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巻頭言 情報技術の進歩がもたらすインパクト

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Academic year: 2021

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巻頭言 巻頭言

情報技術の進歩がもたらすインパクト

理事・副学長 畑中 保丸

2016 年のスタートにあたっても、ほとんどの 人々が情報技術の進歩の恩恵を受けており、むし ろそれを当然のこととして利用する時代となって きています。これのような時代に対応すべく、富 山大学の総合情報基盤センターにおいても新シス テムへの移行を進め、今回のセンター広報では「新 システムの紹介」に関する特集が組まれています。

むろん、専門的な内容はそちらにお譲りするこ ととし、情報技術のエンドユーザーである門外漢 からは、自身の専門領域から見えてくる、技術進 歩のインパクトを少しご紹介したいと思います。

まず、昨年の夏に富山で開催された“PC カン ファレンス”での開会の挨拶で、まったくのエン ドユーザーからとして述べた内容を、以下に引用 して紹介します。

私の専門は薬学に関連したケミストリーで、

メールやインターネットはもとより、構造式や立 体モデルの構築、相互作用のシミュレーションや ドラッグデザインなど、もはやコンピュータなし の日常は考えられない領域です。

つい先日、アメリカ化学会から『インターネッ トはどのようにケミストリーを変えたか』という 特集記事がChemical & Engineering News 8 10/17日号(2015)で報告され、”Chemistry on the Internet: The good, the bad, and the ugly” とい う観点から、種々の興味ある切り口が紹介されて います。

その中で特に印象に残ったのは「学術論文を閲 覧するのに、主としてコンピュータを用いる割合 89%」という調査結果で、まさに時代変化のス ピードを実感させるレポートでした。タブレット 端末とスマートフォンの利用を加えると、実に 99%となります。

図書館での論文閲覧に始まり、ミスタイプの修 正など、一つの論文を仕上げるまでに多くの時間 を費やしていた一昔前を、少し懐かしく思い出し

ておりました。*

加えて同レポートにあるアンケート結果は、こ のよ うな現状を次 のように 切り取っていま す 。”How often do respondents go to the library?” “It’s been so long, I can’t remember.”

“63%.” これだけでも十分なインパクトです

が、”A few times a year.” “A few times a semester.” を加えると91%となります。

ほぼ毎週のように図書館に通い、新着学術誌の チェックで新しい動向にワクワクする一方で、今 や閉架庫行きの立派に製本された革張りの学術誌 に巡り合い、それを開いて感動すら覚えていた時 代が夢のようにも思えてきます。

このような背景には、当然のことながら情報技 術の 利便性的 に進歩し たことが考えら れ、”83% of responders say e-mail is the most useful method of communication.”には、やはりI agree! でしょう。

”Responders use the internet to keep tabs on the following (they could select more than one answer): 74% Research topics, 59% Specific journals, 47% Specific news sites.”などは、これ まで主に図書館で行っていた作業が、インターネ ット経由に置き代わった結果としても、”39%

Colleagues, 24% Competitors, 19% Funding agencies,” さらには、”17% Yourself”などは、ま さに時代の進歩がもたらした産物と言えましょう。

私自身もこのような情報技術の進歩を同じよう に甘受しており、そのインパクトが恩恵か否かを コメントできる立場にはありませんが、今後も加 速度的に飛躍するとされている情報技術の進歩に あって、内容的に時代遅れとなってもインパクト があった革張りの書籍の感触を大事にしていきた いと思います。本年もよろしくお願いします。

参照

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