 最高 点 最低 点 平均点

経営学部

5 2 7 1 7 8 3 8 9 5 . 0

国際経営学科

5 2 7 1 7 8 3 8 9 5 . 0

理学部

3 ■ 7 9 1 7 0 41 9 0. 4

情報学科

9 9 1 5 7 4 9 8 8 . 1

化学科

1 01 1 6 2 4 4 9 4. 0

生物学科

9 8 1 7 0 41 9 2 . 6

総合理学プログラム

81 1 4 4 4 6 8 6 . 1

参考 2 0 0 9 年 4

月実施プレースメン トテス ト結果 (

1 年次対象)

学部 t学科名

受験者数 最高 点 最低 点 平均点

経営学部

5 21 1 8 5 3 0 9 5 . 0

国際経営学科

5 21 1 8 5 3 0 9 5 . 0

理学部

3 9 3 ‑ 1 6 4 4 2 8 9 . 8

情報学科

1 0 5 1 46 4 3 8 7 . 5

化学科

1 01 1 3 9 4 2 8 9 . 4

生物学科

1 1 1 1 6 4 4 7 9 4. 9

総合理学プログラム

7 6 1 5 2 5 2 8 6 . 2

2 0 3

(24)

たが、 ここ数年 は どの学科の平均点 も経営学部の平均点 を下回ることが多い。

総合理学プ ログラムの平均点の低 さが、理学部全体の平均 を下げてい るとい う 点 も否定できない。

習熟度 は、上級、中級、初級、基礎 の4段階に分かれてお り、各段階が更に 成績順 にクラス分 け されてい る。 おおむね各 レベル の最低点 を、上級

1 20

点、

中級80点、初級70点 と設定 してい る。参考までに、201

0

年のクラス分 け基準点 を以下に示す。経営学部は、全体 をA‑D とE‑Hクラスの 2つに分割 して授 業 を運営 してい る。

クラス分け基準点

経 営学部

理学部

上級英語 Ⅰ/Ⅱ

a

1 3 5 以上 ( 21

人)

1 3 5 以上 ( 1

7人)

上級英語 Ⅰ/Ⅱ b 1 2 5 ( 2 2

人)

1 2 5 ( 1

7人)

中級英語 Ⅰ/p Ⅱ

a

1 1 6 ( 2 2

人)

1 1 7 ( 2 5

人)

中級英語 Ⅰ/Ⅱ b 1 0 6 ( 2 2

人)

1 0 7 ( 2 5

人)

中級英語 Ⅰ/Ⅱ C 9 9 ( 2 2

人)

9 9 ( 2 4

人)

中級英語 Ⅰ/Ⅱ d 9 2 ( 2 2

人)

9 4 ( 2 3

人)

中級英語 Ⅰ/Ⅱ

e

8 6 ( 21

人)

8 6 ( 2 4

人)

中級英語 Ⅰ/Ⅱ

f

8 0 ( 21

人)

8 0 ( 2 4

人)

初級英語 Ⅰ/Ⅱ

a

7 5 ( 2 2

人)

7 4 ( 2 0

人)

初級英語 Ⅰ/Ⅱ b 7 0 ( 2 3

人)

7 0 ( 1 9

人)

基礎英語 Ⅰ/Ⅱ

a

6 1 ( 21

人)

6 1 ( 2 4

人)

上級英語 Ⅰ

a

1 31 以上 上級英語 Ⅰ b 1 2 0 中級英語 Ⅰ

a

1 1 2 中級英語 Ⅰ b 1 0 4 中級英語 Ⅰ

C

9 9 中級英語 Ⅰ d 9 5 中級英語 Ⅰ e 9 2 中級英語 Ⅰ

f

8 8 中級英語 Ⅰ

g

8 4 中級英語 Ⅰ h 8 0 初級英語 Ⅰ

a

7 6 初級英語 Ⅰ b

72

初級英語 Ⅰ

C

6 9 基礎英語 Ⅰ

a

6 4 基礎英語 Ⅰ b 5 8

基礎英語 Ⅰ

C

5 7 以下 上

上級英語 Ⅲ

a

1 2 5 以上

中級英語 Ⅲ

a

1 0 9

中級英語 Ⅲ b 1 0 0

中級英語 Ⅲ

C

91

中級英語 Ⅲ

d

8 4

初級英語 Ⅲ

a

7 8

初級英語 Ⅲ b 7 0

基礎英語 Ⅲ

a

6 1

表 1 入学時と 1 年終了時のプレイスメン トテス ト平均点 経営学部 理学部 情報学科 化学科 生物科学科 総合理学 受験者数 85 265 83 66 71 45 2006
表 2 経営学部 2006. 4‑ 2007. 2 の得点推移( サ ンプル) 2 0 0 6 . 42 0 0 7 , 2 履修 状 況 合否判定 レ ベ ル 1 1 1 0 1 0 0 中級 Ⅱ〜 Ⅳ修 得 済み 中級 Ⅰ不合格 中級 b 2 1 2 6 5 3 英 語 未 履修 、 中国語 Ⅰ〜 Ⅲ修 得 済 み 基礎 b 3 1 1 5 日7 中級 Ⅰ 、 Ⅱと初級 英語 Ⅲ 、 Ⅳ修 得 済 み 上 級 C 4 1 0 5 1 2 4 中級 Ⅰ〜 Ⅳ修得済み、スペイン語 Ⅰ 、 Ⅲ修得済み 上 級

参照

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